JP2006112131A - 外壁パネルの施工方法及び外壁パネルの取付構造 - Google Patents

外壁パネルの施工方法及び外壁パネルの取付構造 Download PDF

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【課題】 構築済みの躯体とその躯体に支持されている下層側の外壁パネルに上層側の外壁パネルを仮支持させながら、上層側の外壁パネルが一体化する鉄筋コンクリート造の躯体を構築する施工方法において、上層側の外壁パネルをサポート上に設置したときの安定性を確保し、クレーンの占有時間を減らすと共に、外壁パネルの製作コストを低減する。
【解決手段】 鉄筋コンクリート造の躯体に支持されるための定着材3が屋内側に突出した上層側の外壁パネル2を、下層側の外壁パネル1の上方にサポート4を介して設置すると共に、サポート4と構築済みの躯体との間、及び上層側の外壁パネル2と構築済みの躯体との間に控え材5を架設し、サポート4と控え材5に上層側の外壁パネル2を仮支持させ、上層側の外壁パネル2が一体化する躯体の中に定着材3が挿入される状態で、その躯体を構築し、その躯体に上層側の外壁パネル2を支持させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は構築済みの躯体とその躯体に支持されている下層側の外壁パネルに上層側の外壁パネルを仮支持させながら、鉄筋コンクリート造の躯体を構築する外壁パネルの施工方法、及びその方法に適する外壁パネルの取付構造に関するものである。
鉄筋コンクリート造躯体の建物の外壁をカーテンウォールのように予めプレキャスト化された外壁パネルから構成する場合、外壁パネルは腰壁から垂壁までに亘る部分を有するスパンドレル部とガラスやサッシ等が収納される窓部とに区分され、スパンドレル部と窓部が分離している場合、躯体に対してはスパンドレル部が外壁パネルとして窓部に先行して設置される。
外壁パネルは一般的にはタワークレーンや地上のクレーンから懸垂した状態で建物の外周部に吊り込まれ、躯体への接合が完了するまではクレーンに支持された状態に保たれるが、1枚の外壁パネルが特定のクレーンを占有する時間が長いため、クレーンの稼働率が低下し、工期に影響する可能性がある。
そこで、躯体に先行して支持されている下層側の外壁パネル上にサポートを、構築済みの躯体とサポートとの間に控えサポートをそれぞれ設置し、両サポートに新たな上層側の外壁パネルを支持させることにより、クレーンの使用を吊り込み時に限定し、クレーンの占有時間を減らす方法がある(特許文献1参照)。
躯体に先行して支持されている下層側の外壁パネル上に、この下層側の外壁パネルと上層側の外壁パネルを同時に保持し得る取付治具を設置し、下層側の外壁パネルを保持した取付治具上に上層側の外壁パネルを設置すると共に、上下の外壁パネル間にサポートを、取付治具と構築済みの躯体とに間に斜めサポートをそれぞれ設置し、取付治具と両サポートに上層側の外壁パネルを支持させる方法もある(特許文献2参照)。
特開2004−124547号公報(段落0028、図1、図3〜図6) 特公平7−116843号公報(請求項2、第1図)
しかしながら、特許文献1の方法では先行して躯体に支持されている下層側の外壁パネルと新たに設置される上層側の外壁パネルとの間にサポートを設置し、そのサポートと構築済みのスラブとの間に控えサポートを設置している関係から、外壁パネルをサポート上に吊り込んだときの、外壁パネルの安定性を確保する上で、1枚の外壁パネルにつき、梁の上端位置と下端位置等、上下2箇所で躯体に接合することが必要になっており、外壁パネルを躯体に支持させるための作業が煩雑になり易い。
また特許文献1のように外壁パネルが腰壁と垂壁に相当する壁板しか持たない場合、外壁パネルは縦断面上、サポートには1点でしか支持されないため、サポートのみによっては外壁パネルを吊り込んだときの安定性が十分に得られない。このため、躯体への接合が完了するまではクレーンを切り離すことができず、結局、クレーンの占有時間を大幅に減らすことにはならない。
更に特許文献1では躯体としての鉄骨梁に外壁パネルを支持させる場合を想定していることから、プレキャストコンクリート製の外壁パネルが剛性の差から鉄骨梁と一体的に挙動しない可能性が高いため、外壁パネルが躯体に対して自由に相対変形できるためのファスナーを外壁パネルと鉄骨梁の双方に固定しておかなければならない。また双方のファスナーは外壁パネルと鉄骨梁間の相対変形である層間変位と、熱応力による鉄骨梁の伸縮に追従できる機能を持つ必要があるため、ファスナーの製作と外壁パネルの製作に要するコストが上昇する傾向がある。
特許文献2の方法では外壁パネルを躯体の梁に接合する必要から、取付治具を外壁パネルの屋外側に配置せざるを得ず、斜めサポートを上層側の外壁パネルの下において取付治具に連結することになるため、上層側の外壁パネルの安定性が損なわれ易い。また取付治具が上下の外壁パネルに跨り、双方に接続される必要があるため、取付治具の外壁パネルへの着脱に時間を要し、上層側の外壁パネルを躯体に支持させた後の取付治具の転用効率が低下し易い。
本発明は上記背景より、従来方法の問題点を解決するために創案されたものであり、特許文献1、2の方法より外壁パネルをサポート上に吊り込んだときの、あるいは吊り込んだときからの安定性を確保でき、その結果、クレーンの占有時間を大幅に減らすことが可能で、製作コストを低減できる外壁パネルの施工方法、及びその方法に適する外壁パネルの取付構造を提案するものである。
本請求項1に記載の発明は、構築済みの躯体とその躯体に支持されている下層側の外壁パネルにプレキャストコンクリート製の上層側の外壁パネルを仮支持させながら、前記上層側の外壁パネルが一体化する鉄筋コンクリート造の躯体を構築する外壁パネルの施工方法において、前記鉄筋コンクリート造の躯体に支持されるための定着材が屋内側に突出した前記上層側の外壁パネルを、前記下層側の外壁パネルの上方にサポートを介して設置すると共に、このサポートと前記構築済みの躯体との間、及び前記上層側の外壁パネルと前記構築済みの躯体との間に控え材を架設し、このサポートと控え材に前記上層側の外壁パネルを仮支持させる工程と、前記上層側の外壁パネルが一体化する鉄筋コンクリート造の躯体の中に前記上層側の外壁パネルの定着材が挿入される状態で、その鉄筋コンクリート造の躯体を構築し、その躯体に前記上層側の外壁パネルを支持させる工程と、を有することを構成要件とする。
本請求項2に記載の発明は、構築済みの躯体とその躯体に支持されている下層側の外壁パネルにプレキャストコンクリート製の上層側の外壁パネルを仮支持させながら、前記上層側の外壁パネルが一体化する鉄筋コンクリート造の躯体を構築する外壁パネルの施工方法において、前記鉄筋コンクリート造の躯体に支持されるための定着材が屋内側に突出した前記上層側の外壁パネルを、前記下層側の外壁パネルの上方にサポートを介して設置すると共に、前記下層側の外壁パネルと前記上層側の外壁パネルとの間に、その両外壁パネルを連結する仮設部材を前記両外壁パネルの屋内側の面に沿って架設し、前記サポートと構築済みの躯体との間、及び前記仮設部材と構築済みの躯体との間に控え材を架設し、このサポートと仮設部材及び控え材に前記上層側の外壁パネルを仮支持させる工程と、前記上層側の外壁パネルが一体化する鉄筋コンクリート造の躯体の中に前記上層側の外壁パネルの定着材が挿入される状態で、その鉄筋コンクリート造の躯体を構築し、その躯体に前記上層側の外壁パネルを支持させる工程と、を有することを構成要件とする。
請求項1及び請求項2に記載の発明は、上層側の外壁パネルを下層側の外壁パネルと構築済みの躯体に仮支持させることで、上層側の外壁パネルをその下端部と中間部の2箇所で、2方向に躯体に仮支持させ、上層側の外壁パネルをサポート上に吊り込んだときの、あるいは吊り込んだときからの、外壁パネルの安定性を確保する。特に外壁パネルを2方向に仮支持させることで、外壁パネルを転倒や傾斜に対しても安定させる。
サポート上に吊り込まれた上層側の外壁パネルの安定性を確保することで、吊り込み後の外壁パネルが下層側の外壁パネルと構築済みの躯体の2箇所で仮支持された時点で、上層側の外壁パネルからクレーンを切り離せる状態にし、外壁パネルによるクレーンの占有時間を低減する。
また上層側の外壁パネルが支持される躯体が、プレキャストコンクリート製の外壁パネルとの剛性の差が問題にならない鉄筋コンクリート造であることで、外壁パネルが躯体に、その両者が一体的に挙動するように接合されれば、外壁パネルが躯体に対して相対変形できるように接合される必要がない。よって外壁パネルの躯体への接合を、その屋内側に突出している定着材をこれから構築すべき躯体中に挿入し、そのまま躯体を構築するのみで完了させるため、定着材に層間変位に追従できる機能を持たせる必要がない。
特に請求項1に記載の発明は、上層側の外壁パネルをサポートと控え材に仮支持させることで、上層側の外壁パネルの鉛直荷重をサポートに負担させ、水平荷重を控え材に負担させるため、外壁パネルに対しては、外壁パネルを安定させる上で、最も合理的な位置に控え材を連結すればよく、施工時の外壁パネルの安定性と施工精度を向上させ得る。
特に請求項2に記載の発明は、仮設部材を両外壁パネルの屋内側の面に沿って架設することで、控え材を上下の外壁パネルに跨る仮設部材のいずれかの部分に連結すればよく、外壁パネルに直接連結する必要がないため、これから構築すべき躯体と控え材が干渉しないような位置を選んで控え材を架設することを可能にする。上層側の外壁パネルの鉛直荷重はサポートが負担し、水平荷重は仮設部材と控え材が負担する。上下の外壁パネルに跨る仮設部材は控え材と共に下層側の外壁パネルに対する上層側の外壁パネルの構面外方向の変位を拘束する。
請求項3に記載の発明は、請求項1、もしくは請求項2に記載の発明において、上層側の外壁パネルが腰壁と垂壁に相当する壁部と、壁部から屋内側へ張り出す張出部を持ち、この上層側の外壁パネルを壁部と張出部においてサポートに仮支持させることを構成要件とする。
この場合、縦断面上、外壁パネルを壁部と張出部の2箇所でサポートに仮支持させることで、サポートからの反力を2点で取るため、張出部を持たない場合より鉛直荷重と水平荷重に対する外壁パネルの安定性を向上させる。
請求項4に記載の発明は、現場打ちコンクリートによって鉄筋コンクリート造の躯体と一体化するプレキャストコンクリート製の外壁パネルの取付構造において、前記外壁パネルの屋内側の面から少なくとも上下2段に定着材が突出し、この定着材がスラブの主筋と平行に、またはほぼ平行に配置され、躯体であるスラブのコンクリート中に定着されることを構成要件とする。少なくとも上下2段の定着材は躯体を構成するスラブのコンクリートが打設される時点で外壁パネルの屋内側の面から突出する。
請求項4に記載の発明は請求項1、もしくは請求項2に記載の発明の方法に適した、あるいはこれらの方法において実施される外壁パネルの取付構造であり、前記請求項1、もしくは請求項2における鉄筋その他の定着材が外壁パネルから突出してスラブの主筋と平行に配置され、スラブのコンクリート中に定着されることで、継手や溶接等により定着材とスラブ中の主筋との連続性を確保した状態で、外壁パネルをスラブに一体化させる。このため、現場では外壁パネルを躯体に支持させるために、ファスナー等を用いてプレキャストコンクリート製の外壁パネルを鉄骨造の躯体に接合する場合のように、外壁パネルをスラブに対して相対変位可能な状態に接合する格別な作業を要しない。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、定着材の内、少なくとも最下段の定着材が内蔵されたプレキャストコンクリート製の床板が前記外壁パネルの屋内側に一体化していることを構成要件とする。床板は請求項3に記載の発明において、壁部の屋内側の面からスラブに連続する位置に張り出した場合の張出部に相当し、外壁パネルは壁板にスラブの外壁寄りの一部分が一体化した形になる。
この場合、定着材の内、少なくとも最下段の定着材が内蔵されたプレキャストコンクリート製の床板が外壁パネルの屋内側に一体化し、外壁パネルがスラブの一部を一体として有することで、スラブを有しない場合より外壁パネル自身を安定させてサポート等に仮支持させることを可能にする。
外壁パネルが床板を有しない場合には外壁パネルを所定位置に設置し、サポート等に仮支持させたときの支点が壁板においてしか取れないのに対し、スラブの一部である床板が一体となっている場合には支点を壁板と床板の部分において取ることができるため、縦断面上の支点数が多くなり、仮支持状態での安定性が高まる。
また床板中に少なくとも最下段の定着材が内蔵されていることで、外壁パネルをサポート等に仮支持させた時点で、最下段の定着材とスラブの下端主筋との連結を行うことを可能にする。結果として外壁パネルをスラブの主筋にも支持させることが可能となり、上段側の定着材とスラブの上端主筋との連結、及びスラブのコンクリート打設によって外壁パネルをスラブに一体化させるときの、床板とスラブとの連続性を確保する。上段側の定着材は最下段の定着材とスラブの下端主筋との連結後でもこれらと干渉することなく配置可能であるため、現場で配置されることもある。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、床板の先端が鉄筋コンクリート造の躯体を構成する梁上に位置することを構成要件とする。
この場合、床板の先端を躯体の梁上に位置させることで、縦断面上、外壁パネルの床板を直接、梁に支持させることになるため、外壁パネルの躯体に対する設置精度を向上させ、最下段の定着材とスラブの下端主筋との連結作業を確実にし、設置後の仮支持状態及び仮支持が解除された後の安定性も向上させる。
請求項1、2に記載の発明によれば、上層側の外壁パネルをその下端部と中間部の2箇所で、2方向に躯体に仮支持させて設置直後の外壁パネルの安定性を確保するため、躯体に対しては1枚の外壁パネルにつき、上下2箇所で接合する必要がない。よって外壁パネルを中間部の1箇所で躯体に接合すれば足りるため、外壁パネルを躯体に支持させるための作業を簡略化することができる。
上層側の外壁パネルの安定性が確保されることで、上層側の外壁パネルの吊り込み後、下層側の外壁パネルと構築済みの躯体の2箇所に仮支持させた時点で、クレーンを外壁パネルから切り離すことができるため、1枚の外壁パネルが同一のクレーンを占有する時間を低減でき、クレーンの稼動率の上昇により工期の短縮を図ることができる。
また躯体が鉄筋コンクリート造であることで、プレキャストコンクリート製の外壁パネルを躯体に、両者が一体的に挙動するように接合すればよいため、躯体の層間変位を考慮する必要がなく、外壁パネルの躯体への接合を、その屋内側に突出した定着材をこれから構築すべき躯体中に挿入し、そのまま躯体を構築するのみで完了させることができる。
定着材を構築すべき躯体中に埋設するのみで外壁パネルを躯体に支持させることができることで、定着材に層間変位に追従できる機能を持たせる必要がなく、定着材の構成と、それを埋設して製作される外壁パネルの構成が単純化されるため、定着材の製作コストと外壁パネルの製作コストを低減することができる。
また請求項1に記載の発明によれば、控え材を外壁パネルの任意の位置に連結することができるため、外壁パネルを安定させる上で、最も合理的な位置を選択することができ、外壁パネルの振動や揺れを抑えるように控え材を連結し、架設することができる。結果として外壁パネルを最も安定させた状態で躯体に接合することができるため、外壁パネルの躯体への接合上の施工精度を向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、これから構築すべき躯体と控え材が干渉しない位置を選んで控え材を架設することができるため、スラブ等の躯体に駄目穴を形成することがなく、控え材の撤去後に駄目穴を塞ぐ工事を必要としない。
請求項3に記載の発明によれば、縦断面上、サポートからの反力を2点で取るため、張出部を持たない場合より鉛直荷重と水平荷重に対する外壁パネルの安定性が向上すると共に、控え材の負担を軽減し、控え材を簡素化することができる。安定性の向上によりクレーンを早期に外壁パネルから切り離すことができるため、クレーンの稼働率が一層向上し、工期の大幅な短縮が図られる。
請求項4に記載の発明によれば、定着材とスラブ中の主筋との連続性を確保した状態で、外壁パネルをスラブに一体化させることができるため、ファスナー等を用いて鉄骨造の躯体に接合する場合のように、外壁パネルをスラブに対して相対変位可能な状態に接合する作業を必要とせず、外壁パネルを躯体に接合するための作業が簡略化される。
請求項5に記載の発明によれば、スラブの一部に相当する床板が外壁パネルの屋内側に一体化しているため、外壁パネル自身を安定させてサポート等に仮支持させることができる。また床板に最下段の定着材が内蔵されていることで、外壁パネルを仮支持させた時点で、最下段の定着材をスラブの下端主筋に連結し、外壁パネルをスラブの主筋に支持させることができるため、外壁パネルの鉄筋とスラブの鉄筋との連続性が確保され、床板とスラブとの連続性を確保することができる。
請求項6に記載の発明によれば、床板の先端を躯体の梁上に位置させ、外壁パネルの床板を直接、梁に支持させるため、外壁パネルの設置精度が向上し、最下段の定着材とスラブの下端主筋との連結作業を確実に行うことができ、設置後の仮支持状態及び仮支持が解除された後の安定性を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る外壁パネルの施工方法の要領を示した縦断面図、図4は第2実施形態に係る外壁パネルの施工方法の要領を示した縦断面図である。
本実施形態は構築済みの躯体とその躯体に支持されている下層側の外壁パネル1にプレキャストコンクリート製の上層側の外壁パネル2を支持させながら、この上層側の外壁パネル2が一体化する鉄筋コンクリート造の躯体を下層側から上層側へ向けて構築する外壁パネルの施工方法である。図面を含め、以下の説明では下層側の外壁パネル1もプレキャストコンクリートで製作した場合を示しているが、下層側の外壁パネル1は現場打ちコンクリートで構築されている場合もある。
本実施形態で言う鉄筋コンクリート造は鉄骨鉄筋コンクリート造や鋼管コンクリート造を含み、躯体、すなわち柱6、梁7、スラブ8、壁のそれぞれにつき、全断面を現場打ちコンクリートで構築する場合と躯体の一部断面をプレキャスト化しておき、残りの断面を現場打ちコンクリートで構築する場合がある。
第1実施形態は図1に示すように先行して躯体に支持されている下層側の外壁パネル1の上方にサポート4を設置すると共に、このサポート4と構築済みの躯体との間、及び設置されたばかりの上層側の外壁パネル2と構築済みの躯体との間に控え材5を傾斜させて架設し、このサポート4と控え材5に、前記上層側の外壁パネル2を仮支持させる方法である。
図面では施工時の安定性を図り、躯体への接合をし易くする上で、外壁パネル1、2を、連続する腰壁と垂壁に相当する壁部1a、2aと、躯体への支持のために壁部1a、2aから屋内側へ張り出し、躯体に接合される張出部1b、2bを持ってプレキャストコンクリートで製作している。
外壁パネル1、2が張出部1b、2bを持つ場合、張出部1b、2bからは躯体に支持されるための鉄筋、アンカー、定着プレートその他の、躯体に支持されるのに十分な数、または大きさの定着材3が突出し、外壁パネル1、2の設置時には壁部1a、2aと張出部1b、2bにおいて直下のサポート4に仮支持される。
図面では定着材3として、一端側において外壁パネル1、2中に埋設されて定着され、多端側においてスラブ8等の躯体中に埋設されて定着される鉄筋を用いた場合を示している。定着材3は主としてスラブ8中の主筋と連結されることにより、または梁7やスラブ8のコンクリート中に定着されることにより外壁パネル1、2中の鉄筋とスラブ8等の躯体中の主筋を連続させる役目を持つ。図示するように張出部1b、2bがスラブ8に連続する位置に張り出す場合、定着材3は後述のように外壁パネル2がサポート4上に設置されたときに、梁7やスラブ8の上端筋部分とスラブ8の下端筋部分に位置するよう、上下複数段に配置され、梁7やスラブ8のコンクリートの打設によってコンクリート中に埋設される。
外壁パネル1、2が張出部1b、2bを有するT形の断面形状をした場合、サポート4は構面外方向に並列し、壁部1a、2aを支持する支柱4aと張出部1b、2bを支持する支柱4bを持ち、並列する両支柱4a、4bはアーム4cで互いに連結される。張出部1b、2bがない場合や、あっても壁部1a、2aからの突出長さが小さい場合には、サポート4は支柱4aのみで構成される。並列する支柱4a、4bを持つ場合、サポート4は単独で使用状態での安定性を有する。
控え材5には、吊り込まれた外壁パネル1、2の建て入れ調整をし、調整後の屋外側への転倒と屋内側への転倒を防止する機能を持たせるために、例えば一端にねじの切られた鋼管51や棒鋼の両ねじ部を突き合わせ、その両ねじ部をターンバックル52で連結した部材が使用される。控え材5は外壁パネル1、2の屋内側の面とスラブ8、または壁、柱6、梁7との間に架設される。
控え材5は外壁パネル1、2の断面形状や、後述する張出部1b、2bの位置によっては図1、図2に示すようにそのレベルのスラブ8を貫通する場合があるが、控え材5を構成する鋼管51や棒鋼には大きな断面を要しないことから、貫通しても隣接するスラブ筋間の合間を縫って控え材5を設置し、スラブ筋との干渉を回避することはできるため、コンクリートの打設から、控え材5の回収までの間、控え材5が一時的にスラブ8に埋設されることによる影響は小さい。
図1、図2では現場作業の省力化のために梁7の全断面の内、上端筋7aの配筋部分を除いた部分を予めプレキャストコンクリートで製作し、そのコンクリート中に下端筋とせん断補強筋7bを埋設した梁部材71を用いた場合を示しているが、下端筋の配筋部分とせん断補強筋7bの下端寄りの配筋部分のみをプレキャストコンクリートでU字形断面に製作する場合の他、型枠を組み立てて梁7の全断面を現場打ちコンクリートで構築する場合もある。
図示するようにプレキャストコンクリートの梁部材71を用いる場合、梁部材71はその長さ方向両端に設置されているサポート間、または柱型枠11、11間に架設された後、上端筋7aが配筋され、スラブ8と一体にコンクリートが打設され、コンクリートが梁部材71内に充填されることによりスラブ8と一体となる。
図1、図2ではまた、設置されたばかりの上層側の外壁パネル2のレベルに位置する躯体の梁7にプレキャストコンクリート製の梁部材71を用いたことの利点を生かし、梁部材71の、外壁パネル1、2が設置される側を破線で示すようにふかし、そのふかし部分の上に外壁パネル1、2の張出部1b、2bの先端部を載置している。この場合、縦断面上、外壁パネル1、2の張出部1b、2bがサポート4の支柱4bと梁7の2箇所で支持される形になるため、サポート4のみに支持される場合より外壁パネル1、2の設置精度が向上し、設置状態での安定性も高まる利点がある。
ここで、第1実施形態の施工手順を図2−(a)〜(f)により説明する。図2−(a)は下層側の外壁パネル1がサポート4と控え材5に仮支持された状態で、構築済みの躯体、ここでは梁7に支持されているときの様子を示す。躯体がフラットスラブ構造の場合には外壁パネル1、2はスラブ8に支持される。
下層側の外壁パネル1の張出部1bが接続する梁7、またはスラブ8のコンクリートは外壁パネル1に連結されている控え材5が下階のスラブ8等の躯体との間に架設された状態で打設される。図2−(a)に示すように梁7、またはスラブ8のコンクリートが打設された時点では直下の階の柱6の主筋6aがスラブ8の天端から突出している。
図1、図2に示すように張出部1b、2bに関し、壁部1a、2aの腰壁部分の高さと垂壁部分の高さがほとんど等しい外壁パネル1、2を使用し、壁部1a、2aの腰壁部分に控え材5を連結した場合、控え材5は一時的にスラブ8を貫通する形になるが、前記のようにスラブ筋との干渉がないように控え材5を架設することは可能であるため、一時的に貫通することによる問題は生じない。控え材5の撤去後、控え材5が貫通していた穴はコンクリートやモルタルによって塞がれる。
下層側の梁7、またはスラブ8のコンクリートの打設後、図2−(b)に示すように下層側の外壁パネル1の上にサポート4を設置し、サポート4の上に上層側の外壁パネル2を設置すると共に、サポート4と設置したばかりの上層側の外壁パネル2に新たに控え材5の一端を連結し、外壁パネル2の安定性を確保する。控え材5の他端は下階のスラブ8等に連結されている。控え材5の両端は外壁パネル2の壁部2aの屋内側の面とスラブ8の天端面等に一時的に突設されたブラケット10等に連結される(図4参照)。図2−(b)〜(e)中、4dは施工中の部品の落下を防止する養生ネットを示す。
図2−(b)に示すように設置されたばかりの上層側の外壁パネル2の鉛直荷重はサポート4で負担され、サポート4から下層側の外壁パネル1を介して構築済みの躯体に伝達される。水平荷重は外壁パネル2に連結される控え材5で負担され、控え材5を介して構築済みの躯体に伝達される。
図2ではサポート4と外壁パネル2を転倒に対して安全に支持できるよう、支柱4aの上端部と外壁パネル2の上端部にそれぞれ控え材5を連結している。このように躯体への接合が完了するまでの外壁パネル2の安定性を高める上では、外壁パネル2に連結される控え材5を外壁パネル2の上端寄りに連結することが有利であるが、外壁パネル2が張出部2bを有する場合には、外壁パネル2の屋内側への転倒防止は張出部2bの下に位置する支柱4bによっても図られているため、控え材5は外壁パネル2の屋外側への転倒を防止できる状態にあればよく、必ずしも外壁パネル2の上端部に連結される必要はない。
サポート4及び外壁パネル2の設置、並びに控え材5の架設と並行し、下層側のスラブ8上では図2−(c)に示すように上階側の柱6を構築するための柱型枠11の組み立て、または予め主筋6a等が埋設されてプレキャストコンクリートで製作された柱部材の設置が行われる。図2−(b)では柱型枠11の組み立てや柱部材の設置前にサポート4及び外壁パネル2の設置、控え材5の架設をしているが、図2−(f)に示すように柱型枠11の組み立てや柱部材の設置後にサポート4及び外壁パネル2の設置、控え材5の架設を行うこともある。図2−(b)、(c)に示す柱型枠11は木製の他、薄肉のプレキャストコンクリートや鋼板等で製作され、捨て型枠となる場合もある。
スラブ8上での柱型枠11の組み立てや柱部材の設置後、図2−(d)に示すように隣接する柱型枠11、11間や柱部材間に前記プレキャストコンクリート製の梁部材71を架設する、もしくは梁型枠を組み立てる。柱型枠11、11間や柱部材間には必要に応じてサポート9が設置され、梁部材71や梁型枠は長さ方向の中間部においても仮支持される。このとき、外壁パネル2の定着材3は梁7の上端筋7a部分やスラブ8の上端筋部分とスラブ8の下端筋部分に位置する。梁部材71の架設や梁型枠の組み立て時に上層側の外壁パネル2に連結されている控え材5が障害になる場合には、その控え材5の架設に先立って柱型枠11の組み立てや柱部材の設置、並びに梁部材71の架設や梁型枠の組み立てが行われる。
梁部材71の架設後、梁部材71への上端筋7aの配筋と、床型枠12の敷設及びスラブ筋の配筋をし、図2−(e)に示すように梁部材71の上端部分とスラブ8のコンクリートを打設する。梁型枠を組み立てた場合はその組み立て後、下端筋と上端筋7a及びせん断補強筋7bの配筋、並びに床型枠12の敷設とスラブ筋の配筋をし、梁7全体とスラブ8のコンクリートが打設される。
コンクリートの打設後、コンクリートが外壁パネル2を支持するのに必要な強度、例えば18N/mm2程度以上の強度を発現した後、サポート4と控え材5は回収され、順次上層階へ盛り替えられる。控え材5の回収後にはスラブ8中の控え材5が存在していた箇所に開口が形成されるが、その開口はコンクリートやモルタルを充填することにより埋められる。
以後、図2−(a)〜(e)の作業を繰り返すことにより鉄筋コンクリート造の躯体が下層側から上層側へ向けて構築される。
図3は梁部材71の長さ方向に隣接する2枚の外壁パネル2、2をつなぎプレート14によって連結した状態で施工する場合の外壁パネル2と梁部材71との関係を示す。この場合、2枚の外壁パネル2、2は施工中に高さ方向と構面外方向及び構面内方向に互いにずれない程度に連結されればよく、つなぎプレート14は壁部2a、2a間、もしくは張出部2b、2b間に跨って双方に接合される。施工後の隣接する外壁パネル2、2の端面間には地震時等に相対変位が生じ得ることから、つなぎプレート14は回収され、両外壁パネル2、2間の目地にシーリング材やモルタル等の充填材が充填される。
続いて第2実施形態の方法を説明する。この方法は図4に示すように躯体に支持されている下層側の外壁パネル1の上方にサポート4を設置すると共に、その下層側の外壁パネル1と設置されたばかりの上層側の外壁パネル2との間に、両外壁パネル1、2を連結する仮設部材13を架設し、前記サポート4と構築済みの躯体との間、及び仮設部材13と構築済みの躯体との間に控え材5を架設し、このサポート4と仮設部材13及び控え材5に上層側の外壁パネル2を仮支持させる施工方法である。
図4においても外壁パネル1、2を、連続する腰壁と垂壁に相当する壁部1a、2aと、躯体への支持のために壁部1a、2aから屋内側へ張り出す張出部1b、2bを持って製作し、壁部1a、2aと張出部1b、2bにおいて直下のサポート4に仮支持させている。張出部1b、2bからは躯体に支持されるための定着材3が突出する。
図4ではまた、梁7の全断面の内、上端筋7aの配筋部分を除いた部分を予めプレキャストコンクリートで製作しているが、下端筋の配筋部分とせん断補強筋7bの下端寄りの配筋部分のみをプレキャストコンクリートで製作する場合の他、梁7の全断面を現場打ちコンクリートで構築する場合もある。また梁7にプレキャストコンクリート製の梁部材71を用いたことの利点を活かし、梁部材71にふかし部分を形成し、そのふかし部分の上に外壁パネル1、2の張出部1b、2bが載るようにしている。
下層側の外壁パネル1の張出部1bが接続する梁7、またはスラブ8のコンクリートは外壁パネル1直下のサポート4に連結されている控え材5が下階のスラブ8等の躯体との間に架設された状態で打設される。
図5−(a)〜(e)により第2実施形態の施工手順を説明する。図5−(a)は下層側の外壁パネル1がサポート4に支持された状態で、構築済みの躯体である梁7に支持されているときの様子を示す。躯体がフラットスラブ構造の場合には外壁パネル1はスラブ8に支持される。第2実施形態では上下に隣接する外壁パネル1、2間に、両外壁パネル1、2を連結する仮設部材13を架設し、この仮設部材13のいずれかの部分に控え材5を連結するため、控え材5がスラブ8を貫通する必要はない。
梁7、またはスラブ8のコンクリートの打設後、図5−(b)に示すように外壁パネル1の上にサポート4を設置し、サポート4の上に上層側の外壁パネル2を設置し、下層側の外壁パネル1と設置したばかりの上層側の外壁パネル2間に、H形鋼や溝形鋼、角形鋼管等の鋼材等からなる仮設部材13を架設して双方に仮接合する。仮設部材13は外壁パネル1、2の屋内側の面である壁部1a、2aに沿って配置され、例えば図4に示すように外壁パネル1、2の壁部1a、2aに、屋内側の面を向いて埋設されたナット15に仮設部材13を貫通するボルト16を螺入させることにより外壁パネル1、2に着脱自在に接合される。
仮設部材13の架設と並行してサポート4と仮設部材13のそれぞれに新たに控え材5を連結し、上層側の外壁パネル2の安定性を確保する。仮設部材13は上層側への盛り替えの便宜を図る上では鉛直に架設される。設置されたばかりの上層側の外壁パネル2の鉛直荷重はサポート4で負担され、サポート4から下層側の外壁パネル1を介して構築済みの躯体に伝達される。水平荷重はサポート4と仮設部材13、及びそれぞれに連結される控え材5を介して構築済みの躯体に伝達される。
図5では外壁パネル1、2に張出部1b、2bを形成したことに伴い、張出部1b、2bに仮設部材13が貫通する貫通孔1c、2cを形成し、外壁パネル1、2の転倒や傾斜を確実に防止するために、上層側の外壁パネル2の張出部2bを貫通させて仮設部材13を外壁パネル2の腰壁部分に接合しているが、腰壁の高さが垂壁の高さより小さい場合等には必ずしも張出部2bを貫通させる必要はない。仮設部材13は外壁パネル1、2の長さ方向(構面内方向)の大きさに応じ、外壁パネル1、2の長さ方向の中央部に1箇所、もしくは図6に示すように長さ方向両側の2箇所に配置される。
図4〜図6に示すように仮設部材13が外壁パネル1、2の張出部1b、2bを貫通する場合には、仮設部材13を上層側へ盛り替えるときに張出部1b、2bの貫通孔1c、2cに沿って仮設部材13を単純に上方へスライドさせるのみで盛り替えを完了させられる利点がある。この場合、貫通孔1c、2cはコンクリートやモルタルを充填することにより埋められる。外壁パネル1、2に貫通孔1c、2cを形成する場合でも、建物の最下層に設置される外壁パネルには貫通孔を形成する必要はない。
仮設部材13を用いた場合、外壁パネル2が屋内側、または屋外側に転倒しようとするときの水平力は仮設部材13が負担し、下層側の外壁パネル1と控え材5に分担されることから、控え材5はサポート4と仮設部材13のいずれかの部分に連結されればよいため、これから構築される躯体との干渉を回避しながら、控え材5を架設することができる。
サポート4及び外壁パネル2の設置、並びに仮設部材13と控え材5の架設と並行し、下層側のスラブ8上では図5−(c)に示すように上階側の柱6を構築するための柱型枠11の組み立て、または予めプレキャストコンクリートで製作された柱部材の設置が行われる。図5−(b)では柱型枠11の組み立てや柱部材の設置前にサポート4及び外壁パネル2の設置、控え材5の架設をしているが、図2の場合と同様に柱型枠11の組み立てや柱部材の設置後にサポート4及び外壁パネル2の設置、控え材5の架設を行うこともある。図5−(b)、(c)に示す柱型枠11は木製の他、薄肉のプレキャストコンクリートや鋼板等で製作され、捨て型枠となる場合もある。
柱型枠11の組み立てや柱部材の設置後、図5−(d)に示すように柱型枠11、11間や柱部材間に前記プレキャストコンクリート製の梁部材71を架設する、もしくは梁型枠を組み立てる。柱型枠11、11間や柱部材間には必要に応じてサポート9が設置され、梁部材71や梁型枠は長さ方向の中間部においても支持される。このとき、外壁パネル2の定着材3は梁7やスラブ8の上端筋部分とスラブ8の下端筋部分に位置する。
梁部材71の架設後、梁部材71への上端筋7aの配筋とスラブ筋の配筋をし、図5−(e)に示すように梁部材71の上端部分とスラブ8のコンクリートを打設する。梁型枠を組み立てた場合はその組み立て後、下端筋と上端筋7a及びせん断補強筋7bの配筋、並びにスラブ筋の配筋をし、梁部材71の上端部分とスラブ8のコンクリートが打設される。
コンクリートの打設後、コンクリートが外壁パネル2を支持するのに必要な強度を発現した後、サポート4と控え材5は回収され、順次上層側へ盛り替えられる。
以後、図5−(a)〜(e)の作業を繰り返すことにより鉄筋コンクリート造の躯体が下層側から上層側へ向けて構築される。
図6は図3と同様に梁部材71の長さ方向に隣接する2枚の外壁パネル2、2をつなぎプレート14によって連結した状態で施工する場合の外壁パネル2と梁部材71との関係を示す。この場合も2枚の外壁パネル2、2は施工中に高さ方向と構面外方向及び構面内方向に互いにずれない程度に連結されればよく、つなぎプレート14は壁部2a、2a間、もしくは張出部2b、2b間に跨って双方に接合される。施工後、つなぎプレート14は回収され、両外壁パネル2、2間の目地にシーリング材等の充填材が充填される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこの実施形態に限定されることはなく、趣旨を逸脱しない範囲で変更して実施可能である。
本発明の第1実施形態に係る外壁パネルの施工要領を示した縦断面図である。 (a)〜(f)は図1に示す施工方法の施工手順を示した縦断面図である。 図1に示す外壁パネルを梁部材の長さ方向に2枚連結して施工したときの様子を示した斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る外壁パネルの施工要領を示した縦断面図である。 (a)〜(e)は図3に示す施工方法の施工手順を示した縦断面図である。 図4に示す外壁パネルを梁部材の長さ方向に2枚連結して施工したときの様子を示した斜視図である。
符号の説明
1 下層側の外壁パネル
2 上層側の外壁パネル
2a 壁部
2b 張出部
2c 貫通孔
3 定着材
4 サポート
5 控え材
7 梁
71 梁部材
13 仮設部材

Claims (6)

  1. 構築済みの躯体とその躯体に支持されている下層側の外壁パネルにプレキャストコンクリート製の上層側の外壁パネルを仮支持させながら、前記上層側の外壁パネルが一体化する鉄筋コンクリート造の躯体を構築する外壁パネルの施工方法であって、
    前記鉄筋コンクリート造の躯体に支持されるための定着材が屋内側に突出した前記上層側の外壁パネルを、前記下層側の外壁パネルの上方にサポートを介して設置すると共に、このサポートと前記構築済みの躯体との間、及び前記上層側の外壁パネルと前記構築済みの躯体との間に控え材を架設し、このサポートと控え材に前記上層側の外壁パネルを仮支持させる工程と、
    前記上層側の外壁パネルが一体化する鉄筋コンクリート造の躯体の中に前記上層側の外壁パネルの定着材が挿入される状態で、その鉄筋コンクリート造の躯体を構築し、その躯体に前記上層側の外壁パネルを支持させる工程と、を有することを特徴とする外壁パネルの施工方法。
  2. 構築済みの躯体とその躯体に支持されている下層側の外壁パネルにプレキャストコンクリート製の上層側の外壁パネルを仮支持させながら、前記上層側の外壁パネルが一体化する鉄筋コンクリート造の躯体を構築する外壁パネルの施工方法であって、
    前記鉄筋コンクリート造の躯体に支持されるための定着材が屋内側に突出した前記上層側の外壁パネルを、前記下層側の外壁パネルの上方にサポートを介して設置すると共に、前記下層側の外壁パネルと前記上層側の外壁パネルとの間に、その両外壁パネルを連結する仮設部材を前記両外壁パネルの屋内側の面に沿って架設し、前記サポートと構築済みの躯体との間、及び前記仮設部材と構築済みの躯体との間に控え材を架設し、このサポートと仮設部材及び控え材に前記上層側の外壁パネルを仮支持させる工程と、
    前記上層側の外壁パネルが一体化する鉄筋コンクリート造の躯体の中に前記上層側の外壁パネルの定着材が挿入される状態で、その鉄筋コンクリート造の躯体を構築し、その躯体に前記上層側の外壁パネルを支持させる工程と、を有することを特徴とする外壁パネルの施工方法。
  3. 前記上層側の外壁パネルは腰壁と垂壁に相当する壁部と、壁部から屋内側へ張り出す張出部を持ち、この上層側の外壁パネルを前記壁部と張出部において前記サポートに仮支持させることを特徴とする請求項1、もしくは請求項2記載の外壁パネルの施工方法。
  4. 現場打ちコンクリートによって鉄筋コンクリート造の躯体と一体化するプレキャストコンクリート製の外壁パネルの取付構造であって、
    前記外壁パネルの屋内側の面から少なくとも上下2段に定着材が突出し、この定着材はスラブの主筋と平行に、またはほぼ平行に配置され、前記スラブのコンクリート中に定着されることを特徴とする外壁パネルの取付構造。
  5. 前記定着材の内、少なくとも最下段の定着材が内蔵されたプレキャストコンクリート製の床板が前記外壁パネルの屋内側に一体化していることを特徴とする請求項4記載の外壁パネルの取付構造。
  6. 前記床板の先端は前記鉄筋コンクリート造の躯体を構成する梁上に位置することを特徴とする請求項5記載の外壁パネルの取付構造。
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