JP4082089B2 - 積層体 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ディスプレイ等に用いられる、基材上にハードコート層を設けた積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、プラスチックは軽量で加工性に優れる等の理由から様々な産業分野で使用されている。しかし、プラスチック自身の表面は傷が付きやすいという欠点を有している。この欠点を改良するため表面にハードコート剤を塗布し、ハードコート層を形成する事で表面硬度を上げ、プラスチックを傷から保護することが日常的に行われている。
ところが、ディスプレイ等の画像表示装置の表面へ透明基材上にハードコートを設置したプラスチックを用いると、基材とハードコートの屈折率の差から干渉縞が発生し、視認性を悪くする。
【0003】
特に、埃等の付着を防止する目的で、金属酸化物を導性材料として用いる方法が特開平11−115087号公報や、特開2000−233467号公報等に開示されている。しかしながら、基材上に直接これらの材料を塗布、設置すると、導電性物質の屈折率が高いため、基材との屈折率の差はさらに大きくなり、干渉縞もより、はっきりと目立つものになる。
また、特開平11−92750号公報では、干渉縞の低減と帯電防止機能を両立させるため、粒径1〜100nmの五酸化アンチモン酸亜鉛粒子(A)と多官能(メタ)アクリレート(B)とを含み、五酸化アンチモン酸亜鉛粒子(A)の割合が粒子(A)+アクリレート(B)の20〜80重量%の帯電防止組成物が提示され、Aの配合量を変化させることで基材との屈折率の差を小さくする技術が開示されている。
しかし、この技術は基材の屈折率が高いとき、屈折率を上昇させる機能を合わせ持つ五酸化アンチモン酸亜鉛の配合量を高くする必要があり、結果として光線透過率が低下する。この考えを応用し、光線透過率をあげるために膜厚を薄くすると、フィルム保護の機能が低下する。
【0004】
【解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述した欠点を補うものであり、すなわち、高い透明性を有し、かつ干渉縞の低減された積層体を供給するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、透明な基材の上に、アンダーコート層、ハードコート層を有する積層体であって、該アンダーコート層が、硬化性樹脂(A)と平均粒子径100nm以上の粒子(B)を含み、かつ表面の平均高さ(Rz)が100nm以上である微少な凸部を設けてなり、かつ表面の該粒子(B)の突出した部分の面積の占める割合が、1mm当たり50%以上であり、かつ、該アンダーコート層と該基材の屈折率との差が絶対値で0.03以下であり、かつ該アンダーコート層と該ハードコート層の屈折率の差が絶対値で0.05以下であることを特徴とする画像表示装置の表面に設けられる積層体である。
【0007】
請求項の発明は、前記アンダーコート層が、さらに屈折率調整剤として低屈折率及び/又は高屈折率の硬化性樹脂又はフィラー(C)を有することを特徴とする請求項1記載の積層体である。
【0008】
【実施の形態】
以下本発明の積層体について詳細に説明する。
本発明は基材上にアンダーコート層、ハードコート層を設けてなる積層体に関するものであり、該アンダーコート層は、平均粒子径が100nm以上の粒子(B)とそれを保持する硬化樹脂(A)を含むものであり、必要に応じて添加される屈折率調整剤(C)を添加してなるものである。
【0009】
一般に、表面に微細な凸部を設けた層を基材上に設置すれば、凸部の光散乱効果により、基材と表面に凸部を持つ層の屈折率に差があっても干渉縞は消去されると考えられる。しかし、この凸部を持つ層の上に、新たに別の層を積層すると、第一層表面の凸部は次に塗布された層で被服され光の散乱は殆ど示さなくなる。そのため、凸部を表面に持つ層と基材との屈折率の差による干渉縞が現れることになり、表面に凸部を持つ層と基材との屈折率を何らかの方法により合わせる必要が生じることが予想される。
【0010】
なお、ここでいう干渉縞とは、透明基材上に塗膜を設置したものに光を反射させたときに見える虹色の縞模様を指す。この干渉縞は、反射スペクトルを測定すると山と谷が連続した波形を描き、波形の山と谷の差が大きい程強く、差が小さい程弱く見える。そこで、波形の山と谷の差から干渉縞の強さを定量的に表す事が出来る。目視観察で干渉縞が全くないと感じられるのは、波形の山と谷の差が約0.15%未満のときである。
【0011】
本発明では、表面に凸を持つアンダーコート層として、平均粒子径が100nm以上の粒子(B)とそれを保持する硬化樹脂(A)で構成されるアンダーコート層を設けることを特徴とする。ここで、平均粒子径が100nm以上の粒子(B)とエネルギー線硬化樹脂(A)を混合し、膜としたときの屈折率が、それを塗布する基材と同程度、好ましくは屈折率の絶対値で0.03以下、更に好ましくは0.01以下であれば屈折率を改めて合わせる必要はないものである。
【0012】
本発明に用いられる基材は、特に制限するものではないが、屈折率が1.4〜1.8の範囲である透明基材であることが好ましい。具体的には、TAC(トリアセチルセルロース)フィルム、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、PEN(ポリエチレンナフタレート)フィルム等を用いる事が出来る。
また、基材の厚さは特に限定されず必要に応じて適宜選定され、かつ形態もフィルム状、シート状、及び板状の何れでも良い。
【0013】
アンダーコート層を構成する硬化樹脂(A)は、熱硬化性のものも使えるが、エネルギー線硬化樹脂が好ましい。樹脂は特に限定されないが、より好ましくは(メタ)アクリロイル基を分子内に持つ化合物であり、さらには(メタ)アクリロイル基が1〜20個有するものが良い。具体例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を上げる事が出来る。
【0014】
次に本発明のアンダーコート層に含まれる平均粒子径100nm以上の粒子(B)について説明する。
粒子(B)は、図3の2bに示されるように、基材上のアンダーコート層表面から突きでており、その上に積層されたハードコート層で覆われる。このとき、定かではないが、粒子の凸部はハードコート層との光を反射する界面を不明瞭なものにする作用、及び屈折率を段階的に変化させることで光りの反射を押さえ、干渉縞を発生させない働きを持つと考えらる。
【0015】
本発明の平均粒子径100nm以上の粒子(B)は、光学的に透明であれば、一般に公知のものが使用される。ただし、不透明であったり、着色していたとしても、最終的なハードコート付きフィルムとしたときに光線透過率やヘイズ、着色等に問題が無い場合は使用しても構わない。
【0016】
具体例としては、無機物としてはゲル法や沈殿法及び焼性法で作られたシリカや、シリカとアルミニウムの複合体、無機物と有機物の複合体としてはシリカとアクリルの複合化物、有機物としてはアクリル粒子、さらにはベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド縮合物等が使用される。
【0017】
粒子径としては100nm〜20000nmのものが好ましく、より好ましくは300nm〜3000nmのものが好ましい。この範囲外では界面の不明瞭さを出現させる機能が低下し、さらに、粒子径が大きすぎる場合には、凸部を被服するためのハードコートの膜厚が厚くなりすぎ、生産性、コストを悪化させる。
なお、凸部がハードコートの表面に突き出た状態では、その割合によってはヘイズ値が上昇し好ましくない。
また、粒子はこれらの中から基材とハードコート層の間の屈折率を持つものを適宜選択して使用するのがよい。
【0018】
アンダーコート層は、干渉縞を発生させないためには、表面の平均高さを100nm以上とすることが好ましい(図2)。これより小さい場合は界面の不明瞭さが緩和され、凸部を形成した意味をなさない。また、凸部の占める面積は平坦部と合わせた面積の50%以上であると好ましい。これよりも小さいと界面がはっきりと存在し、屈折率の差による干渉縞が発生する。より効率的に干渉縞の発生を押さえるためには、表面の平均高(Rz)が100nm以上であり、かつ凸部の占める面積が50%以上であればさらに良い(図1)。
【0019】
また、アンダーコート層表面の平均高さ(Rz)が100nm以上となる条件は最低限100nmの粒子をそのまま基材表面に固着させることであるが、実施には粒子を基材に安定に固着させるためには基材に影響を与える程の高温が必要であったり、粒子間に空隙ができるとこの部分は屈折率が1の空気が入り込み、層としての屈折率は低くなってしまう等の問題が生じ、本発明にはそぐわない。
粒子が安定に保持されるためには、粒子の半分近くがバインダーに埋もれていることが必要であり、実用上は300nmの粒子を使用する場合は、重量比でバインダー樹脂90に対し、平均粒子径が300nm、真比重2程度の粒子を10の比率で加えたものが塗布されたとき、乾燥膜厚が500nmになるよう設置すると、表面の平均高さ(Rz)が100nm以上であり、かつ、粒子の凸部面積が50%を越える。
【0020】
なお、粒子の真比重が高いと、同じ重量比では粒子径が同じ場合と比較してが個数が減少するため、添加する粒子の量を増加させる必要がある。
また、同比重で粒子径が大きくなる場合でも添加される個数が減少するため添加する粒子の量を増加させなければならない。
同時に添加される粒子の屈折率は、層間の屈折率を穏やかに変化させるために、基材とハードコート層の間に入る屈折率をもつものを選定することがより好ましい。
【0021】
また、樹脂及び粒子の種類の組み合わせただけでの屈折率調整には限界がある。
例えば、帯電防止性能を付与するために金属酸化物を併用することがある。金属酸化物は一般的には基材やバインダーとして用いられる樹脂分より屈折率が高く、基材との屈折率の差が広がり、この上に新たな層を設置するとまず基材と基材上の層とで干渉縞が発生する。
そのため、アンダーコート層の屈折率を調整する必要が生じることになる。このような場合、公知の屈折率を調整する材料を添加することができる。
【0022】
基材と同じ屈折率を得るために、粒子の真比重と屈折率、及びバインダーの比重と屈折率から両者を配合したときの屈折率を求め、この値が基材より高ければ屈折率低下を、基材より低ければ屈折率を上昇させる材料を屈折率が基材と同じになるよう配合する。
勿論、耐電防止機能を得るために金属酸化物等を配合し、屈折率が目標とする屈折率より高くなった場合は屈折率低下剤を配合すれば良い。
よって、屈折率の調整は基材の屈折率に応じて行う操作である。
【0023】
本発明で使用される、屈折率調整剤(C)としては、屈折率を低下させる樹脂としては、1.30〜1.40の屈折率を持つことで知られている(メタ)アクリロイル基を持つフッ素含有化合物が良く、より好ましくは分子内に3個のフッ素原子を持つトリフルオロアクリレートが良い。
分子内の(メタ)アクリロイル基が粒子バインダーとして用いるエネルギー線架橋剤と架橋することで、粒子保持機能を損なう事無く屈折率を低下させることが可能となる。
【0024】
また、屈折率を低下させる粒子としては、例えば屈折率が1.4程度であるLiF、MgF2、3NaF・AlF3、屈折率が1.3程度であるNa3AlF6及び屈折率が1.35〜1.48の範囲であるシリカゾルが使用される。より好ましくは、屈折率1.36のシリカゾルが用いられる。
これらの無機粒子の平均粒子径は100nm未満であることが良い。これより大きいと、屈折率の低い粒子が層の表面に突き出た状態となり、界面を曖昧にするために添加した粒子と競合し、界面消去用粒子の持つ屈折率の調整機能を低下させる。
【0025】
屈折率を上昇させる粒子としては、一般的に知られる金属酸化物が使用される。
高屈折率を有する粒子としては、例えば1.7〜2.2の屈折率をZnOや2.3〜2.7の屈折率を持つTiO2、屈折率が1.6のAl23等が使用される。これらの粒子は界面消去用粒子の効果を阻害しないために100nm以下の粒子径のものを使用する。
【0026】
屈折率上昇用に用いるバインダーの樹脂成分としては、例えば屈折率を向上させるのに役立つ分子または原子を含んだ屈折率の高いエネルギー線硬化樹脂を使用することが望ましい。屈折率を向上させる分子または原子としては、芳香族環、F以外のハロゲン原子、S、N、P等の原子が上げられる。
具体的にはフェニルグリシジルエーテルや、イソシアヌレートを含む(メタ)アクリロイル基を持つ化合物が良い。
【0027】
アンダーコート層と基材と屈折率は同じ、又は少なくとも該二層の屈折率の差が5%以内になるように調整することが望ましい。
アンダーコート層の膜厚は、最低限、表面高さを形成する粒子と同程度の膜厚が必要で、300nm以上が良く、より好ましくは400nm以上が良い。これより薄いと、粒子の保持機能が低下し塗工工程で粒子が脱落する場合が有る。
厚い方向では特に干渉縞消去の点での制限は無く、表面高さの条件が満たされていれば良い。
【0028】
アンダーコート層を作成する場合には、粒子(B)の比重、屈折率、粒子径から凸部を形成するため必要量を算出し、その後バインダー樹脂の比重、屈折率を合算し、塗膜を形成したときの屈折率を求める。
このとき、対象とした基材より屈折率が高ければ、上述した屈折率低下剤を、高ければ屈折率向上剤を屈折率が基材と同じになるよう加える。
本発明のアンダーコート層を作成するに当たっては、バインダー成分(A)、凸部形成粒子(B)及び屈折率調整剤(C)やその他の添加剤を加え、分散機等を用いて分散混合、または溶解するなど従来公知の方法を用いれば良い。
【0029】
また、塗液作成、及び塗工性付与のために、溶媒を加えても良い。溶媒は特に限定することは無いが、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、トルエン、キシレン等の芳香族化合物、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類等を例示することが出来る。
【0030】
また、塗工に際しても公知の方法、例えばロールコーター法、ブレードコーター法、マイクログラビア法、スピンコーター法等により基材表面に塗工する。その後、必要に応じて熱風乾燥等を行い活性エネルギー線を照射することで硬化させることが出来る。
ここで用いる活性エネルギー線は特に制限はなく、例えば紫外線や電子線などがある。紫外線を用いる場合、例えば高圧水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ等を用いた従来公知の紫外線照射装置を用いることが出来る。
また、電子線を用いる場合、装置に特に制限は無く公知の装置を用いることが出来る。このときの加速電圧は80〜300kVの範囲が一般的である。
【0031】
ハードコート層は、前記低屈折率用、高屈折率用の硬化樹脂や粒子のバインダー用の硬化樹脂をそのまま適用することが出来る。さらに、ハードコート上に反射防止層や防眩層を設置しても良い。
また、ハードコート層とアンダーコート層との屈折率の差は、絶対値で0.05以下、好ましくは0.03以下にするとよい。この範囲であれば干渉縞の発生が低減できるものである。
【0032】
本発明においては、このアンダーコート層に、さらに、適宜耐電防止剤や紫外線吸収剤、レベリング剤、消泡剤等の添加剤を、最終的な屈折率が基材と同じであり、かつ、粒子の凸部の効果を損なわない範囲で使用することには何ら問題はない。
本発明のアンダーコート層やハードコート層には光開始剤を配合することが好ましい。光開始剤は特に限定されるものではなく、紫外線等を照射した際に、ラジカルを発生する化合物を用いることが出来る。
【0033】
具体的には1−ヒドロキシシクロフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2、2−ジメトキシ−1、2−ジフェニルエタン−1−オン、ベンゾフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、ビス(2、6−ジメトキシベンゾイル)−2、4、4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等が使用できる。
【0034】
本発明では、光開始剤の配合量はエネルギー線硬化性成分100重量部に対し0.1〜10重量部、より好ましくは4〜7重量部とされる。0.1重量部より少ないと硬化が不十分のため膜としての強度が不足したりバインダーとしての機能が低下する。また、10重量部を越えると膜にひびが入ることが有り好ましくない。
【0035】
また、本発明の積層体は、ディスプレーなどの保護部材などにもちいることができる。また、さらに低屈折率層、反射防止層を設けることで低反射部材、反射防止部材とすることもできる。また、他の機能層を設けても良い。
【0036】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示す。なお、各実施例中の「部」は、重量部を意味する。
<実施例1>
基材として屈折率1.49のTACフィルムを用いた。
樹脂(A)としてKAYARAD TMPTA(日本化薬製)65gと粒子(B)としてメタクリル粒子、エポスター YS20(平均粒子径 2000nm、日本触媒製)35gを測り取り、重合開始剤(IRGACURE−184)2.5gを溶かしたメチルエチルケトン(MEK)50gを加え、ホモミキサーを用い回転速度1500rpmで15分間分散を行い塗工液を作成した。この塗液をワイヤーバーを用いて、乾燥塗布厚が2.5μmとなるようTACフィルムに塗布し、70℃のオーブンで1分乾燥を行った後、紫外線照射を行いアンダーコート層を得た。
【0037】
次にライトアクリレートDPE−6A(共栄社製、アクリル6官能)70gとIRUGACURE−184(チバガイギー製)3.5gを溶かしたMEK30gを加え、攪拌機で完全に混ざるまで攪拌した。
この塗液をワイヤバーを用い乾燥塗布厚が5μmとなるよう塗布し乾燥した後、紫外線を照射し、実施例1のサンプルを得た。結果を表1に示す。
【0038】
<実施例2>
実施例1で用いた樹脂(A)を、NKエステル BPE−100(日本化薬製)50gにし、実施例1で用いたエポスター YS20(粒子(B))を20gとし、さらに(C)成分としてOSCAL スルーリア;MIBK分散(触媒化成工業製)を固形分換算で30gとなるようにした以外は、実施例1と同様にして実施例2のサンプルを得た。結果を表1に示す。
【0039】
<実施例3>
アンダーコート層は実施例1の塗布厚を4.5μmとした以外は実施例1と同様にして実施例3のサンプルを得た。結果を表1に示す。
【0040】
<実施例4>
実施例1で用いた樹脂(A)を、NKエステル BPE−100(日本化薬製)55gにし、実施例1で用いたエポスター YS20(粒子(B))を20gとし、さらに(C)成分としてビスコート 3F(大阪有機化学社製)を固形分換算で25gとなるようにした以外は実施例1と同様にして実施例4のサンプルを得た。結果を表1に示す。
【0041】
<比較例1>
実施例2で示した屈折率調整剤(C)を除いた以外は実施例1と同様にして比較例1のサンプルを作成した。結果を表1に示す。
【0042】
<比較例2>
実施例2で示した屈折率中間層の塗布厚を8μmにした以外は実施例1と同様にして比較例2のサンプルを作成した。結果を表1に示す。
【0043】
<比較例3>
実施例2で示した樹脂(A)をNKエステル BPE−100(日本化薬製)70gと、(C)成分としてOSCAL スルーリア;MIBK分散(触媒化成工業製)を固形分換算で30gとなるようにした他は実施例1と同様にして比較例3のサンプルを得た。結果を表1に示す。
【0044】
<評価>
実施例及び比較例のサンプルを以下に示す方法によって評価した。
(フリンジ幅)
日立製作所製 自動分光光度計U−4000を用い、5°正反射で反射スペクトルを測定した。このスペクトルデータから反射率の最大値と最小値の差の絶対値をフリンジの幅とした。
なお、測定の際には塗布面と反対の面をサンドペーパーで荒らし、反射防止の措置を行った。
(目視評価)
20W蛍光灯の直近20cmの距離から干渉縞の目視評価を行った。
評価の際には塗布面と反対の面をサンドペーパーで荒らし、反射防止の措置を行った。
(光線透過率)
村上色彩技術研究所製 REFLECYTANCE−TRANSMITTAMNCE METER HR−100を用い補色法にて光線透過率を測定した。
(粒子面積)
オリンパス製 レーザー顕微鏡 OLS 1100を用い、凸部粒子の面積率を測定した。
(平均高さ;Rz)
オリンパス製 レーザー顕微鏡 OLS 1100を用い、表面の平均高さを測定した。
これらの評価結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
Figure 0004082089
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、光線透過性に優れ、かつ干渉縞の抑制に優れた積層体を提供できる。
【0047】
【図面の簡単な説明】
【図1】アンダーコート層の状態の一例を示す上面図である。
【図2】アンダーコート層の一例を示す断面図である。
【図3】本発明の積層体の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 樹脂(A)
2 粒子(B)
2b ハードコート層とアンダーコート層の界面部
3 基材
4 ハードコート層
5 屈折率調整剤(C)
6 アンダーコート層

Claims (2)

  1. 透明な基材の上に、アンダーコート層、ハードコート層を有する積層体であって、
    該アンダーコート層が、硬化性樹脂(A)と平均粒子径100nm以上の粒子(B)を含み、かつ表面の平均高さ(Rz)が100nm以上である微少な凸部を設けてなり、かつ表面の該粒子(B)の突出した部分の面積の占める割合が、1mm当たり50%以上であり、かつ
    該アンダーコート層と該基材の屈折率との差が絶対値で0.03以下であり、かつ該アンダーコート層と該ハードコート層の屈折率の差が絶対値で0.05以下であることを特徴とする画像表示装置の表面に設けられる積層体。
  2. 前記アンダーコート層が、さらに屈折率調整剤として低屈折率及び/又は高屈折率の硬化性樹脂又はフィラー(C)を有することを特徴とする請求項1記載の積層体。
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