JP4195284B2 - 水素製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はナフテン(飽和脂環式炭化水素)を反応部へ連続的に供給し、気相脱水素反応を行うことによる水素製造方法に関するもので、特に燃料電池自動車への水素ステーションでの水素供給を想定したもので、規模としては水素発生量が10〜100Nm/h程度のものである。ここでは水素利用率を高める、すなわち高い脱水素転化率を確保することと、得られる水素純度が高く、大掛かりな後処理を必要としないことが実用上重要である。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池自動車の開発が急速に進む中、燃料電池のエネルギー源である水素を供給する方法が大きな課題となっている。その中で、水素供与体であるデカリンやシクロヘキサンのようなナフテン化合物を利用して脱水素反応を行うことで、水素を製造し、得られた水素を貯蔵、輸送および供給する技術が注目されている。
【0003】
ナフテン脱水素の方法については、これまでも研究例があり、実施可能な形態も報告されている。例えば、触媒をデカリンの沸点以上に加熱しておいて、触媒上にナフテンの液膜を形成させることにより、脱水素反応を進行させる例がある(例えば、非特許文献1参照)。そこでは液膜反応が取り上げられているが、この反応形式の最大の特徴は、触媒上に極薄い液膜を形成させることで、液相中から水素が速やかに脱離するため、平衡の制約を受けず、200℃程度の低温で平衡を大きく超える脱水素反応が進行することにある。
【0004】
また、予め加熱しておいた触媒にナフテンを定期的に噴霧することにより、脱水素反応を行わせる例がある(例えば、特許文献1参照)。一般にナフテンの脱水素は吸熱反応であるため、脱水素反応時に触媒層の温度が低下するのを、間欠的な噴霧により緩和することにより反応の停止を防ぐとともに、負荷応答性を上げているのが特徴である。
【0005】
しかしながら、これらの方法は、いずれも触媒層にナフテンを液体として供給する必要があり、非特許文献1記載の液膜反応においては、触媒上に極薄液膜を形成させる必要があるが、平衡を大きく超える脱水素反応用触媒に対するナフテンの割合範囲は狭いのが現状で、その割合より大きくても小さくても、転化率が大きく低下してしまうのが現状である、そのため、触媒に対するナフテンの割合を一定に保つこと、特許文献1記載の方法においては、噴射ノズルにより、噴霧径を制御するともに、触媒層の温度低下による反応停止を防ぐため間欠的に噴霧するといった厳密な制御が必要がある。
【0006】
また液膜反応でデカリンの脱水素反応を210℃で行った例が示されている(例えば、非特許文献1参照)。平衡上の転化率は約1%程度であるが、液膜反応を行うことで、2.5時間後の液相転化率は25%に達するものの、残りの75%は水素を放出しておらず、高いナフテン転化率、すなわち水素発生率を確保するためには反応後の液をリサイクルする必要があるため操作が煩雑となるなどの問題がある。
そこで、リサイクルを行わずに水素発生率を確保するためには、平衡上50%以上の転化率が見込めるナフテンが気相の領域で気相反応を行うことが必要であると判断した。
【0007】
ナフテン気相脱水素の類似反応として、接触改質反応(リフォーミング)プロセスがある。リフォーミングプロセスにおいては、原料油がパラフィンリッチでありそのパラフィンの環化を必要としている点、得られる製品の芳香族化合物収率も55%程度である点、生成油のオクタン価向上を目的としており、反応温度は500℃超に設定されている点等、目的とするナフテンの脱水素反応とは反応の様子が異なるものである。またオクタン価向上を目的として、分解反応を併発させるため、原料油がC6以上のもので構成されていても、そのうちの10〜15%はメタンのようなC1や、エチレンのようなC2、LPGとして得られてしまい、得られる水素純度は80%程度にとどまり、高純度水素を確保するためには大掛かりな後処理を必要とする。
【0008】
また、リフォーミング反応では触媒のコーキング進行が前提とされていることや、触媒層の温度低下が著しいことなどから、気相でのナフテンの脱水素反応を定常的に行わせることは難しいものと捉えられてきた。
【0009】
さらに、リフォーミング反応は吸熱反応による触媒層の温度低下が著しい。そのため熱供給が重要となるが、製油所においては、油の処理量が非常に多いため、1段の反応では充分な転化率が得られない。一般に多段式とすることで、トータルとして反応熱を供給している。
【0010】
このリフォーミング装置と同じ装置概念で、シクロヘキサンを用いたシステムを研究している例がある (例えば、非特許文献2参照) 。ここでの主目的は、電気エネルギーをナフテンの形でエネルギー貯蔵し、再度エネルギーが必要なときは、ナフテンの脱水素を行って、水素を製造し、燃料電池に供給し、電気として取り出すことにある。この脱水素装置部分については先述のリフォーミング装置の概念を採用しており、4段から8段の多段式を採用している例が示されている。彼らの目的には充分かなうと推測されるが、大規模スケールであるため、多段であり、燃料電池自動車への水素ステーションでの水素供給を想定した場合には本技術の流用では不十分で、小型化、操作の簡便化の観点から新たに技術を完成させる必要があった。
【0011】
【特許文献1】
特開平2002−274804号公報
【非特許文献1】
水素エネルギーシステム、2000年、第25巻,第2号、p.36―43
【非特許文献2】
G.W.Hシェラー(G.W.H.Scherer)ら、ハイドロジェンエナージー(Hydrogen Energy)、1999年、第24巻、p.1157-1169
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ナフテン系炭化水素の脱水素により水素を製造し供給する方法において、上記従来技術の問題点に鑑み、水素純度の大幅な低下を招くことなく、水素発生率を向上させ、かつ1段で反応を完結させる方法を提供することにあり、これは実用上重要である。そのためには前述した液膜反応や、リフォーミング技術の流用では達成できず、原料油の選定や、脱水素反応条件を新規に見出す必要があった。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そこで、我々が鋭意研究を重ねた結果、炭化水素の気相脱水素反応を定常的に行って、一段反応で、水素を製造する方法を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1は、炭化水素を触媒層を通して気相脱水素することによる水素製造方法において、脱水素反応時の触媒層の平均温度が270〜500℃で、液空間速度(LHSV)が0.5〜10hr −1 であり、水素製造時の反応圧力が常圧〜2MPaであり、脱水素反応へ供給する炭化水素のナフテン含有率が95%以上であり、ナフテンとして、1環芳香族炭化水素の水素化物を使用し、ナフテンの脱水素生成物である芳香族化合物への転化率が60%以上であり、脱水素反応を1段で行なうことを特徴とする水素製造方法に関するものである。
【0014】
本発明の第2は、本発明の1または2において、ナフテンとして、メチルシクロヘキサンまたはシクロヘキサンを単一、あるいは混合して使用する水素製造方法に関するものである。
【0018】
本発明の第は、本発明の第1または第2のいずれかにおいて、ナフテンとして、水素製造後得られた芳香族化合物を回収し、水素添加を行って得られたナフテンを用いることを特徴とする水素製造方法に関するものである。
以下詳細に発明の形態について説明する。
【0019】
【発明の実施の形態】
本脱水素反応では、炭化水素はナフテンを用いる。ナフテンであれば数種を混合して使用しても良く、その炭素数を問わず使用しても良い。ナフタレンを水素化したデカリンや、1メチルナフタレンを水素化した1メチルデカリンを使用しても良い。ナフテンとして、1環芳香族化合物の水素化物を使用しても良い。1環芳香族化合物の水素化物としては、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、エチルメチルシクロヘキサンなどを用いても良い。
【0020】
高純度水素を得るには、脱水素反応に供給する炭化水素のナフテン含有率は95%以上が好ましい。パラフィンのような不純物が多く含まれる炭化水素油の脱水素反応を行わせると、分解反応が併発し、得られる水素純度が低くなる恐れがある。低純度水素を供給可能な高純度水素にするために後処理による高純度化工程が必要となる点、一定量の炭化水素から得られる水素量が減少し、輸送効率が低くなる点により、本発明の効果が薄れる可能性がある。
【0021】
ナフテン化合物としては、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンが好適に用いることができる。水素貯蔵量はそれぞれ7.2重量部、6.4重量部と大きいばかりでなく、脱水素反応が比較的容易に行える。また脱水素物に対応するベンゼンやトルエンの融点が10℃以下であることなどから、取り扱い、長期の保存が容易である。
【0022】
本発明に使用する触媒は、脱水素活性を有する各種の触媒が使用できる。このような触媒は、市販されているものから入手可能である。脱水素触媒としては貴金属触媒が好ましい。ここで用いられる貴金属触媒は、担持貴金属として、Pt、Pd、Ir、Rh、Re、Auを選択することが可能であり、またこれらを複合して用いても良い。担体としては、シリカ、シリカアルミナ、アルミナ、チタニア、セリア、ジルコニアなどの無機材料や活性炭のような炭素材料を用いることが可能である。触媒の形状としては特に問わないが、粉体、ペレット体などが使用可能であり、上記を満たす市販品を用いることが可能である。また上記により得られる触媒を2種以上組合せあるいは、混合して使用することが可能である。
担体に対する貴金属活性種の担持割合は適宜設定可能であるが、その担持割合については、担体の表面積の大きさに併せて最適割合を選択することが必要である。
【0023】
本発明の脱水素反応における、触媒層の形式は流動床、固定床のいずれも使用できるが、好ましくは固定床である。反応装置の形式には特に制限はないが、加熱手段を設けた管状流通型が好ましい。
【0024】
水素製造時の触媒層の平均温度は270〜500℃、さらに好適には300〜480℃であることが好ましい。ここで、水素製造時の触媒層の平均温度とは、ナフテン流通前の平均温度を指すのではなく、ナフテンを流通して脱水素反応が進行し、触媒層の温度低下が起こっているときの触媒層の平均温度を指す。ここで平均温度とは、触媒層の上部から下部にかけて温度分布を測定し、それを平均したものである。例えば、1/2インチの反応管の径中心でかつ長さ方向に予め熱電対が挿入可能な管を据え付けておき、かつ触媒充填時に触媒層の位置を予め把握しておく。使用した触媒ペレット5ccを1/2インチ管に充填すると、触媒層厚さは6cmとなるが、反応中に熱電対を管に挿入し、触媒層の位置する範囲を1cm刻みで動かして、各点の触媒層温度を計測し、それらを平均して平均温度とした。なお、単に温度低下が起こる前の触媒加熱温度で整理してしまうと、原料油の通油量や反応管の太さにより、温度低下後の触媒層温度が異なるため、厳密な制御を行うことが難しい。触媒層の平均温度が270℃を下回ると、平衡に支配され、ナフテンの脱水素転化率(ナフテンが水素を放出して芳香族化合物に変化する)が充分得られないおそれがある。
【0025】
一方、触媒層の平均温度が500℃を超えると、ナフテンの分解反応や、脱側鎖反応(トルエンのメチル基が脱離する)が進行し、出口水素純度が低下し、水素精製の規模が大きくなる恐れがあるほか、生成した芳香族の重合反応が進行し、触媒の活性低下が進行するおそれがある。
【0026】
水素製造時の反応圧力は常圧〜2MPa、さらに好適には0.3〜1MPaであることが好ましい。反応圧力が2MPaを超えると、平衡に支配されるため、必要とする脱水素転化率が得られないおそれがある。なお反応圧力2MPa以下の領域においても、平衡の制約を受けるため、得たい脱水素転化率に応じた触媒平均温度を選択することが必要となる。参考図(図1)にはメチルシクロヘキサン―トルエンの平衡関係を示した。例えばメチルシクロヘキサンの脱水素転化率を70%得ようとする場合、常圧では275℃以上、0.3MPaでは327℃以上、0.5MPaでは348℃以上、0.9MPaでは368℃以上の反応温度が必要条件となり、同等の触媒平均温度が必要となる。
【0027】
液空間速度(LHSV)は0.5〜10、さらに好適には0.5〜4であることが好ましい。液空間速度が10を超える場合には、水素発生量は確保できたとしても、転化率上昇のための熱供給が充分に行われず、1段で必要とする脱水素転化率が得られないおそれがある。一方、液空間速度が0.5未満のときは、必要な脱水素転化率は得られるが、必要処理量を確保するために装置が大型化するおそれがある。
【0028】
ナフテンの芳香族化合物への転化率は60%以上、さらに好適には80%以上であることが好ましい。これを下回ると原料ナフテンの実質的な水素貯蔵割合が3%台に低下し、本技術の特徴である他の水素貯蔵材料技術に対する水素貯蔵量の優位性が確保されないおそれがある。
【0029】
ナフテンを気相として触媒層へ供給するとき、水素を共存させない場合でも、ナフテンの脱水素反応によって、水素が発生するため、脱水素活性は得られるが、水素を共存させても良い。特に、高い脱水素転化率を得るために、触媒層平均温度を上げて常圧運転を行う場合、水素を共存させたほうが、高い転化率を長期間維持することが可能となる。
【0030】
脱水素反応を行った後得られる芳香族化合物を含む炭化水素を回収し、再び水素化を行って、水素供与体として再利用することができる。ベンゼン水素化技術としては、稼動しているシクロヘキサン製造プロセスが複数有り、それを利用することが出来る。この手法により水素消費地以外で生産した水素を消費地へ運搬するシステムが可能となる。
【0031】
【発明の効果】
炭化水素を気相脱水素することによる水素の製造方法において、脱水素反応へ供給する炭化水素のナフテン化合物純度が95%以上とすることにより、分解反応を抑制しながら、脱水素反応を行うことが可能となることを見出した。これにより水素純度を高くすることが可能となる。また本反応は吸熱反応で多くの熱が必要となるが、触媒層を直接加熱し、水素製造時の触媒層の平均温度を270〜500℃、さらに好適には320〜480℃に制御することにより、1段でほぼ平衡値まで脱水素反応を進行させることが可能であることを見出した。これにより水素製造装置が従来より簡便となり、実操作の負担が軽減されるばかりでなく、装置の小型化を図ることが可能となるとともに、水素精製後処理装置が不要となるか、大幅に小型化することが可能となる。
加えて、脱水素反応後回収される芳香族化合物を水素添加してナフテンとして再度用いることにより、水素製造地から水素を輸送し、供給するサイクルとしての利用が可能となる。
燃料電池用水素の供給技術として好ましいものである。
【0032】
【実施例】
以下、実施例および比較例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0033】
(実施例1)
SUS製内径1/2インチの反応管に5cc(4.3g)の0.3%Pt/Al2O3ペレット((株)エヌ・イー・ケムキャット製、以下略)を充填した。その他の部分は2mmφの石英ビーズを充填した。その後、触媒層が400℃になるよう加熱した後、メチルシクロヘキサン(特級、キシダ化学(株)製、以下MCH、純度98.5%以上)をLHSVで2h 1となるよう導入した。水素をメチルシクロヘキサンに対し、3倍のモル量となるよう随伴させた。反応圧力は0.3MPaとした。反応管出口で気液分離を行い、液相、気相のガスクロ分析を行った。その結果、MCHの転化率は98%、トルエン(以下TL)への選択率は99.5%であった。気相分析を行ったところ、水素以外の不純物はメタン400wtppm(以下ppm)であった。このときの触媒平均温度は365℃であった。
【0034】
(実施例2)
1/2インチの反応管に5ccの0.3%Pt/Al2O3ペレットを充填した。その他の部分は2mmφの石英ビーズを充填し、水素を実施例1と同一のメチルシクロヘキサン(MCH)に対し、3倍のモル量となるよう随伴させ、MCHをLHSVで2h 1となるよう導入した。触媒平均温度は365℃となるよう加熱した。反応圧力は常圧とした。その結果、MCH転化率は95%、TL選択率は99.8%であった。気相分析を行ったところ、水素以外の不純物はメタン120wtppmであった。
【0035】
(実施例3)
1/2インチの反応管に5ccの0.3%Pt/Al2O3ペレットを充填した。その他の部分は2mmφの石英ビーズを充填し、水素を実施例1と同一のメチルシクロヘキサンに対し、3倍のモル量となるよう随伴させ、MCHをLHSVで2h 1となるよう導入した。触媒平均温度は365℃となるよう加熱した。反応圧力は0.5MPaとした。その結果、MCH転化率は90%、TL選択率は99.8%であった。
【0036】
(実施例4)
1/2インチの反応管に5ccの0.3%Pt/Al2O3ペレットを充填した。その他の部分は2mmφの石英ビーズを充填し、水素を実施例1と同一のメチルシクロヘキサンに対し、3倍のモル量となるよう随伴させ、MCHをLHSVで2h 1となるよう導入した。触媒平均温度は365℃となるよう加熱した。反応圧力は0.9MPaとした。その結果、MCH転化率は80%、TL選択率は99.8%であった。
【0037】
(実施例5)
1/2インチの反応管に5ccの0.3%Pt/Al2O3ペレットを充填した。その他の部分は2mmφの石英ビーズを充填し、水素を実施例1と同一のメチルシクロヘキサンに対し、3倍のモル量となるよう随伴させ、MCHをLHSVで2h 1となるよう導入した。触媒平均温度は450℃となるよう加熱した。反応圧力は0.3MPaとした。その結果、MCH転化率は99.9%、TL選択率は99.0%であった。
【0038】
(実施例6)
1/2インチの反応管に5ccの0.3%Pt/Al2O3ペレットを充填した。その他の部分は2mmφの石英ビーズを充填し、水素を実施例1と同一のメチルシクロヘキサンに対し、3倍のモル量となるよう随伴させ、MCHをLHSVで2h 1となるよう導入した。触媒平均温度は480℃となるよう加熱した。反応圧力は0.3MPaとした。その結果、MCH転化率は99.9%、TL選択率は97.9%であった。気相に含まれる不純物はメタン5000ppm、C2〜C4の合計が1000ppmであった。
【0039】
(実施例7)
1/2インチの反応管に5ccの0.3%Pt/Al2O3ペレットを充填した。その他の部分は2mmφの石英ビーズを充填し、水素を実施例1と同一のメチルシクロヘキサンに対し、3倍のモル量となるよう随伴させ、MCHをLHSVで1h 1となるよう導入した。触媒平均温度は300℃となるよう加熱した。反応圧力は0.3MPaとした。その結果、MCH転化率は92.0%、TL選択率は99.9%であった。
【0040】
(実施例8)
1/2インチの反応管に5ccの0.3%Pt/Al2O3ペレットを充填した。その他の部分は2mmφの石英ビーズを充填し、水素をシクロヘキサン(純度98.5%、キシダ化学製、以下CH)に対し、3倍のモル量となるよう随伴させ、CHをLHSVで2h 1となるよう導入した。触媒平均温度は365℃となるよう加熱した。反応圧力は0.3MPaとした。その結果、CH転化率は90%、ベンゼン選択率は100%であった。
【0041】
(実施例9)
1/2インチの反応管に5ccの0.3%Pt/Al2O3ペレットを充填した。その他の部分は2mmφの石英ビーズを充填し、水素を3倍のモル量となるよう随伴させ、実施例1と同一のMCHとCHの等モル混合物をLHSVで2h 1となるよう導入した。触媒平均温度は300℃となるよう加熱した。反応圧力は0.3MPaとした。その結果、転化率は98.0%、副生物(キシレン、エチルベンゼン)選択率は0.01%であった。得られる水素の不純物濃度はメタンが200ppmであった。
【0042】
(実施例10)
1/2インチの反応管に5ccの0.3%Pt/Al2O3ペレットを充填した。その他の部分は2mmφの石英ビーズを充填し400℃に加熱した。水素を実施例1と同一のMCHに対し、3倍のモル量となるよう随伴させ、MCHをLHSVで8h 1となるよう導入した。反応圧力は0.3MPaとした。その結果、MCH転化率は63%、このときの触媒平均温度は345℃であった。
【0043】
(実施例11)
1/2インチの反応管に5ccの0.5%Pt/カーボンペレット(エヌ・イーケムキャット(株)製)を充填した。その他の部分は2mmφの石英ビーズを充填し、水素を実施例1と同一のメチルシクロヘキサンに対し、3倍のモル量となるよう随伴させ、MCHをLHSVで2h 1となるよう導入した。触媒平均温度は300℃となるよう加熱した。反応圧力は常圧とした。その結果、MCH転化率は92.0%、TL選択率は99.9%であった。
【0044】
(実施例12)
1/2インチの反応管に5ccの0.3%Pd/アルミナペレット(エヌ・イーケムキャット(株)製)を充填した。その他の部分は2mmφの石英ビーズを充填し、水素を実施例1と同一のメチルシクロヘキサンに対し、3倍のモル量となるよう随伴させ、MCHをLHSVで2h 1となるよう導入した。触媒平均温度は450℃となるよう加熱した。反応圧力は0.3MPaとした。その結果、MCH転化率は79.0%、TL選択率は99.4%であった。
【0045】
(実施例13)
1/2インチの反応管に5ccの0.3%Pt/Al2O3ペレットを充填した。その他の部分は2mmφの石英ビーズを充填し、水素を実施例1と同一のメチルシクロヘキサンに対し、3倍のモル量となるよう随伴させ、MCHをLHSVで2h 1となるよう導入した。触媒平均温度は365℃となるよう加熱した。反応圧力は0.3MPaとし500時間連続運転を行った。その結果、MCH転化率は95%、TL選択率は99.8%であった。気相分析を行ったところ、水素以外の不純物はメタン800wtppmであり、1段反応で、定常的に高転化率でMCH脱水素反応が行われ、水素を発生していることが示された。
【0046】
(比較例1)
1/2インチの反応管に5ccの0.3%Pt/Al2O3ペレットを充填した。その他の部分は2mmφの石英ビーズを充填し、水素をMCHに対し、3倍のモル量となるよう随伴させ、実施例1と同一のMCHをLHSVで2h 1となるよう導入した。触媒平均温度は240℃となるよう加熱した。反応圧力は0.3MPaとした。その結果、MCH転化率は15.0%にとどまった。
【0047】
(比較例2)
1/2インチの反応管に5ccの0.3%Pt/Al2O3ペレットを充填した。その他の部分は2mmφの石英ビーズを充填し、水素をMCHに対し、3倍のモル量となるよう随伴させ、MCHをLHSVで12h 1となるよう導入した。触媒平均温度は340℃となるよう加熱した。反応圧力は0.3MPaとした。その結果、MCH転化率は38.0%にとどまった。
【図面の簡単な説明】
【図1】メチルシクロヘキサン−トルエンの平衡関係を示したものである。

Claims (3)

  1. 炭化水素を触媒層を通して気相脱水素することによる水素製造方法において、
    脱水素反応時の触媒層の平均温度が270〜500℃で、液空間速度(LHSV)が0.5〜10hr −1 で、水素製造時の反応圧力が常圧〜2MP a であり、
    脱水素反応へ供給する炭化水素のナフテン含有率が95%以上であり、
    ナフテンとして、1環芳香族炭化水素の水素化物を使用し、
    ナフテンの脱水素生成物である芳香族化合物への転化率が60%以上であり、一段反応で行なうことを特徴とする水素製造方法。
  2. ナフテンとして、メチルシクロヘキサンまたはシクロヘキサンを単一、あるいは混合して使用することを特徴とする請求項1に記載の水素製造方法。
  3. ナフテンとして、水素製造後得られた芳香族化合物を回収し、水素添加を行って得られたナフテンを用いる請求項1または2に記載の水素製造方法。
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