JP4203100B1 - 検体観察用セル及びこれを用いた標本作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】試液中に存在する検体をその状態を変化させることなく集めることができる観察用セルを提供する。
【解決手段】試液中に存在する検体の観察に使用可能な観察用セル1において、検体の観察に使用される波長域を通過させる一対の透過プレート3、4をスペーサ6を挟んで対向配置することにより、それらの透過プレート3、4n間に扁平なチャンバ7を形成する。チャンバ7の周囲には、チャンバ7に試液を導入する案内管10及びチャンバ7から試液を排出する案内管11を設ける。排液側の案内管11には、中空のニードル13を先端13aがチャンバ7内に突出するように差し込む。
【選択図】図1

Description

本発明は、試液中に存在する検体の観察に適した検体観察用セル及びそのセルを利用して標本を作製する方法に関する。
試液中に固体状態で存在している検体を顕微鏡やラマン分光装置等で観察する場合、試液の容器の内部が観察できない、あるいは試液中の広範囲に検体が分散しているといった理由により、試液中に分散されている検体を観察用のセルに集めて観察を行うことがある。試液中に存在する検体を集めるための器具としては、例えば、フィルタを介して試液を吸い込んでフィルタ上に検体を捕捉する濾過治具が知られている(例えば、特許文献1参照)。検体を捕捉したフィルタは濾過治具から取り外されて顕微鏡に装着される。検体を湿った状態で保持するため、フィルタ上の検体に水分を補給する保水片が用いられることもある。
特許第2844691号公報
フィルタを利用して検体を集める手法では、試液から検体を分離する際に検体が外部環境に晒され、あるいは、吸引に伴って検体がフィルタに押し付けられて検体に物理的な力が作用するといった理由により、検体の状態が変化して正確な観察が妨げられるおそれがある。
そこで、本発明は、試液中に存在する検体をその状態を変化させることなく集めることができる観察用セル、及びその観察用セルを利用した標本作製方法を提供することを目的とする。
本発明の観察用セル(1;81)は、試液(51)中に存在する検体(52)の観察に使用可能な観察用セルであって、底板(4;83)と、前記検体の観察に使用される波長域を通過させる窓板(3;82)とがスペーサ(6;84)を挟んで対向配置されることにより、前記底板と前記窓板との間に扁平なチャンバ(7;85)が形成され、前記チャンバの周囲には、該チャンバに試液を導入する導入路(10;88)及び前記チャンバから前記試液を排出する排出路(11;89)が設けられ、先端が前記チャンバ内に突出するようにして前記排出路に挿入可能な管状部材(13)をさらに備えることにより、上述した課題を解決する。
本発明の観察用セルにおいては、検体を含んだ試液を導入路からチャンバ内に導入することにより、扁平なチャンバ内で試液が拡散して試液の流れに強弱が生じ、その流れの弱い部分に検体が残留する。よって、チャンバ内への試液の導入を継続しつつ、排出路から試液を逐次排出することにより、試液中の検体をチャンバ内に徐々に集めることができる。観察に必要な量の検体をチャンバ内に集めた後、導入路及び排出路を塞ぐことによりチャンバ内に試液及び検体を封じ込めて観察用の標本を作製することができる。検体を試液中に存在している状態でチャンバ内に封じ込めているので、検体が外部環境に晒されない。しかも、試液の流れを利用して検体をチャンバ内に集めているので、検体に作用する物理力を極めて小さく抑えることができる。よって、検体の状態の変化が抑えられて正確な観察が可能となる。また、排出路に挿入可能な管状部材を備えているため、管状部材をチャンバ内に突出させることにより、チャンバの内周面に沿った試液の流れから管状部材の先端を隔離させることができる。これにより、チャンバの内周面に沿って移動する検体の管状部材への流入が妨げられ、検体がチャンバ内にさらに効率よく集められる。
本発明の観察用セルの一形態においては、前記チャンバが前記窓板と対向する方向から見て多角形状に形成され、前記導入路及び前記排出路が前記チャンバの内周面に開口していてもよい。チャンバを多角形状に形成することにより、チャンバの隅部にて試液の流れによどみを生じさせて検体を容易に集めることができる。
さらに、前記チャンバの内周が描く多角形の同一の辺上に前記導入路及び前記排出路が開口していてもよい。この形態によれば、導入路からチャンバ内に導入された試液がチャンバを一周するように流れて排出路から排出される。その流れの過程において、チャンバの各隅部によどみが生じて検体が残留する。
本発明の観察用セルの一形態においては、前記管状部材が前記排出路に対して抜き差し可能であってもよい。検体の観察時には管状部材をチャンバから後退させることにより、管状部材が検体の観察に与える影響を排除することができる。
本発明の観察用セルの一形態においては、抜き孔(5)が形成されたセル基板(2)を有し、前記抜き孔の内周に前記スペーサ(6)が一体に形成され、前記底板及び前記窓板が前記スペーサと密着するようにして前記抜き孔内に嵌め合わされてもよい。底板及び窓板は検体観察時の視野内に位置するため、観察の支障にならない材料にて形成する必要がある。しかし、上記の形態によれば、底板及び窓板をセル基板とは別の材料にて構成することができるので、材料選択の自由度が高まる。例えば、底板及び窓板と比較して安価な材料、加工適性に優れた材料等でセル基板を構成することが可能となる。
さらに、前記セル基板は金属製であってもよい。セル基板を金属製とすれば、金属加工技術を利用してセル基板を形成することができる。抜き孔及びスペーサも容易かつ高精度に加工することができる。
本発明の観察用セルの一形態においては、前記検体の観察に使用される波長域を通過させる材料にて構成された一対の板材(3,4)が前記スペーサを挟んで対向配置されることにより、一方の板材を前記窓板としたときに他方の板材が前記底板として機能するように構成されてもよい。この形態によれば、観察用セルの表裏いずれの側からも検体を観察することができる。また、透過型の観察装置も問題なく利用することもできる。
本発明の標本作製方法は、上述した観察用セル(1:81)を利用するものであって、前記検体(52)を含んだ試液(51)を前記導入路(10;88)から前記チャンバ内に導入しつつ、前記排出路(11;89)から前記試液を逐次排出することにより、前記チャンバ(7l;85)内に前記試液中の検体を集積させることにより、上述した課題を解決する。
本発明の標本作製方法によれば、検体を試液中に存在している状態でチャンバ内に集めているので、検体が外部環境に晒されず、検体に作用する物理力も極めて小さく抑えられる。よって、検体の状態の変化が抑えられて正確な観察が可能となる。
本発明の標本作製方法においては、送液手段(58)にて前記試液を前記導入路に向かって押し込むことにより、前記チャンバ内に前記試液の流れを形成し、前記送液手段による押し込み力を利用して前記チャンバ内の試液を前記排出路から流出させてもよい。この形態によれば、試液を排出路から押し出しているので、検体の流出抑制効果が高い。
あるいは、送液手段(61)にて前記排出路から前記試液を吸い出すことにより、前記チャンバ内に前記試液の流れを形成し、前記送液手段による吸い込み力を利用して、前記導入路から前記チャンバ内に前記試液を吸い込んでもよい。この形態によれば、導入路側に送液手段を設けなくとも試液をチャンバ内に導入することができる。よって、送液手段にて発生する異物がチャンバ内に残るおそれを排除することができる。
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
以上に説明したように、本発明によれば、チャンバ内における試液の流れを利用して試液中の検体をチャンバ内に集めることができるので、検体が外部環境に晒されず、検体に作用する物理力も極めて小さく抑えられる。よって、検体の状態の変化を抑え、正確な観察を可能とすることができる。
[第1の形態]
図1は本発明の第1の形態に係る観察用セル(以下、セルと略称することがある。)の平面図、図2はそのセルの側面図、図3は図2のIII−III線に沿ったセルの拡大断面図である。なお、本形態のセルは表裏の向きに関係なく使用できるが、以下では、便宜上、図1に現れている面を表面、その反対側の面を裏面として説明を続ける。セル1は、セル基板2と、そのセル基板2の中央に設けられた一対の板材としての透過プレート3、4(図3参照)とを備えている。セル基板2は金属製であり、金属加工技術を利用して、表面2a及び裏面2bが互いに平行な矩形平板状に形成されている。
セル基板2の中央には、概略正方形状の抜き孔5がセル基板2を厚さ方向(図2の上下方向)に貫くように形成されている。抜き孔5の内周にはスペーサ6が抜き孔5を一周するように設けられている。スペーサ6はセル基板2の表面2a及び裏面2bと平行であり、その厚さtは全周に亘って一定である。なお、抜き孔5の四隅には拡大部5aが形成されているが、スペーサ6はそれらの拡大部5aを上下に分断している。
透過プレート3、4はスペーサ6と密着するようにして抜き孔5に嵌め込まれ、さらにセル基板2と接合されている。これにより、透過プレート3、4の対向面3a、4aの間には、透過プレート3、4に沿って扁平でかつ矩形状のチャンバ7が形成されている。チャンバ7の高さ(対向面3a、4a間の隙間量)はスペーサ6の厚さtに等しい。なお、厚さtは、観察対象の検体を収容するに足りる程度でよく、チャンバ7の一辺の長さに対して十分に小さく設定される。一例として、チャンバ7の一辺が20mmのとき、厚さtは0.5mm程度である。セル基板2と透過プレート3、4との接合面間は、チャンバ7からの液漏れを防止できるように全周に亘ってシールされている。
透過プレート3、4はいずれも一定厚さの平板状に形成されている。透過プレート3、4のそれぞれの板厚は、抜き孔5に嵌め込まれた状態で透過プレート3、4がセル基板2の表面2a及び裏面2bと面一に連なるように定められている。透過プレート3、4は、検体の観察に使用される波長域を通過させる同一材料にてそれぞれ構成されている。例えば、セル1がラマン分光法による観察に用いられる場合には、透過プレート3、4が石英にて構成することが好ましい。可視光による観察に用いられる場合には、可視域において透過性を有するガラスにて透過プレート3、4を構成することができる。なお、透過プレート3は拡大部5aにも嵌め込まれている。
セル基板2には、その長辺に沿った一側面2cからチャンバ7まで延びる第1連絡孔8及び第2連絡孔9が形成されている。連絡孔8、9の軸線は互いに平行である。また、連絡孔8、9はチャンバ7の奥行き方向(図1の上下方向)に延びるチャンバ7の内面から幾らか離れた位置に形成されている。セル基板2のスペーサ6は連絡孔8、9の延長上において切り欠かれている。連絡孔8、9には案内管10、11が固定されている。第1連絡孔8に固定された案内管10によって試液の導入路が形成され、第2連絡孔9に固定された案内管11によって試液の排出路が形成される。案内管10、11には、管状部材としての中空のニードル12、13がそれぞれ差し込まれている。ニードル12、13は案内管10、11に対して抜き差し可能である。ニードル12、13を最も深く差し込むと、それらの先端12a、13aはチャンバ7の内周面、すなわちスペーサ6の端面からチャンバ7の内部に適度な長さで突出する。ニードル12、13のそれぞれの後端には接続部12b、13bが設けられている。
次に、セル1を利用した観察用標本の作製方法を説明する。図4は、容器50に溜められた試液51中に存在する微小な粒状の検体52をセル1のチャンバ7に集める様子を示している。容器50には通気管55及び送液管56が接続され、その送液管56は第1ニードル12の接続部12bと接続されている。通気管55にはフィルタ57を介してコンプレッサ等の圧力源58が接続されている。一方、第2ニードル13の接続部13bには排液管59が接続され、その排液管59の先端はドレンタンク60に接続される。ニードル12、13はそれらの先端12a、13aがチャンバ7内に突出するようにしてセル基板2に装着されている。圧力源58から通気管55を介して容器50内に圧力を導入すると、その圧力で試液51が検体52とともに容器50から送液管56に押し出され、その押し出された試液51が第1ニードル12を経てチャンバ7内に導入される。チャンバ7内が試液51で満たされると、チャンバ7内の試液51の一部が容器50からの圧力でニードル13へと押し出され、その押し出された試液51が排液管59からドレンタンク60へと逐次排出される。
図5Aは、チャンバ7内における試液51の流れを示している。第1ニードル12からチャンバ7内に試液が導入されると、図中に矢印Fで示したようにチャンバ7を周回するような流れが生じる。しかし、チャンバ7が扁平に広がっているため、チャンバ7内で試液が拡散して試液の流れに強弱が生じ、流れの弱い部分に検体52が残留する。特に、チャンバ7の隅部では試液の流れが弱くてよどみが生じ易い。そのようなよどみ領域に検体52が残留する。加えて、第2ニードル13からの試液の流出方向が図中の下向きとなるのに対して、第2ニードル13の外周付近では試液が異なる方向に流れる。例えば、チャンバ7の内周に沿って流れてきた試液は逆向き、すなわち図中の上向きに流れる。よって、検体52がチャンバ7の内周に沿って第2連絡孔9の開口付近まで運ばれても、その検体52の第2ニードル13への流入が妨げられる。この結果、チャンバ7内に検体52を効率よく集めることができる。
観察に必要な量の検体52がチャンバ7内に集積した後は、試液51の導入を停止する。次いで、図5Bに示すようにニードル12、13を案内管10、11から抜き取り、チャンバ7内が試液51及び検体52で満たされた状態で案内管10、11を塞ぐ。これにより、検体観察用の標本を作製することができる。試液及び検体が封じ込められたセル1を、図6に示すように所定の観察装置70のステージ71に装着することにより、透過プレート3を介してチャンバ7内の検体52を観察することができる。
以上の形態では、透過プレート3が窓板に、透過プレート4が底板にそれぞれ相当する。但し、上述したように、透過プレート3、4は同一材料で形成されているので、透過プレート4側から検体52を観察してもよい。この場合には、透過プレート4が窓板に、透過プレート3が底板にそれぞれ相当する。上記の形態では、容器50の通気管55に送液手段としての圧力源58を接続することより、容器50に圧力を加えて試液51をチャンバ7に押し込むようにしたが、チャンバ7に試液51を導入するための構成はこれに限らない。例えば、図7に示すように、圧力源に代えて排液管59に送液手段としての送液ポンプ61を設けることにより、チャンバ7から試液51を吸い出すようにしてもよい。この場合、チャンバ7に作用する吸い込み力で第1ニードル12から試液51が吸い込まれるので、通気管55に圧力源を接続する必要はない。
なお、上記の形態では、排出路のみならず導入路にも管状部材としてのニードル12を差し込んだが、検体の流出防止効果を高めるためには排出路に管状部材が差し込まれていればよい。また、排出路の位置によっては、管状部材を省略してもよい。また、上記の形態では、案内管10、11を省略して第1連絡孔8を導入路、第2連絡孔9を排出路として使用してもよく、第2連絡孔9にニードル13を差し込んでもよい。
[第2の形態]
図8〜図10は本発明の第2の形態に係るセルを示す。セル81は、互いに等しい大きさの矩形平板状の透過プレート82、83を、それらの間にスペーサ84を挟んで対向配置し、これらの透過プレート82、83及びスペーサ84を相互に貼り合わせた構成を備えている。スペーサ84は透過プレート82、83の外周に沿った枠状の形状に形成されている。よって、透過プレート82、83の間には、それらの対向面82a、83aに沿って扁平でかつ矩形状のチャンバ85が形成されている。スペーサ84の厚さは第1の形態のセル1におけるスペーサ6と同様でよい。また、透過プレート82、83は第1の形態のセル1における透過プレート3、4と同一材料で構成すればよい。スペーサ84は透過プレート82、83と同一材料で形成されてもよいし、異なる材料で形成されてもよい。
セル81の長辺に沿った一側面81aには、一対のボス86、87が接合され、それらのボス86、87の先端からチャンバ85の内周面まで導入路88及び排出路89が形成されている。なお、これらの導入路88及び排出路89には、上述した第1の形態と同様に中空のニードルが抜き差し可能に装着されてもよい。
本形態のセル81においても、導入路88から試液を導入しつつ、排出路89から試液を排出することにより、チャンバ85内で試液の流れに強弱を生じさせ、チャンバ85の特に四隅に流れのよどみを生じさせて検体をチャンバ85内に集めることができる。観察に必要な量の検体がチャンバ85内に集められた後は、導入路88及び排出路89を塞いでチャンバ85内に検体及び試液を封じ込めることにより、検体観察用の標本を作製することができる。試液及び検体が封じ込められたセルを第1の形態と同様に観察装置のステージに装着することにより、透過プレート82又は83を介してチャンバ85内の検体を観察することができる。本形態では、透過プレート82、83のいずれか一方が底板に相当し、いずれか他方が窓板に相当する。
以上の形態では、スペーサを挟んで一対の透過プレートを対向配置することにより、透過プレートの一方を底板、他方を窓板として機能させるようにしたが、本発明はそのような形態に限らない。例えば、反射型の顕微鏡を利用して検体を観察する場合には、チャンバのいずれか一方の側のみに窓板を配置し、チャンバの他方の側には、観察に使用する波長域を通さない材料にて構成された底板を配置してもよい。チャンバは矩形状に限らず、適宜の形状に形成してよい。但し、検体を捕捉するための流れのよどみをチャンバ内に生じさせるためには、窓板と対向する方向から見てチャンバを多角形状に形成することが望ましい。
上述した各形態のセル1、81はプレパラート作成に使用されるスライドガラスとしても使用可能である。このような用途に供する場合の便宜を図るため、例えばチャンバ7、85の一方の側に位置する透過プレートに、一対の貫通孔を追加してもよい。この場合、本発明に従って試液をチャンバ内に導入して検体を集めるときには透過プレート上の貫通孔を閉鎖し、透過プレート上の貫通孔を利用する場合にはセルの側面の導入路及び排出路を閉じればよい。
本発明のセルは、光学顕微鏡、電子顕微鏡、ラマン分光装置といった各種の観察装置に適用することができる。すなわち、本発明における観察の用語は、観察者が検体の外観あるいは形状を視覚によって観察する例に限らず、成分分析といった内部構成又は組成の観察も含むものである。
本発明の第1の形態に係る観察用セルの平面図。 図1のセルの側面図。 図2のIII−III線に沿った拡大断面図。 図1のセルのチャンバ内に試液を押し込んでチャンバ内に検体を集める様子を示す図。 セル内における試液及び検体の流れを示す図。 検体の観察に備えてニードルをチャンバから後退させた状態を示す図。 検体を収容したセルを観察装置に装着した状態を示す斜視図。 図1のセルのチャンバから試液を吸い出してチャンバ内に検体を集める様子を示す図。 本発明の第2の形態に係る観察用セルの平面図。 図8のセルの側面図。 図9のX−X線に沿った拡大断面図。
符号の説明
1 観察用セル
2 セル基板
3、4 透過プレート(一対の板材)
5 抜き孔
6 スペーサ(
7 チャンバ(
10 案内管(導入路)
11 案内管(排出路)
12 第1ニードル
13 第2ニードル(管状部材)
50 容器
51 試液
52 検体
55 通気管
56 送液管
57 フィルタ
58 圧力源(送液手段)
59 排液管
60 ドレンタンク
61 送液ポンプ(送液手段)
70 観察装置
71 ステージ
81 セル
82、83 透過プレート(一対の板材)
84 スペーサ
85 チャンバ
88 導入路
89 排出路

Claims (10)

  1. 試液中に存在する検体の観察に使用可能な観察用セルであって、
    底板と、前記検体の観察に使用される波長域を通過させる窓板とがスペーサを挟んで対向配置されることにより、前記底板と前記窓板との間に扁平なチャンバが形成され、
    前記チャンバの周囲には、該チャンバに試液を導入する導入路及び前記チャンバから前記試液を排出する排出路が設けられ
    先端が前記チャンバ内に突出するようにして前記排出路に挿入可能な管状部材をさらに備えていることを特徴とする観察用セル。
  2. 前記チャンバが前記窓板と対向する方向から見て多角形状に形成され、前記導入路及び前記排出路が前記チャンバの内周面に開口していることを特徴とする請求項1に記載の観察用セル。
  3. 前記チャンバの内周が描く多角形の同一の辺上に前記導入路及び前記排出路が開口していることを特徴とする請求項2に記載の観察用セル。
  4. 前記管状部材が前記排出路に対して抜き差し可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の観察用セル。
  5. 抜き孔が形成されたセル基板を有し、前記抜き孔の内周に前記スペーサが一体に形成され、前記底板及び前記窓板が前記スペーサと密着するようにして前記抜き孔内に嵌め合わされていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の観察用セル。
  6. 前記セル基板が金属製であることを特徴とする請求項に記載の観察用セル。
  7. 前記検体の観察に使用される波長域を通過させる材料にて構成された一対の板材が前記スペーサを挟んで対向配置されることにより、一方の板材を前記窓板としたときに他方の板材が前記底板として機能するように構成されたことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の観察用セル。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載の観察用セルを利用して観察用標本を作製する標本作製方法であって、
    前記検体を含んだ試液を前記導入路から前記チャンバ内に導入しつつ、前記排出路から前記試液を逐次排出することにより、前記チャンバ内に前記試液中の検体を集積させることを特徴とする標本作製方法。
  9. 送液手段にて前記試液を前記導入路に向かって押し込むことにより、前記チャンバ内に前記試液の流れを形成し、前記送液手段による押し込み力を利用して前記チャンバ内の試液を前記排出路から流出させることを特徴とする請求項に記載の標本作製方法。
  10. 送液手段にて前記排出路から前記試液を吸い出すことにより、前記チャンバ内に前記試液の流れを形成し、前記送液手段による吸い込み力を利用して、前記導入路から前記チャンバ内に前記試液を吸い込むことを特徴とする請求項に記載の標本作製方法。
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