JP4204674B2 - 分画培地 - Google Patents
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- C12M23/00—Constructional details, e.g. recesses, hinges
- C12M23/02—Form or structure of the vessel
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- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単一種又は複数種の培地が注入されている分画培地に関し、特にゲル化の際及び保存時の乾燥により培地が収縮することを防止する剥離防止手段を有する分画培地に関する。
【０００２】
【従来の技術】
単一種又は複数種の培地が注入されている分画培地は、同時に複数の検査を行うことができる点で優れている。特に、米国特許３，９０２，９７２号明細書及び特開平７−３０３４７０号公報記載の分画培地は、隔壁よりも培地が高く盛り上げられているので隔壁に引っかかることなく一度に試料を複数の培地に塗布することができ、また、培地が収縮して隔壁や側壁から剥離しないように剥離防止手段が設けられている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、米国特許３，９０２，９７２号明細書及び特開平７−３０３４７０号公報に示された剥離防止手段は、底面や側壁等から突出した部材であり、剥離防止効果が十分でなく、保存状況によっては培地が収縮して剥離することもあった。したがって、本発明の目的は、十分な剥離防止効果を奏し、観察しやすく、かつ製造が容易な分画培地を提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明は、各区画の上底面が、それを囲む隔壁及び内側壁の根元で連続的に窪んでおり、かつ該底面が平坦である分画培地である。
【０００５】
また、本発明は、各区画の上底面が、それを囲む隔壁及び内側壁の根元で連続的に窪んでおり、かつ該底面に非格子状の突起物及び／又は窪み部が設けられている分画培地である。
【０００６】
更に、本発明は、培地の高さが隔壁のそれよりも高い前記分画培地である。
【０００７】
また、本発明は、容器が円形である前記分画培地である。
【０００８】
更に、前記分画培地を製造する方法である。
【０００９】
【発明の実施の態様】
本発明の分画培地は、どのような形状であってもよく、例えば円形、四角形のような形状が挙げられる。このようなものとして、シャーレや培養ビン等が挙げられる。また、分画培地の大きさも特に限定されず、例えば分画培地がシャーレである場合、最もスタンダードである９cm径のもののみならず、１３cm径という大型のものであってもよい。
【００１０】
本発明の分画培地は、その上底面に隔壁を有し、隔壁と内側壁と上底面により囲まれた、複数の区画が形成されている。区画の数は特に限定されない。また、隔壁と側壁及び底面とは一体化していてもよく、あるいは、隔壁が上底面から分離するように構成してもよい。
【００１１】
各区画内の上底面は、それを囲む隔壁及び内側壁の根元で連続的に窪んでいる。このような、連続的な窪み部が隔壁及び内側壁の根元に設けられた分画培地は、驚くべきことに、窪み部が局部的（非連続的）に設けられた分画培地、並びに突出部が連続的及び非連続的に設けられた分画培地と比較し、著しく培地が剥離しにくいことが判明した。窪み部の断面形状は特に限定されず、例えば、凹状、Ｖ字状、Ｕ字状等の形状が挙げられる。隔壁の高さ（上底面を基準とした隔壁の高さ）に対する、隔壁及び側壁の根元に設けられた窪み部の深さ（上底面を基準とした窪み部の深さ）の比は、１／１０〜１／２であるのが好ましく、１／９〜１／３であるのがより好ましく、１／８〜１／４であるのが特に好ましい。
【００１２】
底面は平坦であるか、あるいは、底面に非格子状の突起物及び／又は窪み部が設けられている。ここで、非格子状の突起物としては、例えば、針状突起物、柱状の突起物、帯状突起物が挙げられる。
【００１３】
本発明の分画培地の容器は、周知の方法に従い、例えば射出成形により一体成形的に製造しうる。その後、同一種類又は異なった種類の液体状の培地を各区画に注入する。その後冷却すると、やがて液体状の培地はゲル化し、本発明の分画培地を得ることができる。なお、液体状の培地を、米国特許３，９０２，９７２号明細書及び特開平７−３０３４７０号公報記載の分画培地のように、隔壁より高くかつ溢れ出ないように各区画に注入することにより、固化した培地は、隔壁よりも高くなるため、隔壁に引っかかることなく一度に試料を複数の培地に塗布することができるようになる。
【００１４】
【発明の効果】
本発明の分画培地は、十分な剥離防止機能を有しており、例えば１３cm径の大型シャーレであってもその効果は十分である。
【００１５】
【実施例】
実施例１
射出成形により一体成形した、図１〜４に示される分画シャーレ｛外径１３cm；隔壁３の高さ３mm；窪み部５の幅２mm（隔壁根元）、２．５mm（側壁根元）；窪み部５の深さ０．５mm（隔壁根元）、０．６mm（側壁根元）｝中に、液体状の寒天培地２を注入し、続いて冷却して培地をゲル化させた。その後、この分画シャーレ１を５℃で３０日間放置して、培地２が隔壁３や側壁４から剥離するか否か試験した。その結果、ゲル化や放置後に培地の剥離は確認されなかった。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施例１に係る分画シャーレの上面図である。
【図２】実施例１に係る分画シャーレの断面図（図１中のＸ−Ｘ断面）である。
【図３】実施例１に係る分画シャーレの隔壁部の拡大図である（図１中のＸ−Ｘ断面）。
【図４】実施例１に係る分画シャーレの側壁部の拡大図である（図１中のＸ−Ｘ断面）。
【符号の説明】
１ 分画シャーレ
２ 寒天培地
３ 隔壁
４ 側壁
５ 窪み部
６ 蓋
７ 上底面
【発明の属する技術分野】
本発明は、単一種又は複数種の培地が注入されている分画培地に関し、特にゲル化の際及び保存時の乾燥により培地が収縮することを防止する剥離防止手段を有する分画培地に関する。
【０００２】
【従来の技術】
単一種又は複数種の培地が注入されている分画培地は、同時に複数の検査を行うことができる点で優れている。特に、米国特許３，９０２，９７２号明細書及び特開平７−３０３４７０号公報記載の分画培地は、隔壁よりも培地が高く盛り上げられているので隔壁に引っかかることなく一度に試料を複数の培地に塗布することができ、また、培地が収縮して隔壁や側壁から剥離しないように剥離防止手段が設けられている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、米国特許３，９０２，９７２号明細書及び特開平７−３０３４７０号公報に示された剥離防止手段は、底面や側壁等から突出した部材であり、剥離防止効果が十分でなく、保存状況によっては培地が収縮して剥離することもあった。したがって、本発明の目的は、十分な剥離防止効果を奏し、観察しやすく、かつ製造が容易な分画培地を提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明は、各区画の上底面が、それを囲む隔壁及び内側壁の根元で連続的に窪んでおり、かつ該底面が平坦である分画培地である。
【０００５】
また、本発明は、各区画の上底面が、それを囲む隔壁及び内側壁の根元で連続的に窪んでおり、かつ該底面に非格子状の突起物及び／又は窪み部が設けられている分画培地である。
【０００６】
更に、本発明は、培地の高さが隔壁のそれよりも高い前記分画培地である。
【０００７】
また、本発明は、容器が円形である前記分画培地である。
【０００８】
更に、前記分画培地を製造する方法である。
【０００９】
【発明の実施の態様】
本発明の分画培地は、どのような形状であってもよく、例えば円形、四角形のような形状が挙げられる。このようなものとして、シャーレや培養ビン等が挙げられる。また、分画培地の大きさも特に限定されず、例えば分画培地がシャーレである場合、最もスタンダードである９cm径のもののみならず、１３cm径という大型のものであってもよい。
【００１０】
本発明の分画培地は、その上底面に隔壁を有し、隔壁と内側壁と上底面により囲まれた、複数の区画が形成されている。区画の数は特に限定されない。また、隔壁と側壁及び底面とは一体化していてもよく、あるいは、隔壁が上底面から分離するように構成してもよい。
【００１１】
各区画内の上底面は、それを囲む隔壁及び内側壁の根元で連続的に窪んでいる。このような、連続的な窪み部が隔壁及び内側壁の根元に設けられた分画培地は、驚くべきことに、窪み部が局部的（非連続的）に設けられた分画培地、並びに突出部が連続的及び非連続的に設けられた分画培地と比較し、著しく培地が剥離しにくいことが判明した。窪み部の断面形状は特に限定されず、例えば、凹状、Ｖ字状、Ｕ字状等の形状が挙げられる。隔壁の高さ（上底面を基準とした隔壁の高さ）に対する、隔壁及び側壁の根元に設けられた窪み部の深さ（上底面を基準とした窪み部の深さ）の比は、１／１０〜１／２であるのが好ましく、１／９〜１／３であるのがより好ましく、１／８〜１／４であるのが特に好ましい。
【００１２】
底面は平坦であるか、あるいは、底面に非格子状の突起物及び／又は窪み部が設けられている。ここで、非格子状の突起物としては、例えば、針状突起物、柱状の突起物、帯状突起物が挙げられる。
【００１３】
本発明の分画培地の容器は、周知の方法に従い、例えば射出成形により一体成形的に製造しうる。その後、同一種類又は異なった種類の液体状の培地を各区画に注入する。その後冷却すると、やがて液体状の培地はゲル化し、本発明の分画培地を得ることができる。なお、液体状の培地を、米国特許３，９０２，９７２号明細書及び特開平７−３０３４７０号公報記載の分画培地のように、隔壁より高くかつ溢れ出ないように各区画に注入することにより、固化した培地は、隔壁よりも高くなるため、隔壁に引っかかることなく一度に試料を複数の培地に塗布することができるようになる。
【００１４】
【発明の効果】
本発明の分画培地は、十分な剥離防止機能を有しており、例えば１３cm径の大型シャーレであってもその効果は十分である。
【００１５】
【実施例】
実施例１
射出成形により一体成形した、図１〜４に示される分画シャーレ｛外径１３cm；隔壁３の高さ３mm；窪み部５の幅２mm（隔壁根元）、２．５mm（側壁根元）；窪み部５の深さ０．５mm（隔壁根元）、０．６mm（側壁根元）｝中に、液体状の寒天培地２を注入し、続いて冷却して培地をゲル化させた。その後、この分画シャーレ１を５℃で３０日間放置して、培地２が隔壁３や側壁４から剥離するか否か試験した。その結果、ゲル化や放置後に培地の剥離は確認されなかった。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施例１に係る分画シャーレの上面図である。
【図２】実施例１に係る分画シャーレの断面図（図１中のＸ−Ｘ断面）である。
【図３】実施例１に係る分画シャーレの隔壁部の拡大図である（図１中のＸ−Ｘ断面）。
【図４】実施例１に係る分画シャーレの側壁部の拡大図である（図１中のＸ−Ｘ断面）。
【符号の説明】
１ 分画シャーレ
２ 寒天培地
３ 隔壁
４ 側壁
５ 窪み部
６ 蓋
７ 上底面
Claims (5)
- 各区画の上底面が、それを囲む隔壁及び内側壁の根元で連続的に窪んでおり、かつ該底面が平坦である分画培地。
- 各区画の上底面が、それを囲む隔壁及び内側壁の根元で連続的に窪んでおり、かつ該底面に非格子状の突起物及び／又は窪み部が設けられている分画培地。
- 培地の高さが隔壁のそれよりも高い、請求項１又は２記載の分画培地。
- 容器が円形である、請求項１〜３のいずれか一項記載の分画培地。
- 請求項１〜４のいずれか一項記載の分画培地を製造する方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28657098A JP4204674B2 (ja) | 1998-09-30 | 1998-10-08 | 分画培地 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10-276986 | 1998-09-30 | ||
| JP27698698 | 1998-09-30 | ||
| JP28657098A JP4204674B2 (ja) | 1998-09-30 | 1998-10-08 | 分画培地 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000166537A JP2000166537A (ja) | 2000-06-20 |
| JP4204674B2 true JP4204674B2 (ja) | 2009-01-07 |
Family
ID=26552201
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28657098A Expired - Lifetime JP4204674B2 (ja) | 1998-09-30 | 1998-10-08 | 分画培地 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4204674B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4547067B2 (ja) * | 2000-05-02 | 2010-09-22 | 株式会社日研生物医学研究所 | 微生物検査用分画培地および分画培地作製用シャーレ |
| WO2008149914A2 (en) | 2007-05-30 | 2008-12-11 | Nikon Corporation | Incubation container |
| JP5682121B2 (ja) * | 2010-03-04 | 2015-03-11 | 大日本印刷株式会社 | 分画培地作成用シャーレ |
| JP5707724B2 (ja) * | 2010-04-01 | 2015-04-30 | 大日本印刷株式会社 | 培地作成用シャーレ |
-
1998
- 1998-10-08 JP JP28657098A patent/JP4204674B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2000166537A (ja) | 2000-06-20 |
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