JP4196078B2 - 洗濯乾燥機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗濯槽内に温風等を送風する乾燥洗濯機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の乾燥洗濯機は図5に示すように構成していた。以下、その構成について説明する。
【0003】
図5に示すように、筐体1は内部に複数のサスペンション2によって弾性的に吊りさげた外槽3を設け、脱水時の振動をサスペンション2によって吸収する構成としている。外槽3の内部には、洗濯物および乾燥対象物を収容する内槽4を洗濯・脱水軸5を中心に回転可能に配設し、内槽4の内底部に洗濯物や乾燥対象物を攪拌する回転翼6を回転自在に配設している。また、内槽4の内部周壁には小穴を多数設けるとともに、上方には流体バランサー7を設けている。
【0004】
乾燥用送風機8は、加熱手段であるヒータ9を介し、上部蛇腹ホース10を通って内槽4へ温風を送風するよう構成している。
【0005】
外槽3には、外槽3の上面を覆う外槽カバー11を設けており、この外槽カバー11に伸縮自在の上部蛇腹ホース10からの温風噴出口12を開口している。さらに、外槽カバー11に内蓋13を開閉自在に設け、衣類を出し入れするようにしている。
【0006】
上部枠体14は筐体1の上部を覆うもので、外蓋15を開閉自在に有し、制御装置16を設けるとともに内槽4に給水する給水弁17を設けている。また、外槽3は排水管18を連結し外槽3の上端に排水管18と連通した溢水口19を設け、外槽カバー11上に水が溢れたときの水を機外に排出するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−045589号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の乾燥洗濯機では、内槽4内の最も湿気を含んだ温風が溢水口19を通過する。このとき、蒸気は上方に上がる性質があるため、溢水口19の入口の開放部20から蒸気が上昇し、上部枠体14の内側や外蓋15の裏側で結露するという問題を有していた。また、外槽カバー11と内蓋13との隙間から蒸気が漏れる場合があった。
【0009】
一方、洗濯中や脱水中あるいは乾燥中の衣類の状態を確認したいため、外蓋15の一部を透明材で構成して欲しいという使用者の要望が多い。しかし、前述した内部結露の影響によって、外蓋15の一部を透明にすると、外蓋15の裏面が曇ったり、結露水が付着してしまい、洗濯物の確認ができなくなるばかりでなく、不快感を与えてしまう。さらに床面を濡らすなどの問題も有していた。
【0010】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、上部枠体の内側や蓋体の裏側の結露を防止し、使用者に不快感を与えないようにすることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、外槽内に内槽を回転自在に配設し、外槽カバーが外槽の上面を覆い、内槽に衣類を出し入れするための内蓋を外槽カバーに開閉自在に設け、外槽を筐体に防振支持し、筐体の上部に上部枠体を設け、上部枠体に設けた衣類投入口を蓋体により覆い、乾燥用送風機により加熱手段を介して温風を内槽内に送風し、内槽内に送風された温風が、湿気を含んだ蒸気として内槽内から上部枠体の内側および蓋体の裏側の空間に漏れるよう構成し、蓋体は、外周端より所定寸法内側の裏面に、下方に凸でかつ所定幅のリブを所定の間隔で複数個設け、閉時に複数個のリブが上部枠体の上面に当接することで、外周端が上部枠体の上面より浮いて、側面から見える隙間が形成され、隙間の寸法が蓋体の後方から前方に向かい徐々に小さくなるようにしたものである。
【0012】
これにより、内槽内からの湿気を含んだ温風と蒸気を外に逃がすことができ、上部枠体の内側や蓋体の裏側の結露を防止できて、使用者に不快感を与えないようにすることができ、また、リブは、蓋体の外周端より所定寸法内側にあり、リブを使用者から見えにくくすることができ、さらに、隙間の寸法が前記蓋体の後方から前方に向かい徐々に小さくなり、前から見たときに蓋体と上部枠体の隙間の違和感をなくすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、外槽内に回転自在に配設した内槽と、前記外槽の上面を覆う外槽カバーと、前記内槽に衣類を出し入れするための前記外槽カバーに開閉自在に設けられた内蓋と、前記外槽を防振支持する筐体と、前記筐体の上部に設けた上部枠体と、前記上部枠体に設けた衣類投入口を覆う蓋体と、加熱手段を介して温風を前記内槽内に送風する乾燥用送風機とを備え、前記内槽内に送風された温風が、湿気を含んだ蒸気として前記内槽内から前記上部枠体の内側および前記蓋体の裏側の空間に漏れるように構成され、前記蓋体は、外周端より所定寸法内側の裏面に、下方に凸でかつ所定幅のリブを所定の間隔で複数個設け、閉時に前記複数個のリブが前記上部枠体の上面に当接することで、前記外周端が前記上部枠体の上面より浮いて、側面から見える隙間が形成され、前記隙間の寸法が前記蓋体の後方から前方に向かい徐々に小さくなるようにしたものであり、リブの先端が上部枠体と当接し、上部枠体と蓋体の外周端との隙間を広く確保することができ、その隙間によって内槽内から発生した蒸気を逃がすことができ、上部枠体の内側や蓋体の裏側の結露を防止できて、使用者に不快感を与えないようにすることができ、また、リブは、蓋体の外周端より所定寸法内側にあり、リブを使用者から見えにくくすることができ、さらに、隙間の寸法が前記蓋体の後方から前方に向かい徐々に小さくなり、前から見たときに蓋体と上部枠体の隙間の違和感をなくすることができる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、蓋体は、透明部と、外周端から所定寸法幅を有する帯状の不透明部とを設け、前記帯状の不透明部に複数個のリブを設けたものであり、蓋体と上部枠体とに隙間が設けられているため、蓋体に透明部を設けても、その透明部が結露で曇ったり水滴が付着することはなく、乾燥中も衣類の状態 を確認することができ、さらに、リブの表面側に印刷や別部品などの不透明部を設けることにより、裏面のリブを隠すことができる。例えば、リブを蓋体の機能部品である蓋ロック機構や蓋体の開閉検知用のマグネットなどと一体に隠すように蓋体の外周に外周端より所定寸法幅を帯状に不透明部を設けることにより、よりデザイン性をあげることができる。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは説明を省略する。
【0016】
(実施例1)
図1に示すように、上部枠体21は筐体1の上部に設け、この上部枠体21に設けた衣類投入口を蓋体22により覆っている。蓋体22は、閉時に、外周部近傍を上部枠体21の上面に載置するよう構成している。蓋体22は、図2に示すように、上部枠体21に回動自在に装着する第1の蓋体22aと、この第1の蓋体22aに回動自在に装着する第2の蓋体22bとで、中折れ式に構成し、その外周部近傍の裏面には、下方に凸でかつ所定幅のリブ23a〜23gを所定の間隔で複数個設けている。
【0017】
そして、リブ23a〜23gは、蓋体22の外周端24より所定寸法t内側に設けている。このことによって、リブ23a〜23gを使用者から見えにくい位置に配置することができる。
【0018】
さらに。リブ29a〜23gを蓋体22の外周端24より下方に凸とし、蓋体22は、閉時に外周端24が上部枠体21上面より浮く構成としている。このことにより、図3に示すように、上部枠体21と蓋体22との隙間Sを広く確保することができる。
【0019】
また、蓋体22は、閉時に、外周端24が上部枠体21の上面より浮き、その隙間寸法が蓋体22の後方から前方に向かい、徐々に小さくなるようにしている。本実施例では、前方の隙間S1=3mmとし、後方の隙間S2=5mmとして、徐々に隙間寸法を変化させている。このことによって、前から見たときに蓋体22と上部枠体21の隙間の違和感をなくすることができる。
【0020】
このように本実施例によれば、蓋体22は、閉時に外周部近傍を上部枠体21の上面に載置するよう構成し、蓋体22の外周部近傍の裏面に、下方に凸でかつ所定幅のリブ23a〜23gを所定の間隔で複数個設けたので、リブ23a〜23gの先端が上部枠体21と当接し、所定の間隔の隙間によって内槽内から発生した蒸気を逃がすことができ、上部枠体21の内側や蓋体22の裏側の結露を防止できて、使用者に不快感を与えないようにすることができる。
【0021】
また、リブ23a〜23gは、蓋体22の外周端より所定寸法t内側に設けたので、リブ23a〜23gを使用者から見えにくくすることができる。
【0022】
また、蓋体22は、閉時に外周端24がリブ23a〜23gにより上部枠体21の上面より浮く構成としたので、上部枠体21と蓋体22との隙間を広く確保することができ、内槽内から発生した蒸気を逃がすことができ、上部枠体21の内側や蓋体21の裏側の結露を防止できて、使用者に不快感を与えないようにすることができる。
【0023】
また、蓋体22は、閉時に外周端24が上部枠体21の上面より浮き、その隙間寸法が蓋体22の後方から前方に向かい徐々に小さくなるようにしたので、前から見たときに蓋体22と上部枠体21の隙間の違和感をなくすることができる。
【0024】
(実施例2)
図4に示すように、蓋体25は、上部枠体21に設けた衣類投入口を覆うもので、透明の材料で構成し、その外周部近傍の裏面には、下方に凸でかつ所定幅のリブ26a〜26gを所定の間隔で複数個設けている。このリブ26a〜26gの表面側に、印刷や別部品などで外周端から所定寸法幅uを有する帯状の不透明部(斜線部)27を設け、裏面のリブ26a〜26gを隠すようにしている。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0025】
また、例えば、リブ26a〜26gを蓋体25の機能部品である蓋ロック機構28や蓋体25の開閉検知用のマグネット29などと一体に隠すように蓋体25の外周に所定寸法幅uを有する帯状に不透明部27を設けることにより、よりデザイン性をあげることができる。
【0026】
このように本実施例によれば、少なくとも蓋体25の一部分を透明の材料で構成したので、蓋体25の一部分を透明の材料で構成しても、蓋体25と上部枠体21とに隙間が設けられているため、蓋体25が結露で曇ったり水滴が付着することはなく、乾燥中も衣類の状態を確認することができる。
【0027】
また、蓋体25の外周に外周端から所定寸法幅uを有する帯状の不透明部27を設け、帯状の不透明部27にリブ26a〜26gを設けたので、リブリブ26a〜26gの表面側に印刷や別部品などの不透明部27を設けることにより、裏面のリブ26a〜26gを隠すことができ、よりデザイン性をあげることができる。
【0028】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1に記載の発明によれば、蓋体は、外周端より所定寸法内側の裏面に、下方に凸でかつ所定幅のリブを所定の間隔で複数個設け、閉時に複数個のリブが上部枠体の上面に当接することで、外周端が上部枠体の上面より浮いて、側面から見える隙間が形成され、隙間の寸法が蓋体の後方から前方に向かい徐々に小さくなるようにしたから、内槽内からの湿気を含んだ温風と蒸気を外に逃がすことができ、上部枠体の内側や蓋体の裏側の結露を防止できて、使用者に不快感を与えないようにすることができ、また、リブは、蓋体の外周端より所定寸法内側にあり、リブを使用者から見えにくくすることができ、さらに、隙間の寸法が前記蓋体の後方から前方に向かい徐々に小さくなり、前から見たときに蓋体と上部枠体の隙間の違和感をなくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)本発明の第1の実施例の洗濯乾燥機の上面図
(b)同洗濯乾燥機の一部切欠した側面図
【図2】 同洗濯乾燥機の蓋体の分解上面図
【図3】 同洗濯乾燥機の要部側面図
【図4】 本発明の第2の実施例の洗濯乾燥機の上面図
【図5】 従来の洗濯乾燥機の縦断面図
【符号の説明】
1 筐体
3 外槽
4 内槽
21 上部枠体
22 蓋体
23a〜23g リブ
Claims (2)
- 外槽内に回転自在に配設した内槽と、前記外槽の上面を覆う外槽カバーと、前記内槽に衣類を出し入れするための前記外槽カバーに開閉自在に設けられた内蓋と、前記外槽を防振支持する筐体と、前記筐体の上部に設けた上部枠体と、前記上部枠体に設けた衣類投入口を覆う蓋体と、加熱手段を介して温風を前記内槽内に送風する乾燥用送風機とを備え、前記内槽内に送風された温風が、湿気を含んだ蒸気として前記内槽内から前記上部枠体の内側および前記蓋体の裏側の空間に漏れるように構成され、前記蓋体は、外周端より所定寸法内側の裏面に、下方に凸でかつ所定幅のリブを所定の間隔で複数個設け、閉時に前記複数個のリブが前記上部枠体の上面に当接することで、前記外周端が前記上部枠体の上面より浮いて、側面から見える隙間が形成され、前記隙間の寸法が前記蓋体の後方から前方に向かい徐々に小さくなるようにした洗濯乾燥機。
- 蓋体は、透明部と、外周端から所定寸法幅を有する帯状の不透明部とを設け、前記帯状の不透明部に複数個のリブを設けた請求項1記載の洗濯乾燥機。
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