JP4193604B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、貼り合わせ基板(以下、SOI基板と略す)上に形成された高耐圧横型MOSFETなどの半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、SOI基板とトレンチ分離を組み合わせた誘電体分離技術の進歩により、横型のダイオードや絶縁ゲート形バイポーラトランジスタ(以下、IGBTと略す)、横型のMOSFETなどの高耐圧デバイスとその駆動・制御・保護回路を一つのシリコン基板上に集積したパワー集積回路(以下、パワーICと略す)の開発が盛んになっている。
SOI基板を用いた誘電体分離基板上にパワーICを作製することの大きなメリットは、バイポーラデバイスをハイサイドスイッチとして適用できること、しかもこれらを多出力化できる点にある。そのため、三相モータを駆動するインバターICやフラットパネルディスプレイを駆動するドライバICでは、IGBTで構成されたトーテムポール回路を、出力回路として1チップ上に複数搭載したICが開発されている。
【0003】
ハイサイドスイッチを駆動する場合、レベルシフト回路が必要になる。このレベルシフト回路を高耐圧横形pチャネルMOSFET(以下HVPMOSと略す)で構成することにより、別電源やコンデンサなどを必要としない単純な構成にすることができる。しかも、HVPMOSのゲート酸化膜を厚くすることにより、HVPMOSを出力側電源電圧によって直接駆動することが可能となり、nチャネル形MOSFETと組み合わせたCMOS構成のレベルシフト回路を実現できる。その結果、レベルシフト回路の低消費電力化を達成することができる。
このような背景から、入力側電源電圧が印加される標準のゲート酸化膜とは異なり、出力側電源電圧の印加に耐えうる厚膜のゲート酸化膜を備えたHVPMOSの開発が重要になっている。尚、本明細書では標準膜厚のゲート酸化膜を備えたHVPMOSを標準ゲートHVPMOSと呼び、厚膜のゲート酸化膜を備えたHVPMOSを厚膜ゲートHVPMOSと呼ぶ。
【0004】
図12は、厚膜ゲートHVPMOSを適用したレベルシフト回路の一例を示す図である。
出力回路部Aとして2つのIGBT(N1、N2)からなるトーテムポール回路が搭載され、その前段に2つのNチャネル形MOSFET(N3、N4)と2つのHVPMOS(P1、P2)で構成されたレベルシフト回路部Bが搭載されている。出力デバイスN1はVin1によって制御され、N2はレベルシフト回路を駆動するVin2、Vin3の信号によって制御される。なお、出力回路部Aに内蔵されたZDはN2のゲートを保護するためのツェナーダイオードである。出力側電源電圧VHには高電圧が印加されるため、本回路を構成するZD以外のデバイスは全て高耐圧デバイスである。
【0005】
本回路のレベルシフト回路Bは既知の回路であり、ここではその動作説明を省く。このレベルシフト回路の特徴はP1とP2のゲートを出力側電源電圧VHで駆動できるところにある。このため、レベルシフト回路Bを通常のCMOS回路で構成することが可能となり、レベルシフト回路Bの消費電力を大幅に低減させることができる。
図13は、HVPMOSをSOI基板に形成した場合の半導体装置の要部断面図である。各素子が形成される基板はn形基板3である。この導電形はパワーICの出力回路を構成するnチャネル形素子の形成を容易にする目的から選んでいる。以下、SOI基板に形成したHVPMOSの高耐圧化について説明する。
【0006】
n形基板3にHVPMOSを形成するためには、p形オフセット領域50が不可欠になる。素子耐圧(素子のブレークダウン電圧のこと)はこのp形オフセット領域50とn形ドリフト領域4の接合で発生するアバランシェブレークダウン電圧によって決まり、この電圧はp形オフセット領域50の形成条件に依存する。したがって、素子の高耐化はこのp形オフセット領域50の形成条件を最適化することで実施される。
厚膜ゲートHVPMOSと標準ゲートHVPMOSの構造上の相違点は、ゲート酸化膜厚と、p形ソース領域の形成工程にある。厚膜のゲート酸化膜の厚さは、出力側電源電圧の大きさで決まり、その必要性については先に述べた通りである。
【0007】
一方、p形ソース領域の形成工程に関しては、標準ゲートHVPMOSでは、薄膜のゲート酸化膜を形成した後にゲート電極となるポリシリコンをパターン形成し、このポリシリコンをマスクとして用いてp形ソース領域82がセルフアラインで形成される。
しかし、厚膜ゲートHVPMOSでは、p形ソース領域81を従来の標準ゲートHVPMOSの工程のように、ゲート電極となるポリシリコンをマスクとしてイオン注入と熱処理で形成する場合には、ゲート電極とp形ソース領域の間の耐圧を確保するために、図14のように、ポリシリコンは厚膜のゲート酸化膜より小さくパターニングする必要があり、この厚膜のゲート酸化膜を通してイオン注入すると、ハの領域は不完全にイオン注入されて、正規のドーズ量が半導体基材に打ち込まれない。また、厚膜のゲート酸化膜では、その側面にポリシリコンのエッチング残りやポリシリコンの残渣が付着するために、p形ソース領域81のパターン形状が正規寸法からずれを生じてしまう。そのため、標準ゲートHVPMOSのp形ソース領域のようにセルフアライン(ゲート電極としてのポリシリコンをマスクとしてp形ソース領域を形成すること)でp形ソース領域81を形成することができない。
【0008】
これを、防止するために、標準ゲートHVPMOSのp形ソース領域を形成する前に、厚膜ゲートHVPMOSのp形ソース領域81を予め形成する方法にすると、標準ゲートHVPMOSのp形ソース領域を形成する前に、6回程度高温の熱処理工程が行われることとなり、この高温の熱処理により、厚膜ゲートHVPMOSのp形ソース領域81の拡散深さが、標準ゲートHVPMOSのp形ソース領域82(図13の点線)の拡散深さと比べて深くなる。その結果、n形ウエル領域70の拡散深さとp形ソース領域81の拡散深さの差dが小さくなる。
次に、SOI基板に形成したHVPMOSの高電圧印加状態について考えてみる。
【0009】
図15は、SOI基板上の標準ゲートHVPMOSのp形ドレイン層6に−280Vの電圧を印加した場合の電位分布を示す図である。これはデバイスシミュレーションによって求めた結果である。尚、ここでは半導体基板1の領域を省略している。また、図示しないが、厚膜ゲートHVPMOSにおいても、本結果と同様の電位分布となる。
本結果からわかるように、SOI基板上のHVPMOSでは高耐圧印加時の素子内部の等電位線がn形ウエル領域70直下のn形基板3(n形ドリフト領域)に集中する。したがって、p形オフセット領域50ほどではないものの、この等電位線の集中によるn形ウエル領域70の空乏化が進展する。
【0010】
先に説明したように、厚膜ゲートHVPMOSはp形ソース領域81の拡散深さが深い。そのため、n形ウエル領域70とp形ソース領域81の深さ方向での拡散端距離(図13のd)が短くなる。そして、図15に示したように、SOI基板上のHVPMOSに高電圧を印加した時はn形ウエル領域70が空乏化しやすい。よって、SOI基板上に形成した厚膜ゲートHVPMOSの高電圧印加時はn形ウエル領域70の深さ方向における空乏化によって、p形オフセット領域50とp形ソース領域81間のパンチスルーが起こりやすくなる。
このパンチスルーが発生すると、p形オフセット領域の形成条件による素子耐圧の制御が不可能となる。このため、素子の耐圧設計、すなわち素子の高耐圧化を図ることが困難になる。よって、このパンチスルーの発生を防止しなければならない。つぎに、パンチスルーを防止する方法について説明する。
【0011】
図16は、パンチスルーを防止する深い拡散層を用いた素子構造の要部断面図である。この素子はSOI基板の酸化膜2に到達するn形ウエル領域73ならびにp形拡散領域51によって構成されている。この素子ではp形ソース領域81とn形ウエル領域73の深さ方向における拡散端距離dが十分に長い。したがって、n形ウエル領域73の深さ方向における空乏化によって引き起こされる、p形拡散領域51とp形ソース領域81間のパンチスルーは発生しない。
しかし、本素子構造ではn形拡散領域73(n形ウエル領域70に相当する)とp形拡散領域51(p形オフセット領域50に相当する)をSOI基板の酸化膜2まで拡散しなければならない。このため、長時間の拡散工程を必要とし、製造リードタイムの増加を招く。また、長時間の拡散工程は本デバイスを搭載したパワーICの他デバイスへの影響もある。したがって、図16に示した素子構造の採用はパワーICを構成するデバイスの設計を根本から変えることになり、例えば同一基板上に形成する横形IGBTの新規開発も要求される。従って、図13に示した素子構造でのパンチスルー防止策を確立する必要がある。
【0012】
また、高耐圧横型半導体装置において、ゲート電極をはみ出してゲート電極上とオフセット領域上へソース電極を形成し、このはみ出し長さを所定の長さとすることで、pオフセット領域の全電荷量を低下させることなく高耐圧化できる高耐圧pチャネルMOSFETをSOI基板に形成することが報告されている(特許文献1参照)。
また、高耐圧横型半導体装置において、ゲート電極をオフセット領域上に延在して形成し、オフセット領域上に形成するゲート電極の長さを所定の長さとすることで、pオフセット領域の全電荷量を低下させることなく高耐圧化できる高耐圧pチャネルMOSFETをSOI基板に形成することが報告されている(特許文献2参照)。
【0013】
【特許文献1】
特開平11−145462号
【特許文献2】
特開2000−252467号
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
前記のように、SOI基板上に形成した厚膜ゲートHVPMOSではp形ソース領域の拡散深さが深くなる。そのため、チャネル領域を形成するn形ウエル領域と深さ方向における拡散端距離(図13のd)が短い。また、SOI基板上のHVPMOSに高電圧を印加した場合、素子内部の等電位線はn形ウエル領域直下のn形ドリフト領域に集中する。
このことから、SOI基板上の厚膜ゲートHVPMOSでは高電圧印加時に、n形ウエル領域70の深さ方向での空乏化によるp形オフセット領域50とp形ソース領域81間のパンチスルーが、p形オフセット領域50とn形基板3のpn接合でのアバランシェブレークダウンより起こり易い。
【0015】
このパンチスルーが発生すると、p形オフセット領域の形成条件による素子耐圧の制御が不可能となる。このため、通常、アバランシェブレークダウン電圧で設計する素子の耐圧の設計ができない。従って、SOI基板上の厚膜ゲートHVPMOSではこのパンチスルーの発生を防止することが大きな課題となる。
この発明の目的は、前記の課題を解決し、アバランシェブレークダウン電圧より高いパンチスルー電圧を有した厚膜ゲートHVPMOSを搭載した半導体装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、第1半導体基材と第2半導体基材が絶縁膜を介して貼り合わされ、該第2半導体基材が所定の厚さに研磨された貼り合わせ基板に形成された半導体装置において、前記第2半導体基材の表面に選択的に形成され、拡散深さが前記絶縁膜に到達しないn形のウエル領域と、前記第2半導体基材の表面層に前記ウエル領域から離して選択的に形成されたp形のオフセット領域と、前記n形のウエル領域の表面層に選択的に形成されたp形のソース領域と、前記オフセット領域の表面層に選択的に形成されたp形のドレイン領域と、前記ウエル領域の表面層に選択的に形成されたn形のコンタクト領域と、前記ソース領域と前記オフセット領域に挟まれた前記第2半導体基材上と前記ウエル領域上に、ゲート絶縁膜(このゲート絶縁膜は同一の貼り合わせ基板に形成されるCMOS回路などのMOSFETのゲート絶縁膜より膜厚が厚い)を介して形成されたゲート電極と、前記コンタクト領域上と前記ソース領域上とに形成されたソース電極と、前記ドレイン領域上に形成されたドレイン電極とを有する半導体装置であって、
前記ドレイン領域の拡散深さより拡散深さが深い前記ソース領域を有し、前記ウエル領域の不純物量を所定の値とし、前記ドレイン電極に対して前記ソース電極に正の電圧を印加したときの、前記オフセット領域と前記第2半導体基材で形成される接合のアバランシェブレークダウン電圧より、前記ソース領域に空乏層が達するパンチスルー電圧が高い構成とする。
【0017】
前記不純物量の所定の値が、3×1012cm-2以上で、1×1013cm-2以下であるとよい。
また、第1半導体基材と第2半導体基材が絶縁膜を介して貼り合わされ、該第2半導体基材が所定の厚さに研磨された貼り合わせ基板に横型のp形チャ ネルの第1MOSFETと、横型のp形チャネルの第2MOSFETを有するCMOS回路とが形成された半導体装置において、前記第2半導体基材の表面に選択的に形成され、拡散深さが前記絶縁膜に到達しないn形の第1ウエル領域と、前記第2半導体基材の表面層に前記第1ウエル領域から離して選択的に形成されたp形のオフセット領域と、前記第1ウエル領域の表面層に選択的に形成されたp形のソース領域と、前記オフセット領域の表面層に選択的に形成されたp形のドレイン領域と、前記第1ウエル領域の表面層に形成されたn形のコンタクト領域と、前記ソース領域と前記オフセット領域に挟まれた前記第2半導体基材上と前記第1ウエル領域上に、第2MOSFETのゲート絶縁膜より厚膜のゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記コンタクト領域上と前記ソース領域上とに形成されたソース電極と、前記ドレイン領域上に形成されたドレイン電極とを有する横型の第1MOSFETを具備する半導体装置であって、
前記第1ウエル領域の不純物量が、前記第2MOSFETの第2ウエル領域の不純物量よりも大きくし、前記ドレイン電極に対して前記ソース電極に正の電圧を印加した場合に、前記オフセット領域と前記第2半導体基材で形成される接合のアバランシェブレークダウン電圧より、前記ソース領域に空乏層が達するパンチスルー電圧が高い構成とする。
【0018】
また、第1半導体基材と第2半導体基材が絶縁膜を介して貼り合わされ、該第2半導体基材が所定の厚さに研磨された貼り合わせ基板に横型のp形チャネルのMOSFETと、n形のバッファ領域を有する横型のn形チャネルの絶縁ゲート形バイポーラトランジスタとが形成された半導体装置において、前記第2半導体基材の表面に選択的に形成され、拡散深さが前記絶縁膜に到達しないn形のウエル領域と、前記第2半導体基材の表面層に前記ウエル領域から離して選択的に形成されたp形のオフセット領域と、前記ウエル領域の表面層に選択的に形成されたp形のソース領域と、前記オフセット領域の表面層に選択的に形成されたp形のドレイン領域と、前記ウエル領域の表面層に形成されたn形のコンタクト領域と、前記ソース領域と前記オフセット領域に挟まれた前記第2半導体基材上と前記ウエル領域上に、前記絶縁ゲートバイポーラトランジスタのゲート絶縁膜より厚膜のゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記コンタクト領域上と前記ソース領域上とに形成されたソース電極と、前記ドレイン領域上に形成されたドレイン電極とを有する横型のMOSFETを具備する半導体装置であって、
前記ウエル領域の不純物量と、前記バッファ領域の不純物量とを同一とし、前記ドレイン電極に対して前記ソース電極に正の電圧を印加した場合に、前記オフセット領域と前記第2半導体基材で形成される接合のアバランシェブレークダウン電圧より、前記ソース領域に空乏層が達するパンチスルー電圧が高い構成とする。
【0019】
また、第1半導体基材と第2半導体基材が絶縁膜を介して貼り合わされ、該第2半導体基材が所定の厚さに研磨された貼り合わせ基板に形成された半導体装置の製造方法において、前記第2半導体基材の表面に選択的に拡散深さが前記絶縁膜に到達しないn形のウエル領域を形成する工程と、前記第2半導体基材の表面層に前記ウエル領域から離して選択的にp形のオフセット領域を形成する工程と、前記n形のウエル領域の表面層に選択的にp形のソース領域を形成する工程と、前記オフセット領域の表面層にp形のドレイン領域を形成する工程と、前記ウエル領域の表面層にn形のコンタクト領域を形成する工程と、前記ソース領域と前記第2半導体基材に挟まれた前記ウエル領域上に、同時に形成されるCMOS回路のMOSFETのゲート絶縁膜より 厚膜のゲート絶縁膜(このゲート絶縁膜は同一の貼り合わせ基板に形成されるCMOS回路などのMOSFETのゲート絶縁膜より膜厚が厚い)を介して形成されたゲート電極と、前記コンタクト領域上とを介してゲート電極を形成する工程と、前記コンタクト領域上と前記ソース領域上とにソース電極を、前記ドレイン領域上にドレイン電極とを形成する工程とを有する半導体装置の製造方法であって、
前記ドレイン領域の拡散深さより前記ソース領域の拡散深さを深くし、前記ドレイン電極に対して前記ソース電極に正の電圧を印加した場合に、前記オフセット領域と前記第2半導体基材で形成される接合のアバランシェブレークダウン電圧より、前記ソース領域に空乏層が達するパンチスルー電圧の方が高くなる前記ウエル領域の不純物量とする製造方法とする。
【0020】
また、第1半導体基材と第2半導体基材が絶縁膜を介して貼り合わされ、該第2半導体基材が所定の厚さに研磨された貼り合わせ基板に横型のp形チャネルの第1MOSFETと、横型のp形チャネルの第2MOSFETを有するCMOS回路とが形成された半導体装置の製造方法において、前記第2半導体基材の表面に選択的に、拡散深さが前記絶縁膜に到達しないn形の第1ウエル領域を形成する工程と、前記第2半導体基材の表面層に前記第1ウエル領域から離して選択的にp形のオフセット領域を形成する工程と、前記第1ウエル領域の表面層に選択的にp形のソース領域を形成する工程と、該オフセット領域の表面層にp形のドレイン領域を形成する工程と、前記第1ウエル領域の表面層に選択的にn形のコンタクト領域を形成する工程と、前記ソース領域と前記オフセット領域に挟まれた前記第2半導体基材上と前記第1ウエル領域上に、前記第2MOSFETのゲート絶縁膜より厚膜のゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、前記コンタクト領域上と前記ソース領域上とにソース電極を、前記ドレイン領域上にドレイン電極とを形成する工程とを有する横型の第1MOSFETを具備する半導体装置の製造方法であって、
前記ドレイン電極に対して前記ソース電極に正の電圧を印加した場合に、前記オフセット領域と前記第2半導体基材で形成される接合のアバランシェブレークダウン電圧より、前記ソース領域に空乏層が達するパンチスルー電圧を高くするように、前記1ウエル領域の不純物量を、前記第2MOSFETの第2ウエル領域の不純物量よりも大きくする製造方法とする。
【0021】
また、第1半導体基材と第2半導体基材が絶縁膜を介して貼り合わされ、該第2半導体基材が所定の厚さに研磨された貼り合わせ基板に横型のp形チャネルのMOSFETと、n形のバッファ領域を有する横型のn形チャネルの絶縁ゲート形バイポーラトランジスタとが形成された半導体装置の製造方法において、前記第2半導体基材の表面に選択的に拡散深さが前記絶縁膜に到達しないn形のウエル領域を形成する工程と、前記第2半導体基材の表面層に前記ウエル領域から離して選択的にp形のオフセット領域を形成する工程と、前記ウエル領域の表面層に選択的にp形のソース領域を形成する工程と、該オフセット領域の表面層にp形のドレイン領域を形成する工程と、前記ウエル領域の表面層に選択的にn形のコンタクト領域を形成する工程と、前記ソース領域と前記オフセット領域に挟まれた前記第2半導体基材上と前記ウエル領域上に、前記絶縁ゲートバイポーラトランジスタのゲート絶縁膜より厚膜のゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、前記コンタクト領域上と前記ソース領域上とにソース電極と、前記ドレイン領域上にドレイン電極とを形成する工程とを有する横型のMOSFETを具備する半導体装置の製造方法であって、
前記ウエル領域の不純物量と、前記バッファ領域の不純物量とを同一とし、前 記ドレイン電極に対して前記ソース電極に正の電圧を印加した場合に、前記オフセット領域と前記第2半導体基材で形成される接合のアバランシェブレークダウン電圧より、前記ソース領域に空乏層が達するパンチスルー電圧を高くするように、前記ウエル領域の不純物量と、前記バッファ領域の不純物量とを同一とする製造方法とする。
【0022】
前記の内容をさらに説明する。SOI基板上に形成した厚膜ゲートHVPMOSの高耐圧化を図るためには、p形オフセット領域とp形ソース領域間のパンチスルーを防止し、p形オフセット領域の形成条件によって素子耐圧を制御できるようにしなければならない。そのための手段として、p形オフセット領域とp形ソース領域間のパンチスルー電圧を、p形オフセット領域とn形ドリフト領域の接合で発生するアバランシェブレークダウン電圧よりも高くするとよい。これは、n形ウエル領域の不純物量(電荷量)を調整することによって実現可能であり、所望とする耐圧値、すなわちp形オフセット領域の形成条件に応じてn形ウエル層の不純物量を調整すればよい。
【0023】
また、CMOS回路を同一のSOI基板上に備えた場合では、厚膜ゲートHVPMOSのn形ウエル領域の不純物量を、CMOS回路を構成するpチャネル形MOSFETのチャネル領域を形成するn形ウエル領域の不純物量よりも多くすればよい。
さらに、横形IGBTを同一のSOI基板上に搭載する場合では、厚膜ゲートHVPMOSのn形ウエル領域に横形IGBTのn形バッファ層を適用すればよい。
以上の手段により、SOI基板上の厚膜ゲートHVPMOSで発生するp形オフセット領域とp形ソース領域間のパンチスルーを防止することが可能となる。その結果、素子の耐圧設計が容易となり、かつ素子の高耐圧化を実現することができる。
【0024】
また、第1半導体基材と第2半導体基材が絶縁膜を介して貼り合わされ、該第2半導体基材が所定の厚さに研磨された貼り合わせ基板に形成された半導体装置において、
前記第2半導体基材の表面に選択的に形成され、拡散深さが前記絶縁膜に到達しないn形のウエル領域と、前記第2半導体基材の表面層に前記ウエル領域から離して選択的に形成されたp形のオフセット領域と、前記n形のウエル領域の表面層に選択的に形成されたp形のソース領域と、前記オフセット領域の表面層に選択的に形成されたp形のドレイン領域と、前記ウエル領域の表面層に選択的に形成されたn形のコンタクト領域と、前記ソース領域と前記コンタクト領域に挟まれ、前記ソース領域と接続して前記ウエル領域の表面層に形成される前記ソース領域より高濃度のp形の補助ソース領域と、前記ソース領域と前記オフセット領域に挟まれた前記第2半導体基材上と前記ウエル領域上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記コンタクト領域上と前記補助ソース領域上とに形成されたソース電極と、前記ドレイン領域上に形成されたドレイン電極とを有する半導体装置であって、
前記ドレイン領域の拡散深さより拡散深さが深い前記ソース領域を有し、前記ウエル領域の不純物量を所定の値とし、前記ドレイン電極に対して前記ソース電極に正の電圧を印加したときの、前記オフセット領域と前記第2半導体基材で形成される接合のアバランシェブレークダウン電圧より、前記ソース領域に空乏層が達するパンチスルー電圧が高く、前記補助ソース領域の拡散深さを前記ソース領域の拡散深さより浅い構成とする。
【0026】
また、前記補助ソース領域が、島状に形成され、該島状に形成された前記補助ソース領域が、前記ソース領域と前記ソース電極とに接続すると構成とする。
また、前記補助ソース領域が、前記ドレイン領域と同一不純物濃度で同一拡散深さで形成されるとよい。
このようにすることで、ゲートにドレインと同等の電圧を印加した場合でも、ソースからウエルへのキャリアの注入が防止されて、素子が2次降伏することがなく、順方向安全動作領域を広くすることができる。
〔作用〕
上記で述べたように、n形ウエル領域の不純物量を調整することによって、p形オフセット領域とp形ソース領域間のパンチスルー電圧を、p形オフセット領域とn形ドリフト領域の接合で発生するアバランシェブレークダウン電圧よりも高くするとよい。これにより、SOI基板上に形成した厚膜ゲートHVPMOSの高耐圧化を実現することができる。
【0027】
また、p形ソース領域を平面的に細く形成し、ソース電極とはn形ウエル領域内に形成された高濃度のp形拡散領域を介してコンタクトする。これにより、p形ソース領域の拡散幅を短縮することが可能となり、p形ソース領域とn形ウエル領域の接合部における抵抗を減少させることができる。
また、高濃度のp形拡散領域をn形ウエル領域内に島状に形成し、他の領域にはn形コンタクト領域を形成することにより、n形コンタクト領域の形成領域を増加させることができる。その結果、2次降伏発生のトリガとなる基板電流をソース電極と接続するn形コンタクト領域で引き抜くことが容易となり、2次降伏の発生を抑えることができる。
【0028】
上記二つの作用により、SOI基板上に形成した厚膜ゲートHVPMOSの2次降伏発生を防止することができる。
なお、高濃度のp形拡散領域をp形ドレイン領域と同一の拡散領域で形成することにより、本素子を形成するために必要なプロセス工程数の増加を抑えることが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の第1実施例の半導体装置の要部断面図である。図13と同一箇所には同一符号を記した。n形またはp形の基板1とn形基板3とを酸化膜2で貼り合わせたSOI基板123のn形基板3の表面層にn形ウエル領域70を形成し、このn形ウエル領域70と離してp形オフセット領域50を形成する。n形ウエル領域70、p形オフセット領域50が形成されないn形基板3がn形ドリフト領域4となる。
n形ウエル領域70の表面層にp形ソース領域80を形成し、p形オフセット領域の50表面層に高濃度のp形ドレイン領域6を形成する。n形ウエル領域70の表面層にp形ソース領域80と接して(接しない場合もある)高濃度のn形コンタクト領域9を形成する。p形オフセット領域50とp形ソース領域80に挟まれたn形基板3上とn形ウエル領域70上に厚膜のゲート酸化膜11を介してポリシリコンのゲート電極13を形成し、p形ソース領域80上とn形コンタクト領域9上にソース電極14を形成し、ドレイン領域6上にドレイン電極15を形成する。また、p形オフセット領域50上には絶縁膜が形成されその上にゲート電極13が延在する。厚膜のゲート酸化膜11の膜厚(400nm程度)は、図示しない、同時に形成されるCMOS回路のMOSFETのゲート酸化膜や横型IGBTのゲート酸化膜の膜厚(20nm〜25nm)よりも厚く形成する。前記のn形基板3の内で、前記のn形ウエル領域70、p形オフセット領域50が形成されない箇所がn形ドリフト領域4となる。
【0030】
p形ソース領域80の形成後、p形ドレイン領域6が形成されるまでに、5回程度の熱処理工程を経るために、p形ソース領域80の拡散深さ(1μm程度)はpドレイン領域6の深さ(0.5μm程度)より深い。また、n形ウエル領域70の不純物量を3×1012cm-2以上、1×1013cm-2以下とする。また、p形オフセット領域の長さLpを6μmから12μm程度とする。尚、図中のSはソース端子、Gはゲート端子、Dはドレイン端子である。
図2は、図1の素子構造におけるp形オフセット領域の長さLpと素子耐圧の関係を示す図である。この素子構造においては、p形ソース領域80の拡散深さとn形ウエル領域70の拡散深さの差は約2μmであり、p形オフセット領域50の不純物量は2×1012cm-2である。
【0031】
n形ウエル領域70の不純物量が2×1012cm-2では耐圧値がLpに依存せず、約100Vの一定値を示した。この値はp形オフセット領域50とp形ソース領域70間のパンチスルー電圧である。この結果は、n形ウエル領域70の不純物量が2×1012cm-2の素子では素子耐圧はパンチスルー電圧で決まってしまい、p形オフセット領域50の形成条件、つまり、Lpを変化させて素子耐圧を変えるなどの制御することができないことを示している。
n形ウエル領域70の不純物量を増加すると、素子耐圧はLpに依存する。n形ウエル領域70の不純物量が5×1012cm-2の場合と7.5×1012cm-2の場合を比較すると、Lp=6μmではともに140V前後の素子耐圧を示している。Lpを増加させると、5×1012cm-2の不純物量では150V程度で素子耐圧が飽和しているのに対し、7.5×1012cm-2の不純物量では約220V程度まで上昇した後に飽和した。素子耐圧が上昇している範囲では、アバランシェブレークダウンが起こっており、素子耐圧はアバランシェブレークダウン電圧となる。一方、飽和値を示す範囲では、パンチスルーが起こっており、素子耐圧はパンチスルー電圧となる。
【0032】
ここで、例えばn形ウエル領域70の不純物量を7.5×1012cm-2以上に設定しておくと、220Vのパンチスルー電圧まではp形オフセット領域50の形成条件(Lpを長くするなど)で素子耐圧を制御することができる。すなわち、n形ウエル領域70の不純物量を調整することによって、p形オフセット領域50とn形ドリフト領域4の接合でアバランシェブレークダウンを発生させ、安定した素子耐圧を得ることができる。また、SOI基板上の厚膜ゲートHVPMOSの耐圧設計が容易になる。
ここで、n形ウエル領域70の不純物量にまとめると次のようになる。n形ウエル領域70の不純物量が、3×1012cm-2未満では、素子耐圧がパンチスルー発生電圧となり、素子耐圧を高くできない。一方、1×1013cm-2を超えるとn形ウエル領域70のチャネル形成部の不純物濃度が高くなり、ゲートしきい値電圧が高くなり過ぎる。
【0033】
そのため、本発明の半導体装置においては、n形ウエル領域70の不純物量を3×1012cm-2以上で、1×1013cm-2以下とする。好ましくは、4×1012cm-2以上で、7.5×1012cm-2以下とするとよい。また、p形オフセット領域の長さLpは6μmから12μm程度がよい。
図3は、この発明の第2実施例の半導体装置の要部断面図である。この図は、図1の横型の厚膜ゲートHVPMOSとCMOS回路のn形およびp形MOSFETをSOI基板に形成した場合を示す。
SOI基板123とトレンチ誘電体分離17によって構成された誘電体分離基板上にパワーICを構成した場合の要部断面図で、ここでは、図1の横型の厚膜ゲートHVPMOSとCMOS回路を構成する低耐圧のnチャネルMOSFETとpチャネルMOSFETを形成した図である。
【0034】
このパワーICでは、トレンチ誘電体分離17よって形成された2つの半導体領域に厚膜ゲートHVPMOS19とCMOS回路20を構成する低耐圧のpチャネル形MOSFET21とnチャネル形MOSFET22が形成されている。CMOS回路20のpチャネル形MOSFET21は低耐圧であるために、n形ウエル領域71の不純物量は2×1012cm-2程度である。一方、厚膜ゲートHVPMOS19のn形ウエル領域70の不純物量をn形ウエル領域71の不純物量より多くして、図1で説明した範囲とすることで、図1と同様の効果が得られる。
【0035】
図4は、この発明の第3実施例の半導体装置の要部断面図である。SOI基板123とトレンチ分離17によって構成された誘電体分離基板上にパワーICを構成した場合を示す。このパワーICではトレンチ誘電体分離17よって形成された2つの半導体領域に横形IGBT18と厚膜ゲートHVPMOS19が形成されている。
横形IGBT18ではn形バッファ領域72の形成が耐圧確保のために不可欠である。このn形バッファ領域72の不純物量を3×1012cm-2以上することで、IGBTの素子耐圧を確保することができる。そのため、このn形バッファ領域72と同一条件で、厚膜HVPMOSのn形ウエル領域70を形成することで、図1と同様の効果が得られる。尚、図中のEはエミッタ端子、Cはコレクタ端子である。
【0036】
図5は、この発明の第4実施例の半導体装置の製造方法であり、同図(a)から同図(d)は工程順に示した要部製造工程断面図である。これは図1の半導体装置の製造方法である。
同図(a)において、n形またはp形基板1とn形基板3を酸化膜2で貼り合わせたSOI基板123のn形基板3の表面層にn形ウエル領域70とp形オフセット領域50を形成する。n形ウエル領域70の不純物量を3×1012cm-2〜1×1013cm-2とする。また、不純物はP(リン)である。
同図(b)において、n形ウエル領域70の表面層にp形ソース領域80と、p形オフセット領域50上に絶縁膜12を形成する。この絶縁膜12はLOCOS酸化膜(選択酸化膜)である。
【0037】
同図(c)において、p形ソース領域80とp形オフセット領域50に挟まれたn形基板3上とn形ウエル領域70上に厚膜ゲート酸化膜11を形成し、その400nm程度の厚膜のゲート酸化膜11上にポリシリコンのゲート電極13を形成する。つぎに、n形コンタクト領域9とp形ドレイン領域6を形成する。
同図(d)において、p形ソース領域80上とn形コンタクト領域9上にソース電極14を形成し、p形ドレイン領域6上にドレイン電極15を形成する。
図6は、この発明の第5実施例の半導体装置の製造方法であり、同図(a)から同図(d)は工程順に示した要部製造工程断面図である。これは図3の半導体装置の製造方法である。
【0038】
同図(a)において、SOI基板にトレンチ誘電体分離領域17を形成し、分割されたn形基板3に、厚膜ゲートHVPMOS19のn形ウエル領域70、p形オフセット領域50およびCMOS回路20のpチャネルMOSFET21のn形ウエル領域71、nチャネルMOSFET22のp形ウエル領域とをそれぞれ形成する。n形ウエル領域70の不純物量を3×1012cm-2〜1×1013cm-2とする。この不純物量はCMOS回路20のpチャネルMOSFET21のn形ウエル領域71の不純物量(2×1012cm-2程度)より多い。また、不純物はP(リン)である。
【0039】
同図(b)において、n形ウエル領域70の表面層にp形ソース領域80を形成し、p形オフセット領域50上とその他の表面に絶縁膜12を選択的に形成する。この絶縁膜12はLOCOS酸化膜(選択酸化膜)である。
同図(c)において、p形ソース領域80とp形オフセット領域50に挟まれたn形基板3上とn形ウエル領域70上に400nm程度の厚膜のゲート酸化膜11を形成し、この厚膜のゲート酸化膜11上にポリシリコンのゲート電極13を形成する。つぎに、n形コンタクト領域9とp形ドレイン領域6を形成する。また、CMOS回路20を構成するpチャネルMOSFET21とnチャネルMOSFET22に20nm程度の薄膜のゲート酸化膜31、32とポリシリコンでゲート電極33、34を形成し、ソース領域、ドレイン領域をそれぞれ形成する。
【0040】
同図(d)において、p形ソース領域80上とn形コンタクト領域9上にソース電極14を形成し、p形ドレイン領域6上にドレイン電極15を形成する。また、CMOS回路20のpチャネルMOSFET21のソース電極35、ドレイン電極38、nチャネルMOSFET22のソース電極36、ドレイン電極37を形成する。
図7は、この発明の第6実施例の半導体装置の製造方法であり、同図(a)から同図(d)は工程順に示した要部製造工程断面図である。これは図4の半導体装置の製造方法である。
【0041】
同図(a)において、SOI基板にトレンチ誘電体分離領域17を形成し、分割されたn形基板3に、厚膜ゲートHVPMOS19のn形ウエル領域70、p形オフセット領域50および横型IGBT18のp形ウエル領域、n形バッファ領域72を形成する。n形ウエル領域70とn形バッファ領域72を同時に形成する。n形ウエル領域70およびn形バッファ領域の不純物量を3×1012cm-2〜1×1013cm-2とする。また、不純物はP(リン)である。
同図(b)において、n形ウエル領域70の表面領域にp形ソース領域80を形成し、p形オフセット領域50上とその他の表面に絶縁膜12を選択的に形成する。この絶縁膜12はLOCOS酸化膜(選択酸化膜)である。
【0042】
同図(c)において、p形ソース領域80とp形オフセット領域50に挟まれたn形基板3上とn形ウエル領域70上に400nm程度の厚膜のゲート酸化膜11を形成し、その厚膜ゲート酸化膜11上にポリシリコンのゲート電極13を形成する。つぎに、n形コンタクト領域9とp形ドレイン領域6を形成する。また、横型IGBT18の20nm程度の薄膜ゲート酸化膜41とポリシリコンでゲート電極42を形成し、エミッタ領域、コンタクト領域、コレクタ領域をそれぞれ形成する。
同図(d)において、p形ソース領域80上とn形コンタクト領域9上にソース電極14を形成し、p形ドレイン領域6上にドレイン電極15を形成する。また、横型IGBT18のエミッタ電極43、コレクタ電極44を形成する。
【0043】
図5から図7の工程において、p形ソース領域80が形成された後、p形ドレイン領域6が形成されるまでに800℃から1150℃の高温の熱処理工程がある。そのため、p形ソース領域80の拡散深さは深くなるが、n形ウエル領域70の不純物量を前記の範囲とすることで、p形オフセット領域50とn形基板3とのpn接合でのアバランシェブレークダウン電圧よりもパンチスルー電圧を高くしている。
ここで、前記の図1の半導体装置において、改善を要する事項についてつぎに説明する。
【0044】
図8は図1の半導体装置の構成図であり、同図(a)は図1と同じ要部断面図、同図(b)は、同図(a)のWの領域の要部平面図である。図9は、図8の半導体装置の製造フローの概略説明図である。この半導体装置は前記したように厚膜ゲートHVPMOSである。
図8、図9において、p形ソース領域にp形ドレイン領域を適用できる標準ゲートHVPMOSに対し、厚膜ゲートHVPMOSではゲート酸化膜形成工程前にp形ソース領域80を形成しなければならない。これは厚膜ゲートのパターン形成を、ゲートポリシリコン13を用いたセルフアラインで実施することが不可能であることによる。そのため、厚膜ゲートHVPMOSのp形ソース領域80は図9で示す高温処理工程(フィールド酸化膜12形成工程、ゲート酸化膜11形成工程、ゲートポリシリコン13形成工程など)を多く経験することになり、その拡散深さがp形ドレイン領域6をp形ソース領域81に適用した標準ゲートHVPMOSに比べて深くなる。
【0045】
また、p形ソース領域80はソース電極14とコンタクトさせる必要がある。そのため、p形ソース領域80は図8のようにソース電極14側に延在して形成しなければならない。つまり、p形ソース領域80の表面端はソース電極14と少なくとも接するように、その横方向の拡散深さである拡散幅Lp1を長くしなければならない。(図8ではn形コンタクト領域14にも接するように形成した図が描かれている)。このp形ソース領域80とソース電極14のコンタクトの様子を平面パターンで示したものが図8(b)であり、この図8(b)は図8(a)のソース・ゲート領域側(Wの領域)のみを表したものである。
【0046】
p形ソース領域80は、前記したようにゲートポリシリコン13のセルフアラインによって形成できないこと、また拡散深さが深いことからゲートポリシリコン13との重なり幅(横方向の拡散深さ)が大きい。しかも、前記したように、このp形ソース領域80は、ソース電極14とコンタクトさせるためにソース電極14側にも形成する必要がある。そのため、p形ソース領域80の平面的な拡散幅(図中のLp1)は長くなる。
このように、厚膜ゲートHVPMOSはp形ソース層80の拡散深さが深いため、n形ウエル領域70とp形ソース領域80の深さ方向での拡散端距離dが小さくなる。そのため、SOI基板123上のHVPMOSに高電圧を印加した時はn形ウエル領域70中に延びる空乏層の先端とn形ウエル領域70の拡散端との距離は小さくなる。そうすると、n形ウエル領域70の空乏化しない領域を通る電子の経路の断面積が小さくなり、それによって、SOI基板123上に形成した厚膜ゲートHVPMOSの高電圧印加時には、p形ソース領域80直下におけるn形ウエル領域70の抵抗Rnが増加することになる。
【0047】
この抵抗Rnが増加すると、素子の高電圧印加時におけるホットキャリア(電離した電子)がn形ウエル領域80を通してn形コンタクト領域9へ流れ、この電子流と抵抗Rnの積で発生する電圧降下が増大する。この電圧降下が0.6Vを越えると、p形ソース領域80からn形ウエル領域80へ正孔が注入され、電流が増大する。この電流の増大は2次降伏を引き起し、素子の耐圧特性が劣化することになる。特に、ゲートに電圧が印加されたオン時(例えば、ゲート電圧をドレイン電圧と同一にする時)の高電圧印加モードでは基板電流の発生量が増加するため、この2次降伏動作が促進されることになる。その結果、ゲートがオフ時の場合(例えば、ゲート電圧がソース電圧と同一の場合)に比べて耐圧特性の劣化が顕著になる。
【0048】
このように、SOI基板123上の厚膜ゲートHVPMOSでは、p形ソース領域80の拡散深さが深いこと、また高電圧印加時にn形ウエル領域70の空乏化が進むことから2次降伏が起こりやい。特に、ゲートがオン状態では基板電流の増加により2次降伏の発生が促進され、素子の安全動作領域が狭くなるという問題が発生する。そのため、この2次降伏の発生を防止しなければならない。つぎに、これを、防止する方策について説明する。
図10は、この発明の第7実施例の半導体装置の構成図であり、同図(a)は要部平面図、同図(b)は同図(a)のX−X線で切断した要部断面図である。
【0049】
図8と異なるのは、p形ソース領域80がソース電極14と直接コンタクトせず、高濃度のp形拡散領域83(補助p形ソース領域)を通して間接的にコンタクトされている点である。直接コンタクトさせる必要がないために、p形ソース領域80の拡散幅Lp1を図8より小さくすることができる。その結果、Rnが小さくなり、高電圧印加時で、ゲート電極13に負の電圧を印加してオン状態とした時にも、Rnによる電圧降下が小さくなり、p形ソース領域70からn形ウエル領域80への正孔の注入が抑制されて、2時降伏の発生が抑制され、安全動作領域を広げることができる。
【0050】
また、高濃度のp形拡散領域83をp形ドレイン領域6と同一の拡散領域を形成することにより、この拡散領域83の拡散深さを浅くすることができる。その結果、n形ウエル領域70のp形拡散領域83との接合部付近における抵抗(図10(b)中のRn1)は小さくなり、Rnに対して無視することができる。したがって、p形ソース領域80の拡散幅Lp1を小さくすることは、2次降伏防止に大きな効果を発揮する。
図10では、拡散幅Lp1を図8の3.0μmから1.0μm程度まで短縮することができる。また、高濃度のp形拡散領域83をp形ドレイン領域6と同一の拡散領域で形成することにより、プロセス工程数の増加を招くことなく、本発明を適用することができる。
【0051】
図11は、この発明の第8実施例の半導体装置の構成図であり、同図(a)は要部平面図、同図(b)は同図(a)のX1−X1線で切断した要部断面図である。
p形ソース領域80をソース電極14とコンタクトする高濃度のp形拡散領域83がn形ウエル領域70内に島状に形成されている。すなわち、p形ソース領域80がソース電極14とコンタクトする領域は図中のA、B領域だけである。その他のn形ウエル領域70内にはn形コンタクト領域9を形成することにより、n形コンタクト領域9の形成領域を増加させている。n形コンタクト領域9の形成領域をドレイン領域側に接近して形成できるので、2次降伏発生のトリガとなる基板電流のn形コンタクト領域からの引抜きが容易になる。その結果、2次降伏発生を図10の場合より抑えることができる。
【0052】
図11の半導体装置においても図10の半導体装置と同様に、高濃度のp形拡散領域83をp形ドレイン領域6と同一の拡散領域で形成することにより、プロセス工程数の増加を招くことなく、本発明を適用することができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、SOI基板上に形成した厚膜ゲートHVPMOSにおいて、n形ウエル領域の不純物量を調整することによって、p形オフセット領域とp形ソース領域間のパンチスルー電圧を、p形オフセット領域とn形基板のpn接合のアバランシェブレークダウン電圧よりも高くする。また、CMOS回路を同一のSOI基板上に備えた場合では、厚膜ゲートHVPMOSのn形ウエル領域の不純物量を、CMOS回路を構成するpチャネル形MOSFETのチャネル領域を形成するn形ウエル領域の不純物量よりも多くする。さらに、横形IGBTを同一のSOI基板上に搭載する場合では、厚膜ゲートHVPMOSのn形ウエル領域に横形IGBTのn形バッファ領域を適用する。
【0054】
以上により、SOI基板上に形成した厚膜ゲートHVPMOSの耐圧設計が容易となり、素子の高耐圧化を実現することができる。
また、本発明によれば、SOI基板上に形成した厚膜ゲートHVPMOSのp形ソース領域を平面的に細く形成し、ソース電極とはn形ウエル領域内に形成された高濃度のp形拡散領域(補助p形ソース領域)を介してコンタクトすることにより、p形ソース領域の拡散幅を短縮することができて、p形ソース領域直下のn形ウエル領域の抵抗を減少させることができる。
また、高濃度のp形拡散領域をn形ウエル領域内に島状に形成し、他の領域にはn形コンタクト領域を形成することにより、n形コンタクト領域の形成領域を増加させることができる。その結果、2次降伏発生のトリガとなる基板電流の引き抜きが容易となり、2次降伏の発生を抑えることができる。
【0055】
このようにすることにより、SOI基板上に形成した厚膜ゲートHVPMOSの2次降伏の発生を防止することができて、素子の安全動作領域を向上させることができる。
また、高濃度のp形拡散領域をp形ドレイン領域と同一の拡散領域で形成することにより、プロセス工程数の増加を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例の半導体装置の要部断面図
【図2】図1の素子構造におけるp形オフセット領域の長さLpと素子耐圧の関係を示す図
【図3】この発明の第2実施例の半導体装置の要部断面図
【図4】この発明の第3実施例の半導体装置の要部断面図
【図5】この発明の第4実施例の半導体装置の製造方法であり、(a)から(d)は工程順に示した要部製造工程断面図
【図6】この発明の第5実施例の半導体装置の製造方法であり、(a)から(d)は工程順に示した要部製造工程断面図
【図7】この発明の第6実施例の半導体装置の製造方法であり、(a)から(d)は工程順に示した要部製造工程断面図
【図8】図1の半導体装置の構成図であり、(a)は図1と同じ要部断面図、(b)は、(a)のWの領域の要部平面図
【図9】図8の半導体装置の製造フローの概略説明図
【図10】この発明の第7実施例の半導体装置の構成図であり、(a)は要部平面図、(b)は(a)のX−X線で切断した要部断面図
【図11】この発明の第8実施例の半導体装置の構成図であり、(a)は要部平面図、(b)は(a)のX1−X1線で切断した要部断面図
【図12】厚膜ゲートHVPMOSを適用したレベルシフト回路の一例を示す図
【図13】HVPMOSをSOI基板に形成した場合の半導体装置の要部断面図
【図14】厚膜ゲート酸化膜と薄膜ゲート酸化膜でのイオン注入の様子を示す図
【図15】SOI基板上の標準ゲートHVPMOSのp形ドレイン領域6に−280Vの電圧を印加した場合の電位分布を示す図
【図16】パンチスルーを防止する深い拡散領域を用いた素子構造の要部断面図
【符号の説明】
1 n形あるいはp形半導体基板
2 酸化膜
3 n形半導体基板
4 n形ドリフト領域
6 p形ドレイン領域
9 n形コンタクト領域
10 チャネル形成領域
11 厚膜のゲート酸化膜
12 フィールド酸化膜
13 ゲート電極
14 ソース電極
15 ドレイン電極
16 等電位線
17 トレンチ分離領域
18 横形IGBT
19 厚膜ゲートHVPMOS
20 CMOS回路
21 pチャネル形MOSFET
22 nチャネル形MOSFET
31、32 薄膜ゲート酸化膜
33、34 ゲート電極
35、36 ソース電極
37、38 ドレイン電極
41 薄膜のゲート酸化膜
42 ゲート電極
43 エミッタ電極
44 コレクタ電極
50 p形オフセット領域
51 p形拡散領域
70、71 n形ウエル領域
72 n形バッファ領域
73 n形拡散領域
80、81、82 p形ソース領域
83 p形拡散領域(補助p形ソース領域)
123 SOI基板
A 出力回路部
B レベルシフト回路部
N1、N2 IGBT
N3、N4 nチャネル形MOSFET
P1、P2 pチャネル形MOSFET
ZD ツェナーダイオード
VH 出力側電源電圧
GND グランド電圧
Vin1、Vin2、Vin3 入力信号
Vout 出力信号
Lp p形オフセット領域の長さ
d n形ウエル領域とp形ソース領域の深さ方向における拡散深さ
の差(拡散端の距離)
Lp1 拡散幅
Rn 抵抗(p形ソース領域直下)
Rn1 抵抗(補助p形ソース領域直下)

Claims (10)

  1. 第1半導体基材と第2半導体基材が絶縁膜を介して貼り合わされ、該第2半導体基材が所定の厚さに研磨された貼り合わせ基板に形成された半導体装置において、
    前記第2半導体基材の表面に選択的に形成され、拡散深さが前記絶縁膜に到達しないn形のウエル領域と、前記第2半導体基材の表面層に前記ウエル領域から離して選択的に形成されたp形のオフセット領域と、前記n形のウエル領域の表面層に選択的に形成されたp形のソース領域と、前記オフセット領域の表面層に選択的に形成されたp形のドレイン領域と、前記ウエル領域の表面層に選択的に形成されたn形のコンタクト領域と、前記ソース領域と前記オフセット領域に挟まれた前記第2半導体基材上と前記ウエル領域上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記コンタクト領域上と前記ソース領域上とに形成されたソース電極と、前記ドレイン領域上に形成されたドレイン電極とを有する半導体装置であって、
    前記ドレイン領域の拡散深さより拡散深さが深い前記ソース領域を有し、前記ウエル領域の不純物量を所定の値とし、前記ドレイン電極に対して前記ソース電極に正の電圧を印加したときの、前記オフセット領域と前記第2半導体基材で形成される接合のアバランシェブレークダウン電圧より、前記ソース領域に空乏層が達するパンチスルー電圧が高いことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記不純物量の所定の値が、3×1012cm-2以上で、1×1013cm-2以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 第1半導体基材と第2半導体基材が絶縁膜を介して貼り合わされ、該第2半導体基材が所定の厚さに研磨された貼り合わせ基板に横型のp形チャネルの第1MOSFETと、横型のp形チャネルの第2MOSFETを有するCMOS回路とが形成された半導体装置において、
    前記第2半導体基材の表面に選択的に形成され、拡散深さが前記絶縁膜に到達しないn形の第1ウエル領域と、前記第2半導体基材の表面層に前記第1ウエル領域から離して選択的に形成されたp形のオフセット領域と、前記第1ウエル領域の表面層に選択的に形成されたp形のソース領域と、前記オフセット領域の表面層に選択的に形成されたp形のドレイン領域と、前記第1ウエル領域の表面層に選択的に形成されたn形のコンタクト領域と、前記ソース領域と前記オフセット領域に挟まれた前記第2半導体基材上と前記第1ウエル領域上に、前記第2MOSFETのゲート絶縁膜より厚いゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記コンタクト領域上と前記ソース領域上とに形成されたソース電極と、前記ドレイン領域上に形成されたドレイン電極とを有する横型の第1MOSFETを具備する半導体装置であって、
    前記第1ウエル領域の不純物量が、前記第2MOSFETの第2ウエル領域の不純物量よりも大きくし、前記ドレイン電極に対して前記ソース電極に正の電圧を印加した場合に、前記オフセット領域と前記第2半導体基材で形成される接合のアバランシェブレークダウン電圧より、前記ソース領域に空乏層が達するパンチスルー電圧を高くすることを特徴とする半導体装置。
  4. 第1半導体基材と第2半導体基材が絶縁膜を介して貼り合わされ、該第2半導体基材が所定の厚さに研磨された貼り合わせ基板に横型のp形チャネルのMOSFETと、n形のバッファ領域を有する横型のn形チャネルの絶縁ゲート形バイポーラトランジスタとが形成された半導体装置において、
    前記第2半導体基材の表面に選択的に形成され、拡散深さが前記絶縁膜に到達しないn形のウエル領域と、前記第2半導体基材の表面層に前記ウエル領 域から離して選択的に形成されたp形のオフセット領域と、前記ウエル領域の表面層に選択的に形成されたp形のソース領域と、前記オフセット領域の表面層に選択的に形成されたp形のドレイン領域と、前記ウエル領域の表面層に選択的に形成されたn形のコンタクト領域と、前記ソース領域と前記オフセット領域に挟まれた前記第2半導体基材上と前記ウエル領域上に、前記絶縁ゲートバイポーラトランジスタのゲート絶縁膜より厚いゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記コンタクト領域上と前記ソース領域上とに形成されたソース電極と、前記ドレイン領域上に形成されたドレイン電極とを有する横型のMOSFETを具備する半導体装置であって、
    前記ウエル領域の不純物量と、前記バッファ領域の不純物量とを同一とし、前記ドレイン電極に対して前記ソース電極に正の電圧を印加した場合に、前記オフセット領域と前記第2半導体基材で形成される接合のアバランシェブレークダウン電圧より、前記ソース領域に空乏層が達するパンチスルー電圧を高くすることを特徴とする半導体装置。
  5. 第1半導体基材と第2半導体基材が絶縁膜を介して貼り合わされ、該第2半導体基材が所定の厚さに研磨された貼り合わせ基板に形成された半導体装置の製造方法において、
    前記第2半導体基材の表面に選択的に拡散深さが前記絶縁膜に到達しないn形のウエル領域を形成する工程と、前記第2半導体基材の表面層に前記ウエル領域から離して選択的にp形のオフセット領域を形成する工程と、前記n形のウエル領域の表面層に選択的にp形のソース領域を形成する工程と、前記オフセット領域の表面層にp形のドレイン領域を形成する工程と、前記ウエル領域の表面層にn形のコンタクト領域を形成する工程と、前記ソース領域と前記第2半導体基材に挟まれた前記ウエル領域上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、前記コンタクト領域上と前記ソース領域上とにソース電極を、前記ドレイン領域上にドレイン電極とを形成する工程とを有する半導体装置の製造方法であって、
    前記ドレイン領域の拡散深さより前記ソース領域の拡散深さを深くし、前記ドレイン電極に対して前記ソース電極に正の電圧を印加した場合に、前記オフセット領域と前記第2半導体基材で形成される接合のアバランシェブレークダウン電圧より、前記ソース領域に空乏層が達するパンチスルー電圧の方が高くなる前記ウエル領域の不純物量とすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 第1半導体基材と第2半導体基材が絶縁膜を介して貼り合わされ、該第2半導体基材が所定の厚さに研磨された貼り合わせ基板に横型のp形チャネルの第1MOSFETと、横型のp形チャネルの第2MOSFETを有するCMOS回路とが形成された半導体装置の製造方法において、
    前記第2半導体基材の表面に選択的に、拡散深さが前記絶縁膜に到達しないn形の第1ウエル領域を形成する工程と、前記第2半導体基材の表面層に前記第1ウエル領域から離して選択的にp形のオフセット領域を形成する工程と、前記第1ウエル領域の表面層に選択的にp形のソース領域を形成する工程と、該オフセット領域の表面層にp形のドレイン領域を形成する工程と、前記第1ウエル領域の表面層に選択的にn形のコンタクト領域を形成する工程と、前記ソース領域と前記オフセット領域に挟まれた前記第2半導体基材上と前記第1ウエル領域上に、前記第2MOSFETのゲート絶縁膜より厚いゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、前記コンタクト領域上と前記ソース領域上とにソース電極を、前記ドレイン領域上にドレイン電極とを形成する工程とを有する横型の第1MOSFETを具備する半導体装置の製造方法であって、
    前記ドレイン電極に対して前記ソース電極に正の電圧を印加した場合に、前記オフセット領域と前記第2半導体基材で形成される接合のアバランシェブレーク ダウン電圧より、前記ソース領域に空乏層が達するパンチスルー電圧を高くするように、前記前記1ウエル領域の不純物量を、前記第2MOSFETの第2ウエル領域の不純物量よりも大きくすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 第1半導体基材と第2半導体基材が絶縁膜を介して貼り合わされ、該第2半導体基材が所定の厚さに研磨された貼り合わせ基板に横型のp形チャネルのMOSFETと、n形のバッファ領域を有する横型のn形チャネルの絶縁ゲート形バイポーラトランジスタとが形成された半導体装置の製造方法において、
    前記第2半導体基材の表面に選択的に拡散深さが前記絶縁膜に到達しないn形のウエル領域を形成する工程と、前記第2半導体基材の表面層に前記ウエル領域から離して選択的にp形のオフセット領域を形成する工程と、前記ウエル領域の表面層に選択的にp形のソース領域を形成する工程と、該オフセット領域の表面層にp形のドレイン領域を形成する工程と、前記ウエル領域の表面層に選択的にn形のコンタクト領域を形成する工程と、前記ソース領域と前記オフセット領域に挟まれた前記第2半導体基材上と前記ウエル領域上に、前記絶縁ゲートバイポーラトランジスタのゲート絶縁膜より厚いゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、前記コンタクト領域上と前記ソース領域上とにソース電極と、前記ドレイン領域上にドレイン電極とを形成する工程と、を有する横型のMOSFETを具備する半導体装置の製造方法であって、
    前記ウエル領域の不純物量と、前記バッファ領域の不純物量とを同一とし、前記ドレイン電極に対して前記ソース電極に正の電圧を印加した場合に、前記オフセット領域と前記第2半導体基材で形成される接合のアバランシェブレークダウン電圧より、前記ソース領域に空乏層が達するパンチスルー電圧を高くするように、前記ウエル領域の不純物量と、前記バッファ領域の不純物量とを同一とすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 第1半導体基材と第2半導体基材が絶縁膜を介して貼り合わされ、該第2半導体基材が所定の厚さに研磨された貼り合わせ基板に形成された半導体装置において、
    前記第2半導体基材の表面に選択的に形成され、拡散深さが前記絶縁膜に到達しないn形のウエル領域と、前記第2半導体基材の表面層に前記ウエル領域から離して選択的に形成されたp形のオフセット領域と、前記n形のウエル領域の表面層に選択的に形成されたp形のソース領域と、前記オフセット領域の表面層に選択的に形成されたp形のドレイン領域と、前記ウエル領域の表面層に選択的に形成されたn形のコンタクト領域と、前記ソース領域と前記コンタクト領域に挟まれ、前記ソース領域と接続して前記ウエル領域の表面層に形成される前記ソース領域より高濃度のp形の補助ソース領域と、前記ソース領域と前記オフセット領域に挟まれた前記第2半導体基材上と前記ウエル領域上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記コンタクト領域上と前記補助ソース領域上とに形成されたソース電極と、前記ドレイン領域上に形成されたドレイン電極とを有する半導体装置であって、
    前記ドレイン領域の拡散深さより拡散深さが深い前記ソース領域を有し、前記ウエル領域の不純物量を所定の値とし、前記ドレイン電極に対して前記ソース電極に正の電圧を印加したときの、前記オフセット領域と前記第2半導体基材で形成される接合のアバランシェブレークダウン電圧より、前記ソース領域に空乏層が達するパンチスルー電圧が高く前記補助ソース領域の拡散深さが前記ソース領域の拡散深さより浅いことを特徴とする半導体装置。
  9. 前記補助ソース領域が、島状に形成され、該島状に形成された前記補助ソース領域が、前記ソース領域と前記ソース電極とに接続することを特徴とする請求項8のいずれか一項に記載の半導体装置。
  10. 前記補助ソース領域が、前記ドレイン領域と同一不純物濃度で同一拡散深さであることを特徴とする請求項8または9のいずれか一項に記載の半導体装置。
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