JP4206952B2 - タイヤ損傷検出システム - Google Patents

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本発明は乗物に用いられるタイヤに生じた傷、摩耗、変形具合等を検出判断するタイヤ損傷検出システムに関するものである。
一般に乗物に用いられているタイヤはゴム等を材料としており、地面と接触しながら走行するために傷がつく。また、走行を続けることで摩耗していく。高速走行車のタイヤでは特に傷、摩耗等がすぐに生じる。このようなタイヤの傷、摩耗等の損傷(以下、タイヤ損傷という)に生じるものとして、以下のようなものがある。
・傷
・異物(砂、釘等の金属、樹脂)の埋没
・石等を踏むことによる変形、鋭利な金属等による切り欠き変形
・内部のガスが抜けて接地面で脇部分が幅(車軸)方向に膨れる変形
このようなタイヤ損傷がひどくなると交換する必要がある。ここで、例えば飛行機、鉄道等のようなタイヤを頻繁に用いない乗物においても緊急停止用に用いられることがある。このような用途で使われるタイヤは、高速走行中に地面接触させたり、ブレーキで急制動させたりする等、タイヤの傷、摩耗等(以下、これらを含めてタイヤ損傷という)が著しい。そのため、交換時期を厳密に把握する必要がある。特に試験的に用いている場合には頻繁に検査し、タイヤ損傷状態を把握しておく必要がある。特に内部に封入してある気体が漏れ出す(パンク)という状態を引き起こすようなタイヤは、強度を著しく低下させるため、すぐに交換しなければならない。このようなタイヤの状況を把握するために、走行中のタイヤを監視して、火災等の発生を判断し、警報をする装置がある(例えば特許文献1参照)。
特開2002−264619号公報
ただ、通常、タイヤは、車両が車庫等に入れられた後、人間の目視によって定期的、また障害が発生した場合に、一輪ずつ検査することがほとんどである。また、内部からの気体漏れについては、タイヤに石けん等を塗って確認する。そのため、特に鉄道等のようにタイヤ数が多いものについては、その分だけ時間と労力を要する。しかも、本来、荷重等によりダメージを受けやすいタイヤ側面も検査できればよいが、車体の構造等の関係で人間が目視できない位置にある等、検査が行えないこともある。しかも、場合によっては人間が暗所でライトを照らして検査することもあるため、タイヤ損傷を発見するための環境としては著しく悪い。
一方、例えば、ディスクブレーキ等を用いた急制動をすると、タイヤがロック(固定)され、タイヤの一部だけが地面に接触し、その熱による内圧変化等のため、このロックされたタイヤが変形してしまうことがある。車両の安全性やタイヤ損傷に対処するため、この変形状態を解析できればいいのであるが、距離測定計で計測し、解析するのは振動等の関係で限界がある。
そこで、本発明は、以上のような課題を解決し、タイヤ傷、変形等を容易に正確に検出することができるシステムを得ることを目的とする。
本発明に係るタイヤ損傷検出システムは、検査対象のタイヤを含む像を撮り、放射温度と放射率との積に基づいて相対的な輝度値に変換する赤外線カメラと、赤外線カメラが変換した輝度値に基づいて得られる画像からタイヤ部分の画像を抽出し、抽出した画像に基づいてタイヤ損傷の有無を少なくとも判断する検出手段と、を備えるタイヤ損傷検出システムにおいて、検出手段は、さらに、抽出したタイヤ部分の画像に基づいて、扁平具合により変化する接地面に対するタイヤの断面高さを算出し、断面高さがある一定の長さの範囲内にあるかどうかを判断するものである。本発明においては、タイヤの変形を判断するために、タイヤ部分の画像に基づいて、接地面に対するタイヤの断面高さを算出し、ある一定の長さの範囲内にあるかどうかを判断して、荷重、内圧変化等によってタイヤが異常に扁平になっていないかどうかの判断を行う。
本発明に係るタイヤ損傷検出システムは、検査対象のタイヤを含む像を撮り、放射温度と放射率との積に基づいて相対的な輝度値に変換する赤外線カメラと、赤外線カメラが変換した輝度値に基づいて得られる画像からタイヤ部分の画像を抽出し、抽出した画像に基づいてタイヤ損傷の有無を少なくとも判断する検出手段と、を備えるタイヤ損傷検出システムにおいて、検出手段は、抽出したタイヤ部分の画像に基づいて、抽出したタイヤ部分が、画像内のあらかじめ定めた位置範囲に存在するかどうかを判断するものである。本発明においては、タイヤの異常を判断するために、抽出したタイヤ部分の位置があらかじめ定めた範囲内にあるかどうかを確認する。
本発明によれば、扁平具合により変化する接地面に対するタイヤの断面高さがある一定の長さの範囲内にあるかどうかを判断してタイヤの変形を判断するようにしたので、タイヤの変形を高精度に、走行中においても検出することができる。
また、本発明によれば、抽出したタイヤ部分が、画像内のあらかじめ定めた位置範囲に存在するかどうかを判断するようにしたので、タイヤ又は車輪部分の異常を高精度に検出することができる。
実施形態1.
図1は本発明の第1の実施の形態に係るタイヤ損傷検出システムの構成を示すブロック図である。図1において、赤外線カメラ1は赤外線を感知するセンサを2次元配列し、検査対象となるタイヤ100又はタイヤ100を含む領域(以下、特に断りのない限り、これらを含めてタイヤ100とする)からの放射温度と放射率の積に比例したエネルギーを感知して電気信号に変換する。ここで、赤外線カメラ100を複数台用意し、各赤外線カメラ100で1つのタイヤ100を複数の位置(例えば正面、側面等)又は角度から撮像して、各赤外線カメラ100から送信された電気信号を損傷検出装置3が処理して検査するようにしてもよい。本実施の形態では、説明を簡単にするため、赤外線カメラ100を1台として説明する。流体吹付手段2はタイヤ100に流体を吹き付けるものである。本実施の形態においては、流体吹付手段2は周囲の温度よりも高い温風をタイヤ100に吹き付けるものとする。流体吹付手段2についても、複数台用意されていてもよい。
損傷検出装置3は、AD変換部31、データ処理部32、画像記憶部33、DA変換部34、感度調整部35で構成される。AD変換部31は、赤外線カメラ1から送信されるアナログの電気信号を一定の周期でサンプリングし、デジタル(二値)化した画素信号に変換する。この画素信号が表す値がモニタ4上で輝度として表される(以下、この画素信号が表す値を輝度の値として説明する)。ここで、感度が同じ場合には同じ輝度は同じ温度を表すものとする。データ処理部32は、各画素の輝度に基づいた処理を行う。また、そのために1画面分の画素信号に基づいて、その画素数(これは、最終的にその部分の面積を表すことになる)を輝度別に集計する。そのヒストグラムに基づいて、タイヤの異常部分があるかないかを検査する。また、場合によっては、赤外線カメラ1、流体吹付手段2等の動作を制御する役割も果たす。なお、データ処理部32は、画像記憶部33とは別に、処理を行うためにデータ等を記憶しておくための記憶部を有しているものとする。ここには、処理内容がプログラムとして記憶されていたり、また、カウント値、集計値等が記憶される。
画像記憶部33は、データ処理部32が処理を行う際に用いる画素信号を記憶するために設けられている。画像記憶部33は、処理に必要な画素信号(輝度)を位置関係と共に記憶しておくことで、輝度分布を画像データとして記憶する。DA変換部34は、画像記憶部33に記憶された画素信号に基づく画像をモニタ4に表示させるために、デジタル信号である画素信号をアナログの電気信号(以下、映像信号という)に変換する。感度調整部35は、赤外線カメラ1が赤外線を感知する度合(感度)の範囲(レンジ)、勾配等を調整して正確な輝度に変換し、傷等を特定できるようにするものである。自動的に又はオペレータが操作部(図示せず)によって設定することができるものとする。
モニタ4は、損傷検出装置3のデータ処理部32から送信される映像信号に基づいた表示を行う。教示装置5はデータ処理部32から送信される教示信号に基づいて、表示以外の手法でオペレータに損傷警告等の教示を行うものである。
例えばタイヤ100に傷があると、その部分の表面の凹凸、欠損等により輻射が正常なものとは異なり、また、タイヤが摩耗して摩耗限度標識となる部分が現れても同様に輝度分布は異なる。例えば、タイヤから溝がなくなるとその分布は輝度範囲に集中する。逆にタイヤ内に埋設されているワイヤ等の形状が表面に現れてくると、その分布は二極化又は拡がりを有する。本実施の形態では、このようなことを利用して、輻射される温度に基づいて、正常なタイヤの分布と比較を行うことでタイヤ損傷を検査する。
また、損傷部分は、表面の凹凸、欠損等により熱を加えたとき又は熱を奪われたときの温度の上がり又は下がり具合が通常と異なる。そこで、流体吹付手段2は、流体をタイヤ100に吹き付け、タイヤ100に熱を加える又はタイヤ100から熱を奪うという動作を行う。流体を吹き付けてから一定時間又は吹きつけを止めてから一定時間は、損傷部分と正常部分との温度の上がり方又は下がり方が異なるので、温度差が生じ、損傷部分が浮かび上がる。それに、例えば、ある部分から内部から気体が漏れている場合、その気体が周辺部分の熱を奪うため、温度が低く、輝度も低くなる。また、例えば、鉄釘等の異物が刺さっているような場合には、タイヤよりも比熱が高いので、温風を吹き付けると周囲の部分よりも温度が高くなる。
しかも流体をタイヤ100に吹き付けると、データ処理部32が、画像(温度に対応した輝度で表示される)のデータに基づいてタイヤ100の部分のデータだけを抽出しやすくすることにもなる。そのため、タイヤ形状を把握することができる。この形状を基にして、タイヤが変形しているかどうかを判断、検査することができる。ここで、所望する角度からタイヤ100の画像データが得られればよいので、赤外線カメラ1の設置位置は特に限定しない。したがって、赤外線カメラ1だけを車両に搭載し、無線で電気信号を送信することもできる。また、車庫等の通路に沿って配設することもできる。
図2はデータ処理部32を中心としたタイヤ検査処理の流れを表す図ある。図2に基づいてタイヤ検査処理について説明する。例えば、データ処理部32からの指示に基づいて、流体吹付手段2はタイヤ100に対して温風を吹き付ける(S1)。その一定時間後(タイヤ100の温度が上昇しているときでも下降しているときでもよい)、同様に、データ処理部32からの指示に基づいて、赤外線カメラ1は、タイヤ100及びその周辺部分を撮像する(S2)。
赤外線カメラ1から送信された電気信号はAD変換部31により画素信号に変換され、さらに画像記憶部33に記憶される。データ処理部32は、画像記憶部33に記憶された画像データに基づいて画像処理を行い、タイヤ100部分の画素だけを抽出する(S3)。場合によっては、タイヤ100だけでなく、ホイール部分等も抽出してもよい。そして、抽出した画素について、各輝度別に画素数を集計する(S4)。つまり、輝度を横軸とし、画素数を縦軸としてヒストグラムを作成する。
ここで、ヒストグラムについては、タイヤ100の状況、環境等により異なるし、また、吹き付ける温風の温度等によっても異なる。ただ、同じ種類のタイヤであれば、ヒストグラムの形状については同じ傾向を有する。タイヤ100に損傷があると、その部分の輻射は正常部分とは異なるので、正常な場合の輝度分布とは形状の異なる箇所が生じる。そこで、集計を終えると、あらかじめ記憶された同種の正常なタイヤのヒストグラムの形状と比較し、異なる箇所が存在するかどうかを判断する(S5)。ここで、この判断手法については特に限定はしないが、例えば、正常な場合の輝度分布との相関関係を算出することにより、その類似の程度に基づいて判断するようにしてもよい。
分布形状が異なっている箇所が存在すると判断すると、その部分を構成する画素の数を計数する(S6)。そして、計数した画素数がn以上であれば(S7)、それらの画素について、画素が連続している箇所があるかどうかを判断する(S8)。これによってタイヤ損傷部分の長さ、面積等に基づく判断ができる。画素がn連続している箇所があると判断すると、データ処理部32は、映像信号を送信し、モニタ4に損傷等が存在する旨の表示させる。また、教示装置5に教示信号を送信し、例えば音を発生させてオペレータに損傷警報を教示する(S9)。ここでは、特に、モニタ4の表示内容や、教示装置5の損傷警報に段階を設けていないが、その損傷程度に基づいて、例えば、交換時期の警告を発する等、段階教示を行うようにしてもよい。また、一度にタイヤ100の全周を判断することができない場合は、全周に損傷部分が検出された場合、一部でも検出された場合等が設定できるようにしてもよい。さらに、記録手段(図示せず)に検出結果のデータを記録しておくようにしてもよい。
図3は流体吹付手段2により温風を吹き付けた場合との比較をするための画像を表す。図3(a)は通常のカメラで撮像したものである。図3(b)は温風を吹き付ける前に赤外線カメラ1で撮像したものである。図3(c)は温風を吹き付けた後に赤外線カメラ1で撮像したものである。それぞれの図を比較してみると、図3(c)では、傷部分とその他の部分との違いがはっきり現れていることがわかる。なお、図3(a)では損傷部分が鮮明に撮られているが、実際には、暗い箇所で検査を行うことが多く、検査ではこのようにはっきりと損傷が見えるわけではない。
以上のように第1の実施の形態によれば、赤外線カメラ1によって温度を輝度で表した画像データに基づいて、データ処理部32がタイヤ100部分を抽出して輝度別に画素数を集計したヒストグラムを作成し(すなわち温度別面積に基づく分布を作成し)、そのヒストグラムの形状を正常なタイヤのヒストグラムの形状と比較して、分布形状が異なっていると判断すると、その画素数に基づいて損傷であることを表示又は教示するようにしたので、人間の目視に頼ることなく、高精度に細かなタイヤ損傷の検査を行うことができる。そして、その際、流体吹付手段2がタイヤ100に温風を吹き付けるようにしたので、温度差を輝度差で表すことにより、損傷部分(特に傷部分)を浮かび上がらせることができる。特にパンクした傷については抜け出す気体がタイヤの熱を奪うことにより、その傷が判断しやすくなる。また、タイヤ(ゴム)よりも比熱が高い鉄釘等の異物が刺さっている場合も同様である。また、車両に設置することによって、走行中、停止中を問わず、常時監視を行うこともできる。ここで、本実施の形態では、ヒストグラムの形状を比較したが、例えばパターンマッチング等によりあらかじめ定めた画像との比較を行って判断することもできる。特に摩耗の場合には、本来あるべき溝がなくなっているか、補強のためにタイヤ肉部の中層部分に埋設された多数のワイヤの例えば帯状のパターンが表面に現れているかどうかを、それらのパターンを有する画像と比較することによって検出をすることができる。
実施形態2.
上述の第1の実施の形態において、データ処理部32は、データ処理部32は、画像記憶部33に記憶された画像データに基づいて画像処理を行い、タイヤ100部分の画素だけを抽出する処理を行っている。ここで、データ処理部32は抽出した画素数を判断しておく。そして、通常のタイヤの画素数をあらかじめ算出しておき、抽出した画素数が通常のタイヤの画素数よりも所定の割合(例えば10%)以上画素数が多かった(面積が大きい)場合には、データ処理部32は、映像信号を送信し、モニタ4に表示させることができる。また、警報教示装置5に警告信号を送信してオペレータに警報を教示することもできる。
これは、走行中のブレーキ(制動)制御にも用いることができる。例えば、ブレーキによりタイヤがロック又は回転が遅くなると、内部の空気による圧力等の影響でタイヤが膨張する。そこで、走行中に監視を行い、ブレーキがかけられると、赤外線カメラ1からの画像に基づいて、画素数を判断し、例えば10%以上画素数が多かった場合には、ブレーキを緩めて車輪(タイヤ)を回転させるようにし、ブレーキ制御を行う。
以上のように第2の実施の形態によれば、画像データに基づいて画像処理を行い、タイヤ100部分を抽出し、その画素数と通常のタイヤの画像中の面積に基づく画素数とを比較し、所定割合以上であれば表示又は教示を行うようにしたので、例えばタイヤの変形を発見することができる。また、走行中に行うこともできるので、ブレーキによる制動時の変形を判断して、ブレーキ制御を行うこともできる。また、上述のように画素数による比較でもよいが、タイヤの画像の形状同士を、例えばパターンマッチング等により直接比較して変形具合を判断することもできる。
実施形態3.
図4は複数の画像データを積算した場合の画像を表す。上述した第1の実施の形態によれば、1つの画像データについて、その判断を行った。これを例えば赤外線カメラ1により複数画像データ分を撮像し、対応する位置の輝度データを積算すると、輝度の高い部分と低い部分との差が鮮明に現れる画像データが得られる。この画像データに基づいて検査を行うことにより、高精度の検査を行うことができる。
実施形態4.
上述した第1の実施の形態においては、タイヤ100の温度分布を捉えるために、赤外線カメラ1を用いたが、本発明はこれに限定するものではなく、光ファイバを用いて温度を輝度に変換するようにしてもよい。光ファイバによる温度センサは、小型のため、車載した場合でも振動による影響を受けずにすむ。
実施形態5.
図5はタイヤ100を水を吹き付けて赤外線カメラ1で撮像した画像を表す。上述した第1の実施の形態では、流体吹付手段2から吹き付ける流体として温風を吹き付けた。本発明はこれに限定するものではなく、冷風を吹き付けて、周囲との温度差を生じさせるようにしてもよい。それと、温風や冷風程の効果はあらわれないものの、特に暖めたり冷やしたりしていない風でもタイヤの熱を奪うことができるので、吹き付ける流体として用いることができる。また、気体に限らず、液体を吹き付け、液体が気化する際にタイヤの熱を奪うことによってタイヤ表面の温度を周囲の温度よりも低くし、その温度に基づいた検査を行ってもよい。アルコール等のような揮発性の高い液体を吹き付けることもできるが、発火性を有する液体は用いない方がよいので、霧状の水を吹き付けるようにするとよい。また、加熱するのであれば、可視光線又は赤外線による熱放射によってタイヤ100に熱を加えるようにしてもよい。
実施形態6.
上述の第1の実施の形態では、タイヤ100の輝度分布のヒストグラムと損傷のないタイヤのヒストグラムの形状とを比較したが、例えば、データ処理部32が、画像データに基づいて隣接する画素の輝度との間で微分処理を行って差分値を算出するようにしてもよい。そして、あらかじめ定めた値以上の差分値が、例えば1行につき4箇所以上あるかどうかを判断する。ここで、4箇所以上としたのは、タイヤ溝を考慮しない場合に、タイヤ100の両端以外に、傷があればその傷の両端が差分値の大きい箇所になると考えられるからである。したがって、目視による傷検査よりも高精度で細かな傷まで検査することができる。
実施形態7.
上述した第2の実施の形態では、画素数の変化により、タイヤ部分の画像の面積が大きくなっているかどうかを判断し、タイヤが膨張しているかどうかを判断したが、本発明はこれに限定するものではない。例えば、タイヤ部分の画素数が少なくなり、面積が小さくなっていることで、タイヤの収縮、歪み等を判断するようにしてもよい。
また、タイヤ部分の画像から接地部分におけるタイヤの断面高さを算出し、その長さによって、タイヤが荷重等によってどの程度扁平しているかを判断し、あらかじめ定めた長さの範囲を越えていれば、変形、異常を生じていると判断するようにしてもよい。さらに、タイヤ部分の画面における位置を判断し、あらかじめ定めた範囲内にタイヤ部分が存在しなければ異常と判断するようにしてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係るタイヤ損傷検出システムの構成を示すブロック図である。 データ処理部32を中心としたタイヤ検査処理の流れを表す図である。 流体吹付手段2により温風を吹き付けた場合との比較をするための画像を表す図である。 複数の画像データを積算した場合の画像を表す図である。 タイヤ100を水を吹き付けて赤外線カメラ1で撮像した画像を表す図である。
符号の説明
1 赤外線カメラ、2 流体吹付手段、3 損傷検出装置、31 AD変換部、32 データ処理部、33 画像記憶部、34 DA変換部、35 感度調整部、4 モニタ、 5 教示装置、100 タイヤ

Claims (2)

  1. 検査対象のタイヤを含む像を撮り、放射温度と放射率との積に基づいて相対的な輝度値に変換する赤外線カメラと、前記赤外線カメラが変換した輝度値に基づいて得られる画像から前記タイヤ部分の画像を抽出し、抽出した画像に基づいてタイヤ損傷の有無を少なくとも判断する検出手段と、を備えるタイヤ損傷検出システムにおいて、
    前記検出手段は、さらに、抽出した前記タイヤ部分の画像に基づいて、扁平具合により変化する接地面に対する前記タイヤの断面高さを算出し、前記断面高さがある一定の長さの範囲内にあるかどうかを判断することを特徴とするタイヤ損傷検出システム。
  2. 検査対象のタイヤを含む像を撮り、放射温度と放射率との積に基づいて相対的な輝度値に変換する赤外線カメラと、前記赤外線カメラが変換した輝度値に基づいて得られる画像から前記タイヤ部分の画像を抽出し、抽出した画像に基づいてタイヤ損傷の有無を少なくとも判断する検出手段と、を備えるタイヤ損傷検出システムにおいて、
    前記検出手段は、さらに、抽出した前記タイヤ部分の画像に基づいて、前記抽出したタイヤ部分が、画像内のあらかじめ定めた位置範囲に存在するかどうかを判断することを特徴とするタイヤ損傷検出システム。
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