以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、単に実施の形態という。)について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るリモートコントロールシステムの全体構成の一例を表すものである。このリモートコントロールシステムは、制御対象機器であるエアコン2(エアコンA)、エアコン3(エアコンB)、照明機器4およびテレビジョン受像機(以下、TV装置という。)5と、これら制御対象機器2〜5に対して遠隔制御をすることが可能なリモートコントロール装置(以下、リモコンという。)1とから構成されている。なお、本実施の形態では、上記のように制御対象機器をそれぞれ、エアコン2、エアコン3、照明機器4およびTV装置5として説明するが、総称する場合には、単に、制御対象機器2〜5と記載するものとする。
エアコン2,3はそれぞれ、空気調節機として機能するものであり、その運転の起動もしくは停止、運転モード(例えば、冷房運転、除湿運転、もしくは送風運転)、運転温度および運転風量を設定できるように構成されている。また、照明機器4は、その点灯または消灯を設定できるように構成されており、TV装置5は、装置のオン・オフ動作、受像するチャンネル(CH)および音量を設定できるように構成されている。
リモコン1は、上記のようにこれら制御対象機器2〜5に対して遠隔制御をするものであり、図1に示した後述するコマンドデータ142を各制御対象機器2〜5に対して送信することで、上記したような各制御対象機器2〜5の動作状態を逐次変化させることができるようになっている。なお、このような遠隔制御は、図1に示したような無線方式(例えば、赤外線通信(IrDA;Infrared Data Association)、無線LAN(Local Area Network)、ブルートゥース(Bluetooth)など)、あるいは有線方式のいずれであってもよい。
図2は、本実施の形態に係るリモコン1の概略構成の一例を装置ブロック図で表したものである。このリモコン1は、制御部10と、送信部11と、受信部12と、表示部13と、記憶部14と、入力キー15とを備えている。
制御部10は、リモコン1全体の動作の制御を行う部分であり、その制御を担うCPU(Central Processing Unit)101と、時間を計時するタイマ102とを有している。タイマ102は、時間タイマ102Aおよび時刻タイマ102Bを有しており、それぞれ、設定された時間間隔の経過、または設定された時刻の到来を、CPU101へ通知するものである。また、CPU101は、詳細は後述するが、このようなタイマ102からの通知がくるごとに、前述のコマンドデータ142を、各制御対象機器2〜5へ送信するように制御するものである。なお、タイマ102は、時間タイマ102Aまたは時刻タイマ102Bの少なくとも一方を有していればよく、また、時間タイマ102Aおよび時刻タイマ102Bはそれぞれ、後述するように制御対象機器の数に対応して、個別に複数のものから構成されているようにしてもよい。
送信部11は、前述したコマンドデータ142を、各制御機器2〜5へ向けて送信する部分であり、この部分を介して、リモコン1から各制御機器2〜5への遠隔制御がなされるようになっている。また、受信部12は逆に、コマンドデータ142を受信する部分であり、例えば図3に示したように、各制御対象機器2〜5に予め備えられた専用リモコン6から、その専用リモコン6に対応した個別のコマンドデータ142を受信するようになっている。具体的には、これらのリモコンを互いに対向させることで、専用リモコン6の送信部61から送信されたコマンドデータ142を、リモコン1の受信部12において受信できるようになっている。このように、各制御対象機器2〜5の専用リモコン6に対応した個別のコマンドデータ142を受信し利用することで、様々な制御対象機器に対応することができ、汎用性に優れた制御を行うことができる。なお、この受信部12は常に備えられているとは限られず、例えばリモコン1に予め各制御対象機器2〜5に対応したコマンドデータ142が記憶されているような場合には、この受信部12を設けないように構成してもよい。また、専用の入力キー15を別途設け、このようないわゆる学習機能の有効状態・無効状態を任意に切り換えることができるように構成してもよい。
表示部13は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイなどから構成され、例えば図4に示したように、各制御対象機器2〜5に対する各コマンドデータ142の内容などを、コマンドリスト130として表示する機能を有している。具体的には、コマンドリスト130には、符号131で示したように制御内容(後述するデータセット140)ごとに番号が割り振られており、各コマンドリスト142の内容を表す説明データ132の他、符号133で示したようなタイマ102の設定内容(時間タイマ102Aに設定されているものか、あるいは時刻タイマ102Bに設定されているものか、およびそれらの設定されている時間間隔または時刻)、および符号134で示したように、各制御内容を実行するか、あるいは実行せずにスキップするかどうかを表す内容が表示されるようになっている。また、詳細は後述するが、ユーザは各入力キー15を用いることで、コマンドリスト130上でカーソル135によって示されている部分にデータを入力したり、その部分のデータを削除したりすることができるようになっている。
また、説明データ132には、その制御内容が適用されるべき制御対象機器の機種名を表す機種データ132Aの他、各制御対象機器の動作(例えば、起動、停止、オン状態、もしくはオフ状態など)、運転モード(例えば、冷房運転、除湿運転、もしくは送風運転など)、運転温度(例えば、26度など)および運転風量(例えば、弱など)が含まれている。なお、前述のように専用リモコン6から読み込んだコマンドデータ142は、単なるコマンドデータの固まりにすぎず、この説明データ132を含んでいないことが多いので、そのような場合には、コマンドデータ142を読み込んだ後、ユーザが表示部13および入力キー15を利用して、各コマンドデータ142に対応する説明データ132を入力することができる。
記憶部14は、例えば不揮発性メモリおよびDRAM(Dynamic Random Access Memory)などにより構成され、前述のコマンドリスト130の内容(後述する各データセット140の内容)を記憶しておく部分である。
入力キー15は、前述のように、ユーザがコマンドリスト130のデータ(後述する各データセット140のデータ)を入力または削除する際に使用する部分であり、運転キー151と、読み込みキー152と、クリアキー153と、挿入キー154と、図2に示したように例えば上下左右を表す移動キー155A〜155Dおよび選択確定キー155Eからなる移動選択確定キー155とから構成されている。
図5は、各入力キー15の機能を表したものである。
運転キー151は、各制御対象機器2〜5に対する制御運転の開始または停止の指示をする際に使用するものであり、この運転キー151を押すごとに、制御運転の開始または停止の指示が入力されるようになっている。また、読み込みキー152は、前述の図3において説明したように、専用リモコン6からそれに対応する個別のコマンドデータ142を受信して読み込む際に使用するものである。具体的には、この読み込みキー152を押しながら前述のようにリモコン同士を対向させることで、専用リモコン6に対応する制御対象機器において設定されているコマンドデータ142を、受信部12を介して受信すると共に記憶部14に記憶させることができる。なお、このように専用リモコン6からコマンドデータ142を読み込む際には、専用リモコン6の電源を一度オフ状態にしてからオン状態とすることでコマンドデータ142が送信されるので、これをコマンドデータ142を読み込む際のトリガとすることができる。
また、クリアキー153は、コマンドリスト130のデータ(後述する各データセット140のデータ)を削除する際に使用するものであり、1回押すことで、表示部13上にカーソル135で示されている部分のデータ、すなわちコマンドリスト130の一部のデータを削除し、所定の時間以上長押しすることで、コマンドリスト130の全部のデータを削除するようになっている。また、挿入キー154は逆に、1回押すことで、表示部13上にカーソル135で示されている部分にコマンドリストのデータを1行挿入し、さらに1回押すことで、そのデータの挿入を取り消すことができるようになっている。
また、移動選択確定キー155は、上記のクリアキー153および挿入キー154と共に、表示部13を利用してコマンドリスト130のデータを入力する際に使用するものである。移動キー155A〜155Dはそれぞれ、カーソル135の上下左右への移動の際に用いられ、選択確定キー155Eは、項目の選択やデータの決定の際に用いられる。前述の図4を用いて具体的に説明すると、例えば、カーソル135を表示部13上の“[動作]”の部分に位置させ、上下への移動に対応する移動キー155A,155Bを押すと、その内容(起動・停止・オン・オフなど)が周期的に表示される。また、同様に例えばカーソル135を“[運転モード]”の部分に位置させて移動キー155A,155Bを押すと、その内容(冷房・除湿・送風)が周期的に表示される。また、同様に例えばカーソル135を“[温度]”の部分に位置させて移動キー155A,155Bを押すと、温度表示の値が変化する。また、同様に例えばカーソル135を“[風量]”の部分に位置させて移動キー155A,155Bを押すと、その内容(上・中・下)が周期的に表示される。また、同様に例えばカーソル135を“[タイマ]”の“[セット]”の部分に位置させて移動キー155A,155Bを押すと、表示される時間間隔または時刻が、例えば10分単位で変化する。また、同様に例えばカーソル135を“[タイマ]”の“[時間/時刻]”の部分に位置させて移動キー155A,155Bを押すと、表示が“間隔”または“時刻”に変化する。また、同様に例えばカーソル135を“[実行/スキップ]”の部分に位置させて移動キー155A,155Bを押すと、その内容(実行・スキップ)が周期的に表示される。そして、いずれの項目においても、選択確定キー155Eを押すことで、カーソル135上に表示されている内容で、そのデータが確定される。
このようにして、ユーザは表示部13および各入力キー15を利用することで、コマンドリスト130のデータを入力または削除することができる。なお、入力キー15は、図2に示したものには限られず、他の入力キーを設けるようにしてもよい。また、ユーザがコマンドリスト130のデータを入力または削除する方法についても、上記した方法には限られず、他の方法によって行うようにしてもよい。
なお、CPU101は本発明における「制御手段」の一具体例であり、タイマ102は、本発明における「タイマ」の一具体例である。また、送信部11および受信部12はそれぞれ、本発明における「送信手段」および「受信手段」の一具体例であり、表示部13および記憶部14はそれぞれ、本発明における「表示手段」および「記憶手段」の一具体例である。
次に、図6〜図11を参照して、リモコン1の記憶部13が記憶している各データセット140の構成、およびこれらデータセット140によって制御される、各制御対象機器2〜5(エアコン2(エアコンA)、エアコン3(エアコンB)、照明機器4およびTV装置5)の動作状態について説明する。ここで、図6,図8,図10はそれぞれ、データセット140の構成例を表したものであり、図7,図9,図11はそれぞれ、各構成例に対応した制御対象機器2〜5の動作状態を模式図で表したものである。なお、図7,図9,図11における動作状態は、各制御対象機器ごとに示されており、図中の横軸はいずれも時間を表している。
まず、図6,図7に示した構成および動作状態の例について説明する。図6に示したように、各データセット140は、データセット番号141と、コマンドデータ142と、タイマデータ143と、時間・時刻フラグ144と、実行フラグ145と、前述の説明データ132とから構成されている。
データセット番号141は、各データセット140ごとに一意に設定された番号(例えば、記憶部14の記憶アドレス)であり、このデータセット番号141の若い順に、そのデータセット140に含まれるコマンドデータ142が、対応する制御対象機器に対して送信されるようになっている。なお、このデータセット番号141の内容は、表示部13において、前述のように“[番号]”(図4の符号131)として表示されるようになっている。
コマンドデータ142は、前述のように各制御対象機器2〜5に対して送信されることで、それらの動作状態を逐次変化させるためのものであり、通常は、前述のように専用リモコン6から読み込まれたものである。このコマンドデータ142は、制御対象機器を特定する制御対象機器設定コマンド142Aと、各制御対象機器2〜5の運転状態を規定する動作状態規定コマンド142B〜142Iとから構成されている。なお、コマンドデータ142は、本発明における「状態設定指令」の一具体例であり、動作状態規定コマンド142B〜142Iはそれぞれ、本発明における「動作状態規定情報」の一具体例である。
この動作状態規定コマンドは、図6に示したように、例えば制御対象機器設定コマンド142Aの内容が“エアコンA”または“エアコンB”である場合(例えば、データセット番号141が01〜04,06であるデータセット)、制御対象機器であるエアコン2,3を起動させるための起動コマンド、またはこれを停止させるための停止コマンドのいずれか一方を示すコマンド142Bと、これを冷房運転状態に設定するための冷房運転コマンド、除湿運転状態に設定するための除湿運転コマンド、および送風運転状態に設定するための送風運転コマンドのうちのいずれか1つを示すコマンド142Cと、その運転温度を設定するための温度設定コマンド142Dと、その運転風量を設定するための風量設定コマンド142Eとを含んで構成されている。
また、同様に例えば制御対象機器設定コマンド142Aの内容が“照明機器”である場合(例えば、データセット番号141が05,07であるデータセット)、動作状態規定コマンドは、制御対象機器である照明機器4を点灯させるための点灯コマンドまたはこれを消灯させるための消灯コマンドのいずれか1つを示すコマンド142Fを含んで構成されている。
さらに、同様に例えば制御対象機器設定コマンド142Aの内容が“TV装置”である場合(例えば、データセット番号141が08,09であるデータセット)、動作状態規定コマンドは、制御対象機器であるTV装置5をオン状態とするためのオン状態コマンドまたはこれをオフ状態とするためのオフ状態コマンドのいずれか1つを示すコマンド142Gと、受像するチャンネル(CH)を設定するためのチャンネル設定コマンド142Hと、その音量を設定するための音量コマンド142Iとを含んで構成されている。
このようにして、コマンドデータ142の設定内容により、各制御対象機器2〜5の動作状態が、任意に設定される。なお、コマンドデータ142の構成については、上記した例には限られず、例えば御対象機器設定コマンド142Aの内容が“エアコンA”または“エアコンB”である場合、動作状態規定コマンドは、上記したコマンド142B〜142Eに加えて(あるいはこれに代えて)、風吹出し方向を設定するための方向設定コマンドを含むように構成してもよい。
時間・時刻フラグ144は、タイマデータ143が時間間隔を示すものか時刻を示すものかを設定するフラグである。また、タイマデータ143は、各時間・時刻フラグ144の内容に応じた時間間隔または時刻を表しており、時間タイマ102Aまたは時刻タイマ102Bに設定されるデータである。例えば、時間・時刻フラグ144の内容が“時間間隔”であり、タイマデータ143の内容が“01:00”の場合(データセット番号141が01であるデータセット)、対応する制御対象機器に対して、そのデータセットの内容で1時間動作させることを意味し、時間・時刻フラグ144の内容が“時刻”であり、タイマデータ143の内容が“18:30”の場合(データセット番号141が05であるデータセット)、対応する制御対象機器に対して、そのデータセットの内容を18:30に動作させることを意味する。このように時間・時刻フラグ144およびタイマデータ143を設定することで、各制御対象機器2〜5は、任意の時刻または任意の時間間隔で動作するように制御される。なお、これら時間・時刻フラグ144およびタイマデータ143の内容は、表示部13においてそれぞれ、前述のように“[タイマ]”の“[セット]”および“[時間/時刻]”(図4の符号133)として表示されるようになっている。
実行フラグ145は、そのデータセット140に含まれるコマンドデータ142を送信するか否か、すなわちそのコマンドデータ142を実行させるのか、あるいはスキップさせるのかを設定するフラグである。なお、この実行フラグ145の内容は、表示部13において、前述のように“[実行/スキップ]”(図4の符号134)として表示されるようになっている。また、説明データ132は、前述のようにコマンドデータ142の内容を説明するものである。
以上のように設定された図6の各データセット140の内容に基づいて、各制御対象機器2〜5は、図7に示したように動作する。なお、図7(A)はエアコンB(エアコン3)の動作状態を表し、図7(B)は照明機器4の動作状態を表している。
まず、時間・時刻フラグ144の内容が“時間間隔”に設定され、かつ実行フラグ145の内容が“実行”に設定されているデータセット(データセット番号141が02,06であるデータセット)に含まれるコマンドデータ142が、この順次繰り返し実行されることで、それらのコマンドデータ142の制御対象機器であるエアコンBでは、図7(A)に示したように、(起動、運転モード:冷房運転、運転温度:26度、運転風量:中)である動作状態と、停止している動作状態とが、それぞれ1.5時間および1時間の時間間隔で反復変化する。
一方、時間・時刻フラグ144の内容が“時刻”に設定され、かつ実行フラグ145の内容が“実行”に設定されているデータセット(データセット番号141が05,07であるデータセット)に含まれるコマンドデータ142が、この順次繰り返し実行されることで、それらのコマンドデータ142の制御対象機器である照明機器4では、図7(B)に示したように、常に18:30に点灯し、23:00に消灯する。
このように、予め時間・時刻フラグ144およびタイマデータ143に設定されている時間間隔で、コマンドデータ142をリモコン1からエアコンB本体に対して送信し、エアコンBをその設定されている時間間隔で繰り返し起動または停止させる(間欠運転)ようにしたことで、ユーザは、例えば就寝中の冷えすぎを防止でき、また、途中で暑くて目が覚めることもなくなるので、快適な睡眠が確保され、健康にもよい。
また、図8,図9に示した構成および動作状態の例の場合も同様に、まず、図8に示されているように、データセット番号141が01,03,04であるデータセットに含まれるコマンドデータ142がこの順次繰り返し実行されることで、それらのコマンドデータ142の制御対象機器であるエアコンAでは、図9(A)に示したように、(起動、運転モード:冷房運転、運転温度:26度、運転風量:中)である動作状態と、(起動、運転モード:除湿運転、運転温度:28度、運転風量:弱)である動作状態と、停止している動作状態とが、それぞれ、1時間、1時間および30分の時間間隔で反復変化する。
一方、データセット番号141が08,09であるデータセットに含まれるコマンドデータ142がこの順次繰り返し実行されることで、それらのコマンドデータ142の制御対象機器であるTV装置5では、図9(B)に示したように、常に6:30にオン状態となり、8:00にオフ状態となる。
このように、図6,図7の場合の例のように、制御対象機器であるエアコンを間欠運転させることに加え、起動期間の途中で、運転モード(冷房→除湿)、運転温度(26度→28度)、および運転風量(中→弱)をそれぞれ変更させるようにしたことで、単なる起動または停止の間欠運転の場合に比べて、ユーザにおける体感温度ショックがより少なくなる(体によりやさしい)。
また、図10,図11に示した構成および動作状態の例の場合、時間・時刻フラグ144の内容が“時間間隔”に設定され、かつ実行フラグ145の内容が“実行”に設定されているデータセット(データセット番号141が01〜04,06であるデータセット)に対応する制御対象機器が、エアコンA,エアコンBの2つとなっている。このような場合、前述のように時間タイマ102Aを、対象となる制御対象機器の数に対応して、個別に複数(この場合、2つ)設けるように構成すればよい。
まず、図10に示されているように、データセット番号141が01,03,04であるデータセットに含まれるコマンドデータ142がこの順次繰り返し実行されることで、それらのコマンドデータ142の制御対象機器であるエアコンAでは、図11(A)に示したように、その動作状態が、図9(A)の場合と同様に反復変化する。一方、データセット番号141が02,06であるデータセットに含まれるコマンドデータ142がこの順次繰り返し実行されることで、それらのコマンドデータ142の制御対象機器であるエアコンBでは、図11(B)に示したように、その動作状態が、図7(A)の場合と同様に反復変化する。
このように、時間タイマ102Aを、対象となる制御対象機器の数に対応して個別に複数設けるようにしたことで、コマンドデータ142の実行も、制御対象機機ごとに並列して行われる。
次に、図12〜図18を参照して、以上のような構成のリモートコントロールシステムにおけるリモコン1の処理動作について説明する。なお、以下に説明する各処理動作の他に、リモコン1の表示部13では、コマンドリスト130が随時更新されつつ表示されているものとする。
まず、リモコン1のCPU101は、入力キー15のいずれかが押されたかどうかを判断する(図12のステップS11)。押されていない場合(ステップS11:N)には、CPU101はさらに、このリモートコントロールシステムが現在、制御対象機器2〜5に対する制御運転状態であるかどうかを判断する(ステップS21)。現在は制御運転状態ではないと判断した場合(ステップS21:N)には、ステップS11へ戻り、再び入力キー15が押されたかどうかが判断される。なお、現在は制御運転状態であると判断した場合(ステップS21:Y)、CPU101は次に、割り込み処理が発生したかどうかを判断する(ステップS22)が、これ以降の処理については後述する。
一方、ステップS11において、入力キー15のいずれかが押されたと判断した場合(ステップS11:Y)には、CPU101は次に、どの入力キー(運転キー151、読み込みキー152、クリアキー153、挿入キー154、または移動選択確定キー155)が押されたのかを判定する(ステップS12)。
押されたのが移動選択確定キー155であった場合(ステップS12:“移動選択確定キー155”)、CPU101はコマンドリスト登録処理を行う(ステップS13)。具体的には、前述のように各移動選択確定キー155(移動キー155A〜155Dおよび選択確定キー155E)の機能に応じて、表示部13上のカーソル135を上下左右への移動させると共に、コマンドリスト130における選択項目の周期的表示やデータの確定を行う。このようにして、ステップS11〜S13の処理が繰り返し行われることで、ユーザによって確定されたコマンドリスト130のデータは、前述のようにデータセット140として記憶部14に記憶され、登録される。
また、ステップS12において、押されたのが読み込みキー152であった場合(ステップS12:“読み込みキー152”)、CPU101はコマンドデータ読み込み処理を行う(ステップS14)。具体的にはこの場合、前述のようにこのリモコン1と専用リモコン6とを互いに対向させつつ読み込みキー152を押すことで、専用リモコン6からコマンドデータ142を読み込むようになっていることから、CPU101はまず、このコマンドデータ142を受信部12において受信したかどうかを判断する(図13のステップS141)。受信していない場合(ステップS141:N)、CPU101は、コマンドデータ142を受信するまでこの処理を繰り返し行う。一方、コマンドデータ142を受信した場合(ステップS141:Y)、CPU101は、この受信したコマンドデータ142を、前述のようにデータセット140のデータの一部として記憶部14に記憶し、登録する(ステップS142)。その後はステップS11へ戻り、再び入力キー15が押されたかどうかが判断される。このようなコマンドデータ読み込み処理を行うことで、前述のようにその専用リモコン6に対応する個別のコマンドデータを利用することが可能となる。
また、ステップS12において、押されたのが挿入キー154であった場合(ステップS12:“挿入キー154”)、CPU101はコマンドリスト挿入処理を行う(ステップS15)。具体的には、CPU101はまず、表示部13上のカーソル135で示されている部分において、コマンドリスト130が連続している(各コマンドが連続行で表示されている)かどうかを判断する(図14のステップS151)。コマンドリスト130が連続している場合(ステップS151:Y)、CPU101は、カーソル135で示されている部分のコマンドリストを1行後ろにずらすことで、新たにコマンドリストを1行分挿入する処理を行う(ステップS152)。一方、コマンドリスト130が連続していない場合(ステップS151:N)、すでに1回挿入キー154が押されていたことになるので、今回もう一度挿入キー154が押されたことで、CPU101は、現在挿入されている1行分のコマンドリストを削除し、1行分前へ詰める処理を行う(ステップS153)。なお、これらステップS152,153の後はステップS11へ戻り、再び入力キー15が押されたかどうかが判断される。
また、ステップS12において、押されたのがクリアキー153であった場合(ステップS12:“クリアキー153”)、CPU101はコマンドリスト消去処理を行う(ステップS16)。具体的には、CPU101はまず、クリアキー153が所定の時間(例えば2秒など)以上長押しされたかどうかを判断する(図15のステップS160)。クリアキー153が長押しされたと判断された場合(ステップS160:Y)、CPU101はまず、表示部13上に、コマンドリスト130の全部を消去する旨を表示し、ユーザへ通知する(ステップS161)。そしてCPU101は、入力キー15などによってユーザから消去してもよいかどうかの確認をとることで、消去するかどうかの判断をする(ステップS162)。消去してはいけないと判断された場合(ステップS162:N)、CPU101はコマンドリスト130を消去せず、そのままこのコマンドリスト消去処理が終了する。また、消去してもよいと判断された場合(ステップS162:Y)には、CPU101は、記憶部14に記憶されているデータセット140のデータを全て削除する(ステップS163)ことで、表示部13上に表示されているコマンドリスト130を全て消去し(ステップS164)、このコマンドリスト消去処理が終了する。
一方、ステップS160において、クリアキー153が長押しされていないと判断された場合(ステップS160:N)、CPU101はまず、表示部13上に、カーソル135によって指定されている部分のコマンドリスト130を消去する旨を表示し、ユーザへ通知する(ステップS165)。そしてCPU101は、やはり入力キー15などによってユーザから消去してもよいかどうかの確認をとり、消去するかどうかの判断をする(ステップS166)。消去してはいけないと判断された場合(ステップS166:N)、CPU101はコマンドリスト130を消去せず、そのままこのコマンドリスト消去処理が終了する。また、消去してもよいと判断された場合(ステップS166:Y)には、CPU101は、記憶部14に記憶されているデータセット140のうちの該当するデータを削除する(ステップS167)ことで、表示部13上に表示されているコマンドリスト130のうち、カーソル135によって指定されている部分を消去する(ステップS168)。そしてCPU101は、コマンドリスト130を1行前へ詰める処理を行う(ステップS169)ことで、このコマンドリスト消去処理が終了する。なお、このようなコマンドリスト消去処理が終了した後はステップS11へ戻り、再び入力キー15が押されたかどうかが判断される。
また、ステップS12において、押されたのが運転キー151であった場合(ステップS12:“運転キー151”)、CPU101はまず、このリモートコントロールシステムが現在、制御対象機器2〜5に対する制御運転状態であるかどうかを判断する(ステップS17)。現在は制御運転状態ではないと判断した場合(ステップS17:N)、CPU101は次に、運転開始処理を行う(ステップS18)。なお、現在は制御運転状態であると判断した場合(ステップS17:Y)、CPU101は次に運転停止処理を行う(ステップS31)が、これ以降の処理については後述する。
運転開始処理を行う場合、CPU101はまず、運転キー151以外の入力キー15をマスクし、それらの入力キー15からの指示を受け付けないようにする(ステップS181)。このように設定することで、制御運転状態において、例えば実行中のコマンドデータ142のデータを変更してしまうなどの誤入力が防止される。なお、それらの入力キー15からの指示を一律に受け付けないようにするのではなく、例えばスキップ中のコマンドデータ142のデータについては変更可能となるように設定してもよい。
次に、CPU101は、時間・時刻フラグ144の内容が“時刻”であり、かつ実行フラグ145の内容が“実行”に設定されているデータセットを検索する(ステップS182)と共に、そのようなデータセットが検索されたかどうかを判断する(ステップS183)。そのようなデータセットが検索された場合(ステップS183:Y)、CPU101は、この検索されたデータセットのタイマデータ143を記憶部14から読み出し、時刻タイマ102Bにセットする(ステップS184)。このように“実行”に設定されている“時刻”のタイマデータ143を時刻タイマ102Bにセットすることで、この時点から時刻タイマ102Bの計時が開始される。そして詳細は後述するが、この時刻タイマ102Bにセットされている時刻が到来すると割り込み処理(ステップS23)が行われ、セットされているタイマデータ143に対応するコマンドデータ142が、送信部11から対応する制御対象機器へ送信されることとなる。ステップS183において、そのようなデータセットが検索されなかった場合(ステップS183:N)には、CPU101は、実行すべき“時刻”のコマンドデータ142は存在しないと判断し、ステップS184をスキップして次の処理へ移行する。
次に、CPU101は、検索位置をデータセット番号=1のデータセットに移動させ(図17のステップS185)、そのデータセットの内容を調査する(ステップS186)。具体的には、そのデータセットにおける時間・時刻フラグ144の内容が、“時間間隔”に設定されているかどうか(ステップS187)、および実行フラグ145の内容が、“実行”に設定されているかどうか(ステップS188)を調査する。これらのフラグの内容がそれぞれ、“時間間隔”および“実行”に設定されていると判断された場合(ステップS187:Y,かつステップS188:Y)、CPU101はそのデータセットのタイマデータ143を記憶部14から読み出し、時間タイマ102Aにセットする(ステップS189)。このように“実行”に設定されている“時間間隔”のタイマデータ143を時間タイマ102Aにセットすることで、この時点から時間タイマ102Aの計時が開始される。そしてCPU101は、このデータセットに含まれるコマンドデータ142を記憶部14から読み出し、送信部11を介して対応する制御対象機器へ送信する(ステップS190)。このようにして、コマンドデータ142が送信された制御対象機器では、このコマンドデータの内容に従って、その動作状態の制御がなされる。なお、このようにコマンドデータ142を対応する制御対象機器に送信する際には、原則として、現在実行されているコマンドデータの内容と同一のデータも含め、その都度全てのデータが送信されるものとする。また、このステップS190の後はステップS11へ戻り、再び入力キー15が押されたかどうかが判断される。
一方、ステップS187またはステップS188においてそれぞれ、“時間間隔”に設定されていない(“時刻”に設定されている)、または“実行”に設定されていない(“スキップ”に設定されている)と判断された場合(ステップS187:N,またはステップS188:N)、CPU101は次に、ステップS187,188の調査がまだなされてないデータセットがあるかどうかを判断する(ステップS191)。そのようなデータセットがまだあると判断された場合(ステップS191:Y)、CPU101は調査位置を次のデータセット番号のデータセットに移動させ(ステップS192)、その後はそのデータセットの内容について、再びステップS186〜S188の調査がなされることとなる。一方、ステップS191において、そのようなデータセットはもうないと判断された場合(ステップS191:N)、CPU101は、実行すべき“時間間隔”のコマンドデータ142は存在しないと判断し、次に、時刻タイマ102Bにタイマデータ143がセットされているかどうかを判断する(ステップS193)。タイマデータ143がセットされていると判断された場合(ステップS193:Y)には、CPU101は、実行すべき“時刻”のコマンドデータ142は存在すると判断し、この運転開始処理が終了する。なお、この後はステップS11へ戻り、再び入力キー15が押されたかどうかが判断される。一方、ステップS193において、タイマデータ143がセットされていないと判断された場合(ステップS193:N)、CPU101は、実行すべき“時刻”および“時間間隔”のコマンドデータ142はいずれも存在しないと判断し、リモコン全体の処理が終了する(図12の“エンド”)。
次に、このようにして制御運転が開始されると、上記のようにステップS11へ戻り、再び入力キー15が押されたかどうかが判断される。ここで、前述のように運転キー151以外の入力キー15はマスクされ、それらの入力キー15からの指示は受け付けないように設定されていることから、ステップS11において入力キー15が押されたと判断された場合(ステップS11:Y)でも、ステップS12において、運転キー151以外の入力キーであると判定される場合はないこととなる。したがって、ステップS12において、もう1回この運転キー151が押されたと判定された場合(ステップS12:“運転キー151”)、ステップS17において、現在は制御運転状態であると判断される(ステップS17:Y)ことから、CPU101は運転停止処理を行い(ステップS31)、リモコン全体の処理が終了することとなる(“エンド”)。
一方、ステップS11において入力キー15はいずれも押されていないと判断された場合(ステップS11:N)、ステップS21において、現在は制御運転状態であると判断される(ステップS21:Y)ことから、CPU101は次に、割り込み処理が発生したかどうかを判断する(ステップS22)。ここでいう割り込み処理とは、前述のように時刻タイマ102Bにセットされている時刻が到来したか、あるいは時間タイマ102Aにセットされている時間間隔が経過したことで、そのタイマデータ143と対応するコマンドリスト142を、対応する制御対象機器に送信する処理を意味する。なお、割り込み処理が発生していないと判断された場合(ステップS22:N)、ステップS11へ戻り、再び入力キー15が押されたかどうかが判断される。
一方、ステップS22において、割り込み処理が発生したと判断された場合(ステップS22:Y)、CPU101は割り込み処理を行う(ステップS23)。具体的にはまず、CPU101は、その割り込み処理が時刻タイマ102Bによるものかどうか(時刻タイマ102Bにセットされている時刻が到来したのかどうか)を判断する(図18のステップS231)。時刻タイマ102Bによるものであると判断された場合(ステップS231:Y)、CPU101は、その時刻タイマ102Bにセットされているタイマデータ143に対応するデータセット140のコマンドデータ142を、送信部11から対応する制御対象機器へ送信する(ステップS232)。このようにして、コマンドデータ142が送信された制御対象機器では、このコマンドデータの内容に従って、その動作状態の制御がなされる。
一方、ステップS231において、その割り込み処理が時刻タイマ102Bによるものではないと判断された場合(ステップS231:N)、CPU101はその割り込み処理が時間タイマ102Aによるものであると判断し、次の(まだ調査されていない)データセットがあるかどうかを判断する(ステップS233)。そのようなデータセットがまだあると判断された場合(ステップS233:Y)には、CPU101は調査位置をそのデータセットに移動させ(ステップS234)、ステップS187,S188と同様の調査を行う(ステップS235,S236)。そしてこれらのフラグの内容がそれぞれ、“時間間隔”および“実行”に設定されていると判断された場合(ステップS235:Y,かつステップS236:Y)、CPU101はそのデータセットのタイマデータ143を記憶部14から読み出し、時間タイマ102Aにセットする(ステップS237)。このように“実行”に設定されている“時間間隔”の、次のタイマデータ143を時間タイマ102Aにセットすることで、次のコマンドデータ142に対応するタイマデータ143の計時が開始される。そしてCPU101は、このデータセットに含まれるコマンドデータ142を記憶部14から読み出し、送信部11を介して対応する制御対象機器へ送信する(ステップS238)。このようにして、コマンドデータ142が送信された制御対象機器では、このコマンドデータの内容に従って、その動作状態の次の制御がなされる。なお、この後はステップS11へ戻り、再び入力キー15が押されたかどうかが判断される。
一方、ステップS233において、そのようなデータセットはもうないと判断された場合(ステップS233:N)には、CPU101は、実行すべき“時間間隔”のコマンドデータ142がもう存在しないと判断し、次にステップS193と同様に、時刻タイマ102Bにタイマデータ143がセットされているかどうかを判断する(ステップS239)。タイマデータ143がセットされていると判断された場合(ステップS239:Y)には、CPU101は、実行すべき“時刻”のコマンドデータ142はまだ存在すると判断し、この割り込み処理が終了する。一方、タイマデータ143がセットされていないと判断された場合(ステップS239:N)、CPU101は、実行すべき“時刻”および“時間間隔”のコマンドデータ142はいずれももう存在しないと判断し、運転停止処理を行う(図12のステップS31)ことで、リモコン全体の処理が終了する(“エンド”)。なお、本実施の形態のリモコン1では、前述のように、各データセット140に含まれるコマンドデータ142を繰り返し実行していることから、ステップS233,S239において、“N”となることはあり得ない。ただし、各データセット140に含まれるコマンドデータ142を1回だけ行って制御運転を終了させるように構成した場合には、“N”となることもあり得ることとなる。
このようにして、いったん制御運転が開始されると、割り込み処理が発生するのを常に監視し、発生した場合にはその処理を行うということが繰り返されることとなる。そして前述のように、もう1回運転キー151が押されるか、あるいはステップS239において、実行すべき“時刻”および“時間間隔”のコマンドデータ142がいずれももう存在しないと判断されるまで、リモコン1における制御運転の処理が継続することとなる。なお、この他に例えば、制御対象機器2〜5が設置されている室内からユーザが出ていなくなったことをCPU101が認識した場合などに、このような制御運転が自動的に停止されるように構成してもよい。このように構成した場合、ユーザにとっての利便性をより向上することができる。
以上のように、本実施の形態では、記憶部14にコマンドデータ142を記憶しておくと共に、所定の時間間隔または時刻が設定されたタイマデータ143を時間タイマ102Aまたは時刻タイマ102Bにセットしておき、これら時間間隔の経過または時刻の到来がタイマ102によって通知されるごとに、CPU101がこのタイマデータ143に対応するコマンドデータ142を記憶部142から読み出し、対応する制御対象機器へ送信するようにしたので、制御対象機器自体には変更を加えることなくその動作状態の制御をすることができ、利便よく制御対象機器の動作状態を変化させることが可能となる。よって、例えば制御対象機器がエアコン2,3の場合には、エアコン2,3をその設定されている時間間隔で繰り返し起動または停止させる(間欠運転)ようにすることができ、ユーザは例えば就寝中の冷えすぎを防止でき、また、途中で暑くて目が覚めることもなくなるので、快適な睡眠が確保され、健康にもよい。
また、複数種類の状態設定指令に基づいて制御を行うので、制御対象機器の運転状態を自在に変化させることが可能となる。よって、例えば制御対象機器がエアコン2,3の場合には、エアコン2,3を間欠運転させることに加え、起動期間の途中で、運転状態、運転温度および運転風量をそれぞれ変更させることができるので、単なる起動または停止の間欠運転の場合に比べて、ユーザにおける体感温度ショックをより少なくする(体によりやさしくする)ことが可能となる。
また、各コマンドデータ142をそれぞれ、各データセット140に含まれるようにして対応付けて記憶しておくようにしたので、このデータセット140を利用して、簡単な構成で制御対象機器の動作状態を変化させることが可能となる。また、このデータセット140に含まれる実行フラグ145、説明データ132、または機種データ132Aなども利用するようにしたことで、ユーザにとっては、より利便よくデータ設定をすることが可能となる。
さらに、専用リモコン6から送信された個別のコマンドデータを受信部12において受信して読み込み、この読み込んだコマンドデータをも利用して制御を行うようにしたので、この専用リモコン6の制御対象機器にも対応することができ、様々な機器に対応することが可能となる。よって、汎用性に優れた制御を行うことが可能となる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図19は、本実施の形態に係るリモートコントロール装置(リモコン1)の概略構成の一例を装置ブロック図で表したものである。この図において、上記第1の実施の形態(図2)と同一の構成要素には同一符号を付し、適宜、説明を省略する。
本実施の形態のリモコン1は、上記第1の実施の形態のリモコン1において、さらに、リモコン1周囲の温度を検知する温度センサ16を設けるようにしたものである。その他の構成は、図2の場合と同様である。
このように、リモコン1においてさらに温度センサ16を設けるようにしたことで、この温度センサ16における温度の検知結果に基づいて、例えば時間タイマ102Aや時刻タイマ102Bに設定されている時間間隔や時刻がそれぞれ、CPU101によって、適切なものとなるように変更調整される。
以上のように、本実施の形態では、リモコン1においてさらに温度センサ16を設けるようにしたので、第1の実施の形態における効果に加え、室内温度の温度環境に応じて、よりきめ細かい(体にやさしい)制御を行うことが可能となる。
以上、第1および第2の実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態では、リモートコントロールシステムにおける制御対象機器が、エアコン2,3、照明機器4およびTV装置5から構成されている場合について説明してきたが、制御対象機器として他の機器を追加(または他の機器に変更)するように構成してもよく、具体的には例えば、撮影方向を変更可能な監視カメラを設けるように構成してもよい。このようにコマンドデータ142の制御対象機器が監視カメラである場合、コマンドデータ142に含まれる動作状態規定コマンドが、この監視カメラを複数の異なる方向にそれぞれ向けるための複数の方向設定コマンドを含むように構成してもよい。
また、上記実施の形態では、図6,図8,図10に示された各データセット140に含まれるコマンドデータ142を繰り返し実行する場合について説明してきたが、このように制御対象機器の動作状態を逐次変化させるシーケンスを繰り返し行うように構成してもよく、またそのシーケンスを1回だけ行って運転を終了するように構成してもよい。
また、上記実施の形態では、CPU101が各データセット140をその都度記憶部14から読み込んでその内容を調査し、該当する場合にそのコマンドデータ142を送信する場合(例えば、図16のステップS182〜S184、図17のステップS186〜S190、および図18のステップS233〜S238)について説明してきたが、例えば、調査対象である時間・時刻フラグ144および実行フラグ145のみを読み込んで調査し、該当する場合に初めて、記憶部14から各データセット140を読み込むように構成してもよい。
さらに、上記実施の形態では、データセット140に含まれるコマンドデータ142が、実行フラグ145の内容が“実行”となっているもののうち、データセット番号141の若い順に実行していく場合について説明してきたが、例えばこのデータセット番号141に拘束されず、そのデータセット140に含まれるコマンドデータ142の実行順序(データセット140の読み出し順序)を設定することが可能な順位フラグを、データセット140内に含むように構成してもよい。このように構成した場合、上記実施の形態における効果に加え、ユーザが表示部13を利用してコマンドリスト130を設定する際の利便性を、より向上させることが可能となる。
1…リモコン、10…制御部、101…CPU、102…タイマ、102A…時間タイマ、102B…時刻タイマ、11…送信部、12…受信部、13…表示部、130…コマンドリスト、132…説明データ、132A…機種データ、135…カーソル、14…記憶部、140…データセット、141…データセット番号、142…コマンドデータ、142A…制御対象機器設定コマンド、142B〜142I…動作状態規定コマンド、143…タイマデータ、144…時間・時刻フラグ、145…実行フラグ、15…入力キー、151…運転キー、152…読み込みキー、153…クリアキー、154…挿入キー、155…移動選択確定キー、16…温度センサ、2…エアコンA、3…エアコンB、4…照明機器、5…TV装置、6…専用リモコン、61…送信部。