JPS5930925B2 - アンカ−ボルト - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はコンクリート壁等に植設するアンカーボルトに
関するものである。

ネジ軸の外周にスリットを形成したスリーブを装着し、
さらにネジ軸の先端に前記スリーブと係合するコーンナ
ツトを螺合し、コンクリート壁等に穿けた孔内で前記コ
ーンナツトをネジ軸に沿って移動して前記スリーブを拡
張し、これによってコーンナツトをスリーブを介してコ
ンクリート孔内に固定する形式のアンカーボルトは知ら
れている。

前記したアンカーボルトのスリーブは軸方向に複数のス
リットが形成されているが、スリーブの一端に係合した
コーンナツトの移動のみでスリーブを完全にスリットに
沿って分割するのが困難な場合が時々あり、このため前
記コーンナツトの対偶にコーン状の部材を形成するか、
あるいはコーンナツトと同じ形状の部材を緩装して、コ
ーンナツトおよびコーン部材によってスリーブに両端か
らの拡張力を加える方法が開発されたことがある。

そして前記スリーブの先端とコンクリート壁との間に皿
座金を装着し、皿座金を押し拡げる時にスリーブをコー
ンナツトに向って移動して前記コーンナツトとコーン部
材によってスリーブを確実に分割しようとしたものであ
った。

しかしながら、コンクリート壁面に装着する取付物は、
アンカーボルト取付時にアンカーボルトと共に取り付け
る場合と、予じめアンカーボルトを植設しておき後から
取付物を取り付ける場合とがある。

そこで取付物を後から取り付ける場合においては、前記
皿座金と接合するコンクリ−ト壁面が常に平坦に形成さ
れていないから、皿座金を平座金のように十分平行に変
形させに＜＜、従ってコーン部材への加圧力が充分でな
いこと、又、皿状の突出部分が施行途中で平らになって
いるか否かが施工場所によっては見にりく、コーン部材
の加圧状態を判定しにくいこと等の欠点があった。

さらに又、コンクリート壁に直接取付物を固定する施工
では、取付物が木材、アルミ等の比較的やわらかいもの
、或は皿座金のエツジが喰い付きやすいものには特別な
大きい座金を必要とするなど種々の改善を要求されてい
た。

本発明はこれらの要望を満足させるために発明したもの
であって、軸方向からの一定の荷重によって座金が保持
部から外れるようにし、これによってスリーブの分割を
確実に行い支持力の強いアンカーボルトを提供しようと
するものである。

次に本発明の詳細を図示した実施例により説明する。

１はスリーブで、中途に内外周面を削除して形成した薄
肉部２を設けて一方をコーンスリーブ３、他方を拡張ス
リーブ４に形成しである。

前記拡張スリーブ４の先端開口部の内側はテーパ部５に
形成すると共に、このテーパ部５を含む開口端から、前
記薄肉部２に至る軸方向に平行する２本のスリット６を
設けである。

又、前記拡張スリーブ４の表面にはローレット加工をし
てスリーブの表面を粗面に形成しである。

前記コーンスリーブ３は薄肉部２に隣接する部分をコー
ン部材３ａ、他の部分を筒部３ｂにそれぞれ形成しであ
る。

７はネジ軸で、前記スリーブ１内に挿通し、拡張スリー
ブ４のテーパ部５に係合するコーンナツト８を螺着し、
コーンスリーブ３から突出させた部分に平座金９を介し
てナツト１０を螺合する。

又、前記ネジ軸７のナツト１０から突出させた端壁には
、ネジ軸の回転を阻止するためにドライバ状金具を係合
する係合溝１１を設けである。

１２は前記スリーブ３の平座金９に装着したレベルサポ
ータであって、軸方向からの一定の荷重によって平座金
９から脱落するようになっている。

前記レベルサポータ１２は截頭円錐形でかつ円筒状に形
成された円錐部１４を有し、円筒の小径部内側に底の浅
い環状溝１３を形成しレベルサポータ１２は円筒の大径
部をアンカーボルトを植設するコンクリート壁、すなわ
ちネジ軸のコーンナツト８に向けて環状溝１３をネジ軸
の平座金９に装着しである。

上記のレベルサポータ１２を平座金９に装着することに
より、コンクリート壁面に対し平座金９は空隙１５を維
持して取り付けられるので、前記スリーブ１がコンクリ
ート壁面から突出した状態となる。

又、ナツト１０を締め付けて平座金９とレベルサポータ
１２の係止状態を外すのであるから、このレベルサポー
タ１２の脱落を容易にする手段として、前記円錐部１４
に複数の切溝１６，１６を形成しておくと平座金９から
の脱落が促進される。

また、前記レベルサポータ１２は軸方向の荷重によって
前記平座金９さの保合が外れるように構成しであるので
、レベルサポータの材料としてはプラスチックが適して
いる。

本発明は以上の構成であって、コンクリ−ト壁Ａに穿け
た下孔Ｂにアンカーボルトをコーンナツト１０を下孔の
底に向けて挿入する。

そしてネジ軸７の係合溝１１に金具等を差し込んでネジ
軸７を固定した状態でナツト１０を締め付けると、先ず
コーンナツト８が所定の位置迄上り、拡張スリーブ４を
拡開する。

ナツト１０を締めた結果、ある設定されたトルクになる
とレベルサポータ１２と平座金９の保合が外れる。

さらにナツト１０を締め続けると、スリーブ１の拡張ス
リーブ４は既でにコーンナツト８によって先端が拡張さ
れて下孔Ｂに圧着しているので、ナツト１２の締付でコ
ンクリート壁Ａと平座金９の空隙１５の距離だけコーン
スリーブ３は薄肉部２に向って移動し、この薄肉部２を
破壊してコーンスリーブ３は拡張スリーブ４内に進入し
、拡張スリーブ４は２枚に分割されてコンクリート壁に
完全に圧着固定される。

以上説明したように本発明はアンカーボルトの取付用ナ
ツトと共にネジ軸に挿嵌した平座金に、アンカーボルト
をコンクリート壁に差し込んだ際にコンクリート面と平
座金との間に空隙が形成されるレベルサポータを前記平
座金に装着したものであって、一定のトルクにより前記
レベルサポータが平座金から脱落するようにしたので、
従来の皿座金を押潰して取付けるものに比較して取付作
業が確実かつ容易に行える特徴をもっている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のアンカーボルトを組み立てた全体の斜
視図である。 第２図はアンカーボルトをコンクリートの孔内に挿入し
固定前の状態を表わす一部破断の側面図である。 第３図はアンカーボルトの固定状態を表わす一部破断の
側面図である。 第４図ａはレベルサポータの正面図であり、第４図すは
一部を破断した側面図である。 第５図ａはレベルサポータの他の実施例を表わす正面図
であり、第５図すは一部を破断した側面図である。 １・・・・・・スリーブ、２・・・・・・薄肉部、３・
・・・・・コーンスリーブ、４・・−・・・拡張スリー
ブ、５・・・・・・テーパ部、６・・・・・・スリット
、７・・・・・・ネジ軸、８・・・・・・コーンナツト
、９・・・・・・平座金、１０・・・・・・ナツト、１
１・・・・・・係合溝、１２・・・・・・レベルサポー
タ、１３・・・・・・環状溝、１４・・・・・・円錐部
、１５・・・・・・空隙、１６・・・・・・切溝。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 筒状体で内外周面を削除して形成した薄肉部を介し
   て一方をコーン部材に、もう一方を圧着スリーブに形成
   し、圧着スリーブの開口端から前記薄肉部に至る複数の
   スリットを設けたスリーブと、前記スリーブ内に挿入し
   圧着スリーブの開口端でコーンナツトを螺合したネジ軸
   と、前記ネジ軸はコーンナツトの反対側をスリーブから
   突出して平座金およびナツトを装着し、截頭円錐形でか
   つ円筒状に形成され円筒の小径部内側に環状溝を設けた
   レベルワッシャとを具備し、前記レベルワッシャは大径
   部をコーンナツト側に向け、環状溝をネジ軸の平座金に
   軸方向の荷重によって座金から脱落するように装着され
   たことを特徴とするアンカーボルト。 ２ 前記レベルサポータには、筒部に軸方向に平行する
   複数の切溝を設けたことを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載のアンカーボルト。