JP4196750B2 - 帯電防止透明積層体 - Google Patents

帯電防止透明積層体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明基材を保護するハードコート層を設置する際、干渉縞を無くし、視認性を高めた帯電防止透明積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プラスチックは軽量で加工性に優れる等の理由から様々な産業分野で使用されている。しかし、プラスチック自身の表面は傷が付きやすいという欠点を有している。この欠点を改良するため表面にハードコート剤を塗布し、ハードコート層を形成する事で表面硬度を上げ、プラスチックを傷から保護することが日常的に行われている。
ところが、ディスプレイ等の画像表示装置の表面へ透明基材上にハードコート層を設置したプラスチックを用いると、基材とハードコート層の屈折率の差から干渉縞が発生し、視認性を悪くする。
特に、埃等の付着を防止する目的で、金属酸化物を導電性材料としたハードコート層を設けた構成とすることが開示されている。(特許文献1、特許文献2参照)
【0003】
しかしながら、基材上に直接前述の材料からなるハードコート層を塗布、設置すると、導電性物質の屈折率が高いため、基材とハードコート層の屈折率の差はさらに大きくなり、干渉縞もより、はっきりと目立つものになる。
また、干渉縞の低減と帯電防止機能を両立させるため、粒径1〜100nmの五酸化アンチモン酸亜鉛微粒子(A)と多官能(メタ)アクリレート(B)とを含み、Aの割合がA+Bの20〜80重量%の帯電防止組成物が提示され、Aの配合量を変化させることで基材との屈折率の差を小さくする技術が開示されている。(特許文献3参照)
【0004】
しかし、この技術は基材の屈折率に合わせて帯電防止剤の量を変化させなければならず、結果として安定した帯電防止性能が得られないという欠点を持つ。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−115087号公報
【特許文献2】
特開2000−233467号公報
【特許文献3】
特開平11−92750号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述した欠点を補うものであり、すなわち、干渉縞の無い帯電防止透明積層体を供給するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記に鑑み鋭意研究した結果、基材と屈折率を同じくし、かつ添加した粒子に依ってその表面に微細な凸部を設けた層を設置し、その上にフィルムを保護するハードコート層を積層することが、課題を改善することを見いだし、本発明に至った。
【0008】
即ち、本発明の請求項1の発明は、透明な支持体上に、帯電防止性能を持たせ、かつ基材と同じとなるよう屈折率を調整し、さらにその表面に微少な凸部を設けた第一層と、ハードコート性の第二層を有し、且つ、前記第一層が、エネルギー線硬化性樹脂(A)、平均粒子径300nm以上の粒子(B)、平均粒子径100nm未満の帯電防止剤(C)、低屈折率のエネルギー線硬化性樹脂またはフィラー(D)を含み、且つ、前記第一層表面の平均高さ(Rz)が100nm以上であることを特徴とする帯電防止透明積層体である。
【0009】
また、請求項2の発明は、前記第一層表面において、平坦部から突出したフィラー(B)の面積の占める割合が1平方ミリメートル当たり50%以上であることを特徴とする請求項1に記載の帯電防止透明積層体である。
【0010】
また、請求項3の発明は、前記第二層が活性エネルギー線硬化性樹脂を含むことを特徴とする請求項1または請求項2記載の帯電防止透明積層体である。
【0012】
また基材と屈折率を同じにするために用いる屈折率調整剤として、屈折率を低下させるためには(メタ)アクリロイ基を持つフッ素含有モノマーや平均粒子径が100nm以下のシリカゾルを用いることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明の透明積層体ついて詳細に説明する。
本発明の透明積層体は、図1に示すように、透明支持体3の片面に、帯電防止機能を有し、かつ表面に微小な凸部を設けた第一層2、およびハードコート性を有する第二層4を設けた構成からなる。
ここで、第一層2は、大別して、平均粒子径が100nm以上のフィラー1と、それを保持するエネルギー線硬化樹脂5、及び必要に応じて添加される屈折率調整剤から構成される。
【0014】
まず、屈折率調整を必要とする理由とその方法について述べる。
一般には表面に微細な凸部を設けた第一層2を透明支持体上に設置すれば、凸部の光散乱効果により、透明支持体3と表面に凸部を持つ第一層2屈折率に差があっても干渉縞は消去される。
【0015】
しかし、この凸部を持つ第一層2の上に、新たに別の層を積層すると、この第一層表面の凸部は、次に塗布された第二層4で被覆され、光の散乱は殆ど示さなくなる。
そのため、凸部を表面に持つ第一層2と透明支持体3との屈折率の差による干渉縞が現れることになる。
そこで、表面に凸部を持つ第一層2と透明支持体3との屈折率を何らかの方法により合わせる必要が生じる。
【0016】
本発明では、表面に凸部を持つ第一層は、具体的には、平均粒子径が300nm以上の粒子とそれを保持する樹脂、及び帯電防止性能を有する金属酸化物で構成される。
このとき、前記粒子と樹脂及び金属酸化物を混合し、膜としたときの屈折率が、それを塗布する透明支持体と同じであれば、屈折率を改めて合わせる必要は無い。
【0017】
しかし、樹脂、粒子及び金属酸化物の種類の組み合わせだけでの屈折率調整には限界がある。特に金属酸化物は、一般的には透明支持体やバインダーとして用いられる樹脂分より屈折率が高く、透明支持体との屈折率の差が広がり、この上に新たな層を設置すると、透明支持体と第一層とで干渉縞が発生する。
この干渉縞を解消するためには、第一層の屈折率を調整する必要が生じることになる。
【0018】
本発明では、屈折率を低下させる屈折率調整剤の材料として、(メタ)アクリロイ基を持つフッ素含有のモノマーやシリカゾルを用いる。
次に、平均粒子径が300nm以上の粒子の働きについて述べる。
透明支持体上の第一層表面から突きでた粒子は、その上に積層されたハードコート性の第二層で覆われる。
このとき、前記粒子の凸部は、ハードコート性の第二層との光を反射する界面を不明瞭なものにする作用、及び屈折率を段階的に変化させることで光りの反射を押さえ、干渉縞を発生させない働きを持つと考えらる。
干渉縞を発生させない働きを示すためには、透明支持体と屈折率を合わせた第一層の表面の平均高さは、100nm以上とする必要がある。
これより表面の平均高さが小さい場合は、界面の不明瞭さが緩和され、凸部を形成した意味をなさない。
【0019】
また、前記第一層の凸部の占める面積は、平坦部と合わせた面積の50%以上であることが必要となる。これより凸部の占める面積が小さいと、界面がはっきりと存在し、屈折率の差による干渉縞が発生する。
また、より効率的に干渉縞の発生を押さえるためには、表面の平均高(Rz)が100nm以上であり、かつ凸部の占める面積が50%以上であればさらに良い。
そして、粒子が安定に保持されるためには、粒子の半分近くがバインダーに埋もれていることが必要である。
【0020】
具体的には、300nmの粒子を使用する場合は、重量比でバインダー樹脂90重量部に対し、平均粒子径が300nm、真比重2程度の粒子を10重量部の比率で加えたものが塗布されたとき、乾燥膜厚が500nmになるよう設置すると、表面の平均高さ(Rz)が100nm以上であり、かつ、粒子の凸部面積が50%を越える。
なお、粒子の真比重が高いと、同じ重量比では粒子径が同じ場合と比較してが個数が減少するため、添加する粒子の量を増加させる必要がある。
【0021】
また、同比重で粒子径が大きくなる場合でも添加される個数が減少するため添加する粒子の量を増加させなければならない。
同時に添加される粒子の屈折率は、層間の屈折率を穏やかに変化させるために、基材とハードコート層の間に入るものを選定することがより好ましい。
帯電防止剤は、平均粒子径が、100nm未満が良く、100nmを越える粒径の金属酸化物を用いた場合着色、光線透過率の低下を来す。
【0022】
この第一層は、屈折率や表面高さの条件を満たしたとき、ハードコート性を有する第二層を設置しても、干渉縞の無い透明積層体が作成されることから、透明支持体上に設置された第一層が、帯電防止性干渉縞消去層としての作用する。
ここでいう干渉縞とは、透明基材上に塗膜を設置したものに光を反射させたときに見える虹色の縞模様を指す。この干渉縞は、反射スペクトルを測定すると山と谷が連続した波形を描き、山と谷の差(フリンジ幅)が大きい程強く、差が小さい程弱く見える。
そこで、山と谷の差から干渉縞の強さを定量的に表す事が出来る。目視観察で干渉縞が全く無いと感じられるのは、山と谷の差がおよそ0.015未満のときである。
【0023】
干渉縞消去機能を有する第一層を構成する樹脂は、エネルギー線硬化樹脂、熱硬化性樹脂のいずれも使用可能であるが、エネルギー線硬化樹脂が好ましい。
ここで、エネルギー線硬化樹脂は、特に種類は限定されないが、より好ましくは、(メタ)アクリロイル基を分子内に持つ化合物であり、さらには(メタ)アクリロイ基が1〜20個有するものが良い。
具体例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を上げることが出来る。
【0024】
本発明の第一層表面に凸部を形成させる粒子は、光学的に透明であれば、一般に公知のものが使用される。ただし、不透明であったり、着色していたとしても、最終的なハードコート付きフィルムとしたときに光線透過率やヘイズ、着色等に問題が無い場合は使用しても構わない。
【0025】
具体例としては、無機物としてはゲル法や沈殿法及び焼性法で作られたシリカや、シリカとアルミニウムの複合体、無機物と有機物の複合体としてはシリカとアクリルの複合化物、有機物としてはアクリル粒子、さらにはベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド縮合物等が使用される。
粒子径としては100nm〜20000nmのものが好ましく、より好ましくは300nm〜3000nmのものが好ましい。この範囲外では界面の不明瞭さを出現させる機能が低下し、さらに、粒子径が大きすぎる場合には、凸部を被服するためのハードコートの膜厚が厚くなりすぎ、生産性、コストを悪化させる。
【0026】
なお、凸部がハードコートの表面に突き出た状態では、その割合によってはヘイズ値が上昇し好ましくない。
粒子はこれらの中から、透明支持体とハードコート性の第二層の中間の屈折率を持つものを適宜選択して使用するのがよい。
【0027】
本発明の第一層に使用される、屈折率調整剤としては、屈折率を低下させる樹脂としては、1.3台の屈折率を持つことで知られている(メタ)アクリロイ基を持つフッ素含有化合物が良く、より好ましくは分子内に3個のフッ素原子を持つトリフルオロアクリレートが良い。
分子内の(メタ)アクリロイ基が粒子バインダーとして用いるエネルギー線架橋剤と架橋することで、粒子保持機能を損なう事無く屈折率を低下させることが可能となる。
【0028】
また、屈折率を低下させる粒子としては、例えば屈折率が1.4程度であるLiF、MgF2、3NaF・AlF3、屈折率が1.3程度であるNa3AlF6及び屈折率が1.35〜1.48の範囲であるシリカゾルが使用される。より好ましくは、屈折率1.36のシリカゾルが用いられる。
これらの無機粒子の平均粒子径は100nm未満であることが良い。これより大きいと、屈折率の低い粒子が層の表面に突き出た状態となり、界面を曖昧にするために添加した粒子と競合し、界面消去用粒子の持つ屈折率の調整機能を低下させる。
【0029】
帯電防止剤として用いられる金属酸化物は酸化錫インジウム、アンチモンドープ酸化錫、アンチモン酸亜鉛、酸化アンチモン等が挙げられる。
これらの粒子の平均粒子径は100nm未満が良く、これより大きいと屈折率低下用フィラーと同じ理由で界面消去用粒子の持つ屈折率調整機能を低下させると同時に透過率の低下、着色の問題が発生し好ましくない。
【0030】
なお、干渉縞消去性を有する第一層の上に積層するハードコート性を有する第二層は特に限定されるものではなく、通常用いられる活性エネルギー線硬化性ハードコート樹脂を用いる事が出来る。
例えば、アクリル多官能化合物をベースとするアクリル樹脂を用いた場合に高い表面硬度、擦傷性及び透明性を得ることが出来る。アクリル多官能化合物の例としては、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等を挙げる事が出来る。
さらに、第二層上に反射防止層や防眩層を設置しても良い。
本発明においては、帯電防止性干渉縞消去性を有する第一層内に適宜、紫外線吸収剤、レベリング剤、消泡剤等の添加剤を、最終的な屈折率が透明支持体と同じであり、かつ、粒子の凸部の効果を損なわない範囲で使用することには何ら問題は無い。
【0031】
本発明の耐電防止性干渉縞消去性を有する第一層や、ハードコート性を有する第二層には光開始剤を配合する事が好ましい。光開始剤は特に限定されるものではなく、紫外線等を照射した際に、ラジカルを発生する化合物を用いる事が出来る。
【0032】
具体的には1−ヒドロキシシクロフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1、2−ジフェニルエタン−1−オン、ベンゾフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等が使用できる。
【0033】
本発明では、光開始剤の配合量はエネルギー線硬化性成分100重量部に対し0.1〜10重量部、より好ましくは4〜7重量部とされる。0.1重量部より少ないと硬化が不十分のため膜としての強度が不足したりバインダーとしての機能が低下する。また、10重量部を越えると膜にひびが入ることが有り好ましくない。
【0034】
ここで使用される透明支持体は、屈折率が1.4〜1.8の範囲であれば特に限定されない、TAC(トリアセチルセルロース)フィルム、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、PEN(ポリエチレンナフタレート)フィルム等を用いる事が出来る。
また、透明支持体の厚さは特に限定されず必要に応じて適宜選定され、かつ形態もフィルム状、シート状、及び板状の何れでも良い。
【0035】
前述の帯電防止性干渉縞消去性を有する第一層の膜厚は、最低限、表面高さを形成する粒子と同程度の膜厚が必要で、300nm以上が良く、より好ましくは400nm以上が良い。これより薄いと、粒子の保持機能が低下し塗工工程で粒子が脱落する場合が有る。
厚い方向では特に干渉縞消去の点での制限は無く、表面高さの条件が満たされていれば良い。
【0036】
本発明の帯電防止性干渉縞消去を有する第一層を作成するに当たっては、バインダー成分(A)凸部形成粒子(B)及び屈折率調整剤(D)帯電防止剤(C)やその他の添加剤を加え、分散機等を用いて分散混合、または溶解するなど従来公知の方法を用いれば良い。
【0037】
塗液作成、及び塗工性付与のために、溶媒を加えても良い。溶媒は特に限定することは無いが、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等ののエステル類、トルエン、キシレン等の芳香族化合物、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類等を例示することが出来る。
また、塗工に際しても公知の方法、例えばロールコーター法、ブレードコーター法、マイクログラビア法、スピンコーター法等により基材表面に塗工する。その後、必要に応じて熱風乾燥等を行い活性エネルギー線を照射することで硬化させることが出来る。
ここで用いる活性エネルギー線は特に制限はなく、例えば紫外線や電子線などがある。
【0038】
紫外線を用いる場合、例えば高圧水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ等を用いた従来公知の紫外線照射装置を用いる事が出来る。
また、電子線を用いる場合、装置に特に制限は無く公知の装置を用いる事が出来る。このときの加速電圧は80〜300kVの範囲が一般的である。
【0039】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示す。なお、各実施例中の「部」は、重量部を意味する。
【0040】
<実施例1>
樹脂(A)としてKAYARAD TMPTA(日本化薬製)55重量部と粒子(B)としてメタクリル粒子、エポスター YS20(平均粒子径 2000nm)25重量部、帯電防止剤(C)として酸化錫インジウム(三井金属製 平均粒子径30nm)20重量部を測り取り、重合開始剤(IRGACURE−184)2.5gを溶かしたMEK50重量部を加え、ホモミキサーを用い回転速度1500rpmで15分間分散を行い塗工液を作成した。
この塗液をワイヤーバーにて、乾燥塗布厚が2.5μmとなるようTACフィルムに塗布し、70℃のオーブンで1分乾燥を行った後、紫外線照射を行い帯電防止性干渉縞消去層を得た。
次にライトアクリレートDPE−6A(共栄社製、アクリル6官能)70重量部とIRUGACURE−184(チバガイギー製)3.5重量部を溶かしたMEK30重量部を加え、攪拌機で完全に混ざるまで攪拌した。
この塗液をワイヤバーにて乾燥塗布厚が5μmとなるよう塗布し乾燥した後、紫外線を照射し、実施例1のサンプルを得た。
【0041】
<実施例2>
実施例1で示した樹脂(A)をNKエステル BPE−100(日本化薬製)25重量部と、(B)エポスターYS;35重量部、さらに(D)成分としてOSCAL スルーリア;MIBK分散(触媒化成工業製)を固形分換算で10重量部、帯電防止剤(C)としエルコムP (触媒化成工業製 酸化アンチモン;平均粒子径 20nm)30重量となるようにし、塗布量を3μmとした他は施例−1と同様にして実施例2のサンプルを得た。
【0042】
<実施例3>
樹脂(A)として(NKエステル BPE−100;日本化薬製)30重量部と粒子(B)としてメタクリル粒子(エポスター YS20;平均粒子径 2000nm)30重量部を測り取り、さらに屈折率調整剤(D)としてOSCALスルーリア;MIBK分散(触媒化成工業製)を固形分換算で10重量部、帯電防止剤(C)として酸化アンチモン(エルコムP 触媒化成工業製 平均粒子径 20nm)30重量部となるよう加えた後、重合開始剤(IRGACURE−184)3.25重量部を溶かしたMEK50重量部を加え、塗布量を2.5μmとした他は実施例−1と同様にして実施例−3のサンプルを得た。
【0043】
<比較例1>
実施例1で示した粒子 エポスター YS20を除いた他は、実施例1と同様にして比較例1のサンプルを作成した。
【0044】
<比較例2>
実施例2で示した屈折率調整剤(D)を除いた他は、実施例1と同様にして比較例2のサンプルを作成した。
【0045】
<比較例3>
実施例2で示した帯電防止性干渉縞消去層の塗布厚を4μmにした以外は、実施例1と同様にして比較例3のサンプルを作成した。
【0046】
<比較例4>
実施例1で示した耐電防止剤(C)を除いた他は、実施例1と同様にして比較例4のサンプルを得た。
【0047】
<評価>
実施例及び比較例のサンプルを以下に示す方法によって評価した。
【0048】
<フリンジ幅>
日立製作所製 自動分光光度計U−4000を用い、5°正反射で反射スペクトルを測定した。このスペクトルデータから反射率の最大値と最小値の差の絶対値をフリンジの幅とした。
なお、測定の際には塗布面と反対の面をサンドペーパーで荒らし、反射防止の措置を行った。
<目視評価>
20W蛍光灯の直近20cmの距離から干渉縞の目視評価を行った。
評価の際には塗布面と反対の面をサンドペーパーで荒らし、反射防止の措置を行った。
<粒子面積>
オリンパス製 レーザー顕微鏡 OLS 1100を用い、凸部粒子の面積率を測定した。
<平均高さ;Rz>
オリンパス製 レーザー顕微鏡 OLS 1100を用い、表面の平均高さを測定した。
<表面抵抗>
JIS K6911に準拠して行った。
これらの評価結果を表−1に示す。
【0049】
【表1】
Figure 0004196750
【0050】
【発明の効果】
以上の様に、本発明の透明プラスチィックは干渉縞の抑制に優れ、かつ帯電防止性能に優れた効果を有するものである。
【0051】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 第一層
2 フィラー
3 透明支持体
4 ハードコート層
5 硬化樹脂
6 界面が不明瞭になっている部分

Claims (3)

  1. 透明な支持体上に、帯電防止性能を持たせ、かつ基材と同じとなるよう屈折率を調整し、さらにその表面に微少な凸部を設けた第一層と、ハードコート性の第二層を有し、且つ、
    前記第一層が、エネルギー線硬化性樹脂(A)、平均粒子径300nm以上の粒子(B)、平均粒子径100nm未満の帯電防止剤(C)、低屈折率のエネルギー線硬化性樹脂またはフィラー(D)を含み、且つ、
    前記第一層表面の平均高さ(Rz)が100nm以上である
    ことを特徴とする帯電防止透明積層体。
  2. 前記第一層表面において、平坦部から突出したフィラー(B)の面積の占める割合が1平方ミリメートル当たり50%以上であることを特徴とする請求項に記載の帯電防止透明積層体。
  3. 前記第二層が活性エネルギー線硬化性樹脂を含むことを特徴とする請求項1または請求項2記載の帯電防止透明積層体。
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