JP4203818B2 - 保温積層体 - Google Patents
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1.親水性繊維を含む紡績糸からなる高密度織物A、疎水性合成繊維糸からなる高密度織物B、及び親水性繊維を含む紡績糸を用いてなる立毛布帛Cが順に積層され、前記Aと前記Bとの間に中綿が吹込み充填されてなる積層体であって、積層体嵩比重が35000g/m3以上60000g/m3以下、積層体厚さが10mm以上30mm以下であることを特徴とする保温積層体。
2.疎水性合成繊維がポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維から選択される少なくとも一種類の素材からなるものであり単繊維繊度が0.1デシテックス以上2.5デシテックス以下、中綿充填材が羽毛であることを特徴とする上記第1に記載の保温積層体。
3.KES−FB2−L(Kawabata’s Evaluation System for Fabrics)システムによる純曲げ試験による曲げ剛性(B)が下記を満足することを特徴とする上記第1又は第2に記載の保温積層体。
Bf(高密度織物面を表面とした際の曲げ);5.0≦Bf≦15.0
Bb(立毛布帛面を表面とした際の曲げ);2.0≦Bb≦10.0
但し、上記純曲げ試験でいう表面とは曲げ試験によって凸形状に変形する面を言う。
本発明の保温積層体は、立毛布帛C、疎水性合成繊維よりなる高密度織物B、中綿、親水性繊維を含む紡績糸よりなる高密度織物Aを順に積層し、縫製されてなるものであり、必要に応じてステッチを入れる(キルティング)ものである。前記Bと前記Aの間に詰め綿(中綿)が充填され、詰め綿(中綿)としては、羽毛、合繊綿、棉綿、羊毛綿等が挙げられ、軽量感や保温性を考慮すると羽毛が最も好ましい。羽毛とはグース、ダック等に代表される水鳥の羽毛を指すものであり、ダウンとフェザーに大別される。ダウンとフェザーの混率はフェザーの量が多いほど嵩高で軽くなるが、目的に応じて適宜組み合わせればよい。羽毛に用いる水鳥の種別や原産地についても同様である。
Bf(高密度織物面を表面とした際の曲げ);5.0≦Bf≦15.0
Bb(立毛布帛面を表面とした際の曲げ);2.0≦Bb≦10.0
但し、上記純曲げ試験でいう表面とは曲げ試験によって凸形状に変形する面を言う。
Bf(高密度織物面を表面とした際の曲げ)は立毛布帛側が肌面であることを想定しての曲げ変形作用であり、外側が高密度織物面となる。立毛布帛面は積層体自体の重量、立毛布帛自身の自重、ドレープ性の効果で人体に沿って変形し易く、Bfが大きくなる方が積層体自身の見掛けの嵩高性が大きくなり保温性に優れたものとなる。Bfが5.0未満であれば適度な保温性を与えることができにくく、15.0を著しく超過する範囲では曲げ変形が阻害されやすい為、コンパクトな収納性を与えるづらくなり、あまり好ましくない。
特開平10−332683号公報に記載された衣服内気候シミュレーション装置により計測した。尚、衣服内気候シミュレーション装置の概要及び計測条件は以下の通りである。発汗孔を有する基体及び産熱体からなる産熱発汗機構、発汗孔に水を供給するための送水機構、産熱体の温度を制御する産熱制御機構、温湿度センサーから構成される。基体は黄銅製で面積120cm2、発汗孔が6個付与されており、面状ヒーターからなる産熱体によって一定温度に制御される。送水機構にはチューブポンプを用いて一定水量を基体の発汗孔に送り出す。基体表面に厚み0.1mm〜0.6mmのポリエステルフィラメント織物からなる模擬皮膚を張り付けることによって発汗孔から吐出された水が基体表面全体に広がり、発汗状態を作り出す。本基体の周囲には高さ1cmの外枠が設けられている。温湿度センサーは基体と試料の間の空間に設置され、基体が発汗状態の時の「基体と試料と外枠で囲まれた空間」の温湿度を測定し寝床内温湿度とした。測定条件は32±0.2℃、環境湿度68±2%RH、基体温度37℃、発汗量245g/(m2・Hr)で発汗時間3分とした。実験回数5回の平均値を以ってその測定値とした。尚、測定用試料は測定環境下で24時間の調温湿を実施した後、測定に供した。
KES−FB2−L(Kawabata's Evaluation System for Fabrics(カトーテック社製大型純曲げ試験機))を用い曲げ特性を評価した。測定環境は20±2℃、65±2%RH条件である。積層体を10cm巾のキルトに縫製し、キルトの端面が曲げ変形に対し極力影響を及ぼさないようにして測定用試料を調製した。尚、積層体は構成する高密度織物、立毛布帛の経糸方向を布団長手方向に想定して縫製した。曲げ特性は該高密度織物、立毛布帛の緯糸が曲げられるように評価した。
15±2℃、50±2%RH環境に調整した恒温恒湿条件下で表面温度35±2℃に調整した実物大の発汗マネキン(身長168cm)を仰向けに寝かせ、積層体(掛け布団)を掛け3分経過後、積層体を外し積層体の肌面の温度分布をサーモトレーサーを用いて評価した。但しサーモトレーサーのデータ取り込みを10秒毎とした。発汗マネキンの皮膚表面温度はワイヤーヒーター方式による加熱、発汗は飽和蒸送入方式によるもので22万個(2mmφ、3mmピッチ)の模擬汗腺から35g/(1.6m2・時間)の発汗を行なわせた。尚、敷き布団は使用せずに評価を実施した。
ノギスを用いて積層体中央部の厚さを測定した。総測定回数10回の算術平均値を積層体厚さとした。
積層体を10cm×10cm四方のキルトに縫製し、上皿天秤に積層体試料を乗せ秤量した。総測定回数10回の算術平均値から積層体としての目付(g/m2)を算出した。
綿コーマ紡績糸40/1(英式綿番手40番単糸、148デシテックス相当)を織物の経糸、緯糸双方に用いエアージェットルームで製織して得られたツイル織物生機(2/1左上がりツイル)を両面ガス毛焼き、次亜塩素酸ナトリウム水溶液による精練漂白を実施した後、ヒートセッターによるプレセットを実施し、拡布及び布目矯正を行なった。得られた晒生地を用い反応染料による公知の捺染加工を実施した後、ダウンプルーフ加工して仕上げた(以下、綿100%ツイル生地Aと称する)
積層体厚さを30mmにした他は実施例1同様の方法で積層体を得た。立毛布帛面を肌側に用いた際の積層体保温性は良好であったが、高密度織物面を肌側に用いた際の人体/積層体間の空間空隙は積層体厚さ大、自重大の効果によって換気効果に乏しくなった。また嵩高性が高くなる効果によって収納性も損なわれる結果となった。(表1に得られた積層体の特性値をまとめた。)
積層体厚さを5mmにした他は実施例1同様の方法で積層体を得た。立毛布帛面を肌側に用いた際は積層体自体の保温性に乏しく快適な寝心地を与えるものにはならなかった。(表1に得られた積層体の特性値をまとめた。)
積層体嵩比重を70000g/m3とした他は実施例1同様の方法で積層体を得た。立毛布帛面を肌側に用いた際の積層体保温性は良好であったが、高密度織物面を肌側に用いた際の人体/積層体間の空間空隙は積層体厚さ大、自重大の効果によって換気効果に乏しくなった。また嵩高性が高くなる効果によって収納性も損なわれる結果となった。(表1に得られた積層体の特性値をまとめた。)
積層体嵩比重を30000g/m3とした他は実施例1同様の方法で積層体を得た。羽毛吹込み量が少ない為に積層体自体は非常に軽いものの、羽毛によるクッション性に乏しくクタッとした布帛積層体となった。また体位変化や曲げ変形によって積層体自体の空間空隙量が容易に小さくなり、適度な保温性を保持するものにはならなかった。(表1に得られた積層体の特性値をまとめた。)
2:中綿充填材
3:疎水性合成繊維糸からなる高密度織物
4:立毛布帛
Claims (3)
- 親水性繊維を含む紡績糸からなる高密度織物A、疎水性合成繊維糸からなる高密度織物B、及び親水性繊維を含む紡績糸を用いてなる立毛布帛Cが順に積層され、前記Aと前記Bとの間に中綿が吹込み充填されてなる積層体であって、積層体嵩比重が35000g/m3以上60000g/m3以下、積層体厚さが10mm以上30mm以下であることを特徴とする保温積層体。
- 疎水性合成繊維がポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維から選択される少なくとも一種類の素材からなるものであり単繊維繊度が0.1デシテックス以上2.5デシテックス以下、中綿充填材が羽毛であることを特徴とする請求項1に記載の保温積層体。
- KES−FB2−L(Kawabata’s Evaluation System for Fabrics)システムによる純曲げ試験による曲げ剛性(B)が下記を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の保温積層体。
Bf(高密度織物面を表面とした際の曲げ);5.0≦Bf≦15.0
Bb(立毛布帛面を表面とした際の曲げ);2.0≦Bb≦10.0
但し、上記純曲げ試験でいう表面とは曲げ試験によって凸形状に変形する面を言う。
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