JP4205876B2 - 汚泥処理方法及びエジェクタ - Google Patents

汚泥処理方法及びエジェクタ Download PDF

Info

Publication number
JP4205876B2
JP4205876B2 JP2001206591A JP2001206591A JP4205876B2 JP 4205876 B2 JP4205876 B2 JP 4205876B2 JP 2001206591 A JP2001206591 A JP 2001206591A JP 2001206591 A JP2001206591 A JP 2001206591A JP 4205876 B2 JP4205876 B2 JP 4205876B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sludge
ejector
ozone
throat portion
solubilization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001206591A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003019497A5 (ja
JP2003019497A (ja
Inventor
みどり 松本
健晶 脇田
豪 中塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Precision Products Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Precision Products Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Precision Products Co Ltd filed Critical Sumitomo Precision Products Co Ltd
Priority to JP2001206591A priority Critical patent/JP4205876B2/ja
Publication of JP2003019497A publication Critical patent/JP2003019497A/ja
Publication of JP2003019497A5 publication Critical patent/JP2003019497A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4205876B2 publication Critical patent/JP4205876B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Jet Pumps And Other Pumps (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オゾンを用いた汚泥処理方法、及びその汚泥処理方法に好適に使用されるオゾンガス注入用のエジェクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
各種有機性排水の生物処理に伴って発生する汚泥の減容化処理にオゾンの有効なことが知られている。ここにおける汚泥処理では、処理すべき汚泥にオゾンガスが注入されるが、その注入にエジェクタが有効とされている(例えば特開2000−202485号公報)。
【0003】
オゾン注入にエジェクタを用いた汚泥処理では、図1に示すように、処理すべき汚泥がポンプにより加圧されて、エジェクタ10に通される。エジェクタ10は入口部が漸次縮径し、出口部が漸次拡径した円筒体である。汚泥が中間部に形成された小径のスロート部11を高速で通過することによって生じる負圧により、オゾンガスが導入路12を通ってスロート部11に導入される。実際には、オゾンガスは加圧されているので、この加圧による押し込みと負圧による吸引とにより、スロート部11に導入され、汚泥に注入される。
【0004】
オゾン注入にエジェクタを用いる利点としては、
▲1▼ 散気方式と比べて設備が小型化されること、
▲2▼ 汚泥が小径のスロート部11を通過するときの機械的破砕効果により、汚泥が生物処理され易くなること、即ち汚泥の可溶化が促進されること、
▲3▼ 小径のスロート部11で薄層流となった汚泥に、オゾンがスポット的に作用することにより、汚泥の可溶化が促進されることの3点が挙げられる。
【0005】
即ち、汚泥粒子は硬い細胞壁に囲まれており、これが汚泥の生物処理を困難にしている。このため、細胞壁の一部を部分的に破壊して貫通孔をあけることにより、汚泥粒子の可溶化が達成される。オゾン分子はこの細胞壁を攻撃し、汚泥粒子を可溶化するのに有効とされている。しかし、オゾンによる純化学的な作用だけでは、汚泥粒子の可溶化が進みにくい。このために、エジェクタのスロート部内径を小さく絞ることにより、スロート部における汚泥の流速が20m/sを超える値に設定され、汚泥がスロート部を通過するときの機械的破砕効果、及びオゾンガスのスポット的作用が増強され併用される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようなスロート部の内径が小径のエジェクタを汚泥処理に使用すると、スロート部に汚泥が頻繁に詰まる。このため、汚泥を細かく破砕或いは除去する前処理の負荷が大きくなり、これによる設備の大型化及び処理コストの増大が避けられないのが現状である。
【0007】
なお、エジェクタのスロート部内径を大きくし、スロート部における液流速が20m/s以下になると、オゾンによる汚泥の可溶化効果が著しく低下することは、前述したとおりである。
【0008】
また、汚泥のなかでも特に、し尿汚泥については、細胞壁がとりわけ強固なため、スロート部における液流速が20m/sを超える小径・高流速のエジェクタを用いたオゾン処理によっても、可溶化が困難であった。
【0009】
本発明の目的は、汚泥の流通性を確保しつつ、その汚泥の可溶化を促進できる汚泥処理方法を提供することにある。本発明の他の目的は、し尿汚泥を可溶化できる汚泥処理方法を提供することにある。また、本発明の更に他の目的は、汚泥処理におけるオゾン注入に適用して、汚泥の流通性に優れるエジェクタを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
これまでのオゾンによる汚泥処理では、オゾンガスのオゾン濃度は120g/m3 N未満であった。これは120g/m3 N以上の高濃度オゾンガスを発生できる高性能オゾナイザが少なく、高価であったこと、そのような高性能オゾナイザは、高度処理が要求される半導体分野に限定的に使用され、半導体分野ほどの処理レベルを必要としない汚泥処理には過剰設備で、不必要と考えられていたことなどによる。
【0011】
このような状況下で、本発明者らは、オゾンによる汚泥処理に対して、120g/m3 N以上の高濃度オゾンガスを発生できる高性能オゾナイザを使用し、エジェクタ使用下でのオゾン濃度と汚泥処理性との関係を、広い濃度範囲にわたって詳細に調査した。その結果、オゾンガスのオゾン濃度によって、汚泥粒子の可溶化のメカニズムが、下記のように大きく異なることが判明した。オゾン濃度と汚泥処理性との定量的な調査結果については後で詳しく述べる。
【0012】
図2はオゾン分子による汚泥粒子の可溶化のメカニズムを概念的に示す模式図である。汚泥粒子30は内容物31が硬い細胞壁32に覆われている。汚泥に対するオゾンガスの注入によりオゾン分子20が汚泥粒子30を攻撃するが、図2(a)のように、2個のオゾン分子20が汚泥粒子30の同じ箇所を集中的に攻撃したときは、細胞壁32に孔が開き、そこから内容物31が細胞壁32の外に流出し、生物処理が可能となる。する。即ち、汚泥粒子30が可溶化される。
【0013】
ところが、図2(b)のように、2個のオゾン分子20による攻撃箇所が分散すると、細胞壁32に孔が開き難く、とりわけ細胞壁32が厚いし尿汚泥に対しては、可溶化が困難になる。散気方式で汚泥を可溶化できないのは、オゾン分子20が分散して汚泥粒子30を集中的に攻撃できないことによる。
【0014】
図3は、エジェクタを用いてオゾンガスを注入する場合にオゾン分子が汚泥粒子を攻撃する機構を、オゾンガスのオゾン濃度別に示したものである。
【0015】
オゾン濃度が120g/m3 N未満の低濃度乃至中濃度領域では、図3(a)に示すように、オゾン分子20の密度が低いため、エジェクタによるオゾン注入といえども、2個のオゾン分子20が汚泥粒子30の同じ箇所を集中的に攻撃することが難しい。このため、オゾンによる純粋な可溶化率は低く、エジェクタの設計によってこれを補足する必要がある。
【0016】
具体的には、エジェクタのスロート部内径が可溶化率に大きな影響を及ぼし、現実的な可溶化率を得るためにはスロート部内径を小さく絞ることが必要になる。即ち、ジェクタのスロート部内径を小さくして液流速を増し、機械的な破壊作用を増長し、汚泥の薄層化を推進してオゾンガスをスポット的に作用させることが必要になる。しかし、その一方では、汚泥の流通性が悪化することは前述したとおりである。
【0017】
これに対し、オゾン濃度が120〜250g/m3 Nの高濃度領域では、図3(b)に示すように、オゾン分子20の密度が高くなるため、2個のオゾン分子20が汚泥粒子30の同じ箇所を集中的に攻撃することが容易となり、その頻度が上がる。その結果、オゾンによる純粋な可溶化が促進され、細胞壁が硬いし尿汚泥のオゾンによる可溶化も可能になる。同時に、相対的にエジェクタの設計が可溶化に与える影響度が低下する。即ち、エジェクタのスロート部における液流速が可溶化率に及ぼす影響度が低下し、その液流速を大きくする必要がなくなり、これを小さくしても十分な可溶化率が図られる。このため、スロート部の内径増大が可能となり、汚泥の流通性悪化を回避することが可能となる。
【0018】
オゾン濃度が250g/m3 Nを超える超高濃度領域では、図3(c)に示すように、オゾン分子20が過密状態となり、必要以上に多いオゾン分子20が一つの汚泥粒子30の同じ箇所を攻撃し、汚泥粒子30の細胞壁32を必要以上に破壊し、微細化することにより、細胞壁32までを可溶化する。このため、オゾン分子10の汚泥粒子の可溶化に対する利用効率が低下し、結果、可溶化率は低下傾向となる。
【0019】
以上より次のことが分かる。
▲1▼ オゾン注入にエジェクタを使用すれば、これまでオゾンによる可溶化が困難であったし尿汚泥の可溶化が可能になる。
▲2▼ オゾン濃度が120〜250g/m3 Nの高濃度領域では、可溶化率の低下を伴わずに、エジェクタのスロート部内径を大きくして、スロート部における液流速を小さくでき、汚泥の流通性を改善できる。
▲3▼ エジェクタとしては、可溶化率の点から使用されていなっかったスロート部が大径で、スロート部における液流速が20m/s以下の低速型エジェクタの使用が可能になる。
【0020】
本発明はかかる知見を基礎として完成されたものであり、その第1の汚泥処理方法は、処理すべき汚泥に対し、エジェクタを用いて、オゾン濃度が120〜250g/m3 Nであるオゾンガスを注入すると共に、前記エジェクタとして、スロート部における液流速20m/s以下が可能な大径スロート部をもつ低速型エジェクタを使用するものである。これにより、可溶化率の低下を伴わずに、エジェクタのスロート部内径大きくされるので、汚泥の流通性を改善できる。オゾン濃度が120g/m3 N未満では、可溶化率が全体的に低い上に、エジェクタのスロート部内径が可溶化率に大きな影響を与え、可溶化率の確保のためにスロート部内径の縮小を余儀なくされる。オゾン濃度が250g/m3 Nを超えると逆に可溶化率の低下が顕著となる。また、スロート部における液流速が20m/s超であると汚泥の流通性が悪化する。ここで、スロート部における液流速20m/s以下は、後述するように、スロート部の内径10(0.01A) 1/2 mm以上〔Aは流動性被処理物の流量(L/分)〕に対応する。したがって、処理すべき汚泥に対し、エジェクタを用いて、オゾン濃度が120〜250g/m 3 Nであるオゾンガスを注入すると共に、前記エジェクタとして、スロート部の内径が、前記汚泥の流量をA(L/分)として、10(0.01A) 1/2 mm以上である大径スロート部をもつ低速型エジェクタを使用する汚泥処理方法も、本発明の第1の汚泥処理方法である。スロート部の内径が10(0.01A) 1/2 mm未満であるとスロート部における液流速が20m/sを超える。
【0021】
ここにおけるジェクタのスロート部における液流速としては14〜20m/sが好ましい。20m/sを超えると、汚泥の流通性が悪化し、前処理の負荷が増大する。14m/s未満であると、破砕効果等が不十分なため、オゾンガスを高濃度にしても、満足な可溶化率が得られない。
【0022】
また、本発明の第2の汚泥処理方法は、処理すべきし尿汚泥に対し、エジェクタを用いて、オゾン濃度が120〜250g/m 3 Nであるオゾンガスを注入すると共に、前記エジェクタとして、スロート部における液流速20m/s以下が可能な大径スロート部をもつ低速型エジェクタを使用するものである。これにより、これまでオゾンによる可溶化が困難であったし尿汚泥の可溶化が可能になる。スロート部における液流速が20m/s超であると、し尿汚泥の流通性が悪化する。ここで、スロート部における液流速20m/s以下は、後述するように、スロート部の内径10(0.01A) 1/2 mm以上〔Aは流動性被処理物の流量(L/分)〕に対応する。したがって、処理すべきし尿汚泥に対し、エジェクタを用いて、オゾン濃度が120〜250g/m 3 Nであるオゾンガスを注入すると共に、前記エジェクタとして、スロート部の内径が、前記し尿汚泥の流量をA(L/分)として、10(0.01A) 1/2 mm以上である大径スロート部をもつ低速型エジェクタを使用する汚泥処理方法も、本発明の第2の汚泥処理方法である。スロート部の内径が10(0.01A) 1/2 mm未満であるとスロート部における液流速が20m/sを超える。
【0023】
ここにおけるオゾンガスのオゾン濃度120〜250g/m3 としたのは次の理由による。オゾン濃度が120g/m3 N未満では、可溶化率が全体的に低い上に、エジェクタのスロート部内径が可溶化率に大きな影響を与え、可溶化率の確保のためにスロート部内径の縮小を余儀なくされる。オゾン濃度が250g/m3 Nを超えると逆に可溶化率の低下が顕著となる。
【0024】
エジェクタのスロート部における液流速も14〜20m/sが好ましい。20m/sを超えると、汚泥の流通性が悪化し、前処理の負荷が増大する。14m/s未満であると、破砕効果等が不十分なため、オゾンガスを高濃度にしても、満足な可溶化率が得られない。
【0025】
また、本発明のエジェクタは、オゾン処理する流動性被処理物へオゾン濃度が120〜250g/m 3 のオゾンガス注入するのに使用されるエジェクタにおいて、スロート部の内径を、前記被処理物の流量をA(L/分)として10(0.01A)1/2 〜10(0.015A)1/2 mmとしたものである。これにより、流動性被処理物の流通性を改善できる。10(0.01A)1/2 mm未満であると、スロート部における液流速が20m/sを超え、結果、汚泥の流通性が悪化し、前処理の負荷が増大する。10(0.015A)1/2 mmを超えると、スロート部における液流速が14m/s未満となり、結果、オゾンガスを高濃度にしても、満足な可溶化率が得られない。
【0026】
ここにおけるオゾンガスのオゾン濃度120〜250g/m3 としたのは次の理由による。オゾン濃度が120g/m3 N未満では、処理効率が全体的に低い上に、エジェクタのスロート部内径が処理効率に大きな影響を与え、処理効率の確保のためにスロート部内径の縮小を余儀なくされる。オゾン濃度が250g/m3 Nを超えると逆に処理効率の低下が顕著となる。
【0027】
いずれにおいても、特に好ましいオゾン濃度は、120〜210g/m3 である。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図4は本発明の汚泥処理方法の実施に適した処理設備の構成図である。
【0029】
処理すべき汚泥は、逐次循環処理系に導入される。循環処理系は、導入された汚泥を加圧する循環ポンプ1、バッファタンク2、流量計7、オゾンガスを注入するエジェクタ3、反応塔4及び気液分離塔5からなる。エジェクタ3には、オゾナイザ6より所定オゾン濃度のオゾンガスが供給される。汚泥は、この循環処理系に所定量導入され、ここを所定回循環して気液分離塔5より循環処理系外へ排出される。これを繰り返すことにより、汚泥処理が継続される。
【0030】
この循環処理系を用いて実際にし尿汚泥を処理した結果を次に説明する。エジェクタ3として、スロート部内径が2.8mmのものと、3.5mmのものを使用した。ここにおける汚泥の流量は8L/分であるので、スロート部における液流速は、それぞれ20m/s、14m/sである。エジェクタ3に供給するオゾンガスのオゾン濃度を変化させたときの、処理後の汚泥の可溶化率を調査した。循環処理系おける循環回数は8回とした。結果を図5及び図6に示す。
【0031】
図5中の横軸はオゾン濃度、縦軸は溶存態有機炭素量の増加量(ΔDOC)で、可溶化の度合いを表す指標である。即ち、図5は可溶化に対するオゾン濃度の影響度を、スロート部における液流速が20m/sの場合と14m/sの場合について示している。
【0032】
図5から分かるようように、オゾン濃度が120g/m3 N未満の低濃度乃至中濃度領域では、可溶化率は全体として低い。加えて、スロート部における液流速が20m/sの場合と14m/sの場合とで可溶化率が大きく異なり、20m/sを超える液流速の採用が不可欠となる。即ち、オゾンによる化学的な可溶化の不足を補うために、スロート部内径を小さくすることが必要となる。
【0033】
オゾン濃度が120〜250g/m3 Nの高濃度領域では、可溶化率が全体として向上する。加えて、スロート部における液流速が20m/sの場合と14m/sの場合とで可溶化率の差がなくなり、スロート部の大径化による20m/s以下の採用が可能になる。
【0034】
オゾン濃度が250g/m3 Nを超える超高濃度領域では、スロート部における液流速による影響は小さいものの、可溶化率の低下が顕著になる。
【0035】
また、図6の横軸はオゾン濃度、縦軸はオゾン処理による固形分の減少量(ΔSS)に対する溶存態有機炭素量の増加量(ΔDOC)の比率であり、固形分の消滅量に対する可溶化の増加量の比率を表している。この比率はC5 /C5 7 NO2 で表され、最大で約0.5である。またスロート部における液流速は20m/sである。
【0036】
図6から分かるように、オゾン濃度が250g/m3 Nまでは、全消滅量に対する可溶化量の比率は低位に保たれているが、オゾン濃度が250g/m3 Nを超えると、この比率が最大値近くまで急激に増大する。これは、250g/m3 Nを境界として、オゾン分子による可溶化の機構が変化したことを表している。具体的には、250g/m3 N以下では、可溶化は汚泥粒子の細胞壁に対して局部的に行われ、ここでは必要最小限のオゾン分子が使われ、オゾン分子が汚泥粒子の可溶化に有効利用されるが、250g/m3 Nを超えると、固形分の消滅量に対する可溶化の増加量の比率が上がって、汚泥粒子の細胞壁まで可溶化が進み、ここでは必要以上のオゾン分子が使われて非効率的な攻撃を行い、オゾン分子が無効消費されていることを裏付けている。
【0037】
図5及び図6の調査結果は、図2及び図3で説明した可溶化のメカニズムに正確に符合するものである。
【0038】
【発明の効果】
以上に説明したとおり、本発明の汚泥処理方法は、処理すべき汚泥に対し、エジェクタを用いて、オゾン濃度が120〜250g/m3 Nであるオゾンガスを注入すると共に、前記エジェクタとして、スロート部における液流速20m/s以下が可能な大径スロート部をもつ低速型エジェクタ、或いはスロート部の内径が、前記し尿汚泥の流量をA(L/分)として、10(0.01A) 1/2 mm以上である、大径スロート部をもつ低速型エジェクタを使用することにより、可溶化率の低下を伴わずに、エジェクタのスロート部内径大きくされるので、汚泥の流通性を改善できる。
【0039】
また、処理すべきし尿汚泥に対し、エジェクタを用いて、オゾン濃度が120〜250g/m 3 Nであるオゾンガスを注入すると共に、前記エジェクタとして、スロート部における液流速20m/s以下が可能な大径スロート部をもつ低速型エジェクタ、或いはスロート部の内径が、前記し尿汚泥の流量をA(L/分)として、10(0.01A) 1/2 mm以上である、大径スロート部をもつ低速型エジェクタを使用することにより、これまでオゾンによる可溶化が困難であったし尿汚泥の可溶化を可能にする。
【0040】
また、本発明のエジェクタは、オゾン処理する流動性被処理物へオゾン濃度が120〜250g/m 3 のオゾンガス注入するのに使用されるエジェクタにおいて、スロート部内径を前記被処理物の流量をA(L/分)として、10(0.01A)1/2 〜10(0.015A)1/2 mmとすることにより、流動性被処理物の流通性を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エジェクタの構成図である。
【図2】オゾン分子による汚泥粒子の可溶化機構を示すイメージ図である。
【図3】エジェクタを用いてオゾンガスを注入する場合にオゾン分子が汚泥粒子を攻撃する機構を、オゾンガスのオゾン濃度別に示したイメージ図である。
【図4】本発明の汚泥処理方法の実施に適した処理設備の構成図である。
【図5】可溶化に対するオゾン濃度の影響を、スロート部における液流速が20m/sの場合と14m/sの場合について示したグラフである。
【図6】固形分の消滅量に対する可溶化の増加量の比率に対するオゾン濃度の影響を示したグラフである。
【符号の説明】
1 循環ポンプ
2 バッファタンク
3 エジェクタ
4 反応塔
5 気液分離塔
6 オゾナイザ
7 流量計
10 エジェクタ
11 スロート部
12 オゾンガス導入路
20 オゾン分子
30 汚泥粒子
31 内容物
32 細胞壁

Claims (6)

  1. 処理すべき汚泥に対し、エジェクタを用いて、オゾン濃度が120〜250g/m3 Nであるオゾンガスを注入すると共に、前記エジェクタとして、スロート部における液流速20m/s以下が可能な大径スロート部をもつ低速型エジェクタを使用することを特徴とする汚泥処理方法。
  2. 処理すべき汚泥に対し、エジェクタを用いて、オゾン濃度が120〜250g/m 3 Nであるオゾンガスを注入すると共に、前記エジェクタとして、スロート部の内径が、前記汚泥の流量をA(L/分)として、10(0.01A) 1/2 mm以上である、大径スロート部をもつ低速型エジェクタを使用することを特徴とする汚泥処理方法。
  3. 処理すべきし尿汚泥に対し、エジェクタを用いて、オゾン濃度が120〜250g/m 3 Nであるオゾンガスを注入すると共に、前記エジェクタとして、スロート部における液流速20m/s以下が可能な大径スロート部をもつ低速型エジェクタを使用することを特徴とする汚泥処理方法。
  4. 処理すべきし尿汚泥に対し、エジェクタを用いて、オゾン濃度が120〜250g/m 3 Nであるオゾンガスを注入すると共に、前記エジェクタとして、スロート部の内径が、前記し尿汚泥の流量をA(L/分)として、10(0.01A) 1/2 mm以上である、大径スロート部をもつ低速型エジェクタを使用することを特徴とする汚泥処理方法。
  5. オゾン処理する流動性被処理物へオゾン濃度が120〜250g/m 3 のオゾンガス注入するのに使用されるエジェクタであって、スロート部の内径が、前記被処理物の流量をA(L/分)として、10(0.01A)1/2 〜10(0.015A)1/2 mmであるエジェクタ。
  6. 前記流動性被処理物が汚泥である請求項5に記載のエジェクタ。
JP2001206591A 2001-07-06 2001-07-06 汚泥処理方法及びエジェクタ Expired - Lifetime JP4205876B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001206591A JP4205876B2 (ja) 2001-07-06 2001-07-06 汚泥処理方法及びエジェクタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001206591A JP4205876B2 (ja) 2001-07-06 2001-07-06 汚泥処理方法及びエジェクタ

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2003019497A JP2003019497A (ja) 2003-01-21
JP2003019497A5 JP2003019497A5 (ja) 2006-03-16
JP4205876B2 true JP4205876B2 (ja) 2009-01-07

Family

ID=19042699

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001206591A Expired - Lifetime JP4205876B2 (ja) 2001-07-06 2001-07-06 汚泥処理方法及びエジェクタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4205876B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4666228B2 (ja) * 2006-07-11 2011-04-06 株式会社安川電機 汚泥処理装置
JP6594591B1 (ja) * 2019-01-31 2019-10-23 三菱電機株式会社 下水処理装置および下水処理方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07195098A (ja) * 1991-07-23 1995-08-01 Kaihara Kk 活性汚泥の脱水処理方法および装置
JP3591023B2 (ja) * 1995-01-19 2004-11-17 栗田工業株式会社 生物汚泥のオゾン処理装置
JP3383498B2 (ja) * 1995-11-30 2003-03-04 株式会社荏原製作所 有機性汚水の処理方法
JPH09206780A (ja) * 1996-02-01 1997-08-12 Kurita Water Ind Ltd 好気性生物処理装置
JP3867326B2 (ja) * 1996-10-30 2007-01-10 富士電機システムズ株式会社 活性汚泥法処理水のオゾン処理方法
JP2000033393A (ja) * 1998-07-17 2000-02-02 Showa Engineering Co Ltd 汚水処理方法
JP2000117279A (ja) * 1998-10-14 2000-04-25 Fuji Electric Co Ltd 水処理方法
JP3763444B2 (ja) * 1999-01-19 2006-04-05 株式会社荏原製作所 有機性汚水の処理方法
JP3750923B2 (ja) * 2000-08-09 2006-03-01 株式会社荏原製作所 活性汚泥の調整方法、それを用いる有機性廃水の処理方法、及び装置
JP2002361239A (ja) * 2000-09-27 2002-12-17 Tokyo Flow Meter Kenkyusho:Kk 微生物を含む被処理体の処理装置
JP2002233895A (ja) * 2001-02-09 2002-08-20 Paratekku Kk 下水汚泥の脱臭方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003019497A (ja) 2003-01-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4576118B2 (ja) 排出液、汚泥、および有機基質を処理するための方法および装置
JP5950790B2 (ja) 廃水処理方法およびシステム
US6315893B1 (en) Gas/liquid mixer with degasifier
JP4205876B2 (ja) 汚泥処理方法及びエジェクタ
JP2004344859A (ja) 水素ガス及び酸素ガスの減圧・加圧溶解方式のコロイド溶液による自動酸化・還元処理システム
JP5064338B2 (ja) 排水処理装置
JPH10230285A (ja) 高速オゾン反応システム
JP2009233637A (ja) 汚泥処理装置及び汚泥処理方法
JP2007503974A (ja) 微生物の懸濁液中で粒子状有機物質を粉砕する方法及び装置
JP2011136306A (ja) 活性汚泥処理装置
JP2004313847A (ja) 気液溶解装置、これを用いた水処理システム、及び水処理方法
JPH11285691A (ja) 排水処理装置
JPH08299971A (ja) 分離注入式オゾン接触方法
JP2007117867A (ja) 有機性固形物処理方法ならびに有機性固形物処理設備
JP2022515281A (ja) 汚泥の生分解性を改善するための方法及び装置
JP2002035780A (ja) 汚泥沈降性改善方法及びその装置および汚泥処理装置
CN111792759A (zh) 一种基于碳源回用的污水污泥调理工艺及系统
JP2004049938A (ja) 汚泥処理装置と方法
JP2007260598A (ja) オゾン微細気泡による汚染水の処理方法、及びオゾン微細気泡による汚染水の処理装置
JP5022128B2 (ja) 汚泥減容化設備
JP2003220397A (ja) 生物汚泥の処理方法及び処理装置
JP2000061208A (ja) 有機物凝集促進剤及び凝集促進方法
JP2003290800A (ja) 汚泥処理方法及び装置
KR0134926B1 (ko) 고효율의 폐수처리 방법 및 이를 수행하기 위한 장치
JP4851403B2 (ja) 汚泥減容処理方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060130

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080619

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080701

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080829

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080930

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081017

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111024

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4205876

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111024

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111024

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121024

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121024

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121024

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131024

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term