JP4204429B2 - 内燃機関のピストンリング - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、耐熱性の弾性材を接着剤を用いて合口面に固定し、合口隙間を塞ぐことで燃焼ガスや排気ガスの漏出を防止する構造が開示されている。
(1)内燃機関のシリンダ内を往復動するピストンの外周溝に装着されるピストンリングであって、合口隙間を形成する当該ピストンリングの両端部で前記合口隙間を隔てて対峙する2つの端面に形成された穴と、各穴に挿入される突起部及び前記シリンダの内壁に当接する当接部を備えて前記合口隙間に装着される樹脂製部材と、を有することを要旨とする。
同構成によれば、シリンダ内壁に当接する樹脂製部材により、ピストンリングの合口隙間を通じて燃焼室からシリンダボアに漏出するガスの量や、シリンダボアから燃焼室に漏出するオイルの量が低減される。また、ピストンリング本体に対する樹脂製部材の組み付けを、ピストンリング本体の各端面に形成された穴に挿入するといった簡易な工程に従って行うことができる。しかも、組み付け後、樹脂製部材の突起部がピストンリングの各端部に形成された穴に係止されるため、ピストンリングから脱離しにくい。
同構成によれば、ピストンリングの2つの端面に形成された穴のうち、何れか一方の穴の内面とその穴に挿入される樹脂製部材の突起部とが接着固定され、他方が自由状態となるため、ピストンリング本体に対する樹脂製部材の組み付けが容易となる。また、組み付け後においては、ピストンリング本体からの樹脂製部材の脱離が好適に防止される。
同構成によれば、樹脂製部材がシリンダ内壁に対する当接面を有するため、ピストンリングの合口隙間を通じて燃焼室からシリンダボアに漏出するガスの量や、シリンダボアから燃焼室に漏出するオイルの量が低減される。また、樹脂製部材がピストンリングの端面に対する当接面を有するため、端面と当接面との間に摩擦作用(ピストンリングの径方向に作用する力)が生まれる。さらに、ピストンリングの端面に当接する面の存在は、樹脂部材の周方向断面の拡大を意味することから、樹脂性部材が合口隙間において肉厚に形成され、その張力(密封性能)も増すことになる。
また、ピストンリング本体に対する樹脂製部材の組み付けを、端部の切り欠き溝に両端を装着するといった簡易な工程に従って行うことができる。
同構成によれば、ピストンリングの2つの端面から各端部の外周面に亘って形成される切り欠き溝のうち、何れか一方の切り欠き溝の内面と樹脂製部材の一部とが接着固定され、他方が自由状態となるため、ピストンリング本体に対する樹脂製部材の組み付けが容易となる。また、組み付け後においては、ピストンリング本体からの樹脂製部材の脱離が好適に防止される。
シリンダ内壁11aに当接する樹脂製部材により、トップリング21の合口隙間を通じて燃焼室13からシリンダボアに漏出するガスの量や、シリンダボアから燃焼室13に漏出するオイルの量が低減される。また、トップリング21本体に対する樹脂製部材30の組み付けを、ピストンリング30本体の各端面21a,21bに形成された挿入穴21d,21eに挿入するといった簡易な工程に従って行うことができる。しかも、組み付け後、樹脂製部材30の突起部30d、30eがトップリング21の各端部に形成された挿入穴穴21d,21eに係止されるため、トップリング21から脱離しにくい。
この結果、ブローバイガスの発生量が抑制され、全体として排気ガスの特性が改善される(排気浄化用触媒の劣化防止にもつながる)。また、ブローバイガスをクランクケースから除去するための特段の装置構成(例えばブローバイガスを吸気系に戻す配管等)を不要にすることも可能になる。さらに、そのような装置構成が不要となれば、吸気系内がブローバイガスによって汚れることもなくなる。
また、シリンダボアから燃焼室13に漏出するオイルの量が低減されることによっても、排気特性も改善が期待できる。さらに、機関燃焼の安定性や燃費も改善する。
また、樹脂製部材の形状は、トップリングの形状(環状)に合わせてやや湾曲したものとしてもよい。
また、樹脂製部材の材質としては、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の樹脂に、炭素繊維、Al2O3繊維、SiCセラミック繊維、Al2O3粒子、SiCセラミック粒子、Si3N4粒子又はグラファイト粒子等を複合した材料で形成し、且つ、シリンダ内壁との摺動面にNiめっき、ダイアモンドライクカーボン(DLC)又はケミカルペーパーデポジション(CVD)処理を施したものを用いるのが、対摩耗性を向上させる上で好ましい。
なお、図2(C)に示した断面形状(樹脂製部材30の中央部〔合口隙間に存在する部位〕の断面形状)を、図7又は図8に示す断面形状に替えた構成を、実施例1の変形例として採用することができる。すなわち、図3又は図4に示すように、樹脂製部材30のピストン12の動作方向(軸方向)の幅が、周方向両端部よりも中央部で広くなるように形成し、樹脂製部材30の軸方向端部のうち少なくとも一方が、トップリング21装着用のピストン12の溝内壁12a,12bと当接するようにしてもよい。
図5(A)は、実施例2にかかるトップリングの一部(合口近傍)を拡大した図である。また、図5(B)は図5(A)のVB−VB断面図、図5(C)は図5(A)のVC−VC断面図、図5(D)は図5(A)のVD−VD断面図である。図5(A)〜(D)に併せ示すように、合口40を形成するトップリング21の両端部には、合口(隙間)を隔てて対峙する2つの端面(合口面)21a,21bから各端部の外周面21cに亘って切り欠き溝21f,21gが形成される。樹脂製部材31は、その両端が切り欠き溝21f,21gに装着された状態で、シリンダ内壁11aに当接する。また、樹脂製部材31のピストン12の動作方向(軸方向)の幅は、周方向両端部(トップリング本体の切り欠き溝への装着部位)W1よりも中央部(合口隙間に存在する部位)W2で広くなっている。
なお、図6(A)〜(C)に示すように、樹脂製部材31の中央部(合口隙間に存在する部位)が、周方向両端部(トップリング本体の切り欠き溝への装着部位)に比べ、ピストン12の軸中心に向かって突出するような構成を実施例2の変形例として採用することできる。このような構成を採用することによっても上記構成に準ずる効果を得ることができる。
11 シリンダ
11a シリンダ内壁
12 ピストン
12a ピストン頂面
13 燃焼室
21 ピストンリング(トップリング)
21a,21b 合口面
21c トップリングの外周面
21d,21e 挿入穴
21f,21g 切り欠き溝
22,23 ピストンリング
30,31 樹脂製部材
30a 突起部(当接部)
30d、30e 突起部
40 合口
Claims (4)
- 内燃機関のシリンダ内を往復動するピストンの外周溝に装着されるピストンリングであって、
合口隙間を形成する当該ピストンリングの両端部で前記合口隙間を隔てて対峙する2つの端面に形成された穴と、
各穴に挿入される突起部、及び、該突起部が各穴に挿入された状態で前記端面に当接する面と前記ピストンの外周溝の下面に当接する面と前記シリンダの内壁に当接する面とを有する当接部を備えて前記合口隙間に装着される樹脂製部材と、
を有することを特徴とする内燃機関のピストンリング。 - 前記2つの端面に形成された穴のうち、何れか一方の穴の内面とその穴に挿入される前記樹脂製部材の突起部とが接着されている
ことを特徴とする請求項1記載の内燃機関のピストンリング。 - 内燃機関のシリンダ内を往復動するピストンの外周溝に装着されるピストンリングであって、
合口隙間を形成する当該ピストンリングの両端部で前記合口隙間を隔てて対峙する2つの端面から各端部の外周面に亘って形成され、前記ピストンリングの上下面には開口しない切り欠き溝と、
各端部の切り欠き溝に両端を装着された状態で、前記端面に当接する面と前記ピストンの外周溝の下面に当接する面と前記シリンダの内壁に当接する面とを有する樹脂製部材と、
を有することを特徴とする内燃機関のピストンリング。 - 前記2つの端面から各端部の外周面に亘って形成される切り欠き溝のうち、何れか一方の切り欠き溝の内面とその切り欠き溝に装着される前記樹脂製部材の一部とが接着されている
ことを特徴とする請求項3記載の内燃機関のピストンリング。
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