JP4200847B2 - 電動油圧パワーステアリングシステム - Google Patents

電動油圧パワーステアリングシステム Download PDF

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この発明は、車両のステアリング操舵を助勢する油圧式のパワーステアリングシステム、特に、電動油圧式のパワーステアリングシステムに関する。
車両のステアリング操舵を油圧力で助勢(アシスト)し運転者のステアリング操作力を軽減する油圧式のパワーステアリングシステムとして、旧来のようにエンジンを駆動源としその回転力の一部で油圧ポンプを駆動する代わりに、電動モータにより油圧ポンプを駆動しこの油圧ポンプが発生させる油圧により車両のステアリング操舵をアシストするようにした、電動油圧式のパワーステアリングシステムは公知である(例えば、特許文献1参照)。
かかる電動油圧パワーステアリングシステムでは、常時モータを駆動していたのでは、無駄な電力消費がかさみ、その結果、エンジン負荷を無用に増大させ、ひいては燃費特性に悪影響を及ぼすことになる。そこで、車速がゼロ(0:零)で車両が停止している場合やステアリングが操作されていない場合には、電動モータへの給電を停止または実質的に停止に近い程度にまで給電量を低下させるように設定することが考えられる。
特開平11−227620号公報
ところが、電動モータを所定の回転数まで立ち上げるべく給電量を増加させてから、実際に油圧ポンプが設定値の油圧を発生させてステアリングのパワーアシストができるようになるまでには、ある程度の不可避的な時間遅れ(タイムラグ)があるので、電動モータへの給電量を上記のように設定したのでは、例えば、駐車場などでハンドル操作を要する場合のように、車両が実質的に停止に近い状態から運転者が急にステアリング操作を行った場合などには、油圧の上昇がこの急なステアリング操作に追従できず、操作の途中からアシスト力が働くことになる。その結果、スムースなパワーアシストが得られず、ステアリング操作中に運転者に違和感(所謂、引っ掛かり感)を及ぼすという難点があった。
この発明は、かかる技術的課題に鑑みてなされたもので、電動油圧パワーステアリングシステムにおいて、無駄な電力消費を極力抑制した上で、急なステアリング操作があった場合でも、引っ掛かり感のないスムースなパワーアシストが行えるようにすることを目的とする。
このため、本願請求項1の発明に係る電動油圧パワーステアリングシステムは、電動モータにより油圧ポンプを駆動し、この油圧ポンプが発生させる油圧により、車両のステアリング操舵を助勢する電動油圧パワーステアリングシステムを前提とし、前記油圧ポンプで発生した油圧を、オイル供給管を介してステアリングギヤボックス内に供給する一方、オイル戻り管を介して前記ステアリングギヤボックス内からオイルタンク側へ還流させる、油圧システムを備えると共に、車両の走行状態を検出し、車両が停止しているときには車両停止を示す信号を出力する走行状態検出手段と、車両のエンジン始動に伴って上記電動モータを所定回転数で駆動すると共に、上記走行状態検出手段から上記車両停止を示す信号が出力された際には、電動モータを、完全に停止させることなく、その回転数を上記所定回転数よりも低下させるように制御するモータ制御手段と、を備えたことを特徴としたものである。
また、本願請求項2の発明は、上記請求項1の発明において、上記走行状態検出手段は、車両の変速機のシフト位置を検出するシフト位置検出手段を備えており、上記モータ制御手段は、シフト位置検出手段がニュートラル位置またはパーキング位置を検出した場合には、電動モータを、完全に停止させることなく、その回転数を上記所定回転数よりも低下させるように制御する、ことを特徴としたものである。
また更に、本願請求項の発明は、上記請求項1の発明において、上記走行状態検出手段は、車両のブレーキ装置の操作状態を検出するブレーキ操作状態検出手段を更に備えており、上記モータ制御手段は、ブレーキ操作状態検出手段がブレーキ装置のON操作状態を検出した場合には、電動モータを、完全に停止させることなく、その回転数を上記所定回転数よりも低下させるように制御する、ことを特徴としたものである。
また更に、本願請求項の発明は、上記請求項の発明において、上記走行状態検出手段は車速を検出する車速検出手段を更に備え、上記モータ制御手段は、車速検出手段が車速ゼロを検出した場合には、電動モータを、完全に停止させることなく、その回転数を上記所定回転数よりも低下させるように制御することを特徴としたものである。
また更に、本願請求項の発明は、上記請求項の発明において、上記走行状態検出手段はステアリングの操舵状態を検出する操舵状態検出手段を更に備え、上記モータ制御手段は、操舵状態検出手段がステアリングの非操舵状態を検出した場合には、電動モータを、完全に停止させることなく、その回転数上記所定回転数よりも低下させるように制御することを特徴としたものである。
本願請求項1の発明によれば、走行状態検出手段で車両の走行状態を検出し、この走行状態検出手段から車両停止を示す信号が出力された際には、電動モータを完全に停止させることなく、上記所定回転数よりも低下させるように電動モータの回転数を制御することができるので、車両の走行状態に応じて電動モータへの給電制御を行うことが可能になる。すなわち、無駄な電力消費を極力抑制した上で、急なステアリング操作があった場合でも、引っ掛かり感のないスムースなパワーアシストが行えるように設定することができるようになる。
また、本願請求項2の発明によれば、基本的には上記請求項1の発明と同様の効果を奏することができる。特に、上記走行状態検出手段は車両の変速機のシフト位置を検出するシフト位置検出手段を備えているので、変速機のシフト位置に応じて電動モータへの給電制御を行うことができる。特に、上記シフト位置検出手段がニュートラル位置またはパーキング位置を検出した場合には、電動モータを、完全に停止させることなく、その回転数を上記所定回転数よりも低下させるように給電制御されるので、変速機のシフト位置がニュートラル位置またはパーキング位置にあり、通常、車両が急に発進する惧れがなく、従って、急なステアリング操作が行われる惧れがない場合には、電動モータへの給電量の上記低下分に相当するだけ電力消費を抑制し、燃費特性の向上に寄与することができる。一方、変速機のシフト位置がニュートラル位置またはパーキング位置でなく、車両が急に発進されてステアリング操作が行われる可能性がある場合には、電動モータは上記所定回転数での駆動状態が維持されることにより、急なステアリング操作があった場合でも、引っ掛かり感のないスムースなパワーアシストが行えるようにすることができる。
また更に、本願請求項の発明によれば、基本的には上記請求項の発明と同様の効果を奏することができる。これに加えて、上記走行状態検出手段は車両のブレーキ装置の操作状態を検出するブレーキ操作状態検出手段を更に備えているので、ブレーキ装置の操作状態に応じて電動モータへの給電制御を行うことができる。特に、上記ブレーキ操作状態検出手段がブレーキ装置のON操作状態を検出した場合には、電動モータを、完全に停止させることなく、その回転数を所定回転数(つまり、車両のエンジン始動に伴って駆動される場合の通常回転数)よりも低下させるように給電制御されるので、ブレーキ装置がON操作状態で車両が急に発進する惧れがなく、従って、急なステアリング操作が行われる惧れがない場合には、電動モータへの給電量の上記低下分に相当するだけ電力消費を抑制し、燃費特性の向上に寄与することができる。一方、ブレーキ装置がON操作状態でなく車両が急に発進されてステアリング操作が行われる可能性がある場合には、電動モータは上記所定回転数での駆動状態が維持されることにより、急なステアリング操作があった場合でも、引っ掛かり感のないスムースなパワーアシストが行えるようにすることができる。
また更に、本願請求項の発明によれば、基本的には上記請求項の発明と同様の効果を奏することができる。これに加えて、上記走行状態検出手段は車速を検出する車速検出手段を更に備えているので、車速に応じて電動モータへの給電制御を行うことができる。特に、上記車速検出手段が車速ゼロ(0:零)を検出した場合には、電動モータを、完全に停止させることなく、その回転数を上記所定回転数よりも低下させるように給電制御されるので、車速がゼロで急なステアリング操作が行われる惧れが少ない場合には、電動モータへの給電量の上記低下分に相当するだけ電力消費を抑制し、燃費特性の向上に寄与することができる。一方、車速がゼロでなく、ステアリング操作が行われる可能性がある場合には、電動モータは上記所定回転数での駆動状態が維持されることによりパワーアシストが行える。
また更に、本願請求項の発明によれば、基本的には上記請求項の発明と同様の効果を奏することができる。これに加えて、上記走行状態検出手段はステアリングの操舵状態を検出する操舵状態検出手段を更に備えているので、ステアリングの操舵状態に応じて電動モータへの給電制御を行うことができる。特に、上記操舵状態検出手段が上記ステアリングの非操舵状態を検出した場合には、電動モータを、完全に停止させることなく、その回転数を上記所定回転数よりも低下させるように給電制御されるので、ステアリングの非操作状態では、電動モータへの給電量の上記低下分に相当するだけ電力消費を抑制し、燃費特性の向上に寄与することができる。一方、ステアリング操舵時には、電動モータは上記所定回転数での駆動状態が維持されることによりパワーアシストが行える。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る電動油圧パワーステアリングシステムの構成を概略的に示す説明図である。この図に示すように、上記電動油圧パワーステアリングシステムは、左右の前輪4を操舵するステアリングハンドル2と、該ステアリングハンドル2の操舵力前輪4に伝達するステアリングギヤ・アッセンブリ及びリンク機構等を内蔵したステアリングギヤボックス6と、該ギヤボックス6に供給する油圧を発生する油圧ポンプ10と、該油圧ポンプ10を駆動する電動モータ12とを備えている。該電動モータ12は、車載のバッテリ14を動力源として駆動される。また、油圧ポンプ10で発生した油圧は、オイル供給管16を介して上記ステアリングギヤボックス6内に供給され、オイル戻り管17を介してギヤボックス6内からオイルタンク11側へ還流される。
上記ステアリングギヤボックス6は、従来公知のものと実質的に同様のもので、具体的には図示しなかったが、その内部には、上述のステアリングギヤ・アッセンブリ及びリンク機構の他、オイル供給管16で供給された油圧を制御する制御弁や、該制御弁を介して給排される圧力油により駆動されるパワーシリンダ等を備えている。そして、乗員がステアリングハンドル2を操舵した場合には、油圧ポンプ10で発生した油圧がオイル供給管16を介してステアリングギヤボックス6内に供給され、従来公知の油圧作用により、乗員のステアリング操舵が助勢(パワーアシスト)され、より軽いハンドル操作力で前輪4を操舵できるようになっている。
上記電動油圧パワーステアリングの作動を制御するコントロールユニット20は、例えばマイクロコンピュータを主要部として構成され、上記電動モータ12の回転数を検出する回転センサ13の他、後述するように多数のセンサが信号授受可能に接続されており、コントロールユニット20は、これらセンサからの検出信号に基づいて、油圧ポンプ10を駆動する電動モータ12の回転数を制御するようになっている。
上記コントロールユニット20には、車両のエンジンの駆動/停止を行うイグニッションスイッチ31からのスイッチ信号が入力されると共に、車両の走行状態を検出する走行状態検出手段の一種として、車速を検出する車速検出手段としての車速センサ32の検出信号、及びステアリングの操舵状態を検出する操舵状態検出手段としての舵角センサ33の検出信号が入力される。
そして、車両の走行状態においては、車速やステアリング舵角もしくは操舵速度をパラメータとした制御マップに基づいて、上記電動モータ20が所定の回転数、つまり、その時点の車速やステアリング舵角もしくは操舵速度に対応した通常制御に基づく回転数(以下、これを適宜「通常回転数」と言う。)で回転されるようになっている。
本実施形態では、車両の走行状態を検出する走行状態検出手段として、上記の車速センサ32及び舵角センサ33以外に、車両のブレーキ装置の操作状態を検出するブレーキ操作状態検出手段としてのブレーキセンサ34と、車両の変速機のシフト位置を検出するシフト位置検出手段としてのシフト位置センサ35とが備えられており、これらブレーキセンサ34及びシフト位置センサ35の検出信号も上記コントロールユニット20に入力されるようになっている。これら両センサ34及び35は、共に従来公知のものと同様のもので、その検出信号は、より好ましくは、車内の多重通信ライン39を介してコントロールユニット20に入力される。尚、上記車速センサ31及び舵角センサ32、更には、回転センサ13やイグニッションスイッチ31からの出力信号も、上記多重通信ライン39を介してコントロールユニット20に入力されるように構成しても良い。
上記ブレーキセンサ34は車両のブレーキ装置(具体的には、所謂パーキングブレーキ)のON/OFF状態を検出するもので、このブレーキセンサ34がブレーキ装置のON操作状態を検出したON信号を出力している場合には、車両が急に発進する惧れがなく、従って、急なステアリング操作が行われる惧れはない。また、上記シフト位置センサ35により、変速機のシフト位置がニュートラル位置またはパーキング位置にあることが検知されている状態では、通常、車両が急に発進する惧れはない。従って、この場合においても、急なステアリング操作が行われる惧れはない。
本実施形態では、イグニッションスイッチ31がON操作されて、車両のエンジンが始動されると、上記コントロールユニット20は、そのスイッチ信号の入力に伴って、上記電動モータ12を所定回転数(通常制御に基づく回転数:通常回転数)で回転駆動すると共に、上記ブレーキセンサ34及びシフト位置センサ35からの出力信号に応じて、上記電動モータ12の回転数を制御するようになっている。
具体的には、上記ブレーキセンサ34がブレーキ装置のON操作状態を検知している場合や、上記シフト位置センサ35によって変速機のシフト位置がニュートラル位置またはパーキング位置にあることが検知されている場合、つまり、車両が急に発進する惧れがなく、従って急なステアリング操作が行われる惧れがない場合には、電動モータ12の回転数を通常回転数よりも低下させるように、電動モータ12への給電量が制御される。
かかる制御を行うことにより、車両が急に発進する惧れがなく、従って急なステアリング操作が行われる惧れがない場合には、電動モータ12への給電量の低下分に相当するだけ電力消費が抑制され、燃費特性の向上に寄与することができる。一方、ブレーキ装置がON操作状態でなく、或いは変速機のシフト位置がニュートラル位置またはパーキング位置ではなく、車両が急に発進されてステアリング操作が行われる可能性がある場合には、電動モータ12は通常回転数での駆動状態が維持されることにより、急なステアリング操作があった場合でも、引っ掛かり感のないスムースなパワーアシストが行えるようにすることができるのである。
尚、電動モータ12の回転数を通常回転数よりも低下させる場合、回転数をゼロ(0:零)まで低下させる、つまり、電動モータ12の回転を停止させておくことが、燃費特性の向上を図る観点からは最も好ましい。しかしながら、油圧系の応答特性等により、電動モータ12を停止させてしまうと、応答遅れが生じる惧れがある場合には、モータ12を完全に停止させるのではなく、通常回転数よりもできるだけ低い値で回転を維持するようにしても良い。
以下、上記コントロールユニット20による電動モータ12の回転数制御について説明する。
図2は、コントロールユニット20の構成を概略的に示すブロック構成図である。この図に示すように、上記コントロールユニット20は、上述の各種センサやスイッチ等からの出力信号が入力される信号入力部21と、上述の通常制御での回転数制御を規定する制御マップや必要なデータ類等を格納した記憶部22と、該記憶部22から読み出した制御マップや所要のデータと上記信号入力部21に入力された入力信号とに基づいて、電動モータ12の回転数(目標回転数)を演算して設定し、この設定に基づいた制御信号を生成する演算制御部23と、該演算制御部23から制御信号を電動モータ12に対して出力する信号出力部24とを備えている。
上記演算制御部23による電動モータ12の回転数の設定および制御について、図3及び図4のフローチャートを参照しながら説明する。
システムがスタートすると、まず、イグニッションスイッチ31がONされたか否かが継続的に判定され(ステップ#1)、この判定結果がYESになりエンジンが駆動されると、電動モータ12が起動される(ステップ#2)。そして、ステップ#3で、後述する図4のサブルーチンに従って電動モータ12の目標回転数の設定が行われ、ステップ#4で当該設定に基づいた制御信号が電動モータ12に対して出力される。
その後、回転センサ13からの出力信号に基づいて電動モータ12の実際の回転数(実回転数)が検知され、この実回転数とステップ#3の目標回転数とを比較し、両者の差を無くすべく、若しくは差を一定以下の微小量とすべく補正(所謂、目実補正)が行われる(ステップ#5)。かかる補正は、実回転数と目標回転数との差が無くなるか若しくは上記一定以下となるまで、繰り返して行われる。
そして、この目標回転数でのモータ運転中に、後述する図4のサブルーチンで示されるような「走行状態」に変化が生じたか否かが継続的に判定される(ステップ#6)。この判定結果がYESになると、ステップ#7で、イグニッションスイッチ31がOFFされているか否か判定され、これがNOの場合、つまり、イグニッションスイッチ31はON状態に維持されたままで走行状態に変化があった場合には、ステップ#3以降の各ステップが繰り返して実行される。一方、ステップ#7の判定結果がYES(イグニッションスイッチ31:OFF)の場合には、システムが終了するようになっている。
前述のように、本実施形態では、車両の走行状態を検出する走行状態検出手段として、車速センサ32及び舵角センサ33以外に、車両のブレーキ装置の操作状態を検出するブレーキ操作状態検出手段としてのブレーキセンサ34と、車両の変速機のシフト位置を検出するシフト位置検出手段としてのシフト位置センサ35とが備えられており、これらブレーキセンサ34及びシフト位置センサ35の検出信号も上記コントロールユニット20に入力されている。
上記ステップ#3の目標回転数設定サブルーチンでは、以上の走行状態検出手段からの出力信号に応じて、つまり、これら走行状態検出手段により検出された走行状態に応じて、電動モータ12の目標回転数が設定される。
すなわち、図4のフローチャートに示されるように、目標回転数設定サブルーチンがスタートすと、まず、ステップ#11で、シフト位置センサ35からの出力信号に基づいて、変速機のシフト位置がニュートラル(N)位置またはパーキング(P)位置にあるか否かが判定される。次に、ステップ#12で、ブレーキセンサ34からの出力信号に基づいて、ブレーキ装置がON操作状態(つまり、ブレーキが作用した状態)にあるか否かが判定される。更に、ステップ#13で、車速センサ32からの出力信号に基づいて、車速がゼロ(0:零)km/hで車両が停車状態にあるか否かが判定される。また更に、ステップ#14で、舵角センサ33からの出力信号に基づいて、ステアリング操舵速度がゼロ(0:零)度/秒で舵角変化が無い状態にあるか否かが判定される。
以上の各判定ステップでの判定結果が一つでもNOの場合には、走行中の急なステアリング操作や車両の急な発進に伴った急なステアリング操作が行われる可能性があると考えられるので、通常制御に基づいた目標回転数の設定が行われる(ステップ#16)。すなわち、前述のように、車速やステアリング舵角もしくは操舵速度をパラメータとした制御マップに従い、その時点のパラメータ値に対応した通常制御に基づく回転数(通常回転数)に設定される。
従って、変速機のシフト位置がニュートラル位置またはパーキング位置でなく、若しくはブレーキ装置がON操作状態でなく、例えば駐車場でのハンドル操作時など、車両が急に発進して急なステアリング操作が行われる可能性がある場合でも、電動モータ12は上記通常回転数での駆動状態が維持されることにより、引っ掛かり感のないスムースなパワーアシストが行えるのである。また、車速がゼロでなく、若しくはステアリングが非操舵状態でない(ステアリング操舵時)場合についても、同様に引っ掛かり感のないスムースなパワーアシストが行える。
一方、上記ステップ#11〜#14の各判定ステップでの判定結果が全てYESの場合には、車両の急な発進に伴った急なステアリング操作が行われる惧れはないと考えられるので、電動モータ12の目標回転数は上記通常回転数よりも低い回転数に設定されるようになっている(ステップ#15)。
この場合、回転数をゼロ(0:零)まで低下させる、つまり、電動モータ12の回転を停止させておくことが、燃費特性の向上を図る観点からは最も好ましいのであるが、油圧系の応答特性等により、電動モータ12を停止させてしまうと、応答遅れが生じる惧れがある場合には、モータ12を完全に停止させるのではなく、通常回転数よりもできるだけ低い値で回転を維持するようにしても良いのは、前述の通りである。
以上、説明したように、本実施形態によれば、走行状態検出手段としてのシフト位置センサ35,ブレーキセンサ34,車速センサ32及び舵角センサ31で車両の走行状態を検出し、この走行状態検出手段35,34,32及び31からの出力信号に応じて電動モータ12の回転数を制御することができるので、車両の走行状態に応じて電動モータ12への給電制御を行うことが可能になる。より具体的に言えば、変速機のシフト位置,ブレーキ装置の操作状態,車速およびステアリングの操舵状態に応じて電動モータへの給電制御を行うことができる。そして、無駄な電力消費を極力抑制した上で、急なステアリング操作があった場合でも、引っ掛かり感のないスムースなパワーアシストが行えるように設定できるのである。
尚、本発明は、以上の実施態様に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更や改良を行うことができることは言うまでもない。
本発明の実施形態に係る電動油圧パワーステアリングシステムの構成を概略的に示す説明図である。 上記電動油圧パワーステアリングシステムのコントロールユニットの構成を概略的に示すブロック構成図である。 上記コントロールユニットによる電動モータの回転数制御を説明するためのフローチャートである。 目標回転数設定サブルーチンを説明するフローチャートである。
符号の説明
2 ステアリングハンドル
10 油圧ポンプ
12 電動モータ
13 回転センサ
20 コントロールユニット
23 演算制御部
31 イグニッションスイッチ
32 車速センサ
33 舵角センサ
34 ブレーキセンサ
35 シフト位置センサ

Claims (5)

  1. 電動モータにより油圧ポンプを駆動し、この油圧ポンプが発生させる油圧により、車両のステアリング操舵を助勢する電動油圧パワーステアリングシステムにおいて、
    前記油圧ポンプで発生した油圧を、オイル供給管を介してステアリングギヤボックス内に供給する一方、オイル戻り管を介して前記ステアリングギヤボックス内からオイルタンク側へ還流させる、油圧システムを備えると共に、
    上記車両の走行状態を検出し、車両が停止しているときには車両停止を示す信号を出力する走行状態検出手段と、
    上記車両のエンジン始動に伴って上記電動モータを所定回転数で駆動すると共に、上記走行状態検出手段から上記車両停止を示す信号が出力された際には、上記電動モータを、完全に停止させることなく、その回転数を上記所定回転数よりも低下させるように制御するモータ制御手段と、
    を備えたことを特徴とする電動油圧パワーステアリングシステム。
  2. 上記走行状態検出手段は、車両の変速機のシフト位置を検出するシフト位置検出手段を備えており、
    上記モータ制御手段は、上記シフト位置検出手段がニュートラル位置またはパーキング位置を検出した場合には、上記電動モータを、完全に停止させることなく、その回転数を上記所定回転数よりも低下させるように制御する、
    ことを特徴とする請求項1記載の電動油圧パワーステアリングシステム。
  3. 上記走行状態検出手段は、上記車両のブレーキ装置の操作状態を検出するブレーキ操作状態検出手段を更に備えており、
    上記モータ制御手段は、上記ブレーキ操作状態検出手段が上記ブレーキ装置のON操作状態を検出した場合には、上記電動モータを、完全に停止させることなく、その回転数を上記所定回転数よりも低下させるように制御する、
    ことを特徴とする請求項1記載の電動油圧パワーステアリングシステム。
  4. 上記走行状態検出手段は車速を検出する車速検出手段を更に備え、上記モータ制御手段は、上記車速検出手段が車速ゼロを検出した場合には、上記電動モータを、完全に停止させることなく、その回転数を上記所定回転数よりも低下させるように制御することを特徴とする請求項記載の電動油圧パワーステアリングシステム。
  5. 上記走行状態検出手段はステアリングの操舵状態を検出する操舵状態検出手段を更に備え、上記モータ制御手段は、上記操舵状態検出手段が上記ステアリングの非操舵状態を検出した場合には、上記電動モータを、完全に停止させることなく、その回転数上記所定回転数よりも低下させるように制御することを特徴とする請求項記載の電動油圧パワーステアリングシステム。
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