JP4204009B2 - ハエ取り線香 - Google Patents

ハエ取り線香 Download PDF

Info

Publication number
JP4204009B2
JP4204009B2 JP2006308905A JP2006308905A JP4204009B2 JP 4204009 B2 JP4204009 B2 JP 4204009B2 JP 2006308905 A JP2006308905 A JP 2006308905A JP 2006308905 A JP2006308905 A JP 2006308905A JP 4204009 B2 JP4204009 B2 JP 4204009B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
incense
fly
active ingredient
compound
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006308905A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008120762A (ja
Inventor
純郎 勝田
務 神崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainihon Jochugiku Co Ltd
Original Assignee
Dainihon Jochugiku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainihon Jochugiku Co Ltd filed Critical Dainihon Jochugiku Co Ltd
Priority to JP2006308905A priority Critical patent/JP4204009B2/ja
Priority to CN 200710136239 priority patent/CN101180966B/zh
Publication of JP2008120762A publication Critical patent/JP2008120762A/ja
Priority to HK08111823.2A priority patent/HK1119524A1/xx
Application granted granted Critical
Publication of JP4204009B2 publication Critical patent/JP4204009B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

本発明は、ハエ取り線香の改良に関するものである。
蚊取線香は、蚊の成虫駆除用殺虫剤として100年以上も前から親しまれているもので、その有効成分としては、その加熱蒸散性と熱安定性ゆえに、(±)−2−アリル−3−メチル−シクロペント−2−エン−1−オン−4−イル (+)−シス,トランス−クリサンテマート(以降、ピナミンフォルテと称す)や、その立体異性体、例えばエスバイオスリンやエスビオールなどの菊酸エステル化合物が広く使用されている。一方、ハエについては、都市部では発生が減っているが、漁村、魚介類加工場、ゴミ処理場や畜舎、鶏舎などの周辺では従来以上に悩まされる機会が多くなっている。ハエの発生源対策用として乳剤、油剤、粉剤などの殺虫剤が使用されるほか、一般家庭で成虫駆除用に空間エアゾールが汎用されているが一過性で効果の持続性に乏しいという欠点がある。そこで、ハエ取り線香、すなわち空間処理剤であって、かつ効果が数時間持続し、更に拡散性がよく開放的な場面でも有効な線香タイプの開発が望まれている。
蚊取線香は、マッチ一本で空間処理を時間的にも保持し、燃え尽きるまで効力は一定なので非常に合理的な殺虫形態である。蚊取線香の有効成分は燃焼部から数mm離れた200〜250℃付近の部位から揮散し、この温度は電気蚊取の発熱体温度(120〜170℃)と比べると幾分高い。従来のピナミンフォルテ含有線香では、有効成分の揮散率が60〜80%に達することが知られているが、ハエに対する効力は弱く、線香中の有効成分濃度をアップしてもハエ取り線香への適用は困難であった。
本発明者らは、有効成分として市販ピレスロイドのなかで最も蒸気圧の高いエムペントリンを選択し、これを含有するハエ取り線香(特許第3001169号公報:特許文献1)を既に開発したが、コスト的に不利なうえ、揮散性が高すぎて製造時乾燥工程でのロスが免れえなかった。従って、ハエ取り線香に最適な有効成分の選定は重要な課題であり、例えば、特開平10−203905号公報(特許文献2)には、2−アリル−3−メチル−シクロペント−2−エン−1−オン−4−イル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレートを有効成分とするハエ取り線香が開示されているが、必ずしも満足のいくものではなかった。また、特開2001−11022号公報(特許文献3)には、4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレートを含有する蚊取線香が、アカイエカに有効であったことが記載されているが、線香形態のハエに対する効力評価については何の記載もない。
更に、特開2004−143151号公報(特許文献4)開示のハエ取り線香では、4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレートがその有効成分の一つとして記載されているが、幾多の化合物の一例に過ぎず、しかも効力増強のために、他の薬剤を配合することについては、格別の検討が行われているわけではない。
特許第3001169号公報 特開平10−203905号公報 特開2001−11022号公報 特開2004−143151号公報
本発明は、線香形態で、ハエはもちろん蚊に対しても従来のピナミンフォルテ線香より高い殺虫効果を奏する有効成分を選択し、これを含有する有用なハエ取り線香を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明者らは、4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレートのハエに対する殺虫効力と、その蒸気圧が前記エムペントリンとピナミンフォルテの間に位置することに着目し、この化合物を選択してハエ取り線香の改良を試みた。而して、前記化合物と特定の効力増強剤とを組み合わせることによって、高い殺蝿効力を示し、コスト的にも有利なハエ取り線香を提供し得ることを見出し本発明を完成した。
すなわち、本発明は次のような構成を採用する。
(1)有効成分として、下記化学式
Figure 0004204009

に基づく4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレートを0.05〜0.5質量%含有し、かつ効力増強剤として、N−(2−エチルヘキシル)−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボキシイミドを、有効成分量に対して1.0倍量以上配合してなるハエ取り線香。
(2)4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレートを0.15〜0.3質量%含有していることを特徴とする前記(1)記載のハエ取り線香。
本発明のハエ取り線香は、前記有効成分と前記効力増強剤との相乗効果に基づき、イエバエ、キンバエ等のハエ類に卓効を示し、かつ安価に製造でき、しかも人畜に対する安全性に優れているので、その実用性は極めて高い。
本発明のハエ取り線香においてベースとなる有効成分は、4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシラート(以降、化合物Aと称する)である。
この化合物は既に公知であり、通常の合成方法に基づき、当該シクロプロパンカルボン酸、又はその反応性誘導体と、4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジルアルコール、又はその反応性誘導体とを反応させることによって調製しえる。
カルボン酸の反応性誘導体としては、例えば酸ハライド、酸無水物、カルボン酸低級アルキルエステル、アルカリ金属塩、あるいは有機第3級塩基との塩があげられる。一方、アルコールの反応性誘導体としては、例えばクロライド、ブロマイド、p−トルエンスルホン酸エステル等があげられる。反応は適当な溶媒中で必要により脱酸剤又は触媒としての有機又は無機塩基又は酸の存在下に必要により加熱下に行われる。
化合物Aは、常温で液状を呈し有機溶剤に一般に容易に溶解するが、当該有機溶剤に溶解した化合物Aと木粉等の線香基材と混合して本発明のハエ取り線香を構成する。
ハエ取り線香中の有効成分含量は、各種ハエ類に対する殺虫効力ならびに経済性等を考慮して0.05〜0.5質量%、好ましくは0.15〜0.3質量%に設定される。
本発明のハエ取り線香は、効力増強剤として、N−(2−エチルヘキシル)−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド(以降、効力増強剤Aと称する)を、有効成分量に対して1.0倍量以上、好ましくは2.0倍量以上配合することを特徴とする。
従来、種々製剤において、ピペロニルブトキサイド、N−(2−エチルヘキシル)−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−エチルヘキシル)−1−イソプロピル−4−メチルビシクロ[2,2,2]−オクト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、オクタクロロジプロピルエーテルなどのピレスロイド用共力剤を混用することがしばしば行われてきた。
すなわち、上記ピレスロイド用共力剤は、例えば液剤や粉剤等に用いた場合、それ自体では生物活性を示さないが、ピレスロイドと混用した場合、ピレスロイドの効力を増強することが知られている。共力剤のメカニズムについては多くの報告があり、例えば、昆虫体内で自らが代謝分解を受けてピレスロイドの酸化的解毒代謝を阻害したり、あるいはピレスロイドの皮膚への浸透を促進し、神経系作用点への到達を容易にすることによって、ピレスロイドの殺虫効力を高めることなどが知られている。しかしながら、かかる共力剤の作用機構は当然のことながら昆虫の種類に大きく依存し、共力剤による共力効果は通常10〜20%程度にとどまるのが一般的である。
これに対し、本発明者らは線香形態でのある種配合剤の作用を鋭意検討し、化合物Aに効力増強剤Aを配合することによって、ハエ取り線香の殺虫効力が驚くべきことに2〜3倍増強されることを発見した。この事実は、従来ピレスロイド製剤に使用されている共力剤のメカニズム、即ち上述した昆虫生理学的機構だけでは説明できず、別の原因として、ある物質が有効成分の揮散率上昇に寄与し有効成分の気中濃度を高めたことや、揮散した有効成分の拡散をある物質が助長したことなど、物理的な作用も貢献しているものと考えられる。更に、化合物Aに効力増強剤Aを加えることによって、化合物Aの揮散率が5〜10%上昇することを実験により確認した。
即ち、本願発明は、線香形態において、化合物Aが効力増強剤Aと適量な組み合わせで併用した場合、線香に含まれる水や効力増強剤Aとともに一種の水蒸気蒸留によって、最も効率的に揮散し、拡散が助長され、昆虫生理学的な効力増強効果と相まって、顕著な相乗効果を奏し得ることを基本的技術思想としており、このことは今までにない全く新規な知見である。
ところで、N−(2−エチルヘキシル)−1−イソプロピル−4−メチルビシクロ[2,2,2]−オクト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド(以降、共力剤Sと称する)は、効力増強剤Aと化学構造が類似するものの、化合物Aの線香に併用した場合、効力増強効果は極めて低かった。この原因として、共力剤Sの加熱燻煙下での蒸散性が効力増強剤Aに比べてかなり低いことが一因と考えられ、線香形態においては、有効成分と配合剤の蒸散物性が殺虫効力に密接に関与していることを裏付ける試験結果と評価することができる。
本発明では、化合物Aと効力増強剤Aとの量的比率も重要である。即ち、効力増強剤Aの有効成分量に対する配合量が0.1〜2.0倍量の範囲では、KT50値の指標で示されるノックダウン効果で高い効力増強効果が得られるものの、KT90値や致死率における効力増強効果は比較的小さい傾向が認められた。次に、効力増強剤Aの配合量を2.0倍量以上に高めると、KT50値での改善は配合量に相応するほど大幅ではないが、KT90値や致死率における効力増強効果は顕著に増大し、効力増強剤Aが確実、かつ相乗的にノックダウン効果ならびに致死作用を増強せしめ得ることが明らかとなった。このように、効力増強剤Aの有効成分量に対する配合量は、2.0倍以上が好ましいが、桁違いの量を配合しても無意味であることはもちろんである。
本発明の実施形態として、効力増強剤の補助剤として、効力増強剤Aに加えて更にアルキルベンゼンスルホン酸の低級アルキルアミン塩を配合してもよい。ここで、アルキルベンゼンスルホン酸のアルキル基はC8〜C14程度、一方、アルキルアミン塩の低級アルキル基はC〜C4程度がよく、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸イソプロピルアミン塩やドデシルベンゼンスルホン酸エチルアミン塩を代表例としてあげることができる。
アルキルベンゼンスルホン酸の低級アルキルアミン塩の効力増強剤Aに対する比率は、0.2〜1.0倍量の範囲が適当である。
ハエ取り線香基材としては、支燃剤や粘結剤があり、前者には、木粉、除虫菊抽出粕粉、茶葉の抽出粕粉、柑橘類の表皮粉、ココナッツシェル粉末等の植物性粉末や、木炭粉、素灰等の炭素粉末があげられる。また、後者の粘結剤としては、タブ粉、澱粉、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等を例示できる。
本発明のハエ取り線香には、必要により、色素、防腐剤、安定剤等が含有されてもよい。色素としては、例えばマラカイトグリーン等の有機染料があげられ、防腐剤としては、例えばソルビン酸、デヒドロ酢酸、p−ヒドロキシ安息香酸等の酸、あるいはそれらの塩等が代表的である。また、安定剤としては、2,6−ジ−ターシャリーブチル−4−メチルフェノール(BHT)や2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−ターシャリーブチルフェノール)等があげられるがこれらに限定されない。
更に、本発明の趣旨を妨げない限りにおいて、他の殺虫、防虫成分、例えばピレトリン、アレスリン、プラレトリン、フラメトリン、トランスフルトリン、メトフルトリン、エムペントリン等の従来のピレスロイド系殺虫剤、殺菌剤、抗菌剤、忌避剤、あるいは芳香剤、消臭剤等を混合し、効力のすぐれた多目的組成物を得ることもできる。
本発明のハエ取り線香を調製するにあたっては、何ら特別の技術を必要とせず、公知の製造方法を採用できる。例えば、プレミックス粉(有効成分や効力増強剤等を支燃剤の一部に含有させたもの)と残部の線香基材を混合したものに水を加えて混練し、続いて、押出機、打抜機によって成型後、乾燥してハエ取り線香を製すればよい。また、線香基材のみを用いて成型後、これに有効成分等を含む液剤をスプレーあるいは塗布するようにしても構わない。
本発明のハエ取り線香は、イエバエ、キンバエ、ニクバエ、チョエバエ、コバエ等のハエ類に卓効を示すが、もちろん、蚊やゴキブリ、屋内塵性ダニ類等の衛生害虫、あるいはユスリカ、アブ等の種々の害虫にも有効であり、その実用性は極めて高い。
次に、具体的実施例に基づいて本発明のハエ取り線香を更に詳細に説明する。
化合物A(0.2部)及び効力増強剤A(0.4部)を、除虫菊抽出粕粉、木粉、澱粉等の線香基材99.4部に均一に混合後、色素と防腐剤を含む水を加え、公知の方法によって本発明のハエ取り線香を得た。
化合物A(0.15部)、効力増強剤A(0.3部)、及び2,6−ジ−ターシャリーブチル−4−メチルフェノール0.1部を、ココナッツシェル粉末、木粉、タブ粉、澱粉等の線香基材99.45部に均一に混合後、防腐剤を含む水を加え、公知の方法によって本発明のハエ取り線香を得た。
[25m3の部屋での実地効力試験]
ハエ取り線香の性能を実際使用条件に即して評価するために、25m3の部屋で実地効力試験を行った。
すなわち、閉めきった25m3の部屋にイエバエ雌成虫100匹を放った後、部屋の中央に点火した供試ハエ取り線香(実施例1又は実施例2に準じて調製)を置いた。3時間暴露させ、時間経過に伴い落下仰転したイエバエ雌成虫を数え、KT50値、KT90値及び致死率を求めたところ表1のとおりであった。なお、KT50値が180分を超えるものについては、KT90値及び致死率は算出しなかった。
Figure 0004204009

・効力増強剤A:N−(2−エチルヘキシル)−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
・共力剤S :N−(2−エチルヘキシル)−1−イソプロピル−4−メチルビシクロ[2,2,2]−オクト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
・化合物B:4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレート(特開2001−11022号公報開示の化合物)
試験の結果、化合物Aを0.05質量%以上含有し、かつ、これに効力増強剤として効力増強剤A{N−(2−エチルヘキシル)−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド}を化合物Aに対して0.1倍量又は1.0倍量配合した本発明のハエ取り線香(比較例9、本発明1)は、KT50値の指標で示されるノックダウン効果の増強が認められた。また、効力増強剤Aの化合物Aに対する配合量が2.0〜5.0倍量のもの(本発明2〜6)は、KT90値の指標で示されるノックダウン効果ならびに致死率の点でも効力増強が顕著で、より確実で安定した殺虫効力を奏しうることが認められた。前記の点は、有効成分の量がともに0.15質量%の本発明と比較例2とを対比した場合、本発明は、有効成分の2倍の効力増強剤Aを配合することによって、KT50値及びKT90値が約1/2となり、ノックダウン効果として約2倍の増強効果を示したこと、また、本発明と比較例2とを対比した場合、有効成分の量(質量%)において前者は後者の1/3であるにも拘らず、本発明において、比較例2と概略同等のKT50値及びKT90値が得られたことによっても明らかである。従って、効力増強剤Aのコストが化合物Aに比べて非常に安価なことを考慮すると、本発明のハエ取り線香は、極めて有用かつ実用的であることが明らかである。
これに対し、効力増強剤Aを併用しない化合物Aの蚊取線香(比較例1〜3)は、ノックダウン効果、致死効果ともに劣った。また、比較例4に示すように、共力剤S{N−(2−エチルヘキシル)−1−イソプロピル−4−メチルビシクロ[2,2,2]−オクト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド}は、効力増強剤Aと化学構造が類似し、従来からピレスロイドの共力剤として汎用されているにもかかわらず、化合物Aと組み合わせた本発明の線香形態では十分な効力増強効果を示さなかった。
更に、ピナミンフォルテ含有線香(比較例5〜6)は、高濃度でもハエに対してほとんど無効であった。また、特開2001−11022号公報で開示され、有効成分として化合物Bを含有する蚊取り線香については、アカイエカに有効であるが、化学構造が化合物Aに類似するにもかかわらず、比較例7〜8に示すようにイエバエに対してほとんど無効で、効力増強剤Aを加えることによる効力増強効果も乏しかった。従って、ハエに対する優れた殺虫効力と顕著な効力増強効果は、選択的に化合物Aと効力増強剤Aの組み合わせに基づくことが認められた。
化合物(A)0.2部、効力増強剤(A)0.4部、ドデシルベンゼンスルホン酸イソプロピルアミン塩0.2部と安定剤(2,6−ジ−ターシャリーブチル−4−メチルフェノール)0.3部を除虫菊抽出粕粉、木粉、澱粉などの線香用基材98.9部と均一に混合し、公知の方法によって本発明のハエ取り線香を得た。この一巻(13g)を6畳の部屋で使用したところ、燻煙時間約7時間半にわたり、ハエならびに蚊を完全に防除できた。
実施例4で得られた本発明のハエ取り線香を吊り下げ線香皿の中に入れ、腰に下げてハエの多数発生した畜舎内で作業に従事したが、約7時間にわたりハエに煩わされることはなかった。
同様に、近くに養豚場がありハエの侵入の多い家屋でこの線香を使用したところ、ハエの侵入が見られなくなった。
本発明は、ハエ取り線香の製造販売分野において、須らく利用可能である。

Claims (2)

  1. 有効成分として、下記化学式
    Figure 0004204009

    に基づく4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレートを0.05〜0.5質量%含有し、かつ効力増強剤として、N−(2−エチルヘキシル)−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボキシイミドを、有効成分量に対して1.0倍量以上配合してなることを特徴とするハエ取り線香。
  2. 4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレートを0.15〜0.3質量%含有することを特徴とする請求項1記載のハエ取り線香。
JP2006308905A 2006-11-15 2006-11-15 ハエ取り線香 Expired - Fee Related JP4204009B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006308905A JP4204009B2 (ja) 2006-11-15 2006-11-15 ハエ取り線香
CN 200710136239 CN101180966B (zh) 2006-11-15 2007-07-11 驱蝇线香
HK08111823.2A HK1119524A1 (en) 2006-11-15 2008-10-28 Shoofly joss stick

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006308905A JP4204009B2 (ja) 2006-11-15 2006-11-15 ハエ取り線香

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008120762A JP2008120762A (ja) 2008-05-29
JP4204009B2 true JP4204009B2 (ja) 2009-01-07

Family

ID=39446500

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006308905A Expired - Fee Related JP4204009B2 (ja) 2006-11-15 2006-11-15 ハエ取り線香

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP4204009B2 (ja)
CN (1) CN101180966B (ja)
HK (1) HK1119524A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009132668A (ja) * 2007-11-08 2009-06-18 Dainippon Jochugiku Co Ltd 蚊又はハエ取り線香用効力増強剤及びその製造方法
JP2010013360A (ja) * 2008-07-01 2010-01-21 Dainippon Jochugiku Co Ltd 蚊又はハエ取り線香用薬剤

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001302591A (ja) * 2000-04-28 2001-10-31 Dainippon Jochugiku Co Ltd ベンジルアルコールエステル誘導体、その製造法、及びこれを含有する殺虫、防虫剤。
JP2006256991A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Sumitomo Chemical Co Ltd 殺虫線香の製造方法及び殺虫線香

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008120762A (ja) 2008-05-29
CN101180966A (zh) 2008-05-21
HK1119524A1 (en) 2009-03-13
CN101180966B (zh) 2013-03-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3909717B1 (ja) ハエ及び蚊取り線香
DE2449546C2 (de) Insektizide Mittel
WO2010124496A1 (zh) 一种杀虫香及其制备方法和应用
JP3926836B1 (ja) 感染症媒介蚊防除用蚊取線香
JP2018530602A (ja) ピレトリン高含有殺虫剤
JP4127721B2 (ja) ネッタイシマカ又はネッタイイエカ防除用蚊取線香
JP4204009B2 (ja) ハエ取り線香
JPS6324483B2 (ja)
JP2009242429A (ja) 線香用基材
JP5289008B2 (ja) 感染症媒介蚊防除用蚊取線香
JPH0463841B2 (ja)
JP5733810B2 (ja) 感染症媒介蚊防除用蚊取線香
JP2004143151A (ja) ハエ取り線香
JP5231801B2 (ja) 蚊又はハエ取り線香
JP2019099519A (ja) 害虫忌避剤
JP3909716B2 (ja) ハエ及び蚊取り線香
JP2004143151A5 (ja)
CN101878776A (zh) 一种杀虫剂组合物及其制备方法和应用
JP2010143877A (ja) ネッタイシマカ又はネッタイイエカ防除用蚊取線香
JPH10167903A (ja) 蚊取線香
JP3552137B2 (ja) 蚊取線香
JP2954965B2 (ja) くん煙害虫防除剤
RU2252012C1 (ru) Инсектицидный гель-приманка
JP2010013360A (ja) 蚊又はハエ取り線香用薬剤
JP3001169B2 (ja) ハエ取線香

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080404

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080604

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080707

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080619

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080707

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080916

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081008

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081009

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141024

Year of fee payment: 6

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4204009

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees