JP4195208B2 - リヤサスペンション装置 - Google Patents

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  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車輪をバウンド、リバウンドし得るよう上下動可能に懸架するためのマルチリンク式リヤサスペンション装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
マルチリンク式サスペンション装置としては、例えば特公平2−2725号公報に記載されたごときものが知られている。
【0003】
上記公報に記載された従来のマルチリンク式サスペンション装置は、車輪を回転自在に支持した車輪支持部材の上部をA型アッパーリンクの頂点により車体に支持し、車輪支持部材の下部をA型ロアリンクの頂点により車体に支持して、これらアッパーリンクおよびロアリンクの頂点により車輪支持部材の直立旋回軸線を設定し、この直立旋回軸線から車両前後方向にずれた車輪支持部材の点を車幅方向に延びる連接棒により車体に支持した型式のサスペンション装置を前提とし、アッパーリンクに係わる連結部の車幅方向可撓性をロアリンクのそれよりも大きくすると共に、上記連接棒により支持された車輪支持部材の点とロアリンクの頂点とにより設定される車輪支持部材の前後旋回軸線を所定の方向に傾斜させたものである。
かかる構成によれば、車輪が横力を受けて直立旋回軸線の周りでトー角変化を生じようとする時、前後旋回軸線周りにこの傾向を防止するような旋回モーメントが発生して上記のトー角変化を抑制することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記したサスペンション装置はサスペンションストローク中におけるトー角変化を考察すると、全てのサスペンションストローク域においてトー角変化がほぼ同じようなものになるものであったため、以下のような問題を生ずる懸念がある。
【0005】
つまり、旋回走行時に大きなサスペンションストローク(バウンド)を発生する旋回方向外側車輪について述べると、特にワゴン車などのように積載荷重で車両重量が大きく変化する車両を最大積載量の近くの荷物が載せられた状態で大横加速度旋回走行させる場合などに要求されるが、当該旋回方向外側車輪は車両の旋回走行安定性を高めるためにアンダーステア傾向のトー角変化を生ずるようなサスペンション装置で懸架されているのが好ましい。
【0006】
しかし前記した従来のサスペンション装置にあっては、全サスペンションストローク域においてほぼ同じようなトー角変化を生じさせるものであるため、上記大サスペンションストローク(バウンド)時におけるアンダーステア傾向の要求を満足させようとすると、車両が旋回走行に移行した直後の旋回初期や、サスペンションストロークの小さな小横加速度旋回時にもステア特性がアンダーステア傾向になってしまい、かかる旋回走行時に要求される回頭性が犠牲となって車両の転向がスムーズでないという不満を運転者に抱かせる懸念があった。
【0007】
本発明は、上記アンダーステア傾向のトー角変化が要求される大きなサスペンションストローク(バウンド)域でショックアブソーバがそれ以上は収縮ストロークし得ないようショックアブソーバに収縮限界を設定しておき、
これと、特殊なサスペンションジオメトリとで、相反する大サスペンションストローク(バウンド)時に要求されるステア傾向と小サスペンションストローク(バウンド)時に要求されるステア傾向とを両立させ得るようにしたリヤサスペンション装置を提供し、
もって上記の問題を解消することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的のため、本発明によるリヤサスペンション装置は、
車輪を回転自在に支持した車輪支持部材を車輪回転中心周りの若干の回動変位が可能となるよう、少なくとも2個のほぼ車幅方向に延在する車幅方向サスペンションリンクと、ほぼ車両前後方向に延在する前後方向サスペンションリンクとで車体に取り付け、上記車輪支持部材と車体との間にショックアブソーバを架設したリヤサスペンション装置を前提とし、
上記の車幅方向サスペンションリンクとして、車輪回転中心よりも車両前方における車輪支持部材の箇所と車体との間に架設した第1リンク、および車輪回転中心よりも車両後方における車輪支持部材の箇所と車体との間に架設した第2リンクを設け、
ショックアブソーバの車輪支持部材側連結点を車輪回転中心よりも車両前方に位置させ、更にショックアブソーバの収縮限界位置を定めるバンパラバーを設け、
該バンパラバーは収縮方向中程に1つのくびれ部を具え、
ショックアブソーバのストローク量がこの収縮限界位置によって規定される所定値未満では、前記回動変位に応動して車輪支持部材の車両前方側を車幅外方へ変位し、
該ストローク量が該所定値以上では、前記1つのくびれ部が圧縮変形することにより、前記回動変位に応動して車輪支持部材の車両前方側を車幅内方へ変位するよう構成したことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の効果】
本発明によるリヤサスペンション装置によれば、バンパラバーがショックアブソーバのストローク位置を制限しない小さなサスペンションストローク域と、ショックアブソーバのストロークが収縮限界位置を超える場合にバンパラバーの弾性変形が効いて該ストロークを僅かにする大きなサスペンションストローク域とが規定される。
上述のように第1リンクの車輪支持部材側連結点は車輪回転中心よりも車両前方にあり、第2リンクの車輪支持部材側連結点が車輪回転中心よりも車両後方にあるため、小さなサスペンションストローク域では、第1リンクの車輪支持部材側連結点が車輪のバウンド力にそのまま感応して上昇し、車輪支持部材を車輪回転中心周りに回動変位させる。この間、車輪のトー角をトーアウト方向に変化させる設定が可能であり、車両のアンダーステア傾向を弱めて車両の回頭性を確保することができる。
【0010】
これに対し大きなサスペンションストローク域では、バンパラバーに設けた1つのくびれ部の弾性変形が効いて車輪支持部材側連結点が車輪のバウンド力によって上昇し難く、更なる車輪のバウンド力が車輪支持部材を車輪回転中心「反対」周りに回動変位させる。かかる車輪支持部材の反対周りの回動変位は、第1リンクの車輪支持部材側連結点および第2リンクの車輪支持部材側連結点を車両後方に変位させるが、この間、第1リンクの車輪支持部材側連結点が車輪回転中心よりも車両前方にあり、第2リンクの車輪支持部材側連結点が車輪回転中心よりも車両後方にあるため、第1リンクの車輪支持部材側連結点が第2リンクの車輪支持部材側連結点よりも大きく車幅方向内方へ変位する。
よって、旋回走行時に大きくストローク(バウンド)する旋回方向外側車輪(後輪)はショックアブソーバの収縮限界状態においてトーイン方向のトー角変化を生ずることとなり、車両を前記した要望通りにアンダーステア傾向として旋回走行安定性を確保することができる。
【0011】
したがって本発明によれば、相反する大サスペンションストローク(バウンド)時に要求されるステア傾向と小サスペンションストローク(バウンド)時に要求されるステア傾向とを両立させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1〜図4は、本発明の一実施の形態になるリヤサスペンションを左後輪用のリヤサスペンションとして構成したもので、図1は車両上方から見た平面図、図2は車両左側面から見た側面図、図3は車両後方から見た背面図、図4はショックアブソーバの上部詳細図である。
【0013】
図1〜図3において、1はサスペンションメンバを示し、これをインシュレータ2を介して図示せざる車体に取り付け、サスペンションメンバ1に対し以下のごとくに左後輪3を懸架する。
つまり、左後輪3を回転自在に支持したナックル(車輪支持部材)4の上部とサスペンションメンバ1の上部との間に、A型のアッパーリンク5をほぼ車幅方向に延在させて設け、該アッパーリンク5の頂点を形成する先端をボールジョイント5aによりナックル4の上部に連節し、アッパーリンク5の2個の基端をフロント側弾性ブッシュ5bおよびリヤ側弾性ブッシュ5cによりサスペンションメンバ1の下部に枢支する。
【0014】
ナックル4の下部とサスペンションメンバ1の下部との間には、車幅方向サスペンションリンクに相当する2個のI型ロアリンク6,7をほぼ車幅方向に延在させて設け、これらロアリンク6,7を車両前後方向に離間させると共にアッパーリンク5に対しほぼ平行に配置する。
第1リンクに相当するフロント側ロアリンク6の外端は弾性ブッシュ6aによりナックル4の下部に枢支するが、当該枢支する箇所を左後輪3の回転中心Oよりも車両前方に位置させる。
またフロント側ロアリンク6の内端は弾性ブッシュ6bによりサスペンションメンバ1の下部に枢支するが、当該枢支する箇所を図1から明らかなごとく弾性ブッシュ6aによるナックル側枢支点よりも車両前方に位置させる。
【0015】
第2リンクに相当するリヤ側ロアリンク7の外端は弾性ブッシュ7aによりナックル4の下部に枢支するが、当該枢支する箇所を左後輪3の回転中心Oよりも車両後方に位置させる。
またリヤ側ロアリンク7の内端は弾性ブッシュ7bによりサスペンションメンバ1の下部に枢支するが、当該枢支する箇所を図1から明らかなごとく弾性ブッシュ7aによるナックル側枢支点よりも車両後方に位置させる。
【0016】
以上のアッパーリンク5および2個のロアリンク6,7によりナックル4(車輪3)は、車幅方向に位置規制されて車両上下方向のサスペンションストロークを行い得るようサスペンションメンバ1に支持される。
ここでナックル4(車輪3)を車両前後方向に位置規制するためナックル4およびサスペンションメンバ1間に、ほぼ車両前後方向へ延在して前後方向サスペンションリンクを構成するラジアスロッド8を設け、該ラジアスロッド8の後端を弾性ブッシュ8aによりナックル4の下部に枢支し、前端を弾性ブッシュ8bによりサスペンションメンバ1に枢支する。
【0017】
以上によりナックル4(車輪3)は、車幅方向および車両前後方向に位置規制されて車両上下方向のサスペンションストロークを行い得るようサスペンションメンバ1に支持されるが、車輪回転中心周りにも若干の回動変位を行うことができる。
【0018】
ナックル4(車輪3)の上下動(サスペンションストローク)時におけるショックを緩和すると共に振動吸収を行うため、ナックル4と図示せざる車体との間にショックアブソーバ9を架設し、該ショックアブソーバ9の下端をピン9aによりフロント側ロアリンク6に枢支して、このロアリンク6を介し間接的にショックアブソーバ9の下端をナックル4に取り付けると共に、ピン9aによるショックアブソーバ9のナックル側取り付け点を車輪回転中心Oよりも車両前方に位置させる。
ショックアブソーバ9の上端はインシュレータ9bを介して車体に取り付け、該ショックアブソーバ9の上端には更に、ショックアブソーバ9の収縮限界位置を定めるバンパラバー10を設ける。
【0019】
このバンパラバー10は図4に明示するごとく、ショックアブソーバ9の外筒11とピストンロッド12との間における摺接部を防塵するためピストンロッド12に設けたダストブーツ13の基部に一体的に形成し、車輪と共に上昇する外筒11がバンパラバー10に衝接することでショックアブソーバ9の収縮限界を規定するようになす。
【0020】
図1〜図3に示すように、リヤ側ロアリンク7のナックル側連結点7aおよびサスペンションメンバ側連結点7b間における箇所と車体との間に、ロアリンク7の上下揺動に対して抗力を付与するスプリング14を設ける。
【0021】
上記の構成とした本実施の形態になるリヤサスペンション装置を模式的に示すと、ナックル4、アッパーリンク5、ロアリンク6,7、ショックアブソーバ9およびスプリング14の配置は車両上方から見た平面図では図5(a)のごとくになり、車両左側面から見た側面図では図5(b)のごとくになり、車両後方から見た背面図では図5(c)のごとくになる。
これら図5(a)〜(c)に基づき本実施の形態になるリヤサスペンション装置の作用を車両が右旋回を行う場合について以下に説明する。
【0022】
車両の旋回初期や小横加速度旋回時のように旋回方向外側車輪である左後輪3が図7にαで示す値未満の小さなサスペンションストローク(バウンド)を行う限りにおいて、バンパラバー10がバウンドに伴うショックアブソーバ9の収縮ストロークを制限しないから、ロアリンク6の上下揺動(従って弾性ブッシュ6aの上下動)は制約を受けることがなく、ロアリンク6はアッパーリンク5と同様に揺動する。
【0023】
一方でロアリンク7は、スプリング14のバネ反力により上方への揺動に対して抗力を受けているため、アッパーリンク5およびロアリンク6よりも当該方向の揺動を遅延される。
このためナックル4は車輪回転中心Oの周りで図5(b)の矢Aの方向へ回動変位され、この回動変位はナックル4の下部における弾性ブッシュ6a,7aを車両前方へと変位させる。
これに伴うロアリンク6,7の回動で、ナックル4の前部における弾性ブッシュ6aが車幅方向外方へ移動し、逆にナックルの後部における弾性ブッシュ7aが車幅方向内方へ移動し、結果として旋回方向外側車輪である左後輪3は上記の小さなバウンド時にトーアウト方向にトー角を変化される。
【0024】
かかる旋回方向外側車輪3のトーアウト方向トー角変化は、図7にαで示す値未満の小さなサスペンションストローク(バウンド)域におけるトー角変化特性に示すようにトーイン方向のトー角を小さくすることとなり、車両のアンダーステア傾向を弱めて弱アンダーステアにより当該小さなサスペンションストローク域で要求される車両の回頭性を確保することができる。
なお要求される車両の回頭性が更に強い車両にあっては、スプリング14のバネ力を大きくしてトーイン角を0にしたりトーアウト角を発生させるようにすることで要求を満足させることができるし、スプリング14を設置しないでサスペンションジオメトリのチューニングのみで要求通りの回頭性を確保できる場合はスプリング14を省略し得ること勿論であり、スプリング14は必須要件ではない。
【0025】
車両の大横加速度旋回時のように旋回方向外側車輪である左後輪3が図7にαで示す値以上の大きなサスペンションストローク(バウンド)を生じようとする場合は、バンパラバー10がバウンドに伴うショックアブソーバ9の収縮ストロークを図6(b)に示すごとく制限してショックアブソーバ9をバンパラバー10の弾性変形により僅かに収縮ストロークさせるのみとし、ショックアブソーバ9が一種のつっかい棒として機能するようになるから、バウンドに伴うロアリンク6の上方への揺動(従って弾性ブッシュ6aの上昇)を著しく大きく制約する。
【0026】
一方でロアリンク7は、スプリング14のバネ反力により上方への揺動に対して前記したごとく抗力を受けていても、ロアリンク6の上方への揺動ほど大きく制約されることはない。
このためナックル4は車輪回転中心Oの周りで図6(b)の矢Bの方向へ回動変位され、この回動変位はナックル4の下部における弾性ブッシュ6a,7aを図6(a)に実線で示すごとく車両後方へと変位させる。
これに伴うロアリンク6,7の図6(a),(b)に示す破線位置から実線位置への回動で、ナックル4の前部における弾性ブッシュ6aが車幅方向内方へ移動し、逆にナックルの後部における弾性ブッシュ7aが車幅方向外方へ移動し、結果として旋回方向外側車輪である左後輪3は図7にαで示す値以上の大きなサスペンションストローク(バウンド)を生じようとする時、図6(a)に矢Cで示すごとくトーイン方向にトー角を変化される。
【0027】
かかる旋回方向外側車輪3のトーイン方向トー角変化が行われない場合、トー角変化特性が図7に破線で示すごときものになるところながら、上記のような旋回方向外側車輪3のトーイン方向トー角変化は、図7にαで示す値以上の大きなサスペンションストローク(バウンド)域における実線のトー角変化特性に示すようにトーイン方向のトー角を大きくすることとなり、車両のアンダーステア傾向を強めて強アンダーステアにより当該大きなサスペンションストローク域で要求される車両の旋回走行安定性を確保することができる。
【0028】
以上説明したところから明らかなように本実施の形態においては、図7にαで示す値未満の小さなサスペンションストローク(バウンド)域で要求される車両の回頭性と、図7にαで示す値以上の大きなサスペンションストローク(バウンド)域で要求される車両の旋回走行安定性とを、相反する要求ながら両立させることができる。
【0029】
また本実施の形態においては、リヤ側ロアリンク7のナックル側連結点7aおよび車体側連結点7b間における箇所と車体との間にスプリング14を設け、これにより前記した通り小サスペンションストローク(バウンド)域での車両のアンダーステア傾向を弱めて車両の回頭性を高めるようにしたから、スプリング14を設けない場合よりも、達成可能な当該回頭性の程度範囲が広くなって設計の自由度を高めることができる。
【0030】
本実施の形態においては更に、ショックアブソーバ9をナックル4に連結するに際し該ナックル4に直接的に連結せず、ショックアブソーバ9の下端をピン9aによりフロント側ロアリンク6に連結し、このロアリンク6を介し間接的にショックアブソーバ9を車輪回転中心Oよりも車両前方でナックル4に連結する構成にしたから、以下の作用効果が得られる。
【0031】
つまり、ショックアブソーバ9の下端を車輪回転中心Oよりも車両前方で直接ナックル4に連結する場合、ナックル4の前部、下方にはフロント側ロアリンク6の連結部6aの他にラジアスロッド8の連結部8aが存在していてショックアブソーバ9の連結部を設定するスペースを確保し難いため、ショックアブソーバ9の下端をナックル4の比較的上部位置に連結せざるを得ない。
しかしこの場合、ショックアブソーバ9の全長が制約を受けてサスペンションストロークを大きくすることができなかったり、或いは、必要なサスペンションストロークを確保するためにショックアブソーバ9の車体側連結点が上昇してトランクルーム容積が犠牲になるという問題を生ずる。
【0032】
ところで本実施の構成によれば、ショックアブソーバ9をナックル4に直接的に連結せず、フロント側ロアリンク6を介し間接的に車輪回転中心Oよりも車両前方でナックル4に連結するため、ナックル4の前部、下方にフロント側ロアリンク6の連結部6aおよびラジアスロッド8の連結部8aが存在していても、これに何ら制約されることなくショックアブソーバ9の下端を車輪回転中心Oよりも車両前方でナックル4の比較的下部位置に連結することができる。
よって、ショックアブソーバ9の全長が制約を受けことがなくなり、サスペンションストロークを大きく確保することができるし、必要なサスペンションストロークを確保するためにショックアブソーバ9の車体側連結点を上昇させる必要もなくて、トランクルーム容積が犠牲になるという上記の問題を回避し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 左後輪用に構成した本発明の一実施の形態になるリヤサスペンション装置を車両の上方から見て示す平面図である。
【図2】 同リヤサスペンション装置を車両の左側方から見て示す側面図である。
【図3】 同リヤサスペンション装置を車両の後方から見て示す背面図である。
【図4】 同リヤサスペンション装置に用いたショックアブソーバの上部詳細断面図である。
【図5】 図1〜図3に示すリヤサスペンション装置を、サスペンションストロークが小さな時の動作説明用に模式的に示したもので、
(a)は、その概略平面図、
(b)は、その概略側面図、
(c)は、その概略背面図である。
【図6】 図1〜図3に示すリヤサスペンション装置を、サスペンションストロークが大きい時の動作説明用に模式的に示したもので、
(a)は、その概略平面図、
(b)は、その概略側面図である。
【図7】 同実施の形態になるリヤサスペンション装置のサスペンションストロークとトー角変化との関係を、本発明による対策を行わない場合と比較して示す線図である。
【符号の説明】
1 サスペンションメンバ
2 インシュレータ
3 左後輪(車輪)
4 ナックル(車輪支持部材)
5 A型アッパーリンク
5a ボールジョイント
5b フロント側弾性ブッシュ
5c リヤ側弾性ブッシュ
6 フロント側ロアリンク(車幅方向サスペンションリンク:第1リンク)
6a 弾性ブッシュ
6b 弾性ブッシュ
7 リヤ側ロアリンク(車幅方向サスペンションリンク:第2リンク)
7a 弾性ブッシュ
7b 弾性ブッシュ
8 ラジアスロッド(前後方向サスペンションリンク)
8a 弾性ブッシュ
8b 弾性ブッシュ
9 ショックアブソーバ
9a ピン
9b インシュレータ
10 バンパラバー
11 ショックアブソーバ外筒
12 ピストンロッド
13 ダストブーツ
14 スプリング
O 車輪回転中心

Claims (3)

  1. 車輪を回転自在に支持した車輪支持部材を車輪回転中心周りの若干の回動変位が可能となるよう、少なくとも2個のほぼ車幅方向に延在する車幅方向サスペンションリンクと、ほぼ車両前後方向に延在する前後方向サスペンションリンクとで車体に取り付け、前記車輪支持部材と車体との間にショックアブソーバを架設したリヤサスペンション装置において、
    前記車幅方向サスペンションリンクとして、車輪回転中心よりも車両前方における車輪支持部材の箇所と車体との間に架設した第1リンク、および車輪回転中心よりも車両後方における車輪支持部材の箇所と車体との間に架設した第2リンクを設け、
    前記ショックアブソーバの車輪支持部材側連結点を車輪回転中心よりも車両前方に位置させ、該ショックアブソーバの収縮限界位置を定めるバンパラバーを設け、
    該バンパラバーの収縮方向中程に1つのくびれ部を設け、
    前記ショックアブソーバのストローク量が前記収縮限界位置によって規定される所定値未満では、前記回動変位に応動して車輪支持部材の車両前方側を車幅外方へ変位し、
    該ストローク量が該所定値以上では、前記1つのくびれ部が圧縮変形することにより、前記回動変位に応動して車輪支持部材の車両前方側を車幅内方へ変位するよう構成したことを特徴とするリヤサスペンション装置。
  2. 請求項1において、前記第2リンクの車輪支持部材側連結点および車体側連結点間における箇所と車体との間にスプリングを設けたことを特徴とするリヤサスペンション装置。
  3. 請求項1または2において、前記ショックアブソーバの車輪支持部材側連結点を前記第1リンク上としたことを特徴とするリヤサスペンション装置。
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