JP4200543B2 - 船舶海洋構造物の横揺れ抑制装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、船舶海洋構造物の横揺れを抑制する船舶海洋構造物の横揺れ抑制装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、船舶海洋構造物の動揺を抑制するものとして、(1) アンチローリングタンク、(2) フィンスタビライザー、(3) ハイブリッド減揺装置がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、(1)アンチローリングタンクは、減揺のための固有の振動数が決まってしまい、減揺効果が固有周期に限定される、(2)フィンスタビライザーでは、水中翼を利用するため、抵抗が発生し船が低下する、(3)ハイブリッド減揺装置では、機構が複雑になる等問題がある。
【0004】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、構造が簡単で、減揺効果が広い範囲で得られるように、かつ船速低下をまねかないで横揺れを抑制できる船舶海洋構造物の横揺れ抑制装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、船舶の甲板上にマストを設け、そのマストに昇降動自在にウェイトを設け、そのマストにウイングセイルを水平旋回自在に設け、上記ウェイトを上下する上下動装置を設けると共に上記ウイングセイルの迎え角を調整するサーボ機構を設け、航走時に上記ウェイトを上下動させると共に上記ウイングセイルの迎え角を制御して横揺れとピッチングを抑えるようにした船舶海洋構造物の横揺れ抑制装置である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適一実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0008】
図1において、10は、海洋構造物としての船舶で、推進器11とラダー12とを備え、海上Sを高速航送するようになっている。
【0009】
この船舶10の甲板13上には、船舶10の略重心を通る位置にマスト14が設けられ、そのマスト14に、回転自在にウイングセイル15が設けられる。
【0010】
ウイングセイル15は、リンク機構16を介してサーボ機構17に連結され、そのサーボ機構17により迎え角を自在に調整できるようになっている。
【0011】
図2に示すように、ウイングセイル15は、多数の流線型のリブ板18を、上部から下部に掛けて漸次長くなるように形成し、そのリブ板18にマスト14を挿通する穴19を形成し、このリブ板18をマスト14に上下に間隔を置いて回転自在に取り付けると共にこれらリブ板18の全体を覆うように帆布20を貼り付けて形成される。
【0012】
このウイングセイル15は、マスト14に挿通された後、リンク機構16とサーボ機構17にて、セイル角度が制御されるようになっている。
【0013】
また、マスト14には、ウェイト21が船舶10のローリング(横揺れ)に応じて上下動されるようになっている。
【0014】
このウェイト21は、図3(a)、図3(b)に示すように、マスト14の上部に従動滑車23が設けられ、マスト14の下部に駆動滑車24が設けられ、その滑車23,24間に索25が巻き掛けられると共にその索25にウェイト21が取り付けられ、駆動滑車24がモータ等の上下動装置26により正逆に回転されてマスト14内でウェイト21が上下動されるようになっている。
【0015】
さて、本発明は、船舶10が、航走中に波浪等の外乱でローリングやピッチングを起こす際に、マスト14内のウェイト21を上下動させて、慣性モーメントを制御することにより船舶の動揺を抑え、同時に、ウイングセイル15の角度(迎え角)を操作して、そのローリングを打ち消すモーメント力を作用させてローリングを抑えるようにしたものである。
【0016】
先ず、船舶10を剛体としたときの回転運動方程式は、数1で表される。
【0017】
【数1】
Figure 0004200543
【0018】
慣性モーメントIは、通常は定数として扱う。このとき数1は、数2で表される。
【0019】
【数2】
Figure 0004200543
【0020】
しかし、Iを可変とすると、数3となる。
【0021】
【数3】
Figure 0004200543
【0022】
この数3中のIドット(t)を制御することにより、減衰力係数を増加させることができ、ウェイト21を上下動させることにより実現できる。
【0023】
このウェイト21の上下動は、船舶10が停船中でも減揺効果が得られると共に広い周期で減揺効果が得られ、ローリングとピッチングの2自由度の減揺効果が得られる。
【0024】
また、ウイングセイル15のセイル操作角度δs を操作することで、ウイングセイル15には、相対風速で揚力Lが発生する。この揚力Lにより、船幅方向には、モーメント力Mが発生し、このモーメントMでローリングを抑えることができる。
【0025】
先ず、船舶10には、図示していないが、船体の状態(横流れ速度v、横揺れ角速度p、横揺れ角φ、回頭角速度r、回頭角ψ、舵角δ、セイル操作角δs 、ウェイト高さδw )を検出する各種センサが設けられている。
【0026】
船体の減揺の制御ロジックは、ウイングセイルを用いて線形自乗最適レギュレータを用いて制御を行う。
【0027】
この最適レギュレータに用いる線形運動方程式は、数4のとおりである。
【0028】
【数4】
Figure 0004200543
【0029】
この数の運動方程式から最適レギュレータの手法を用いて、数5で示される
制御入力uを求める。
【0030】
【数5】
Figure 0004200543
【0031】
このゲインマトリックスKを用いて、時々刻々の状態量(状態ベクトル)から制御入力を計算し、セイルの操作角度を制御する。
【0032】
このように、ウェイト21の上下動とセイル角度の制御を併せて行うことで、効果的な減揺制御が行える。
【0033】
図4は、減揺制御を行うブロック図を示したものである。
【0034】
図において、30は船体、31は、ウェイト21とウイングセイル14をそれぞれ操作する、上下動装置26と、リンク機構16とサーボ機構17からなるアクチュエータ、32は、船体の状態(横流れ速度v、横揺れ角速度p、横揺れ角φ、回頭角速度r、回頭角ψ)を検出するセンサ、33は、上記数1,2を演算するための演算装置である。
【0035】
先ず、ロール角=0となる指令と、センサ32からの船体の状態が加算器34を介して演算装置33に入力されて、セイル角度の操作量35がアクチュエータ31に入力され、それに基づいてウェイトとウイングセイルにより船体30が操作されてロール角が「0」になるように制御されるが、この際、船体30には、波浪等の外乱36が加わるため、センサ32は、この外乱36の加わった船体の状態を、横揺れ速度v,横揺れ角速度p、横揺れ角φ、回頭角速度γ、回頭角ψの変化として検出し、これに基づいて演算装置33が、ゲインマトリックスKを用いて、時々刻々の状態量(状態ベクトル)から制御入力35を計算し、外乱36を加味した制御量を決定して最適化を図るようになっている。
【0036】
次に、本発明の減揺制御の結果を図5,図6により説明する。
【0037】
図5(a)は、慣性モーメントの経時変化を示し、図5(b)は、そのとき制御したウェイトの上下位置の経時変化を示す。
【0038】
図5(c)は、船体のロールの経時変化を示し、図中点線aは、制御なしのロール変化を、実線bは、ウェイトの上下位置を制御したときのロール変化を示している。
【0039】
点線bに示すように、ウェイトを制御しないときは、ロール角が±10度変化するが、ウェイトの上下位置を制御することで±約5度に抑えることができた。
【0040】
また、図6(a)は、ウイングセイルの操作角を0にして船舶を航走したときのロール角の経時変化を示したもので、図6(b)は、図6(a)のロール角の経時変化に対してウイングセールを制御したときのロール角の経時変化を示し、図6(c)は、そのときのウイングセイルの操作角の制御の経時変化を示している。
【0041】
図6(a)に示すように、ウイングセイルを操作しない場合は、±約10度ロール角が不規則に変化するが、この変化に対して図6(c)に示すようにウイングセイル角度を制御することで、図6(b)に示すようにロール角度の変化を±約3度の範囲に減揺することができた。
【0042】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、船舶の航走中に生じるローリングを、ウェイトの上下させることにより、さらにウイングセイルの角度も併せて操作することでローリングを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す図である。
【図2】図1のウイングセイルの詳細図である。
【図3】図1のウェイトを上下する機構の詳細を示す図である。
【図4】本発明における減揺制御を示すブロック図である。
【図5】本発明において、ウェイトの上下による減揺の実験結果を示す図である。
【図6】本発明において、ウイングセイルによる減揺の実験結果を示す図である。
【符号の説明】
10 船舶
13 甲板
14 マスト
15 ウイングセイル
17 サーボ機構
21 ウェイト
26 上下動装置

Claims (1)

  1. 船舶の甲板上にマストを設け、そのマストに昇降動自在にウェイトを設け、そのマストにウイングセイルを水平旋回自在に設け、上記ウェイトを上下する上下動装置を設けると共に上記ウイングセイルの迎え角を調整するサーボ機構を設け、航走時に上記ウェイトを上下動させると共に上記ウイングセイルの迎え角を制御して横揺れとピッチングを抑えるようにしたことを特徴とする船舶海洋構造物の横揺れ抑制装置。
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