JP4204950B2 - 柱と梁の施工法と中空プレキャストコンクリート柱型枠 - Google Patents

柱と梁の施工法と中空プレキャストコンクリート柱型枠 Download PDF

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本発明は、柱と梁の施工法と中空プレキャストコンクリート柱型枠に関し、特に、アウトフレーム架構における施工を容易にして効率を向上させる柱と梁の施工法と中空プレキャストコンクリート柱型枠に関する。
集合住宅等の構造物に逆梁工法を採用することで、床下に収納・冷蔵庫を設けるようにして、各戸の間取り変更を自由にすることや、梁型をなくして居室からの眺望をよくすることや、構造物の応用範囲を拡大することが企画されてきたが、従来の逆梁工法は、現場打ちコンクリートで各構造部材を構築する継手で行われているので、柱・梁接合部の強度の確保や精度確保等のために順梁工法に比べて品質管理や工程管理面において以下に指摘するような種々の問題点があった。
1) 水平打ち継目が生じないように床板と梁との同時施工が必要。
2) 側面型枠が浮き型枠になって建入れや通り精度の確保が必要。
3) 型枠の組立に施工日数が多く必要。
4) コンクリート打設に熟練作業員が必要。
そして、これらの基本的な問題点を解決するために逆梁の施工法に関する多くの提案がなされている。本出願人も浮き型枠に関する改善案を既に提案(特願2002-373339号)をしているが、この他にも、図6が示す逆梁の施工法では、梁間方向梁21及び桁行方向梁22をプレキャストコンクリート(以下、PCaと称する)製とし、既に先行して梁下端までコンクリート打設が完了している柱23の頂部に梁間方向梁21を載置し、次いで桁行方向梁22を設置した後に、梁間方向梁21の上端主筋24と現場において挿入する柱内への定着用アンカー筋25とを接続し、しかる後に、柱・梁接合部、梁間方向梁の梁端部の上部切り込み部、桁行方向梁・梁接合部及び周辺固定床板との接合部に現場打ちコンクリートを打設しているので、浮き型枠の面倒な組立や難しいコンクリートの打設をせずに済ませると共に、梁の建入れや通りを正確にし、加えて梁にコンクリートの水平打ち継目が生じないことから耐力も十分に確保できるとし、梁間方向梁は、その梁端部上部に切り込み部を設け、上端主筋を柱の手前までしか突設させていないので、桁行方向梁の落とし込みが可能で、柱・梁接合部での接合作業を大幅に削減できるとしている。(例えば、特許文献1を参照)
しかしながら、本施工法では、梁間方向梁21と桁行方向梁22の下部側面に多くの連結鉄筋を突設させ、その部分の型枠を梁間方向梁21と一体もしくはPCa床板の上部切込み部として形成しており、梁端部にも梁主筋と定着用アンカー筋とを接続するための上部切込み部を設けているように、PCa梁やPCa床板に特別の加工を施す必要とコンクリートの打設を必須にしており、コスト的、施工的に改善を要する問題点を抱えていた。
しかして、逆梁工法の中でも、構造柱をバルコニー側に設けてバルコニーの手摺壁を逆梁でスラブの上側に設けるアウトフレーム架構工法は、バルコニー側に設けられる居室の梁を排除することで、サッシを背丈の高いハイサッシにして明るく開放的な居室を確保し、室内の隅から柱の出っ張りを追放しスラブを小梁の無い無梁板にすることで、家具の配置を余裕のあるものにして整理された空間を提供できることから注目される工法であるが、上述したような問題点や外部に足場を構築する必要がある等の解決が未だになされていないために、工法普及の障害になっているものであり、早急な解決が嘱望されている。
特開平11−50527号公報(段落番号「0032」〜「0040」、図1)
本発明は、上述した逆梁工法の問題点に鑑みてその解決のために提案するものであり、アウトフレーム架構における施工を足場なしでも容易にし、効率を向上させながら柱・梁接合部の強度や精度を確保して、構造物の品質を十分に確保できる柱と逆梁の施工法と中空PCa柱型枠を提供している。
本発明による柱と梁の施工法は、柱と柱に連続する桁行方向の逆梁及び梁間方向の順梁から構成される柱と梁の施工法において、中空PCa柱型枠に挿通した柱主筋を下階柱からの柱主筋と結合させ、次いで、中空部と中空部を形成しフープ筋を埋設して成る矩形縁部とから成り、矩形縁部の相対する二辺の先端部を切り欠いて形成する逆梁の上載部と二辺に直交する一辺の先端部を切り欠いて上載部の下方に連続させて形成する順梁の係合部を備える中空PCa柱型枠を下階柱上に設置して、上載部に桁行方向の逆梁を掛け渡して逆梁と柱との接合空間の柱主筋にフープ筋を配置した後に逆梁主筋の相互間を結合すると共に、係合部に梁間方向の順梁を係合させて、梁間方向順梁の梁主筋を中空PCa柱型枠の中空部に延設させ、次いで、スラブ用の配筋と型枠を設置して必要なコンクリートを打設することを基本にし、梁間方向の順梁の端部を中空PCa柱型枠の係合部に対向させて配置した後に上端梁主筋を配筋したり、下端梁主筋の端部を予め中空PCa柱型枠の中空部に位置させた定着アンカー筋に結合することを特徴としている。
これによって、アウトフレーム架構における柱・梁接合部の強度や精度を確保して構造物の品質を十分に確保しながら、その施工を足場や熟練工の必要を無くして容易かつ効率的に実施できるようにしている。
又、本発明による中空PCa柱型枠は、上記逆梁の施工法に用いるものであって、配筋する柱主筋のための中空部と中空部を形成しフープ筋を埋設して成る矩形縁部とから構成され、矩形縁部の相対する二辺の先端部を切り欠いて形成する桁行方向の逆梁の上載部と二辺に直交する一辺の先端部を切り欠いて上載部の下方に連続させて形成する梁間方向の順梁の係合部とを形成して構成されている。
これによって、柱主筋への中空PCa柱型枠の設置やフープ筋の配置、桁行方向の逆梁の上載部への載置と桁行方向逆梁の上下端梁主筋の連結鉄筋による接合、及び梁間方向の順梁の係合部への載置と梁間方向の順梁の下端梁主筋に対する定着アンカー筋の結合を簡易にしており、アウトフレーム架構の施工を効率的にしている。
本発明による柱と梁の施工法は、中空PCa柱型枠に挿通した柱主筋を下階柱からの柱主筋と結合させ、次いで、中空部と中空部を形成しフープ筋を埋設して成る矩形縁部とから成り、矩形縁部の相対する二辺の先端部を切り欠いて形成する逆梁の上載部と二辺に直交する一辺の先端部を切り欠いて上載部の下方に連続させて形成する順梁の係合部を備える中空PCa柱型枠を下階柱上に設置して、上載部に桁行方向の逆梁を掛け渡して逆梁と柱との接合空間の柱主筋にフープ筋を配置した後に逆梁主筋の相互間を結合すると共に、係合部に梁間方向の順梁を係合させて、梁間方向の順梁の梁主筋を中空プレキャストコンクリート柱型枠の中空部に延設させ、次いで、スラブ用の配筋と型枠を設置して必要なコンクリートを打設することを基本にし、梁間方向の順梁の端部を中空PCa柱型枠の係合部に対向させて配置した後に上端梁主筋を配筋したり、下端梁主筋の端部を予め中空PCa柱型枠の中空部に位置させた定着アンカー筋に結合することを特徴としているので、以下の効果を発揮している。
1) 従来の逆梁工法が抱えていた品質管理や工程管理面の問題点を全て解消できる。
2) アウトフレーム架構における柱・梁接合部の強度や精度を確保して構造物の品質を確 保できる。
3) 足場や熟練工を必要としないで容易かつ効率的に施工できる。
又、本発明による中空PCa柱型枠は、配筋する柱主筋のための中空部と中空部を形成しフープ筋を埋設して成る矩形縁部とから構成され、矩形縁部の相対する二辺の先端部を切り欠いて形成する桁行方向の逆梁の上載部と二辺に直交する一辺の先端部を切り欠いて上載部の下方に連続させて形成する梁間方向の順梁の係合部とを形成して構成されているので、以下の効果を発揮している。
1) 柱主筋への中空PCa柱型枠の設置やスターラップ筋の配置が容易に出来る。
2) 桁行方向逆梁の上載部への載置と上下端梁主筋の連結部材による接合が容易に出来 る。
3) 梁間方向順梁の係合部への載置と下端梁主筋に対する定着アンカー筋の結合を簡易に 出来る。
4) アウトフレーム架構の施工を足場なしで効率的にしている。
本発明による柱と梁の施工法は、中空PCa柱型枠に挿通した柱主筋を下階柱からの柱主筋と結合させ、次いで、中空部と中空部を形成しフープ筋を埋設して成る矩形縁部とから成り、矩形縁部の相対する二辺の先端部を切り欠いて形成する逆梁の上載部と二辺に直交する一辺の先端部を切り欠いて上載部の下方に連続させて形成する順梁の係合部を備える中空PCa柱型枠を下階柱上に設置して、上載部に桁行方向の逆梁を掛け渡して逆梁と柱との接合空間の柱主筋にフープ筋を配置した後に逆梁主筋の相互間を結合すると共に、係合部に柱間方向の順梁を係合させて、梁間方向の順梁の梁主筋を中空プレキャストコンクリート柱型枠の中空部に延設させ、次いで、スラブ用の配筋と型枠を設置して必要なコンクリートを打設している。
以下に、本発明の実施の形態を図1の柱・梁接合部の斜視図及び図2〜4に示す各施工工程図に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の施工法を適用した実施の形態である柱と逆梁等の接合部を示す斜視図であり、アウトフレーム架構における柱・梁接合部1は、柱主筋2とPCa柱型枠3と、中空PCa柱型枠3の相対する二辺に形成された上載部3−2に載置されて相互に連結している桁行方向の逆梁4、4及び中空PCa柱型枠3の前記二辺に直交する一辺に上載部3−2に連続して形成される係合部3−3に桁行方向逆梁4、4と直交して係合される、梁間方向の順梁5から構成されている。
しかして、柱主筋2には、中空PCa柱型枠3に形成されている上載部3−2の上部に位置する逆梁4、4と中空PCa柱型枠3との接合空間の柱主筋2にフープ筋6が配置されることで所定の補強が為されており、桁行方向の逆梁4、4の間には、夫々の端部から突出している上下端梁主筋4−1、4−2を連結部材7で接合することで、相互間が強固に接合されており、充分な強度を確保する形態で連結されている。
又、中空PCa柱型枠3の先端部の三辺を切り欠いた残りの矩形外縁部3−6は、その外面側を建物の外壁として構成するので、剥離状態が発生しないように打設コンクリートとの結合力を強化するために、その内面には、複数本のスタッドジベル3−7が植設されている。
さらに、梁間方向の順梁5は、ハーフプレキャストコンクリート製であって、複数のスターラップ筋5−3がその上部を露出して梁コンクリート部に埋設され、かつ、下端梁主筋5−1が梁コンクリート部からその端部を突出させて埋設されている。その端部から突出している下端梁主筋5−1と現場で配筋される上端梁主筋5−2とに定着アンカー筋8を結合させており、定着アンカー筋8をPCa柱型枠3の切り欠かれずに残っている中空部3−1の反対側までに延長させることで、柱との結合強度を確保している。
即ち、予め中空PCa柱型枠の中空部内に一端を延設すると共に、他端を中空PCa柱型枠の係合部から突出させて定着アンカー筋8を配筋しておき、この定着アンカー筋8に順梁の端部から突設させた下端梁主筋5−1を結合させることで、順梁の下端梁主筋5−1を中空PCa柱型枠の中空部に延設させている。
そして、アウトフレーム架構は、次いで行われる床スラブ用の配筋と型枠設置、しかる後に行われる柱、梁及び床スラブへのコンクリートの打設によって構築されるものであり、所望の柱・梁接合部の強度や精度を確保することで構造物としての品質を確保している。
次に示す図2〜4は、本発明による柱と逆梁の施工法に関する実施形態の各施工工程図であり、アウトフレーム架構の柱・梁接合部1における施工の容易性と柱・梁接合部の強度や精度を確保できる状況を明らかにしている。
図2は、柱主筋2と本発明による中空PCa柱型枠3を吊り上げて、既に施工済みの柱に設置するための工程であり、図2(a)に示す柱主筋2と中空PCa柱型枠3の吊り上げ状態と、図2(b)に示す柱主筋2と中空PCa柱型枠3の設置状態及び桁行方向逆梁4、4の設置状態を示す実施の形態である。
本実施の形態では、図2(a)に図示するように、所定のフープ筋6を予め装備されている柱主筋2が中空PCa柱型枠3の中空部に移動可能に挿通されて、吊り上げ装置9の下において関連付けられながら一体的に吊り上げられており、既に施工済みの下階の柱10に対して柱主筋2を接合できる状態に中空PCa柱型枠3の下端から突出させて配置すると共に、柱コンクリートを打設するために必要な中空PCa柱型枠3の設置を適宜に行なっている。
次いで、柱主筋2と柱10から突出している柱主筋10−1とは、図2(b)に図示するように、機械継手もしくは重ね継手等の継手11によって相互に接合され、中空PCa柱型枠3は、柱主筋2の接合後に下階柱10上の所定の位置に降下されて、RC柱における施工位置に通常通りに設置される。
しかして、中空PCa柱型枠3が設置された後には、設置された中空PCa柱型枠3の上載部3−2に桁行方向の逆梁4、4が中空PCa柱型枠3の両側から載置され、それと同時に、梁間方向の順梁枠5の下端梁主筋5−1に連結させて、中空部3−1の反対側の矩形外縁部3−6内壁面近くまで延長させるための定着アンカー筋8が予め配置される。定着アンカー筋8の中空部3−1側の端部には、定着金物が取り付けられている。定着金物を用いない場合には、定着アンカー筋8を下に向けて所定の定着長さだけ折り曲げて中空部に挿入させている。
図3は、柱・梁接合部を部分的に表現する平面図(a)とフープ筋6を部分的に欠いて表示する側面図(b)であり、中空PCa柱型枠3と桁行方向の逆梁4、4の設置に次いで行われるフープ筋6の配置と桁行方向の逆梁4、4の上下端梁主筋4−1、4−2の結合及び柱間方向順梁枠5を設置する工程を示している。
本工程では、平面図(a)で示すように中空PCa柱型枠3に形成されている上載部3−2の上に桁行方向の逆梁4、4をPCa柱型枠3の両側から載置させた後に、両側から載置させた桁行方向の逆梁4、4の端部から突出している下端梁主筋4−2を継手11−1で連結し、次いで、柱主筋2に予め装備されているフープ筋6を桁行方向の逆梁4、4の間に所定の形態で配置している。
そして、中空PCa柱型枠3から上方に伸びている矩形外縁部3−6の内面には、フープ筋6を配置した後に、複数本のスタッドジベル3−7を植設するが、このスタッドジベル3−7は、矩形外縁部3−6の外面側を建物の外壁として構成するために、剥離状態が発生しないように打設コンクリートとの結合力を強化するためのものである。
尚、スタッドジベル3−7は、可能な場合にはフープ筋6を配置する前に矩形外縁部3−6に予め植設していてもよい。
又、桁行方向の逆梁4、4は、所定の形態で配置されたフープ筋6の間に上端梁主筋4−1を挿入して相互間を必要な連結部材7で結合すると共に、桁行方向の逆梁4、4の端部から突出している下端梁主筋4−2を継手11−1で連結することで、桁行方向逆梁4、4の相互間を強固に一体化して充分な強度を確立させている。
さらに、梁間方向の順梁5は、図3(b)で示すように桁行方向の逆梁4、4と直交させて中空PCa柱型枠3の係合部3−3と係合させるように係合部3−3に対向させて配置され、支保工12によって支持されている。
その端部から突出している下端梁主筋5−1と梁間方向の順梁枠5のスターラップ筋5−3の内側に配筋される上端梁主筋5−2とには、定着アンカー筋8を継手11−2で連結させて中空部3−1の反対側まで延長させており、定着アンカー筋8によって柱との結合強度を確保している。
この際には、梁間方向の順梁5の端部と中空PCa柱型枠3の係合部3−3との間の上下端梁主筋5−2、5−1及び上下端梁主筋5−2、5−1に連結される定着アンカー筋8には、所定の間隔でスターラップ筋5−4を配置するものであり、梁間方向の順梁5の強度を確保している。
尚、本実施の形態では、上端梁主筋5−2の端部に定着アンカー筋8を継手11−2で連結させて中空部3−1の反対側まで延長させているが、上端梁主筋5−2に定着アンカー筋8を連結しないで、長尺の上端梁主筋5−2をそのまま中空部3−1の反対側の矩形外縁部3−6内壁面近くまで延長させて挿入してもよい。
又、梁間方向の順梁は、本実施の形態のように下端梁主筋5−1とスターラップ筋5−3とを埋設したハーフPCaとして構成することなく、スターラップ筋5−3のみを埋設させたU字型の型枠として構成することも可能である。
図4は、柱・梁接合部を部分的に表現する平面図(a)と側面図(b)であり、中空PCa柱型枠3、桁行方向の逆梁4、4及び梁間方向の順梁枠5を補完する型枠と床スラブの型枠とを設置し、コンクリートを打設する工程を示している。
本工程における型枠は、平面図(a)で示すように柱主筋2とフープ筋6とを取り囲んで桁行方向の逆梁4、4と共に中空PCa柱型枠3の上載部3−2を塞ぐ柱型枠13と、側面図(b)に示す梁間方向の順梁5の上下端梁主筋5−1、5−2及び上下端梁主筋5−2、5−1に連結される定着アンカー筋8を剪断補強するスターラップ筋5−4を取り囲んで梁間方向の順梁5を補完する梁型枠14、及び床スラブを形成するためのスラブ型枠15から構成されており、これら梁型枠14とスラブ型枠15とは、それぞれ支保工12−1と支保工16で支持されている。
以上の型枠が設置された後には、特に図示していないが、柱を形成する中空PCa柱型枠3、梁間方向の順梁5とスラブ型枠15とにコンクリートを一斉に打設することで、アウトフレーム架構の柱・梁接合部1を一体的に形成している。そして、所定の養生後に上記の補完型枠を脱型すると、所望の強度や精度を確保したアウトフレーム架構が完成することになる。
以上の各実施の形態で明らかなように、本発明による柱と梁の施工法は、外部に足場を構築する必要が無く建物の内側のみで熟練工を要しなくても容易かつ効率的に施工できると共に、柱・梁接合部の強度や精度を充分に確保してアウトフレーム架構の品質を確保している。
次に、本発明による中空PCa柱型枠について説明する。
本発明の中空PCa柱型枠は、配筋する柱主筋のための中空部と中空部を形成しフープ筋を埋設して成る矩形縁部とから構成され、矩形縁部の相対する二辺の先端部を切り欠いて形成する桁行方向の逆梁の上載部と二辺に直交する一辺の先端部を切り欠いて上載部の下方に連続させて形成する梁間方向の順梁の係合部とを形成して構成されている
以下に、本発明の実施の形態を図5に基づいて詳細に説明するが、中空PCa柱型枠は、正面図(a)と正面図(a)を(b)−(b)矢視した断面図(b)で示されている。
中空PCa柱型枠3は、図5(a)の正面図が示すように、図示されていないが図1のように設置されている柱主筋2に対応して、その周囲にコンクリートを打設するための中空部3−1とこの中空部3−1を形成するための矩形縁部3−5から構成されている。矩形縁部3−5の内部には、所定のピッチでフープ筋3−4が埋設されているが、矩形縁部3−5の上端においては、正面奥の矩形外縁部3−6を残す3面の矩形縁部の上端部が切り欠かれることで相対する二辺に上載部3−2を形成すると共に、切り欠いた3面の前記二辺に直交する一辺の矩形縁部には、上載部3−2に続く係合部3−3を形成している。このために、埋設されているフープ筋3−4は、正面奥の矩形外縁部3−6には埋設されず、図示のように係合部3−3の空間部には露出されることになる。
又、正面奥の矩形外縁部3−6の外面側は、建物の外壁として構成されることになるので、剥離状態が発生しないように打設コンクリートとの結合力を強化するために、その内面側には、複数本のスタッドジベル3−7が複数のコッター3−8に加えて植設されている。
尚、本実施の形態では、本スタッドジベル3−7は、上述したように施工時の当初において矩形外縁部3−6から取り除いて置くものであり、スターラップ筋6を所定の形態で配置した後に、矩形外縁部3−6の内面に図示のように植設するものであるが、施工可能な場合には、スタッドジベル3−7をフープ筋6が配置される前に、矩形外縁部3−6に予め植設しておいてもよい。
同様の強化策は、図4(b)の断面図で明らかなように、矩形縁部3−5の全内面に複数のコッター3−8を設けることで構成されている。
以上のように、本発明による中空PCa柱型枠は、実施の形態が示す如くに構成されるので、柱主筋への中空PCa柱型枠の設置やフープ筋の配置が容易に出来ると共に、桁行方向の逆梁の載置と連結鉄筋による接合や梁間方向の順梁の係合部への載置と定着アンカー筋の結合が簡易に出来ることで、アウトフレーム架構の施工を効率的にしている。
以上、本発明を実施の形態に基づいて詳細に説明してきたが、本発明による柱と梁の施工法と中空PCa柱型枠は、上記実施の形態に何ら限定されるものでなく、本発明の上記の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは当然のことである。
本発明は、特別に形成した中空PCa柱型枠を用いることで、柱と逆梁及び順梁の施工を容易にして施工効率を向上させており、特に、アウトフレーム架構における柱と逆梁及び順梁の施工において優位性を発揮することが出来る。
本発明の施工法を適用した実施の形態である柱と逆梁及び順梁の接合部を示す斜視図 本発明による中空PCa柱型枠と柱主筋とを吊り上げて既設柱に設置し、桁行方向逆梁を載置する工程図 フープ筋の配置と桁行方向の逆梁間の結合及び梁間方向の順梁枠の設置と必要な配筋を施す工程図 中空PCa柱型枠、桁行方向の逆梁及び梁間方向の順梁枠への型枠と床スラブ型枠を設置してコンクリートを打設する工程図 本発明による中空PCa柱型枠の実施の形態図 従来の柱と逆梁及びスラブ床の施工図
符号の説明
1 柱・梁接合部、 2 柱主筋、 3 中空PCa柱型枠、 3−1 中空部、
3−2 上載部、 3−3 係合部、 3−4 フープ筋、 3−5 矩形縁部、
3−6 矩形外縁部、 3−7 スタッドジベル、 3−8 コッター、
4 桁行方向の逆梁、 4−1 上端梁主筋、 4−2 下端梁主筋、
5 梁間方向の順梁枠、 5−1 下端梁主筋、 5−2 上端梁主筋、
5−3、5−4 スターラップ筋、 6 フープ筋、 7 連結部材、
8 定着アンカー筋、 9 吊り上げ装置、 10 施工済みの下階柱、
10−1 柱主筋、 11、11−1、11−2 継手、 12、12−1 支保工、 13 柱型枠、 14 梁型枠、 15 スラブ型枠、 16 支保工、
21 梁間方向梁、 22 桁行方向梁、 23 柱、 24 上端梁主筋、
25 定着用アンカー筋、

Claims (4)

  1. 柱と柱に連続する桁行方向の逆梁及び梁間方向の順梁から構成される柱と梁の施工法であって、中空プレキャストコンクリート柱型枠に挿通した柱主筋を下階柱からの柱主筋と結合させ、次いで、中空部と該中空部を形成しフープ筋を埋設して成る矩形縁部とから成り、該矩形縁部の相対する二辺の先端部を切り欠いて形成する逆梁の上載部と該二辺に直交する一辺の先端部を切り欠いて該上載部の下方に連続させて形成する順梁の係合部を備える中空プレキャストコンクリート柱型枠を下階柱上に設置して、該上載部に桁行方向の逆梁を掛け渡して逆梁と柱との接合空間の柱主筋にフープ筋を配置した後に逆梁主筋の相互間を結合すると共に、該係合部に梁間方向の順梁を係合させて、梁間方向の順梁の梁主筋を中空プレキャストコンクリート柱型枠の中空部に延設させ、次いで、スラブ用の配筋と型枠を設置して必要なコンクリートを打設することから構成される柱と梁の施工法。
  2. 梁間方向の順梁が、ハーフプレキャストコンクリート製であって、その端部を中空プレキャストコンクリート柱型枠の係合部に対向させて配置した後に、上端梁主筋を配筋することを特徴とする請求項1に記載の柱と梁の施工法。
  3. 梁間方向の順梁が、下端梁主筋の端部を予め中空プレキャストコンクリート柱型枠の中空部に位置させた定着アンカー筋に結合することを特徴とする請求項1又は2に記載の柱と逆梁の施工法。
  4. 柱主筋を配筋するための中空部と該中空部を形成しフープ筋を埋設して成る矩形縁部とから構成され、該矩形縁部の相対する二辺の先端部を切り欠いて形成する桁行方向の逆梁の上載部と該二辺に直交する一辺の先端部を切り欠いて該上載部の下方に連続させて形成する梁間方向の順梁の係合部とを形成して成る請求項1乃至3のいずれかに記載の梁の施工法に用いる中空プレキャストコンクリート柱型枠。
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