JP4202513B2 - 重荷重用タイヤ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、氷雪路面における走行性能と乾燥舗装路での操縦安定性とを両立しうる重荷重用タイヤに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、積雪路の多い地域を走行するバス、トラック等の重車両では、スタッドレスタイヤの装着率が高まっている。このような重荷重用スタッドレストタイヤは、路面と接地するトレッドゴムのゴム硬度を低くし、またトレッド面に設けたサイピングなどにより氷雪路でのグリップ性を確保するものである。
【0003】
しかしながら、柔軟なトレッドゴムは、乾燥した舗装路面での旋回走行などにおいてはいわゆる腰くだけ状態になるなど操縦安定性を低下させたり、またタイヤチェーン装着時にトレッドゴムの欠けなどを誘発するという問題がある。
【0004】
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、トレッドゴムを、路面と接地しかつトレッド中央部に配されるクラウンゴム部と、このクラウンゴム部の両側に配されるショルダゴム部とを少なくとも含んで形成するとともに、クラウンゴム部を、天然ゴムとブタジエンゴムとを含むゴム基材に短繊維を混入した短繊維入り軟質ゴム材から形成し、かつショルダゴム部を、短繊維を含まない硬質ゴム材から形成し、しかもクラウンゴム部のタイヤ軸方向の接地巾を規制することを基本として、氷雪路での走行性能と、乾いた路面走行に対する操縦安定性とを両立して前記問題点を解決しうる重荷重用タイヤを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るトロイド状をなしかつスチールコードを並列した1枚のカーカスプライからなるカーカスを具えた重荷重用タイヤであって、トレッド部に配されるトレッドゴムが、路面と接地しかつトレッド中央部に配されるクラウンゴム部と、路面と接地しかつ前記クラウンゴム部の両側に配されるショルダゴム部とを少なくとも含み、前記クラウンゴム部は、天然ゴムとブタジエンゴムとを含むゴム基材に短繊維を混入したJISA硬度が55゜以上かつ62゜以下の短繊維入り軟質ゴム材から形成されるとともに、前記ショルダゴム部は、短繊維を含まずかつJISA硬度が62゜よりも大かつ70゜以下の硬質ゴム材から形成され、しかも正規リムにリム組みし正規内圧を充填して正規荷重を負荷して平面に接地させたときの前記クラウンゴム部のタイヤ軸方向の接地最大巾CWを、トレッド接地巾TWの0.5〜0.7倍としたことを特徴としている。
【0006】
このように本発明では、トレッド中央部に配されかつ最も接地圧が高くなるクラウンゴム部に、耐寒性に優れる天然ゴムとブタジエンゴムとを含むゴム基材を用いるとともに、JISA硬度の低いゴムを採用することで、氷温でのゴム硬化を防ぎ氷雪路走行性能を向上させる。またゴム基材には短繊維が混入されることにより、ゴム表面に微細な凹凸を形成することができ、氷路面でのエッジ効果を高めて大きな摩擦力を発生させるなど氷路走行性能を向上しうる。
【0007】
また本発明では、クラウンゴム部の両側には、硬質ゴム材から形成されたショルダゴム部を配することにより、その高い剛性によって旋回走行時の大きな横力を発生させることができ、操縦安定性、特に乾燥した路面での操縦安定性を向上しうる。またショルダゴム部が硬質ゴム材から形成されることにより、例えばタイヤチェーンとの摩擦、すべり等によって生じるクラック、欠けなどのダメージを抑制でき、耐久性をも向上しうる。
【0008】
また、タイヤを正規リムにリム組みし正規内圧を充填して正規荷重を負荷して平面に接地させたときのクラウンゴム部のタイヤ軸方向の接地最大巾CWを、トレッド接地巾TWの0.5〜0.7倍に規制したことにより、氷上での走行性能と乾燥路面での操縦安定性とをバランス良く両立しうる。
【0009】
ここで、本明細書において用いる定義は次の通りである。先ず「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETRTOであれば "Measuring Rim"とする。また、「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" とする。さらに「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY"とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下本発明の重荷重用タイヤの実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1は、トラック、バスなどに用いられかつ氷雪路走行用としてのチューブレスタイプの重荷重用スタッドレスタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)1を例示している。また図1の状態は、タイヤ1を正規リムJにリム組みし正規内圧を充填した無負荷の右半分断面図(左半分断面は、これとほぼ対称をなす。)を示している。
【0011】
図1において、タイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るトロイド状のカーカス6と、このカーカス6の半径方向外側かつトレッド部2の内方に配されたベルト層7とを具えている。
【0012】
前記カーカス6は、本例ではトレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4の前記ビードコア5に至る本体部6aに、前記ビードコア5の周りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返す折返し部6bを一体に設けた1枚のカーカスプライ6Aから構成される。前記カーカスプライ6Aは、スチールコードを配列したコード配列体の両面を薄いトッピングゴムで被覆したシート状にて形成される。また前記カーカス6は、スチールコードをタイヤ赤道Cに対して例えば75〜90゜、本例では略90°の角度で傾けて配列しているものが例示される。なお前記カーカスプライ6Aの本体部6aと折返し部6bとの間には、ビードコア5のタイヤ半径方向の外面からタイヤ半径方向外側に先細状にのびる硬質のビードエーペックスゴム8が配置される。
【0013】
前記ベルト層7は、本例ではスチールコードをタイヤ赤道Cに対して、例えば60±10°程度の角度で傾けた最も内のベルトプライ7Aと、タイヤ赤道Cに対してスチールコードを30°以下の小角度で傾けて並べたベルトプライ7B、7C、7Dとを、例えば前記ベルトコードがプライ間で互いに交差する箇所を少なくとも1箇所以上設けて重ね合わせた4層構造が例示されている。なおこのベルト層7に加えて、該ベルト層7の半径方向外側に配され、ベルト層7のリフティングを防止するバンド層などの構造部材を設けてもよい。
【0014】
トレッド部2には、本例では、周方向に連続してのびる4本の縦溝10…が凹設され、これらの縦溝10、10の間及び縦溝10とトレッド縁Eとの間には、5つの陸部11が形成される。この陸部11は、本例ではブロックがタイヤ周方向に並ぶブロック列をなし、雪路での走行性能を向上しうる。
【0015】
またトレッド部2に配されるトレッドゴム9は、路面と接地しかつトレッド中央部に配されるクラウンゴム部9Aと、路面と接地しかつこのクラウンゴム部9Aの両側に配されるショルダゴム部9Bとを少なくとも含んでいる。本実施形態のトレッドゴム9は、クラウンゴム部9Aのタイヤ半径方向内側に配されかつ前記ショルダゴム部9Bに連なるベースゴム部9Cを含み、トレッド中央部では2層構造となり、その両側のショルダ部では1層構造をなすものを例示する。
【0016】
前記クラウンゴム部9Aは、トレッド部2の接地面2aと前記縦溝10の溝壁面10aとを含んで配置される。またクラウンゴム部9Aは、天然ゴムとブタジエンゴムとを含むゴム基材に短繊維を混入したJISA硬度が55゜以上かつ62゜以下の短繊維入り軟質ゴム材からなる。一般に、氷雪路走行において良好なグリップ力を得るためには、低温化に伴うゴム硬化を如何にして防ぐかが重要となる。このため本実施形態では、トレッド中央部に配されかつ最も接地圧が高くなるクラウンゴム部9Aに、分子凝集エネルギーが小さく耐寒性に優れる天然ゴムとブタジエンゴムとを含むゴム基材を用いるとともに、そのJISA硬度を55゜以上かつ62゜以下とした柔らかいゴムを採用することで、氷温でのゴム硬化を防ぎ氷雪路走行性能を向上させうる。
【0017】
なおクラウンゴム部9Aをなす短繊維入り軟質ゴム材のJISA硬度が55゜未満では、重荷重の下では摩耗が大きくなりかつ耐久性に劣るため採用し難く、逆にJISA硬度が62゜を超えると、氷雪路面走行時において十分なグリップ力が得られず、牽引性能及び制動性能の低下などを招来する傾向がある。より好ましくは、この短繊維入り軟質ゴム材のJISA硬度を58°〜60°とするのが望ましい。
【0018】
またこの短繊維入り軟質ゴム材は、路面に接地するゴム表面に短繊維による微細な凹凸を形成でき、とりわけ氷路面でのエッジ効果を高めるなど摩擦力を増大しうる結果、氷路でのグリップ力及び制動性能を向上しうる。ここで短繊維としては、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、芳香族ポリアミド、セルロース樹脂、結晶性ポリブタジエン、木綿糸、炭素繊維等の有機繊維の他、金属繊維、ウイスカ、ボロン、ガラス繊維等の無機材質などを採用することができ、これらは単独でも、又2種以上を組合わせて使用することもできる。好ましくは、短繊維はゴム成分との接着性を向上させるために表面処理を施したものが望ましい。本実施形態では、短繊維として、天然植物性繊維を粉砕したものを採用している。
【0019】
この短繊維は、特に限定されるものではないが、例えば繊維平均直径が0.1μm〜0.5mm、繊維平均長さが20μm〜2mmとするのが好ましい。短繊維の平均直径及び平均長さが前記値よりも小であるとクラウンゴム部9Aの表面の摩擦力増大効果が相対的に低下する傾向があり、逆に前記値をこえるとクラウンゴム部9Aの耐疲労性、特に耐クラック性能が悪化する傾向がある。
【0020】
また短繊維は、本実施形態ではタイヤ周方向に対しその傾きが±20°の範囲内で配向されたものが示される。これによりクラウンゴム部9Aの周方向剛性が高まり転がり抵抗などを減じうる。なお短繊維は、タイヤ軸方向に対し±20°の範囲内で傾けて配向することもできる。この場合には、クラウンゴム部9Aの軸方向剛性が高まるため、乗り心地と操縦安定性とを向上できる。このような短繊維は、常法に従って、押出機、カレンダー等によりゴム基材とともに混練され、かつ押し出されることにより該短繊維の90%以上がその押出し方向に配向される。
【0021】
また、クラウンゴム部9Aには、前記ゴム基材100重量部に対して短繊維を5〜30重量部、好ましくは15〜25重量部、さらに好ましくは20〜25重量部配合するのが望ましい。この短繊維の配合量が、5重量部未満であると、氷雪路での走行性能が相対的に低下する傾向が見られ、逆に30重量部を超えると、クラウンゴム部9Aの耐クラック性などを低下させる傾向がある。なおクラウンゴム部9Aのゴム基材として好ましい組み合わせは、天然ゴム40〜60重量部、ブタジエンゴム60〜40重量部などである。
【0022】
また、ショルダゴム部9Bは、前記クラウンゴム部9Aの端からトレッド端Eまでに亘って配されるとともに、JISA硬度が62゜よりも大かつ70゜以下の硬質ゴム材から形成され、短繊維は含まれていない。このようにショルダゴム部9Bに硬質ゴム材を用いることにより、旋回走行時に大きな横力を発生させることができ、特に乾燥アスファルト路面での操縦安定性を向上しうる。
【0023】
またトレッドショルダ部は、トレッド面の曲率などにより、タイヤチエーンが装着された時において、該タイヤチェーンとの摩擦、すべり等がトレッド中央部に比して生じやすい傾向があるため、タイヤチェーンによるクラックやブロック欠けなどのダメージを受けやすいものである。特にゴム中に短繊維が混入されていると、短繊維とゴムとの接着部を起点としてこれらのクラックが生じやすい。そこで本実施形態では、ショルダゴム部9Bを短繊維を含まない硬質ゴム材から形成することにより、このタイヤチェーンとのすべり等によって生じるクラック、欠けなどのダメージを抑制して、耐久性を向上させている。
【0024】
なおショルダゴム部9Bをなす硬質ゴム材のJISA硬度が62゜以下であると、乾燥路面等での操縦安定性の低下やタイヤチェーンからのダメージを受けやすくなる傾向があり、逆にJISA硬度が70゜を超えると、クラウンゴム部9Aとの硬度差が過大となって早期に偏摩耗が発生してしまう傾向がある。好ましくは、この硬質ゴム材のJISA硬度を65°〜68°とするのが望ましい。またこの硬質ゴム材も、本実施形態では、耐寒性に優れる天然ゴムとブタジエンゴムとを含むものが示され、その配合は、例えば天然ゴム65〜85重量部、ブタジエンゴム35〜15重量部である。
【0025】
また前記クラウンゴム部9Aのタイヤ半径方向内側に配されたベースゴム部9Cは、ショルダゴム部9Bと同一の硬質ゴム材から形成されたものが示される。従って、トレッド中央部は、このベースゴム部9Cにより、タイヤ半径方向内側の剛性を補強でき、乾燥路面での操縦安定性を向上するのに役立つ。
【0026】
また、本実施形態では前記クラウンゴム部9Aとショルダゴム部9Bとの境界部には、前記縦溝10のうち最もタイヤ軸方向外側に配された外の縦溝10oが凹設される。このため、図2に示す如く、該外の縦溝10oとトレッド端Eとで挟まれる外の陸部11eが、実質的に前記硬質ゴムによって形成され、外の陸部11eの剛性の均一化、ひいてはこの外の陸部11eの偏摩耗の発生を効果的に抑制しうる。
【0027】
前記短繊維入り軟質ゴム材及び硬質ゴム材には、補強材としてカーボンブラックが配合される。カーボンブラックは、例えば、BET法にて求められる窒素吸着比表面積が70m2 /g以上のHAF、ISAFグレードを用いうるが、より好ましくは窒素吸着比表面積が100m2 /g以上のISAFを用いるのがチェーンダメージの防止という観点から望ましい。具体的には昭和キャボット(株)製のショウブラックN220(ISAF)などが挙げられ、これらは前記ゴム成分100重量部中に40〜60重量部、好ましくは40〜50重量部程度配合されるのが望ましい。
【0028】
また本例のように、トレッド中央部がクラウンゴム部9Aとベースゴム部9Cとの2層をなす場合、非溝部にて測定したクラウンゴム部9Aの厚さtは、トレッドゴム9の全厚さTの30〜70%程度とすることが望ましい。クラウンゴム部9Aの厚さtが前記全厚さTの30%未満であると氷上性能が低下する傾向があり、逆に70%を超えるとトレッド中央部の早期摩耗によるタイヤの短寿命化を招来する傾向がある。
【0029】
また本実施形態では、タイヤ1を正規リムJにリム組みし正規内圧を充填して正規荷重を負荷して平面に接地させたときに、図2に示す如くクラウンゴム部9Aのタイヤ軸方向の接地最大巾CWを、トレッド接地巾TWの0.5〜0.7倍としている。前記クラウンゴム部9Aのタイヤ軸方向の接地最大巾CWが、トレッド接地巾TWの0.5倍未満であると、氷上での走行性能が低下し、逆に0.7倍を超えると、ショルダゴム部9Bの巾が小となるため、上述のチエーンダメージを受けやすく、かつ乾燥路面での操縦安定性が低下するからである。
【0030】
【実施例】
タイヤサイズが11R22.5でありかつ図1に示す基本構成を有する重荷重用タイヤについて、氷上性能、雪上性能、ドライ操縦安定性及びチエーンダメージについてテストを行い性能を比較した。また比較のため、CW/TWの値が本発明外のタイヤ(比較例1、2)についても試作し併せて性能比較を行った。
テストの方法は次の通りとした。
【0031】
a)氷上性能テスト
試験車に速度計、制動距離測定器及び試験タイヤを取付け、氷盤によって形成された試験路面上を40km/Hの定速度で走行させるとともに、4輪ロックにて急ブレーキをかけ、車が停車するまでの制動距離を測定し、試験車の全重量、速度及び制動距離の各値から摩擦係数を算出し、比較例1を100とする指数で表示した。数値が大きいほど摩擦係数が高く良好であることを示す。
【0032】
b)雪上性能テスト
40km/Hの定速度で積雪路面を走行させ、前述の氷上性能テストに準じて制動しかつ評価した。
【0033】
c)チェーンダメージテスト
供試タイヤにタイヤチェーンを巻き付けて実車に装着し、規定される最大荷重を加えて積雪路のテストコースを60km/Hの速度で約10km走行させた後、ショルダ部に発生したクラック、ブロック掛けなどのダメージ状態を調べた。
【0034】
d)ドライ操縦安定性テスト
供試タイヤを上記車両に装着し、乾燥アスファルト路面のテストコースを走行し、ドライバーのフィーリングにより10点法で評価した。
各ゴム材の配合を表1に、またテストの結果を表2に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
テストの結果、実施例の重荷重用タイヤでは、比較例のタイヤと略同等の氷雪路での走行性能を保持できしかも乾燥路面での操縦安定性を向上していることが確認でできる。またチェーンダメージについても、クラック等が殆ど生じておらず良好な結果が得られた。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の重荷重用タイヤは、氷雪路での走行性能と、乾いた路面走行に対する操縦安定性とを両立しうる。またタイヤチェーンを装着した場合であってもショルダ部のクラックを好適に抑制でき耐久性をも向上しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すタイヤの右半分断面図である。
【図2】そのトレッド部の平面図である。
【符号の説明】
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
7 ベルト層
9 トレッドゴム
9A クラウンゴム部
9B ショルダゴム部
9C ベースゴム部
Claims (3)
- トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るトロイド状をなしかつスチールコードを並列した1枚のカーカスプライからなるカーカスを具えた重荷重用タイヤであって、
トレッド部に配されるトレッドゴムが、路面と接地しかつトレッド中央部に配されるクラウンゴム部と、路面と接地しかつ前記クラウンゴム部の両側に配されるショルダゴム部とを少なくとも含み、
前記クラウンゴム部は、天然ゴムとブタジエンゴムとを含むゴム基材に短繊維を混入したJISA硬度が55゜以上かつ62゜以下の短繊維入り軟質ゴム材から形成されるとともに、
前記ショルダゴム部は、短繊維を含まずかつJISA硬度が62゜よりも大かつ70゜以下の硬質ゴム材から形成され、
しかも正規リムにリム組みし正規内圧を充填して正規荷重を負荷して平面に接地させたときの前記クラウンゴム部のタイヤ軸方向の接地最大巾CWを、トレッド接地巾TWの0.5〜0.7倍としたことを特徴とする重荷重用タイヤ。 - 前記トレッドゴムは、前記クラウンゴム部のタイヤ半径方向内側に配されかつ前記ショルダゴム部に連なるベースゴム部を含み、
かつこのベースゴム部は、前記ショルダゴム部と同一の硬質ゴム材から形成されてなる請求項1記載の重荷重用タイヤ。 - 前記短繊維入り軟質ゴム材は、前記ゴム基材100重量部中に短繊維を5〜30重量部含むとともに、
前記クラウンゴム部の厚さが、トレッドゴムの全厚さの30〜60%であることを特徴とする請求項1又は2記載の重荷重用タイヤ。
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