JP4196496B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機EL素子をバックライトに用いたフィールドシーケンシャル方式で駆動する液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、フィールドシーケンシャル方式を用いた液晶表示装置が注目されている。
液晶表示装置によるフルカラー表示の方式には、空間混合方式と時間差混合方式があり、後者はフィールドシーケンシャル方式と呼ばれている。
【0003】
空間混合方式は赤(R)、緑(G)、青(B)の波長領域の光を重ねる加法混色を基本原理とし、LCDにおいて、R・G・Bにそれぞれ光る画素を近接して配置するとともに、各画素の輝度を変えることにより、これらの色を任意に混色して、任意の色光を得るものである。また、空間混合方式によるLCDにおいては、一般的にカラーフィルターが用いられている。
【0004】
対して、フィールドシーケンシャル方式とは、「時分割」による混色を利用したカラー表示方式である。すなわち、二色以上の光を継続的に切り替えて発光させ、かつ、その切り替えの速さを人間の目の時間的分解能を越えた速さとした場合に、人間が上述の二色以上の色を混色して認識することを応用した方式である。
【0005】
フィールドシーケンシャル方式のフルカラーLCDにおいては、動画表示における各フィールド毎に、それぞれ、バックライトをR・G・Bの三つの発光色のうちの一つの発光色で発光可能とするとともに、各フィールドごとに継続的にR・G・Bの発光色を切り替えて(時分割して)発光させ、その切り替えの速さを充分に速くすることにより任意の色光を得るようになっている。
すなわち、フィールドシーケンシャル方式のフルカラーLCDにおいては、例えば、カラーの各フィールドを、それぞれ、あらかじめ、Rのフィールドと、Gのフィールドと、Bのフィールドとに分光した状態に分け、一つのカラーのフィールドを表示する際に、上述のRGBの各フィールドを順番に時間差を付けてLCDに表示するとともに、Rのフィールドを表示する際には、バックライトの発光を赤(R)とし、Bのフィールドを表示する際には、バックライトの発光を青(B)とし、Gのフィールドを表示する際には、バックライトの発光を緑(G)としている。そして、上記LCDにおいては、上述のように時分割された三色のフィールドからなるカラーの各フィールドを、三つの発光色を切り替えながら連続して表示することにより、カラーの動画を表示できるようにしている。
【0006】
また、フィールドシーケンシャル方式以外のフルカラーLCDにおいては、一般的にカラーフィルタが用いられる。しかし、カラーフィルターを導入すると、バックライトからの光がカラーフィルターで大幅に吸収されてしまう。カラーフィルターを要しないフィールドシーケンシャル方式では、カラーフィルターに吸収される分の光の損失にかける電力消費を抑えることができ、従来のLCDと比較して低消費電力化が可能である。さらに、カラーフィルターは、カラー液晶表示パネルの部材費の中でも高価であり、カラーフィルタを無くすことで大幅なコストダウンが図れる。
【0007】
なお、フィールドシーケンシャル方式では、各フィールドを、各々R・G・Bに充分に速く切り替えて発光させる必要があるために、LCDを構成するバックライトと液晶表示パネルともに、従来のLCDのものと比較して、高速応答可能である必要がある。すなわち、色の切り替えによる画像のちらつき(フリッカ)が生じないようにするためには、フィールドを約1/60秒以下で切り替える必要があると言われている。従って、1フィールドあたり1色の表示を行うのに、約1/180秒以下、すなわち6ミリ秒以下で切り替える必要がある。さらに、このフィールド内で、画像の書き込みと液晶の応答、バックライトの点灯を行う必要があり、液晶表示パネルには、さらに高速に駆動することが要求される。従って、液晶表示パネルとしては、高速応答可能な点から、強誘電液晶や反強誘電液晶が有利であると言われている。ネマチック液晶の中では、TN液晶に対して10倍の応答速度を持つOCB液晶も提案されている。以上のように、液晶表示パネルにおいては、高速応答可能な液晶表示パネルの開発が進められている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、フィールドシーケンシャル方式のバックライトについては、従来のバックライトに使用されている冷陰極管やLEDを用いることが考えられる。冷陰極管については、従来、ちらつきのない白色光を得るために、残光時間の長いものが要求されていたが、フィールドシーケンシャル方式に十分に対応可能な高速駆動のためにはむしろ、残光時間が短いものが要求されるという課題がある。また、LEDについては、近年では、青色発光LEDが量産されており、RGB3色のバックライトが製造可能であると考えられているが、フィールドシーケンシャル用のバックライトとしては、未だ実用化には至っていない。
【0009】
一方、LCDの主な用途の一つとしては、携帯可能な小型軽量の電子機器のディスプレイとして用いられることが上げられる。この場合に、電子機器の小型化を図るためのバックライトの薄型化と、携帯時に電池駆動された場合の駆動時間の長期化を図るためのバックライトの消費電力の低減とが望まれることになる。
【0010】
従って、フィールドシーケンシャル方式のLCDに用いられるバックライトとしては、フィールドシーケンシャル方式に十分に対応可能な高速応答性と、薄くできる構造と、低い消費電力で駆動可能なこととが要求されるが、これらの条件を満たすバックライトを備えたフィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置は未だ得られていない。
【0011】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、バックライトとして、RGBの各色の発光を高速で切り替えることが可能で、かつ、薄く、消費電力が小さい有機EL素子を用いたフィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の液晶表示装置は、フィールドシーケンシャル方式で駆動される液晶表示パネルと、該液晶表示パネルの背面側に設けられたバックライトとを備えた液晶表示装置であって、上記バックライトにおいては、ストライプ状に形成された複数のアノードと、上記複数のアノードに沿って上記複数のアノードの一部をそれぞれ開口するストライプ状の複数の第1開口部及び上記複数のアノードの他部をそれぞれ開口する複数の第2開口部を有する隔壁部の上記複数の第1開口部内にそれぞれ形成されたストライプ状の有機EL層と、上記有機EL層上に形成されたカソードとを有する、異なる色に発光する二種以上の複数の有機EL領域が、各種類毎に分散するように透明基板上に配置され、かつ、順次異なる色に発光可能となるように、各発光色毎の有機EL領域のアノードをそれぞれ上記第2開口部を介して互いに接続する導電性層が設けられていることを特徴とする。
【0013】
上記構成によれば、上記液晶表示パネルの背面部に設けられた上記バックライトにおいて、異なる色に発光する二種以上の有機EL領域を、発光色の異なる有機EL領域が互いに分散して配置され(例えば、交互に配置され)、かつ、発光色の異なる有機EL領域が互いに独立してオンオフ可能となっていれば、異なる発光色のほぼ面状の発光を切り替えて表示することができる。
【0014】
例えば、単独でR・G・Bに各々発光する有機EL領域を設け、有機EL領域を発光させるために電流を供給するための電極を、最低限R・G・Bごとに分けて電力を供給できるような構成とするなどして、一色ずつ個別に発光できるようにすれば、バックライトにおいて、R・G・Bの三つの発光色を切り替えて、一様な面状発光を行なうことができる。
【0015】
ここで、有機EL素子は、その静電容量が極めて小さく、高速でスイッチングすることが可能である。従って、高速にRGBの各色の発光を切り替えることができるので、残光性を有する蛍光材を用いていた蛍光管に比較して、フィールドシーケンシャル方式で駆動される液晶表示装置に最適な極めて薄いバックライトとして機能する。
【0016】
さらに、上記バックライトからの発光が、フィールドシーケンシャル方式で駆動される液晶表示パネルに導かれることにより、本発明のフルカラー液晶表示装置が機能する。またここで、液晶表示パネルとしては、周知の高速応答可能な液晶表示パネルを用いることが好ましい。例えば、強誘電液晶や反強誘電液晶により構成されるものなどを用いても良い。
【0017】
本発明の請求項記載の液晶表示装置では、各有機EL領域が、ストライプ状に形成された複数のアノードと、上記複数のアノードに沿って上記複数のアノードの一部をそれぞれ開口するストライプ状の複数の第1開口部及び上記複数のアノードの他部をそれぞれ開口する複数の第2開口部を有する隔壁部の上記複数の第1開口部内にそれぞれ形成されたストライプ状の有機EL層と、上記有機EL層上に形成されたカソードとを有している。
【0018】
上記構成によれば、隔壁部の複数の第1開口部内にそれぞれ形成されたストライプ状の有機EL層がストライプ状に配置しているので、各有機EL領域は、ほぼ線状(帯状)となる。そして、各有機EL領域が発光した場合に、各有機EL領域がほぼ線状光源となり、各有機EL領域から離れるに従って光が帯状に広がり、近傍にストライプ状に配置された他の有機EL領域から広がる発光と重なることになる。また上記透明基板上の各有機EL領域の上記有機EL層同士の間に各有機EL層を分離する隔壁部の第1開口部が、ストライプ状の上記有機EL領域に沿って形成されているので、有機EL層、アノード及びカソードの形成時に、上記隔壁部の第1開口部を利用することができる。例えば、隔壁部の第1開口部内に有機EL層の液状の材料を注入するようにすれば、容易にストライプ状の発光層を形成することができる。また、隔壁部を形成した後に、隔壁部より薄いカソードを、隔壁部が形成された透明基板上に面状に形成した場合に、隔壁部の厚みによる段差で、カソードが隔壁部で断線した状態となり、カソードを面状に形成するものとしても、カソードを各有機EL領域毎に独立した電極としてもよい。ところで上記の通り、フィールドシーケンシャル方式で駆動される液晶表示装置のバックライトとして用いるためには、例えば、RGBのそれぞれの色に順次切り替えて発光可能とする必要がある。そのためには、各発光色の有機EL領域毎に独立して電圧を印加できる構成とする必要があるが、各有機EL領域をストライプ状に配置することにより、他の構成(各有機EL領域をモザイク状に配置したり、各有機EL領域を小さな面状として細かく分散して配置した場合など)に比較して、RGB各色の有機EL領域毎に電力を供給するための引き出し線等を最小限にして極めて簡単に、RGB各色の有機EL領域毎に独立して電圧を印加できる構成とすることができる。また同時に、各有機EL領域をストライプ状に配置することにより、その製造についても他の方法と比較して容易に行うことができる。
【0019】
そして、有機EL層は、隔壁部の第1開口部のパターン形成の精度に基づいてパターニングされた状態となり、ストライプ状に形成された有機EL領域同士の間隔(ピッチ)を狭くすることが可能となる。そして、ストライプ状の光源から面状の発光を得る際に、視認距離に対して十分にストライプ状の光源同士の距離が近い必要がある。言い換えれば、液晶表示パネルとストライプ状の光源との間に配置される透明基板を薄くするには、ストライプ状の光源同士の距離が十分に近い必要がある。従って、バックライトを薄くするためには、ストライプ状に形成された有機EL領域同士のピッチを狭くする必要があり、逆に言えば、ストライプ状に形成された有機EL領域同士のピッチを狭くすることにより、さらにバックライトを薄くすることが可能となる。
【0020】
なお、隔壁部は、例えば、周知の感光樹脂からなるものであり、フォトリソグラフィによりパターン形成可能なものであることが好ましい。また、隔壁部は、絶縁性であることが好ましい。また、隔壁部の厚さは、上述のように隔壁部の第1開口部内に有機EL層の液状の材料を注入したり、カソードを断線させたりする上において、5μm以上あることが好ましい。また、隔壁部は、基本的にストライプ状の有機EL領域同士の間に、ストライプ状の有機EL領域に沿って形成されるので、有機EL領域同士の間の隔壁部も基本的にストライプ状に形成されることになる。
【0021】
また、隔壁部の第1開口部によって、各有機EL領域を確実に分離する上では、隔壁部が有機EL領域の周囲を囲むように形成され例えば、面状の隔壁部内に、各有機EL領域となる第1開口部がストライプ状に形成されていることが好ましい。なお、このように面状の隔壁部内にストライプ状の第1開口部が形成される構成とした場合も、有機EL領域に対応する部分だけをみれば、隔壁部はストライプ状となり、各有機EL領域同士の間に、それぞれ、有機EL領域に沿って形成された状態になる。また、隔壁部は、場合によっては、面状の隔壁部内にストライプ状に多数の開口部を形成した状態ではなく、各開口部の一端が解放された状態、すなわち、櫛歯状の状態としても良い。
なお、各発光色の有機EL層をストライプ状に配置するに際しては、液晶表示装置の液晶表示パネルには、バックライトからの一様なRGBの光が導かれることが好ましいために、各RGBに発光する有機EL領域毎で、一種類毎の有機EL領域の分布がほぼ同じ状態となっていることが好ましい。すなわち、同じ種類の有機EL層は、ほぼ一定の間隔で配置されていることが好ましく、各種類の有機EL層を一つずつ含む一組の有機EL層が多数組ストライプ状に配置されていることが好ましい。
また、より一様なRGBの発光を得るためには、同じ色に発光する各ストライプ(同じ色に発光する各有機EL領域)間の距離が、視認する距離(バックライトとして使用する場合に、照らす液晶表示パネルまでの距離)に対して充分に狭いことが望ましい。
また、各有機EL領域は、基本的にアノードとカソードと有機EL層とを含むものであるが、上記有機EL領域となる部分が各々線状に発光するようになっていれば、アノード、カソード、有機EL層の全てがストライプ状になっている必要はなく、アノード、カソードの少なくともいずれか一つが面状に形成されるとともに、複数の有機EL領域に跨って形成されていても良い。
【0022】
本発明の請求項記載の液晶表示装置は、上記アノードは、各発光色の有機EL領域毎に長さが異なることを特徴とする。
【0023】
上記構成によれば、同色のアノード同士の端部の位置が異ならせることができ、各位置で互いに接続することができる。
【0024】
本発明の請求項3記載の液晶表示装置は、上記有機EL領域は、各発光色ごとに幅を変えて面積が異なることを特徴とする。
【0025】
上記構成によれば、各発光色の有機EL領域は、使用される発光材料により、同じ電力で駆動されてもその輝度が異なるので、各有機EL領域の発光材料に基づく、発光の輝度に対応して、各有機EL領域毎に幅を変えてその面積を異ならせている。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態の第一例の液晶表示装置(LCDと略す場合がある)を図面を参照して説明する。図1は、液晶表示パネルとバックライトとからなるLCDの要部の断面を示すものである。
図1に示すように、第一例のLCDは、バックライト100及び液晶表示パネル200より構成される。
【0043】
上記、液晶表示パネル200は、周知のTFT方式により高速駆動されるフィールドシーケンシャル方式用の液晶表示パネルである。該液晶表示パネルにおいては、偏光板201を外面側に備えた二枚の透明基板202、202(例えば、ガラス基板もしくは透明フィルム基板)の間に液晶層206が挟まれている。
下側の透明基板202上には、画素電極204及び、薄膜トランジスタ(TFT)203が形成されている。これはTFT方式における周知の構成と同様であり、透明基板202上には、マトリクス状にデータ線210及び走査線が配置されており、データ線210と走査線の交点に、TFT203及び画素電極204が配置されている。これらの上方に、配向膜205が形成されており、その上方は高速応答可能な液晶材料よりなる液晶層206が封入されている。液晶層206は、上下の配向膜205間に封入されている。また、液晶層206内には、スペーサ208が配置されており、端部にはシール209が形成されている。スペーサ208、シール209、配向膜205により、液晶層206を封入する空間が構成されている。そして、この液晶表示パネル200には、カラーフィルターが設けられていない構成とされている。
【0044】
そして、上記液晶表示パネル200においては、フィールドシーケンシャル方式によりフルカラーの画像を表示するので、高速応答可能なものが要求されるが、この例においては、周知の強誘電性液晶や反強誘電液晶を用いた高速応答可能な液晶表示パネル200を用いるものとする。また、OCB液晶を用いるものとしても良い。
【0045】
次に、図1、図2及び図3を参照して、本発明の実施の形態の第一例のLCDのバックライト100の構成を説明する。なお、図2においては、有機EL層(103r、103g、103b)、導電性ペーストを硬化した導電層110、110r、110g、110bを、例えば、斜め格子状の図柄として透けた状態に図示し、カソード104を透けた状態に図示し、図3においては、有機EL層(103r、103g、103b)、隔壁レジスト108を、例えば、斜め格子状や横格子状の図柄として透けた状態に図示するとともに、カソード104及び導電性層110、110r、110g、110bの図示を省略している。そして、図2及び図3は、同じ第一例のバックライト100を図示したものである。
【0046】
図1、図2及び図3に示すように、第一例のLCDのバックライト100は、透明基板101(例えば、ガラス基板もしくは透明フィルム基板)上に、ストライプ状(帯状で互いにほぼ平行)にITO(透明電極)からなるアノード102及びアノード102と電気的に離間してかつアノード102と同じ材料でなるカソード端子111が形成され、透明基板101上及びアノード102上に、アノード102の中央が開口されている開口部108aを備えた絶縁材料からなる隔壁レジスト108が形成されている。このアノード102に沿った開口部108aにより露出されたアノード102上にストライプ状の有機EL層(103r、103g、103b)が形成され、それらの上に、隔壁レジスト108上、並びに周縁の透明基板101上に渡って、周知の低仕事関数の材料からなる背面電極であるカソード104が、それぞれの段差に応じて堆積されている。そして、一つのアノード102と該アノード102に重なる一つの有機EL層(103r、103g、103b)と、カソード104のうちの一つの上記有機EL層(103r、103g、103b)と重なる部分とから一つの有機EL素子として機能する一つの有機EL領域(109r、109g、109b)が形成されている。これにより、図2に示されるバックライト100には、ストライプ状に有機EL領域(109r、109g、109b)が形成されている。
なお、図2及び図3は、第一例のバックライト100の概略を図示したものであり、実際には、発光色がそれぞれ赤、緑、青にされた三本の有機EL領域(109r、109g、109b)が互いに平行に帯状に形成されるとともに、これら三本を一組とする有機EL領域(109r、109g、109b)が互いに平行に多数配置されている。
【0047】
各アノード102は、各発光色の有機EL領域(109r、109g、109b)毎に長さが異なるようにされており、各アノード102のカソード端子111側の他方の端部はその位置が揃えられ、一方の端部は各発光色毎に異なる位置とされ(同じ発光色のものは揃えられ)ている。例えば、発光色が赤の有機EL領域109rのアノード102は、一方の端部が短く、発光色が青の有機EL領域109bのアノード102は、一方の端部が長く、発光色が緑の有機EL領域109gのアノード102は、上述の二つのアノード102の間の長さとされている。すなわち、発光色毎にアノード102の一方の端部の位置が変えられるとともに、同じ発光色のアノード102の一方の端子の位置は、アノード102の長さ方向にほぼ直交する直線上にほぼ配置されるようになっている。そして、全てのアノード102の側方の透明基板101上には、有機EL領域(109r、109g、109b)の発光色の種類の数(ここでは3つ)に対応する数のアノード端子102r、102g、102bがITOから形成されている。
【0048】
上記アノード端子102r、102g、102bは、アノード102及びカソード端子111を形成する際に同時に形成されるとともに、その位置が、各発光色毎のアノード102の一方の端部の位置に対応しており、同じ発光色に対応するアノード端子102r、102g、102bと、アノード102の一方の端部がアノード102の長さ方向にほぼ直交する線上に並んだ状態となっている。また、隔壁レジスト108には、後述するように、上記各アノード102の一方の端部に対応する位置に、該端部が露出するように開口部112aが形成されている。
【0049】
そして、図2に示すように、各導電性層110r、110g、110bが同じ発光色に対応するアノード端子102r、102g、102bと接続されるとともに、開口部112aを介して同じ発光色に対応するアノード102の一方の端部に接続されるようになっている。すなわち、発光色が赤となる有機EL領域109rの全てのアノード102と、発光色が赤用のアノード端子102rとが導電性層110rにより短絡させられ、発光色が緑となる有機EL領域109gの全てのアノード102と、発光色が緑用のアノード端子102gとが導電性層110gにより短絡させられ、発光色が青となる有機EL領域109bの全てのアノード102と、発光色が青用のアノード端子102bとが導電性層110bにより短絡させられている。また、各導電性層110r、110g、110bは、互いに接触しないようにほぼ平行に配置されている。従って、各アノード端子102r、102g、102b毎に、駆動制御することができるので、RGB各発光色の有機EL領域(109r、109g、109b)毎にオンオフしたり、また各発光色の有機EL領域(109r、109g、109b)毎に輝度を変えることが可能となっている。
【0050】
そして、上記隔壁レジスト108は、ここでは、ITOからなるアノード102及びカソード端子111が形成された透明基板101上に形成されるものであり、全ての有機EL層(103r、103g、103b)が配置される部分より広い範囲に渡って形成されている。そして、隔壁レジスト108には、各有機EL層(103r、103g、103b)が形成される部分に開口部108aが複数、ストライプ状に形成されるとともに、各アノード102の一方の端部に対応する位置に開口部112aが形成されている。
また、隔壁レジスト108は、例えば、周知の感光性樹脂からなり、フォトリソグラフィーによりパターニングされたものである。そして、図1に示す隔壁レジスト108は、その厚みL1が例えば、0.015mm(好ましくは、0.005mm以上)とされている。
【0051】
また、上記カソード104は、隔壁レジスト108とその開口部108a内に形成された各有機EL層(103r、103g、103b)上に面状に形成されるているが、各有機EL層(103r、103g、103b)の厚さとカソード104の厚さとの和はいずれも隔壁レジスト108の厚さより薄いため、上記隔壁レジスト108の開口部108aの段差により、各開口部108a毎に分離されて互いに絶縁された状態となっている。
しかし、第一例では、アノード102を各有機EL領域109毎の独立電極とし、カソード104を各有機EL領域109の全部に渡る共通電極としているので、隔壁レジスト108の開口部108aの段差より厚い導電性層110により各開口部108a内のカソード104が互いに接続されて、実質的に同電位になっている。
そして、透明基板101上の有機EL層(103r、103g、103b)の他方の端部側で、かつ、該有機EL層(103r、103g、103b)及びアノード102から離間した位置にカソード端子111が形成され、上記導電性層110と接続されている。カソード端子111は外部回路と接続され、所定の電圧が供給されている。なお、導電性層110は、周知の銀等の導電性ペーストをコーティングして形成されたものである。
【0052】
また、第一例においては、有機EL層(103r、103g、103b)の導電性層110と重なる他方の端部の下にアノード102が形成されていない状態となっている。これは、導電性層110をコーティングする際に、その圧力により、有機EL層(103r、103g、103b)を挟んで対向配置されるアノード102とカソード104とが短絡する可能性が僅かでもあるのを考慮したものであり、歩留まりの向上を図るために、導電性層110が形成される部分に、アノード102を設けないものとしたものである。
【0053】
また、第一例のLCDのバックライト100においては、有機EL層(103r、103g、103b)を形成するに当たって、蒸着によりパターニングした状態で有機EL層(103r、103g、103b)を形成するのではなく、湿式塗布により有機EL層(103r、103g、103b)を形成するものとしている。そして、有機EL層(103r、103g、103b)中の発光層に使用される発光材料としては、低分子系と高分子系とがあり、湿式塗布により有機EL層(103r、103g、103b)を形成する上では、例えば、発光層の材料として高分子系材料が用いられることになる。
【0054】
また、第一例において、有機EL層(103r、103g、103b)は、高分子導電物からなる正孔輸送層と、電子輸送層とを有するものとなっている。電圧の印加に応じ正孔を輸送する正孔輸送領域である正孔輸送層は、いずれも、例えば、poly(3,4)etylenedioxythiophene(以下、PEDT)及びpolystyrenesulphonate(以下、PSS)からなる。また、電子輸送層は、再結合に伴い発光する領域であり、発光色に応じて置換基が異なるpolyfluoreneまたはpolyfluoreneの誘導体を有する。
【0055】
また、上述の液晶材料以外に、例えば、上記高分子系材料としては、ポリビニルカルバゾール、ポリパラフェニレン、ポリアリーレンビニレン、ポリチオフェン、ポリフルオレン、ポリシラン、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピリジン、ポリピリジンビニレン、ポリピロールなどが挙げられる。また、高分子材料としては、上記高分子材料(ポリマー)を形成しているモノマーまたはオリゴマーの重合体や共重合体、或いはモノマーまたはオリゴマーの誘導物の重合体及び共重合体と、オキサゾール(オキサンジアゾール、トリアゾール、ジアゾール)又はトリフェニルアミン骨格を有するモノマーを重合した重合体及び共重合体を挙げることができる。また、これらポリマーのモノマーとしては、熱、圧、UV、電子線などを与える事で上述の化合物を形成し得るモノマー及びプレカーサポリマーを含むものである。また、これらモノマー間を結合する非共役系ユニットを導入しても構わない。
【0056】
高分子材料の具体的な商品としては、ポリビニルカルバゾール:東京化成、ポリトデシルチオフェン:Rieke社、ポリエチレンジオキシチオフェン、PSS(ポリスチレンスルフォン酸)分散体変性物 cpp105:長瀬産業、ポリ9,9−ジアルキルフルオレン、ポリ(チエニレン−9,9−ジアルキルフルオレン)、ポリ(2,5−ジアルキルパラフェニレン−チエニレン)、(ジアルキル:R=C1〜C20):DOWケミカル社、PPV;ポリパラフェニレンビニレン、MEH−PPV;ポリ(2−メトキシ−5−(2’−エチル−ヘキシロキシ)−パラフェニレンビニレン)、MMP−PPV;ポリ(2−メトキシ−5−(2’−エチル−ペンチロキシ)−パラフェニレンビニレン)、PDMPV ポリ(2,5−ジメチル−パラフェニレンビニレン)、PTV;ポリ(2,5−チエニレンビニレン)、PDMOPV;ポリ(2,5−ジメトキシパラフェニレンビニレン)、CN−PPV;ポリ(1,4−パラフェニレンシアノビニレン):CDT社などが挙げられる。
【0057】
また、湿式塗布可能な発光層の材料は、高分子系材料に限られるものではなく、低分子材料をポリマー分散して用いるものとしても良い。また、低分子材料の性質によっては、低分子材料を溶媒に溶かした状態で湿式塗布して使用するものとしても良い。そして、低分子材料をポリマー分散する際のポリマーとしては、周知の汎用ポリマーを含む各種ポリマーを状況に応じて使用することができる。
そして、低分子の発光材料(発光物質またはドーパント)としては、アントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、テトラセン、コロネン、クリセン、フルオレセイン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ペリノン、フタロペリノン、ナフタロペリノン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、アルダジン、ビスベンゾキゾリン、ビススチリル、ピラジン、オキシン、アミノキノリン、イミン、ジフェニルエチレン、ビニルアントラセン、ジアミノカルバゾール、ピラン、チオピラン、ポリメチン、メロシアニン、イミダゾールキレート化オキシノイド化合物等、4−ジシアノメチレン−4H−ピラン及び4−ジシアノメチレン−4H−チオピラン、ジケトン、クロリン系化合物やこれらの誘導体が挙げられる。
【0058】
そして、低分子の発光材料となる具体的商品としては、Alq3、キナクリドン:同仁化学研究所、Almq3(Alキノリノール錯体の誘導体):ケミプロ化成クマリン6、DCM:アクロス社、ルモゲンF:山本通商などが挙げられる。なお、発光材料は、上述のものに限定されるものではなく、塗布により有機EL層(103r、103g、103b)を形成することが可能な材料ならば良い。
【0059】
そして、有機EL層(103r、103g、103b)の形成においては、透明基板101上に上述のように開口部108aを有する隔壁レジスト108を形成することにより、上記開口部108aの部分が透明基板101上面(実際にはアノード102上面)を底部とする溝状となる。この部分に、例えば、汎用の高精度ディスペンサにより液状の有機EL層(103r、103g、103b)の材料を注入するようになっている。すなわち、ディスペンサのニードル(針)の先端を各開口部108aの位置に配置して開口部108a内に液状の材料を注入する。注入時の有機EL層(103r、103g、103b)の材料の状態は、それ自体が溶融していても、溶剤に溶解した状態でも、溶媒内で均一に分散された状態であってもよい。そして、このときに既に重合されていても、重合が開始されていても、重合がまだ開始されていない状態でもよい。注入された有機EL層(103r、103g、103b)の材料は、後に硬化して有機EL層(103r、103g、103b)となるが、その際にその厚さが硬化前に比べ薄くなる傾向がある。隔壁レジスト108は、十分に有機EL層(103r、103g、103b)が発光できる程度の厚さになるように開口部108a内に液状の有機EL層(103r、103g、103b)の材料が注入されても開口部108aの上からこぼれない程度の厚さに設定して成膜されている。また、各有機EL層(103r、103g、103b)が複数の電荷輸送層で構成されている場合、例えば、全開口部108aに最初に正孔輸送層となる同じポリマー系材料を注入する。ディスペンサのニードルから注入されたポリマー系材料は、毛細管現象により隔壁レジスト108の開口部108aに沿って進み均一な厚さに堆積される。通常インクジェット法で有機EL材料を吐出してマトリクス状に複数の発光画素を形成した場合、有機EL材料がそれほど拡がらないため、有機ELの発光最小ピッチは、吐出した有機EL材料の量が小さいほど短くなり、最小吐出量が多いと発光最小ピッチが長くなり、高精細なピッチの発光領域が形成できないが、このように、ニードルから注入されるポリマー系材料を開口部108aに囲まれた細長いスリット内に吐出すると、開口部108aに沿って延びるので吐出量に対し最小発光ピッチをより短くし、均一な厚さにできるとともに、そのピッチを容易に一定にすることができる。次いで、正孔輸送層が硬化した後に、同様に赤に発光する有機EL層103rが形成される開口部108aと、緑に発光する有機EL層103gが形成される開口部108aと、青に発光する有機EL層103bが形成される開口部108aとに、それぞれ、発光色に対応する異なる発光層のポリマー系材料(湿式塗布可能ならば低分子材料でも可)を注入し、各開口部108a内にそれぞれ均一な厚さに堆積される。そして、再び、発光層が硬化した後に、全開口部108aに電子輸送層となるポリマー系材料を注入して硬化させ、有機EL層(103r、103g、103b)を形成するようになっている。なお、有機EL層(103r、103g、103b)が二層からなる場合には、例えば、正孔輸送層を形成した後に、発光層を形成せずに、発光色毎に異なる電子輸送層を形成する。
【0060】
上述のようにすることで、蒸着や、印刷方式等を用いてストライプ状の有機EL層(103r、103g、103b)をパターニング形成した場合に比較して、より細かいパターニングが可能となり(隔壁レジスト108のフォトリソグラフィーにおけるパターニングの精度に基づく)、各帯状の有機EL層(103r、103g、103b)同士の間隔(ピッチ)を短いものとすることができる。なお、有機EL層(103r、103g、103b)のピッチを短いものとすることにより、視認距離が近くとも、例えば、赤の各有機EL領域109rのみを発光させた場合、赤に発光する各有機EL領域109rからの光が一様に重なり合い、一様な赤の面状発光が得られる。従って、バックライト100の厚みを極めて薄いものとすることが可能となる。なお、隔壁レジスト108の各開口部108a毎にディスペンサーにより有機EL層(103r、103g、103b)の材料を注入する際には、ディスペンサによる最小吐出精度が数μlのオーダーとなり、十分に汎用の高精度ディスペンサーによる塗布量制御が可能である。
【0061】
また、上述のように隔壁レジスト108を使用するものとした場合に、隔壁レジスト108上に蓋となる板体を例えば取り付けた状態もしくは押し付けた状態とするとともに、該板体等に注入口及び排出口を形成してもよい。そして、隔壁レジスト108の開口部108aが透明基板101と板体とにより上下の開口を閉塞された状態となることにより、開口部108aを管の内部状とし、注入口から開口部108aに有機EL層(103r、103g、103b)の材料を注入するものとしても良い。このようにすれば、毛細管現象により容易に開口部108a内に有機EL層(103r、103g、103b)の材料を注入することができる。
【0062】
そして、図1に示されるバックライト100の製造方法は、上述のように、透明基板101上にITOによりアノード102及びカソード端子111をフォトリソグラフィーにより短いピッチでパターン形成し、次いで、隔壁レジスト108を形成後、透明基板101上に有機EL層(103r、103g、103b)を隔壁レジスト108の開口部108a内に形成し、次いで、カソード104を例えば、蒸着成膜するものである。そして、隔壁レジスト108の、開口部108aに、有機EL層(103r、103g、103b)の材料を毛管注入する(開口部108aは、溝状であるが、溝を形成する左右の壁の間には、毛細管現象が作用する)。また、有機EL層(103r、103g、103b)の注入に際しては、その層別に行なう。例えば、正孔輸送層、発光層、電子輸送層の順で、材料の注入、乾燥(硬化)を繰り返し行なう。また、隔壁レジスト108を設けた場合には、後述するようにカソード104が開口部108a毎に独立した(絶縁された)状態となるので、導電性層110により各開口部108a内のカソード104同士とカソード端子111とをそれぞれ短絡する。また、上述の有機EL層(103r、103g、103b)の形成方法は、後述する第二例以下の液晶表示装置におけるバックライトにも適用することができる。
【0063】
第一例のLCDにおいては、そのバックライト100によれば、有機EL素子により、低消費電力で高い輝度を実現することができる。また、RGBに発光する各有機EL領域(109r、109g、109b)(有機EL層(103r、103g、103b))をストライプ状に形成しているので、各有機EL領域(109r、109g、109b)をモザイク状に配置したり、各領域を分散して配置した場合に比較して、各領域を同じ発光色毎に独立して駆動する構成としても、容易かつ安価に製造することができる。
そして、バックライト100は、透明基板101や封止部分等を除く素子本体の部分が極めて薄く、元々薄型化が可能なものであるとともに、上述のように隔壁レジスト108を用いて有機EL層(103r、103g、103b)を形成するものとして、ストライプ状に配置された有機EL領域(109r、109g、109b)のピッチを狭くすれば、透明基板101を薄くしても均一なR・G・Bの面状発光を得られるので、バックライト100をさらに薄くすることができる。
また、バックライト100は、基本的に発光体の電気容量が極めて小さく、高速にスイッチングする事が可能なので(例えば、有機EL素子は100nsec以下の高速応答が可能なので)、高速に発光色を変更する必要があるフィールドシーケンシャル方式で駆動する液晶表示装置のバックライトとして好適に用いることができる。
【0064】
すなわち、第一例のフィールドシーケンシャル方式のLCDにおいては、そのバックライトがRGBの発光色を高速に切り替えることができる。従って、液晶表示パネル200としてどんなに高速駆動が可能なものを用いても、バックライトが十分に液晶表示パネル200に追随して発光色を高速に切り替えることができる。
また、バックライトが、低消費電力でかつ極めて薄くすることが可能なので、フィールドシーケンシャル方式のLCDを小型軽量でかつ電池による長時間駆動が可能なものとすることができる。
【0065】
また、上述のように各有機EL領域(109r、109g、109b)(有機EL層(103r、103g、103b))がストライプ状とされているので、アノード102やカソード104をストライプ状に形成することで、有機EL領域(109r、109g、109b)をモザイク状に配置した場合や、有機EL領域(109r、109g、109b)を細かく分散して配置した場合に比較して、容易にアノード102やカソード104を有機EL領域(109r、109g、109b)毎に独立したものとすることができる。
【0066】
また、ガラス基板上で同じ発光色の有機EL領域(109r、109g、109b)のアノード102が互いに接続されるとともに、同じ発光色用のアノード端子102r、102g、102bに接続されることになるので、透明基板101の外側で、各発光色毎にアノード端子102r、102g、102bを接続する配線を必要とせず、バックライト100の構成を簡略化できる。
【0067】
なお、第一例においては、各発光色の有機EL領域(109r、109g、109b)(有機EL層(103r、103g、103b))の幅をほぼ同じものとして、RGB各発光色の有機EL領域(109r、109g、109b)の面積をほぼ同じものとしたが、RGB各発光色の有機EL領域(109r、109g、109b)は、使用される発光材料により、同じ電力で駆動されてもその輝度が異なるので、各有機EL領域(109r、109g、109b)の発光材料に基づく、R・G・B各々の輝度に対応して、各有機EL領域(109r、109g、109b)毎に幅を変えてその面積を異なるものとしても良い。
【0068】
また、隔壁レジスト108の形状について、第一例においては、開口部108aもストライプ状に形成されているが、該開口部108aには、それぞれ、液晶材料を注入する部分に拡幅部を形成しても良い。ここで該拡幅部とは、開口部108aの他の箇所に比較して横方向の幅を広くされた部分である。
上記拡幅部を形成した場合には、ディスペンサーにより有機EL層(103r、103g、103b)の材料を注入する際に、ディスペンサーのニードルを配置する位置とすることができる。そして、上記拡幅部を設けることにより、ディスペンサーのニードル先端の位置精度を補償することが可能となる。すなわち、隔壁レジスト108の開口部108aの上記ニードル先端を配置する位置の幅が広くなっていることにより、ニードル先端をより容易かつ確実に開口部108aに合わせることができる。
【0069】
また、開口部108aのニードルが配置される位置の幅を広くすることで、ニードルからの材料吐出時に材料が開口部108aの外にこぼれるのを防止することができる。従って、開口部108aに上記拡幅部を設けた場合には、拡幅部を設けない場合と同様の作用効果を奏することができるとともに、バックライト100の製造において歩留まりの向上を図ることができる。
【0070】
また、上記例のバックライト100の透明基板101の表面に拡散板を配置しても良い。拡散板は、基本的に透明で、かつ、表面に細かい多数の凹凸を有する周知のものである。また、拡散板は、例えば、断面三角形状の山と谷とが多数連続して配置され、多数のプリズムが形成された状態となっている。そして、このような拡散板においては、様々な角度で透過する光を屈折させて、前方に向かう光の成分を増加させることが知られている。
そして、例えば、透明基板101の表面に拡散板を貼り付けるとともに、拡散板と透明基板101との間に周知の光学オイルが充填された状態となるようにしても良い。なお、光学オイルの屈折率は、透明基板101とほぼ等しいか、透明基板101より大きいことが好ましい。
【0071】
透明基板101の表面に拡散板を配置するとともに、透明基板101と拡散板との間に光学オイルを充填した場合には、バックライト100からより多くの光を取り出すことが可能となる。
【0072】
なお、透明基板101の表面に拡散板を貼り付けるとともに、拡散板と透明基板101との間に光学オイルを充填するものとする他に、例えば、透明基板101の表面を加工して透明基板101の表面自体を拡散面としても良い。
また、透明基板101側に拡散面を設けるものとするほかに、例えば、リフレクタとして作用する背面電極の表面を拡散面としても良い。この場合にも、バックライト100からの光の取り出し効率を向上することができる。
【0073】
次に、図4及び図5を参照して、本発明の実施の形態の第二例の液晶表示装置を説明する。なお、第二例の液晶表示装置は、第一例のバックライト100の一部の構成を変更したものであり、液晶表示パネル200については、第一例と同様のものを用いているため説明を省略し、ここではバックライト100Aの説明を行う。また、第一例のバックライト100と同様の構成要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
また、図4においては有機EL層(103r、103g、103b)、導電性層110r、110g、110bを、例えば、斜め格子状の図柄として透けた状態に図示し、またカソード104を透けた状態にし、図5においては有機EL層(103r、103g、103b)、隔壁レジスト114を、例えば、斜め格子状や横格子状の図柄として透けた状態に図示するとともに、カソード104及び導電性層110r、110g、110bの図示を省略している。そして、図4及び図5は、同じバックライト100Aを図示したものである。
【0074】
図4及び図5に示される第二例のバックライト100Aは、第一例と同様に、透明基板101上に、アノード113、カソード端子111、隔壁レジスト114、有機EL層(103r、103g、103b)、カソード104が形成されることにより、ストライプ状に複数の有機EL領域(109r、109g、109b)が形成されたものである。そして、図4及び図5は、第二例のバックライトの概略を図示したものであり、実際には、発光色がそれぞれ赤、緑、青にされた三本の有機EL領域(109r、109g、109b)が互いに平行に帯状に形成されるとともに、図2に示される第一例のバックライト100と同様に、これら三本を一組とする有機EL領域(109r、109g、109b)が互いに平行に多数配置されている。
【0075】
そして、第一例と、第二例とで異なる点は、第一例のバックライト100においては、各有機EL領域(109r、109g、109b)のカソード104を一つにまとめて共通電極とし、かつ、アノード102を各発光色の有機EL領域(109r、109g、109b)毎にまとめて、各発光色の有機EL領域毎に駆動できるようにしていたのに対して、第二例の有機EL領域においては、アノード113を一つにまとめて共通電極とし、かつ、カソード104を各発光色の有機EL領域(109r、109g、109b)毎にまとめて、各発光色の有機EL領域毎に駆動できるようにしていることである。
【0076】
そして、第二例のバックライトは、上記透明基板101と、該透明基板101上にアノード113(アノード端子113aを含む)、カソード配線115r、115g、115b及びカソード端子116r、116g、116bがそれぞれITOから形成されている。アノード113は、第一例のように各有機EL領域(109r、109g、109b)毎に形成されるのではなく、一つのアノード113で全ての有機EL領域(109r、109g、109b)に対応するように広い面状に形成されて、そのまま共通電極となっている。また、カソード配線115r、115g、115bは、アノード113上にストライプ状に形成される各有機EL層(103r、103g、103b)毎に一つずつ形成されるようになっている。そして、各カソード配線115r、115g、115bは、アノード113から離れた位置において、対応する各有機EL層(103r、103g、103b)と一列になるようにそれぞれ配置されている。
【0077】
また、各カソード配線115r、115g、115bは、そのアノード113側(有機EL層(103r、103g、103b)側)の端部の位置が、それぞれ、ストライプ状の有機EL層(103r、103g、103b)とほぼ直交する方向に沿った一直線上にほぼ配置されるように揃えられ、他方の端部の位置が、各色の有機EL層(103r、103g、103b)に対応するカソード毎に変えられて異なるものとされている。また、同じ色の有機EL層(103r、103g、103b)に対応するカソード配線115r、115g、115b同士は、一方の端部の位置がストライプ状の有機EL層(103r、103g、103b)とほぼ直交する方向に沿った一直線上にほぼ配置されるように揃えられている。
【0078】
各カソード端子116r、116g、116bは、透明基板101上のカソード配線115r、115g、115bの側方に形成されるとともに、各発光色に対応するカソード端子116r、116g、116bと各発光色の有機EL領域(109r、109g、109b)に対応するカソード配線115r、115g、115bの一方の端部とがそれぞれ一列に並んだ状態に配置されている。すなわち、カソード端子116r、116g、116bには、それぞれ赤、緑、青の各発光色に対応するものが一つずつあり、赤用のカソード端子116rと全ての赤用のカソード配線115rの一方の端部とが一列に並んで配置され、緑用のカソード端子116gと全ての緑用のカソード配線115gの一方の端部とが一列に並んで配置され、青用のカソード端子116bと全ての青用のカソード配線115bの一方の端部とが一列に並んで配置されている。
【0079】
また、透明基板101上のアノード113とカソード配線115r、115g、115bとの間には、これらを区切るように、発光材料用の塗れ制御層117が形成されている。該塗れ制御層117は、第一例のように隔壁レジスト114の開口部114aに有機EL層(103r、103g、103b)の液状の材料を注入した際に、塗れ制御層117上に液状の材料が塗れないようにするものであり、一種の撥水材として機能するものである。
【0080】
そして、塗れ制御層117の材料は、基本的に表面エネルギーを低くする物質から構成される。そして、表面エネルギーを低くする物質としては、例えば、長鎖アルキル基、フッ素基、珪素基を有する物質を挙げることができる。具体的に塗れ制御層117の材料としては、テトラフルオロエチレンと少なくとも一種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体と、共重合主鎖に環状構造物を有する含フッ素共重合体と、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンと、ジクロロジフルオロエチレンとの共重合体と、アクリロニトリル、ステアリン酸ビニル、ステアリルビニルエーテル、(メタ)アクリル酸ステアリル、その他フッ素原子が含まれるコモノマーと、これらと共重合可能なコモノマー、例えば(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルや、ビニル基を有する化合物として、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルとを共重合させて得られる共重合体とが挙げられる。また、塗れ制御層117の材料となる具体的な商品としては、フッ素系として、フルオネートK−703:大日本インキ化学工業、フロリナート:住友スリーエム、サイトップCTX−105A:旭硝子、フロロバリアー:泰成商会、テフロンAF:デュポン社、PTFEグリース:ニチアス、などが挙げられる。
また、シリコーン樹脂(SH200:東レシリコーンなど)を汎用ポリマー(アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂)などにブレンドして塗布しても良い。また、塗れ制御層117の材料としては、上述のものに限定されるものではなく、有機EL層(103r、103g、103b)の液状の材料をはじいて塗布できないようにできるものならば良い。
【0081】
そして、アノード113、カソード配線115r、115g、115b、カソード端子116r、116g、116b、塗れ制御層117が形成された透明基板101上に、隔壁レジスト114が形成される。隔壁レジスト114は、第一例の隔壁レジスト108と同様に開口部114aと、開口部118aとが形成されている。そして、各開口部114aは、一つのアノード113上から各カソード配線115r、115g、115bの他方の端部に渡って形成されている。すなわち、開口部114aとカソード配線115r、115g、115bとが一対一で対応し、各開口部114aの一方の端部とカソード配線115r、115g、115bの他方の端部とが重なった状態とされ、各開口部114aからは共通電極とされたアノード113と一つのカソード配線115r、115g、115bの他方の端部とが露出するようになっている。
【0082】
また、開口部114aのアノード113が露出する部分と、カソード配線115r、115g、115bの端部が露出する部分との間に、上記塗れ制御層117が露出するようになっている。そして、上記有機EL層(103r、103g、103b)は、各開口部114aに上述の発光材料を注入することにより形成されるが、この際に、液状の発光材料は、開口部114aのアノード113が露出する部分に注入される。そして、開口部114aに注入された発光材料は、開口部114a内を開口部114aに沿って流れて開口部114a内に充填される際に、塗れ制御層117ではじかれることにより、塗れ制御層117を越えてカソード配線115r、115g、115bの他方の端部が露出する部分に流れこまないようにされている。
【0083】
従って、有機EL層(103r、103g、103b)は、隔壁レジスト114の開口部114aのアノード113が露出する他方の端部から塗れ制御層117の手前側までの間に形成され、開口部114aから露出するカソード配線115r、115g、115bの他方の端部上には形成されないようになっている。一方、隔壁レジスト114の開口部118aは、第一例の場合のアノード102の一方の端部に変えて各カソード配線115r、115g、115bの一方の端部が露出するようになっている。そして、各カソード配線115r、115g、115bの一方の端部の配置位置に対応して開口部118aの位置が決められている。
【0084】
上記カソード104は、隔壁レジスト114の外周より内側に隔壁レジスト114の開口部114aの大部分を覆うように形成されている(なお、塗れ制御層117より隔壁レジスト114の開口部118aが形成されている側には、カソード104を形成しないようになっている)。そして、各開口部114a内のカソード104の厚さと有機EL層(103r、103g、103b)の厚さとの和は、隔壁レジスト114の厚さより薄いため、上述のように隔壁レジスト114の各開口部114aの部分とそれ以外の隔壁の部分との段差により、開口部114aで各開口部114a内のカソード104は電気的に断線した状態に形成され、各開口部114a内のカソード104は、他のカソード104の部分と短絡しておらず、各開口部114a部分毎に独立した電極となっている。そして、各開口部114a内においては、アノード113が露出する部分で、アノード113とカソード104とが間に有機EL層(103r、103g、103b)を介在させた状態で対向させられ、カソード配線115r、115g、115bの他方の端部が露出する部分で、カソード配線115r、115g、115bとカソード104が直接接触して短絡した状態となっている。従って、各開口部114a毎、すなわち、各有機EL領域(109r、109g、109b)毎に独立したカソード104が、それぞれ別のカソード配線115r、115g、115bに接続されている。
【0085】
そして、同じ発光色の有機EL領域(109r、109g、109b)に対応するカソード配線115r、115g、115bが露出した複数の開口部118a上から、カソード端子116r、116g、116b上にわたって、隔壁レジスト114より厚い帯状の導電性層110r、110g、110bがそれぞれ連続して形成されるようになっている。ここで、導電性層110r、110g、110bは、隔壁レジスト114より厚く形成されているので、導電性層110rが、発光色が赤の有機EL領域109rに接続される全てのカソード配線115rと開口部118aで接続されるとともにカソード端子116rに接続され、導電性層110gが、発光色が緑の有機EL領域109gに接続される全てのカソード配線115gと開口部118aで接続されるとともにカソード端子116gに接続され、導電性層110bが、発光色が青の有機EL領域109bに接続される全てのカソード配線115bと開口部118aで接続されるとともにカソード端子116bに接続されている。
【0086】
従って、各有機EL層(103r、103g、103b)は、共通電極とされたアノード113と、隔壁レジスト114の開口部114aの部分の段差により各有機EL領域(109r、109g、109b)毎に独立した電極とされたカソード104とに挟まれた状態とされているので、各有機EL領域(109r、109g、109b)は、個別に駆動されるようになっている。また、独立したカソード104は、開口部114aの一方の端部内において、各有機EL領域(109r、109g、109b)毎に設けられたカソード配線115r、115g、115bに短絡させられている。
【0087】
一方、開口部114a内には、ぬれ制御層117上にも連続して形成されるのでカソード104が一体に導通した状態で形成されており、有機EL層(103r、103g、103b)を挟んでアノード113と対向したカソード104と、カソード配線115r、115g、115bとが導通した状態となっている。すなわち、開口部114a内のカソード104とカソード配線115r、115g、115bとを導電性ペースト層を用いずに導通することができる。
【0088】
そして、各カソード配線115r、115g、115bは、隔壁レジスト114の開口部118aにおいて、同じ発光色の有機EL領域(109r、109g、109b)に導電性層110r、110g、110bにより短絡させられるとともに、各発光色毎に一つずつ形成されたカソード端子116r、116g、116bに、それぞれ、発光色に対応する導電性層110r、110g、110bが一対一で短絡させられた状態となっている。従って、各カソード端子116r、116g、116b毎に駆動電圧(電流)を変えることにより、R・G・B各発光色の有機EL領域(109r、109g、109b)をオンオフすることで、順次R・G・Bの面状発光を得ることが可能となっている。
【0089】
以上のような構成の第二例のバックライト100Aによれば、第一例の場合と同様の作用効果を得られる。また、カソード104は、特に各有機EL領域(109r、109g、109b)毎に独立して形成されるように微細にパターニングしなくとも、開口部114aを有する隔壁レジスト114により、各有機EL領域(109r、109g、109b)に独立した形状とすることができるので、カソード104を極めて容易に各有機EL領域(109r、109g、109b)に独立した形状とすることができる。また、アノード113も共通電極とされることで微細なパターニングを必要としない。従って、透明基板上への電極の形成を容易なものとすることができる。
また、隔壁レジスト114の開口部114a内に表面エネルギーの低い塗れ制御層117を設けることにより、有機EL領域(109r、109g、109b)内のカソード104を容易に外部と接続することができる。なお、第二例においても、開口部114aに拡幅部を形成するものとしても良い。
また、透明基板101上に、各発光色毎のカソード端子116r、116g、116bを設けずに、各有機EL領域(109r、109g、109b)毎に、カソード端子を設けるものとしても良い。
また、第二例において、上記塗れ制御層117を設ける代わりに、隔壁レジスト108の開口部108aの塗れ制御層117が配置される部分にボトルネック状に開口部108aの幅を狭くした挟幅部を設けるものとしても良い。このようにすれば、開口部108a内のアノード113が露出する部分に有機EL層(103r、103g、103b)の材料を注入した際に、ボトルネックとなる挟幅部から先に材料が流入しづらい状態となり、上記塗れ制御層117を設けなくとも、塗れ制御層117を設けたのと同様の作用効果を得ることができる。
【0090】
次に、図6及び図7を参照して、本発明の実施の形態の第三例の液晶表示装置を説明する。なお、第三例の液晶表示装置は、第二例の液晶表示装置と同様に、第一例のバックライト100の一部の構成を変更したものであり、液晶表示パネルについては、第一例と同様のものを用いているため説明を省略し、ここではバックライト100Bの説明のみ行う。また、第二例のバックライト100Aと同様の構成要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
また、図6においては有機EL層(103r、103g、103b)、導電性層110r、110g、110bを、例えば、斜め格子状の図柄として透けた状態に図示し、カソード104を透けた状態にし、図7においては有機EL層(103r、103g、103b)、隔壁レジスト120を、例えば、斜め格子状や横格子状の図柄として透けた状態に図示するとともに、カソード104及び導電性層110r、110g、110bの図示を省略している。そして、図6及び図7は、同じバックライト100Bを図示したものである。
【0091】
図6及び図7に示される第三例のバックライト100Bは、第一例と同様に、透明基板101上に、アノード113、カソード端子122r、122g、122b、カソード配線121r、121g、121b、隔壁レジスト120、有機EL層(103r、103g、103b)、カソード104、塗れ制御層117、及び後述する低抵抗配線119が形成されることにより、ストライプ状に複数の有機EL領域(109r、109g、109b)が形成されたものである。
また、第二例の液晶表示装置と同様に、透明基板101上には、塗れ制御層117が形成されている。
そして、図6及び図7は、第三例のバックライト100Bの概略を図示したものであり、実際には、発光色がそれぞれ赤、緑、青にされた三本の有機EL領域(109r、109g、109b)が互いに平行に帯状に形成されるとともに、図2に示される第一例のバックライト100と同様に、これら三本を一組とする有機EL領域(109r、109g、109b)が互いに平行に多数配置されている。
【0092】
また、第三例のLCDのバックライト100Bは、第二例のLCDのバックライト100Aと同様に、アノード113側を一つにまとめて共通電極とし、かつ、カソード104を各発光色の有機EL領域(109r、109g、109b)毎にまとめて、各発光色の有機EL領域毎に駆動できるようにしている。カソード側の配線のとりまとめは、基本的には第二例のものと同様であり、配線の具体的な説明は省略するが、カソード配線121r、121g、121b及びカソード端子122r、122g、122bに使用する材料が第二例と異なっている(後述する)。
第三例と第二例の異なるところは、第一に、アノード113側からの電力の供給に関して低抵抗配線119が設けられている点であり、第二に、第二例の液晶表示装置においては、カソード配線121r、121g、121b及びカソード端子122r、122g、122bは、ITOから形成されていたのに対して、第三例の液晶表示装置においては、後述する低抵抗な導電材からなる金属膜により形成されている点である。
【0093】
図6、図7に示すように、第三例のバックライトは、透明基板101上に、四角面状にITO(透明電極)からなるアノード113が形成されている。なお、アノード113は、図6、7において、後述する低抵抗配線119と接続されており、低抵抗配線119と重なる部分と、低抵抗配線119と重ならずに後述する有機EL層(103r、103g、103b)が上に堆積される部分と、からなる。また、アノード113は、後述する有機EL層(103r、103g、103b)が配置される部分全体を含む範囲で形成される。
【0094】
そして、アノード113が形成された透明基板101上には、図6に示すように、低抵抗配線119と、各有機EL領域(109r、109g、109b)毎のカソード104部分を各発光色の有機EL領域(109r、109g、109b)毎に外部に接続させるための三つのカソード端子122r、122g、122bと、各有機EL領域(109r、109g、109b)毎のカソード104部分にそれぞれ接続され、導電性層110r、110g、110bにより、各発光色の有機EL領域(109r、109g、109b)毎にまとめられてカソード端子122r、122g、122bに接続されるカソード配線121r、121g、121bとが形成されている。低抵抗配線119、カソード端子122r、122g、122b、カソード配線121r、121g、121bは、例えば、アルミニウム、ネオジムまたはクロム等の金属単体或いはこれらのうち少なくとも1つを含む合金からなる低抵抗な導電材からなる金属膜を一括してパターニングすることにより得られている。
【0095】
上記低抵抗配線119は、アノード113を外部に接続するアノード端子119aと、アノード113上に該アノード113と直接重なって短絡した状態に形成された複数の低抵抗配線部119bとからなるものである。そして、低抵抗配線部119bは、アノード113上において、有機EL層(103r、103g、103b)と互いにほぼ排他的に形成されており、有機EL層(103r、103g、103b)がストライプ状に形成されていることから、ストライプ状の有機EL層(103r、103g、103b)の間にストライプ状に低抵抗配線部119bが形成されている。また、低抵抗配線部119bは、アノード端子119a側(カソード配線121r、121g、121bの反対側)でストライプ状の部分が一体にまとめられた状態となっており、実際には、櫛歯状に形成され、各櫛歯間に、有機EL層(103r、103g、103b)が形成されるようになっている。
【0096】
なお、低抵抗配線部119bと有機EL層(103r、103g、103b)との境界部分においては、低抵抗配線部119bがカソード104と接続してなければ、低抵抗配線部119bと有機EL層(103r、103g、103b)との間に間隙があるものとしても良いし、低抵抗配線部119bと有機EL層(103r、103g、103b)とが接触しているものとしても良いし、低抵抗配線部119bと有機EL層(103r、103g、103b)とが僅かに重なっているものとしても良い。そして、アノード端子119aと低抵抗配線部119bとは、低抵抗配線119として一体に導通した状態で形成されている。
【0097】
上記低抵抗配線119、カソード端子122r、122g、122b及びカソード配線121r、121g、121bは、同じ材料からなり、同一工程で一緒に形成されることになる。なお、低抵抗配線119、カソード端子122r、122g、122b及びカソード配線121r、121g、121bは、例えば、金属を蒸着により成膜することで形成されるが、その他の方法で形成されるものとしても良く、ITOより低抵抗で、かつ厚さ方向に酸化されにくい導電材料から形成されていれば良い。
【0098】
また、上記透明基板101上には、塗れ制御層117が形成されている。上記塗れ制御層117は、カソード配線121r、121g、121bと、アノード113並びにアノード113上の低抵抗配線119との間に露出する透明基板101上に帯状に形成されて、カソード配線121r、121g、121bと、アノード113並びに低抵抗配線119とを区切るようになっている。なお、塗れ制御層117は、後述するように上述の配置位置において、隔壁レジスト120の開口部120aから露出する部分だけ形成されていれば良く、必ずしも連続する帯状に形成されていなくとも良い。
【0099】
そして、上述のように、アノード113、低抵抗配線119、カソード端子122r、122g、122b、カソード配線121r、121g、121b及び塗れ制御層117が形成された透明基板101上に、隔壁レジスト120が形成される。隔壁レジスト120は、例えば、感光性樹脂からなるものであり、フォトリソグラフィーによりパターン形成されるものであるが、絶縁性で、かつ、後述する以上の厚みを有するものならば良い。
【0100】
そして、隔壁レジスト120は、上述のアノード113、低抵抗配線119のうちの低抵抗配線部119b、カソード配線121r、121g、121bの全てを覆うように面状に形成されている。なお、低抵抗配線119のうちのアノード端子119a及びカソード端子122r、122g、122bは、隔壁レジスト120から露出している。また、隔壁レジスト120には、第二例と同様に、開口部120aが形成されているのと同時に、各カソード配線121r、121g、121bの他方の端部の位置に、開口部123aが形成されている。
【0101】
そして、図6、図7に示されるバックライトの製造方法は、透明基板101上にITOからなるアノード113を形成し、次いで、例えば、蒸着等により金属膜からなる低抵抗配線119、カソード端子122r、122g、122b及びカソード配線121r、121g、121bをパターン形成する。また、透明基板101上に塗れ制御層117を形成する。次に、アノード113が露出するような開口部120a及びカソード端子122r、122g、122bに接続するためにカソード配線121r、121g、121bの一方の端部が露出されるような開口部123aを有する隔壁レジスト120をフォトリソグラフィーによりパターン形成する。次いで、隔壁レジスト120の開口部120aに、有機EL層(103r、103g、103b)のうち、正孔輸送層(赤に発光する領域)、正孔輸送層(緑に発光する領域)、正孔輸送層(青に発光する領域)となる材料を注入して固化後、それらの上にそれぞれ電子輸送層(赤に発光する領域)、電子輸送層(緑に発光する領域)、電子輸送層(青に発光する領域)を注入し同様に固化させて有機EL層(103r、103g、103b)を形成する。次いで、カソード104を例えば、蒸着成膜する。なお、第三例においては、隔壁レジスト120が、アノード113及び低抵抗配線部119bとカソード104との間の有機EL層(103r、103g、103b)が介在していない部分において、アノード113及び低抵抗配線部119bとカソード104との間を絶縁する膜として機能している。
【0102】
以上のような構成の第三例のバックライトによれば、第一例と第二例の場合と同様の作用効果を得られると同時に、アノード113側に低抵抗配線119が形成されていることにより、以下の作用効果を得ることができる。
すなわち、アノード113として光透過率が高く、かつ、抵抗値が高いITOを用いているので、発光面を広いものとした場合に、電源との接続部からの距離が長くなるほど高い抵抗値を示すので、電源との接続部から近い部分と、遠い部分とでは、有機EL層を流れる電流量が異なり、場所によって輝度のばらつきがでる可能性がある。しかし、各有機EL層(103r、103g、103b)に沿って配置されるとともに、ほとんどの部分でアノード113と短絡する低抵抗配線部119bを設け、該低抵抗配線部119bに外部の電源と接続されるアノード端子119aを接続しているので、発光面内の各有機EL層(103r、103g、103b)の各位置においては、その位置の近傍のアノード113部分まで低抵抗配線119側を流れた電流がアノード113を介して有機EL層(103r、103g、103b)に流れることになり、発光面の位置によって、有機EL層(103r、103g、103b)に流れる電流が大きく異なることがなく、発光面の各位置における輝度を均質化することができる。従って、バックライトの発光面の各位置における輝度をより均質化できるとともに、バックライトの発光面を大型化しても、発光面内で輝度にばらつきが生じるのを防止することができる。
なお、この第三例においては、第二例の場合と同様に、各有機EL領域(109r、109g、109b)の発光材料に基づく輝度に対応して、各有機EL領域(109r、109g、109b)毎に幅を変えてその面積を異なるものとしても良い。
また、隔壁レジスト120の開口部120aには、第二例の場合と同様に、該開口部の幅を狭くした狭幅部を形成しても良い。また、上記多層配線を構成するカソード端子122r、122g、122b及びカソード配線121r、121g、121bは、低抵抗配線119を形成する際と同時に形成することができる。
【0103】
次に、図8、図9及び図10を参照して、本発明の実施の形態の第四例の液晶表示装置を説明する。なお、第四例の液晶表示装置は、第二例の液晶表示装置と同様に、第一例のバックライト100の一部の構成を変更したものであり、液晶表示パネルについては、第一例と同様のものを用いているため説明を省略し、ここではバックライト100Cの説明のみ行う。また、第二例または第三例のバックライト100A、100Bと同様の構成要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
また、図8においては有機EL層(103r、103g、103b)、導電性層110r、110g、110bを、例えば、斜め格子状の図柄として透けた状態に図示し、カソード104を透けた状態に図示し、図9においては有機EL層(103r、103g、103b)、隔壁レジスト125を、例えば、斜め格子状や横格子状の図柄として透けた状態に図示するとともに、カソード104及び導電性層110r、110g、110bの図示を省略している。そして、図8、図9及び図10は、同じ第四例のバックライト100Cを図示したものである。
【0104】
図8、図9及び図10に示される第四例のバックライト100Cは、第一例と同様に、透明基板101上に、アノード124、カソード端子129r、129g、129b、カソード配線128r、128g、128b、隔壁レジスト125、有機EL層(103r、103g、103b)、カソード104、塗れ制御層117が形成されることにより、ストライプ上に複数の有機EL領域(109r、109g、109b)が形成されたものである。
そして、図8及び図9は、第四例のバックライト100Cの概略を図示したものであり、実際には、発光色がそれぞれ赤、緑、青にされた三本の有機EL領域(109r、109g、109b)が互いに平行に帯状に形成されるとともに、図2に示される第一例のバックライト100と同様に、これら三本を一組とする有機EL領域(109r、109g、109b)が互いに平行に多数配置されている。
【0105】
また、第四例の液晶表示装置は、第三例の液晶表示装置と同様に、後述する低抵抗な導電材からなる金属膜により形成されるカソード104を、各発光色の有機EL領域(109r、109g、109b)毎にまとめて、各発光色の有機EL領域毎に駆動できるようにしている。カソード側の構成は、第三例のものと同様であり説明は省略する。なお、上記のカソードに用いる低抵抗な導電材からなる金属膜は、第三例の低抵抗配線において使用したものである。
そして、第四例と第三例の異なるところは、第三例では、有機EL層(103r、103g、103b)に接続されているアノード側の電極としてITOを用い、有機EL層(103r、103g、103b)全体に均一に電力を供給するために、補助的に低抵抗配線119(低抵抗な導電材からなる金属膜)を用いていたのに対して、第四例では、アノード側の電極は、上記低抵抗な導電材からなる金属膜のみから形成している点である。
また、有機EL層(103r、103g、103b)は、図10に示すように、有機EL層103rは高分子導電物からなる正孔輸送層103rhと電子輸送層103reとからなり、有機EL層103gは高分子導電物からなる正孔輸送層103ghと電子輸送層103geとからなり、有機EL層103bは高分子導電物からなる正孔輸送層103bhと電子輸送層8beとからなる。電圧の印加に応じ正孔を輸送する正孔輸送領域である正孔輸送層103rh、103gh、103bhはいずれも、上述のPEDT及びPSSからなり、シート抵抗が108Ω/□以下、望ましくは107Ω/□以下であり正孔注入領域を兼ねている。電子輸送層103re、103ge、103beは、再結合に伴い発光する領域であり、発光色に応じて置換基が異なるpolyfluoreneまたはpolyfluoreneの誘導体を有する。なお、液晶材料として第一例と同様に他の材料を用いるものとしても良い。
【0106】
図8、図9及び図10に示すように、第四例のバックライト100Cは、透明基板101(例えば、ガラス基板もしくは透明フィルム基板)上に、金属膜等の低抵抗な導電材からなるアノード124と、各有機EL領域(109r、109g、109b)毎のカソード104部分を各発光色の有機EL領域(109r、109g、109b)毎に外部に接続させるための三つのカソード端子129r、129g、129bと、各有機EL領域(109r、109g、109b)毎のカソード104部分にそれぞれ接続され、後述する導電性層110r、110g、110bにより、各発光色の有機EL領域(109r、109g、109b)毎にまとめられてカソード端子129r、129g、129bに接続されるカソード配線128r、128g、128bとが形成されている。
【0107】
上記アノード124は、アノード端子124aと、この一例において同じ金属膜から一体に形成された櫛歯状の正孔注入配線部124bとを有する。また、カソード端子129r、129g、129b及びカソード配線128r、128g、128bも、アノード124と同じ金属膜から形成されている。そして、アノード124、カソード端子129r、129g、129b及びカソード配線128r、128g、128bは、上記金属膜を一括してパターニングすることにより得られている。
【0108】
そして、アノード124の正孔注入配線部124bは、有機EL層(103r、103g、103b)と互いにほぼ排他的に形成されており、有機EL層(103r、103g、103b)がストライプ状に形成されていることから、ストライプ状の有機EL層(103r、103g、103b)の間にストライプ状に形成されている。また、アノード124は、アノード端子124a側(カソード配線128r、128g、128bの反対側)でストライプ状の部分が一体にまとめられた状態となっている。
【0109】
そして、アノード124と有機EL層(103r、103g、103b)との境界部分においては、アノード124と有機EL層(103r、103g、103b)とが僅かに重なっている。すなわち、ストライプ状、すなわち、線状に近い帯状の各有機EL層(103r、103g、103b)の左右の有機EL層(103r、103g、103b)の長さ方向に沿った側縁部が、正孔注入配線部124bと重なった状態となっている。そして、有機EL層(103r、103g、103b)の左右両側縁部を除く中央部分は、アノード124と重ならずに透明基板101上に直接形成された状態となっている。
【0110】
上記アノード124、カソード端子129r、129g、129b及びカソード配線128r、128g、128bは、上述のように同じ材料から形成され、これらは、一つの金属膜をパターン形成することにより、ほぼ同時に形成されているので、アノード124、アノード端子124a、カソード端子129r、129g、129b及びカソード配線128r、128g、128bは、同一工程で一緒に形成されることになる。なお、アノード124、カソード端子129r、129g、129b及びカソード配線128r、128g、128bは、例えば、金属を蒸着により成膜することで形成されるが、その他の方法で形成されるものとしても良い。
【0111】
そして、隔壁レジスト125は、上述のアノード124及びカソード配線128r、128g、128bを覆うように面状に形成されている。なお、アノード端子124a及びカソード端子129r、129g、129bは、隔壁レジスト125に覆われないようになっている(一部が外部と接続するために露出している必要がある)。隔壁レジスト125は、その厚みL1が例えば、0.015mm(好ましくは、0.005mm以上)とされ、各有機EL層(103r、103g、103b)のピッチL2が0.1mm程度とされ、各有機EL層(103r、103g、103b)の幅L3が0.06mm程度とされ、有機EL層(103r、103g、103b)同士の間隔L4(隔壁レジストの隔壁の幅)が0.04mm程度とされる。また、隔壁レジスト125の開口部125a…のピッチも0.1mm程度であり、アノード124のピッチも0.1mm程度と設定されている。
【0112】
上記正孔注入配線部124bは、正孔輸送層のシート抵抗が108Ω/□以下と低く、かつ正孔輸送性に優れているため、開口部125aに埋設された電子輸送層に電子を注入するカソード104と、正孔輸送層を介して完全に重なるような構成でなくてもよい。すなわち正孔注入配線部124bは、正孔輸送層と部分的に接続されていれば発光面に対し重ならなくていいため、有機EL層(103r、103g、103b)から発せられた光は、その多くが正孔注入配線部124bを介することなく直接透明基板101に出射することができるため、従来のようにアノード電極での光吸収による光の減衰を抑制することができるとともに、アノード124に適用される上記金属膜が、有機EL層(103r、103g、103b)から発せられた光に対して高い透過率を示す必要もない。また正孔輸送層の低シート抵抗性は、それ自体アノード電極として機能することを意味しており、アノード124に適用される上記金属膜が正孔注入性の観点から仕事関数が高くなければならないといった問題も解消するため、上記金属膜は、材料の抵抗率が2.0×10-4Ωcm以下でシート抵抗が10Ω/□以下であればよく、金属膜の材料の選択性にも優れている。
アノード124に適用される金属膜としては、例えば、アルミニウム、チタン、タングステン、ネオジムまたはクロム等の金属単体或いはこれらのうちの少なくとも1つを含む合金やITOのような透明金属からなるものが用いられる。ただしITOは、抵抗率が1.6×10-4Ωcm程度と比較的高いため、シート抵抗を低くするためには、厚く成膜しなければならず、スループットが低くなる。また、有機EL素子を広い面状発光体を形成しようとすると、透明電極であるITOの面積が増えると、ITOの電源との接続部分と、該接続部分と最も離れた部分との距離が大きくなり、これらの部分では、有機EL層に流れる電流量に差が生じる。従って、有機EL素子からなる面状発光体をあまり大きなものとすると、面状発光体の位置によって輝度に明らかな差が生じる可能性があった。さらに、透明基板としては、可撓性、柔軟性を有する透明フィルム基板が用いられる場合があり、このような透明フィルム基板に有機EL素子を形成するものとすれば、その可撓性、柔軟性に基づいて、有機EL素子の応用範囲を広げることができる可能性がある。しかし、ITOは、脆性が高く、透明フィルム基板を鋭い角度で曲げたり、何度も曲げたりすると、ITOが破損する可能性があり、透明基板を透明フィルム基板としても、その特性を十分に生かすことができなかった。また、製造時においては、柔らかい透明フィルム基板上に、硬くて脆弱なITOを形成するのが難しく、歩留まりの低下を招く恐れがある。また、バックライトの製造時に表面にITOが形成された透明フィルム基板をロール状に丸めたりした場合にも、歩留まりの低下を招く恐れがある。
【0113】
このため、アノード124に適用される金属膜は、むしろ1.0×10-5Ωcm以下の金属単体または合金がより望ましく、延性、展性に優れていればさらに望ましい。そして、光の利用効率の観点から有機EL層(103r、103g、103b)から発せられた光に対し反射率の高いものの方が望ましい。
このような構造のバックライトでは、幅L3が0.06mm程度と短く、正孔注入領域である正孔輸送層のシート抵抗が108Ω/□以下なので、正孔注入配線部124bと部分的に重なっているだけでも、正孔を正孔輸送層のほぼ全面から電子輸送層に輸送することができるため、有機EL層(103r、103g、103b)のほぼ全面で発光することができる。したがって、正孔注入配線部124bは、電圧の印加に応じ電荷を輸送する電荷輸送領域である正孔輸送層全面に接触しなくても十分発光するので、従来のようなアノードによる光の吸収損失を抑えることができる。
【0114】
そして、図8、図9及び図10に示されるバックライト100Cの製造方法は、透明基板101上に、例えば、蒸着等によりアルミニウム、チタン、タングステン、ネオジムまたはクロム等の金属単体或いはこれらのうちの少なくとも1つを含む合金やITOのような透明金属等の低抵抗の金属膜からなるアノード124、アノード端子124a、カソード端子129r、129g、129b及びカソード配線128r、128g、128bをフォトリソグラフィーによりパターン形成する。この後、0.6〜0.8Torr、250W、13.56MHzで酸素プラズマ洗浄を行う。アルミニウム等は表面に極薄い酸化膜が成膜されることがあるが、初期電圧を印加すると酸化膜が絶縁破壊し、電流を流すことができるので十分駆動することができる。また、透明基板101上に塗れ制御層117を形成する。次に、隔壁レジスト125をフォトリソグラフィーによりパターン形成する。次いで、隔壁レジスト125の開口部125aに、有機EL層(103r、103g、103b)のうち、正孔輸送層となるPEDT及びPSSの混合物溶液をインクジェットやニードルにより注入して110℃で10分程度加熱して固化後、それらの上にそれぞれ発光色に応じて置換基が異なるpolyfluoreneの誘導体を有する電子輸送層を注入し40〜60℃で1.0〜1.5時間加熱して固化させて有機EL層(103r、103g、103b)を形成する。成膜された正孔輸送層はいずれもシート抵抗が108Ω/□以下、望ましくは107Ω/□以下になっている。次いで、300Å程度のカルシウム層及び6000Å〜10000Å程度のアルミニウム層を順次真空蒸着してカソード104を形成する。なお、第一例においては、隔壁レジスト125が、アノード124とカソード104との間の有機EL層(103r、103g、103b)が介在していない部分において、アノード124とカソード104との絶縁膜として機能している。また、隔壁レジスト125を用いた場合には、注入された有機EL層(103r、103g、103b)の材料は毛細管現象により開口部125a全域に拡散する(開口部125aは、溝状であるが、溝を形成する左右の壁の間には、毛細管現象が作用する)。このため、有機EL層(103r、103g、103b)を極めて薄い膜厚にすることができる。
【0115】
この第四例のバックライト100Cにおいては、アノード124としてITOより抵抗率の低い金属膜を適用することが望ましい。そして、アノード124は、有機EL層(103r、103g、103b)の両側縁部の部分でほぼ線状に重なるようになっている。そして、有機EL層(103r、103g、103b)の両側縁部を除く中央部分は、直接透明基板101と接触するようになっている。すなわち、透明基板101側からみれば、有機EL層(103r、103g、103b)の発光面となる部分の左右両側縁部がアノード124に覆われた状態となっているが、有機EL層(103r、103g、103b)の左右両側縁部を除く大部分は、アノード124から露出した状態となっている。
【0116】
以上のような構成の第四例のバックライト100Cによれば、第一例から第三例の場合と同様の作用効果を得られると同時に、以下の作用効果を得ることができる。
そして、アノード124とカソード104との間に電圧を印加した場合には、アノード124とカソード104との間の有機EL層(103r、103g、103b)に電流が流れることになるが、この際に、元々有機EL層(103r、103g、103b)が細い帯状であり、正孔輸送層のシート抵抗が108Ω/□以下となっているので、その両側縁部がアノード124に接触した状態でアノード124とカソード104との間に電圧を印加した場合に、有機EL層(103r、103g、103b)のほぼ全体に電流が流れた状態となり、有機EL層(103r、103g、103b)のほぼ全体が発光することになる。
また、本発明は、基本的に線状(帯状)の多数の光源からの光を混ぜて、高輝度のR・G・B各々の面状発光を得ることを目的としており、各有機EL層(103r、103g、103b)の長さ方向に直交する方向においては、明暗が繰り返される構成となっているとともに、有機EL層(103r、103g、103b)の幅は、もともと極めて狭いものとされている。従って、有機EL層(103r、103g、103b)の左右側縁部が不透明なアノード124に重なっていても特に問題がない。
【0117】
そして、アノード124から露出する有機EL層(103r、103g、103b)の大部分からの発光は、そのまま透明基板101側に放射されることになる。この際に、有機EL層(103r、103g、103b)からの発光は、従来のように透明基板101に比較して、光透過率の高くないITOを透過することがないので、出射した光はITOによる減衰分だけ光束が増大する。
【0118】
有機EL層(103r、103g、103b)の長さ方向の輝度のばらつきについては、アノード124として、抵抗率が高いITOを用いた場合よりも、より抵抗率の低い金属膜を用いた方が少なくすることができる。すなわち、抵抗率が高いITOを広い面状もしくは長い帯状の電極として用いた場合には、位置によって流れる電流値が大きく異なって輝度にばらつきがでる可能性があるが、抵抗率が1×10-5Ωcm以下の金属膜ならば、同じ膜厚でも位置によって流れる電流量が大きく異なるようなことがなく、より輝度を均一にすることができる。
【0119】
また、アノード124としてITOを用いずに金属膜を用いられるようになれば、金属膜は、一般にITOに比較して強度が高く、かつ、柔軟性を有するので、脆性が高いITOを用いた場合よりも、歩留まりの向上を図ることができる。また、透明基板101を柔軟性が高い透明フィルム基板とした場合に、硬くて、脆性が高いITOとの相性が悪く、柔軟性が高い透明フィルム基板の特性を生かした製造方法や使用方法を用いることが困難なものとなるが、アノード124としてITOを用いずに、金属膜を用いられれば、金属膜は、ある程度の柔軟性を有し、強度が高いので、透明フィルム基板の特性を生かした製造方法及び使用方法を用いることができる。また、透明基板101を透明フィルム基板とした際の歩留まりの向上を図ることができる。
【0120】
また、第二例と同様に、上記例のバックライトの透明基板101の表面に拡散板を配置しても良い。この際には、第二例と同様な作用効果が得られるのと同時に、第四例においては、特に正孔注入配線部124bをITO以外の光反射性の金属膜で形成すれば、正孔輸送層全面に亘ってITOが形成されていないので、有機EL層(103r、103g、103b)から放射された光は、反射を繰り返す間にITOで吸収されてしまうことがなく、この変形例のように拡散板を用いた場合には、従来のバックライトに拡散板を設けた場合よりも、輝度をより高めることができる。
なお、例えば、透明基板101の表面を加工して透明基板101の表面自体を拡散面としても良い。またさらに、リフレクタとして作用する背面電極の表面を拡散面としても良い。また、この際に、金属膜からなるアノード124がリフレクタとして機能する場合には、アノード124の表面を拡散面としても良い。すなわち、本発明のバックライトにおいて、リフレクタとして機能する部分を拡散面とすればよい。
この場合には、上述のようにアノード124としての透過率の低いITOが存在しないことにより、繰り返し反射した際の光の減衰率を低下させることができるので、繰り返し反射させて光を取り出す際の光の減衰が減少されてより多くの光を取り出すことができる。
【0121】
次に、図11及び図12を参照して、本発明の実施の形態の第五例のLCDを説明する。なお、第五例のLCDは、第四例のLCDのバックライト100Cにおいて、アノード124と隔壁レジスト125の開口部130a…に埋設されたカソード104が部分的に重なるように形成されていたのを、図11、図12に示すように、アノード124と、カソード104を重ならないように形成したものである。第五例においても、第一例と同様の液晶表示パネル200が用いられるものとなっており、液晶表示パネル200の説明を省略する。
そして、図11は、第五例のLCDのバックライト100Dを上から俯瞰した平面図であり、図12は、図11のA−A’線に沿った断面図である。図11、12において、第四例と同じ材料で同じ機能からなる部材には同一の符号が付されている。
【0122】
図中、バックライト100Dの透明基板101の下半分上には、PEDT及びPSSからなり、シート抵抗が108Ω/□以下、望ましくは107Ω/□以下の正孔輸送層103hが形成されている。正孔輸送層103h上から透明基板101の上半分側の一部にかけて、発光色に応じて置換基が異なるpolyfluoreneまたはpolyfluoreneの誘導体を有する、ストライプ状の電子輸送層103re、103ge、103beの組がこの順に複数、それぞれ平行に配置されている。そして、透明基板101上から正孔輸送層103h上に跨ってアノード124が形成されている。アノード124の正孔注入配線部124bは正孔輸送層103h上の電子輸送層103re、103ge、103be間に、電子輸送層103re、103ge、103beと離間して配置され、アノード端子124aは透明基板101上に配置されている。電子輸送層103re、103ge、103be上から透明基板101の上半分側にかけて、電子輸送層103re、103ge、103beと同じ幅或いはより幅狭のストライプ状のカソード104が形成されている。そして図中、左上側に三つのカソード端子129r、129g、129bが配置されている。アノード124、カソード端子129r、129g、129b、並びにカソード104は、同一金属膜を一括パターニングして形成されている。アノード124は、正孔注入性の良好な正孔輸送層103hのシート抵抗が低いため、高仕事関数である必要がないが、カソード104は、仕事関数が低い方が望ましいため、カソード104及びアノード124となる金属膜は、少なくともその一部に仕事関数の低い材料を有する方が望ましい。また電子輸送層103re、103ge、103beとの密着性(接触抵抗)の観点から300Å程度のカルシウム層及びシート抵抗を低くするためその上に設けられた6000Å〜10000Å程度のアルミニウム層の2層構造が望ましいが、これに限らず他の低仕事関数の材料でもよい。カソード104のうち透明基板101の上半分側は、絶縁材からなる隔壁レジスト125により覆われ、その端部は隔壁レジスト125の開口部130b…から露出され、隔壁レジスト125上からカソード端子129r、129g、129bに跨って形成される導電性層110r、110g、110bに接続されている。なお、正孔輸送層103hは、シート抵抗が低いので短絡防止のため正孔輸送層103hにカソード104を形成しない方が望ましい。
【0123】
第五例のLCDのバックライト100Dでは、厚くなくてもシート抵抗の低い正孔輸送層103hを適用したため、アノードとカソードを重ねて形成しなくてよいので、アノード124、カソード端子129r、129g、129b、並びにカソード104を同一金属膜のパターニングにより形成することができるため、バックライト100Dの生産性が高い。
バックライト100Dでは、正孔輸送層103rh、103gh、103bhの上方にアノード124及びカソード104を形成したが、透明基板101上に櫛歯状にパターニングされたアノード124及びアノード124の櫛歯間にストライプ状のカソード104を互いに離間させて形成し、カソード104上にのみ端子部を除くカソード104を覆うようにカソード104より幅広の電子輸送層103re、103ge、103beを形成し、アノード124上から電子輸送層103re、103ge、103be上にかけて連続した正孔輸送層103hを形成してもよい。
【0124】
また、図13に示すように、上記バックライト100Dの変形例としてのバックライト100Eにおいて、透明基板101上に櫛歯状のアノード124を形成し、正孔注入配線部2b上にシート抵抗が108Ω/□以下、望ましくは107Ω/□以下の正孔輸送層103hが形成し、正孔注入配線部124b間の正孔輸送層103h上に、polyfluoreneまたはpolyfluoreneの誘導体を有する、ストライプ状の電子輸送層103re、103ge、103beの組をこの順に複数それぞれ平行に形成し、この上に電子輸送層103re、103ge、103beと同じ幅或いはより幅狭のストライプ状のカソード104を形成した構造でもよい。なお、アノード124とカソード104を別々の材料で形成することができる。
上記各実施形態では、図1に示すように、液晶表示パネル200の各画素電極204が有機EL層(103r、103g、103b)のいずれか1つに対応しているが、各有機EL層(103r、103g、103b)のピッチL2によっては、各有機EL層(103r、103g、103b)のストライプ状に延在する方向に対し直交する方向に隣接する2以上の各画素電極204が有機EL層(103r、103g、103b)のいずれか1つに対応するように形成してもよい。
【0125】
【発明の効果】
本発明の液晶表示装置によれば、該バックライトにおいては、異なる色に発光する二種以上の有機EL領域が、各種類毎に分散するように透明基板上に配置され、かつ、順次異なる色に発光可能となっている。
例えば、有機EL領域の種類を三種類とし、これらの発光色を光の三原色である赤、緑、青にすれば、有機EL素子は高速応答が可能であるために、赤、緑、青の有機EL領域をオンオフを高速で切り替えることができる。従って、このバックライトは、赤、緑、青の表示を高速で切り替えることにより、カラーフィルター無しで、フルカラーの表示が可能なフィールド・シーケンシャル・フルカラーLCDのバックライトとして好適に用いることができる。
【0126】
また、液晶表示装置のバックライトは有機EL素子から構成されており、本発明の液晶表示装置の動作には、各々R・G・Bに発光する有機EL素子を分散するように配置すれば十分である。従って、R・G・B各々単色に面状発光する有機ELを用いればよく、複数の異なる色に発光する発光材料を混在させたり積層させたりすることにより非発光遷移を増大せて輝度を低下させることなく、複数のストライプ状の有機EL領域からのRGB各々の発光を高輝度に行なうことができる。
従って、このバックライトを用いた場合には、例えば、従来の蛍光管と導光板とを組み合わせたバックライトより極めて薄く、かつ、高効率のものとすることができ、LCDのさらなる薄型を図ることができる。
【0127】
また、有機EL領域をストライプ状に配置することにより、モザイク状やその他の状態に有機EL領域を分散させた場合に比較して、カソードやアノードや有機EL層を極めて容易に形成することができ、バックライトの製造を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第一例の液晶表示装置の構造を説明するための図面である。
【図2】第一例の液晶表示装置のバックライトの構造を説明するための図面である。
【図3】第一例の液晶表示装置のバックライトの構造を説明するための図面である。
【図4】本発明の実施の形態の第二例の液晶表示装置のバックライトの構造を説明するための図面である。
【図5】第二例の液晶表示装置のバックライトの構造を説明するための図面である。
【図6】本発明の実施の形態の第三例の液晶表示装置のバックライトの構造を説明するための図面である。
【図7】第三例の液晶表示装置のバックライトの構造を説明するための図面である。
【図8】本発明の実施の形態の第四例の液晶表示装置のバックライトの構造を説明するための図面である。
【図9】第四例の液晶表示装置のバックライトの構造を説明するための図面である。
【図10】第四例の液晶表示装置のバックライトの構造を説明するための図面である。
【図11】本発明の実施の形態の第五例の液晶表示装置のバックライトの構造を説明するための図面である。
【図12】第五例の液晶表示装置のバックライトの構造を説明するための図面である。
【図13】第五例の変形例の液晶表示装置のバックライトの構造を説明するための図面である。
【符号の説明】
100、100A、100B、100C、100D、100E バックライト
101 透明基板
102 アノード
103r 有機EL層(赤)
103g 有機EL層(緑)
103b 有機EL層(青)
103re 有機EL層(赤)の電子輸送層
103ge 有機EL層(緑)の電子輸送層
103be 有機EL層(青)の電子輸送層
103h 有機EL層の電子輸送層
103rh 有機EL層(赤)の電子輸送層
103gh 有機EL層(緑)の電子輸送層
103bh 有機EL層(青)の電子輸送層
104 カソード
108 隔壁レジスト
108a 開口部
109r 有機EL領域(赤)
109g 有機EL領域(緑)
109b 有機EL領域(青)
113 アノード
119 低抵抗配線
124 カソード
200 液晶表示パネル

Claims (3)

  1. フィールドシーケンシャル方式で駆動される液晶表示パネルと、該液晶表示パネルの背面側に設けられたバックライトとを備えた液晶表示装置であって、
    上記バックライトにおいては、ストライプ状に形成された複数のアノードと、上記複数のアノードに沿って上記複数のアノードの一部をそれぞれ開口するストライプ状の複数の第1開口部及び上記複数のアノードの他部をそれぞれ開口する複数の第2開口部を有する隔壁部の上記複数の第1開口部内にそれぞれ形成されたストライプ状の有機EL層と、上記有機EL層上に形成されたカソードとを有する、異なる色に発光する二種以上の複数の有機EL領域が、各種類毎に分散するように透明基板上に配置され、かつ、順次異なる色に発光可能となるように、各発光色毎の有機EL領域のアノードをそれぞれ上記第2開口部を介して互いに接続する導電性層が設けられていることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 請求項1記載の液晶表示装置において、
    上記アノードは、各発光色の有機EL領域毎に長さが異なることを特徴とする液晶表示装置。
  3. 請求項1または2記載の液晶表示装置において、
    上記有機EL領域は、各発光色ごとに幅を変えて面積が異なることを特徴とする液晶表示装置。
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