JP4202644B2 - 引込み式ガード付外科用メス - Google Patents

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、不慮の切傷負傷を低減する引込み式ガード付外科用メスに関する。
本発明は外科用メスとして記述されるが、本発明は、操作の安全性を必要とする、あらゆるタイプの切断具を包含するものに係るものと理解すべきである。
【0002】
(背景技術)
従来、市販されている外科用メス又は外科用ナイフはハンドル及び使い捨てブレード(刃)を有する。このようなブレードはハンドルから取外し可能とされるとともにその後に鋭い傷を負う危険性を少なくした状態で取り扱えるようにした、特別のメス−ブレードアッセンブリに収納して廃棄されるようになっている。
【0003】
鋭い傷とは、身体の皮膚とかその他の部分の刺し通すと思われる、切リ傷とか刺し傷等であって、血液とかその他の潜在感染性物質への職業暴露を含む、暴露事故となるようなものをいう。
【0004】
一般に、使い捨てブレードを具備する市販のメスは再利用可能なハンドルを有する。このようなハンドルはオートクレーブによって滅菌されて再利用可能とされ、この種のハンドルは、一般に、金属材により形成される。外科用メスは保護フォイル(箔)にて包装される。該フォイルは慎重に開放されてブレードが露出される。次に、上記ブレードは親指と他の指間に摘み、慎重にハンドルにおけるフィンガー部の突出部に取付けられる。手術完了時、ブレードは、手動でハンドルから取外してシャープビン(sharps bin)に入れられるか、それともブレード付ハンドルがブレードを折り取るメス−ブレードアッセンブリ内に挿入される。
【0005】
ハンドルへのブレードの取付けは厄介な作業であり、鋭い傷を負い易いことが明らかである。ブレードが手動で取外されるのであれば、鋭い傷を負うこととなり厄介であるばかりか、ブレードが汚染されることとなる。
【0006】
手術使用時、手術場で術者の指とか、看護婦、その他の補助者の指を不慮に切りつける危険性がある。また、当該メスが人々の間で受け渡しされる際にも、術者等が不慮に切傷を負う危険性がある。
【0007】
上記メスの取扱中に不慮の切傷を部分的に緩和するために、引込み式ブレードガードを設けることが知られている。該ブレードガードはハンドルに取付けられ、手動で伸長ブレードガード位置と引込みブレード露出位置とに押込まれる。このようにして、メスのハンドルに取付けられたブレードガードが知られている。
【0008】
上記ブレードガードは幾つかの欠点を有する。第1に、ハンドルの一部分であることから、当該ハンドルを再利用しようとする場合、使用後、該ハンドルからあらゆる血液とか組織を完全に清浄化しなければならない。ブレードガードは、当該ブレードガードにおける種々の隠れ場所とか凹所に、組織、凝固血液等を捕獲して包含し、ブレードガードを完全無垢に清浄して該ブレードガードを取付けたハンドルの再利用を確保することは極めて難しい。上記ハンドルを再利用可能とするには、多大な時間を要し、上記ブレードガードは全く強靭なものとしなければならず、当該ガードの構造が全く複雑であり、製作が厄介で大形かつ高価である。
【0009】
上記配列による第2の欠点は、ブレードガードがハンドルへの無菌ブレードの最初の取付けに対し保護することができないことである。即ち、上記ブレードガードは完全に引込み、当該ブレードを取付けようとするハンドルに突起又はフィンガーを露出させなければならない。上記ブレードは、まず、その保護フォイルを取除き、次いで、該ブレードをハンドルに機械的に取付けることによる通常の方法で取付けなければならない。したがって、現存のブレードガードは、最初のブレード取付けにおける鋭い傷の負傷が低減又は回避しない。また、このようなガードはハンドルからブレードの離脱に対し防護しない。
【0010】
(発明が解決しようとする技術的課題)
本発明はブレードガードに取付けられたブレードを含むアッセンブリを提供することにある。このアッセンブリは、(従来形式のブレードと同様に)滅菌フォイル内に包装可能とされる。このアッセンブリは、ヒトに切傷を負わす危険性が低くて安全な取扱が可能とされ、このアッセンブリはメスのハンドルにおける所定位置にブレードガードを取付けることが可能とされる。アッセンブリがメスのハンドルに取り付けられる際、ブレードガードは完全に又は部分的に引込まれてブレードが露出される。手術が完了すると、ブレードガードがブレード上で押し戻され、該ブレード及びブレードガードがハンドルから取外されて安全に廃棄可能とされる。この配列において、使用後、当該ガードがブレードと一緒に廃棄される際、ハンドル自体はブレードガードを保持しない。
【0011】
上記配列により、ハンドルにブレードを取付けるにあたり、鋭い傷を負わせる危険性が低減される。また、ハンドルはガードを保持せず、このことは、ハンドルが再利用のためにより簡単に清浄しかつ滅菌し得ることを意味する。ブレードが取外される際、ガードは該ブレードと一緒にされたままとされ、これによりハンドルから上記ブレードを取外す際、不慮の鋭い傷を負う事故が低減される。
【0012】
本発明の目的は、上述した種々の欠点の少なくとも一部を克服した、メス−ブレードアッセンブリ及びメス、即ち、公衆に有用性又は商業的選択を提供することを目的とするものである。
【0013】
一例において、本発明は、メス−ブレード、上記メス−ブレードにおける少なくとも切れ刃の周辺に延びる、ガード及び上記ガードに着脱可能に上記ブレードを取付ける、着脱アタッチメント手段であって、上記着脱アタッチメント手段は、上記ブレードが上記ガードに対し該ガードにより切れ刃が保護されるように保持されたロック位置と、上記ブレードが上記ガードから離脱して摺動可能とした自由位置間で作用可能とされる。
【0014】
別の形式のものにおいて、本発明は、フィンガー形状のブレード担体を有する形式のハンドルに取り付け可能とされる、安全メス−ブレードアッセンブリであって、それ自体が公知の方法で形成され、上記ハンドルにおけるブレード担体にブレードを取付け可能としたスロットを有する、メス−ブレードと、上記ブレードの少なくとも切れ刃の周辺に延びるガードであって、当該アッセンブリが上記ハンドルに取付けられる際、上記ガードに上記ブレードをロックしてブレードがヒトに切り傷を負わせることを防止する一方、上記ハンドルにおけるブレード担体に上記ブレードを取付ける際、上記上記ガードから上記ブレードを離脱させるようにしたアタッチメント手段を有する、ガードとにより構成される。
【0015】
更に別の形式のものにおいて、本発明は、メス−ブレードアッセンブリとハンドルとにより形成される、メスであって:
上記メス−ブレードアッセンブリは、メス−ブレードと、当該ブレードにおける少なくとも切れ刃の周辺に延びる、ガードと、上記ガードに上記ブレードを着脱可能に取付けるアタッチメント手段であって、上記ガードに対し上記ブレードの切れ刃を保護するように該ブレードを保持する、ロック位置と、上記ブレードが上記ガードから滑り出る、自由位置との間で操作可能とされる、アタッチメント手段とにより形成され、
上記ハンドルは、上記ブレードに着脱自在にロック可能とされた部分を有するとともに、更に、上記ガードと係合する案内手段であって、上記ブレードに取付けられた際、当該ハンドルにおける上記案内手段に沿って上記ブレードの切れ刃の少なくとも一部分を露出させる、引込み位置と、上記ブレードの切れ刃を保護する、露出位置間で上記ガードを摺動可能とした案内手段を有し、
上記メスは、更に、上記ハンドルが上記ブレードに取付けられる際、取付け手段を自由位置に移動させる手段を有するものとされる。
【0016】
上記メス−ブレードアッセンブリは、最初からブレードガードに取付けられたメス−ブレードを有する。このアッセンブリは、滅菌フォイルに包装され、該フォイルは解放されて安全にブレード及びブレードガードを取出すことができる。次に、このアッセンブリはメス−ハンドルに取付けられ、次いで上記ガードが引込まれてメス−ブレードが露出させられる。
【0017】
上記メス−ブレードは実施しようとする手術に応じて種々の形態のものとすることができる。一般に、ブレードは長尺とされかつ前切れ刃を有するものとされる。ブレード本体に、その全長にわたって延びる、伸長スロットが設けられ、該スロットは、ハンドルにおける突起又はフィンガーにブレードを取付け可能とする。この配列は全く公知のものである。本発明は、ブレードをハンドルに取付け可能とされるだけでなく、その安全操作性が要求される、手術器具を提供するものである。
【0018】
上記ガードは、少なくともブレードの切れ刃の周辺に延びて鋭い負傷を防護するものとされる。このガードは、プラスチック材料により形成されるが、その他の材料を用いて形成することもできる。使用後、ブレードアッセンブリは廃棄されることから、好ましくは、上記ガードは、適当に安価であるものの、使用に適しかつ滅菌可能な材料を用いて形成される。
【0019】
上記ガードは、実質的にブレードの周囲に延びて囲い板又はスリーブを形成する。ガードの前端部(即ち、ブレードの前端部が存在する端部)は開放されるか又は当該ガードからブレードを延出可能とする通路を有するものとされる。ハンドルにブレード/ガードアッセンブリを取付け容易とするために。ガードに開口又はスロットを設け、該開口又はスロットにより、ガードを所定位置としたまま、ブレードにハンドルを取付け可能とされるとともに、ハンドルにブレードを取付ける際、ブレードからガードを引込み可能とされる。
【0020】
上記アッセンブリは着脱可能なアタッチメント手段を有する。この着脱可能アタッチメント手段は最初からガードにブレードを取付け、当該ブレード/ガードアッセンブリが保護包装から取出されるとき、ブレードがガードから不意に脱落し即ち切れ刃を露出しないようにされる。また、アタッチメント手段は、廃棄するためにブレードを取外す際、ガードにブレードを保持するように機能する。これは、一例として、ブレード本体に設けたスロット(ブレードにハンドルを取付けるようにしたスロット)の内部に突入するように、ガードに設けられた突起又はボタンにより実行可能とされる。この突起又はボタンは、ブレードがガードから不用意に滑り出て切れ刃を露出することを防止する。
【0021】
所望であれば、ガードに、更に、ブレードにおけるスロットの内部に延びる、突起又はフィンを設け、ガードにおいてブレードが“ガタガタ鳴る”又はガードの内部で望ましくない動きをするのを防止するように機能させることができる。
【0022】
ブレードアッセンブリは、メス又はナイフ−ブレードに取付け可能とされる。このナイフ-ハンドルは、ブレードにおけるスロットに着脱可能にロックできるようにしたプロファイル(外形)を有する、前突起又はフィンガーを具備するようにしてもよい。この配列は、当該技術において公知である。ブレードにハンドルが取付けられる際、該ハンドルに、ガードからブレードを離脱させる手段を設けるようにしてもよい。一例において、ハンドルにおける突起又はフィンガーは、ブレードに取付けられる際、ガードからブレードを離脱させ、該ガードを引込ませてブレードを露出させるようにした、プロファイル(外形)を有するようにすることができる。
【0023】
上記ハンドルに、ガードと係合しかつ該ガードを延出し及び引込み位置間で摺動可能とする、案内手段を設けるようにしてもよい。この案内手段は、ガイドが摺動する、ハンドルにおける凹所又は穴を形成したものであってもよい。
【0024】
上記ガードは、ブレードから引込ませて該ブレードを種々の長さをもって露出させる。例えば、種々の引込み位置にガードをロック又は保持してブレードを種々の長さをもって露出させる手段を設けることができる。これは、ブレードの切削深さを調節可能とし、ブレードは確実に所要量のみが露出させられ、該ブレードの残部は依然としてガードにより保護するようにして、不慮の負傷の危険性が最小限のものとされる。
【0025】
(本発明の最良の実施例)
本発明を、幾つかの実施例を示す添付図面とともに説明する。
【0026】
図1及び図7を参照して、3つの主要構成部分である、メス−ブレード10、ブレードガード11及びメス-ハンドル12から構成されるメスの2つの実施例が説明される。ブレード10は公知の形式のものであり、市場において広範に利用されている。上記ブレードは、ステンレススチールにより形成されたものであって前切れ刃を有し、これもまた公知の伸長プロファイルスロット13を設けてある。ハンドル12は前方に延びる突起又はフィンガー14を有し、該フィンガーはプロファイルされてイルとともに対向する横穴又は側溝15(片側の側溝のみを図示する)を有する。ブレード10は、上記両側溝15に沿って摺動するスロット13の内縁部を介してフィンガー14に取付けられる。これもまた、当該技術分野において公知のものである。
【0027】
図1は、ブレード10を取付ける際、該ブレード10の切れ刃を被覆又は保護するガード11を示す。即ち、ブレード10はガード11における所定位置に取付けられ、ブレード10がフィンガー14に取付けられる際、いかなるときも、当該ブレードの切れ刃がヒトの手に触れないようにされる。
【0028】
図2及び図8は、2つのメス−ブレードアッセンブリの実施例を示し、これらのアッセンブリは、ブレード10とガード11とから成り、該ブレード10全体が上記ガード11の内部に存在する状態とされる。図2及び図8におけるガード11は、当該図2及び図8が図1及び図7におけるガードの反転図を示すことを除いて、該図1及び図7におけるガード11と同様のものとされる。
【0029】
ガード11は、比較的安価で、、好ましくは、ブレードがガードを透かして見られるように透明又は半透明なプラスチック材料を用いて形成される。このガードは上記ブレードを実質的に包囲して囲い板又はスリーブを形成している。上記ガードの前部16は開放され、当該ガードが引込まれてブレード10を露出するようにされている。ガード11の片面に伸長スロット17が設けられ、スロット17は、該ガードの前端部16から該ガードの後端壁部18に至る、該ガードの片側壁部の全長に沿って延びている。このスロット17の機能は、フィンガー14にブレード10を取付ける際、該ガードの引込みが妨害されないようにすることにある。
【0030】
ガード11は、ブレード/ガードアッセンブリがメス-ハンドル12に取付けられる迄、ガード11内にブレード10を保持するようにした着脱可能なアタッチメント手段を有する(図2及び図8参照)。図2の実施例において、着脱可能なアタッチメント手段は、図5Cに示されるように、突起又はボタンの形態とされる。ボタン19は、平坦状フィンガー20の一端部に設けられている(図1参照)。フィンガー20はガード11の残りの部分と一体的に形成され、その指状本体部を介して押圧可能とされる。
【0031】
保護起立壁部21がフィンガー20の周囲に延びる一方、該フィンガー20は該壁部21と接触せず、これは、フィンガー20が上記壁部21の領域内にピボット運動又は押圧可能とされていることを意味する。壁部21は、思いがけない運動、即ち、損傷に対し、とりわけ、小形フィンガーを保護する機能を有する。
【0032】
図7及び図8の実施例において、起立壁部は図示されていない。突起50(図12参照)はフィンガー20から傾斜して延びる壁部51を有する。
【0033】
使用にあたり、図2及び図8に示されるように、メス−ブレードアッセンブリが組立てられ、公知のメス−ブレードと同様の方法によりフォイルパッケージの内部に配置される。このアッセンブリはフォイルパッケージから取出され、図2及び図8に示されるように、ボタン19、50はガード11の内部にブレードを保持し、したがって、当該アッセンブリはガード11を介してピックアップ可能とされ、該ブレードが刺傷を創成する危険性が少なく又は無いようにされる。
【0034】
上記メス−ブレードアッセンブリはフィンガー14に載置された後、該フィンガー14がスロット13の内部に挿入され、フィンガー14に当該ブレードが接触させられる。フィンガー14は、スロット13の内部に延びるようにされた際、フィンガー20の偏りに抗してボタン19、50を押し退けるような形態に形成される。これは、順次、そpのハウジング11からブレード10をリリースする。ブレード10がフィンガー14に取付けられている限り、フィンガー14のプロフィルはボタン19、50をスロット13の内部に入らせないようにし、したがって、ボタン19、50が当該ブレードと再び係合しないようにする。ブレード及びガードのアッセンブリが取外されると、ます、該ガードが前方位置に押圧され、該位置において、ガードはブレードを被覆し、次いで、該ブレードがフィンガー14から取外される。この状態にされるや否や、ボタン19、50が離脱されかつフィンガー20のばね力により、再び、スロット13の内部に入り込み、上記ガードの内部に該ブレードを保持する。このブレード及びガードアッセンブリは、刺し傷を負わせる危険性を小さくし又は無くしてシャープ−ビン(sharps bin)内に安全に廃棄可能とされる。
【0035】
フィンガー20は、スロット13の内部に押圧ボタン19、50を偏移させられる。図2において、ボタン19は大形肩部22から延びている(図5B及び図5Cに詳細に図示される)。肩部22は、スロット13の内部に長目に延びるようにされる反面、ブレードの一面に当てられる。フィンガー20を偏移させることにより、カタブ22は、漸次、ガード11の片側壁面部にブレードを押し当てるように作用し、該ブレードがガタガタ鳴るとか思いがけなく移動することを防止する。ボタン19は、ブレード10がガード11の内部に在るとき(図2参照)、当該ボタンがスロット13の後端部に隣接する位置に設けられる。これにより、ブレードがガードから更に離間する個とが防止される。ガード11の後端部18を、前端部16と同様、開放しないことにより、ブレードの他の方向に移動するのが防止される。このようにして、上記アッセンブリがフィンガー14と接触させられて該フィンガー14が次第にボタン19を押圧してスロット13との係合を解除する時点迄、ブレード10の全体がハウジング11の内部に捕捉される。図8、図12及び図13において、ボタン50は、図2における肩部22と同様に作用するようにした対向肩部52を有する。
【0036】
ハンドル12は案内手段23を有し、該案内手段23はハンドル12の前方部であってフィンガー14の直ぐ背後に凹所24の形態をもって形成される。該凹所は十分に長いものとされ、ガード11が引戻されてブレード10を十分に露出可能とされる。この完全引込ブレードの露出位置が図3及び図9に図示される。ハンドル12における案内手段の一部を形成する凹所24はガード11の外形を受け入れる形状とされる。凹所24は、ガード11の両側壁部を案内する、対向側壁部25を有する。
【0037】
ガード11は各側壁部から延びる幾つかの小さい突起又はボタン27を有し、凹所24の両側壁部は対応する穴28を有する。ボタン27及び穴28は、凹所24に沿ってガード11を引込むとともに、対向する各対のボタン27が対向する各対の穴28にカチッと鳴って現在位置に着脱可能にロックされるように作用する。この着脱可能なロック配列は、術者の親指がガードを摺動させて該ガードの案内手段との係合を解除可能とする。一方、術者の親指がガード11上にないときには、上記ガードは所定位置に十分に保持されて偶発的に緩まないようにされる。この配列は、もし、切断ブレードの小さな部分のみが必要とされる場合であっても、ガードは唯一の一部引込み位置にカチッと合わされ、これにより依然としてブレードの切り刃の残りの部分による刺し傷に対する保護が行なわれる。また、ガードは所要の切り刃長さのみを露出させて切れの深さを設定する手段を提供する。
【0038】
ガードは親指係合突起30を有し、術者は上記突起30を介してガードを握り、1タッチ操作で該ガードの引伸ばし又は引込み操作を行うことができる。起立壁部21は術者の親指が思いがけずフィンガー20を押圧することを防止する。
【0039】
図5A〜図5C及び図11〜図13はガードの変形例を示す。これらの変形例において、ガードはブレード10のスロット13に着座させて加えられたフィン31を有し、該フィン31はブレードの芯だしを維持するように機能する。また、フィンガー20にもフィン31が取付けられ、メス-ハンドルにブレードを取付ける際、押し出されるようになっている。
【0040】
図6A及び図6Bは、射出成形により形成されたブレードガード35を示し、該ブレードガード35は、2つの半割体36、37が蝶番ライン38を介して連結されて形成される。このガードは、図6Aに示すように、平坦状に成形される。ブレード39(図6B参照)は一方の半割体37に装着され、他方の半割体36が蝶番ライン38を介して上記一方の半割体37に折り重ね合わされる。両半割体は、一方の半割体に設けた突起を他方の半割体に設けた穴41にスナップ止めして結合される。
【0041】
上記本発明の実施例は、請求の範囲に記載されたように、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく種々に変形できるものと解釈しなければならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のメスの分解図であって、メス−ブレード、ブレードガード及びメス−ハンドルを示す分解斜視図である。
【図2】 最初からガード内に保持されたブレードを具備したメス−ブレードアッセンブリを示す。
【図3】 引込み位置においてブレードを露出する、ガードを介してハンドルに取付けられたブレードを示す。
【図4】 図1に示されたブレードガードの拡大図である。
【図5】 5A〜5Cは、それぞれ、本発明のもう1つの実施例におけるブレードガードの表面図、裏面図及び側面図である。
【図6】 6A及び6Bは、共に、成形されたブレードガードを示す。
【図7】 本発明の第2実施例のメスを示す。
【図8】 上記第2実施例のメスの組立図を示す。
【図9】 図7のメスの組立図を示す。
【図10】 図7のメスにおけるガードを示す。
【図11】 図10のメスの表面図である。
【図12】 図10のメスの裏面図である。
【図13】 図10のメスの側面図である。
【符号の説明】
10 メス−ブレード
12 ブレードガード
13 伸長プロフィルスロット
14 フィンガー又は突起
15 側溝又は側穴
16 ガードの前部
17 伸長スロット
18 後端壁部
20 フィンガー
22 肩部
23 案内手段
35 ブレードガード
38 蝶番ライン
50 押しボタン(バイアスボタン)

Claims (12)

  1. フィンガー形状のブレード担体を有する形式のハンドルに取り付け可能とされる、安全メス−ブレードアッセンブリにおいて、
    それ自体が公知の方法で形成され、上記ハンドルにおけるブレード担体にブレードを取付け可能としたスロットを有する、メス−ブレードと、上記ブレードの少なくとも切れ刃の周辺に延びるガードであって、当該アッセンブリが上記ハンドルに取付けられる際、上記ガードに上記ブレードをロックしてブレードがヒトに切り傷を負わせることを防止する一方、上記ハンドルにおけるブレード担体に上記ブレードを取付ける際、上記ガードから上記ブレードを離脱させるようにしたアタッチメント手段を有する、ガードとにより構成し、上記ガードがその間にブレードが収容されるスペースを画定する2つの対向する側壁を備え、上記側壁の1つは上記側壁に沿いかつ内部に伸長するスロットを備え、上記スロットはガードが所定位置にある間はブレード担体が上記スロットを通過してメス−ブレード内のスロットと噛合することを許容しかつブレードがハンドルに取り付けられている時にブレードからガードを引っ込めることを許容するようにした、ブレードアッセンブリ。
  2. ガードが実質的にブレードの周囲に延びて囲い板又はスリーブを形成している、請求項1に記載のアッセンブリ。
  3. ガードが開放前端部を有し、上記ガードから上記開放前端部を介してブレードを延び出し可能とした、請求項2に記載のアッセンブリ。
  4. 伸長スロットが側壁に沿って延び、上記スロットは上記ガードの前端部と連絡する開放端部を有する、請求項3に記載のアッセンブリ。
  5. アタッチメント手段がガードにおける突起とされ、該突起は、該ガードからブレードが延び出しかつ切れ刃を露出するのを防止する、第1位置と、上記ブレードが少なくとも一部分が上記ガードから延びるようにした自由位置間を移動可能とした、請求項4に記載のアッセンブリ。
  6. 突起の少なくとも一部分がブレードにおけるスロットの内部に延び、該ブレードが不意にガードから滑り出ること及び切れ刃を露呈することを防止するようにした、請求項に記載のアッセンブリ。
  7. 突起がブレードの一部分に当り、該突起がバイアス手段を介して上記ブレードに上記突起を偏位させて上記ガードの一方の壁に上記ブレードを押し付けるようにした、請求項5に記載のアッセンブリ。
  8. 滅菌フォイルに包装された、請求項1に記載のアッセンブリ。
  9. ガードおよびハンドルがガードをハンドル上の引っ込められた位置に保持するための離脱可能なアタッチメント手段を備えている、請求項1に記載のアッセンブリ。
  10. フィンガー形状のブレード担体を有する形式のハンドルと、上記ハンドルにおけるブレード担体にブレードを取付け可能としたスロットを有する、メス−ブレード、及び、上記ブレードにおける切れ刃の少なくとも周辺部に延びるガードであって上記ハンドルに当該アッセンブリを取付ける際、上記ガードに上記ブレードをロックして該ブレードがヒトに切り傷を負わせることを防止する一方、上記ハンドルにおけるブレード担体に上記ブレードを取付ける際、上記ガードから上記ブレードを離脱させるアタッチメント手段を有する、ガードにより形成される、ブレードアッセンブリとにより構成した、ナイフであって、上記ガードがその間にブレードが収容されるスペースを画定する2つの対向する側壁を備え、上記側壁の1つは上記側壁に沿いかつ内部に伸長するスロットを備え、上記スロットはガードが所定位置にある間はブレード担体が上記スロットを通過してメス−ブレード内のスロットと噛合することを許容しかつブレードがハンドルに取り付けられている時にブレードからガードを引っ込めることを許容するようにした、ナイフ。
  11. ハンドルにおけるフィンガーがアタッチメント手段の突起を自由位置に移動させるプロフィルを有し、ブレードにフィンガーを取付ける際、ガードからブレードを離脱可能とした、請求項10に記載のナイフ。
  12. ハンドルに、ガードと係合する、案内手段を設けるとともに引込み位置と延び出し位置間でガードを摺動可能とし、上記案内手段がガイドを摺動するハンドルに穴を設けた、請求項11に記載のナイフ。
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