JP4206749B2 - エンジン冷却装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関等のエンジンを冷却するエンジン冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の動力源として利用される内燃機関等の熱機関(以下、エンジンと呼ぶ。)の効率を向上させるため、低負荷運転時には冷却水温を高く維持する高水温制御を実行し、高負荷運転時には冷却水温を低く維持する低水温制御をするものが知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−288138号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の冷却装置は電動ウォータポンプの流量を制御して冷却水温を変化させている。従って、冷却水温を低下させる場合には、電動ウォータポンプの流量を増加させることになり、流量の増加に伴って、電動ウォータポンプで消費するエネルギーも増加する。そのため、電動ウォータポンプで消費されるエネルギーが大きいと、エンジン単体での効率は向上しても、車両全体としては効率が低下することもある。
【0005】
そこで、本発明は、冷却装置で消費されるエネルギーを考慮して全体としてエネルギー効率の向上を図ることができるエンジン冷却装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る第1のエンジン冷却装置は、燃料の燃焼によって作動するエンジンの熱を冷却水を介して放熱させるものであって、前記エンジンから取り出したエネルギーを用いて前記エンジンにおける冷却水温が目標温度となるように調整する冷却水温調整手段と、前記エンジンにおける冷却水温を所定温度に変化させた場合に前記エンジンの効率向上分を算出する効率向上分算出手段と、前記エンジンにおける冷却水温を前記所定温度に変化させた場合に前記冷却水温調整手段で消費される消費エネルギーを前記エンジンの効率に換算して効率損失分を算出する効率損失分算出手段と、前記効率向上分と前記効率損失分とに基づいて、前記全体効率が向上するように前記目標温度を設定する目標温度設定手段と、を備えることにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
【0007】
この発明によれば、効率向上分と前記効率損失分とに基づいて、全体効率が向上するように目標温度が制御されるから、エンジンの効率を向上させた状態を維持するために必要とされるエネルギーが、冷却が促進されることにより向上するエンジンの効率向上分を上回り、全体効率が低下することを未然に回避でき、冷却調整手段を含めた全体のエネルギー効率を向上させることができる。なお、エネルギーは、仕事量の意味であるが、本発明においては、仕事量のみならず単位時間当たり仕事量の意味を含む。また、エンジンにおける冷却水温とは、エンジンの内部における冷却水の温度の意味である。
【0008】
そして、冷却水温調整手段を含めたエネルギー効率を最大にするとい観点から、前記目標温度は、前記全体効率が最大となる温度であることが好ましい(請求項2)。また、前記効率向上分算出手段は、前記エンジンにおける冷却水温、前記エンジンの効率、及び前記エンジンの運転状態を対応付けて記憶したエンジン効率記憶手段と、前記エンジン効率記憶手段を参照して、現在のエンジン効率を取得する共に前記エンジンの前記冷却水温度が前記所定温度となった場合の将来のエンジン効率を取得し、前記将来のエンジン効率と前記現在のエンジン効率との差分を前記エンジンの効率向上分として算出する演算手段とを備えるものであってもよい。さらに、前記効率損失分算出手段は、前記エンジンの入口における冷却水温を検出する検出手段と、前記エンジンにおける冷却水温と前記エンジンの入口における冷却水温との差分値、前記エンジンの運転状態、及び前記消費エネルギーを対応付けて記憶した消費エネルギー記憶手段と、前記所定温度と前記エンジンの入口における冷却水温との差分値を算出し、当該差分値及び現在の前記エンジンの運転状態に基づいて前記消費エネルギー記憶手段から前記消費エネルギーを読み出す読出手段と、読み出された前記消費エネルギーを前記エンジンの効率に換算して前記効率損失分を算出する換算手段とを備えるものであってもよい。
【0009】
本発明に係る第2のエンジン冷却装置は、燃料の燃焼によって作動するエンジンの熱を冷却水を介して放熱させるものであって、前記エンジンから取り出したエネルギーを用いて前記エンジンにおける冷却水温が目標温度となるように調整する冷却水温調整手段と、前記エンジンの運転状態に応じて前記目標温度を初期設定する初期設定手段と、前記エンジンにおける冷却水温を前記目標温度に変化させた場合に前記エンジンの効率向上分を算出するエンジン効率算出手段と、前記エンジンにおける冷却水温を前記目標温度に変化させた場合に前記冷却水温調整手段で消費される消費エネルギーを計測する計測手段と、前記効率向上分と前記消費エネルギーとを比較可能な指標に変換して比較して、前記全体効率が向上するように前記目標温度を補正する補正手段と、を備えることにより、上述した課題を解決する(請求項3)。
【0010】
この発明によれば、まず、初期設定された目標温度に近づくようにエンジンの冷却が実行される。そして、エンジンにおける冷却水温が目標温度に変化すると、冷却によって消費される消費エネルギーが実測され、エンジンの効率向上代と比較される。効率向上代と消費エネルギーでは単位が異なるため、比較可能な指標に変換して比較が行われる。この場合、効率向上代を単位時間当たりのエネルギーに変換して両者を比較してもよいし、あるいは消費エネルギーを効率に変換して比較してもよい。そして、比較結果に基づいて全体効率が向上するように目標温度が補正されるから、冷却水温調整手段の消費エネルギーを含めた全体効率を向上させることができる。
【0011】
また、前記補正手段は、前記効率向上分をエネルギーに変換して、変換したエネルギーと前記消費エネルギーとを比較して、前記消費エネルギーが変換したエネルギーを上回る場合には、前記目標温度を現状より高い温度に補正してもよい。消費エネルギーが変換したエネルギーを上回る場合には、冷却が行過ぎて冷却水温調整手段で大きなエネルギーが消費されている。そこで、目標温度を現状より高い温度に補正することにより、冷却水温調整手段の消費エネルギーを低減させて、全体効率を向上させる。
【0012】
また、前記初期設定手段は、現在の前記エンジンの運転状態において、前記エンジンの効率が最大となるように前記目標温度を初期設定することが好ましい。この場合、初期設定手段は、前記エンジンの運転状態と前記エンジンの効率が最大となる前記エンジンにおける冷却水温度とを対応付けて記憶した温度記憶手段を備え、現在の前記エンジンの運転状態に基づいて、前記温度記憶手段から読み出した温度を前記目標温度として初期設定することが好ましい。このようにエンジン効率が最大になるように目標温度を初期設定し、目標温度を達成するために冷却水温調整手段によって大きなエネルギーが消費されても補正手段により目標温度が補正されるので、最終的には全体効率を向上させることが可能となる。
【0013】
本発明に係る第3のエンジン冷却装置は、燃料の燃焼によって作動するエンジンの熱を冷却水を介して放熱させるものであって、前記エンジンから取り出したエネルギーを用いて前記エンジンにおける冷却水温が目標温度となるように調整する冷却水温調整手段と、前記エンジンにおける冷却水温を所定温度に制御した場合における、前記エンジンの効率と前記冷却水温調整手段で消費される消費エネルギーとを考慮して、全体効率が向上するように前記目標温度を設定する設定手段とを備えることにより、上述した課題を解決する(請求項4)。
【0014】
この発明によれば、エンジンを冷却するために消費される消費エネルギーとエンジンの効率とを考慮して全体効率が向上するように目標温度を設定するから、エンジンの効率を向上させた状態を維持するために必要とされるエネルギーが、冷却が促進されることにより向上するエンジンの効率向上分を上回り全体効率が低下することでき、冷却水温調整手段を含めた全体のエネルギー効率を向上させることができる。
【0015】
前記冷却水温調整手段は、前記冷却水の熱を放熱させる熱交換器と、前記エンジンと熱交換器とを含んだ所定経路内で前記冷却水を循環させる電動ポンプとを備え、前記消費エネルギーには、前記電動ポンプで消費されるエネルギーが含まれることが好ましい(請求項5)。この場合、電動ポンプで消費されるエネルギーが大きくなると、冷却水の循環量が増加してエンジンの冷却が促進される。
【0016】
前記冷却水温調整手段は、前記熱交換器における前記冷却水の放熱を促進させる電動ファンを備え、前記消費エネルギーには、前記電動ポンプ及び前記電動ファンで消費されるエネルギーが含まれることが好ましい(請求項6)。この場合には、冷却水温調整手段として電動ファンを用いることができる。
【0017】
なお、本発明において冷却水は、エンジンから熱を奪って熱交換器にて熱を放出する熱媒体としての機能を奏する各種の流体が含まれ、例えば、水やこれに不凍液を混入した液体が該当する。
【0018】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
まず、第1の実施形態について説明する。図1は、本発明に係る冷却制御装置が組み込まれた第1実施形態におけるハイブリッド車両の要部を示す概略図である。内燃機関であるガソリンエンジン1と、2台のモータジェネレータ(MG)2、3とは、それぞれの出力軸が動力分割機構4に接続されている。動力分割機構4には遊星歯車機構等を用いることができる。そして、動力分割機構4を制御することにより、エンジン1、MG2、MG3のそれぞれの接続状態が切り替えられる。そして、動力分割機構4の出力は伝達機構5を介して駆動輪6に伝えられる。MG2及びMG3はインバータ7を介してバッテリ8に接続されている。
【0019】
冷却水循環経路12には、エンジン1の冷却水温調整手段として、電動式の電動ウォータポンプ10(以下、電動W/P10と称する)、及びラジエータ11が設けられている。冷却水循環経路12で冷却水を循環させつつ冷却水がエンジン1から奪った熱を熱交換器としてのラジエータ11で放熱することによりエンジン1が冷却される。また、冷却水温は、エンジン1で発生する熱量と、循環流量及び放熱効率によって定まる。従って、ある運転状態における冷却水温は、電動W/P10によって制御することが可能である。なお、電動W/P10は冷却水を循環させることができる限り様々な態様で設けられてよい。
【0020】
電動W/P10の動作は駆動回路14を介して制御装置15により制御される。制御装置15はマイクロプロセッサとRAM、ROM等の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成され、種々のセンサの出力信号を参照しつつ所定のプログラムに従って駆動系全体の駆動状態やエンジン1の燃料噴射装置(不図示)による燃料噴射の制御、さらには冷却水の温度制御等を実行する。制御装置15が参照するセンサは必要に応じて適宜定めてよいが、本実施形態に関連して参照されるセンサとしては、エンジン1の入口における冷却水の水温(エンジン入口水温)に対応した信号を出力する入口水温センサ13、エンジン1における冷却水の水温(エンジン水温)に対応した信号を出力するエンジン水温センサ16と、エンジン1のスロットルバルブの開度に対応した信号を出力するスロットル開度センサ17と、車速に対応した信号を出力する車速センサ18と、及びバッテリ8の充電容量(SOC)を検出するSOCセンサ19とが挙げられる。これらのセンサ13、及び16〜19以外にも制御装置15が種々のセンサ類を参照して各種の制御を実行してよいことは勿論である。なお、エンジン水温センサ16はエンジン1のウォータジャケット内を流れる冷却水の水温(以下、エンジン水温と称する)を検出する。また、入口水温センサ13はラジエータ11の出口からエンジン1の入口までのどこかに設ければよい。
【0021】
図1のハイブリッド車両では、主として電動機として機能するMG3とエンジン1とのそれぞれの駆動力配分が動力分割機構4により制御されて最適な運転が行われる。例えば、エンジン1の効率が良い高負荷領域では、エンジン1の駆動力を機械的に駆動輪6に伝達する運転モードが用いられる。エンジン1の効率が低下する低負荷領域ではエンジン1を停止してMG3の動力のみを利用する運転モードが用いられる。さらに、エンジン1だけではトルクが不足する場合はMG3によりアシストして駆動輪6を駆動する運転モードが用いられる。また、バッテリ8の蓄電量が不足しているときは、エンジン1でMG2を駆動して発電しつつ、MG3により駆動輪6を駆動する運転モードが用いることもできる。
【0022】
エンジン1の始動及びその停止を上記のように切り替えるため、制御装置15は、エンジン要求出力を繰り返し演算する。制御装置15によるエンジン要求出力の演算は、以下のように実行される。制御装置15は、スロットル開度センサ17及び車速センサ18の出力信号に基づいてアクセル開度と車速とを取得し、制御装置15のROMに記録されたマップを参照してアクセル開度及び車速に対応した要求駆動力(伝達機構5に出力されるべき駆動力)を求める。また、制御装置15はSOCセンサ19の出力信号に基づいて要求発電量を求める。そして、要求駆動力と要求発電量とを満たすようにエンジン要求出力を求める。なお、エンジン要求出力Peの演算方法は公知のハイブリッド車両で実行されている通りでよく、その細部は必要に応じて種々変更してよい。例えば、各種の補機類(A/C)の要求を考慮してエンジン要求出力を求めてもよい。
【0023】
さらに、制御装置15は、エンジン効率と冷却水温調整手段の一部である電動W/P10で消費されるエネルギーを含めた全体のエネルギー効率を向上させる観点よりエンジン水温を制御する。図2はそのような制御を実現するために制御装置15が実行する冷却水温度制御ルーチンを示している。この冷却水温度制御ルーチンは車両のイグニッションキーがオンしている場合に所定の周期で繰り返し実行される。
【0024】
図2の冷却水温度制御ルーチンにおいて、制御装置15は、エンジン回転数とエンジントルクに基づいて、目標水温に対する効率変化代を算出する(ステップS1)。具体的には、制御装置15は、その内部のROM等に予め記憶されている第1マップM1を参照して効率変化代を算出する。図3に第1マップM1のデータ構造を示す。第1マップM1は、冷却水温と対応付けられた複数の効率マップmを備える。各効率マップmには、ある冷却水温におけるエンジン回転数Ne及びエンジントルクTeとエンジン効率とが対応付けて記憶されている。ここで、エンジン回転数Ne及びエンジントルクTeはエンジンの運転状態を示すものであるから、第1マップM1は、エンジンにおける冷却水温、エンジン効率、及びエンジンの運転状態を対応付けて記憶したエンジン効率記憶手段として機能する。
【0025】
まず、制御装置15は、エンジン水温センサ16の出力信号に基づいて、現在のエンジン水温を検知して対応する効率マップmを特定する。次に、制御装置15は、特定された効率マップmを参照して、エンジン1の運転状態、即ち、エンジントルクTe及びエンジン回転数Neに基づいてエンジン効率を求める。
【0026】
次に、制御装置15は、現在のエンジン水温を中心として所定範囲の水温値を設定する。この処理では、例えば、現在のエンジン水温を90度とすれば、1度刻みで80度から100度までの20個の水温値が設定される。そして、設定した各水温値について効率マップmが特定される。続いて、エンジントルクTe及びエンジン回転数Neに基づいて特定された効率マップmを参照し、エンジン効率が各々求められる。さらに、制御装置15は、現在のエンジン効率から各水温値に対応する各エンジン効率を減算して効率変化代を各々算出し、水温値と効率変化代とを対応付けて各々記憶する。
【0027】
この後、制御装置15は、エンジン入口水温とエンジン1の出力に基づいて、エンジン目標水温に対する電動W/P10を駆動するのに必要な単位時間当たりのエネルギーを算出する(ステップS2)。エンジン水温は、エンジン入口水温に上昇温度を加えた温度になる。上昇温度は、燃料の燃焼等によるエンジン1の発熱量から冷却水がエンジン1から持ち去る熱量を差し引いた熱量とエンジン1自体の放熱量との均衡によって定まる。つまり、定常状態におけるエンジン水温、エンジン入口水温、エンジン1の発熱量、及び冷却水がエンジン1から持ち去る熱量の間には一定の関係がある。
【0028】
また、冷却水の循環流量に応じて、冷却水がエンジン1から持ち去る熱量が変動する。そして、冷却水の循環流量は電動W/P10の消費電力によって特定されるから、電動W/P10の消費電力に応じて冷却水がエンジン1から持ち去る熱量を定めることができる。さらに、エンジン1の発熱量はエンジン1の出力、即ち、エンジン回転数及びエンジントルクによって定まる。従って、定常状態におけるエンジン水温、エンジン入口水温及びエンジン1の出力に基づいて、電動W/P10の消費電力、即ち、電動W/P10が単位時間当たりに消費するエネルギーを算出することができる。
【0029】
このような処理を実行するため、制御装置15は、その内部のROM等に予め記憶されている第2マップM2を参照する。第2マップM2には、上昇温度及びエンジン1の出力(エンジン回転数及びエンジントルク)と電動W/P10の消費電力とが対応付けて記憶されている。エンジン回転数及びエンジントルクは、エンジン1の運転状態に相当するから、第2マップM2は、エンジンにおける冷却水温とエンジンの入口における冷却水温との差分値、エンジンの運転状態、及び冷却水温調整手段で消費される消費エネルギーを対応付けて記憶した消費エネルギー記憶手段として機能する。
【0030】
制御装置15は、エンジン目標水温とエンジン入口水温との差分を演算して上昇温度を算出し、算出した上昇温度に基づいて第2マップM2を参照して、電動W/P10の消費電力を取得する。この場合、ステップS1の処理で効率変化代の算出対象とした各水温値をエンジン目標水温として、電動W/P10の消費電力を各々取得する。さらに、制御装置15は、各消費電力をエンジン出力の何%に相当するかを各々換算した効率換算値を各々算出する。
【0031】
この後、制御装置15は、電動W/P10の駆動エネルギーを含めた全体効率が最適になるようにエンジン目標水温を設定する(ステップS3)。より具体的には、ステップS1で算出したエンジンの効率変化代からステップS2で算出した効率換算値を減算して得た評価値を各エンジン目標温度ごとに算出し、算出した各評価値のうち最大値となるエンジン目標温度を特定し、このエンジン目標温度を全体効率が最大となるエンジン目標温度として採用する。
【0032】
そして、上述したステップS1からS3までの処理が、所定周期で繰り返して実行されることによって、時々刻々と変化するエンジン水温、エンジン入口水温、及びエンジン1の運転状態に対応して水温制御の目標温度を補正することができる。この結果、電動W/P10で消費されるエネルギーも含めて、車両全体としてのエネルギー効率を最適化することが可能となる。
【0033】
このように本実施形態においては、エンジン1単体の効率だけでなく、冷却のために消費されるエネルギーを考慮して、エンジン目標温度を決定したので、車両全体としてのエネルギー効率を大幅に向上させることができる。特に、ハイブリッド車両においては、エンジン1の効率を高めるために、エンジン1は高負荷領域での使用頻度が高くなる。高負荷領域では、効率の観点よりエンジン目標水温を比較的低い水温に設定して冷却水の循環流量を増加させるのが一般的である。従って、電動W/P10で消費されるエネルギーを考慮した水温制御を実行する利点が大きい。
【0034】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態に係る車両は、エンジン入口水温センサ13が設けられていない点及び冷却水温度制御ルーチンの替わりに冷却水温度補正制御ルーチンが実行される点を除いて、図1に示す第1の実施形態の車両と同様に構成されている。図4は、冷却水温度補正制御ルーチンの処理内容を示すフローチャートである。
【0035】
まず、制御装置15は、現在のエンジン回転数及びエンジントルクに基づいて、ベースエンジン目標水温THW1及びベース電動W/P消費電力P_wp1を算出する(ステップS11)。ベースエンジン目標水温THW1は、適宜設定することができるが、この例においては、ある運転状態においてエンジン1のエネルギー効率が最大となるエンジン水温値に設定してある。即ち、当該運転状態でエンジン1を定常に運転する場合には、エンジン水温値をベースエンジン目標水温THW1と一致させることによって、エンジン1のエネルギー効率を最大にすることができる。
【0036】
また、ベース電動W/P消費電力P_wp1は、エンジン水温を現在のエンジン水温からベースエンジン目標水温THW1へ変化させた場合に向上するエンジン効率向上代を見込んだ電動W/P10の消費電力である。例えば、現在のエンジン効率がJ%であり、且つ、電動W/P10の消費電力がW1であるとする。また、ベースエンジン目標水温THW1におけるエンジン効率がK%であるとする。この場合、エンジン効率向上代は(K−J)%となる。そして、エンジン効率向上代(K−J)%に対して全体として効率向上を盛り込んでベース電動W/P消費電力P_wp1を設定する。エンジン効率向上代(K−J)%に相当する電力がΔWであり、全体の効率向上を「0」とすれば、ベース電動W/P消費電力P_wp1は、W1+ΔWとなる。また、エンジン効率向上代(K−J)%の90%はベース電動W/P消費電力が上昇することを許容して、エンジン効率向上代(K−J)%の10%を全体の効率向上分とするのであれば、ベース電動W/P消費電力P_wp1は、W1+0.9ΔWとなる。なお、以下の説明では全体として効率向上を「0」とした場合を例に挙げ説明する。
【0037】
制御装置10は、上述した第1マップM1を参照してエンジン効率向上代(K−J)を取得し、これを電力に換算する演算を実行してΔWを算出し、現在の電動W/P10の消費電力を計測してW1を取得し、ΔWとW1とを加算してW1+ΔWを得る。なお、エンジン効率向上代(K−J)%を取得する処理は第1実施形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0038】
次に、制御装置15は、実際のエンジン水温THWとベースエンジン目標水温THW1との差分の絶対値が水温制御安定判定値αより小さいか否かを判定する(ステップS12)。水温制御安定判定値αは、エンジン水温THWが目標範囲内にあるか否かの判定基準であり、計測誤差や制御の安定性の観点から予め定められた値である。換言すれば、水温制御安定判定値αは、ベースエンジン目標水温THW1を目標値とする制御によって、エンジン水温THWが定常状態に達したか否かの判定基準となる。
【0039】
実際のエンジン水温THWとベースエンジン目標水温THW1との差分の絶対値が水温制御安定判定値αより小さい場合は、ステップS12の条件が成立するので、制御装置15は処理をステップS13に進め、電動W/P10の消費電力P_wpを計測する。消費電力P_wpは、駆動回路の電圧計によって計測された電圧値と電流計によって計測された電流値を制御装置15で乗算することによって算出される。
【0040】
この後、制御装置15は、実際の消費電力P_wpからベース電動W/P消費電力P_wp1を減算して得た減算値が大状態判定値βより大きいか否かを判定する(ステップS14)。大状態判定値βは、効率面から許容できる範囲であるか否かを判定できるように予め設定されている。
【0041】
減算値が大状態判定値βより大きい場合には、ベースエンジン目標水温THW1を維持するのに、意図している電力より大きな電力が必要とされる場合である。この場合には、ステップS14の条件が成立し、制御装置15は処理をステップS15に進めて、(P_wp−Pwp1)に対して目標水温値を高温側に補正する。エンジン1単体のエネルギー効率のみに着目すれば、エンジン水温をベースエンジン目標水温THW1に一致させることが好ましい。しかし、そのために電動W/P10で大きな電力を消費したのでは、車両全体としてのエネルギー効率が低下してしまう。
【0042】
ステップS15の補正は、ステップS14において実際の消費電力P_wpがベース電動W/P消費電力P_wp1より大きく、且つ、その程度が許容範囲βを超える場合に実行される。上述したようにベース電動W/P消費電力P_wp1は、エンジン1の効率向上代を見込んだ電動W/P10の消費電力であるから、実際の消費電力P_wpがベース電動W/P消費電力P_wp1より大きくなる場合は、エンジン1のエネルギー効率の向上よりも電動W/P10で消費される電力が大きくなる。従って、このような場合には、目標水温値を高温側に補正することによって、車両全体のエネルギー効率を向上させることができる。
【0043】
ここで、目標水温値の補正は、(P_wp−Pwp1)の大きさに応じて、車両全体の効率が最大となるように新たな目標水温値を定めることが好ましい。例えば、(P_wp−Pwp1)の大きさと全体効率が最大となる補正量ΔTを対応付けて記憶する補正マップを予め記憶しておき、この補正マップを参照して補正量ΔTを取得し、P_wp1+ΔTを新たな目標水温値として算出してもよい。
【0044】
なお、ステップS12の条件が不成立の場合、即ち、実際のエンジン水温THWが目標範囲内に達していない場合には、制御装置15は処理をステップS16に進めて、ベースエンジン目標水温THW1を目標水温とする制御を継続する。また、ステップS14の条件が不成立の場合、即ち、車両全体の効率から電動W/P10で消費されるエネルギーが許容される場合には、ベースエンジン目標水温THW1を目標水温とする制御を継続する。
【0045】
このように第2の実施形態においては、エンジン1の効率が最大となるように目標水温を設定してエンジン水温を制御し、エンジン水温が目標水温に近づいて所定範囲内に入ると、目標水温を維持するために電動W/P10が消費するエネルギーを実測し、実測されたエネルギーがエンジン効率向上代を上回る場合には、目標温度を高温側に補正する。従って、電動W/Pポンプ10の消費電力がエンジンの効率向上分を上回って、全体効率が低下する場合に、全体効率を向上させることができる。さらに、エンジン入口水温が不明であっても水温制御を実行できるので、エンジン入口水温センサ13を特別に設ける必要がない。
【0046】
以上の実施形態において、冷却水から熱を放出させる処理は電動W/P10の駆動に限らず、ラジエータ11の電動ファンの駆動によっても実現できるし、あるいは暖房用のヒータコアを利用して冷却水から熱を放出させてもよい。その他にも、冷却水から熱を放出させてその温度を低下させ得る各種の処理を実行してよい。そのような冷却において、エネルギーを消費するのであれば、冷却に必要なエネルギーと冷却によって向上するエンジン1の効率向上代とを含む全体効率が向上するように目標温度を設定してエンジン水温を制御すればよいことは勿論である。特に、ラジエータ11の放熱を促進させる電動ファンを備える場合には、電動W/Pポンプ10と電動ファンとを併用した場合の全体効率を計算して、効率向上に寄与する場合に電動ファンを駆動して低水温制御を実行するようにしてもよい。
【0047】
また、図2に示す冷却水温度制御ルーチンを制御装置15が実行することにより、制御装置15が本発明の目標温度設定手段、効率向上分算出手段、効率損失分算出手段、演算手段、読出手段、及び換算手段として機能する。また、図4に示す冷却水温度補正制御ルーチンを実行することにより、制御装置15が本発明の目標温度設定手段、設定手段、算出手段、及び補正手段として機能する。
【0048】
本発明において、冷却水温はエンジン水温センサ16によって直接的に検出する場合に限らず、冷却水温に関連する各種の物理量のセンサによる測定値又は演算値に基づいて冷却水温を判別してよい。
【0049】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明のエンジン冷却装置によれば、冷却水温調整手段で消費されるエネルギーとエンジンから取り出されるエネルギーとを考慮して全体効率が向上するように目標温度を設定するから、エンジン効率が向上する一方、エンジンの効率を向上させるために消費されるエネルギーが大きくなって、全体の効率が低下するといった不都合を解消し、全体効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエンジン冷却装置が組み込まれた第1の実施形態におけるハイブリッド車両の要部を示す概略図である。
【図2】同車両に用いられる冷却水温度制御ルーチンの処理を示すフローチャートである。
【図3】第1マップM1のデータ構造を示す概念図である。
【図4】第2の実施形態のハイブリッド車両に用いられる冷却水温度補正制御ルーチンの処理内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン
10 電動ウォータポンプ
11 ラジエータ(熱交換器)
12 冷却水循環経路
13 エンジン入口水温センサ
15 制御装置
16 水温センサ
Claims (6)
- 燃料の燃焼によって作動するエンジンの熱を冷却水を介して放熱させるエンジン冷却装置において、
前記エンジンから取り出したエネルギーを用いて前記エンジンにおける冷却水温が目標温度となるように調整する冷却水温調整手段と、
前記エンジンにおける冷却水温を所定温度に変化させた場合に前記エンジンの効率向上分を算出する効率向上分算出手段と、
前記エンジンにおける冷却水温を前記所定温度に変化させた場合に前記冷却水温調整手段で消費される消費エネルギーを前記エンジンの効率に換算して効率損失分を算出する効率損失分算出手段と、
前記効率向上分と前記効率損失分とに基づいて、前記全体効率が向上するように前記目標温度を設定する目標温度設定手段と、
を備えることを特徴とするとするエンジン冷却装置。 - 前記目標温度は、前記全体効率が最大となる温度であることを特徴とする請求項1に記載のエンジン冷却装置。
- 燃料の燃焼によって作動するエンジンの熱を冷却水を介して放熱させるエンジン冷却装置において、
前記エンジンから取り出したエネルギーを用いて前記エンジンにおける冷却水温が目標温度となるように調整する冷却水温調整手段と、
前記エンジンの運転状態に応じて前記目標温度を初期設定する初期設定手段と、
前記エンジンにおける冷却水温を前記目標温度に変化させた場合に前記エンジンの効率向上分を算出するエンジン効率算出手段と、
前記エンジンにおける冷却水温を前記目標温度に変化させた場合に前記冷却水温調整手段で消費される消費エネルギーを計測する計測手段と、
前記効率向上分と前記消費エネルギーとを比較可能な指標に変換して比較して、前記全体効率が向上するように前記目標温度を補正する補正手段と、
を備えたことを特徴とするエンジン冷却装置。 - 燃料の燃焼によって作動するエンジンの熱を冷却水を介して放熱させるエンジン冷却装置において、
前記エンジンから取り出したエネルギーを用いて前記エンジンにおける冷却水温が目標温度となるように調整する冷却水温調整手段と、
前記エンジンにおける冷却水温を所定温度に制御した場合における、前記エンジンの効率と前記冷却水温調整手段で消費される消費エネルギーとを考慮して、全体効率が向上するように前記目標温度を設定する設定手段と、
を備えることを特徴とするとするエンジン冷却装置。 - 前記冷却水温調整手段は、前記冷却水の熱を放熱させる熱交換器と、前記エンジンと熱交換器とを含んだ所定経路内で前記冷却水を循環させる電動ポンプとを備え、前記消費エネルギーには、前記電動ポンプで消費されるエネルギーが含まれることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載のエンジン冷却装置。
- 前記冷却水温調整手段は、前記熱交換器における前記冷却水の放熱を促進させる電動ファンを備え、前記消費エネルギーには、前記電動ポンプ及び前記電動ファンで消費されるエネルギーが含まれることを特徴とする請求項5に記載のエンジン冷却装置。
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