JP4200784B2 - 液体噴射装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液体噴射ヘッドのノズルからターゲットに対して液体を噴射する液体噴射装置として、インクジェット式プリンタが広く知られていた。そして、このインクジェット式プリンタを、例えば業務用として用いる場合には、液体貯留手段として、大容量のインクカートリッジをインクジェット式プリンタの本体側に配置する、いわゆるオフキャリッジタイプの構成が採用されることが多くなっていた。そして、このオフキャリッジタイプのインクジェット式プリンタにおいては、前記インクカートリッジから、キャリッジに搭載された記録ヘッドに対して、供給チューブを介して液体としてのインクが供給されるようになっていた。
【0003】
ところで、このようなオフキャリッジタイプの構成においては、プリンタサイズ(用紙サイズ)が大きくなるほど、供給チューブの引き回し距離が大きくなり、インクカートリッジからキャリッジに至る前記供給チューブにおける動圧(圧力損失)が大きくなって、インク供給の信頼性が低下するという問題があった。
【0004】
そこで、前記した供給チューブにおける圧力変動の影響を無くすために、インクカートリッジとしてのリザーバと記録ヘッドとしてのプリントヘッドとの間に、プリントヘッドへ供給するインクの圧力を調整する液体供給用バルブユニットとしての背圧調整器を備えたものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
詳しくは、この背圧調整器は、ケース内に、リザーバからインクを受け取るためのインク・リザーバ・ホースと、ダイヤフラムと、同ダイヤフラムの変位によって移動するレバーと、同レバーに設けられている弁座と、プリントヘッドへとインクを供給するためのインク送りスロットとを備えていた。そして、通常、この背圧調整器は、弁座がインク・リザーバ・ホースに対して当接した状態となっており、リザーバからインク送りスロットを介してプリントヘッドへ供給されるインクが遮断された状態となっていた。
【0006】
一方、この背圧調整器は、インク・リザーバ・ホースより下流におけるインクの背圧が所定値以下となると、ダイヤフラムが変位し、レバー及び弁座が移動して、弁座がインク・リザーバ・ホースから離間するようになっていた。そして、これにより、リザーバ内のインクは、インク・リザーバ・ホースからインク送りスロットを介してプリントヘッドへと供給されるようになっていた。
【0007】
他方、この背圧調整器は、リザーバからプリントヘッドへのインクの供給が行われると、インク・リザーバ・ホースより下流におけるインクの背圧が上昇し、この背圧が所定値を超えると、ダイヤフラムの位置が通常の位置に復帰されるようになっていた。そして、この結果、弁座は、再度インク・リザーバ・ホースに当接するようになり、リザーバからプリントヘッドへのインクの流れが遮断されるようになっていた。
【0008】
従って、この背圧調整器によれば、プリントヘッドには、プリントヘッドにおけるインクの背圧の値に基づいてインクが供給されるようになっていた。すなわち、プリントヘッドには、供給チューブにおける圧力変動とは関係なく、均一な圧力のインクが供給されるようになっていた。そして、この結果、プリントヘッドからのインクの吐出が安定し、印刷の質を向上させることができるようになっていた。
【0009】
【特許文献1】
特開平9−11488号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような背圧調整器においては、リザーバからのインクに混入している気泡や、初期充填時に残ってしまう気泡、プリントヘッドのノズル開口から吸い込まれる気泡等が、ケース内に滞留することがあった。そして、これらの気泡によって、背圧調整器内のインクの充填性が低下し、ダイヤフラムの変位の精度が低下することがあった。その結果、プリントヘッドへのインク供給の信頼性が低下する可能性があった。また、印刷中に背圧調整器内の気泡がプリントヘッドへと流れ出し、印刷品質の低下を招くおそれがあった。
【0011】
そこで、リザーバと背圧調整器との間に弁を設け、リザーバから背圧調整器へと供給されるインクの流れを強制的に遮断することが知られていた。そして、リザーバと背圧調整器との間のインクの流れを遮断させた状態で、プリントヘッドからインクを吸引し、その後、弁を開放することにより、背圧調整器内のインクを一気にプリントヘッドへと流すことができるようになっていた。これにより、背圧調整器内に滞留していた気泡等がインクと一緒にプリントヘッドから外部へと排出されるようになっており、いわゆる、チョーククリーンニングを行うことができるようになっていた。
【0012】
ところで、上記のようなチョーククリーニングを行った場合に、背圧調整器内に滞留していた気泡が、プリントヘッドから外部へと排出されず、プリントヘッドの中に滞留してしまうことがあった。そして、このような気泡を排出させるためには、再度上記のチョーククリーニングを行うことが考えられるが、背圧調整器内のインクの背圧を、プリントヘッド内の気泡を排出可能な程度まで低下させるには、大量の吸引を行う必要があり、時間と手間がかかっていた。
【0013】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、その目的は、液体貯留手段から液体噴射ヘッドへと供給する液体の圧力を調整する液体供給用バルブユニットを備えた状態で、液体噴射ヘッドにおける気泡の排出を容易に行うことのできる液体噴射装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、液体を貯留する液体貯留手段と、前記液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体貯留手段の前記液体を前記液体噴射ヘッドへ供給するための液体供給路とを備えた液体噴射装置において、前記液体供給路上において前記液体を一時貯留し、前記液体噴射ヘッドからの前記液体の噴射に伴って、前記一時貯留した前記液体が減少する圧力室と、同圧力室内の前記液体の減少に伴う負圧を感知して前記液体供給路から前記圧力室への前記液体の供給及び非供給を切り換える開閉弁とを有する液体供給用バルブユニットと、前記液体供給用バルブユニットの上流側において、前記液体供給路上に設けられ、同液体供給路を流れる前記液体の流量を強制的に変化させるチョークバルブと、前記液体供給用バルブユニットの下流において、前記液体供給路上に設けられ、同液体供給路を流れる前記液体の流量を強制的に変化させる流路バルブとを備え、前記チョークバルブを閉じた状態で前記液体供給路における前記チョークバルブよりも下流側領域に負圧を作用させ、この状態において前記チョークバルブを開放状態とすることでチョーククリーニングを実行し、その後、前記流路バルブを閉じた状態で前記液体供給路における前記流路バルブよりも下流側領域に負圧を作用させ、この状態において前記流路バルブを開放状態とすることで前記液体噴射ヘッドのクリーニングを実行する。
【0015】
従って、本発明によれば、流路バルブを閉じて、液体供給用バルブユニットの下流における液体供給路内の液体の流量を強制的に減少させることができる。そして、この状態で、液体噴射ヘッドから前記液体を吸引することにより、液体噴射ヘッド内に滞留した気泡の体積を増大させることができる。その後、流路バルブを開いて、液体供給路内の液体を一気に液体噴射ヘッドから排出させることにより、体積が増大した気泡を液体噴射ヘッドから排出させることができる。なお、このとき、例えば、流路バルブが液体供給用バルブユニットの上流に位置していた場合には、液体供給用バルブユニット内に保持されている大量の液体まで吸引しなければならず、気泡の体積を増大させるまでに時間がかかる。しかし、本発明によれば、液体供給用バルブユニットよりも下流に流路バルブを設けているため、液体供給用バルブユニット内に保持されている液体を吸引することがなく、吸引量を減少させることができ、液体噴射ヘッド内の気泡の体積を増大させるまでの時間を短縮化させることができる。その結果、液体噴射ヘッドにおける気泡の排出を容易に行うことができる。また、これによれば、チョークバルブを閉じて、液体供給用バルブユニット以降の液体の流量を強制的に減少させることができる。そして、この状態で、液体噴射ヘッドから前記液体を吸引することにより、液体供給用バルブユニット内に滞留した気泡の体積を増大させることができる。その後、チョークバルブを開いて、液体供給路内の液体を一気に液体噴射ヘッドから排出させることにより、体積が増大した液体供給用バルブユニット内の気泡を液体噴射ヘッドから排出させることができる。従って、液体供給用バルブユニットにおける液体の充填性を高め、液体噴射ヘッドからの液体の噴射を良好に行うことができる。
【0016】
この液体噴射装置において、前記液体貯留手段は貯留する前記液体の種類毎に複数設けられ、前記液体供給路及び前記液体供給用バルブユニットは、1つの前記液体貯留手段に対して1つずつ設けられ、前記流路バルブは、1つの前記液体供給路に対して1つずつ設けられている。
【0017】
これによれば、複数の液体貯留手段に対応する複数の液体供給路について、液体の種類毎に異なったタイミングでその流量を強制的に変化させることができる。従って、複数の液体のうち一部分のみを液体噴射ヘッドから排出させることができ、液体噴射ヘッドにおいて発生した前記液体の目詰まり等を解消するためのクリーニングを、各液体の種類毎に選択的に行うことができる。その結果、クリーニングを行う必要のない液体が液体噴射ヘッドから無駄に排出されることを防ぐことができる。また、液体噴射ヘッドに前記液体を初期充填させるときにも、充填したい液体の流量を増やし、充填の必要のない液体の流量を減少させることで、液体の充填を選択的に行うことができ、液体噴射ヘッドから液体を無駄に排出させないようにすることができる。
【0018】
この液体噴射装置において、前記液体貯留手段は貯留する前記液体の種類毎に複数設けられ、前記液体供給路及び前記液体供給用バルブユニットは、1つの前記液体貯留手段に対して1つずつ設けられ、前記流路バルブは、複数の前記液体供給路に対して1つ設けられ、複数の前記液体供給路を流れる前記液体の流量を同時に変化可能に設けられている。
【0019】
これによれば、複数の液体供給路を流れる複数種類の液体の流量を、1つの流路バルブによって同時に変化させることができ、装置を簡略化させるとともに、流路バルブの開閉制御を容易にすることができる。
【0022】
この液体噴射装置において、前記液体貯留手段は貯留する前記液体の種類毎に複数設けられ、前記液体供給路および前記液体供給用バルブユニットは、1つの前記液体貯留手段に対して1つずつ設けられ、前記チョークバルブは、複数の前記液体供給路に対して1つ設けられ、複数の前記液体供給路を流れる前記液体の流量を同時に変化可能に設けられている。
【0023】
これによれば、複数の液体供給路を流れる複数種類の液体の流量を、1つのチョークバルブによって同時に変化させることができ、装置を簡略化させるとともに、チョークバルブの開閉制御を容易にすることができる。
【0024】
この液体噴射装置において、前記液体供給路は、可撓性部材により形成される可撓性流路を備え、前記チョークバルブは、複数の前記可撓性流路を一度に押し潰すことにより前記液体供給路を流れる前記液体の流量を減少させたり、前記可撓性流路から離間して前記液体供給路を流れる前記液体の流量を増加させたりして、前記液体供給路を流れる前記液体の流量を変化させる押圧部を備えた。
【0025】
これによれば、チョークバルブの構造を簡単なものとすることができ、液体噴射装置の生産効率を向上させることができる。
この液体噴射装置において、前記流路バルブは、前記液体が流れる流路内に位置している弁座と、前記流路内に配置され、前記弁座を封止する封止位置と前記弁座を開放する開放位置とに移動可能な調芯部材と、前記調芯部材に力を加えることにより、同調芯部材を前記封止位置と前記開放位置とに移動させるレバーとを備え、該レバーは、前記流路の壁面に設けられた溝内に遊嵌されて、該溝に沿って移動可能な支軸を備え、前記支軸を中心として回動することにより前記封止位置と前記開放位置とに移動可能である。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図13に従って説明する。
図1に示すように、液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ(以下、プリンタという。)21は、略直方体形状のフレーム22と、そのフレーム22に架設されたプラテン23とを備え、図示しない紙送り機構により同プラテン23上を紙が給送されるようになっている。さらに、フレーム22には前記プラテン23に平行にガイド部材24が架設されており、このガイド部材24には、キャリッジ25がガイド部材24の軸線方向に移動可能に挿通支持されている。また、同キャリッジ25は、タイミングベルト27を介してキャリッジモータ28に接続されており、キャリッジモータ28の駆動によってガイド部材24に沿って往復移動されるようになっている。
【0027】
また、キャリッジ25には、そのプラテン23に対向する面に液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド29が搭載されている。そして、キャリッジ25上には記録ヘッド29に液体としてのインクを供給する液体供給用バルブユニットとしてのバルブユニット30及び流路バルブ31が搭載されている。本実施形態では、インクの色(ブラックインクBと、シアンC、マゼンタM、イエローYの各カラーインク)に対応して、バルブユニット30B,30C,30M,30Y、及び流路バルブ31B,31C,31M,31Yが4個ずつ設けられている。
【0028】
また、記録ヘッド29の下面には図示しないノズル吐出口が設けられており、図示しない圧電素子の駆動により、前記バルブユニット30B,30C,30M,30Yから流路バルブ31B,31C,31M,31Yを介して記録ヘッド29にインクが供給され、紙上にインク滴が吐出され、印刷が行われる。
【0029】
一方、フレーム22の右端には4つのカートリッジホルダ32が形成されている。そして、このカートリッジホルダ32には、液体貯留手段としてのインクカートリッジ33が着脱可能に搭載されている。本実施形態では、インクの色に対応して、インクカートリッジ33B,33C,33M,33Yの4個が設けられている。このインクカートリッジ33B,33C,33M,33Yは、それぞれ、内部が気密状態となっている外郭ケース34と、その内側に設けられた図示しないインクパックとによって構成されており、インクパックには、前記したブラックインクBおよび各カラーインクC,M,Yがそれぞれ貯留されている。
【0030】
インクカートリッジ33のインクパックと、バルブユニット30とは、可撓性を有する液体供給路としてのチューブ38を介して接続されている。本実施形態では、インクの色に対応して、チューブ38B,38C,38M,38Yの4個が設けられている。
【0031】
また、イエローYのインクを貯留するインクカートリッジ33Yの上には、空気加圧ポンプ39が備えられている。この空気加圧ポンプ39は、空気供給チューブ36B,36C,36M,36Yを介して前記インクカートリッジ33B,33C,33M,33Yの各外郭ケース34と接続されている。従って、空気加圧ポンプ39により加圧された空気は、空気供給チューブ36B,36C,36M,36Yを介して各インクカートリッジ33B,33C,33M,33Yの外郭ケース34内に導入され、外郭ケース34とインクパックとの間に形成された空間に導入されるようになっている。すなわち、空気加圧ポンプ39が駆動されて外郭ケース34内に空気が導入されると、インクパックは加圧空気によって押圧されて、インクパックに貯留されている各インクがチューブ38B,38C,38M,38Yを介してバルブユニット30B,30C,30M,30Yに供給される。
【0032】
また、前記各チューブ38B,38C,38M,38Yの流路途中、すなわち前記バルブユニット30B,30C,30M,30Yの上流には、チョークバルブ40が備えられている。そして、このチョークバルブ40は、インクカートリッジ33の近傍において前記フレーム22に固定されており、チューブ38を流れるインクの流量を変化させることが可能となっている。なお、本実施形態においては、前記バルブユニット30、流路バルブ31、チューブ38、チョークバルブ40によって、液体供給路が構成されている。
【0033】
一方、前記キャリッジ25の移動経路上における非印刷領域(ホームポジョン)には、記録ヘッド29のノズル形成面を封止するキャッピング手段41が配置されている。また、このキャッピング手段41の上面には、前記記録ヘッド29のノズル形成面に密着して封止し得るゴム等の弾性素材により形成されたキャップ部材41aが配置されている。従って、キャッピング手段41は、キャリッジ25がホームポジョンに移動すると、キャッピング手段41を記録ヘッド29側に上昇させて、キャップ部材41aによって記録ヘッド29のノズル形成面を封止して、ノズルの開口の乾燥を極力防止する。
【0034】
また、このキャップ部材41aの下方には、図示しない吸引ポンプ(チューブポンプ)が配置されている。この吸引ポンプは、吸引管を介してキャップ部材41aの下部に接続されている。この吸引ポンプが駆動されると、記録ヘッド29を覆っているキャップ部材41aから空気が吸引されて、記録ヘッド29からインクを吸引排出させる。更に、キャッピング手段41の印字領域側に隣接して、ワイピング部材42が配設されている。このワイピング部材42は、ゴム等の弾性素材を短冊状に形成してなる。また、同ワイピング部材42は、必要に応じて記録ヘッド29の移動経路に水平方向に進出して、ノズル形成面を払拭して清掃する。
【0035】
次に、上記バルブユニット30について図2〜図8に従って説明する。
図2及び図3に示すように、バルブユニット30(30B,30C,30M,30Y)は、合成樹脂製のユニットケース45をそれぞれ備えている。なお、このユニットケース45は、直方体に半円板形状が一体となった形状をしている。このユニットケース45には、その上部に接続部46が設けられ、この接続部46は前記チューブ38(38B,38C,38M,38Y)が接続されている。また、同ユニットケース45には、その下部にインク導出部47が一体形成されており、このインク導出部47は、流路バルブ31に接続されている。
【0036】
また、図2、図4及び図6に示すように、ユニットケース45の一側面45aには、フィルタ48が収容されたフィルタ室用凹部49、略円筒状の小凹部50、小凹部50に連通している直線状の溝51及び水平方向に延びる直線上の溝52が形成されている。また、この一側面45aには、これらフィルタ室用凹部49、小凹部50及び溝51を覆う第1のフィルム材53と、溝52を覆う第2のフィルム材54とが熱溶着により貼り付けられている。従って、フィルタ室用凹部49と第1のフィルム材53によってフィルタ室55が、小凹部50と第1のフィルム材53によって供給室56が、溝51と第1のフィルム材53によって第1インク導入路57が形成される。また、溝52と第2のフィルム材54によって、インク導出部47の図示しない孔に連通する流出路58が形成される。
【0037】
なお、上記第1及び第2のフィルム材53,54は、インク性状に化学的な影響を及ぼさないこと、更に水分透過度や、酸素や窒素透過度の低い材質である。すなわち、第1及び第2のフィルム材53,54は、例えば、高密度ポリエチレンフィルムあるいはポリプロピレンフィルムに、塩化ビニリデン(サラン)をコーティングしたナイロンフィルムを接着ラミネートした構成のフィルムによって構成されている。
【0038】
また、図6に示すように、供給室56内には、前記第1のフィルム材53の面に、上記供給室56の内径よりも若干小さな外径を有するバネ受け部材59が、供給室56と同心円状に位置するようにして取り付けられている。なお、バネ受け部材59は第1のフィルム材53に対して熱溶着によって予め取り付けるようにしてもよく、また、接着剤、あるいは両面接着テープ等によって取り付けるようにしてもよい。
【0039】
一方、図3、図5及び図6に示すように、ユニットケース45の他側面45bには、上記小凹部50と同心円状に設けられた大凹部61と、直線上の溝62とが形成されている。また、この大凹部61は、本実施形態では、断面円形形状となっており、周縁部61aが開口に向かって拡径するような傾斜となっているとともに、大凹部61の上部が上方に行くに従って小さくなるような傾斜面61bとなっている。更に、大凹部61の最下部には、前記一側面45aの溝52に連通する貫通孔52aが形成されている。
【0040】
また、このユニットケース45の他側面45bには、大凹部61を覆う第3のフィルム材63と、溝62を覆う第4のフィルム材64とが熱溶着により貼り付けられている。従って、大凹部61と第3のフィルム材63によって圧力室65が、溝62と第4のフィルム材64によって第2インク導入路66が形成される。また、溝62には、上記フィルタ室用凹部49に連通する貫通孔62aと、上記溝51に連通する貫通孔62bとが形成されている。このため、第2インク導入路66は、貫通孔62aを介してフィルタ室55に、貫通孔62bを介して第1インク導入路57に連通している。すなわち、チューブ38から供給されたインクは、フィルタ室用凹部49、貫通孔62a、第2インク導入路66、貫通孔62b及び第1インク導入路57を介して供給室56に供給される。なお、圧力室65を形成する大凹部61と貫通孔52aとの接続部が、液体出口Eとなる。なお、第3及び第4のフィルム材63,64は、上記第1及び第2のフィルム材53,54と同じ材質によって構成されている。
【0041】
また、上記第3のフィルム材63には、上記圧力室65の反対側の面に、略円板形状の受圧板67が取り付けられている。この受圧板67は、圧力室65の内径よりも小さい外径を有し、圧力室65に対して同心円状に配設されている。同受圧板67は、第3のフィルム材63より硬い材料、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンといった軽量のプラスチック材料で形成されている。なお、この受圧板67は、第3のフィルム材63に対して熱溶着によって、または接着剤や両面接着テープ等を用いることにより取り付けられる。また、図6に示すように圧力室65内には、第3のフィルム材63を付勢する圧力室側バネ70が、第3のフィルム材63及び受圧板67を外部に押圧するように配設されている。
【0042】
一方、ユニットケース45の上述した供給室56と圧力室65とを区画している隔壁68には、供給室56と圧力室65とを連通させる開閉弁を構成する支持孔69が貫通形成されている。この支持孔69には、開閉弁を構成する可動バルブ71が摺動可能に支持されている。可動バルブ71は、支持孔69に挿通配置されている円柱状のロッド部71aと、支持孔69の外形より大きい略円板形状の板状部71bとが一体形成されてなる。詳述すると、ロッド部71aは支持孔69及び圧力室側バネ70に挿通しているとともに、その先端が上記第3のフィルム材63に当接可能となっている。また、上記板状部71bは、供給室56内に配設されている。
【0043】
なお、図7に示すように、前記支持孔69は、等間隔に4つの切り欠き溝69aが形成されている。従って、支持孔69に可動バルブ71のロッド部71aが挿通支持された状態では、ロッド部71aと切り欠き溝69aとによって、4つのインク流路69bが形成されるようになっている。
【0044】
さらに、図6及び図7に示すように、板状部71bの支持孔69側には、例えばOリングなどの円形状のシール部材72が支持孔69を囲むように固着されている。従って、可動バルブ71は、その板状部71bのシール部材72が隔壁68より離隔されると、4つのインク流路69bを開いた状態とし、供給室56と圧力室65とを連通する。また、そのシール部材72が隔壁68に当接すると、支持孔69の周囲を覆って、4つのインク流路69bを閉じた状態とし、供給室56と圧力室65とを遮断させる。
【0045】
なお、可動バルブ71の第1のフィルム材53側には段部が形成されており、この段部には、コイル状の供給室側バネ74が嵌合されている。この供給室側バネ74の他端部は上記バネ受け部材59に係合されており、このため、供給室側バネ74は可動バルブ71を圧力室65側に付勢している。
【0046】
そして、以上のように構成されたバルブユニット30は、前記記録ヘッド29が非印刷状態、すなわちインクを消費しない状態においては、供給室側バネ74によるバネ荷重W1が、可動バルブ71の板状部71bに加わっている。また、板状部71bには、供給室56に供給されるインクの加圧力P1も加わる。これにより、図6に示すように、前記可動バルブ71のシール部材72は、隔壁68に当接し、前記インク流路69b(図7参照)は閉弁状態となる。すなわち、供給室56と圧力室65との間が非連通状態となり、バルブユニット30が自己封止の状態となる。
【0047】
一方、前記記録ヘッド29が印刷状態となり、インクを消費した場合においては、圧力室65のインクの減少に伴い、圧力室65に負圧が発生する。これにより、第3のフィルム材63が供給室56側に変位しようとし、第3のフィルム材63の中央部が可動バルブ71を押圧する。なお、このときの第3のフィルム材63の変位に要する変位反力をWdとする。また、圧力室側バネ70によるバネ荷重をW2とする。そして、記録ヘッド29においてさらにインクが消費されることにより、圧力室65内には負圧P2が発生し、P2>W1+W2+P1+Wdの関係となったときに、第3のフィルム材63の押圧により可動バルブ71が供給室56側に変位する。そして、これにより、可動バルブ71のシール部材72と隔壁68との当接が解かれ、図8に示すように、インク流路69b(図7参照)は開弁状態となる。
【0048】
従って、供給室56内におけるインクは、供給室56から圧力室65に至るインク流路69bを介して圧力室65に供給され、圧力室65における負圧が解消される。そして、P2≦W1+W2+P1+Wdとなると、可動バルブ71は圧力室65側に変位し、可動バルブ71のシール部材72と隔壁68とが当接する。これにより、図6に示すように、インク流路69bは再び閉弁状態となり、供給室56から圧力室65へのインクの供給が停止する。
【0049】
なお、前記した可動バルブ71の開閉弁の動作は、図6及び図8に示す状態が、反復繰り返されるような極端な動作が必ずしもなされる必要はない。現実には印刷動作中においては、第3のフィルム材63は可動バルブ71を構成するロッド部71aの端部に当接した均衡状態を保ち、インクの消費に従って、わずかに開弁しつつ、圧力室65に対してインクを逐次補給するように作用する。
【0050】
すなわち、圧力室65内におけるインクの圧力変動は、可動バルブ71の開閉によって、ある一定の範囲内になるように制限されており、供給室56内のインクの圧力変化とは切り離されている。従って、キャリッジ25の往復移動によりチューブ38に動圧(圧力損失)が生じていても、その影響を受けることがない。そして、その結果、圧力室65から流路バルブ31を介して行われる記録ヘッド29へのインクの供給は、良好に行われるようになっている。
【0051】
次に、前記流路バルブ31について、図2及び図3、図9〜11に従って詳しく説明する。
図2及び図3に示すように、流路バルブ31は、前記バルブユニット30と記録ヘッド29との間に位置し、前記バルブユニット30から供給されるインクを記録ヘッド29に導くものである。詳しくは、図9に示すように、流路バルブ31は、バルブユニット30から供給されるインクを記録ヘッド29に導く流路ハウジング81と、同流路ハウジング81内の流路を開閉するための弁装置82とを備える。
【0052】
流路ハウジング81は、図2及び図3に示すように、キャリッジ25に固定されており、図9に示すように、流路形成部材83と、第5及び第6のフィルム材85,86とによって構成される。流路形成部材83は、例えばポリプロピレン又はポリエチレン等の樹脂製材料によって略直方体形状に形成されている。そして、流路形成部材83は、上方に向かって突出するインク導入部87を備え、このインク導入部87は、図2及び図3に示すように、前記バルブユニット30のインク導出部47と接続されている。また、図9に示すように、同インク導入部87の内部には、インク導入孔88が形成されており、バルブユニット30からのインクが流入されるようになっている。
【0053】
図9及び図10に示すように、流路形成部材83には、図9の右側に位置する第1の側面83aにおいて、第1の凹部91が凹設されている。そして、この第1の凹部91は、その一端が前記インク導入孔88に連通されており、インク導入孔88側の壁面が円弧形状を描いている。また、図10に示すように、この第1の凹部91の相対峙する壁面91a,91bには、相対峙する2つの略直方体形状の溝としての軸受部92a,92bが形成されている。
【0054】
そして、図9に示すように、流路形成部材83には、図9の下側に位置する第2の側面83bにおいて、第2の凹部93が凹設されており、この第2の凹部93は、前記第1の凹部91と連通されている。また、この第2の凹部93は、底面93aを備え、この底面93aには、略円柱形状の第3の凹部95が凹設されている。さらに、この第3の凹部95の底面95aには、略円柱形状の第4の凹部96が凹設されている。
【0055】
そして、流路形成部材83には、図9の上側に位置する第3の側面83cから、略直方体形状の第5の凹部98が凹設されている。そして、この第5の凹部98の一端からは、図9の上下方向に延びる連通孔99が設けられており、この連通孔99は前記第4の凹部96に対して、第4の凹部96の底面96aを介して連通されている。
【0056】
また、流路形成部材83の第2の側面83bには、略円柱形状の大凹部100が凹設されている。そして、この大凹部100の底面101からは、大凹部100よりも小径の略円柱形状の小凹部102が凹設されている。また、小凹部102は、その底面104を介して、前記第5の凹部98の他端と連通されている。従って、前記インク導入孔88から、第1〜第4の凹部91,93,95,96、連通孔99,第5の凹部98、小凹部102及び大凹部100までは、連通された状態となっている。
【0057】
第5及び第6のフィルム材85,86は、複数の材質からなる層によって形成されており、例えば、ポリエチレン層、ガスバリア層及びナイロン層から形成されている。従って、第5及び第6のフィルム材85,86は耐ガスバリア性の高い材質が使用されている。なお、第5及び第6のフィルム材85,86はその厚さが例えば0.1mm程度に形成されており、磁気抵抗を極力小さくしている。
【0058】
そして、第5のフィルム材85は、前記流路形成部材83の第1の側面83aと第2の側面83bとの両方に、略直角となるように屈曲されながら熱溶着されており、前記第1及び第2の凹部91,93の開口を封止している。この結果、第1及び第2の凹部91,93と第5のフィルム材85とによって、略L字形状の第1のインク室106が形成されている。
【0059】
また、第6のフィルム材86は、前記流路形成部材83の第3の側面83cに対して熱溶着されており、前記第5の凹部98の開口を封止している。この結果、第5の凹部98と第6のフィルム材86とによって、第2のインク室108が形成されている。
【0060】
以上により、第1のインク室106、連通孔99、第2のインク室108、小凹部102、大凹部100によって流路が形成され、インク導入孔88に流入したインクは、第1のインク室106、連通孔99、第2のインク室108、小凹部102、大凹部100の順に流れるようになる。なお、前記大凹部100は、前記記録ヘッド29と接続されており、大凹部103に流入したインクは、記録ヘッド29へと供給されるようになっている。
【0061】
弁装置82は、弁座111、磁性体レバー112、調芯部材113、コイルばね114、電磁石部115、磁気回路形成用部材116を備える。弁座111は、略円環状に形成されており、前記第4の凹部96に内嵌されている。そして、このとき、弁座111の中心孔111aと、前記連通孔99とは同心円となるように位置している。また、弁座111の図9に示す上下方向の高さは、前記第4の凹部96の深さよりも大きくなっており、弁座111の一端は、前記第3の凹部95側に突出した状態となっている。また、この弁座111は、弾性材により構成され、弾性材としては、フッ素ゴム、硬質シリコンゴム、ブチルゴム、エラストマー、CRゴム、NBRゴム又はウレタンゴム等が使用可能である。
【0062】
図9及び図10に示すように、磁性体レバー112は、電磁ステンレス等の磁性体によって、略L字形状の板状に形成されており、前記第1のインク室106内に位置している。詳しくは、磁性体レバー112は、平行軸としての屈曲部118を境に、板状の第1の平面としての一側片121と第2の平面としての他側片122とを備える。そして、一側片121と他側片122との位置関係は、一側片121と他側片122とによって形成される角度θ1が、90度より小さくなるような位置関係となっている。
【0063】
そして、一側片121は、図10に示すようにその一端が略円弧形状を描くように形成されている。また、一側片121は、その直線状となっている部分において、お互いに反対方向に突出する2つの支軸としての支点部124,125を備える。そして、この支点部124,125は、それぞれ、前記屈曲部118から離間した位置に設けられている。
【0064】
また、一側片121は、前記第1のインク室106内において、第1の凹部91側に位置しており、支点部124,125は、それぞれ、前記軸受部92a,92b内に遊嵌された状態となっている。すなわち、磁性体レバー112の各支点部124,125の大きさは、軸受部92a,92bよりも小さくなっている。
【0065】
また、他側片122は、前記第1のインク室106内において、第2の凹部93側に位置している。そして、以上のように構成された磁性体レバー112は、前記第1のインク室106内において、軸受部92a,92b内に遊嵌された支点部124,125を結ぶ線を回動中心として、図9に示す時計回り方向及び反時計回り方向に回動することが可能となっている。
【0066】
さらに、磁性体レバー112は、支点部124,125を結ぶ線を中心に回動するだけでなく、軸受部92a,92bに沿って移動可能であり、磁性体レバー112の移動範囲は、軸受部92a,92bの範囲内で遊びが生じている。
【0067】
調芯部材113は、略円柱形状に形成されており、前記第3の凹部95よりも小径の小径部127と、第3の凹部95よりも大径の大径部128とを備える。そして、これら小径部127、大径部128は、図9に示す上下方向に沿って並ぶようにして設けられており、小径部127と大径部128との間には、段差部129が形成されている。また、調芯部材113の、小径部127側の一端部は平面形状となっている。さらに、調芯部材113の、大径部128側の他端部は球面形状となっている。
【0068】
して、調芯部材113は、前記第1のインク室106内において、前記磁性体レバー112の他側片122と、弁座111との間に挟まれるようにして位置する。そして、このとき、調芯部材113の小径部127が、部分的に前記第3の凹部95内に遊嵌された状態となっている。
【0069】
コイルばね114は、圧縮バネであり、前記流路形成部材83の、第1のインク室106から第3の凹部95内に渡って位置している。そして、その外径は、前記流路形成部材83の第3の凹部95の内径よりも小さく、また、内径は、前記調芯部材113の小径部127よりも大きくなっている。そして、コイルばね114は、その一端側が、前記第3の凹部95内に内嵌されるとともに、他端側が、前記調芯部材113の小径部127に対して外嵌された状態となっている。そして、コイルばね114の一端は、前記第3の凹部95の底面95aに当接している。また、コイルばね114の他端は、前記調芯部材113の段差部129に当接している。
【0070】
従って、コイルばね114の作用により、調芯部材113は、前記弁座111から離間する方向に付勢され、球面形状を有する他端部は、前記磁性体レバー112の他側片122に対して点接触した状態となっている。
【0071】
そして、この状態において、強制的に、前記磁性体レバー112に対して、図9における時計回り方向の力を加えると、前記調芯部材113には、磁性体レバー112の他側片122を介して弁座111に近づく方向の力が加わる。この結果、図11に示すように、調芯部材113が弁座111の方向に移動し、密着位置に位置して、調芯部材113の平面形状を有する一端部が、弁座111に当接するようになる。この結果、弁座111の中心孔111aが封止され、前記第1のインク室106と第2のインク室108とが、非連通状態となる。
【0072】
そして、この状態から、前記磁性体レバー112に対して強制的に力を加えることを停止すると、コイルばね114の付勢力により、調芯部材113には、弁座111から離間する方向の力が働く。その結果、調芯部材113の球面形状を有する他端部が、前記磁性体レバー112の他側片122を押圧し、磁性体レバー112は、図9における反時計回り方向に回動する。そして、図9に示すように、磁性体レバー112は、その一側片121の端部が、前記第1の凹部91の壁面91cに当接した状態で保持される。また、調芯部材113と弁座111とは離間し、調芯部材113は離間位置に位置して弁座111の中心孔111aが開放状態となり、前記第1のインク室106と第2のインク室108とが、連通状態となる。
【0073】
電磁石部115は、図示しない支持部材を介して流路形成部材83に対して固定されており、前記第1のインク室106の外部に位置している。すなわち、電磁石部115は、インクと接触することがなく、電磁石部115の材料としては、インクによる劣化等を考慮した材料を使用する必要がなく、材料の選定の自由度が高くなっている。
【0074】
そして、電磁石部115は、芯部131と、ボビン132と、コイル133と、端子135とを備える。芯部131は、円柱形状に形成されている電磁ステンレス等による磁性体であり、その中心軸が主走査方向と一致するように配置されている。そして、芯部131の一端は、第5のフィルム材85に当接しており、図10に示すように、二点差線で示した範囲A1内に位置している。すなわち、芯部131は、磁性体レバー112の一側片121に対して、前記第5のフィルム材85を挟んで対峙している。
【0075】
図9に示すように、ボビン132は、筒形状を有しており、PA(ポリアミド)等の樹脂により形成されている。そして、ボビン132の内側には、前記芯部131が内嵌されており、ボビン132の中心軸と芯部131の中心軸とが一致した状態となっている。
【0076】
コイル133は、ボビン132の外周に中心軸を中心として巻回されている。そして、このコイル133は、端子135に対して電気的に接続されており、端子135を介してコイル133が通電されるようになっている。そして、コイル133の通電により、ボビン132の内部に磁場が発生するようになっている。そして、以上のように構成されている電磁石部115は、端子135を通電させることにより、ボビン132の内側に位置している芯部131を磁化させることが可能となっている。すなわち、電磁石部115は、端子135の通電により磁石となる電磁石となっている。
【0077】
磁気回路形成用部材116は、電磁ステンレス等の磁性体によって、略J字形状の板状に形成されており、前記電磁石部115に対して固定されている。そして、磁気回路形成用部材116の一端116aは、電磁石部115の芯部131の他端と当接している。また、磁気回路形成用部材116の他端116bは、前記第5のフィルム材85に当接しており、図10に示すように、二点差線で示す範囲A2内に位置している。すなわち、磁気回路形成用部材116の他端116bは、磁性体レバー112の支点部124,125周辺に対して、前記第5のフィルム材85を挟んで対峙している。
【0078】
そして、以上のように構成された弁装置82は、端子135が通電されると、芯部131が磁化され、図11に示すように、前記磁性体レバー112には、芯部131に引き寄せられる力が働く。その結果、磁性体レバーは、前記支点部124,125を結ぶ線を回動中心として時計回り方向に回動するようになり、封止位置に位置する。そして、それに伴い、調芯部材113と弁座111とが当接する。これにより、弁座111が封止され、第1のインク室106と第2のインク室108とが非連通状態となる。すなわち、流路バルブ31の上流側に位置するバルブユニット30と記録ヘッド29との間が遮断された状態となり、記録ヘッド29へとインクが供給されないようになる。
【0079】
なお、このとき、磁性体レバー112の各支点部124,125は、各軸受部92a,92bに対して遊嵌された状態となっているので、磁気回路形成用部材116から離れた位置から、磁気回路形成用部材116に近い位置まで移動するようになる。その結果、磁気回路形成用部材116と、磁性体レバー112との距離が小さくなり、磁性体レバー112が磁気回路化する。すなわち、芯部131、磁気回路形成用部材116、磁性体レバー112によって磁気回路が形成されるようになる。その結果、芯部131において発生した磁束は、芯部131から磁気回路形成用部材116、磁性体レバー112へと周回し、磁性体レバー112を芯部131側に引き寄せる磁力が強められるようになる。なお、本実施形態においては、磁性体レバー112のうち、磁気回路形成用部材116に対して近い位置に位置する支点部124,125周辺が、磁気回路化されるようになっている。
【0080】
従って、弁座111を封止した状態に維持する場合には、磁性体レバー112が磁気回路化されているので、弁座111を開状態から閉状態へと変化させるときに比較して、コイル133に加える電圧の大きさを小さくすることが可能となる。従って、本実施形態においては、弁座111を閉じるときには、第1の段階において、初めに比較的大きな第1の電圧でコイル133への通電を行い、その後、第2の段階に移り、比較的小さな第2の電圧でコイル133への通電を行うようにする。このようにすれば、消費電力を低減させることができ、省エネルギーとすることができる。
【0081】
一方、上記の状態から、コイル133への通電を停止させると、磁性体レバー112には、電磁石部115からの磁力が加わらなくなり、コイルばね114からの付勢力のみが加わるようになる。その結果、磁性体レバー112には、支点部124,125を結ぶ線を回動中心とする反時計回り方向の力が加わり、開放位置に位置するようになる。その結果、図9に示すように、調芯部材113と弁座111とが離間した状態となる。そして、第1のインク室106と第2のインク室108とが連通状態となる。すなわち、バルブユニット30と記録ヘッド29との間が連通された状態となる。
【0082】
すなわち、コイル133への通電を行ったり、停止させたりすることによって、弁座111の開閉が行われ、バルブユニット30と記録ヘッド29との間を強制的に遮断及び連通された状態とすることができるようになっている。
【0083】
次に、前記チョークバルブ40について図12及び図13に従って、詳しく説明する。
図12に示すように、チョークバルブ40は、可撓性流路としてのインク流路部141と押圧部142とを備える。インク流路部141は、略直方体状の可撓性部材によって形成されたインク流路本体部141aを備え、同インク流路本体部141aの上面には、4つの溝142B,142C,142M,142Yが形成されている。そして、インク流路本体部141aの上面には、前記溝142B,142C,142M,142Yを塞ぐようにして、可撓性を有する封止フィルム141bが熱溶着により貼り付けられている。従って、溝142B,142C,142M,142Yと封止フィルム141bとによってインク供給路143B,143C,143M,143Yが形成されている。
【0084】
そして、このインク供給路143B,143C,143M,143Yは、前記チューブ38B,38C,38M,38Yの流路途中に位置している。従って、チョークバルブ40よりも上流側のチューブ38から流出したインクは、インク供給路143B,143C,143M,143Yに流入した後にチョークバルブ40よりも下流側のチューブ38に流入するようになっている。
【0085】
押圧部142は、前記インク流路部141に比較して硬い材料により形成されており、図示しない駆動モータによって、上下方向に移動するようになっている。従って、図12に示すように、押圧部142が、上側に位置した状態では、インク流路部141のインク供給路143B,143C,143M,143Yは最大の断面積を有するようになり、インクが最大の流量で流れるようになる。一方、図13に示すように、押圧部142が下降すると、押圧部142がインク流路部141を押圧し、インク流路部141全体を変形させて、インク供給路143B,143C,143M,143Yが押し潰されるようになっている。その結果、インク供給路143B,143C,143M,143Yの断面積は小さくなり、インクの流量が減少するようになっている。
【0086】
従って、チョークバルブ40は、前記押圧部142を上下動させることにより、チューブ38を流れるインクの流量を最大から最小まで変化させることができるようになっている。
【0087】
次に、以上のように構成されたプリンタ21の、前記バルブユニット30の圧力室65のインクの充填性を向上させるための、いわゆる、チョーククリーニングを行うときの作用について説明する。
【0088】
まず、前記バルブユニット30の圧力室65内に気泡が存在してインクの充填性が低下し、圧力室65内の前記負圧P2に影響が出て、バルブユニット30が正常な開閉弁動作を行うことができなくなった場合には、キャリッジ25を非印刷領域(ホームポジション)まで移動させる。その後、記録ヘッド29のノズル形成面をキャップ部材41aによって封止する。
【0089】
そして、図9に示すように、前記流路バルブ31の電磁石部115を非通電の状態とし、流路バルブ31の流路が開いた状態とする。
次に、図13に示すように、前記チョークバルブ40の押圧部142を下降させ、インク供給路143B,143C,143M,143Yの断面積を最小にして、インクの流量を最小限まで減少させる。そして、この状態で、吸引ポンプを駆動させ、圧力室65に大きな負圧が作成し、P2>W1+W2+P1+Wdの関係となるようにする。すると、図8に示すように、インク流路69bが開弁状態となる。
【0090】
その結果、前記チョークバルブ40より下流のチューブ38と、圧力室65とは、供給室56を介して連通状態となり、さらに、吸引ポンプの駆動を継続すると、チョークバルブ40より下流全体に大きな負圧が作成されるようになる。そして、圧力室65のインクに混在していた気泡は、その体積が増大するようになる。
【0091】
その後、この状態において、図12に示すように、チョークバルブ40の押圧部142を上昇させ、チョークバルブ40を一気に開放状態とすると、インクがインクカートリッジ33から勢いよく流れ込む。そして、チューブ38、供給室56、圧力室65を通ったインクが流路バルブ31を介して記録ヘッド29から勢いよく排出される。このとき、インクの流れによって、圧力室65内において体積が増大していた気泡は、インクとともに記録ヘッド29から排出される。その後、必要に応じて吸引ポンプの駆動を停止し、記録ヘッド29とキャップ部材41aとを分離し、処理を終了する。以上により、バルブユニット30の圧力室65における気泡が排出され、インクの充填性を向上させるための作業が終了する。
【0092】
ところで、上記のようなチョーククリーニングでは、バルブユニット30からの気泡を排出することが可能となっているが、バルブユニット30から排出された気泡が、記録ヘッド29から外部へと排出されず、記録ヘッド内に滞留してしまうことがあった。そこで、次に、記録ヘッド29内に滞留した気泡を排出するためのプリンタ21の作用について説明する。
【0093】
上記のようなチョーククリーニング等により、記録ヘッド29内に気泡が滞留してしまい、記録ヘッド29から良好にインクが吐出されなくなった場合には、まず、キャリッジ25を非印刷領域まで移動させる。その後、記録ヘッド29のノズル形成面をキャップ部材41aによって封止する。
【0094】
そして、図11に示すように、4色全ての前記流路バルブ31の電磁石部115を通電状態とし、全ての流路バルブ31の流路を閉じた状態とする。そして、この状態で、吸引ポンプを駆動させる。なお、このとき、流路バルブ31が遮断された状態となっているため、流路バルブ31よりも上流に位置するバルブユニット30及びチョークバルブ40内のインクは吸引ポンプの駆動による影響が及ばないようになっており、静止した状態となる。
【0095】
従って、吸引ポンプの駆動により、流路バルブ31より下流におけるインクの圧力のみが減少する。そして、流路バルブ31より下流に位置する記録ヘッド29内に滞留していた気泡が、その体積が増大するようになる。その後、この状態において、図9に示すように、4色全ての流路バルブ31の電磁石部115への通電を停止し、流路バルブ31の流路を一気に開放状態とすると、インクがバルブユニット30から勢いよく流れ込み、流路バルブ31を介して記録ヘッド29から勢いよく排出される。そして、このときのインクの流れによって、記録ヘッド29内において体積が増大していた気泡は、インクとともに記録ヘッド29から排出される。その後、必要に応じて吸引ポンプの駆動を停止し、記録ヘッド29とキャップ部材41aとを分離し、処理を終了する。以上により、記録ヘッド29内に滞留していた気泡が排出され、記録ヘッド29からインクが良好に吐出されるようになる。
【0096】
また、上記の流路バルブ31は、複数の記録ヘッド29のうち、一色のインクについてのみクリーニングを行う、いわゆる、選択クリーニングにも適しており、その場合の作用について説明する。
【0097】
選択クリーニングを行う場合には、まず、キャリッジ25を非印刷領域まで移動させ、記録ヘッド29のノズル形成面をキャップ部材41aによって封止する。そして、図11に示すように、各色毎の流路バルブ31B,31C,31M,31Yのうち、クリーニングの必要な色の流路バルブ31以外の流路バルブ31の電磁石部115を通電させる。ここでは、例として、流路バルブ31B,31C,31Mを通電させ、残りの流路バルブ31Yについては通電させないようにする。
【0098】
すると、流路バルブ31B,31C,31Mについては、流路が閉じた状態となり、流路バルブ31Yのみが、図9に示すように、流路が開いた状態となる。そして、この状態で、吸引ポンプを駆動させる。すると、イエローYのインクのみがバルブユニット30Yから流路バルブ31Yを介して記録ヘッド29へと供給され、外部へと排出されるようになる。そして、他の色のインクについては、流路バルブ31が閉じた状態となっているため、外部へと排出されず、イエローYのインクについてのみクリーニングが行われる。すなわち、この選択クリーニングを行うことによって、クリーニングで発生する廃液を減少させて、消費インク量を極力減少させることが可能となっている。
【0099】
また、上記の選択クリーニングと同様にして、記録ヘッド29へとインクを初期充填させるときにも、各色毎の流路バルブ31の開閉を調整することによって、無駄なく記録ヘッド29へと無駄なくインクを充填させることが可能となっており、消費インク量を極力減少させることができる。
【0100】
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、バルブユニット30と記録ヘッド29との間に、バルブユニット30から記録ヘッド29へのインクの流量を強制的に変化可能な流路バルブ31を設けるようにした。
【0101】
従って、流路バルブ31を閉じた状態で記録ヘッド29からインクを吸引することにより、記録ヘッド29内に滞留した気泡の体積を増大させることができる。また、この状態から流路バルブ31を開いて、インクを一気に記録ヘッド29から排出させることにより、体積が増大した気泡を記録ヘッド29から排出させることができる。そして、このとき、流路バルブ31は、バルブユニット30よりも下流に設けられているため、インクを吸引するときには、バルブユニット30内に保持されている分まで吸引されないようにすることができる。このため、吸引量を減少させることができ、記録ヘッド29内の気泡の体積を増大させるための時間を短縮化させることができる。この結果、記録ヘッド29における気泡の排出を容易に行うことができる。
【0102】
(2)上記実施形態では、インクカートリッジ33、チューブ38、バルブユニット30、流路バルブ31はインクの色毎に設けるようにした。
従って、インクの色毎に、異なったタイミングでその流量を強制的に変化させることができる。その結果、複数のインクの色のうち、一部分のみを液体噴射ヘッドから排出させることができ、記録ヘッド29において発生したインクの目詰まり等を解消するためのクリーニングをインクの色ごとに選択に行うことができる。すなわち、いわゆる、選択クリーニングを行うことができる。
【0103】
(3)上実施形態では、記録ヘッド29にインクを初期充填させるときに、流路バルブ31の開閉のタイミングをインクの色毎に異ならせることで、インクの充填を選択的に行うことができる。この結果、記録ヘッド29からインクを無駄に排出させないようにすることができる。
【0104】
(4)上記実施形態では、バルブユニット30の上流に、チューブ38内のインクの流量を強制的に変化させるチョークバルブ40を備えるようにした。従って、チョークバルブ40を閉じて、バルブユニット30以降のインクの流量を強制的に減少させることができる。そして、この状態で、記録ヘッド29からインクを吸引することにより、バルブユニット30内に滞留している気泡の体積を増大させることができる。その後、チョークバルブ40を開いて、バルブユニット30以降のインクを一気に記録ヘッド29から排出させることにより、体積が増大したバルブユニット30内の気泡を記録ヘッド29から排出させることができる。従って、バルブユニット30におけるインクの充填性を高め、記録ヘッド29からのインクの噴射を良好に行うことができる。
【0105】
(5)上記実施形態では、チョークバルブ40は、複数のチューブ38を流れるインクの流量を同時に変化可能な構成となるようにした。従って、装置を簡略かさせるとともに、チョークバルブ40の開閉制御を容易にすることができる。
【0106】
(6)上記実施形態では、チョークバルブ40を、可撓性材料によって形成されたインク流路部141と、インク流路部141よりも硬質な材料で形成された押圧部142とによって構成されるようにした。そして、インク流路部141に対して押圧部142を押し付けて流路を狭めたり、押圧部142を離間させて流路を拡大させたりしてインク流路部141を流れるインクの流量を変化させるようにした。
【0107】
従って、チョークバルブ40の構造を簡単なものとすることができ、プリンタ21の生産効率を向上させることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
【0108】
・上記実施形態では、バルブユニット30の下流に、インクの色毎に4つの流路バルブ31を設けるようにした。そして、流路バルブ31は、流路ハウジング81と、同流路ハウジング内の流路を開閉するための弁装置82とを備えるようにした。そして、電磁石部115を通電及び非通電と切り換えることにより、流路を開閉することができるようにした。これを、バルブユニット30と記録ヘッド29との間のインクの流量を強制的に変化できるものであれば、その他の構成の流路バルブ31を使用するようにしてもよい。例えば、チョークバルブ40と同じ構造のものを流路バルブ31として使用するようにしてもよい。このようにすれば、流路バルブ31の構造が簡素化する。また、全ての色のインクの流量が同時に変化されるため、流路の開閉の制御が容易となる。
【0109】
・上記実施形態では、バルブユニット30の上流にチョークバルブ40を設けるようにしたが、設けないようにしてもよい。
・上記実施形態では、チョークバルブ40を、インク流路部141と押圧部142とによって構成されるようにしたが、チューブ38におけるインクの流量を変化させることができる物であれば、その他の構造のチョークバルブ40でもよい。例えば、流路バルブ31と同じ構造のものをチョークバルブとして使用するようにしてもよい。なお、このとき、流路バルブ31は、各色毎のチューブ38に対して1つずつ設けるようにする。このようにすれば、バルブユニット30内のインクを選択的に吸引したり、バルブユニット30内に選択的に充填させたりすることができるようになる。
【0110】
・上記実施形態では、チョークバルブ40は、最もインク流路部141が押圧部142によって押し潰されているときでも、わずかにインクが流れるような構造となるようにしたが、完全にインクが流れないような構造としてもよい。
【0111】
・上記実施形態では、インクカートリッジ33のインクは、空気加圧ポンプ39が駆動されて、インクパックが加圧空気によって押し潰されることによってチューブ38に供給されるようにした。これを、インクカートリッジ33の位置を高い位置に移動させて、自然落下によってチューブ38に供給されるようにしてもよい。
【0112】
・上記実施形態では、チョークバルブ40をフレーム22に設けるようにしたが、キャリッジ25に搭載するようにしてもよい。
・上記実施形態では、液体噴射装置として、インクを吐出するインクジェット式プリンタ21(ファックス、コピア等の印刷装置を含む)について説明したが、他の液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。例えば、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態におけるプリンタの平面図。
【図2】 同じく、記録ヘッド、バルブユニット及び流路バルブの斜視図。
【図3】 同じく、記録ヘッド、バルブユニット及び流路バルブの斜視図。
【図4】 同じく、バルブユニットの側面図。
【図5】 同じく、バルブユニットの側面図。
【図6】 同じく、バルブユニットの断面図。
【図7】 同じく、バルブユニットの要部断面図。
【図8】 同じく、バルブユニットの作用を説明する図。
【図9】 同じく、流路バルブの断面図。
【図10】 同じく、流路バルブの部分分解側面図。
【図11】 同じく、流路バルブの作用を説明する図。
【図12】 同じく、チョークバルブの断面図。
【図13】 同じく、チョークバルブの作用を説明する図。
【符号の説明】
21…液体噴射装置としてのプリンタ、29…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、30B,30C,30M,30Y…液体供給用バルブユニットとしてのバルブユニット、31B,31C,31M,31Y…流路バルブ、33B,33C,33M,33Y…液体貯留手段としてのインクカートリッジ、40…チョークバルブ、65…圧力室、69…開閉弁を構成する支持孔、71…開閉弁を構成する可動バルブ、141…可撓性流路としてのインク流路部、142…押圧部。

Claims (6)

  1. 液体を貯留する液体貯留手段と、前記液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体貯留手段の前記液体を前記液体噴射ヘッドへ供給するための液体供給路とを備えた液体噴射装置において、
    前記液体供給路上において前記液体を一時貯留し、前記液体噴射ヘッドからの前記液体の噴射に伴って、前記一時貯留した前記液体が減少する圧力室と、同圧力室内の前記液体の減少に伴う負圧を感知して前記液体供給路から前記圧力室への前記液体の供給及び非供給を切り換える開閉弁とを有する液体供給用バルブユニットと、
    前記液体供給用バルブユニットの上流側において、前記液体供給路上に設けられ、同液体供給路を流れる前記液体の流量を強制的に変化させるチョークバルブと、
    前記液体供給用バルブユニットの下流において、前記液体供給路上に設けられ、同液体供給路を流れる前記液体の流量を強制的に変化させる流路バルブと
    を備え
    前記チョークバルブを閉じた状態で前記液体供給路における前記チョークバルブよりも下流側領域に負圧を作用させ、この状態において前記チョークバルブを開放状態とすることでチョーククリーニングを実行し、
    その後、前記流路バルブを閉じた状態で前記液体供給路における前記流路バルブよりも下流側領域に負圧を作用させ、この状態において前記流路バルブを開放状態とすることで前記液体噴射ヘッドのクリーニングを実行することを特徴とする液体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の液体噴射装置において、
    前記液体貯留手段は貯留する前記液体の種類毎に複数設けられ、
    前記液体供給路及び前記液体供給用バルブユニットは、1つの前記液体貯留手段に対して1つずつ設けられ、
    前記流路バルブは、1つの前記液体供給路に対して1つずつ設けられていることを特徴とする液体噴射装置。
  3. 請求項1に記載の液体噴射装置において、
    前記液体貯留手段は貯留する前記液体の種類毎に複数設けられ、
    前記液体供給路及び前記液体供給用バルブユニットは、1つの前記液体貯留手段に対して1つずつ設けられ、
    前記流路バルブは、複数の前記液体供給路に対して1つ設けられ、複数の前記液体供給路を流れる前記液体の流量を同時に変化可能に設けられていることを特徴とする液体噴射装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の液体噴射装置において、
    前記液体貯留手段は貯留する前記液体の種類毎に複数設けられ、
    前記液体供給路および前記液体供給用バルブユニットは、1つの前記液体貯留手段に対して1つずつ設けられ、
    前記チョークバルブは、複数の前記液体供給路に対して1つ設けられ、複数の前記液体供給路を流れる前記液体の流量を同時に変化可能に設けられていることを特徴とする液体噴射装置。
  5. 請求項4に記載の液体噴射装置において、
    前記液体供給路は、可撓性部材により形成される可撓性流路を備え、
    前記チョークバルブは、複数の前記可撓性流路を一度に押し潰すことにより前記液体供給路を流れる前記液体の流量を減少させたり、前記可撓性流路から離間して前記液体供給路を流れる前記液体の流量を増加させたりして、前記液体供給路を流れる前記液体の流量を変化させる押圧部を備えたことを特徴とする液体噴射装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の液体噴射装置において、
    前記流路バルブは、
    前記液体が流れる流路内に位置している弁座と、
    前記流路内に配置され、前記弁座を封止する封止位置と前記弁座を開放する開放位置とに移動可能な調芯部材と、
    前記調芯部材に力を加えることにより、同調芯部材を前記封止位置と前記開放位置とに移動させるレバーとを備え、
    該レバーは、
    前記流路の壁面に設けられた溝内に遊嵌されて、該溝に沿って移動可能な支軸を備え、
    前記支軸を中心として回動することにより前記封止位置と前記開放位置とに移動可能であることを特徴とする液体噴射装置。
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