JPH074327Y2 - アンカーボルト - Google Patents

アンカーボルト

Info

Publication number
JPH074327Y2
JPH074327Y2 JP1989023737U JP2373789U JPH074327Y2 JP H074327 Y2 JPH074327 Y2 JP H074327Y2 JP 1989023737 U JP1989023737 U JP 1989023737U JP 2373789 U JP2373789 U JP 2373789U JP H074327 Y2 JPH074327 Y2 JP H074327Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bolt
hollow
receiver
receiving
cone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1989023737U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02114207U (ja
Inventor
了一 宮野
Original Assignee
新日本ツール株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 新日本ツール株式会社 filed Critical 新日本ツール株式会社
Priority to JP1989023737U priority Critical patent/JPH074327Y2/ja
Publication of JPH02114207U publication Critical patent/JPH02114207U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH074327Y2 publication Critical patent/JPH074327Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)
  • Dowels (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本考案は、アンカーボルトの改良に関する。
<従来の技術> 従来、ボルトを使ってコンクリート等の壁面へ他部材を
固定する際、予め壁へボルトと螺合する筒状のボルト受
容体を打ち込んでおき、その後、ボルトをこの受容体へ
螺合して、ボルトの壁面への固定を行っていた。
しかし、このボルト受容体と壁との固着状態が常に良好
であるとは言い難く、ぐらついたり脱落したり或いはボ
ルトの螺回に引きずられて空回りしたりという問題が生
じた。これは、固定する際の材質・状態によっても大き
く左右されるものである。
そこで、この課題を解決するアンカーボルトとして、特
開昭63−186017号公報に提案されている。
このアンカーボルトは、第6図に示すようにボルトa
と、外周面に複数の窓穴b1…b1を有する筒状のボルト受
容体bと、窓穴b1…b1から外部に突出可能にボルト受容
体b内に配設された複数の爪c1…c2とを備え、そして、
ボルトaをボルト受容体bに螺回していくと、ボルトa
先端が複数の爪c1…c2を押圧して複数の爪c1…c2を窓穴
b1…b1から突出できるようにしたものである。
ところが、コンクリートの壁面等の建造物によっては爪
c1…c2が入り難い部分と、入り易い部分とがあるが、こ
のものにおいては、ボルトaとボルト受容体bとをネジ
螺合させているだけのものであるため、このような場
合、例えば第7図に示すようにボルトaの螺回によって
左方側の爪c1のみが壁面に入り込み、右方側の爪c2が入
り難い場合、ボルトaは、左方側に傾斜しつつ前進しよ
うとする。その結果、ボルトaは、ボルト受容部b1の雌
ネジに対して傾き、もはやそれ以上前進させられなくな
ってしまい、複数の爪c…c全体を満遍なく打ち込めな
いことになるという課題がある。
一方、例えば実開昭55−177516号公報にテーパー部を有
する木製家具組立用連結具が提案されている。
この木製家具組立用連結具は、ボルトと、筒状のボルト
受容体から構成し、又、ボルトの先端部外周及びボルト
受容体の先端部内周に先端にいくに従い漸次径小なテー
パー部を設けるとともに、ボルト受容体bの先端部の外
周に複数の爪を径方向に突設させたものである。そし
て、ボルトをボルト受容体に螺回していくとボルトの先
端がボルト受容部に嵌まり込んでいくことにより、ボル
ト受容部を内側から押圧して拡開させ、複数の爪を家具
に打ち込むようにしたものである。
ところが、このものにおいても、ボルトとボルト受容体
とをネジ螺合させているだけのものであるため、上記の
特開昭63−186017号公報のものと同様に、一方側の爪の
みが被固定部材に打ち込まれ易く、他方側の爪が打ち込
まれ難い場合には、ボルトaの先端側は螺回に伴い左方
向きに傾きつつ進もうとし、その結果、ボルトは、ボル
ト受容部の雌ネジに対して傾き、もはやそれ以上前進さ
せられなくなってしまい、複数の爪全体を満遍なく打ち
込めない。従って、このような木製家具組立用連結具
を、木製家具に使用する場合はともかく、コンクリート
の壁面等の建造物に使用するアンカーボルトにそのまま
適応させ難い。
<考案が解決しようとする課題> 本考案は、以上の実情に鑑み提案されたもので、建造物
によって爪が入り難い部分と、入り易い部分とがある場
合においても、複数の爪を常時、略均等に押圧でき、爪
全体を満遍なく打ち込むことができるアンカーボルトの
提供を目的とする。
<課題を解決するための手段> 本考案は、次の特徴を有するアンカーボルトを提供する
ことにより、上記課題を解決する。
本考案の第1に係るアンカーボルトは、外周に螺刻部
(7)を有するボルト(1)と、建造物等へ打ち込まれ
るボルト受容体(2)と、適宜数の爪(3)…(3)と
を備えてなる。
ボルト受容体(2)は、内面にボルト(1)の螺刻部
(7)に螺合する螺刻部を有する中空のものからなり、
ボルト受容体(2)の後端には、中空(4)内部に通じ
る開口部(8)が設けられる。又、ボルト受容体(2)
の先端には、ボルト(1)の先端を受容する受容部(1
0)が設けられ、更に開口部(8)と受容部(10)との
間には、中空(4)内部から外周面に貫通する適宜数の
窓穴(5)…(5)が設けられる。
爪(3)…(3)は、ボルト受容体(2)の中空(4)
内部に、窓穴(5)…(5)から外部へ突出し得るよう
に配設される。
ボルト(1)は、先端部にボルト受容体(2)の受容部
(10)に入り込む受容突起部(1a)を備え、受容突起部
(1a)の後方側に受容突起部(1a)に向かって漸次径小
となるテーパー面(13)を備える。
このボルト(1)の受容突起部(1a)が、ボルト受容体
(2)の開口部(8)から中空(4)内部を通って受容
部(10)に受容されることにより、ボルト受容体(2)
の螺刻部に螺合したボルト(1)の螺刻部(7)の螺回
に伴いボルト(1)のテーパー面(13)がボルト受容体
(2)の中空(4)内部を軸方向に沿って案内されるよ
うになされる。
そして、テーパー面(13)は、ボルト(1)の螺刻部
(7)の螺回に伴いボルト受容体(2)の中空(4)内
部を軸方向に沿って先端方向に進まされることにより、
適宜数の爪(3)…(3)が押圧されて窓穴(5)…
(5)から外部へ突出されるようになされたものであ
る。
又、本考案の第2に係るアンアーボルトは、外周に螺刻
部(7)′を有するボルト(1)′と、建造物等へ打ち
込まれるボルト受容体(2)と、適宜数の爪(3)′…
(3)′と、内周にボルト(1)′の螺刻部(7)′に
螺合する螺刻部を有するコーン状ナット(18)とを備え
てなる。
ボルト受容体(2)は、中空のものからなり、ボルト受
容体(2)の後端には、中空(4)内部に通じる開口部
(8)が設けられ、ボルト受容体(2)の中空(4)内
部における先端側には、コーン状ナット(18)を受容す
る受容部(10)′がボルト受容体(2)の軸方向に沿っ
て所定長さで設けられ、更に開口部(8)と受容部(1
0)′との間には、中空(4)内部から外周面に貫通す
る適宜数の窓穴(5)…(5)が設けられている。
コーン状ナット(18)は、外周後端部に後端にいくに従
い漸次径小となるテーパー面(13)′を備え、外周先端
部に回り止め手段(31)を有する軸方向に所定長さの柱
状部(19)を備える。そして、この柱状部(19)が、ボ
ルト受容体(2)の受容部(10)′に嵌挿されることに
より、このコーン状ナット(18)が受容部(10)′に周
方向に回転不能且つ軸方向に沿って移動可能に配設され
る。
適宜数の爪(3)′…(3)′は、ボルト受容体(2)
の中空(4)内部に、窓穴(5)…(5)から外部へ突
出し得るように配設される。
ボルト(1)′は、ボルト受容体(2)の開口部(8)
から中空(4)内部に軸方向に沿って通されることによ
り、ボルト(1)′の先端部がコーン状ナット(18)に
螺合するものである。
そして、このコーン状ナット(18)に螺合したボルト
(1)′が螺回することにより、コーン状ナット(18)
のテーパー面(13)′がボルト受容体(2)の中空
(4)内部を軸方向に沿って後端方向に進むに伴って適
宜数の爪(3)′…(3)′が押圧されて窓穴(5)…
(5)から外部へ突出されるようになされたものであ
る。
<作用> 本考案の第1のアンカーボルトにおいては、ボルト受容
体(2)の先端に受容部(10)を設けるとともに、ボル
ト(1)の先端部にボルト受容体(2)の受容部(10)
に入り込む受容突起部(1a)を設けたものとするため、
図2(A)に示すようにボルト(1)の螺回に伴ってテ
ーパー面(13)が爪(3)…(3)を押圧するに際し、
常時テーパー面(13)をボルト受容体(2)の軸方向に
沿って案内することができる。
これにより、例えば左方側の爪(3)が建造物(100)
に入り易く、右方側の爪(3)が入り難いような場合に
も、テーパー面(13)が左方側に傾くことなく、常時軸
方向に沿って円滑に前進させることができ、テーパー面
(13)によって爪(3)…(3)全体を略均等に押圧で
きる。
又、本考案の第2のアンカーボルトにおいては、ボルト
受容体(2)の中空(4)内部における先端側に、コー
ン状ナット(18)を受容する受容部(10)′をボルト受
容体(2)の軸方向に沿って所定長さで設けるととも
に、コーン状ナット(18)の外周先端部にボルト受容体
(2)の受容部(10)′に嵌挿される回り止め手段(3
1)を有する軸方向に所定長さの円柱部(19)を備える
ため、コーン状ナット(18)に螺合したボルト(1)′
を螺回することにより、コーン状ナット(18)のテーパ
ー面(13)′をボルト受容体(2)及びボルト(1)′
の軸方向に沿って後端方向に移動させることができる。
これにより、例えば左方側の爪(3)が建造物(100)
に入り易く、右方側の爪(3)が入り難いような場合に
も、テーパー面(13)が左方側に傾くことなく常時軸方
向に沿って円滑に前進させることができ、テーパー面
(13)によって爪(3)…(3)全体を略均等に押圧で
きる。
<実施例> 以下に図面を参照して、この考案の好適な実施例を例示
的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されて
いる構成部品の寸法、形状、材質、その相対配置など
は、特に特定的な記載がないかぎりは、この考案の範囲
をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説
明例に過ぎない。
第1図(A)へ本考案の一実施例を示す。(1)はボル
ト、(2)はボルト受容体、(3)は爪である。ボルト
受容体(2)は、筒状で内部が中空(中空部(4))に
なっている。ボルト受容体(2)は外周面に、内部に通
じる適宜数の窓穴(5)が設けられている。
この窓穴(5)は爪(3)の数に対応した数設けておけ
ばよい。
各窓穴(5)は、ボルト受容体(2)外周面において、
周方向に沿って互いに適宜間隔を隔てて設けられてい
る。
ボルト受容体(2)の後端は、開口している。この実施
例において、この開口部(8)内周面は螺刻されてお
り、上記ボルト(1)のシャンク(6)の螺刻部(7)
と螺合する。開口部(8)は中空部(4)に通じるもの
である。
又、開口部(8)内周面へ螺刻することに限定するもの
ではなく、中空部(4)内周面の適宜位置へ螺刻して、
シャンク(6)の螺刻部(7)と螺合するものであって
も実施可能である。
ボルト受容体(2)の中空部(4)の底部(9)には、
ボルト(1)の先端を受容する受容部(10)が設けられ
ている。これは凹形の後退部として形成してもよいが、
ここでは、ボルト受容体(2)先端へ貫かれる貫通口と
して形成されたものを掲げてある。この受容部(10)は
底部(9)中央に設けてもよいが、中央からわずかに偏
心した位置に設けることによって、ボルト(1)とボル
ト受容体(2)との固着が強固に行なえる。
ボルト受容体(2)の後部周縁には、受容体(2)の長
手方向と平行なひだ(11)が放射状に設けられている。
これは、ボルト(1)を締めた際に建造物(100)等に
対してボルト受容体(2)が空回りしないよう回り止め
となるものである。このひだ(11)は、不必要であれば
設けずに実施してもよい。
ボルト(1)はシャンク(6)の後部外周面に前述の螺
刻部(7)を有する。(12)はボルト(1)の頭部であ
る。
ボルト(1)の螺刻部(7)は右ネジでも左ネジでもよ
く、この選択に応じて上記開口部(8)内周面への螺刻
を行えばよい。
ボルト(1)の前部外周面は、ボルトの先端に向かって
漸次径が小さくなるよう即ち先細りとなるようテーパ面
(13)を有する。又、テーパー面(13)の先端側、即
ち、ボルト(1)の先端には、ボルト受容体(2)の受
容部(10)に入り込む受容突起部(1a)が設けられてい
る。この受容突起部(1a)は、ボルト受容体(2)の受
容部(10)に入り込むことにより、ボルト(1)の螺回
に伴いボルト(1)のテーパー面(13)が常時ボルト受
容体(2)の軸方向に前進できるように案内する。
爪(3)は、第1図(B)(平面図)、及び第1図
(C)において、4枚で実施されたものが掲げられてい
るが、この数に限定するものではなく、4枚以上であっ
ても4枚以下であってもよい。その際用いる爪(3)の
数に応じて窓穴(5)の数を決定すればよい。
第3図を用い、この爪(3)について詳述する。各爪
(3)は、ほぼ矩形に形成され、窓穴(5)から外部を
臨む辺(3-a)がボルト受容体(2)の先端側に向かっ
て、勾配を持つ。即ちボルト受容体(2)の先端側から
後部側に向かって外部へ突出する高さが漸次大きくなる
ように形成される。爪(3)のボルト受容体(2)後方
を臨む辺(3-b)が、建造物(100)等の内部で逆鉤(か
えり)面をなす。ボルト(1)の締め付けによって、ボ
ルト受容体(2)が、後方へ引き戻されようとすると、
爪(3)が開きその辺(3-b)が当りとして張り出す。
爪(3)の中空部(4)内を臨む辺(3-c)は、後述の
シャンク(6)のテーパ面(13)との当接を果たす。
爪(3)のボルト受容体(2)前方を臨む辺(3-d)に
は、中空部(4)内部において受容体(2)前方へ突出
する突起(14)を有する。突起(14)は、ボルト受容体
(2)内周面(2)′と当接する逆鉤面(15)を有す
る。この逆鉤面(15)は、爪(3)が後述のテーパ面
(13)からの押圧を受けて外部へ抜けないように且つ、
爪(3)の外部への突出の際の支点となるように設けら
れたものである。
再び、第1図(A)を用いて説明する。
上述のように形成された爪(3)は、ボルト受容体
(2)の中空部(4)内へ放射状に配され、夫々窓穴
(5)から外部を臨む。
中空部(4)内へ爪(3)を設置する際、ばらけないよ
う各爪(3)の上記突起(14)基部付近を環状体(16)
と遊嵌しても効果的である(この環状体(16)は後述の
第2図(A)に示す実施例において実施しても、同様の
効果が得られる)。
上述の如く配された各爪(3)の辺(3-c)は、ボルト
(1)が螺回によって受容体(2)内部へ進行するに従
って、そのテーパ面(13)からの付勢を受ける。辺(3-
c)が得たこの付勢力にって各爪(3)が窓穴(5)外
部へ拡開し、逆鉤として建造物(100)等内部へ突出す
る。
第1図(A)の実施例において、ボルト頭部(12)座面
と、ボルト受容体(2)後端部において、建造物(10
0)等へ固定される部材(図示しない)が締め合わされ
る。この締め合わせの際のボルト(1)の螺回が、上記
爪(3)の拡開を生じさせるのである。
しかし、建造物(100)等へ固定される部材の肉厚が充
分でなく、ボルト(1)が最も受容体(2)内へ入り込
んだ状態において、頭部(12)と受容体(2)間の間隔
よりも部材が薄い場合、充分な締め合わせが行えない。
この点を考慮した実施例を第2図(A)及び第2図
(B)へ示す。これは、第1図(A)のボルト(1)に
頭部(12)を設けず、この頭部(12)の代わりにナット
(12)′を螺合したものである。又、このようにボルト
(1)の代わりにナット(12)′を設けることによっ
て、ボルト(1)のシャンクを長めに形成して、その螺
刻部の長さをかせぐことが出来る。従って、上述とは逆
に固定される部材が予定より厚みのある部材であっても
対処出来る。この実施例では、ボルト(1)は、ナット
(12)′の螺回によって、受容体(2)内部へ進行する
ことは出来ないので、この進行を行う為の螺回手段を別
途設ける必要がある。これは、ボルト(1)後端面にレ
ンチ受容凹部(17)を設けることによって解決する。
このレンチ受容凹部(17)は、第2図(B)に示す通
り、ヘックスレンチ(断面が六角以外のものを含む。)
と嵌合する多角形の内周面を持つものである。ここにヘ
ックスレンチを嵌めて、ボルト(1)を螺回することが
出来るものである。
第4図へ更に他の実施例を示す。これは、ボルト(1)
のシャンク(6)に前述のテーパ面(13)を形成せず、
コーン状ナット(18)を用いて爪(3)′を押圧するも
のである。以下詳述する。(1)′は後端から前方にか
けて、等径のボルトであり、(2)はボルト受容体、
(18)はコーン状ナット、(3)′は爪である。この実
施例においてボルトは、受容体(2)の開口部(8)と
は螺合せず、即ち開口部(8)と遊嵌した状体で受容体
(2)内部へ挿入される。ボルト(1)′は中空部
(4)内にてコーン状ナット(18)と螺合している。こ
のコーン状ナット(18)は略円錐形であり、ボルト(1
8)後方に向かって漸次径が小さくなるよう、即ちボル
ト(18)後方へ先細りとなるようテーパ面(13)′が配
位する。
ここで爪(3)′は、第5図に示す形状のものを例示し
ておく。爪(3)′はほぼ矩形に形成される。この爪
(3)′の受容体(2)から外部を臨む辺(3′‐a)
は、受容体(2)外側面とほぼ平行になっている。そし
て、辺(3′‐a)の前部は、受容体(2)前方にかけ
て、勾配を持つ。即ち漸次高さが低くなるテーパ面(2
0)を持つものである。又、この辺(3′‐a)と反対
側の辺(3′‐b)は受容体(2)前方に向かって先細
りとなるよう勾配を持つものである。
爪(3)の後端を担う辺(3′‐c)は、建造物(10
0)等内で逆鉤面を為す。上記辺(3′‐a)は受容体
(2)側へ後退する凹部(21)を持つ。この凹部(21)
へ嵌入すべく、受容体(2)の外周面には弾性を有する
C型リング(22)が嵌められている。
再び第4図を用いて説明する。前述のコーン状ナット
(18)、ボルト(1)′先端方向を臨む部分即ち円錐形
の基部に、軸方向へ径が等しい円柱部分(19)を有す
る。この円柱部分(19)外周面は、受容体(2)内周面
と対応する。
当初、コーン状ナット(18)はボルト(1)′の先端へ
位置するが、ボルト(1)′を回すことによって、ボル
ト(1)′と相対的に方向(X)へ移動する(第4図
は、完全に移動し終わった状態を示す)。即ち、ボルト
(1)′は受容体(2)内で定位置にて回転し、この回
転によって、ボルト(1)′と螺合しているコーン状ナ
ット(18)は、ボルト(1)′後部側へ変位する。同時
にコーン状ナット(18)のテーパ面(13)′が、爪
(3)′と辺(3′‐b)を押圧し、各爪(3)′を拡
開し、建造物(100)等内部へ突出せしめる。このと
き、リング(22)(第5図参照)は凹部(21)の最深部
(21)′と当接し、爪(3)の拡開に対し爪(3)を受
容部(2)側へ押し戻す。この実施例においてコーン状
ナット(18)は、ナット受容体(2)に対して空回りし
ないように、円柱部分(19)外周面には、軸方向に沿っ
てひだ(31)が形成されている。そして受容体(2)内
周面の少なくとも、コーン状ナット(18)の移動(x)
径路にも、同様のひだ(30)が形成されており、両ひだ
(30)(31)が上記回り止めのガイドとして係合する。
勿論、図示したひだ(30)(31)の形成に限らず、コー
ン状ナット(18)の円柱状部(19)外周面を多角形の横
断面を持つものとし、上記受容体(2)のひだ(30)が
設けられた位置はひだ(30)に代えこれと対応する多角
形の外周面を持つものとしても実施可能である。
従って、リング(22)の存在により爪(3)の脱落が防
止される。
<考案の効果> 本考案の第1のアンカーボルトは、ボルト受容体の受容
部とボルトの受容突起部とによって、ボルトの螺回に伴
ってテーパー面が爪を押圧するに際し、テーパー面を常
時軸方向に沿って円滑に前進させることができ、テーパ
ー面によって爪全体を略均等に押圧できる。従って、建
造物によって爪が入り難い部分と、入り易い部分とがあ
る場合においても、常時爪全体を満遍なく打ち込むこと
ができる。
又、本考案の第1のアンカーボルトは、ボルト受容体の
受容部とコーン状ナットの回り止め手段を有する円柱面
とによって、コーン状ナットのテーパー面を傾けること
なくボルト受容体及びボルトの軸方向に沿って後端方向
に移動させることができ、テーパー面によって爪全体を
略均等に押圧できる。従って、建造物によって爪が入り
難い部分と、入り易い部分とがある場合においても、常
時爪全体を満遍なく打ち込むことができる。
【図面の簡単な説明】 第1図(A)は本考案の一実施例を示す断面図であり、
第1図(B)はその平面図、第1図(C)はその底面図
である。第2図(A)は他の実施例を示す断面図であ
り、第2図(B)はその平面図である。第3図は第1図
(A)の実施例の要部説明図である。第4図は更に他の
実施例を示す断面図である。第5図は第4図の実施例の
要部説明図である。第6図は従来例の断面図である。第
7図は従来例の爪を押し出す際の説明図である。 (1)(1)′…ボルト、(2)…ボルト受容体、
(3)(3)′…爪、(4)…中空部、(5)…窓穴、
(13)(13)′…テーパ面

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周に螺刻部(7)を有するボルト(1)
    と、建造物等へ打ち込まれるボルト受容体(2)と、適
    宜数の爪(3)…(3)とを備えてなり、 ボルト受容体(2)が、内面にボルト(1)の螺刻部
    (7)に螺合する螺刻部を有する中空のものからなり、
    ボルト受容体(2)の後端には、中空(4)内部に通じ
    る開口部(8)が設けられ、ボルト受容体(2)の先端
    には、ボルト(1)の先端を受容する受容部(10)が設
    けられ、更に開口部(8)と受容部(10)との間には、
    中空(4)内部から外周面に貫通する適宜数の窓穴
    (5)…(5)が設けられ、 爪(3)…(3)が、ボルト受容体(2)の中空(4)
    内部に、窓穴(5)…(5)から外部へ突出し得るよう
    に配設され、 ボルト(1)が、先端部にボルト受容体(2)の受容部
    (10)に入り込む受容突起部(1a)を備え、受容突起部
    (1a)の後方側に受容突起部(1a)に向かって漸次径小
    となるテーパー面(13)を備え、 このボルト(1)の受容突起部(1a)が、ボルト受容体
    (2)の開口部(8)から中空(4)内部を通って受容
    部(10)に受容されることにより、ボルト受容体(2)
    の螺刻部に螺合したボルト(1)の螺刻部(7)の螺回
    に伴いボルト(1)のテーパー面(13)がボルト受容体
    (2)の中空(4)内部を軸方向に沿って案内されるよ
    うになされ、 テーパー面(13)が、ボルト(1)の螺刻部(7)の螺
    回に伴いボルト受容体(2)の中空(4)内部を軸方向
    に沿って先端方向に進まされることにより、適宜数の爪
    (3)…(3)が押圧されて窓穴(5)…(5)から外
    部へ突出されるようになされたものであることを特徴と
    するアンカーボルト。
  2. 【請求項2】外周に螺刻部(7)′を有するボルト
    (1)′と、建造物等へ打ち込まれるボルト受容体
    (2)と、適宜数の爪(3)′…(3)′と、内周にボ
    ルト(1)′の螺刻部(7)′に螺合する螺刻部を有す
    るコーン状ナット(18)とを備えてなり、 ボルト受容体(2)が、中空のものからなり、ボルト受
    容体(2)の後端には、中空(4)内部に通じる開口部
    (8)が設けられ、ボルト受容体(2)の中空(4)内
    部における先端側には、コーン状ナット(18)を受容す
    る受容部(10)′がボルト受容体(2)の軸方向に沿っ
    て所定長さで設けられ、更に開口部(8)と受容部(1
    0)′との間には、中空(4)内部から外周面に貫通す
    る適宜数の窓穴(5)…(5)が設けられ、 コーン状ナット(18)が、外周後端部に後端にいくに従
    い漸次径小となるテーパー面(13)′を備え、外周先端
    部に回り止め手段(31)を有する軸方向に所定長さの円
    柱部(19)を備え、この円柱部(19)が、ボルト受容体
    (2)の受容部(10)′に嵌挿されることにより、この
    コーン状ナット(18)が受容部(10)′に周方向に回転
    不能且つ軸方向に沿って移動可能に配設され、 適宜数の爪(3)′…(3)′が、ボルト受容体(2)
    の中空(4)内部に、窓穴(5)…(5)から外部へ突
    出し得るように配設され、 ボルト(1)′が、ボルト受容体(2)の開口部(8)
    から中空(4)内部に軸方向に沿って通されることによ
    り、ボルト(1)′の先端部がコーン状ナット(18)に
    螺合するものであり、 このコーン状ナット(18)に螺合したボルト(1)′が
    螺回することにより、コーン状ナット(18)のテーパー
    面(13)′がボルト受容体(2)の中空(4)内部を軸
    方向に沿って後端方向に進むに伴って適宜数の爪
    (3)′…(3)′が押圧されて窓穴(5)…(5)か
    ら外部へ突出されるようになされたものであることを特
    徴とするアンカーボルト。
JP1989023737U 1989-03-01 1989-03-01 アンカーボルト Expired - Lifetime JPH074327Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1989023737U JPH074327Y2 (ja) 1989-03-01 1989-03-01 アンカーボルト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1989023737U JPH074327Y2 (ja) 1989-03-01 1989-03-01 アンカーボルト

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02114207U JPH02114207U (ja) 1990-09-12
JPH074327Y2 true JPH074327Y2 (ja) 1995-02-01

Family

ID=31242977

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1989023737U Expired - Lifetime JPH074327Y2 (ja) 1989-03-01 1989-03-01 アンカーボルト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH074327Y2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200449724Y1 (ko) * 2010-02-02 2010-08-04 (주)지오알앤디 확경형 락볼트
JP5925650B2 (ja) * 2012-09-20 2016-05-25 濱中ナット株式会社 後施工アンカーセット
EP3085973A4 (en) * 2014-05-15 2017-07-26 FS Technical Corporation Post-installed anchor, post-installed anchor implementation method, post-installed anchor system and rotation-stopping tool

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55177516U (ja) * 1979-06-08 1980-12-19
JPS63186017A (ja) * 1987-01-28 1988-08-01 弥生スチール株式会社 アンカ−

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02114207U (ja) 1990-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0732515B1 (en) Anchor unit with expansive anchor member expanded by utilizing turning force of bolt
US6524046B2 (en) Wedge anchor
US4602902A (en) Expansion dowel assembly
JPH02118208A (ja) 締付具と保持リングの組立体
NZ244763A (en) Self-drilling and tapping wall anchor with reduced diameter part for holding and discharging material displaced by drilling action
US8020472B2 (en) Nut capturing socket assembly
JPH074327Y2 (ja) アンカーボルト
US4266460A (en) Multiple piece bolt-type fastener
US10641306B2 (en) Fixing bolt
US3398627A (en) Anchor bolts
EP1243801B1 (en) Wedge anchor
JPH08291813A (ja) 拡開アンカー
CA2296684C (en) Screw tipped anchor assembly
US4636122A (en) Joining and mounting device
JPH10110475A (ja) アンカー金具
JP2000087930A (ja) アンカー
JPS5813133Y2 (ja) ボルトの軽量気泡コンクリ−ト用アンカ−
JPH09303347A (ja) 拡張ボルト
JPH05296218A (ja) 自己穿孔アンカー
JPS5941017Y2 (ja) スタッドボルト締着用ソケット
JPS599818Y2 (ja) スタッドボルト締着用ソケット
JP2507641Y2 (ja) アンカ―ボルト
JPS5930925B2 (ja) アンカ−ボルト
JP2002250315A (ja) ブラインドリベット型雌ねじアンカー
JP2005061570A (ja) ナット