JP4200805B2 - 車両の変速時制御方法 - Google Patents

車両の変速時制御方法 Download PDF

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両の変速時制御方法に関し、さらに詳しくは、自動変速可能な有段変速機(マルチモードトランスミッション)の変速の際に、ドライバーのアクセル操作によって変速操作を実施し、ドライバーの意図に合った変速を実現できる車両の変速時制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境の保全や省資源の観点から、ディーゼルハイブリッド車両の開発が行われている。このディーゼルハイブリッド車両は、排気通路に排気ガスを浄化するフィルタを設けたディーゼルエンジンと、自動変速可能な有段変速機と、ディーゼルエンジンと有段変速機間の動力伝達の接離を行うクラッチと、ディーゼルエンジン出力による発電またはバッテリ電力によるディーゼルエンジン出力のアシストを行うモータジェネレータとを備えている。
【0003】
上記モータジェネレータは、走行駆動源であるモータとして機能する力行運転モードと、発電機として機能する回生運転モードとの2つの運転状態をとり得るように構成されている。このように構成されたディーゼルハイブリッド車両は、変速時には有段変速機が自動変速されるとともに、クラッチが自動的に接離操作される。
【0004】
この自動変速可能な有段変速機は、オートマチックトランスミッション(AT)と同様に、ドライバーがアクセルペダルを踏んだままでいると、所定の車速やアクセル開度になったときに電子制御ユニット(ECU)によって所定の変速線マップに基づいて自動的に変速されるのが一般的である。
【0005】
また、上記ディーゼルハイブリッド車両は、走行状態に応じてディーゼルエンジンによる駆動力とモータジェネレータによる駆動力とを使い分け、運転効率が高くなるように制御される。たとえば、発進時等の低速(低回転)もしくは低負荷時においては、エンジン効率が悪いため、ディーゼルエンジンを停止してモータだけで走行したり、通常走行時にはディーゼルエンジンとモータの両方が車輪を駆動するように制御される。
【0006】
ところで、このようなディーゼルハイブリッド車両にあっては、変速時には有段変速機が自動変速されるとともに、クラッチが自動的に接離操作されるため、トルクショック(空走感)が発生する虞があり、このトルクショックを低減することが求められている。
【0007】
このような課題を解決すべく、種々の関連技術が提案されている。すなわち、たとえば、クラッチ切断と同時にモータジェネレータによるトルクアシストを行って変速ショックを低減する技術(特許文献1参照)、変速時のトルクの落ち込みをモータにより補償する技術(特許文献2参照)、有段変速機の自動変速開始前にモータジェネレータによるトルクアシストを徐減し、変速時にクラッチが切れてエンジントルクが消滅するときに発生するトルク格差を低減するとともに、トルク変化の勾配を緩やかにする技術(特許文献3参照)、アクセルペダルの戻し操作を行うときの変速を制御する技術(特許文献4、特許文献5参照)等である。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−69509号公報
【特許文献2】
特開2002−142303号公報
【特許文献3】
特開2001−315552号公報
【特許文献4】
特開平9−144874号公報
【特許文献5】
特開平9−144873号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術にあっては、自動変速可能な有段変速機は、ドライバーがアクセルペダルを踏んだままでいると、所定の車速やアクセル開度になったときに電子制御ユニット(ECU)によって所定の変速線マップに基づいて自動的に変速されるように構成されている。したがって、ドライバーがアクセル開度を戻しすぎた場合には、たとえば3速から5速へと2段のシフトアップが実施される虞があった。
【0010】
すなわち、ドライバーがアクセルペダルを踏んでいる状態であるにもかかわらず、エンジン出力が自動的に制限されて変速操作が実行され、ドライバーの意図と異なるタイミングで変速されてしまい、ドライバビリティが悪いという印象を受ける虞があった。
【0011】
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、自動変速可能な有段変速機の変速の際にドライバーのアクセル操作によって変速操作を実施し、ドライバーの意図に合った変速を実現できる車両の変速時制御方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、この発明に係る車両の変速時制御方法は、エンジンと、自動変速可能な有段変速機と、前記エンジンと前記有段変速機間の動力伝達の接離を自動的に行うクラッチとを備えた車両の変速時制御方法において、前記車両の走行時にアクセルペダルが所定量戻された場合には、前記有段変速機を1段のみシフトアップさせ、前記1段のシフトアップ後の所定時間内に前記アクセルペダル操作が実施されない場合には、予め設定された通常の変速線図に基づいて変速することを特徴とするものである。
【0013】
したがって、この発明によれば、有段変速機による自動変速の際にドライバーのアクセル操作によって変速操作を実施でき、ドライバーの意図に合った変速を実現できる。すなわち、ドライバーがアクセルペダルを踏んでいる状態であるにもかかわらず、エンジン出力が自動的に制限されて変速操作が実行され、ドライバーの意図と異なるタイミングで変速される事態を抑制でき、ドライバビリティを向上することができる。
また、この発明によれば、ドライバーのシフトアップ忘れによってローギヤ側で運転されるのを抑制でき、燃費向上を図ることができる。
【0014】
また、この発明に係る車両の変速時制御方法は、前記アクセルペダルの戻し速度に基づいて前記変速時の燃料噴射量低減代を変更することを特徴とするものである。
【0015】
したがって、この発明によれば、ドライバーがアクセルペダルを速く戻した場合には、燃料噴射量低減代を変更してエンジンの出力制限と出力アップを素早く行うとともに、変速制御期間を短縮させることで、ドライバーの意図した素早い変速を実現することができる。
【0018】
また、この発明に係る車両の変速時制御方法は、前記有段変速機を搭載した車両は、前記エンジン出力による発電またはバッテリ電力による前記エンジン出力のアシストを行うモータジェネレータをさらに備えたハイブリッド車両であり、当該ハイブリッド車両の変速を制御することを特徴とするものである。
【0019】
したがって、この発明によれば、近年、地球環境の保全や省資源の観点から開発が行われているディーゼルハイブリッド車両に適用することで、当該車両の有段変速機による自動変速の際に、ドライバーのアクセル操作によって変速操作を実施でき、ドライバーの意図に合った変速を実現できる。
【0020】
また、変速時にはクラッチが自動的に切られるため、これによるトルク抜け(空走感)が生じる虞があるが、モータジェネレータによるトルクアシストを行うことによってこのトルク抜けを抑制することができ、ドライバビリティを向上することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明をディーゼルハイブリッド車両へ適用した場合について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0022】
実施の形態1.
図1は、ディーゼルハイブリッド車両の概略構成を示す模式図である。先ず、前輪駆動車(FF車)であるディーゼルハイブリッド車両10の概略構成について図1に基づいて説明する。ディーゼルハイブリッド車両10には、車両前部に走行駆動源としてのディーゼルエンジン11が設けられている。このディーゼルエンジン11は、コモンレール方式の燃料噴射システム(図示せず)により燃料噴射量が制御されるようになっている。
【0023】
また、このディーゼルエンジン11は、ターボ過給機(図示せず)を備えている。さらに、ディーゼルエンジン11の排気通路には、排気ガス中のディーゼルパティキュレートおよびNOxを浄化するために、NOx触媒を担持したパティキュレートフィルタ(図示せず)が設けられている。
【0024】
このディーゼルエンジン11で発生する駆動力は、マルチモードトランスミッション(MMT)12およびドライブシャフト14を介して主駆動輪としての前輪13に伝達されるようになっている。このマルチモードトランスミッション12は、走行状態に応じてギヤ段の変速操作をアクチュエータで電気的に自動制御するものである。すなわち、トルクコンバータは搭載されていない。
【0025】
また、ディーゼルハイブリッド車両10には、ディーゼルエンジン11とマルチモードトランスミッション12の有段変速機間の動力伝達の接離を行うクラッチ12aが備えられており、走行状態に応じて接離操作をアクチュエータで電気的に自動制御されるようになっている。
【0026】
また、駆動力を分けて伝達するトランスファ15には、プロペラシャフト16が連結され、その末端には駆動系歯車装置(ギヤトレーン)を一体化したモータジェネレータ(MG)17が連結されている。また、後輪18は、駆動輪である前輪13に連れ回されるだけの構成となっている。
【0027】
このモータジェネレータ17は、インバータ19を介し、充放電可能な二次電池であるバッテリ20と接続されている。また、このモータジェネレータ17は、走行駆動源であるモータとして機能する力行運転モードと、発電機として機能する回生運転モードとの2つの運転状態をとり得るように構成されている。
【0028】
たとえば、このモータジェネレータ17は、力行運転モードではバッテリ20からの電力供給を受けて、プロペラシャフト16を介しドライブシャフト14を駆動するための動力を発生する。
【0029】
また、回生運転モードでは、このモータジェネレータ17は、プロペラシャフト16を介してディーゼルエンジン11あるいはドライブシャフト14から伝達される駆動力を電力に変換し、バッテリ20を充電する。
【0030】
なお、モータジェネレータ17が力行運転モードあるいは回生運転モードのいずれかで運転されるかは、バッテリ20の充電状態SOC(State of Charge)をも勘案して決定される。
【0031】
以上のように構成されたディーゼルハイブリッド車両10は、図示しない電子制御ユニット(ECU)によって各構成要素とともに以下のように基本制御され、種々の状態で走行することができる。たとえば、ディーゼルハイブリッド車両10が走行を始めた比較的低速な状態では、ディーゼルエンジン11を停止したまま、モータジェネレータ17を力行することにより走行(EV走行)する。
【0032】
そして、走行開始後にディーゼルハイブリッド車両10が所定の速度もしくは負荷に達すると、モータジェネレータ17を用いてディーゼルエンジン11をクランキングして始動し、当該ディーゼルエンジン11を用いた運転に移行する。定常運転時には、通常は、ディーゼルエンジン11がドライブシャフト14の要求動力とほぼ等しい出力を発生するように運転される。このとき、ディーゼルエンジン11の出力のほぼすべてがドライブシャフト14に伝えられる。
【0033】
一方、バッテリ20の充電状態SOCが予め定められた基準値以下に低下している場合には、ディーゼルエンジン11がドライブシャフト14の要求動力以上の出力で運転され、その余剰動力の一部はモータジェネレータ17によって電力として回生され、バッテリ20の充電に利用される。また、ディーゼルエンジン11のトルクが不足する場合には、モータジェネレータ17の駆動によって不足分のトルクがアシストされ、必要トルクを確保することができる。
【0034】
また、上記ディーゼルハイブリッド車両10は、燃料の節約と排気エミッションの低減を図るために、いわゆるエコラン(エコノミー&エコロギーランニング)制御もなされる。すなわち、たとえば、交差点における信号待ち等でディーゼルハイブリッド車両10が停車した場合に、所定の停止条件下でディーゼルエンジン11を自動停止させ、その後、所定の再始動条件下(たとえば、アクセルペダルを踏み込んだとき)でディーゼルエンジン11を再始動させる制御もなされる。
【0035】
以上が本発明に係るディーゼルハイブリッド車両10の基本構成および基本制御動作である。
【0036】
つぎに、本発明の要部である変速時制御方法について図1〜図3に基づいて説明する。ここで、図2は、変速線マップを示すグラフであり、同図中の各変速線30,31,32,33は、それぞれ1速から2速、2速から3速、3速から4速、4速から5速へのシフトアップに対応するものである。また、図3は、アクセルの戻し量に基づいて変速する制御動作を示すフローチャートである。
【0037】
従来のマルチモードトランスミッションによる変速は、オートマチックトランスミッション(AT)と同様に、ドライバーがアクセルペダルを踏んだままでいると、所定の車速やアクセル開度になったときに電子制御ユニット(ECU)によって所定の変速線マップ(図2参照)に基づいて自動的に変速されるのが一般的である。
【0038】
これに対し、本発明では、ドライバーが所定のアクセル戻し操作をした場合にシフトアップを意図していると判定して1段のシフトアップを実施するようにし、ドライバーの意図に合った変速を実現するようにしたものである。なお、ここでは、1段のシフトアップを前提としている。
【0039】
以下、3速から4速にシフトアップする場合を例にして説明する。図3に示すように、3速走行時にドライバーがシフトアップを実施したいと考えて、アクセルペダルの戻し操作によってアクセル開度が所定量戻されると(ステップS10)、そのアクセル開度の戻し量が所定のしきい値(たとえば、5%)よりも大きいか否かを判断する(ステップS11)。
【0040】
このアクセル開度の戻し量が所定のしきい値よりも大きく戻された場合には(ステップS11肯定)、3速から4速へと1段のシフトアップを実施する(ステップS12)。たとえば、アクセル開度が40%の状態から30%の状態に戻された場合には、その戻し量は10%であるから、しきい値5%よりも大きいと判断され、上記シフトアップが実施されることとなる。
【0041】
ただし、シフトアップを実施しようとしているので、上記ステップS11においては、アクセルが全閉となるまで戻される場合を含んでいない。なお、このアクセル開度の戻し量や戻す速さ等は、電子制御ユニット(ECU)が監視して演算している。
【0042】
また、変速要求がなされ、マルチモードトランスミッション12により、走行状態に応じたシフトアップ操作が自動的になされると(ステップS12)、この変速時にはクラッチが自動的に切られるため、これによるトルク抜け(空走感)が生じる虞があるが、モータジェネレータ17によるトルクアシストを行うことによってこのトルク抜けを抑制することができる。
【0043】
一方、アクセル開度の戻し量が所定のしきい値よりも大きく戻されていない場合には(ステップS11否定)、ドライバーがシフトアップの実施を意図していないと判断し、現状のギヤ段(3速)を保持する(ステップS13)。これにより、ドライバーの意図と異なるタイミングで変速される事態を抑制できる。
【0044】
また、図示例を省略するが、上記ステップS12における1段シフトアップ後、所定時間(たとえば、30秒)内にアクセル戻し操作がない場合には、ローギヤ側で運転されるのを抑制するために、図2に示したような変速線マップに従って通常のシフトアップを実施する。これにより、燃費向上を図ることができる。なお、上記所定時間の監視は、電子制御ユニット(ECU)のタイマーカウンターの利用により実現することができる。
【0045】
以上のように、従来のマルチモードトランスミッションによる変速は、図2に示した変速線マップに基づいて実施されていたため、ドライバーがアクセル開度を戻しすぎた場合には、3速から4速へと1段のシフトアップを意図していたにもかかわらず、図中の▲1▼から▲3▼に矢印で示すように、3速から5速へと2段のシフトアップが実施されていた。
【0046】
これに対して、本発明にかかる制御方法によれば、上述のようにアクセル開度の戻し量をしきい値と比較することで、図中の▲1▼から▲2▼に矢印で示すように、3速から4速へと1段のシフトアップが適切に実施され、ドライバーの意図した通りの変速を実施できる。
【0047】
すなわち、ドライバーがアクセルペダルを踏んでいる状態であるにもかかわらず、ディーゼルエンジン11の出力が自動的に制限されて変速操作が実行され、ドライバーの意図と異なるタイミングで変速される事態を抑制できる。これにより、ドライバビリティを向上することができる。
【0048】
以上のように、この実施の形態1に係るディーゼルハイブリッド車両10の変速時制御方法によれば、マルチモードトランスミッション12の変速の際にドライバーのアクセル操作によって変速操作を実施し、ドライバーの意図に合った変速を実現できる。
【0049】
また、1段のシフトアップ後、所定時間内にアクセル戻し操作がない場合には、変速線マップに従って通常のシフトアップを実施するようにしたので、ドライバーのシフトアップ忘れによってローギヤ側で運転されるのを抑制でき、燃費向上を図ることができる。
【0050】
なお、上記実施の形態1においては、アクセル開度の戻し量のしきい値を5%に設定するものとして説明したが、これに限定されず、任意に設定できる。また、3速から4速にシフトアップする場合を例にして説明したが、これに限定されず、たとえば2速から3速、4速から5速など、その他のギヤ段におけるシフトアップについても本発明を適用でき、上記実施の形態1の場合と同様の効果を期待できる。
【0051】
また、上記実施の形態1においては、本発明をディーゼルハイブリッド車両10に適用した例を説明したが、これに限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、本発明をその他種々の車両に適用可能であり、上記と同様の効果を期待できる。
【0052】
実施の形態2.
この実施の形態2に係るディーゼルハイブリッド車両10の変速時制御方法は、アクセルの戻し速度に基づいて変速時における燃料噴射量の低減代を変更することで、ドライバーの意図に合った変速を実現するようにしたものである。なお、この実施の形態2においても、上記実施の形態1の場合と同様に、1段のシフトアップを前提としている。
【0053】
この変速時制御方法について、図1、図4および図5に基づいて説明する。ここで、図4は、アクセルの戻し速度に基づいて変速時における燃料噴射量の低減代を変更する制御動作を示すフローチャートである。また、図5は、変速時におけるエンジン出力を示し、アクセルの戻し速度に基づいた燃料噴射量低減代の変更例を示すグラフである。
【0054】
なお、図5においては、通常の変速線マップに基づいた本来のエンジン出力を実線にて表示するとともに、アクセルが急に戻され燃料噴射量低減代を変更したときのエンジン出力を破線にて表示してある。また、説明の便宜上、グラフ中に各点a,b,c,d,e,f,gを付してある。
【0055】
以下、3速から4速にシフトアップする場合を例にして説明する。図4に示すように、3速走行時にドライバーがシフトアップを実施したいと考えて、アクセルペダルの戻し操作によってアクセル開度が所定量戻されると(ステップS20)、そのアクセル開度の戻し量が所定のしきい値(たとえば、5%)よりも大きく、かつ、その戻し速度が、ドライバーによって踏み込まれたアクセルペダルの姿勢を初期状態に復帰させるためのスプリングの復帰速度に等しいか否かを判断する(ステップS21)。
【0056】
すなわち、アクセルペダルの戻し速度がスプリングの復帰速度に等しい場合には、スプリングの復帰速度以上の速度でアクセルペダルを踏み込む力を解除していることとなり、これはドライバーが素早いシフトアップを意図していることを意味している。なお、シフトアップを実施しようとしているので、上記ステップS21においては、アクセルが全閉となるまで戻される場合を含んでいない。
【0057】
そして、このアクセル開度の戻し量が所定のしきい値よりも大きく戻され、かつ、その戻し速度が上記スプリングの復帰速度に等しい場合には(ステップS21肯定)、ドライバーが素早いシフトアップを意図していると判断し、変速実施前に燃料噴射量の低減代を大きくしてエンジン出力を制限する(ステップS22)。
【0058】
すなわち、図5に示すように、変速実施前における通常の変速線マップに基づいた本来のエンジン出力制限に比べ、エンジン出力を速く抜くように燃料噴射量の低減代を大きくするものであり、実線abのマイナス勾配に比べて破線aeのマイナス勾配が大きくなるように制御する。
【0059】
そして、マルチモードトランスミッション12により変速が実施され、変速実施後には燃料噴射量を大きくしてエンジン出力をアップする(ステップS23)。すなわち、図5に示すように、変速実施後における通常の変速線マップに基づいた本来のエンジン出力アップに比べ、エンジン出力を速く立ち上げるように燃料噴射量を大きくするものであり、実線cdのプラス勾配に比べて破線fgのプラス勾配が大きくなるように制御する。
【0060】
なお、上記燃料噴射量低減代の変更は、通常の変速線マップに基づいた本来のエンジン出力値に、予め設定した所定の係数を乗ずることによって求めたものを利用したり、あるいは、予め別の変速線マップを準備しておき、これを利用することもできる。
【0061】
このようにエンジンの出力制限と出力アップを行うとともに、変速制御期間を短縮させている。すなわち、本発明の制御では、図5に示すように、通常の変速線マップに基づいた本来の変速制御期間(a〜dの期間)に比べて、短縮した変速制御期間(a〜gの期間)となっている。
【0062】
以上のように、ドライバーがアクセルペダルを速く戻した場合には、エンジンの出力制限と出力アップを素早く行うとともに、変速制御期間を短縮させることで、ドライバーの意図した素早い変速を実現することができる。
【0063】
なお、ステップS22からステップS23において変速要求がなされ、マルチモードトランスミッション12により、走行状態に応じたシフトアップ操作が自動的になされると、この変速時にはクラッチが自動的に切られるため、これによるトルク抜け(空走感)が生じる虞があるが、モータジェネレータ17によるトルクアシストを行うことによってこのトルク抜けを抑制することができる。
【0064】
一方、ステップS21に示されるアクセル戻し量の条件が満足されていない場合には(ステップS21否定)、ドライバーが素早いシフトアップを意図していないと判断し、通常の変速線マップ(図2参照)に基づいた変速が実施される(ステップS24)。
【0065】
また、図示例を省略するが、上記ステップS22〜ステップS23における1段シフトアップ後、所定時間(たとえば、30秒)内にアクセル戻し操作がない場合には、ローギヤ側で運転されるのを抑制するために、図2に示したような変速線マップに従って通常のシフトアップを実施する。これにより、燃費向上を図っている。なお、上記所定時間の監視は、電子制御ユニット(ECU)のタイマーカウンターの利用により実現することができる。
【0066】
以上のように、この実施の形態2に係るディーゼルハイブリッド車両10の変速時制御方法によれば、ドライバーがアクセルペダルを速く戻した場合には、エンジンの出力制限と出力アップを行うとともに、変速制御期間を短縮させることで、ドライバーの意図した素早い変速を実現することができる。
【0067】
また、1段のシフトアップ後、所定時間内にアクセル戻し操作がない場合には、変速線マップに従って通常のシフトアップを実施するようにしたので、ドライバーのシフトアップ忘れによってローギヤ側で運転されるのを抑制でき、燃費向上を図ることができる。
【0068】
なお、上記実施の形態2においては、アクセル開度の戻し量のしきい値を5%に設定するものとして説明したが、これに限定されず、任意に設定できる。また、3速から4速にシフトアップする場合を例にして説明したが、これに限定されず、たとえば2速から3速、4速から5速など、その他のギヤ段におけるシフトアップについても本発明を適用でき、上記実施の形態1の場合と同様の効果を期待できる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る車両の変速時制御方法によれば、エンジンと、自動変速可能な有段変速機と、前記エンジンと前記有段変速機間の動力伝達の接離を自動的に行うクラッチとを備えた車両の変速時制御方法において、前記車両の走行時にアクセルペダルが所定量戻された場合には、前記有段変速機を1段のみシフトアップさせ、前記1段のシフトアップ後の所定時間内に前記アクセルペダル操作が実施されない場合には、予め設定された通常の変速線図に基づいて変速することを特徴とするので、有段変速機による自動変速の際にドライバーのアクセル操作によって変速操作を実施でき、ドライバーの意図に合った変速を実現できる。すなわち、ドライバーがアクセルペダルを踏んでいる状態であるにもかかわらず、エンジン出力が自動的に制限されて変速操作が実行され、ドライバーの意図と異なるタイミングで変速される事態を抑制でき、ドライバビリティを向上することができる。また、ドライバーのシフトアップ忘れによってローギヤ側で運転されるのを抑制でき、燃費向上を図ることができる。
【0070】
また、この発明に係る車両の変速時制御方法によれば、前記アクセルペダルの戻し速度に基づいて前記変速時の燃料噴射量低減代を変更することを特徴とするので、ドライバーがアクセルペダルを速く戻した場合には、燃料噴射量低減代を変更してエンジンの出力制限と出力アップを行うとともに、変速制御期間を短縮させることで、ドライバーの意図した素早い変速を実現することができる。
【0072】
また、この発明に係る車両の変速時制御方法によれば、前記有段変速機を搭載した車両は、前記エンジン出力による発電またはバッテリ電力による前記エンジン出力のアシストを行うモータジェネレータをさらに備えたハイブリッド車両であり、当該ハイブリッド車両の変速を制御することを特徴とするので、当該車両の有段変速機による自動変速の際に、ドライバーのアクセル操作によって変速操作を実施でき、ドライバーの意図に合った変速を実現できる。また、変速時にはクラッチが自動的に切られるため、これによるトルク抜け(空走感)が生じる虞があるが、モータジェネレータによるトルクアシストを行うことによってこのトルク抜けを抑制することができ、ドライバビリティを向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディーゼルハイブリッド車両の概略構成を示す模式図である。
【図2】変速線マップを示すグラフである。
【図3】アクセルの戻し量に基づいて変速する制御動作を示すフローチャートである。
【図4】アクセルの戻し速度に基づいて変速時における燃料噴射量の低減代を変更する制御動作を示すフローチャートである。
【図5】変速時におけるエンジン出力を示し、アクセルの戻し速度に基づいた燃料噴射量低減代の変更例を示すグラフである。
【符号の説明】
10 ディーゼルハイブリッド車両
11 ディーゼルエンジン
12 マルチモードトランスミッション
12a クラッチ
13 前輪
14 ドライブシャフト
15 トランスファ
16 プロペラシャフト
17 モータジェネレータ
18 後輪
19 インバータ
20 バッテリ
30、31、32、33 変速線

Claims (3)

  1. エンジンと、自動変速可能な有段変速機と、前記エンジンと前記有段変速機間の動力伝達の接離を自動的に行うクラッチとを備えた車両の変速時制御方法において、
    前記車両の走行時にアクセルペダルが所定量戻された場合には、前記有段変速機を1段のみシフトアップさせ
    前記1段のシフトアップ後の所定時間内に前記アクセルペダル操作が実施されない場合には、予め設定された通常の変速線図に基づいて変速することを特徴とする車両の変速時制御方法。
  2. 前記アクセルペダルの戻し速度に基づいて前記変速時の燃料噴射量低減代を変更することを特徴とする請求項1に記載の車両の変速時制御方法。
  3. 前記有段変速機を搭載した車両は、前記エンジン出力による発電またはバッテリ電力による前記エンジン出力のアシストを行うモータジェネレータをさらに備えたハイブリッド車両であり、当該ハイブリッド車両の変速を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の車両の変速時制御方法。
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