JP4194270B2 - 架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンおよび架橋シリコーン粒子を含有するシリコーンオイルの水系エマルジョン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンおよび架橋シリコーン粒子を含有するシリコーンオイルの水系エマルジョンに関する。詳しくは、安定性に優れ、しかも、環境に対する負荷や人体に対する影響が少ない架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンおよび架橋シリコーン粒子を含有するシリコーンオイルの水系エマルジョンに関する。
【0002】
【従来の技術】
架橋シリコーン粒子、界面活性剤および水からなる架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンや、架橋シリコーン粒子を含有するオイルの水系エマルジョンは知られている(特開昭63−309565号公報、特開平11−140191号公報、特開2000−281903号公報参照)。そしてこのようなサスペンジョンを水性塗料に添加すると塗膜に艶消し性が発現したり(特開平5−9409号公報参照)、水性化粧料に使用すると使用感が向上することが提案されている(特開平10−139624号公報および特開平10−175816号公報参照)。
【0003】
これらの水系サスペンジョンや水系エマルジョンには、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤またはこれらの混合物からなる界面活性剤が用いられており、特に化粧料用途に使用する場合には、架橋シリコーン粒子や架橋シリコーン粒子を含有するオイルの分散性が良好であることから、非イオン性界面活性剤が好適に用いられている。
【0004】
近年、これらの水系サスペンジョンや水系エマルジョンにおいて、それ自体の安定性や配合物への分散性を向上させつつ、環境に対する負荷の少ない界面活性剤の選択が求められている。例えば、炭素数12〜15のアルキル基を有するアルキルポリエーテルは環境への影響が懸念される化学物質として、PRTR(Pollutant Release and Transfer Register)の排出量等が義務付けられた指定化学物質に認定され、その使用が制限されるようになってきている。また、原料が牛脂等の獣脂由来の界面活性剤、特に、獣脂由来のアルキル基を有する界面活性剤は、厚生省医薬安全局長の「ウシ等由来物を原料として製造される医薬品等の品質及び安全性確保について(平成12年12月12日付け)」の通達により、化粧品等への使用が制限されつつある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは上記の課題を解決するため鋭意検討した結果、架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンや架橋シリコーン粒子を含有するシリコーンオイルの水系エマルジョンに使用する界面活性剤として、非獣脂由来の炭素数が16のセチル系アルコールのオキシエチレン付加物を選択することにより、上記の課題を解決できることを見出して本発明に到達した。
【0006】
すなわち、本発明の目的は、安定性に優れ、しかも、環境に対する負荷や人体に対する影響が少ない架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンおよび架橋シリコーン粒子を含有するシリコーンオイルの水系エマルジョンを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(A)平均粒径0.1〜500μmの架橋シリコーン粒子、(B)非獣脂由来の炭素数が16のセチル系アルコールのオキシエチレン付加物、(C)水、および ( D ) 一般式:
【化5】
(式中、Rは水素原子またはメチル基であり、nは1〜10の整数である。)で示されるフェノキシエタノール類からなる架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョン、および、(A)平均粒径0.1〜500μmの架橋シリコーン粒子、(E)シリコーンオイル、(B)非獣脂由来の炭素数が16のセチル系アルコールのオキシエチレン付加物、(C)水、および ( D ) 一般式:
【化6】
(式中、Rは水素原子またはメチル基であり、nは1〜10の整数である。)で示されるフェノキシエタノール類からなる架橋シリコーン粒子を含有するシリコーンオイルの水系エマルジョンに関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
はじめに、本発明の架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンを詳細に説明する。
(A)架橋シリコーン粒子は本発明サスペンジョンの主成分であり、その平均粒径は0.1〜500μmであり、好ましくは0.1〜100μmであり、さらに好ましくは0.1〜50μmであり、特に好ましくは0.5〜50μmである。これは、平均粒径が上記範囲の下限未満である架橋シリコーン粒子は調製が難しく、また、平均粒径が上記範囲の上限を超えると化粧料や塗料等への分散性が低下する傾向があるからである。(A)成分の形状としては、例えば、球状、偏平形状、不定形状が挙げられ、化粧料や塗料等への分散性が特に良好であることから球状であることが好ましい。また、(A)成分の性状としては、例えば、硬質ゴム状、軟質ゴム状、ゲル状が挙げられる。
【0009】
また、(A)成分は非架橋のオイルを含有していてもよい。このオイルは限定されないが、25℃における粘度が100,000mm2/s以下であるものが好ましく、さらには50,000mm2/s以下であるものが好ましく、特には10,000mm2/s以下であるものが好ましい。このようなオイルとしては、例えば、シリコーンオイル、有機オイルが挙げられ、架橋シリコーン粒子に対する親和性が優れることからシリコーンオイルが好ましい。
【0010】
このシリコーンオイルの分子構造としては、例えば、直鎖状、一部分岐を有する直鎖状、環状、分岐鎖状が挙げられ、好ましくは直鎖状、環状である。このようなシリコーンオイルとしては、例えば、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、環状ジメチルシロキサン、これらのシリコーンオイル中のメチル基の一部を、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、フェニル基、または3,3,3−トリフルオロプロピル基等で置換したシリコーンオイル、およびこれらのシリコーンオイルの混合物が挙げられる。
【0011】
(A)成分中、これらの非架橋シリコーンオイルの含有量は限定されないが、好ましくは80重量%以下であり、特に好ましくは50重量%以下である。これは、上記範囲の上限を超える架橋シリコーン粒子は調製が難しく、また、上記範囲の上限を超えると、後記する架橋シリコーン粒子を含有するシリコーンオイルの水系エマルジョンが形成される可能性があるためである。
【0012】
本発明サスペンジョン中、(A)成分の含有量は限定されないが、好ましくは25〜80重量%であり、より好ましくは40〜80重量%である。これは、(A)成分の含有量が上記範囲の下限未満であるとその用途が限定される懸念があり、一方、上記範囲の上限を超えると取扱作業性が低下して、化粧料や塗料等への分散性が低下する傾向があるからである。
【0013】
(B)非獣脂由来の炭素数が16のセチル系アルコールのオキシエチレン付加物は本発明の特徴となる成分であり、非イオン性界面活性剤として作用する。加えて、本発明サスペンジョン単独の安定性だけでなく他成分に配合した際の分散性や安定性を向上させ、しかも環境や人体に配慮した成分である。(B)成分としては、植物油由来あるいは合成化合物の炭素数が16のセチル系アルコールのオキシエチレン付加物が使用できる。具体的には、非獣脂由来のn−セチルアルコール(C16)のオキシエチレン付加物が挙げられ、植物油由来のポリオキシエチレンn−セチルエーテルが例示される。このようなポリオキシエチレンn−セチルエーテルは市販されており、例えば、日光ケミカルズ株式会社製の商品名;NIKKOL BC−2,NIKKOL BC−5.5,NIKKOL BC−7,NIKKOL BC−10TX,NIKKOL BC−15TX,NIKKOL BC−20TX,NIKKOL BC−23,NIKKOL BC−25TX,NIKKOL BC−30TX,NIKKOL BC−40TXがある。
【0014】
また、(B)成分として、分岐状セチル系アルコールのオキシエチレン付加物も使用できる。具体的には、非獣脂由来のイソセチルアルコール(C16)のオキシエチレン付加物が挙げられ、次式で表される植物油由来のポリオキシエチレンヘキシルデシルエーテルが例示される。
【化7】
上式中、mは2〜40である。このようなポリオキシエチレンヘキシルデシルエーテルは市販されており、例えば、日光ケミカルズ株式会社製の商品名;NIKKOL BH−2,NIKKOL BH−5,NIKKOL BH−7,NIKKOL BH−10,NIKKOL BH−15,NIKKOL BH−20,NIKKOL BH−25,NIKKOL BH−30や、日本エマルジョン株式会社製の商品名;EMALEX 1605,EMALEX 1610,EMALEX 1615,EMALEX 1620,EMALEX 1625がある。
【0015】
(B)成分中のHLB(Hydrophile-Lipophile Balance)は特に限定されないが、好ましくは10以上であり、特に好ましくは、12〜18である。尚、本発明でいうHLBとは、下記式で示されるGriffin式で算出された値を言う。
【式1】
(B)成分は1種類を単独で使用してもよく、HLBの異なる2種以上の混合物でもよい。例えば、エチレンオキサイドの付加モル数が2〜10モルのオキシエチレン付加物と、エチレンオキサイドの付加モル数が15〜30モルのオキシエチレン付加物を混合して平均HLBが10以上になるように調整することもできる。また、(B)成分中のエチレンオキサイドの付加モル数は特に限定されないが、2〜40であることが好ましく、2〜30であることがより好ましい。
【0016】
本発明サスペジョン中、(B)成分の含有量は限定されないが、好ましくは0.001〜20重量%であり、特に好ましくは0.01〜10重量%である。これは、(B)成分の含有量が上記範囲の下限未満であると化粧料や塗料等への分散性が低下する傾向があり、一方、上記範囲の上限を超えるとその用途が限定される懸念があるためである。
【0017】
(C)水は(A)成分の分散媒であり、例えば、純水、イオン交換水を用いることができる。
【0018】
本発明サスペンジョンは、上記(A)成分、(B)成分および(C)成分から少なくともなり、その他の成分として、(D)一般式:
【化8】
で示されるフェノキシエタノール類を含有してもよい。この(D)成分は(B)成分の界面活性能を向上させると同時に、(B)成分を減量した場合にも(A)成分を水中に安定に分散させ、かつ、防腐剤として作用する成分である。上式中のRは水素原子またはメチル基であり、好ましくは水素原子である。また、上式中のnは1〜10の整数であり、好ましくは1〜5の整数であり、特に好ましくは1である。このような(D)成分の純度は限定されないが、好ましくは90重量%以上である。
【0019】
本発明サスペンジョンにおいて、(D)成分の含有量は限定されないが、(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計100重量部に対して0.01〜10重量部であることが好ましく、さらには、0.01〜1重量部であることが好ましく、特には、0.1〜1重量部であることが好ましい。これは、(D)成分の含有量が上記範囲の下限未満であると、(B)成分を減量した場合の本発明サスペンジョンの安定性が低下する傾向があり、一方、上記範囲の上限を超えると用途が限定される懸念があるからである。
【0020】
(D)成分の配合方法には特に限定がないが、予め(D)成分と(B)成分を混合してから他の成分と配合することが好ましい。これにより、(B)成分が配合しやすくなり、さらに(B)成分の配合量を少なくすることができる。
【0021】
さらに本発明サスペンジョンには、その他任意の成分として、例えば、エタノール,i−プロパノール,t−ブタノール,エチレングリコール,プロピレングリコール,ジエチレングリコール等のアルコール;カルボキシビニルポリマー,カルボキシメチルセルロースナトリウム等の水溶性高分子;その他、防腐剤,抗菌剤,防カビ剤,防錆剤,芳香剤,顔料を含有してもよい。また、本発明の目的を損なわない範囲であれば、他の成分への配合安定性をさらに向上させるために、アニオン系界面活性剤,カチオン界面活性剤,両性界面活性剤,ノニオン系界面活性剤等の各種界面活性剤を使用してもよい。これらの成分は、単独あるいは複数組み合わせて使用してもよく、またその配合手順は特に限定されるものではない。
【0022】
本発明サスペンジョンを調製する方法は限定されず、例えば、(B)成分、(C)成分およびその他任意の成分からなる水溶液中に架橋性シリコーン組成物を添加して分散させた後、前記組成物を架橋する方法、また、架橋のための触媒を除く架橋性シリコーン組成物を、(B)成分、(C)成分およびその他任意の成分からなる水溶液中に添加して分散させた後、前記触媒を添加することにより、前記組成物を架橋する方法が挙げられる。後者の方法において、架橋のための触媒は、(B)成分の水溶液中に分散させた状態で添加することが好ましい。
【0023】
本発明サスペンジョンを調製するために使用する架橋性シリコーン組成物としては、例えば、ヒドロシリル化反応架橋性シリコーン組成物,縮合反応架橋性シリコーン組成物,有機過酸化物架橋性シリコーン組成物,紫外線架橋性シリコーン組成物が挙げられ、好ましくはヒドロシリル化反応架橋性シリコーン組成物,縮合反応架橋性シリコーン組成物である。
【0024】
このヒドロシリル化反応架橋性シリコーン組成物としては、例えば、アルケニル基を一分子中に少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン、ケイ素原子結合水素原子を一分子中に少なくとも2個有するオルガノポリシロキサンおよび白金系触媒から少なくともなる組成物が挙げられる。
【0025】
また、縮合反応架橋性シリコーン組成物としては、例えば、ケイ素原子に結合する水酸基またはアルコキシ基,オキシム基,アセトキシ基,アミノキシ基等の加水分解性基を一分子中に少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン、ケイ素原子に結合するアルコキシ基,オキシム基,アセトキシ基,アミノキシ基等の加水分解性基を一分子中に少なくとも3個有するシラン系架橋剤および有機錫化合物、有機チタン化合物等の縮合反応触媒から少なくともなる組成物が挙げられる。好ましくは、ケイ素原子に結合する水酸基またはアルコキシ基を一分子中に少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン、ケイ素原子に結合するアルコキシ基を一分子中に少なくとも3個有するシラン系架橋剤および有機錫化合物、有機チタン化合物等の縮合反応触媒から少なくともなる脱アルコール縮合反応架橋性シリコーン組成物である。
【0026】
次に、本発明の架橋シリコーン粒子を含有するシリコーンオイルの水系エマルジョンを詳細に説明する。
(A)架橋シリコーン粒子は本発明エマルジョンの主成分であり、その平均粒径は0.1〜500μmであり、好ましくは0.1〜100μmであり、より好ましくは0.1〜50μmであり、特に好ましくは0.5〜50μmである。これは、平均粒径が上記範囲の下限未満である架橋シリコーン粒子は調製が困難であり、一方、平均粒径が上記範囲の上限を超えると化粧料や塗料等への分散性が低下する傾向があるからである。(A)成分の形状としては、例えば、球状、偏平形状、不定形状が挙げられ、化粧料や塗料等への分散性が特に良好であることから球状であることが好ましい。また、(A)成分の性状としては、例えば、硬質ゴム状、軟質ゴム状、ゲル状が挙げられる。
【0027】
(E)シリコーンオイルも本発明エマルジョンの主成分であり、特に限定されないが、25℃における粘度が100,000mm2/s以下であるものが好ましく、さらには50,000mm2/s以下であるものが好ましく、特には10,000mm2/s以下であるものが好ましい。このようなオイルとしては、前記と同様のものが例示される。この(E)成分は水中に液滴となって分散し、この液滴中に(A)架橋シリコーン粒子を含有することが好ましい。(E)成分の液滴の平均粒径は0.1〜500μmであることが好ましく、より好ましくは0.1〜100μmであり、さらに好ましくは0.1〜50μmである。
【0028】
(E)成分の含有量は限定されず、(A)成分の吸油性に依存するが、(A)成分と(E)成分の合計重量に対して、好ましくは50重量%以上であり、特に好ましくは60重量%以上である。これは、(E)成分の含有量が上記範囲の下限未満であると、水中に分散している(E)成分中に(A)成分を含有することができなくなる懸念があるからである。
【0029】
本発明エマルジョン中、(A)成分と(E)成分の含有量は限定されないが、好ましくは25〜90重量%の範囲内であり、より好ましくは40〜80重量%である。これは、(A)成分と(E)成分の含有量が上記範囲の下限未満であると用途が限定される懸念があり、一方、上記範囲の上限を超えると取扱作業性が低下して、化粧料や塗料等への分散性が低下する傾向があるからである。
【0030】
(B)成分は本発明の特徴となる成分であり、前記と同様のものが挙げられる。
【0031】
本発明エマルジョン中、(B)成分の含有量は限定されないが、好ましくは0.001〜20重量%であり、特に好ましくは0.01〜10重量%である。これは、(B)成分の含有量が上記範囲の下限未満であると化粧料や塗料等への分散性が低下する傾向があり、一方、上記範囲の上限を超えると用途が限定される懸念があるからである。
【0032】
(C)水は(A)成分および(E)成分の分散媒であり、例えば、純水、イオン交換水を用いることができる。
【0033】
本発明エマルジョンは、上記(A)成分、(E)成分、(B)成分および(C)成分から少なくともなり、その他の成分として、(D)一般式:
【化9】
で示されるフェノキシエタノール類を含有してもよい。この(D)成分は(B)成分の界面活性能を向上させると同時に、(B)成分を減量した場合にも(A)成分および(E)成分を水中に安定に分散させ、かつ、防腐剤として作用する成分である。上式中のRおよびnは前記と同じである。また、その純度や配合方法も前記と同様である。
【0034】
本発明エマルジョンにおいて、(D)成分の含有量は限定されないが、(A)成分、(E)成分、(B)成分および(C)成分の合計100重量部に対して0.01〜10重量部であることが好ましく、さらには、0.01〜1重量部であることが好ましく、特には、0.1〜1重量部であることが好ましい。これは、(D)成分の含有量が上記範囲の下限未満であると、(B)成分を減量した場合に、本発明エマルジョンの安定性が低下する懸念があり、一方、上記範囲の上限を超えると用途が限定される懸念があるからである。
【0035】
さらに本発明エマルジョンには、その他任意の成分として、前記した各種添加剤を添加・配合することができる。
【0036】
本発明エマルジョンを調製する方法は限定されず、例えば、(B)成分、(C)成分およびその他任意の成分からなる水溶液中に(E)成分を含有する架橋性シリコーン組成物を添加して分散させた後、前記組成物を架橋する方法、また、架橋のための触媒を除き、(E)成分を含有する架橋性シリコーン組成物を、(B)成分、(C)成分およびその他任意の成分からなる水溶液中に添加して分散させた後、前記触媒を添加することにより、前記組成物を架橋する方法が挙げられる。後者の方法において、架橋のための触媒は(B)成分の水溶液中に分散させた状態で添加することが好ましい。
【0037】
本発明エマルジョンを調製するために使用する架橋性シリコーン組成物としては、例えば、ヒドロシリル化反応架橋性シリコーン組成物,縮合反応架橋性シリコーン組成物,有機過酸化物架橋性シリコーン組成物,紫外線架橋性シリコーン組成物が挙げられ、好ましくはヒドロシリル化反応架橋性シリコーン組成物,縮合反応架橋性シリコーン組成物である。このヒドロシリル化反応架橋性シリコーン組成物および縮合反応架橋性シリコーン組成物としては、前記と同様の組成物が例示される。
【0038】
本発明の架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンおよび架橋シリコーン粒子を含有するシリコーンオイルの水系エマルジョンは安定性に優れ、しかも、環境に対する負荷や人体に対する影響が少ないという特徴を有する。加えて、化粧料や塗料等への分散性が良好であり、これらに配合した場合に架橋シリコーン粒子の添加効果を十分に発揮することができるので、化粧料原料や塗料原料として有用である。
【0039】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。実施例中、粘度は25℃における値である。また、実施例で使用したポリオキシエチレンヘキシルデシルエーテルは、式:
【化10】
で表されるものであり、C6H13、C8H17ともに直鎖状である。尚、架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンおよび架橋シリコーン粒子を含有するオイルの水系エマルジョンについて、下記の通り評価した。
【0040】
[水系サスペンジョン中の架橋シリコーン粒子の平均粒径]
水系サスペンジョンをレーザー回折式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製のLA−500)により測定して、得られたメジアン径(累積分布の50%に相当する粒径:50%粒径)を架橋シリコーン粒子の平均粒径とした。また、累積90%の粒径を90%粒径とした。
[水系エマルジョン中のシリコーンオイル液滴の平均粒径]
水系エマルジョンをレーザー回折式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製のLA−500)により測定して、得られたメジアン径(累積分布の50%に相当する粒径:50%粒径)をシリコーンオイル液滴の平均粒径とした。また、累積90%の粒径を90%粒径とした。
[水系エマルジョン中の架橋シリコーン粒子の平均粒径]
水系エマルジョンから水を除去して得られた架橋シリコーン粒子を含有するシリコーンオイル組成物を顕微鏡により観察して、10個の架橋シリコーン粒子の粒径の平均値を求めた。
[安定性]
水系サスペンジョンまたは水系エマルジョンを固形分濃度が50重量%となるように水で希釈した後、225mlのマヨネーズ瓶に150mlを仕込み、50℃で2週間放置した。2週間後に分離した水層の厚みを測定することにより、安定性を評価した。なお、この厚みが小さいほど安定性が良好であることを示している。
【0041】
【比較例1】
約20mm2/sの環状ジメチルシロキサン混合物を2.5重量%含有する、400mm2/sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン94.8重量部、50mm2/sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.31重量%)5.2重量部(前記ジメチルポリシロキサン中のビニル基に対するケイ素原子結合水素原子のモル比が0.95となる量)を均一に混合した。次いでこれに、植物油由来のイソセチルアルコールのエチレンオキサイド付加物であるポリオキシエチレンヘキシルデシルエーテル(日光ケミカルズ株式会社製のNIKKOL BH−10;エチレンオキサイドの付加モル数=10、HLB:13.4、室温液体)1.0重量部および純水30重量部からなる水溶液を加えてコロイドミルにより乳化した後、純水30重量部で希釈してシリコーン組成物の水系エマルジョンを調製した。
【0042】
一方、白金の1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体の1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサンとイソプロピルアルコールの混合溶液1重量部を、イオン交換水27重量部および前記と同じポリオキシエチレンヘキシルデシルエーテル(日光ケミカルズ株式会社製のNIKKOL BH−10;エチレンオキサイドの付加モル数=10、HLB:13.4、室温液体)0.3重量部からなる水溶液中に均一に攪拌して、平均粒径が0.2μmである白金触媒の水系エマルジョンを調製した。
【0043】
次に、上記シリコーン組成物の水系エマルジョンに上記白金触媒の水系エマルジョン(シリコーン組成物に対して白金金属が重量単位で5ppmとなる量)を加えて均一に攪拌した後、1日静置してシリコーン組成物をヒドロシリル化反応により架橋させて、架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンを調製した。得られた水系サスペンジョンについて、架橋シリコーン粒子の平均粒径および安定性を測定した。その結果を表1に示した。
【0044】
【実施例1】
約20mm2/sの環状ジメチルシロキサン混合物を2.5重量%含有する、400mm2/sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン94.8重量部、50mm2/sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.31重量%)5.2重量部(前記ジメチルポリシロキサン中のビニル基に対するケイ素原子結合水素原子のモル比が0.95となる量)を均一に混合した。次いでこれに、植物油由来のセチルアルコールのエチレンオキサイド付加物であるポリオキシエチレンn−セチルエーテル(日光ケミカルズ株式会社製のNIKKOL BC−10TX;HLB:13.5、エチレンオキサイドの付加モル数=10、室温固体)1重量部を式:
【化11】
で示されるフェノキシエタノール(四日市合成株式会社製社製のPHE−S;純度92〜94重量%)1.2重量部に混合溶解した混合物および純水20重量部からなる水溶液を加えてコロイドミルにより乳化した後、純水30重量部で希釈してシリコーン組成物の水系エマルジョンを調製した。この水系エマルジョンに、実施例1で調製した白金触媒の水系エマルジョン(シリコーン組成物に対して白金金属が重量単位で5ppmとなる量)を加えて均一に攪拌した。次いでこれを1日静置することによりシリコーン組成物をヒドロシリル化反応により架橋させて、架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンを調製した。得られた水系サスペンジョンについて、架橋シリコーン粒子の平均粒径および安定性を測定した。その結果を表1に示した。
【0045】
【比較例2】
約20mm2/sの環状ジメチルシロキサン混合物を2.5重量%含有する、400mm2/sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン94.8重量部、50mm2/sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.31重量%)5.2重量部(前記ジメチルポリシロキサン中のビニル基に対するケイ素原子結合水素原子のモル比が0.95となる量)を均一に混合した。次いでこれに、植物油由来のセチルアルコールのエチレンオキサイド付加物である、エチレンオキサイド付加モル数5.5のポリオキシエチレンn−セチルエーテル(日光ケミカルズ株式会社製のNIKKOL BC−5.5;HLB:10.5、室温固体)0.5重量部、植物油由来のセチルアルコールのエチレンオキサイド付加物である、エチレンオキサイド付加モル数20のポリオキシエチレンn−セチルエーテル(日光ケミカルズ株式会社製のNIKKOL BC−20TX;HLB:17.0、室温固体)0.5重量部および純水20重量部からなる水溶液を加えてコロイドミルにより乳化した後、純水30重量部で希釈してシリコーン組成物の水系エマルジョンを調製した。この水系エマルジョンに、比較例1で調製した白金触媒の水系エマルジョン(シリコーン組成物に対して白金金属が重量単位で5ppmとなる量)を加えて均一に攪拌した。次いでこれを1日静置することによりシリコーン組成物をヒドロシリル化反応により架橋させて、架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンを調製した。得られた水系サスペンジョンについて、架橋シリコーン粒子の平均粒径および安定性を測定した。その結果を表1に示した。
【0046】
【実施例2】
約20mm2/sの環状ジメチルシロキサン混合物を2.5重量%含有する、400mm2/sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン94.8重量部、50mm2/sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.31重量%)5.2重量部(前記ジメチルポリシロキサン中のビニル基に対するケイ素原子結合水素原子のモル比が0.95となる量)を均一に混合した。次いでこれに、植物油由来のセチルアルコールのエチレンオキサイド付加物である、エチレンオキサイド付加モル数10のポリオキシエチレンn−セチルエーテル(日光ケミカルズ株式会社製のNIKKOL BC−10TX;HLB:13.5、室温固体)0.2重量部と、植物油由来のセチルアルコールのエチレンオキサイド付加物である、エチレンオキサイド付加モル数25のポリオキシエチレンn−セチルエーテル(日光ケミカルズ株式会社製のNIKKOL BC−25TX;HLB:18.5、室温固体)0.3重量部を、式:
【化12】
で示されるフェノキシエタノール(四日市合成株式会社製社製のPHE−S;純度92〜94重量%)1.2重量部に混合溶解した混合物と純水20重量部からなる水溶液を加えてコロイドミルにより乳化した後、純水30重量部で希釈してシリコーン組成物の水系エマルジョンを調製した。この水系エマルジョンに、比較例1で調製した白金触媒の水系エマルジョン(シリコーン組成物に対して白金金属が重量単位で5ppmとなる量)を加えて均一に攪拌した。次いでこれを1日静置することによりシリコーン組成物をヒドロシリル化反応により架橋させて、架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンを調製した。得られた水系サスペンジョンについて、架橋シリコーン粒子の平均粒径および安定性を測定した。その結果を表1に示した。
【0047】
【比較例3】
比較例1において、ポリオキシエチレンヘキシルデシルエーテルの代わりに、植物油由来のステアリルアルコールのエチレンオキサイド付加物であるポリオキシエチレンステアリルエーテル(日光ケミカルズ株式会社製のNIKKOL BS−20;HLB:18.0、エチレンオキサイドの付加モル数=18、室温固体)を用いた以外は比較例1と同様にして、架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンを調製した。得られた水系サスペンジョンについて、架橋シリコーン粒子の平均粒径および安定性を測定した。その結果を表1に示した。
【0048】
【比較例4】
比較例1において、ポリオキシエチレンヘキシルデシルエーテルの代わりに、植物油由来のステアリルアルコールのエチレンオキサイド付加物である、エチレンオキサイド付加モル数4のポリオキシエチレンステアリルエーテル(日光ケミカルズ株式会社製のNIKKOL BS−4;HLB:9.0、室温固体)0.2重量部と、植物油由来のステアリルアルコールのエチレンオキサイド付加物である、エチレンオキサイド付加モル数20のポリオキシエチレンステアリルエーテル(日光ケミカルズ株式会社製のNIKKOL BS−20;HLB:18.0、室温固体)0.3重量部を用いた以外は比較例1と同様にして、架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンを調製しようとしたところ乳化せず、水系サスペンジョンは得られなかった。
【0049】
【表1】
【0050】
【実施例3】
400mm2/sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルビニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(ビニル基の含有量=1.18重量%)18.02重量部、55mm2/sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.48重量%)1.98重量部(前記メチルビニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体中のビニル基に対するケイ素原子結合水素原子のモル比が0.95となる量)、および100mm2/sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン80重量部を均一に混合した。次いでこれに、植物油由来のセチルアルコールのエチレンオキサイド付加物である、エチレンオキサイド付加モル数10のポリオキシエチレンヘキシルデシルエーテル(日光ケミカルズ株式会社製のNIKKOL BH−10;HLB:13.4、室温液体)0.2重量部、植物油由来のセチルアルコールのエチレンオキサイド付加物である、エチレンオキサイド付加モル数25のポリオキシエチレンヘキシルデシルエーテル(日光ケミカルズ株式会社製のNIKKOL BH−25TX;HLB:16.6、室温固体)0.3重量部、式:
【化13】
で示されるフェノキシエタノール(四日市合成株式会社製社製のPHE−S;純度92〜94重量%)1.2重量部および純水20.0重量部からなる水溶液を加えてコロイドミルにより乳化した。さらに、純水28重量部とエタノール8重量部からなる水溶液を添加して、シリコーン組成物の水系エマルジョンを調製した。
【0051】
一方、白金の1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体の1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサンとイソプロピルアルコールの混合溶液1重量部を、イオン交換水27重量部および、前記と同じエチレンオキサイド付加モル数10のポリオキシエチレンヘキシルデシルエーテル(日光ケミカルズ株式会社製のNIKKOL BH−10;HLB:13.4、室温液体)0.3重量部からなる水溶液中に均一に攪拌して、平均粒径が0.3μmである白金触媒の水系エマルジョンを調製した。
【0052】
次に、上記シリコーン組成物の水系エマルジョンに上記白金触媒の水系エマルジョン(シリコーン組成物に対して白金金属が重量単位で5ppmとなる量)を加えて均一に攪拌した後、1日静置してヒドロシリル化反応させることにより、架橋シリコーン粒子を含有するシリコーンオイルの水系エマルジョンを調製した。得られた水系エマルジョンについて、架橋シリコーン粒子の平均粒径、シリコーンオイル液滴の平均粒径および安定性を測定した。その結果を表2に示した。
【0053】
【実施例4】
400mm2/sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルビニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(ビニル基の含有量=1.18重量%)18.02重量部、55mm2/sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.48重量%)1.98重量部(前記メチルビニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体中のビニル基に対するケイ素原子結合水素原子のモル比が0.95となる量)、および100mm2/sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン80重量部を均一に混合した。次いでこれに、植物油由来のセチルアルコールのエチレンオキサイド付加物である、エチレンオキサイド付加モル数10のポリオキシエチレンn−セチルエーテル(日光ケミカルズ株式会社製のNIKKOL BC−10TX;HLB:13.5、室温固体)0.2重量部、植物油由来のセチルアルコールのエチレンオキサイド付加物である、エチレンオキサイド付加モル数25のポリオキシエチレンn−セチルエーテル(日光ケミカルズ株式会社製のNIKKOL BC−25TX;HLB:18.5、室温固体)0.3重量部、式:
【化14】
で示されるフェノキシエタノール(四日市合成株式会社製社製のPHE−S;純度92〜94重量%)1.2重量部および純水20.0重量部からなる水溶液を加えてコロイドミルにより乳化した。さらに、純水28重量部とエタノール8重量部からなる水溶液を添加して、シリコーン組成物の水系エマルジョンを調製した。この水系エマルジョンに、実施例5で調製した白金触媒の水系エマルジョン(シリコーン組成物に対して白金金属が重量単位で5ppmとなる量)を加えて均一に攪拌した。次いでこれを1日静置してヒドロシリル化反応させることにより、架橋シリコーン粒子を含有するシリコーンオイルの水系エマルジョンを調製した。得られた水系エマルジョンについて、架橋シリコーン粒子の平均粒径、シリコーンオイル液滴の平均粒径および安定性を測定した。その結果を表2に示した。
【0054】
【比較例5】
実施例3において、エチレンオキサイドの付加モル数10のポリオキシエチレンヘキシルデシルエーテルおよびエチレンオキサイドの付加モル数25のポリオキシエチレンヘキシルデシルエーテルの代わりに、植物油由来のステアリルアルコールのエチレンオキサイド付加物である、エチレンオキサイド付加モル数4のポリオキシエチレンステアリルエーテル(日光ケミカルズ株式会社製のNIKKOL BS−4;HLB:9.0、室温固体)0.2重量部と、植物油由来のステアリルアルコールのエチレンオキサイド付加物である、エチレンオキサイド付加モル数20のポリオキシエチレンステアリルエーテル(日光ケミカルズ株式会社製のNIKKOL BS−20;HLB:18.0、室温固体)0.3重量部を用いた以外は実施例3と同様にして、架橋シリコーン粒子を含有するシリコーンオイルの水系エマルジョンを調製しようとしたところ乳化せず、水系エマルジョンは得られなかった。
【0055】
【表2】
【0056】
【発明の効果】
本発明の架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンおよび架橋シリコーン粒子を含有するシリコーンオイルの水系エマルジョンは、安定性に優れ、しかも、環境に対する負荷や人体に対する影響が少ないという特徴を有する。
Claims (10)
- (A)成分が非架橋シリコーンオイルを含有する架橋シリコーン粒子であることを特徴とする、請求項1に記載の水系サスペンジョン。
- (B)成分のHLBが10以上であることを特徴とする、請求項1に記載の水系サスペンジョン。
- (D)成分を予め(B)成分と混合してから配合することを特徴とする、請求項1に記載の水系サスペンジョン。
- 水中に分散している(E)成分の液滴中に(A)成分が含有されていることを特徴とする、請求項5に記載の水系エマルジョン。
- (B)成分がイソセチルアルコールのオキシエチレン付加物であることを特徴とする、請求項5に記載の水系エマルジョン。
- (B)成分のHLBが10以上であることを特徴とする、請求項5に記載の水系エマルジョン。
- (D)成分を予め(B)成分と混合してから配合することを特徴とする、請求項5に記載の水系エマルジョン。
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