JP4204571B2 - Engine balance device housing - Google Patents
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Description
本発明は、エンジン用つり合い装置のハウジングに関し、特にエンジンのピストンが発生する起振力を打ち消すためのカウンタウェートを備えたバランサシャフトを回転自在に受容するためのハウジングに関するものである。 The present invention relates to a housing for an engine balancing device, and more particularly to a housing for rotatably receiving a balancer shaft having a counterweight for canceling an excitation force generated by an engine piston.
エンジンのピストンが発生する二次起振力を打ち消すためのカウンタウェートを備えた2つのバランサシャフトを、オイルパン内におけるクランクシャフトの下方に配置し、チェーン/スプロケット機構やギヤ機構などを介してクランクシャフトの回転をバランサシャフトに伝達するようにしたつり合い装置が知られている(特許文献1を参照されたい)。 Two balancer shafts equipped with a counterweight for canceling the secondary vibration generated by the piston of the engine are placed under the crankshaft in the oil pan and cranked via a chain / sprocket mechanism or gear mechanism. A balancing device is known in which the rotation of the shaft is transmitted to the balancer shaft (see Patent Document 1).
文献1に開示されたものは、バランサシャフトを回転自在に受容したハウジングが、クランクシャフトの軸線に直交する方向についてシリンダ軸線を傾けたエンジンのシリンダブロックの下方に配設されており、ハウジングの底壁における2つのバランサシャフト同士の間の部分に、エンジンオイル用ストレーナを取り付けるための取付部が一体形成されている。
しかるに、上記従来の構造によると、ストレーナの吸入口をオイルパンの最下底部に配置する都合上、ストレーナ取付部をハウジングの底壁から下方へ大きく延出せねばならず、ハウジングが大型化しがちであった。また、上記公報に開示されたものは、バランサシャフトの軸方向中間部を支持する軸受壁における2つの軸受孔同士間にストレーナ取付部の一部を食い込ませており、軸受壁を分断した形となっているので、軸受壁の剛性を低下させていた。しかもこれらの形態的な事情により、2つのバランサシャフト同士間にハウジングの締結ボルトを配置することができないので、バランサシャフトの支持剛性を高めることも困難であった。 However, according to the conventional structure, the strainer mounting portion has to be extended downward from the bottom wall of the housing for the convenience of arranging the inlet of the strainer at the bottom of the oil pan, and the housing tends to be large. there were. In addition, what is disclosed in the above publication is a shape in which a part of the strainer mounting portion is bitten between two bearing holes in the bearing wall that supports the axial intermediate portion of the balancer shaft, and the bearing wall is divided. As a result, the rigidity of the bearing wall was reduced. In addition, because of these morphological circumstances, it is difficult to increase the support rigidity of the balancer shaft because the fastening bolt of the housing cannot be disposed between the two balancer shafts.
軸受壁に食い込まない位置にストレーナ取付部を配置することも考えられるが、このようにすると、エンジンのクランク軸方向の中心を外れた位置に吸入口を設けねばならなくなるので、横置きエンジンの場合は、旋回時に油面が傾いた際のオイルの吸い込みが悪化するという問題が生ずる。 Although it is conceivable to place the strainer mounting part in a position that does not penetrate into the bearing wall, this makes it necessary to provide a suction port at a position off the center of the engine crankshaft direction. However, there is a problem that the oil suction when the oil level is inclined during turning is deteriorated.
本発明は、このような従来技術の問題点を解消すべく案出されたものであり、その主な目的は、ハウジングの大型化や、軸受壁の剛性低下や、油面が傾いた際のオイル吸い込みの悪化を招かずに済むように改良されたエンジン用つり合い装置のハウジングを提供することにある。 The present invention has been devised to solve such problems of the prior art, and its main purpose is to increase the size of the housing, decrease the rigidity of the bearing wall, or to tilt the oil level. An object of the present invention is to provide an engine balancing device housing which is improved so as not to deteriorate the oil suction.
このような目的を達成するために、互いに平行配置された2つのバランサシャフト(13L・13R)を回転自在に受容すべく、クランクシャフトの軸線に直交する方向についてシリンダ軸線を傾斜させたシリンダブロック(2)の下方に配設されるエンジン用つり合い装置(4)のハウジング(ロワハウジング14L)において、本出願の請求項1の発明は、オイルポンプの吸入口に連通させる管状通路(26)を当該ハウジングの一側壁に沿って一体に形成すると共に、前記管状通路の側方位置に前記シリンダブロックに対して当該ハウジングを締結するためのボルトを挿通する締結ボスを一体に形成したことを特徴とするものとした。また請求項2の発明は、上記に加えて、当該ハウジングの底壁にオイルストレーナ(25)の取付部(28)を一体に形成し、前記オイルストレーナの取付部と前記管状通路とを一方のバランサシャフト(13L)の下方位置で一体に形成したことを特徴とするものとした。更に請求項3の発明は、上記に加えて、当該ハウジングを、上下に割れるアッパハウジング(14U)及びロワハウジング(14L)からなるものとし、その接合面に前記2つのバランサシャフトを支持する軸受孔(22c)が設けられた軸受壁(23c)を有するものとし、前記アッパハウジングと前記ロワハウジングとを相互に締結すべく前記2つのバランサシャフト同士間に設けられたボルトと一方のバランサシャフトの外側方に設けられたボルトとの間に前記取付部の中心を配し、且つ該取付部の少なくとも外周部を前記軸受壁に接続したことを特徴とするものとした。
In order to achieve such an object, in order to rotatably receive two balancer shafts (13L and 13R) arranged in parallel with each other , a cylinder block in which a cylinder axis is inclined in a direction perpendicular to the axis of the crankshaft ( 2) In the housing (
このような本発明の請求項1,2によれば、管状通路を締結ボスに近接させることができるので、エンジン用つり合い装置のハウジングを大型化することなく、シリンダブロックに対するつりあい装置の締結剛性を高める上に多大な効果を奏することができる。
According to the first and second aspects of the present invention, since the tubular passage can be brought close to the fastening boss, the fastening rigidity of the balancing device with respect to the cylinder block can be increased without increasing the size of the housing of the balancing device for the engine. A great effect can be achieved in increasing the level.
特に、請求項3の構成とすることにより、軸受壁の剛性を低下させずに済むと共に、ストレーナ取付部の外周部を締結ボルトから離すことができるので、締結作業を容易化し得る。しかもエンジンの重心直下に吸入口を配設し得るので、車両の姿勢変化による液面変動の影響を受け難くする上に効果的である。 In particular, with the configuration of claim 3 , it is not necessary to reduce the rigidity of the bearing wall, and the outer peripheral portion of the strainer mounting portion can be separated from the fastening bolt, so that the fastening operation can be facilitated. In addition, since the suction port can be arranged directly under the center of gravity of the engine, it is effective in making it less susceptible to the influence of liquid level fluctuations due to changes in the posture of the vehicle.
以下に添付の図面を参照して本発明について詳細に説明する。 Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
図1及び図2は、本発明が適用された往復ピストンエンジンにおけるつり合い装置の取付部を示している。このエンジンEは、クランクシャフト1を水平方向に延在させた直列4気筒エンジンであり、シリンダブロック2、ロワブロック3、つり合い装置4、及びオイルパン5を備えており、クランクシャフト1の軸線に直交する方向についてシリンダ軸線を傾斜させて車体に搭載される。
1 and 2 show a mounting portion of a balance device in a reciprocating piston engine to which the present invention is applied. The engine E is an in-line four-cylinder engine in which the crankshaft 1 extends in the horizontal direction, and includes a cylinder block 2, a lower block 3, a
つり合い装置4は、ピストンの往復運動に起因して発生するエンジンEの二次振動を低減するためのものであり、その左右両側端部に下方から挿通される通しボルトB1により、オイルパン5に内包された状態でロワブロック3の下面(クランクシャフト1の下方)に締結される。このつり合い装置4は、クランクシャフト1の前端部(以下、クランクプーリ側を前側とする)のクランクプーリ6の背面側に固定された大スプロケット7と、左側(以下、左右方向はクランクプーリに向かってのこととする)のバランサシャフト(後に詳述する)の前端に固定された小スプロケット8と、大・小両スプロケット6・7間に掛け渡されたリンクチェーン9とを介して伝達されるクランクシャフト1の回転力により、回転駆動されるようになっている。
The
つり合い装置4は、実質的に同一形状をなす左右一対のバランサシャフト13L・13Rと、これら2本のバランサシャフト13L・13Rを互いに平行に支持し且つ収容すべく、両バランサシャフト13L・13Rの中心を通る平面に沿って上下に2分割されたアッパハウジング14U及びロワハウジング14Lとを備えている。
The
両バランサシャフト13L・13Rは、各バランサシャフト13L・13Rに一体結合されたヘリカルギヤ15(一方のみを図示する)によって互いに連動連結されている。ここで左バランサシャフト13Lには、上記の通り、大スプロケット7、小スプロケット8、及びリンクチェーン9を介してクランクシャフト1の駆動力が伝達され、これにより、クランクシャフト1の2倍の回転速度でクランクシャフト1と同一方向へ左バランサシャフト13Lが回転駆動される。そしてヘリカルギヤ15同士の噛合により、右バランサシャフト13Rがそれとは逆向きに回転駆動される。
Both the
またシリンダ軸線を傾斜させたエンジンEのロワブロック3の下面につり合い装置4が締結されるため、2本のバランサシャフト13L・13Rは、左側のバランサシャフト13Lの方がより低い位置となっている。
Further, since the
両バランサシャフト13L・13Rには、比較的小径の第1、第2ジャーナル部16a・16bがヘリカルギヤ15の前方に、その後方に比較的大径の第3、第4ジャーナル部16c・16dが、それぞれ一体形成されている。また、各バランサシャフト13L・13Rの後側部分には、回転中心から径方向外側に重心位置を偏倚させ、且つ第3ジャーナル部16cを挟んで前後に2分割されたカウンタウェート部17が一体形成されている。
On both
前後カウンタウェート部17の第3ジャーナル部16cを挟む対向端部には、拡径されたフランジ部18がそれぞれ形成されている。これらフランジ部18の互いの対向端面には、スラスト受面19が形成されている。
カウンタウェート部17をできるだけ小さくした上で所期の等価回転質量を得るために、カウンタウェート部17の軸部20は比較的細径とされている。そして径を細くしたことによる剛性低下を補うために、ヘリカルギヤ15の取付部と第3ジャーナル部16cとの間、並びに第3ジャーナル部13cと第4ジャーナル部14dとの間を軸線方向について接続するリブ21が、両軸部20の反ウェート側の全長に渡る部分に設けられている。これらのリブ21は、リブ21を設けたことによる重量増大を最小限に抑え、かつ応力分布を最適化するために、各カウンタウェート部17の軸線方向中央へ行くに従って高さ寸法が小さくなるテーパ形状とされている。
The
他方、両バランサシャフト13L・13Rの各ジャーナル部16a〜16dは、アッパ、ロワ両ハウジング14U・14Lを互いに接合させることによって形成される2つ割の第1〜第4軸受孔22a〜22dに支持される。
On the other hand, the journal portions 16a to 16d of both the
各軸受孔22a〜22dにおけるロワハウジング14L側の半割部分に両バランサシャフト13L・13Rの各ジャーナル部16a〜16dをそれぞれ載置し、更にこの状態で各軸受孔22a〜22dにおけるアッパハウジング14U側の半割部分を両バランサシャフト13L・13Rの各ジャーナル部16a〜16dに整合させた上でアッパ、ロワ両ハウジング14U・14Lを互いに接合させることにより、両バランサシャフト13L・13Rが両ハウジング14U・14L内に回転自在に収容されることとなる。そして前記したスラスト受面19は、第3軸受孔22cを形成した軸受壁23cの前後両端面に当接してスラスト力を受け止めるようになっている。
The journal portions 16a to 16d of the
図3に併せて示すように、アッパ、ロワ両ハウジング14U・14Lは、適宜な位置に上方から挿通された複数のボルトB2と、第3、第4軸受孔22c・22dが設けられた各軸受壁23c・23dを貫通して下方から挿通された各3本のボルトB3とで締結されており、特にカウンタウェート部17の回転による径方向の加速度が作用する軸受壁23c・23dの部分に緩みが生じ難くなるように配慮されている。
As shown in FIG. 3, the upper and
ロワハウジング14Lの前端面には、エンジン各部へ潤滑油を圧送するためのトロコイド式の潤滑油ポンプ(図示せず)を内設したポンプハウジング24がボルト止めされている。この図示されていない潤滑油ポンプは、右バランサシャフト13Rの軸端に設けられており、右バランサシャフト13Rが回転すると、ロワハウジング14Lの底壁に取り付けられたオイルストレーナ25からロワハウジング14Lの一側壁に内設された管状通路26を経てオイルパン5内の潤滑油を吸引し、エンジン各部へと圧送するようになっている。
A
オイルストレーナ25を保持するストレーナカバー27の取付部28は、ロワハウジング14Lにおける2つのバランサシャフトのうちの低い側、つまり左バランサシャフト13Lの下方位置に一体形成されている。この取付部28は、円筒ボス状をなし、アッパハウジング14Uとロワハウジング14Lとを相互に締結するためのボルトB3のうちの2つのバランサシャフト13L・13R同士間に設けられたボルトと低い側の左バランサシャフト13Lの外側方に設けられたボルトとの間にその中心を配すると共に、ロワハウジング14Lの前後方向中間部における第3軸受孔22cの半割部が設けられた軸受壁23cにその外周部が連結されている。これにより、アッパハウジング14Uとロワハウジング14Lとを締結する軸受壁23cの剛性の増強を図っている。また、ロワハウジング14Lの一側壁に一体形成された管状通路26は、ポンプハウジング24の接合面へとその終端が至っている。
The mounting
このようにして、ストレーナカバー27の取付部28と中空な管状通路26とを、ロワハウジング14Lの底壁における左側バランサシャフト13Lの下方に隣接する位置に一体形成することにより、ロワハウジング14Lの特にバランサシャフト13Lの第3ジャーナル部16cより前側を支持する各軸受壁23a・23b同士間をストレーナカバー取付部28と管状通路26とで連結することになるので、これらの軸受壁23a・23bの剛性を増強する上に大きく寄与している。しかも軸受壁23cを締結するボルトB3の頭部とストレーナ取付部28との間隔を十分に開けられるので、ボルト締結時の作業性を低下させずに済む。
In this manner, the mounting
管状通路26の終端部の側方に隣接する位置には、ロワブロック3に対する締結ボルトB1を挿通する締結ボス30が設けられており、ロワブロック3に対するつり合い装置4の締結剛性を高めるのに寄与している。
A
上記の如く、オイルストレーナ25は、ロワハウジング14Lの底壁における2つのバランサシャフトのうちの低い側の左バランサシャフト13Lの下方に直接取り付けられており、クランクシャフト1の中心を通る垂直面に近接する位置、即ちエンジンEの重心位置の概ね直下にその中心部を配している。このようにして、ストレーナ取付部28を下方へ大きく延出せずに、オイルパン5の最下底部における最も液面変動が少ない位置にストレーナカバー27の吸入口29を位置させている。従って、走行中の前後加速度や遠心力で潤滑油の液面が変動しても、オイルの吸い込みが悪化せずに済む。またこれにより、ロワハウジング14Lの徒な大型化が回避され、ひいてはエンジンEのコンパクト化にも寄与している。
As described above, the
1 クランクシャフト
2 シリンダブロック
4 つり合い装置
5 オイルパン
13L・13R バランサシャフト
14U アッパハウジング
14L ロワハウジング
22c 軸受孔
23c 軸受壁
25 オイルストレーナ
26 管状通路
28 取付部
29 オイル吸入口
30 締結ボス
1 Crankshaft 2
Claims (3)
オイルポンプの吸入口に連通させる管状通路を当該ハウジングの一側壁に沿って一体に形成すると共に、
前記管状通路の側方位置に前記シリンダブロックに対して当該ハウジングを締結するためのボルトを挿通する締結ボスを一体に形成したことを特徴とするエンジン用つり合い装置のハウジング。 An engine balancer housing disposed below a cylinder block having a cylinder axis inclined with respect to a direction perpendicular to the axis of a crankshaft so as to rotatably receive two balancer shafts arranged in parallel with each other. ,
A tubular passage communicating with the suction port of the oil pump is integrally formed along one side wall of the housing, and
A housing for an engine balancing device, wherein a fastening boss for inserting a bolt for fastening the housing to the cylinder block is integrally formed at a side position of the tubular passage.
前記オイルストレーナの取付部と前記管状通路とを一方のバランサシャフトの下方位置に一体に形成したことを特徴とする、請求項1に記載のエンジン用つり合い装置のハウジング。 An oil strainer mounting part is integrally formed on the bottom wall of the housing,
The housing of the balance device for an engine according to claim 1, wherein the mounting portion of the oil strainer and the tubular passage are integrally formed at a position below one balancer shaft.
前記アッパハウジングと前記ロワハウジングとを相互に締結すべく前記2つのバランサシャフト同士間に設けられたボルトとバランサシャフトの外側方に設けられたボルトとの間に前記取付部の中心を配し、且つ
該取付部の少なくとも外周部を前記軸受壁に接続したことを特徴とする請求項2に記載のエンジン用つり合い装置のハウジング。 The housing is composed of an upper housing and a lower housing that are vertically split, and has a bearing wall provided with a bearing hole for supporting the two balancer shafts on a joint surface thereof.
It placed a center of the mounting portion between the upper housing and the the lower housing and to conclude mutually the two bolts provided on the outer side of the bolt and the balancer shaft provided between the balancer shaft together The housing for an engine balance device according to claim 2 , wherein at least an outer peripheral portion of the mounting portion is connected to the bearing wall.
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