JP4193448B2 - 内燃機関の可変動弁機構及び内燃機関制御装置 - Google Patents

内燃機関の可変動弁機構及び内燃機関制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の可変動弁機構及び内燃機関制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関のバルブ駆動機構に設けられたコントロールシャフトを駆動することにより内燃機関のバルブ特性を変更する可変動弁機構が知られている(特開平10−317927、特開平11−107725、特開2001−263015)。
【0003】
これらの可変動弁機構は油圧により駆動されることで、例えばバルブオーバラップ量やリフト量・作用角を変更し、このことにより内燃機関の負荷や燃焼状態を調節している。このため可変動弁機構の駆動制御に際しては、まず運転者が操作する機構、例えばスロットルバルブの踏み込み量(スロットル開度)を電気的に検出することで運転者の加減速要求を検出する。そして、この要求に対応したバルブオーバラップ量やリフト量・作用角となるように可変動弁機構が油圧駆動される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような可変動弁機構の駆動のために前記開示技術のごとくの油圧機構を採用していると、内燃機関の低回転時や低温時では油圧低下や作動油粘度の上昇により応答性が低下する。このような状態は、特に低温始動時や低温始動直後に生じることが多く、吸気バルブが適切なバルブ特性に変更できなかったり、バルブ特性の変更動作が鈍化するためにアクセルペダルの踏み込み通りに内燃機関運転状態が迅速に変化しない場合がある。
【0005】
このような駆動上の問題を避けるために、油圧機構の代わりにサーボモータなどの電動モータを用いることも考えられるが、高コスト化を招くとともに、内燃機関の出力を電気エネルギーに変換して用いることになるため、エネルギー効率が悪く、燃費の悪化を招くおそれがある。
【0006】
本発明は電動モータを用いることなく内燃機関の運転状態や環境による影響を抑制する機構を採用することで、バルブ特性の変更をアクセルペダル等の操作に対応させることができる内燃機関の可変動弁機構及び、この可変動弁機構を用いる内燃機関制御装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、弁側端部においてバルブと直接的に接触するロッカーアームについて、これをカムシャフトのカムにより変位させて前記バルブを開閉する内燃機関において、そのバルブ特性を前記カムシャフト及び前記ロッカーアームとは別に設けられるコントロールシャフトの回転により異ならせる内燃機関の可変動弁機構であって、前記コントロールシャフトは、前記ロッカーアームの弁側端部とは反対側の端部を支持端部として、少なくとも前記カムのノーズが前記ロッカーアームと接触するときには前記支持端部と接触してこの支持端部の変位を規制する規制体を備えるとともに、当該シャフト全体が前記ロッカーアームとは独立して構成されるものであって、自身の回転を通じてこの規制体の位置を変更することにより、前記カムが前記弁側端部を最大限に変位させたときの前記弁側端部の変位量を変更し、この変位量の変更により前記バルブ特性を異ならせるものであり、前記コントロールシャフトに併せて、同コントロールシャフトとアクセル操作部とを操作力を伝達する伝達物により連結し、前記アクセル操作部の操作力を前記コントロールシャフトに伝達する操作力伝達系を備えることを要旨としている。
【0008】
(2)請求項2に記載の発明は、弁側端部においてバルブと直接的に接触するロッカーアームについて、これをカムシャフトのカムにより変位させて前記バルブを開閉する内燃機関において、そのバルブ特性を前記カムシャフト及び前記ロッカーアームとは別に設けられるコントロールシャフトの回転により異ならせる内燃機関の可変動弁機構であって、前記コントロールシャフトは、前記カムと前記ロッカーアームとの間に対応する位置において当該コントロールシャフトに対する回転が許容された状態で設けられて、前記カムの回転を受けて当該コントロールシャフトに対して回転しつつ前記ロッカーアームをカム面により変位させる中間カムを備えるとともに、当該シャフト全体が前記ロッカーアームとは独立して構成されるものであって、自身の回転を通じてこの中間カムのカム面と前記ロッカーアームとの位置関係を変更することにより、前記カム面が前記ロッカーアームの弁側端部を最大限に変位させたときの前記弁側端部の変位量を変更し、この変位量の変更により前記バルブ特性を異ならせるものであり、前記コントロールシャフトに併せて、同コントロールシャフトとアクセル操作部とを操作力を伝達する伝達物により連結し、前記アクセル操作部の操作力を前記コントロールシャフトに伝達する操作力伝達系を備えることを要旨としている。
【0009】
上記(1)または(2)に記載の可変動弁機構は、コントロールシャフトとアクセル操作部とを操作力の伝達物を介して連結する操作力伝達系を備えている。このことによりアクセル操作部の操作力は操作力伝達系にて伝達されてコントロールシャフトを回転させることができる。尚、操作力伝達系にて伝達される操作力は軸方向の操作力でも良く、回転操作力でも良い。軸方向の操作力である場合には、コントロールシャフトに伝達する際に回転操作力に変換される。
このため内燃機関の低回転時や低温時では油圧低下や作動油粘度の上昇が生じていたとしても、運転者による操作力が原動力として可変動弁機構に与えられるので、内燃機関の運転状態や環境による影響を抑制して、バルブ特性の変更をアクセルペダル等の操作に対応させることができる。
【0010】
この場合、コントロールシャフトの回転は、運転者の操作力が原動力になっているので、この原動力分については燃費は不要である。このため燃費の悪化を招くことはない。
【0011】
又、コントロールシャフト自身は回転により内燃機関のバルブ特性を変更するため、コントロールシャフト自身の熱膨張によるバルブ特性調節への影響はほとんど無く、内燃機関の発熱等によるバルブ特性の調節精度への影響が少ない。尚、操作力の伝達物とは、操作力が伝達される物質であれば、固体でも液体でも気体でも良い。
【0012】
(3)請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の内燃機関の可変動弁機構において、前記バルブ特性は、吸気バルブのリフト量及び作用角の少なくとも一方であることを要旨としている。
【0013】
例えば、可変動弁機構によって吸気バルブのリフト量と作用角との一方又は両方を変更することにより、スロットルバルブの代わりに、内燃機関への吸入空気量を調節することができる。このことによりスロットルバルブを用いた場合よりも内燃機関のポンピング損失を小さくでき、燃費を向上させることができる。
【0014】
このように可変動弁機構により吸入空気量を調節する構成とした場合には、従来のごとくの駆動機構では、低回転時や冷間時などで吸気バルブのバルブ特性の調節が困難となれば、内燃機関への吸入空気量の調量が困難となってしまう。
【0015】
しかし、本発明では、前記操作力伝達系により運転者の操作力が原動力になってコントロールシャフトを回転させているので、内燃機関の運転状態や環境による影響を抑制して、バルブ特性の変更をアクセルペダル等の操作に対応させて吸気バルブのリフト量や作用角の調節を行うことができる。したがって内燃機関への吸入空気量の調量が容易となり始動性等の内燃機関運転性を良好なものとできる。
【0016】
(4)請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の可変動弁機構において、前記操作力伝達系は、前記伝達物から伝達される軸方向の操作力を、回転操作力に変換して前記コントロールシャフトに伝達する回転変換機構を備えることを要旨としている。
【0017】
伝達物から伝達される操作力が軸方向の操作力であれば、上記回転変換機構を備えることにより、操作力伝達系は操作力を回転操作力に変換してコントロールシャフトに伝達することができる。このことにより内燃機関の運転状態や環境による影響を抑制して、バルブ特性の変更をアクセルペダル等の操作に対応させることができる。そして運転者の操作力が原動力になっているので燃費の悪化を招くおそれがない。
【0018】
(5)請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の内燃機関の可変動弁機構において、前記操作力伝達系は、前記回転変換機構と前記アクセル操作部とを、操作力の伝達物としてのワイヤにて連結し、該ワイヤの軸方向移動にて前記アクセル操作部の操作力を前記回転変換機構に伝達させる機構であることを要旨としている。
【0019】
このようにワイヤにてアクセル操作部の操作力を回転変換機構に伝達させる機構を採用することで、内燃機関の運転状態や環境による影響を抑制して、バルブ特性の変更をアクセルペダル等の操作に対応させることができる。そして運転者の操作力がコントロールシャフト回転の原動力になっているので燃費の悪化を招くおそれがない。更に、操作力の伝達物としてワイヤを採用することで操作力伝達系の構造が簡易なものとなるので耐久性が高く製造コストが抑制できる。
【0020】
(6)請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の内燃機関の可変動弁機構において、前記回転変換機構は、前記コントロールシャフトの一端に設けられた巻き取りプーリであり、前記ワイヤの一端側は、前記巻き取りプーリの外周に巻き取られていることを要旨としている。
【0021】
ワイヤが操作力の伝達物として用いられる場合には、回転変換機構として上記巻き取りプーリを採用することで、容易に軸方向の操作力を回転操作力に変換できる。更に、プーリの直径を大きくすることにより、特別な機構を用いなくとも回転操作力を増幅することが可能であり、倍力機構を兼ねることができる。このように、回転変換機構の構造が簡易なものとなるので耐久性が高く製造コストが抑制できる。
【0022】
(7)請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の内燃機関の可変動弁機構において、前記回転変換機構は、ラック−ピニオン機構及びヘリカルスプライン機構及びクランク機構のいずれかであることを要旨としている。
【0023】
ワイヤが操作力の伝達物として用いられる場合には、回転変換機構としてラック−ピニオン機構、ヘリカルスプライン機構又はクランク機構を採用することができる。このことで容易に軸方向の操作力を回転操作力に変換できる。
【0024】
更に、ピニオンの直径を大きく、ヘリカルスプラインの角度を小さく又はクランク半径を大きくすることにより、特別な機構を用いなくとも回転操作力を増幅することが可能であり、倍力機構を兼ねることができる。このように、回転変換機構の構造が簡易なものとなるので耐久性が高く製造コストが抑制できる。
【0025】
(8)請求項8に記載の発明は、請求項4に記載の内燃機関の可変動弁機構において、前記操作力伝達系は、前記回転変換機構と前記アクセル操作部とを油圧的に連結し、操作力の伝達物としての作動油を介して前記アクセル操作部の操作力を前記回転変換機構に伝達させる機構であることを要旨としている。
【0026】
回転変換機構とアクセル操作部とを油圧的に連結する機構を採用することができる。この場合、作動油を媒介させることになるが、アクセル操作部は内燃機関の運転状態に関係ない運転者の操作力をコントロールシャフト回転の原動力としているので、内燃機関の運転状態や環境による影響を抑制して、バルブ特性の変更をアクセルペダル等の操作に対応させることができる。そして運転者の操作力が原動力となっているので燃費の悪化を招くおそれがない。
【0027】
(9)請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の内燃機関の可変動弁機構において、前記回転変換機構は、前記コントロールシャフトの一端にて軸周りに設けられた油圧室であり、前記コントロールシャフトから前記油圧室内に突出して該油圧室内を2つの圧力室に区画するベーンを設け、該区画された圧力室のいずれかに前記伝達物としての作動油を供給するよう油圧経路を接続したことを要旨としている。
【0028】
作動油が操作力の伝達物として用いられる場合には、回転変換機構として上記ベーンにて区画された油圧室のいずれかの圧力室に油圧経路を介して作動油を供給する機構が採用できる。このことで、作動油により伝達される軸方向の操作力を、容易に回転操作力に変換できる。更に、油圧室の直径を大きくすることにより、特別な機構を用いなくとも回転操作力を増幅することが可能であり、倍力機構を兼ねることができる。
【0029】
(10)請求項10に記載の発明は、請求項8に記載の内燃機関の可変動弁機構において、前記操作力伝達系は、ピストンにて2つの圧力室に区画されたシリンダを備え、該2つの圧力室のいずれかに前記伝達物としての作動油を供給するものであり、前記回転変換機構は、前記ピストンと前記コントロールシャフトとを接続するラック−ピニオン機構及びヘリカルスプライン機構及びクランク機構のいずれかを備えるものであることを要旨としている。
【0030】
作動油が操作力の伝達物として用いられる場合には、回転変換機構としては、ラック−ピニオン機構、ヘリカルスプライン機構又はクランク機構を用いたものを採用することができる。
【0031】
このことによりピストンにより区画された圧力室のいずれかに作動油を供給することにより、作動油により伝達されるピストンの軸方向の操作力を、容易に回転操作力に変換できる。
【0032】
更に、シリンダの直径、ピニオンの直径を大きく、ヘリカルスプラインの角度を小さく又はクランク半径を大きくすることにより、特別な機構を用いなくとも回転操作力を増幅することが可能であり、倍力機構を兼ねることができる。
【0033】
(11)請求項11に記載の発明は、請求項1〜10のいずれか一項に記載の内燃機関の可変動弁機構において、前記操作力伝達系は、前記アクセル操作部の操作力を増幅する倍力機構を備えることを要旨としている。
【0034】
尚、運転者の操作力を原動力にすること自体は変わらないが、アクセル操作部による可変動弁機構の駆動を更に容易にするためにアクセル操作部の操作力を増幅する倍力機構を備えても良い。この場合、運転者の操作力は原動力の一部となる場合があるが、コントロールシャフトとアクセル操作部とは連結しているので、内燃機関の運転状態や環境による影響を抑制して、バルブ特性の変更をアクセルペダル等の操作に対応させることができる。
【0035】
更に倍力機構が運転者の操作とは独立して出力が可能な場合には、運転者の操作に代えて吸気バルブのリフト量や作用角の調節を自動実行することで、オートクルーズやトラクションコントロールなどでの内燃機関出力制御に転用することも可能である。この場合には複数の機能を1つの倍力機構で達成でき、少ない構成で高性能な内燃機関制御システムを構築できる。
【0036】
(12)請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の内燃機関の可変動弁機構において、前記倍力機構は、バキュームポンプにより生じている負圧を利用したものであることを要旨としている。
【0037】
このように倍力機構としては、ブレーキブースタなどと同様なバキュームポンプによる負圧を利用するものを挙げることができ、アクセル操作部による可変動弁機構の駆動を更に容易にすることができる。
【0038】
(13)請求項13に記載の発明は、請求項11に記載の内燃機関の可変動弁機構において、前記倍力機構は、前記アクセル操作部の操作力に応じたアシスト力を発生させる油圧アシスト機構を利用したものであることを要旨としている。
【0039】
このように倍力機構としては、アクセル操作部の操作力に応じたアシスト力を発生させる油圧アシスト機構を利用するものが挙げることができ、アクセル操作部による可変動弁機構の駆動を更に容易にすることができる。更に、油圧アシスト機構が設けられることにより、この油圧アシスト機構を、前述したごとくオートクルーズやトラクションコントロールなどでの内燃機関出力制御に転用することも可能である。したがって複数の機能を1つの油圧アシスト機構で実現でき、少ない構成で高性能な内燃機関制御システムを構築できる。
【0040】
(14)請求項14に記載の発明は、請求項11〜13のいずれか一項に記載の内燃機関の可変動弁機構において、前記倍力機構は、前記アクセル操作部からの操作力とは関係なく、自ら操作力を発生して前記コントロールシャフトに伝達させることが可能であることを要旨としている。
【0041】
このような構成の倍力機構を用いることにより、前述したごとくに内燃機関のバルブ特性をアクセル操作部にて操作するモードと、内燃機関のバルブ特性を自動的に操作するモードとの両方の機能を果たさせることができる。したがって、複数の機能を1つの倍力機構で実現でき、少ない構成で高性能な内燃機関制御システムを構築できる。
【0042】
(15)請求項15に記載の発明は、請求項11に記載の内燃機関の可変動弁機構において、前記倍力機構は、前記アクセル操作部の操作力を梃子を利用して増幅するものであることを要旨としている。
【0043】
このように倍力機構としては、梃子を利用したものが挙げられ、アクセル操作部による可変動弁機構の駆動を更に容易にすることができる。梃子による操作力の増幅は他のエネルギーを必要としないため、コントロールシャフトの回転は運転者の操作力が全ての原動力になっているので、燃費の悪化を招くことはない。
【0044】
(16)請求項16に記載の発明は、請求項1〜15のいずれか一項に記載の内燃機関の可変動弁機構において、前記コントロールシャフトは、カムシャフトによる内燃機関の吸気バルブの駆動を仲介する仲介駆動機構にて、前記カムシャフトの回転に伴う吸気バルブのリフト量及び作用角の少なくとも一方を調節するものであることを要旨としている。
【0045】
上記仲介駆動機構を設けた場合には、コントロールシャフトとしては仲介駆動機構においてカムシャフトの回転に伴う吸気バルブのリフト量と作用角との一方又は両方を調節するコントロールシャフトに相当する。このような仲介駆動機構を用いた場合にも、内燃機関の運転状態や環境による影響を抑制して、バルブ特性の変更をアクセルペダル等の操作に対応させることができる。
【0046】
(17)請求項17に記載の発明は、請求項1〜16のいずれか一項に記載の内燃機関の可変動弁機構と、前記アクセル操作部による操作量を検出する操作量センサと、前記操作量センサの検出値に基づいて内燃機関を制御する制御手段とを備える内燃機関制御装置であることを要旨としている。
【0047】
前述した可変動弁機構により内燃機関を運転する場合には、制御手段は、上記操作量センサからの検出値に基づいて内燃機関を制御する。このことにより、例えば、吸気バルブのリフト量や作用角により吸入空気量を調節する場合に、エアフローメータなどの吸入空気量検出手段を別途設けずに、簡易な構成で内燃機関を制御することもできる。
【0048】
(18)請求項18に記載の発明は、請求項17に記載の内燃機関の可変動弁機構と、
前記伝達物自体の温度及び前記伝達物近傍の温度のいずれかを検出する温度検出手段とを備え、前記制御手段は、前記操作量センサの検出値を前記温度検出手段にて検出された温度に基づいて補正するとともに、該補正後の前記操作量センサの検出値を用いて内燃機関の制御に用いる物理量を算出する内燃機関制御装置であることを要旨としている。
【0049】
可変動弁機構は、前記伝達物によりアクセル操作部の操作力をコントロールシャフトに伝達させて内燃機関のバルブ特性を変更しているため、内燃機関が発生する熱により前記伝達物が熱膨張して操作量センサの検出値に影響が現れる場合がある。そしてこのことにより操作量センサの検出値に基づく内燃機関の制御精度に悪影響を及ぼす場合がある。
【0050】
このため制御手段は、温度検出手段にて検出された温度に基づいて操作量センサの検出値を補正して、内燃機関の制御に用いる負荷率などの物理量を算出している。したがって、一層、精度の高い内燃機関制御が可能となる。
【0051】
(19)請求項19に記載の発明は、請求項1〜15のいずれか一項に記載の内燃機関の可変動弁機構と、該可変動弁機構におけるコントロールシャフトの回転量を検出する回転センサと、前記回転センサの検出値に基づいて内燃機関を制御する制御手段とを備えることを要旨としている。
【0052】
前述した可変動弁機構により内燃機関を運転する場合には、制御手段は、上記回転センサからの検出値に基づいて内燃機関を制御する。このことにより、エアフローメータなどの吸入空気量検出手段を別途設けずに、簡易な構成で内燃機関を制御することもできる。
【0053】
コントロールシャフトの回転量はコントロールシャフトの温度の影響をほとんど受けないので、コントロールシャフトの温度を検出して回転センサの検出値を補正する必要がない。このため簡易な構成で、精度の高い内燃機関制御が可能となる。
【0056】
(20)請求項20に記載の発明は、車両走行用内燃機関における内燃機関制御装置であって、吸気バルブのリフト量及び作用角の少なくとも一方を変更するものとしての請求項14に記載の内燃機関の可変動弁機構と、車両の走行状態に応じて、前記可変動弁機構の倍力機構を用いて内燃機関の出力を自動調節する自動出力調節手段とを備えることを要旨としている。
【0057】
このことにより運転者が、吸気バルブのリフト量や作用角をアクセル操作部にて操作して内燃機関の出力を調節する際のアシストができるとともに、自動出力調節手段によるオートクルーズやトラクションコントロールなどの内燃機関出力の自動調節も同じ倍力機構にて可能となる。
【0058】
したがってアクセル操作に対するアシストと、内燃機関出力自動調節との複数の機能を1つの倍力機構で実現でき、少ない構成で高性能な内燃機関制御システムを構築できる。
【0059】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図1は、上述した発明が適用された内燃機関としてのガソリンエンジン(以下、「エンジン」と略す)2およびその制御系統の概略構成図である。図2はエンジン2の縦断面図(図1のA−A断面)を示している。
【0060】
エンジン2は、車両走行用として自動車車両に搭載されているものである。このエンジン2は、シリンダブロック4、シリンダブロック4内で往復動するピストン6およびシリンダブロック4上に取り付けられたシリンダヘッド8等を備えている。シリンダブロック4には複数、ここでは4つの気筒2aが形成され、各気筒2aには、シリンダブロック4、ピストン6およびシリンダヘッド8にて区画された燃焼室10が形成されている。
【0061】
そして各燃焼室10には、それぞれ2つの吸気バルブ12a,12bと2つの排気バルブ16a,16bとが配置されて、吸気バルブ12a,12bはそれぞれ吸気ポート14a,14bを開閉し、排気バルブ16a,16bはそれぞれ排気ポート18a,18bを開閉するように配置されている。
【0062】
各気筒2aの吸気ポート14a,14bは吸気マニホールド30内に形成された吸気通路30aを介してサージタンク32に接続されている。各吸気通路30aにはそれぞれ燃料噴射弁34が配置されて、各吸気ポート14a,14bに対して制御上要求される量の燃料、例えば後述する負荷率に応じた燃料量を噴射している。こうして形成された混合気は点火プラグ36により点火される。
【0063】
又、サージタンク32は吸気ダクト40を介してエアクリーナ42に連結されている。尚、本実施の形態では吸気ダクト40内にはスロットルバルブは配置されていない。吸入空気量の調節は、吸気バルブ12a,12bのリフト量及び作用角の調節によりなされる。
【0064】
この吸気バルブ12a,12bのリフト量及び作用角には、図3に示すごとくアクセルペダル46がワイヤ48を介して後述するリフト可変機構100に連結されていることにより、運転者の操作が直接、反映されるようにされている。尚、ワイヤ48の途中にはワイヤ48の長さ調整を行うアジャスタ48aが設けられている。
【0065】
ここでアクセルペダル46は、踏み込み部46aと支持部46bと作用部46cとを備えている。アクセルペダル46の全体は支持部46bにて揺動可能に車体側に支持されている。そしてアクセルペダル46全体は踏み込み部46a側にて圧縮スプリング46dにより図示反時計方向に付勢されている。このことにより踏み込み部46aを運転者が踏み込んでいない時には、作用部46cに接続されているワイヤ48は最小の引き出し量となっている。
【0066】
運転者が踏み込み部46aを踏み込めば、ワイヤ48は引き出されて、これに連動して、後述するリフト可変機構100が吸気バルブ12a,12bのリフト量及び作用角を大きくする。エンジン2が回転していれば、吸気バルブ12a,12bのリフト量及び作用角が大きくなることにより、1回の吸気行程にて各燃焼室10に吸入される空気量も多くなる。そして運転者が踏み込み部46aを最大限に踏み込めば、吸入空気量も最大となる。
【0067】
運転者が踏み込み部46aを戻していけば、次第に吸入空気量は減少し、完全に元に戻せば、すなわち踏み込み部46aの踏み込み量が「0」となれば、吸入空気量も最小となる。この最小量は、例えば暖機後のアイドル回転時において必要とする吸入空気量分は確保される状態に設定されている。
【0068】
尚、各気筒2aの排気ポート18a,18bを開閉している排気バルブ16a,16bは、排気カムシャフト54に設けられた排気カム56の回転により、ローラロッカーアーム58(図2)を介して一定のリフト量及び作用角で開閉されている。そして各気筒2aの排気ポート18a,18bは排気マニホルド60に連結されていることにより、排気は触媒コンバータ62及び図示していないマフラーを介して外部に排出される。
【0069】
エンジン2を制御するための電子制御ユニット(以下、ECUと称する)64は、双方向性バスを介して相互に接続されたRAM、ROM、CPU、入力ポートおよび出力ポートを備え、デジタルコンピュータとして構成されている。
【0070】
このECU64には、後述する回転センサ101からの回転角Lθ(回転量に相当)を表す信号、エンジン回転数センサ66からのエンジン回転数NEに対応した信号、気筒判別センサ68からの基準クランク角G2を表す基準信号が入力されている。またECU64には、シリンダブロック4に設けられた冷却水温センサ70からの冷却水温THWを表す信号、排気マニホルド60に設けられた空燃比センサ71からの空燃比AFを表す信号、及びその他のセンサ類からの各種信号も入力されている。
【0071】
ECU64は、上述した各種信号内容、メモリーに記憶しているデータ及びこれらを用いた演算結果に基づいて、燃料噴射弁34から制御上要求されるタイミングで制御上要求される量の燃料を噴射し、イグナイタを駆動して点火プラグ36による点火を実行している。例えば、ECU64は、回転センサ101にて検出した回転角Lθ等の値を用いて負荷率eklqを算出し、燃料噴射量、噴射時期、点火時期等を算出している。
【0072】
ここでリフト可変機構100を含む可変動弁機構について説明する。
可変動弁機構は、図2,3に示したごとく、ワイヤ48、リフト可変機構100及びローラロッカーアーム74にて構成されている。尚、排気バルブ16a,16b側については、前述したごとく排気カム56が直接ローラロッカーアーム58を駆動しているので可変動弁機構は採用されていない。
【0073】
リフト可変機構100は、シリンダヘッド8において吸気カムシャフト72に平行に配置された1本のコントロールシャフト130を中心として構成されている。図4の斜視図に示すごとくコントロールシャフト130には、軸方向に直角に突出する各気筒2a毎に2対のアーム132,134が設けられている。この各対のアーム132,134の先端部には揺動ロッド136,138が掛け渡されている。コントロールシャフト130の一端にはコントロールシャフト130と一体に回転する巻き取りプーリ140が設けられている。
【0074】
ここで巻き取りプーリ140は、円周面に設けられた巻き取り溝140aの内部にワイヤ48の先端が固定されている。そしてワイヤ48の先端側の一部が巻き取り溝140a内に巻き取られた状態にある。図4では反時計回りに巻き取られている。そして巻き取りプーリ140とシリンダヘッド8との間には、2つのリターンスプリング142,144が配置されている。このリターンスプリング142,144は、伸張状態でそれぞれ一端142a,144aがシリンダヘッド8に固定され、他端142b,144bが巻き取りプーリ140に固定されている。このことにより巻き取りプーリ140はワイヤ48を巻き取る方向(図4で反時計方向)の回転力を与えられている。更に巻き取りプーリ140は、外周に係止突起140bを備えており、シリンダヘッド8側のストッパー8aに当接することにより、反時計回りの回転が制限されている。したがってワイヤ48に対して引き出し力がアクセルペダル46から加えられていない場合にリターンスプリング142,144により、巻き取りプーリ140はワイヤ48を巻き取る方向に回転するが、係止突起140bがストッパー8aに当接することにより、巻き取り方向への回転角の最小位置を設定している。尚、ストッパー8aの位置は図示していないアジャスタにより変更できるので、巻き取りプーリ140の回転角最小位置を調節できる。
【0075】
運転者がアクセルペダル46を踏み込めば、ワイヤ48がアクセルペダル46側へ引き出されることで、巻き取りプーリ140は、係止突起140bがストッパー8aに当接した位置から図4において時計方向に回転する。この巻き取りプーリ140の回転に連動してコントロールシャフト130も回転し、各アーム132,134の先端に設けられた揺動ロッド136,138が上下に揺動する。
【0076】
これら揺動ロッド136,138は、図2に示したごとく、ローラロッカーアーム74に対して、ラッシュアジャスタ74bを間にして、吸気バルブ12a,12bのステムエンド12cを押圧する先端部74dとは反対側の支持端部74cの下方に配置されている。尚、図2及び後述する図5〜7では吸気バルブ12a,12bの内の一方の吸気バルブ12a側のみを示しているが、他方の吸気バルブ12b側についても同じであるので両方の符号を用いて説明する。
【0077】
図5は運転者がアクセルペダル46を踏み込んでいない状態を示す。図5(A)の状態は吸気行程以外の行程であり、揺動ロッド136,138はローラロッカーアーム74の支持端部74cから大きく下方に離れた位置となっている。この時には、ローラロッカーアーム74は、中央付近でラッシュアジャスタ74bにて、先端部74dで吸気バルブ12a,12bのステムエンド12cにて支持された状態にある。ラッシュアジャスタ74bはスプリング74eによりローラロッカーアーム74を押し上げているので、ローラロッカーアーム74のローラ74aは吸気カム72aのカム面に当接している。
【0078】
吸気行程となり、吸気カム72aがローラロッカーアーム74のローラ74aを押し下げ始めると、図5(B)に示すごとくローラロッカーアーム74はラッシュアジャスタ74bのスプリング74eの付勢力に抗して先端部74dを中心として図示時計回りに回転する。すなわちラッシュアジャスタ74bとステムエンド12cとでローラロッカーアーム74が支持されている場合には、スプリング74eの付勢力が小さいラッシュアジャスタ74b側が押し下げられるのみで、バルブスプリング13は圧縮されることはなく吸気バルブ12a,12bは開弁することはない。
【0079】
そして時計回りの回転が継続した後に、図5(C)に示すごとくローラロッカーアーム74の支持端部74cが下方にある揺動ロッド136,138に当接すると、支持端部74cの移動は揺動ロッド136,138により阻止されるのでローラロッカーアーム74の時計回りの回転は停止する。このため今度は、スプリング74e及びバルブスプリング13の付勢力に抗して、支持端部74cを中心として反時計回りに回転する。このことにより図5(D)に示すごとく吸気バルブ12a,12bが開く。
【0080】
図5の場合には、当初、揺動ロッド136,138は支持端部74cから下方に大きく離れているので、吸気カム72aによるローラ74aの押し下げ期間のほとんどは、支持端部74cが揺動ロッド136,138に接触するまでの期間となる。このため図5(D)に示したごとく吸気バルブ12a,12bの開度はわずかなものとなる。すなわち吸気バルブ12a,12bは最小リフト量及び最小作用角にて吸気ポート14a,14bを開放状態にする。
【0081】
図6は運転者がアクセルペダル46を中程度に踏み込んだ状態を示す。図6(A)の状態は吸気行程以外の行程であり、揺動ロッド136,138はローラロッカーアーム74の支持端部74cから中程度に下方に離れた位置となっている。この時には、ローラロッカーアーム74は、中央付近でラッシュアジャスタ74bにて、先端部74dで吸気バルブ12a,12bのステムエンド12cにて支持された状態にあり、ローラロッカーアーム74のローラ74aは吸気カム72aのカム面に当接している。
【0082】
吸気行程となり、吸気カム72aがローラロッカーアーム74のローラ74aを押し下げた場合には、図6(B)に示すごとく、最初はローラロッカーアーム74は、ラッシュアジャスタ74bのスプリング74eの付勢力に抗して先端部74dを中心として時計回りに回転する。
【0083】
しかし、図5の場合と異なり、図6(C)に示すごとく短い期間でローラロッカーアーム74の支持端部74cが、下方にある揺動ロッド136,138に当接する。このことにより、早期に支持端部74cを中心として反時計回りに回転するようになり、図6(D)に示すごとく吸気バルブ12a,12bを開くようになる。
【0084】
図6の場合には、当初、揺動ロッド136,138は支持端部74cから下方に中程度に離れているので、吸気カム72aによるローラ74aの押し下げ期間の半分程度が、支持端部74cが揺動ロッド136,138に接触するまでの期間となる。このため図6(D)に示したごとく吸気バルブ12a,12bの開度は中程度となる。すなわち吸気バルブ12a,12bは中程度のリフト量及び中程度の作用角にて吸気ポート14a,14bを開放状態にする。
【0085】
図7は運転者がアクセルペダル46を最大限に踏み込んだ状態を示す。図7(A)の状態は吸気行程以外の行程であり、揺動ロッド136,138はローラロッカーアーム74の支持端部74cに下からほぼ接触した状態となっている。この時には、ローラロッカーアーム74は、中央付近でラッシュアジャスタ74bにて、先端部74dで吸気バルブ12a,12bのステムエンド12cにて支持された状態にあり、ローラロッカーアーム74のローラ74aは吸気カム72aのカム面に当接している。
【0086】
吸気行程となって、図7(B)に示すごとく吸気カム72aがローラロッカーアーム74のローラ74aを押し下げた場合に、この押し下げ期間のほぼ初期からローラロッカーアーム74の支持端部74cの下方への移動が揺動ロッド136,138により阻止される。このためローラロッカーアーム74は、ほぼ最初から支持端部74cを中心として反時計回りに回転する。このことにより図7(C)に示すごとくほぼ最初から先端部74dにより吸気バルブ12a,12bが開く。
【0087】
このように図7の場合には、吸気カム72aによりローラ74aの押し下げ期間のほぼ全てが吸気バルブ12a,12bのステムエンド12cを押し下げる期間となる。このため図7(D)に示すごとく吸気バルブ12a,12bの開度は最大開度となる。すなわち吸気バルブ12a,12bは最大リフト量及び最大作用角にて吸気ポート14a,14bを開放状態にする。
【0088】
このように運転者がアクセルペダル46の踏み込み量を調節することで、図8のグラフに示す最小と最大とのリフト量及び作用角パターン間で、吸気バルブ12a,12bのリフト量及び作用角が無段階に連続的に変更可能となる。
【0089】
そして回転センサ101にて検出される回転角Lθは運転者によるアクセルペダル46の踏み込みによるリフト量及び作用角の状態に対応しているので、この回転角Lθを用いて、ECU64により各種エンジン制御に用いられる負荷率eklqが算出される。
【0090】
ECU64により実行される負荷率算出処理を図9のフローチャートに示す。本処理は短時間周期で繰り返し実行される処理である。
本処理が開始されると、まずエンジン回転数センサ66にて検出されているエンジン回転数NEがECU64のRAM中に設けられた作業領域に読み込まれる(S100)。次に回転センサ101にて検出されている回転角Lθが同じく作業領域に読み込まれる(S102)。
【0091】
次に、回転角Lθとエンジン回転数NEとをパラメータとする負荷率マップから、ステップS100,S102にて読み込まれたエンジン回転数NEと回転角Lθとに基づいて負荷率eklqを算出する(S104)。この負荷率eklqは最大機関負荷に対する現在の負荷の割合を示すものである。
【0092】
こうして負荷率eklqが繰り返し算出されることにより、エンジン制御、例えば燃料噴射制御では、負荷率eklqに基づいて基本燃料噴射量を算出する。そして、この基本燃料噴射量を空燃比センサ71により検出された空燃比AFに基づいて補正し、その他各種の補正をして実燃料噴射量を算出し、エンジン回転数NE、負荷率eklq及び実燃料噴射量に基づいて求めた燃料噴射タイミングにて燃料噴射弁34から噴射する。更に点火時期制御ではエンジン回転数NE及び負荷率eklqに基づいて基本点火時期を求め、各種の補正を行って実点火時期を求めて点火を実行する。
【0093】
上述した構成において、吸気カムシャフト72、リフト可変機構100及びローラロッカーアーム74からなる機構がバルブ駆動機構に、アクセルペダル46がアクセル操作部に、ワイヤ48及び巻き取りプーリ140が操作力伝達系に、巻き取りプーリ140が回転変換機構に、ECU64が制御手段に相当する。
【0094】
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
(イ).ワイヤ48及び巻き取りプーリ140によりアクセルペダル46とコントロールシャフト130とが連結されているので、アクセルペダル46の操作力は直接、巻き取りプーリ140を回転させる。そしてこの回転力に変換された操作力がコントロールシャフト130に伝達されている。
【0095】
このためエンジン2の低回転時や低温時でも、運転者の操作力が原動力としてコントロールシャフト130に与えられるので、エンジン2の運転状態や環境による影響を抑制して、バルブ特性の変更をアクセルペダル46の操作に対応させることができる。このことにより吸入空気量の調量が容易となり始動性等のエンジン運転性は良好なものとなる。
【0096】
そして、運転者によるアクセルペダル46を踏む力が原動力の全てとなっているのでリフト可変機構100を駆動するための燃費は不要となる。このため燃費の悪化を招くおそれが全くない。
【0097】
(ロ).アクセルペダル46とコントロールシャフト130とを、ワイヤ48及び巻き取りプーリ140にて連結する構成であるので、軸方向の操作力を容易に回転操作力に変換できる。しかも操作力伝達系の構造が簡易となるので、耐久性が高く製造コストが抑制できる。
【0098】
(ハ).更に、巻き取りプーリ140の直径を大きくすることにより、特別な機構を用いなくとも回転操作力を増幅することが容易に実現できる。
(ニ).ECU64が行うエンジン制御では、回転角Lθとエンジン回転数NEとから負荷率eklqを算出している。このようにエアフローメータを用いないので、エンジン2が簡易な構成となり耐久性が高く製造コストが抑制できる。
【0099】
(ホ).負荷率算出処理(図9)では回転センサ101にて検出したコントロールシャフト130の回転角Lθをそのまま用いて負荷率eklqを算出している。コントロールシャフト130の回転角Lθは温度の影響をほとんど受けないので、コントロールシャフト130の温度を検出して回転角Lθを補正する必要がない。このため簡易な構成で、精度の高いエンジン制御が可能となる。
【0100】
[実施の形態2]
本実施の形態では、図10に示すごとく、ワイヤ48を引くためのアクセルペダル146及びこれをアシストする構成が備えられている点が異なる。更に、リフト可変機構200の巻き取りプーリ202の直径が小さくされている。これ以外は前記実施の形態1と同じ構成である。
【0101】
アクセルペダル146は作用部146cが支持部146bと踏み込み部146aとの間に存在する。したがって運転者がアクセルペダル146を踏み込んだ場合には、作用部146cは踏み込み方向と同じ方向に押し込まれることになる。
【0102】
作用部146cには入力側ロッド146dが揺動可能に取り付けられ、この入力側ロッド146dはブースタ機構150に接続されている。
ブースタ機構150はアクセルペダル146の踏み込み力を増幅させるものであり、ダイヤフラム150aにより区画されて形成された2つの圧力室150b,150cを有している。この内、第1圧力室150bへは、チェック弁152を介してエンジン2の駆動あるいはバッテリからの電気エネルギーにより駆動するバキュームポンプから負圧が供給されている。このチェック弁152は第1圧力室150bからバキュームポンプへの空気の流れを許し、逆の流れは禁止するものである。
【0103】
上記ブースタ機構150は次のように機能する。すなわちアクセルペダル146が踏み込まれていない時には、ブースタ機構150内に設けられた負圧制御バルブ150eは第1圧力室150b内の負圧を第2圧力室150c内へ導入している。このため第1圧力室150bと第2圧力室150cとは同じ圧力状態となるので、スプリング150fによりダイヤフラム150aはアクセルペダル146側に押し戻されている。このためダイヤフラム150aと連動するプッシュロッド150gは、揺動レバー154の押圧端部154aを押すことはない。このため中央部分の支持部154bにて揺動可能に支持されている揺動レバー154は揺動することが無く、押圧端部154aの反対側にある作用端部154cは移動することはない。したがって作用端部154cと接続しているワイヤ48は引き出されない。
【0104】
一方、アクセルペダル146が踏み込まれると、アクセルペダル146に設けられた入力側ロッド146dに連動して負圧制御バルブ150eが第1圧力室150bと第2圧力室150cとの間を遮断するとともに、大気を第2圧力室150cに導入する。このことにより負圧状態の第1圧力室150bと、大気圧の導入により第1圧力室150bより高圧となった第2圧力室150cとの間に圧力差が生じる。このためアクセルペダル146に対する踏み込み力が増幅されてダイヤフラム150aはスプリング150fの付勢力に抗してプッシュロッド150gを押し出す。このことにより揺動レバー154の押圧端部154aが押される。
【0105】
こうして押圧端部154aの反対側にある作用端部154cが押圧端部154aとは反対方向に移動してワイヤ48が引き出される。したがってリフト可変機構200の巻き取りプーリ202が回転して、前記実施の形態1にて説明したごとくのメカニズムにより吸気バルブ12a,12bのリフト量及び作用角が増加する。
【0106】
そしてアクセルペダル146が踏み戻されると、入力側ロッド146dに連動して負圧制御バルブ150eが第2圧力室150cと外気側との連通を遮断し、第1圧力室150bと第2圧力室150cとの間を連通状態にする。このことにより第2圧力室150c内に第1圧力室150bから負圧が導入される。このため第1圧力室150bと第2圧力室150cとの圧力は近づく。したがってダイヤフラム150aはスプリング150fの付勢力によりアクセルペダル146側に移動する。このことによりプッシュロッド150gは戻り、揺動レバー154の押圧端部154aを戻す。
【0107】
このことにより作用端部154cが戻ると共に、巻き取りプーリ202の回転力によりワイヤ48も引き戻され、巻き取りプーリ202は元の回転角に戻る。こうして吸気バルブ12a,12bのリフト量及び作用角が元の状態に戻る。
【0108】
上述した構成において、吸気カムシャフト72、リフト可変機構200及びローラロッカーアーム74からなる機構がバルブ駆動機構に、下に示した操作力伝達系、リフト可変機構200及びローラロッカーアーム74が可変動弁機構に相当する。更に、アクセルペダル146がアクセル操作部に、ブースタ機構150、揺動レバー154、ワイヤ48及び巻き取りプーリ202が操作力伝達系に、ブースタ機構150が倍力機構に、巻き取りプーリ202が回転変換機構に相当する。
【0109】
以上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果が得られる。
(イ).ブースタ機構150、揺動レバー154、ワイヤ48及び巻き取りプーリ202を介してアクセルペダル146とコントロールシャフト130とが連結されているので、アクセルペダル146の操作力は直接、巻き取りプーリ202を回転させる力となる。そしてこの回転力に変換された操作力がコントロールシャフト130に伝達されている。
【0110】
ブースタ機構150を用いているため、運転者の操作力は、リフト可変機構200を駆動する原動力の一部である。しかし、アクセルペダル146とコントロールシャフト130とは連結されているので、エンジン2の運転状態や環境による影響を抑制して、バルブ特性の変更をアクセルペダル146の操作に対応させることができる。
【0111】
そして、運転者によるアクセルペダル146の踏み込み力が原動力に加わっているのでリフト可変機構200を駆動するための燃費は少なくて済む。このため燃費の悪化を抑制できる。
【0112】
(ロ).ブースタ機構150を用いているため、アクセルペダル146によるコントロールシャフト130の回転を容易にすることができる。
又、このことにより巻き取りプーリ202の直径が小さくても運転者が吸気バルブのリフト量及び作用角を容易に変更できるので、エンジン2において巻き取りプーリ202の取り付けスペースに制約がある場合においても、容易にリフト可変機構200をエンジン2に設けることができる。
【0113】
(ハ).前記実施の形態1の(ハ)〜(ホ)の効果を生じる。
[実施の形態3]
本実施の形態では、図11に示すごとく、ワイヤ48を引くためのアクセルペダル246及びこれをアシストする構成が備えられている点が異なる。そしてアシスト制御がECUにより実行されている点が異なる。これ以外は前記実施の形態2と同じ構成である。
【0114】
アクセルペダル246において、作用部246cは支持部246bを挟んで踏み込み部246aとは反対側に存在する。したがって運転者がアクセルペダル246を踏み込んだ場合には、作用部246cは踏み込み方向とは反対方向に引かれることになる。
【0115】
油圧シリンダ250はアクセルペダル246の踏み込み操作をアシストするものであり、ピストン250aにより区画されて形成された2つの圧力室250b,250cを有している。これら圧力室250b,250cには、油圧経路250d,250eにより、手動遮断弁251とECUにより駆動される3位置電磁弁252とを介して、作動油圧供給経路254aとリターン経路256aとが接続されている。作動油圧供給経路254aは油圧ポンプ254から作動油圧が供給され、リターン経路256aはリザーバ256側に作動油圧を解放する経路である。尚、油圧ポンプ254はバッテリを電源とする電動モータ255により駆動される。
【0116】
手動遮断弁251は、油圧経路250d,250eをそのまま3位置電磁弁252側へ接続する位置251Lと、油圧経路250d,250e同士を接続し3位置電磁弁252側を遮断する位置251Rとの2位置弁として構成されている。この手動遮断弁251は通常時は図11に示されているように位置251Lにあり、油圧経路250d,250eをそのまま3位置電磁弁252側へ接続している。
【0117】
尚、3位置電磁弁252の駆動ができない異常時には、運転者がボタンBRを押し込むことにより、位置251Rに切り換えて、3位置電磁弁252側を切り離す。このことにより、圧力室250b,250c同士が直接連通してピストン250aが油圧シリンダ250内で自由に移動できるようになり、3位置電磁弁252が駆動できなくてもアクセルペダル246によるコントロールシャフト130の回転操作が可能となる。
【0118】
そして故障部分の修理により3位置電磁弁252が正常駆動できる状態に戻れば、ボタンBLを押し込んで位置251Lに戻すことにより、再度、3位置電磁弁252と油圧シリンダ250とによる後述する油圧アシストが可能となる。
【0119】
3位置電磁弁252はソレノイドに通電がなされていない場合には、図11に示したごとくリターン経路256aは第1油圧経路250dに接続し、作動油圧供給経路254aは第2油圧経路250eに接続する位置252Lとなるので、ピストン250aを油圧により図示左側に移動させることができる。
【0120】
又、3位置電磁弁252に中程度の通電がなされる場合には、作動油圧供給経路254aとリターン経路256aとが連通し、第1油圧経路250dと第2油圧経路250eとはそれぞれ遮断される位置252Mとなる。このためピストン250aの位置を維持することができる。
【0121】
3位置電磁弁252に最大の通電がなされている場合には、リターン経路256aは第2油圧経路250eに接続し、作動油圧供給経路254aは第1油圧経路250dに接続する位置252Rとなるので、ピストン250aを油圧により図示右側に移動させることができる。
【0122】
油圧シリンダ250内のピストン250aには入力側ロッド250fが設けられて、アクセルペダル246の作用部246cに連結されている。又、ピストン250aには入力側ロッド250fの反対側に出力側ロッド250gが設けられて、ワイヤ48に接続されている。
【0123】
したがって運転者によるアクセルペダル246の踏み込み操作に応じて、3位置電磁弁252を駆動制御することにより、アクセルペダル246の踏み込み操作を油圧アシストして、吸気バルブのリフト量及び作用角調節を容易にすることができる。
【0124】
尚、運転者によるアクセルペダル246の踏み込み操作は、運転者によるアクセルペダル246の踏み込み力に対応して入力側ロッド250fに生じる歪み量を、入力側ロッド250fに設けた歪みセンサ258により検出することで判断している。そして、この歪み量が常に一定、ここでは歪みが「0」を含む或る範囲に収束するように3位置電磁弁252を制御してピストン250aを移動させることで油圧アシストを実行している。
【0125】
すなわち運転者によりアクセルペダル246が踏み込まれていない時には、圧縮スプリング246dから入力側ロッド250fは圧縮される方向の歪みを受けるので、ECUは3位置電磁弁252による油圧制御によりピストン250aを図示左側に移動させて、ワイヤ48の引き出し量を最小にする。この時の巻き取りプーリ202の状態は前記実施の形態1の図4にて示した巻き取りプーリ140と同じ状態であり、巻き取りプーリ202の係止突起はストッパーに当接している。このため前記図5に示したごとく吸気バルブは最小リフト量及び最小作用角となり、最小開度となる。
【0126】
運転者によりアクセルペダル246が踏み込まれた時には、入力側ロッド250fは、アクセルペダル246の作用部246cから伸張される方向の歪みを受ける。このためECUは3位置電磁弁252の油圧制御によりピストン250aを図示右側に移動させて、入力側ロッド250fの伸張歪みが小さくなるようにする。この油圧シリンダ250のアシスト力と運転者の踏み込み力とによりワイヤ48は引き出される。この時、巻き取りプーリ202はワイヤ48に引かれて回転し、アーム132,134の先端にある揺動ロッド136,138を持ち上げる。このことにより前記図6に示したごとく吸気バルブのリフト量及び作用角は大きくなり開度も大きくなる。そして運転者がアクセルペダル246を最も深く踏み込んだ時には、前記図7に示したごとく吸気バルブのリフト量及び作用角は最大となり最大開度となる。
【0127】
運転者がアクセルペダル246を戻そうとすれば、圧縮スプリング246dから入力側ロッド250fは圧縮される方向の歪みを受けるので、ECUは3位置電磁弁252の油圧制御によりピストン250aを図示左側に移動させて、入力側ロッド250fの圧縮歪みが小さくなるようにする。このことによりワイヤ48は巻き取りプーリ202側へ巻き戻される。このワイヤ48の戻し量に応じて吸気バルブのリフト量及び作用角は小さくなり開度も小さくなる。そして運転者がアクセルペダル246を完全に離せば、吸気バルブのリフト量及び作用角は最小となり最小開度となる。
【0128】
このように、アクセルペダル246の踏み込み操作に応じて油圧シリンダ250により油圧アシストされることで、運転者は容易にコントロールシャフト130を移動させて吸気バルブのリフト量及び作用角が調節できる。
【0129】
尚、油圧アシストを実行している時においても運転者はアクセルペダル246を押し戻そうとする圧縮スプリング246dから、踏み込み量に応じた抵抗力を受けるのでアクセルペダル246の踏み込み操作に違和感を感じることはない。
【0130】
上述した構成において、アクセルペダル246がアクセル操作部に、油圧シリンダ250、ワイヤ48及び巻き取りプーリ202が操作力伝達系に、油圧シリンダ250が油圧アシスト機構を利用した倍力機構に相当する。
【0131】
以上説明した本実施の形態3によれば、以下の効果が得られる。
(イ).油圧シリンダ250、ワイヤ48及び巻き取りプーリ202によりアクセルペダル246とコントロールシャフト130とが連結されているので、アクセルペダル246の操作力は直接、巻き取りプーリ202を回転させる力となる。そしてこの回転力に変換された操作力がコントロールシャフト130に伝達されている。
【0132】
油圧シリンダ250を用いているため、運転者の操作力は、リフト可変機構200を駆動する原動力の一部である。しかし、アクセルペダル246とコントロールシャフト130とは連結されているので、エンジン2の運転状態や環境による影響を抑制して、バルブ特性の変更をアクセルペダル246の操作に対応させることができる。
【0133】
そして、運転者によるアクセルペダル246の踏み込み力が原動力に加わっているのでリフト可変機構200を駆動するための燃費は少なくて済む。このため燃費の悪化を抑制できる。
【0134】
(ロ).油圧シリンダ250を用いていることによる効果は、前記実施の形態2の(ロ)に述べたブースタ機構150を用いた効果と同じである。
(ハ).前記実施の形態1の(ハ)〜(ホ)の効果を生じる。
【0135】
(ニ).本実施の形態の構成では、3位置電磁弁252による油圧シリンダ250の作動油圧制御により、運転者によるアクセルペダル246の操作とは独立してコントロールシャフト130の回転角制御を実行できる。
【0136】
このため、この油圧アシスト機構を、オートクルーズやトラクションコントロールなどでのエンジン自動出力制御に転用できる。したがってアクセル操作アシストと、オートクルーズやトラクションコントロールとの複数の機能を1つの油圧アシスト機構で達成でき、少ない構成で高性能なエンジン制御システムを構築できる。
【0137】
(ホ).手動遮断弁251により、3位置電磁弁252の異常時には3位置電磁弁252側を遮断して、油圧シリンダ250のピストン250aをアクセルペダル246により自由に移動できる状態に切り換えることができる。このため3位置電磁弁252が故障等で駆動できない場合にも、アクセルペダル246にてリフト可変機構200側を駆動することができ、退避走行が可能となる。
【0138】
[実施の形態4]
本実施の形態では、ワイヤを用いずに図12に示すごとくアクセルペダル146は油圧的に後述するリフト可変機構400と連結している。そして前記実施の形態2と同様にブースタ機構150にてアクセルペダル146の踏み込み操作をアシストしている。これ以外は前記実施の形態1と同じ構成である。
【0139】
アクセルペダル146及びブースタ機構150については前記実施の形態2にて説明したごとくであるので詳細な説明は省略する。
ブースタ機構150のプッシュロッド150g側には、マスターシリンダ300が設けられて、マスターピストン300aにプッシュロッド150gが接続されている。このため運転者がアクセルペダル146を踏み込むとブースタ機構150にて増幅された踏み込み力にてプッシュロッド150gはマスターピストン300aを押して、マスター油圧室300bを圧縮することができる。
【0140】
マスター油圧室300bは、油圧経路302にてリフト可変機構400を構成しているベーン式油圧回転機構402に接続されている。リフト可変機構400の構成は、ベーン式油圧回転機構402、コントロールシャフト130、アーム132,134及び揺動ロッド136,138から構成されている。コントロールシャフト130、アーム132,134及び揺動ロッド136,138については前記実施の形態1と同じ構成である。
【0141】
ベーン式油圧回転機構402の構成を図13の断面図に示す。図13(A)に示すごとく、短円筒状のケーシング404の中心部にはコントロールシャフト130が油密的に挿入されておりベーン体406の軸部406aに嵌合している。この軸部406aへは、ケーシング404から2つの壁部404a,404bが軸対称な位置から突出して、先端部で油密的に接触している。ベーン体406の軸部406aからも2つのベーン406b,406cが突出してケーシング404の内周面に油密的に接触している。
【0142】
このことによりケーシング404の内部は、4つの部屋に仕切られている。この内、油圧室408,410がマスター油圧室300bと油圧経路302にて油圧的に接続されている。残りのスプリング室412,414は貫通孔412a,414aにて外部に開放されているとともに、内部には圧縮スプリング412b,414bが配置されて、油圧室408,410を圧縮する方向にベーン体406に回転力を与えている。そして、一方の油圧室408内にはストッパー416が設けられ、一方のスプリング室412にもストッパー418が設けられて、ベーン体406の回転範囲を制限している。
【0143】
図13(B)は運転者がアクセルペダル146を踏み込んでいない状態を示している。この場合、圧縮スプリング412b,414bの付勢力により、ベーン406bはストッパー416に当接しており、油圧室408,410は最も縮小した状態にある。したがって揺動ロッド136,138は前記実施の形態1の図5に示したごとく最もローラロッカーアーム74から離れた位置となるので、吸気行程時における吸気バルブのリフト量及び作用角も最小のものとなる。
【0144】
前記図13(A)は運転者がアクセルペダル146を中程度に踏み込んだ状態を示している。この場合、マスター油圧室300bから供給される油圧によりベーン式油圧回転機構402の油圧室408,410内が昇圧する。このためベーン体406は圧縮スプリング412b,414bの付勢力に抗して、図示時計回りに回転し、油圧室408,410の容積を拡大する。このことによりコントロールシャフト130が回転して、アーム132,134を介して揺動ロッド136,138は、前記実施の形態1の図6に示したごとく中程度にローラロッカーアーム74に近づく。このため吸気行程時における吸気バルブのリフト量及び作用角も中程度となる。
【0145】
前記図13(C)は運転者がアクセルペダル146を最大限に踏み込んだ状態を示している。この場合、マスター油圧室300bから供給される油圧によりベーン体406は圧縮スプリング412b,414bの付勢力に抗して図示時計回りに回転して、ベーン406bがストッパー418に当接するまで、油圧室408,410の容積を拡大する。このことにより揺動ロッド136,138は、前記実施の形態1の図7に示したごとく最もローラロッカーアーム74に近づくので、吸気行程時における吸気バルブのリフト量及び作用角が最大状態となる。
【0146】
運転者がアクセルペダル146を戻せば、マスター油圧室300bの油圧低下に対応してベーン体406は図示反時計回りに回転することで揺動ロッド136,138がローラロッカーアーム74から離れて行き、吸気行程時における吸気バルブのリフト量及び作用角が小さくなって行く。そして運転者がアクセルペダル146を離せば、吸気行程時における吸気バルブのリフト量及び作用角も最小の状態に戻る。
【0147】
上述した構成において、吸気カムシャフト72、リフト可変機構400及びローラロッカーアーム74からなる機構がバルブ駆動機構に、操作力伝達系、リフト可変機構400及びローラロッカーアーム74が可変動弁機構に相当する。更に、アクセルペダル146がアクセル操作部に、ブースタ機構150、マスターシリンダ300、油圧経路302及びベーン式油圧回転機構402が操作力伝達系に、ブースタ機構150が倍力機構に、ベーン式油圧回転機構402が回転変換機構に相当する。
【0148】
以上説明した本実施の形態4によれば、以下の効果が得られる。
(イ).ブースタ機構150、マスターシリンダ300、油圧経路302及びベーン式油圧回転機構402を介しているが、アクセルペダル146の操作力はコントロールシャフト130に回転力として伝達されている。
【0149】
このためエンジンの低回転時や低温時でも、運転者の操作力が原動力としてコントロールシャフト130に与えられるので、エンジン2の運転状態や環境による影響を抑制して、バルブ特性の変更をアクセルペダル146の操作に対応させることができる。このことにより吸入空気量の調量が容易となり始動性等のエンジン運転性を良好なものとなる。
【0150】
そして、運転者によるアクセルペダル146の踏み込み力が原動力に加わっているのでリフト可変機構400を駆動するための燃費は少なくて済む。このため燃費の悪化を抑制できる。
【0151】
(ロ).ブースタ機構150を用いているため、ケーシング404の直径や長さを小さいものとしても、アクセルペダル146によるコントロールシャフト130の回転を容易にすることができる。このためエンジン2におけるベーン式油圧回転機構402の取り付けスペースを小さくすることができる。
【0152】
(ハ).更に、ベーン式油圧回転機構402のケーシング404の直径を大きくすることにより、特別な機構を用いなくとも回転操作力を増幅することが容易に実現できる。
【0153】
(ニ).前記実施の形態1の(ニ)、(ホ)の効果を生じる。
[実施の形態5]
本実施の形態では、図14に示すごとく、ワイヤ48を引くためのアクセルペダル446及びこれを梃子の原理によりアシストする構成が備えられている点が異なる。これ以外は前記実施の形態2と同じ構成である。
【0154】
アクセルペダル446は、作用部446cが支持部446bと踏み込み部446aとの間に存在する。したがって運転者がアクセルペダル446を踏み込んだ場合には作用部446cは踏み込み方向と同じ方向に押し込まれることになる。
【0155】
作用部446cにある長孔には入力側ロッド446dの一端が連結されている。この入力側ロッド446dは軸方向に移動可能に図示していない軸受けにて支持されている。
【0156】
更に入力側ロッド446dの他端は揺動レバー454の押圧端部454aにある長孔に連結されている。揺動レバー454は、その中央部分の支持部454bにて支持部材455により揺動可能に支持されているため、押圧端部454aの反対側にある作用端部454cが押圧端部454aとは反対方向に移動する。尚、支持部材455と押圧端部454aとの間には圧縮スプリング454dが配置されているため、揺動レバー454には図14において時計回りに付勢力が作用している。
【0157】
そして揺動レバー454の作用端部454cにはワイヤ48が接続されている。したがって運転者がアクセルペダル446を踏み込むと、揺動レバー454は圧縮スプリング454dの付勢力に抗して反時計回りに回転して、ワイヤ48を引き出す。このことによりリフト可変機構200のコントロールシャフト130が回転して、吸気バルブのリフト量及び作用角が増加する。
【0158】
この時、揺動レバー454において、中央部分の支持部454bから押圧端部454aの長孔までの距離と、中央部分の支持部454bから作用端部454cのワイヤ48の取り付け位置までの距離とは、前者の方が長く設定されている。したがって梃子の原理により、運転者は、直接にワイヤ48を引き出すよりも、弱い操作力でワイヤ48を引き出すことができる。
【0159】
そしてアクセルペダル446が戻されると、入力側ロッド446dから押圧端部454aへの押圧力が低下するので、圧縮スプリング454dの付勢力により、揺動レバー454が時計回転する。このことにより作用端部454cに接続されているワイヤ48が戻され、リフト可変機構200のコントロールシャフト130が逆回転して吸気バルブのリフト量及び作用角が減少する。
【0160】
上述した構成において、アクセルペダル446がアクセル操作部に、揺動レバー454、ワイヤ48及び巻き取りプーリ202が操作力伝達系に、揺動レバー454が倍力機構に相当する。
【0161】
以上説明した本実施の形態5によれば、以下の効果が得られる。
(イ).揺動レバー454、ワイヤ48及び巻き取りプーリ202を介してアクセルペダル446とコントロールシャフト130とが連結されているので、アクセルペダル446の操作力は直接、巻き取りプーリ202を回転させる力となる。そしてこの回転力に変換された操作力がコントロールシャフト130に伝達されている。
【0162】
この場合、運転者の操作力は、リフト可変機構200を駆動する原動力の全てであるので、エンジン2の運転状態や環境による影響を抑制して、バルブ特性の変更をアクセルペダル446の操作に対応させることができる。
【0163】
そして、運転者によるアクセルペダル446を踏む力が原動力の全てとなっているのでリフト可変機構200を駆動するための燃費は不要となる。このため燃費の悪化を招くおそれが全くない。
【0164】
(ロ).揺動レバー454により梃子の原理を応用しているため、アクセルペダル446によるコントロールシャフト130の回転を容易にすることができる。
【0165】
又、このことにより巻き取りプーリ202側の直径が小さくても運転者が吸気バルブのリフト量及び作用角を容易に変更できるので、エンジン2において巻き取りプーリ202の取り付けスペースに制約がある場合においても容易にリフト可変機構200をエンジン2に設けることができる。
【0166】
(ハ).前記実施の形態1の(ハ)〜(ホ)の効果を生じる。
[実施の形態6]
本実施の形態では、図15のエンジン縦断面図及び図16のエンジン平面図に示すごとく可変動弁機構が異なる。これ以外の基本的構成は前記実施の形態1と同じである。
【0167】
可変動弁機構は、ワイヤ48、リフト可変機構500及びローラロッカーアーム606にて構成されている。リフト可変機構500は、図17に示すごとく巻き取りプーリ502及び仲介駆動機構600から構成されている。
【0168】
仲介駆動機構600は、各気筒毎に1つ、全気筒で4つの中間カム602(図18)が、クランク状に形成されたコントロールシャフト604(図19)にて連結されて構成されている。尚、図17では両端の2つの仲介駆動機構600のみ示し、各仲介駆動機構600がそれぞれ該当する気筒のローラロッカーアーム606に配置されている状態を示している。
【0169】
各中間カム602は、図18に示したごとく円筒状のベース部608、入力部610及び2つの出力部612から構成されている。ベース部608の中心部分には、円筒状外周面608aと同軸に形成された軸孔608bが形成されている。この軸孔608bにコントロールシャフト604のピン部604bが挿入されることで、中間カム602はコントロールシャフト604に取り付けられているが、中間カム602はピン部604bに対しては回転可能となっている。
【0170】
入力部610は、ベース部608の円筒状外周面608aの軸方向中央付近から突出する2つのアーム610a、これらアーム610aの先端にベース部608の軸方向と平行に掛け渡されているシャフト610b、及びこのシャフト610bに回転可能に取り付けられたローラ610cとから構成されている。2つの出力部612は、入力部610の軸方向両側にそれぞれ設けられ、ベース部608の円筒状外周面608aから突出する略三角形状に形成されている。この出力部612の一辺はわずかに凹状に湾曲するカム面612aを形成している。
【0171】
そしてベース部608の両端面には段差部608cが形成されており、2つの端面608d,608eに分割されている。この段差部608cは周方向に直行する面を形成し、圧縮スプリング614の一端が挿入されて取り付けられる穴部(図示略)が形成されている。
【0172】
コントロールシャフト604は、図19に示したごとく、主軸部604a、ピン部604b、及びプレート部604cから構成されている。巻き取りプーリ502の回転に伴って、巻き取りプーリ502の中心に嵌合されている主軸部604aが回転されることによりコントロールシャフト604全体が回転されるように構成されている。尚、この主軸部604aの回転角は、前述した回転センサ101により検出されている。
【0173】
コントロールシャフト604が図16に示したごとくシリンダヘッド8に取り付けられた状態では、主軸部604aは、シリンダヘッド8上の軸受け部にベアリングキャップ616により回転可能に配置されている。尚、このベアリングキャップ616は吸気カムシャフト618用のベアリングキャップと一体化されている。そしてこの各ベアリングキャップ616に各プレート部604cが隣接するようにされている。
【0174】
このプレート部604cにおいて、主軸部604aに取り付けられている基端側とは反対の先端側では、ピン部604bがプレート部604c間を接続するように設けられている。そしてこのピン部604bには前述したごとく中間カム602が回転(自転)可能に取り付けられている。したがって巻き取りプーリ502の回転により主軸部604aが回転されると、プレート部604cの先端側が主軸部604aを中心として振られる。このためピン部604bと共に中間カム602も主軸部604aを中心に回転、すなわち公転することになる。
【0175】
主軸部604aの回転軸は、ローラロッカーアーム606のローラ606aの回転軸Ar上に配置されている。そしてこの配置状態にて、図15に示したごとく、ベース部608の円筒状外周面608aは、ローラロッカーアーム606のローラ606aに接触するように、ベース部608の直径が設定されている。このためコントロールシャフト604の主軸部604aが回転すると、中間カム602のベース部608は、常に円筒状外周面608aがローラ606aと接触した状態を維持して公転することになる。
【0176】
尚、コントロールシャフト604のプレート部604cには、中間カム602のベース部608の端部に設けられた一方の段差部608cに対抗して、スプリング受け部604dが形成されている。このスプリング受け部604dには圧縮スプリング614の一端が挿入されて取り付けられる穴部(図示略)が形成されている。したがって図17のごとく、中間カム602がコントロールシャフト604に組み込まれて、図15のごとくローラロッカーアーム606と吸気カム618aとの間に配置された状態では、中間カム602は、ピン部604bに対して相対的に回転する付勢力を圧縮スプリング614から受ける。このため、入力部610が吸気カム618aの方向に持ち上げられて、入力部610のローラ610cは常に吸気カム618aに当接するようになる。
【0177】
このようにリフト可変機構500が構成されているので、運転者は、アクセルペダル46を操作することにより、ワイヤ48を介して巻き取りプーリ502を回転させてコントロールシャフト604の主軸部604aを回転させることができる。そして、このことにより中間カム602を、主軸部604aに対して公転させるとともに、ローラロッカーアーム606のローラ606aに対して公転させることができる。
【0178】
このようにしてローラ606aに対する中間カム602の回転角を調節できる。この結果、次に説明するごとく、吸気バルブ12aのリフト量及び作用角を調節することが可能となる。以下、アクセルペダル46による中間カム602の公転と、吸気バルブ12aのリフト変化について説明する。
【0179】
まず、運転者がアクセルペダル46を踏み込んでいないために吸気バルブ12aが最小リフト量及び最小作用角である状態を図20に示す。図20(A)の状態は、吸気行程以外の行程であって、回転軸Arに対して図示反時計回りの限界回転角Lに中間カム602の回転軸Asが存在する状態を示している。
【0180】
吸気行程となって、吸気カム618aにより入力部610のローラ610cが押し下げられると、中間カム602全体はコントロールシャフト604のピン部604bを軸として図示反時計回りに自転する。この時、ベース部608の円筒状外周面608aがローラロッカーアーム606のローラ606aに接触した状態で、中間カム602が自転する状態が長期間継続する。
【0181】
その後、ローラロッカーアーム606のローラ606aは出力部612のカム面612aに乗り上げる。このことによりローラロッカーアーム606は出力部612のカム面612aにより押し下げられるようにして駆動し、アジャスタ620の先端支持部分を中心として回転して、ステムエンド12cを押し下げて、吸気バルブ12aを図20(B)の状態まで押し開く。
【0182】
そして、更に吸気カムシャフト618が回転すると、図20(B)の状態から図20(A)の状態に戻ってゆく。このようにして吸気バルブ12aを最小開度で開くことができる。
【0183】
運転者がアクセルペダル46を踏み込んだ場合には中間カム602は回転軸Arを中心として時計回りに公転する。図21にアクセルペダル46が最大限に踏み込まれた状態を示す。この時、中間カム602の回転軸Asはローラロッカーアーム606のローラ606aの回転軸Arに対して時計回りの限界回転角Hに来る。
【0184】
図21(A)の状態は吸気行程以外の行程での状態を示している。この状態では、出力部612のカム面612aは、ローラロッカーアーム606のローラ606aに隣接する位置に存在する。
【0185】
吸気行程となって、吸気カム618aにより最大限に入力部610のローラ610cが押し下げられた状態を図21(B)に示す。この時、吸気カム618aにより中間カム602全体が反時計回りに自転するが、この自転においては、初期からローラロッカーアーム606のローラ606aは出力部612のカム面612aに乗り上げる。このことにより中間カム602の自転初期からローラロッカーアーム606はアジャスタ620の先端支持部分を中心として回転してステムエンド12cを押し下げ、吸気バルブ12aを最大限に押し開く。
【0186】
そして、更に吸気カムシャフト618が回転すると、図21(B)の状態から図21(A)の状態に戻ってゆく。このようにして吸気バルブ12aを最大開度に開くことができる。
【0187】
このようにしてアクセルペダル46によって中間カム602の公転における回転角を調節することにより、吸気バルブ12aのリフト量及び作用角は前記図8のグラフに示したごとく最小と最大とのリフト量及び作用角パターン間で、吸気バルブ12aのリフト量及び作用角が無段階に連続的に変更可能となる。
【0188】
上述した構成において、吸気カムシャフト618、リフト可変機構500及びローラロッカーアーム606からなる機構がバルブ駆動機構に、ワイヤ48及び巻き取りプーリ502が操作力伝達系に、巻き取りプーリ502が回転変換機構に相当する。
【0189】
以上説明した本実施の形態6によれば、以下の効果が得られる。
(イ).前記実施の形態1の(イ)〜(ホ)の効果を生じる。
(ロ).コントロールシャフト604によるリフト量及び作用角の調整を実行しても、中間カム602は常に吸気カム618aとローラロッカーアーム606とに接触した状態にあるので、エンジン騒音はより小さくなる。
【0190】
[実施の形態7]
本実施の形態では、図22のエンジン縦断面図に示すごとくリフト可変機構700が異なり、これ以外の基本的構成は前記実施の形態6と同じである。リフト可変機構700の内でも特に、図23に示すごとくの仲介駆動機構800の構成が異なる。
【0191】
可変動弁機構は、ワイヤ48、リフト可変機構700及びローラロッカーアーム606にて構成されている。リフト可変機構700は、巻き取りプーリ502及び仲介駆動機構800から構成されている。ただし仲介駆動機構800は、前記実施の形態6とは異なりコントロールシャフト804の回転は、図22において反時計回転側で吸気バルブ12aのリフト量及び作用角が大きくなるように構成されている。このためワイヤ48は巻き取りプーリ502に対してアクセルペダルを踏み込むとコントロールシャフト804が反時計回転する方向に取り付けられている。
【0192】
図23に示した仲介駆動機構800は、各気筒毎に1つ、全気筒で4つの中間カム802(図24)が1つのコントロールシャフト804に取り付けられた構成をなしている。尚、図23では1つの中間カム802の周辺のみを示している。
【0193】
各中間カム802は、図24に示したごとく、入力部806、ベース部808、連結支持アーム810及び出力部812から構成されている。この内、ベース部808、連結支持アーム810及び出力部812は、図25に示すごとく一体に形成されている。
【0194】
円筒状に形成されているベース部808の中心部分には、円筒状外周面808aと同軸に形成された軸孔808bが形成されている。この軸孔808bにはコントロールシャフト804の主軸部804a(図27)が挿入されることで、ベース部808はコントロールシャフト804に回転可能に取り付けられている。
【0195】
連結支持アーム810は、ベース部808から径方向に2本が突出して設けられている。この連結支持アーム810の先端の軸孔810aには入力部806に設けられた軸部806a(図26)が回転可能に取り付けられている。
【0196】
入力部806は、図26に示しているごとく、4本の枠部材806b,806c,806d,806eを一体に形成した四角形の枠状をなしている。ベース部808の軸方向とは直行する方向の枠部材806c,806eの間には軸受け806f,806gが設けられて、ローラ806hが回転可能に掛け渡されるようにして取り付けられている。
【0197】
出力部812は、ベース部808の円筒状外周面808aにおいて、回転位相位置が異なるが連結支持アーム810とは軸方向においてほぼ同一の位置に2つ設けられている。この出力部812の形状は、ベース部808の円筒状外周面808aから突出する略三角形状に形成されている。この出力部812の一辺はわずかに凹状に湾曲するカム面812aを形成している。
【0198】
そしてベース部808の両端面には段差部808cが形成されており、2つの端面808d,808eとに分割されている。この段差部808cはベース部808の軸方向に平行な面を形成し、圧縮スプリング(図示略)の一端が挿入されて取り付けられる穴部(図示略)が形成されている。
【0199】
コントロールシャフト804は、図27に示すごとく、主軸部804a及び4個の可変支持部材804bから構成されている。各可変支持部材804bは、中間カム802を両側から摺動可能に挟んで中間カム802の軸方向を位置決めをする2枚のアーム板804cと、アーム板804cの先端部の間に回転可能に掛け渡されているローラ804dとから構成されている。又、アーム板804cには、中間カム802のベース部808の端部に設けられた一方の段差部808cに対抗して形成されているスプリング受け部804eが設けられている。したがって、段差部808cとスプリング受け部804eとの間に圧縮スプリングが配置されることにより、仲介駆動機構800をシリンダヘッドに組み込んだ状態では、入力部806のローラ806hが吸気カム818aに当接するように中間カム802に回転付勢力が与えられる。
【0200】
尚、アーム板804cは主軸部804aに固定されているので、巻き取りプーリ502の回転に伴って主軸部804aが回転されると、アーム板804cの先端部にあるローラ804dが主軸部804aを中心として上下に振られることになる。尚、この主軸部804aの回転角は回転センサ(図示略)により検出されている。
【0201】
コントロールシャフト804は、前記実施の形態6におけるコントロールシャフトと同様に、主軸部804aは、シリンダヘッド上の軸受け部にベアリングキャップにより回転可能に配置される。そして各ベアリングキャップにアーム板804cが隣接するようにされている。
【0202】
図22に示したごとく主軸部804aの回転軸Atは、ローラロッカーアーム606のローラ606aの回転軸Arと平行に配置されている。そしてこの配置状態にて、ベース部808の円筒状外周面808aは、ローラロッカーアーム606のローラ606aに接触するようにされている。主軸部804aは回転するのみで、位置は固定されているので、ベース部808は常に円筒状外周面808aとローラ606aとの接触状態を維持することになる。
【0203】
このように構成された仲介駆動機構800は、運転者がアクセルペダルを操作することでワイヤ48を介してコントロールシャフト804の主軸部804aを回転させる。このことで入力部806に対して可変支持部材804bに設けたローラ804dの当接支持位置を変更させることができる。このことにより中間カム802の自転における回転角を調節でき、結果として吸気バルブ12aのリフト量及び作用角を調節することが可能となる。
【0204】
以下、運転者のアクセルペダル操作による可変支持部材804bの当接支持位置変更と、吸気バルブ12aのリフト変化について説明する。
運転者がアクセルペダルを踏み込んでいない状態を図28に示す。図28(A)の状態は、吸気行程以外の行程状態を示している。この時、コントロールシャフト804の主軸部804aの回転角は、可変支持部材804bを時計回りの限界回転角Lとした状態になっている。この状態で、可変支持部材804bと連結支持アーム810とにより支持された入力部806は最も回転軸Atに近い位置にある。
【0205】
この限界回転角Lに可変支持部材804bを配置した状態において、吸気行程となって吸気カム818aが最大限、入力部806のローラ806hが押し込んだ状態を図28(B)に示す。
【0206】
吸気カム818aにより入力部806のローラ806hが駆動されることにより、中間カム802全体はコントロールシャフト804の主軸部804aを回転軸として反時計回りに回転する。この時、ベース部808の円筒状外周面808aがローラロッカーアーム606のローラ606aに接触した状態で中間カム802が回転する。この回転の途中まではベース部808の円筒状外周面808aはローラロッカーアーム606のローラ606aに接触している。そして途中からはローラロッカーアーム606のローラ606aは出力部812のカム面812aに乗り上げる。このことによりローラロッカーアーム606は出力部812のカム面812aにより押し下げられるようにして駆動し、アジャスタ620の先端支持部分を中心として回転して、ローラロッカーアーム606はステムエンド12cを押し下げ、吸気バルブ12aを図28(B)の状態まで押し開く。
【0207】
そして、更に吸気カム818aが回転すると、図28(B)の状態から図28(A)の状態に戻って行く。このことにより最小リフト量及び最小作用角にて吸気バルブ12aを開くことができる。
【0208】
次に、運転者がアクセルペダルを踏み込むと、ワイヤ48及び巻き取りプーリ502を介してコントロールシャフト804の主軸部804aが反時計回りに回転し、入力部806と連結支持アーム810との間の角度が図28の場合よりも大きくされている。図29は運転者が最大限にアクセルペダルを踏み込んだ場合を示している。この時、可変支持部材804bは限界回転角Hにある。
【0209】
図29(A)は吸気行程以外の行程状態にある場合を示している。そして限界回転角Hに可変支持部材804bが配置されている状態にて、吸気カム818aにより最大限に入力部806のローラ806hが押し込まれた状態を図29(B)に示す。
【0210】
吸気カム818aにより上述したごとく中間カム802全体が反時計回りに回転する。この時、初期からあるいは早期にローラロッカーアーム606のローラ606aは出力部812のカム面812aに乗り上げる。このことによりローラロッカーアーム606は出力部812のカム面812aにより押し下げられるようにして駆動し、アジャスタ620の先端支持部分を中心として回転して、ローラロッカーアーム606はステムエンド12cを押し下げて、吸気バルブ12aを図29(B)の状態まで押し開く。
【0211】
そして、更に吸気カム818aが回転すると、図29(B)の状態から図29(A)の状態に戻ってゆく。こうして最大リフト量及び最大作用角に吸気バルブ12aを開くことができる。
【0212】
このように運転者のアクセルペダル操作により、コントロールシャフト804の回転角を調整することにより、バルブのリフト量及び作用角は前記実施の形態6と同様なパターンで吸気バルブ12aのリフト量及び作用角を無段階に連続的に可変とすることができる。
【0213】
上述した構成において、吸気カムシャフト818、リフト可変機構700及びローラロッカーアーム606からなる機構がバルブ駆動機構に相当する。
以上説明した本実施の形態7によれば、以下の効果が得られる。
【0214】
(イ).前記実施の形態6の(イ)、(ロ)の効果を生じる。
[その他の実施の形態]
(a).前記実施の形態6,7のアクセル操作部及び操作力伝達系は、前記実施の形態1と同じであったが、前記実施の形態2〜5のアクセル操作部及び操作力伝達系を採用しても良い。
【0215】
(b).前記各実施の形態においては、コントロールシャフトに取り付けた巻き取りプーリやベーン式油圧回転機構により回転操作力に変換していた。すなわち操作力伝達系は軸方向の操作力を伝達するものであった。これ以外に、操作力伝達系を回転操作力を伝達するものとしても良い。例えば、アクセルペダルの操作力をアクセルペダル部分で直ちに回転操作力に変換し、この回転操作力を、回転シャフト、ギア等を用いてエンジンに設けられているコントロールシャフトに伝達しても良い。
【0216】
(c).前記各実施の形態では、回転センサを備えることで回転角Lθを求めて、あるいはストロークセンサを備えることでストローク量を求めて、エンジン回転数NEとともにマップから負荷率eklqを求めていた。これ以外に、回転センサやストロークセンサを備えずに、エアフローメータを吸気ダクトに設けることにより吸入空気量を算出し、エンジン回転数NEとともにマップあるいは関数計算により負荷率eklqを求めるようにしても良い。
【0217】
尚、回転角Lθ又はストローク量とエンジン回転数NEとから負荷率eklqを求める場合も関数計算にて行っても良い。
(d).前記実施の形態6,7に示したごとく仲介駆動機構600,800はローラロッカーアームを介して吸気バルブを駆動していたが、ローラロッカーアームを介さず直接吸気バルブを駆動しても良い。
【0218】
例えば、前記実施の形態6の構成の代わりに、図30,31に示すごとく中間カム902が、バルブリフタ952の頂部に設けられたローラ952aを介してバルブリフタ952に接触して吸気バルブ922を駆動する構成でも良い。図30,31の各図において、(A)は吸気バルブ922の閉弁時、(B)は吸気バルブ922の開弁時を表している。中間カム902の出力部912は前記仲介駆動機構600の場合とは異なる形状に湾曲し、そのカム面912aにてバルブリフタ952のローラ952aに当接する。他の構成については前記実施の形態6の構成と同じである。
【0219】
したがって運転者がアクセルペダルを離している時には、図30(A)に示したごとくバルブリフタ952のローラ952aに対して、コントロールシャフトの主軸部はピン部904bを回転角Lに位置させる。このことにより吸気行程時には、図30(B)に示したごとく入力部910のローラ910cが吸気カム618aにて押し下げられることにより、吸気バルブ922は最小リフト量及び最小作用角で開弁する。
【0220】
運転者がアクセルペダルを踏み込むと、コントロールシャフトの主軸部はピン部904bを回転角Lから回転角Hへと移動させる。そして運転者が最大限にアクセルペダルを踏み込んだ時には、図31(A)に示したごとくピン部904bは回転角Hに位置する。このことにより吸気行程時には図31(B)に示したごとく吸気バルブ922は最大リフト量及び最大作用角で開弁する。
【0221】
同様に、前記実施の形態7の構成の代わりに、図32,33に示すごとく中間カム1002が、バルブリフタ952の頂部に設けられたローラ952aを介してバルブリフタ952に接触して吸気バルブ922を駆動する構成でも良い。図32,33の各図において、(A)は吸気バルブ922の閉弁時、(B)は吸気バルブ922の開弁時を表している。中間カム1002の出力部1012は前記仲介駆動機構800の場合とは異なる形状に湾曲し、そのカム面1012aにてバルブリフタ952のローラ952aに当接する。他の構成については前記実施の形態7の構成と同じである。
【0222】
したがって運転者がアクセルペダルを離している時には、図32(A)に示したごとくバルブリフタ952のローラ952aに対して、コントロールシャフトの主軸部1004aは可変支持部材1004bの先端のローラ1004dを回転角Lに位置させる。このことにより吸気行程時には、図32(B)に示したごとく入力部1006のローラ1006hが吸気カム818aにて駆動されることにより、吸気バルブ922は最小リフト量及び最小作用角で開弁する。
【0223】
運転者がアクセルペダルを踏み込むと、主軸部1004aは可変支持部材1004bの先端のローラ1004dを回転角Lから回転角Hへと移動させる。そして運転者が最大限にアクセルペダルを踏み込んだ時には、図33(A)に示したごとくローラ1004dは回転角Hに位置する。このことにより吸気行程時には図33(B)に示したごとく吸気バルブ922は最大リフト量及び最大作用角で開弁する。
【0224】
(e).前記実施の形態4ではブースタ機構150を介してマスターピストン300aを駆動したが、ブースタ機構150を用いずに、アクセルペダル146にて直接マスターピストン300aを操作するようにしても良い。
【0225】
(f).前記各実施の形態1〜3,5,6では、巻き取りプーリとしては真円形のプーリを用いた。これ以外に、アクセルペダルの踏み込み量に応じてコントロールシャフトが吸気バルブ側から受ける反力としての回転力が大きく変化する場合には、アクセルペダル側に伝達される反力が緩やかに変化するように巻き取りプーリの半径を回転角に応じて変化させても良い。逆に、アクセルペダルの踏み込み量に応じてコントロールシャフトが受ける反力の変化がほとんど無い場合には、アクセルペダル側での反力が適切に変化するように巻き取りプーリの半径を変化させても良い。例えば、楕円形の巻き取りプーリを採用しても良い。
【0226】
(g).前記各実施の形態ではいずれにおいても回転センサにて回転角Lθを求めていた。この代わりにストロークセンサ(操作量センサに相当)にてアクセルペダルやワイヤのストローク量を求めて回転角Lθの代わりに用いても良い。
【0227】
ワイヤについては、コントロールシャフトに比較してエンジンから離れているため、ストロークセンサの検出値はエンジン温度の影響を受けにくいため、通常は温度補正しなくても検出されたストローク量に基づいて負荷率eklq等の物理量を精度良く算出できる。
【0228】
しかし、車両の構造によってはエンジン温度によりワイヤの温度が大きく影響を受けてワイヤの長さが変化し、吸気バルブ開度と検出されたストローク量との対応がずれて、算出される物理量の精度を低下させることが考えられる。このような場合には、ワイヤの温度を検出する温度センサ(温度検出手段に相当)を設けて、検出されたワイヤ温度に基づいて補正値を求める。例えば図34に示すごとくのマップから補正値を求める。そしてこの補正値にてストロークセンサにより検出されたストローク量を補正し、補正後のストローク量とエンジン回転数NEとにより負荷率マップから負荷率eklqを算出して各種制御に用いる。このことにより精密なエンジン制御が可能となる。尚、ワイヤ専用に温度センサを設けるのではなく、冷却水温センサにより検出される冷却水温THWで代用したり、冷却水温THWに基づいてワイヤ温度を推定しても良い。
【0229】
(h).前記各実施の形態1〜3,5,6では、ワイヤを引いたり戻したりする巻き取りプーリによる回転変換機構であったが、ラック−ピニオン機構によるもの、ヘリカルスプライン機構によるもの、あるいはクランク機構によるものにて回転変換機構を構成しても良い。
【0230】
例えば、図35に示すごとく、アクセルペダル1146にてマスターシリンダ1300内のマスターピストン1300aを直接駆動し、マスター油圧室1300b内の油圧を油圧経路1302にて、シリンダヘッドに設けられたレリーズシリンダ1402のレリーズ油圧室1402aに供給する。この油圧によりレリーズシリンダ1402ではレリーズピストン1402bが駆動される。このことによりレリーズピストン1402bに接続されたシャフト1402cが軸方向に移動する。シャフト1402cの一部にはラック部1402dが形成されており、コントロールシャフト1130の端部に設けられたピニオン1130aに噛み合っている。したがってアクセルペダル1146の踏み込みによりコントロールシャフト1130の回転角を調節できる。
【0231】
尚、シャフト1402cにラックの代わりに、ヘリカルスプラインを設けて、このヘリカルスプラインに噛み合う歯をコントロールシャフト1130側には設ければ、同様にアクセルペダル1146の踏み込みによりコントロールシャフト1130の回転角を調節できる。この場合、マスターシリンダ1300の軸方向は、コントロールシャフト1130の軸方向となるように配置する。
【0232】
又、コントロールシャフト1130の端部にピニオンの代わりに、クランクを設けて、シャフト1402cとコネクティングロッドにて接続することにより、同様にアクセルペダル1146の踏み込みによりコントロールシャフト1130の回転角を調節できる。
【0233】
上述の各構成において、レリーズシリンダ1402の直径を大きく、ピニオン1130aの直径を大きく、ヘリカルスプラインの角度を小さく又はクランク半径を大きくすることにより、特別な機構を用いなくとも回転操作力を増幅することが可能であり、倍力機構を兼ねることができる。
【0234】
尚、これらの例も、油圧でなくワイヤにて、ラック−ピニオン機構、ヘリカルスプライン機構又はクランク機構に対して操作力を伝達しても良い。
(i).前記実施の形態3では、図11に示したごとく油圧シリンダ250を倍力機構として用いているため、アクセルペダル246からの操作力とは関係なく、油圧シリンダ250自ら操作力を発生してコントロールシャフト130に伝達させることが可能な構成である。
【0235】
したがって、運転者のアクセルペダル246の操作とは独立して、ECUにて車両走行状態に応じて吸気バルブのリフト量と作用角とを自動調節することで、エンジン出力を自動調節しても良い。
【0236】
具体的には、運転者が希望する車速をECUに指示すると、運転者のアクセル操作がなくても上記自動出力調節により指示速度を維持して車両を走行させる処理であるオートクルーズ(クルーズコントロール、オートドライブあるいはオートマチックスピードコントロールとも言う)をECUに実行させても良い。更に車間距離を自動調節するオートクルーズを実行しても良い。すなわち、この場合、ECUが上記自動出力調節手段に相当する構成となる。
【0237】
更に、滑りやすい路面にて発進あるいは加速する時に過剰な駆動力によって駆動輪が空転しないように上記自動出力調節をするトラクションコントロールをECUに実行させても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1としてエンジンおよびその制御系統の概略構成図。
【図2】上記エンジンの縦断面図。
【図3】上記エンジン、操作力伝達系及びアクセル操作部の構成説明図。
【図4】実施の形態1で用いられるリフト可変機構の斜視図。
【図5】上記リフト可変機構の動作説明図。
【図6】上記リフト可変機構の動作説明図。
【図7】上記リフト可変機構の動作説明図。
【図8】上記リフト可変機構によるリフト変化を示すグラフ。
【図9】実施の形態1のECUが実行する負荷率算出処理のフローチャート。
【図10】実施の形態2のエンジン、操作力伝達系及びアクセル操作部の構成説明図。
【図11】実施の形態3のエンジン、操作力伝達系及びアクセル操作部の構成説明図。
【図12】実施の形態4のエンジン、操作力伝達系及びアクセル操作部の構成説明図。
【図13】実施の形態4のベーン式油圧回転機構の動作説明図。
【図14】実施の形態5のエンジン、操作力伝達系及びアクセル操作部の構成説明図。
【図15】実施の形態6のエンジンの縦断面図。
【図16】実施の形態6のエンジン、操作力伝達系及びアクセル操作部の構成説明図。
【図17】実施の形態6で用いられるリフト可変機構の斜視図。
【図18】上記リフト可変機構の中間カムの斜視図。
【図19】上記リフト可変機構のコントロールシャフトの斜視図。
【図20】上記リフト可変機構の動作説明図。
【図21】上記リフト可変機構の動作説明図。
【図22】実施の形態7のエンジンの縦断面図。
【図23】実施の形態7で用いられるリフト可変機構の斜視図。
【図24】上記リフト可変機構の中間カムの斜視図。
【図25】上記リフト可変機構のベース部の斜視図。
【図26】上記リフト可変機構の入力部の斜視図。
【図27】上記リフト可変機構のコントロールシャフトの斜視図。
【図28】上記リフト可変機構の動作説明図。
【図29】上記リフト可変機構の動作説明図。
【図30】実施の形態6の変形例としてのリフト可変機構の動作説明図。
【図31】実施の形態6の変形例としてのリフト可変機構の動作説明図。
【図32】実施の形態7の変形例としてのリフト可変機構の動作説明図。
【図33】実施の形態7の変形例としてのリフト可変機構の動作説明図。
【図34】負荷率算出処理の変形例にて用いられる補正値マップの構成説明図。
【図35】回転変換機構の他の例を示す操作力伝達系及びアクセル操作部の構成説明図。
【符号の説明】
2…エンジン、2a…気筒、4…シリンダブロック、6…ピストン、8…シリンダヘッド、8a…ストッパー、10…燃焼室、12a,12b…吸気バルブ、12c…ステムエンド、13…バルブスプリング、14a,14b…吸気ポート、16a,16b…排気バルブ、18a,18b…排気ポート、30…吸気マニホールド、30a…吸気通路、32…サージタンク、34…燃料噴射弁、36…点火プラグ、40…吸気ダクト、42…エアクリーナ、46…アクセルペダル、46a…踏み込み部、46b…支持部、46c…作用部、46d…圧縮スプリング、48…ワイヤ(伝達物)、48a…アジャスタ、54…排気カムシャフト、56…排気カム、58…ローラロッカーアーム、60…排気マニホルド、62…触媒コンバータ、64…ECU、66…エンジン回転数センサ、68…気筒判別センサ、70…冷却水温センサ、71…空燃比センサ、72…吸気カムシャフト、72a…吸気カム、74…ローラロッカーアーム、74a…ローラ、74b…ラッシュアジャスタ、74c…支持端部、74d…先端部、74e…スプリング、100…リフト可変機構、101…回転センサ、130…コントロールシャフト、132,134…アーム、136,138…揺動ロッド、140…巻き取りプーリ、140a…巻き取り溝、140b…係止突起、142,144…リターンスプリング、146…アクセルペダル、146a…踏み込み部、146b…支持部、146c…作用部、146d…入力側ロッド、150…ブースタ機構、150a…ダイヤフラム、150b…第1圧力室、150c…第2圧力室、150e…負圧制御バルブ、150f…スプリング、150g…プッシュロッド、152…チェック弁、154…揺動レバー、154a…押圧端部、154b…中央部分の支持部、154c…作用端部、200…リフト可変機構、202…巻き取りプーリ、246…アクセルペダル、246a…踏み込み部、246b…支持部、246c…作用部、246d…圧縮スプリング、250…油圧シリンダ、250a…ピストン、250b,250c…圧力室、250d…第1油圧経路、250e…第2油圧経路、250f…入力側ロッド、250g…出力側ロッド、251…遮断弁、252…3位置電磁弁、254…油圧ポンプ、254a…作動油圧供給経路、255…電動モータ、256…リザーバ、256a…リターン経路、258…歪みセンサ、300…マスターシリンダ、300a…マスターピストン、300b…マスター油圧室、302…油圧経路、400…リフト可変機構、402…ベーン式油圧回転機構、404…ケーシング、404a,404b…壁部、406…ベーン体、406a…軸部、406b,406c…ベーン、408,410…油圧室、412,414…スプリング室、412a,414a…貫通孔、412b,414b…圧縮スプリング、416,418…ストッパー、446…アクセルペダル、446a…踏み込み部、446b…支持部、446c…作用部、446d…入力側ロッド、454…揺動レバー、454a…押圧端部、454b…支持部、454c…作用端部、454d…圧縮スプリング、455…支持部材、500…リフト可変機構、502…巻き取りプーリ、600…仲介駆動機構、602…中間カム、604…コントロールシャフト、604a…主軸部、604b…ピン部、604c…プレート部、604d…スプリング受け部、606…ローラロッカーアーム、606a…ローラ、608…ベース部、608a…円筒状外周面、608b…軸孔、608c…段差部、608d,608e…端面、610…入力部、610a…アーム、610b…シャフト、610c…ローラ、612…出力部、612a…カム面、614…圧縮スプリング、616…ベアリングキャップ、618…吸気カムシャフト、618a…吸気カム、620…アジャスタ、700…リフト可変機構、800…仲介駆動機構、802…中間カム、804…コントロールシャフト、804a…主軸部、804b…可変支持部材、804c…アーム板、804d…ローラ、804e…スプリング受け部、806…入力部、806a…軸部、806b,806c,806d,806e…枠部材、806h…ローラ、808…ベース部、808a…円筒状外周面、808b…軸孔、808c…段差部、808d,808e…端面、810…連結支持アーム、810a…先端の軸孔、812…出力部、812a…カム面、818…吸気カムシャフト、818a…吸気カム、902…中間カム、904b…ピン部、910…入力部、910c…ローラ、912…出力部、912a…カム面、922…吸気バルブ、952…バルブリフタ、952a…ローラ、1002…中間カム、1004a…コントロールシャフトの主軸部、1004b…可変支持部材、1004d…ローラ、1006…入力部、1006h…ローラ、1012…出力部、1012a…カム面、1130…コントロールシャフト、1130a…ピニオン、1146…アクセルペダル、1300…マスターシリンダ、1300a…マスターピストン、1300b…マスター油圧室、1302…油圧経路、1402…レリーズシリンダ、1402a…レリーズ油圧室、1402b…レリーズピストン、1402c…シャフト、1402d…ラック部。

Claims (20)

  1. 弁側端部においてバルブと直接的に接触するロッカーアームについて、これをカムシャフトのカムにより変位させて前記バルブを開閉する内燃機関において、そのバルブ特性を前記カムシャフト及び前記ロッカーアームとは別に設けられるコントロールシャフトの回転により異ならせる内燃機関の可変動弁機構であって、
    前記コントロールシャフトは、前記ロッカーアームの弁側端部とは反対側の端部を支持端部として、少なくとも前記カムのノーズが前記ロッカーアームと接触するときには前記支持端部と接触してこの支持端部の変位を規制する規制体を備えるとともに、当該シャフト全体が前記ロッカーアームとは独立して構成されるものであって、自身の回転を通じてこの規制体の位置を変更することにより、前記カムが前記弁側端部を最大限に変位させたときの前記弁側端部の変位量を変更し、この変位量の変更により前記バルブ特性を異ならせるものであり、
    前記コントロールシャフトに併せて、同コントロールシャフトとアクセル操作部とを操作力を伝達する伝達物により連結し、前記アクセル操作部の操作力を前記コントロールシャフトに伝達する操作力伝達系を備える
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。
  2. 弁側端部においてバルブと直接的に接触するロッカーアームについて、これをカムシャフトのカムにより変位させて前記バルブを開閉する内燃機関において、そのバルブ特性を前記カムシャフト及び前記ロッカーアームとは別に設けられるコントロールシャフトの回転により異ならせる内燃機関の可変動弁機構であって、
    前記コントロールシャフトは、前記カムと前記ロッカーアームとの間に対応する位置において当該コントロールシャフトに対する回転が許容された状態で設けられて、前記カムの回転を受けて当該コントロールシャフトに対して回転しつつ前記ロッカーアームをカム面により変位させる中間カムを備えるとともに、当該シャフト全体が前記ロッカーアームとは独立して構成されるものであって、自身の回転を通じてこの中間カムのカム面と前記ロッカーアームとの位置関係を変更することにより、前記カム面が前記ロッカーアームの弁側端部を最大限に変位させたときの前記弁側端部の変位量を変更し、この変位量の変更により前記バルブ特性を異ならせるものであり、
    前記コントロールシャフトに併せて、同コントロールシャフトとアクセル操作部とを操作力を伝達する伝達物により連結し、前記アクセル操作部の操作力を前記コントロールシャフトに伝達する操作力伝達系を備える
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。
  3. 請求項1または2に記載の内燃機関の可変動弁機構において、
    前記バルブ特性は、吸気バルブのリフト量及び作用角の少なくとも一方である
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の可変動弁機構において、
    前記操作力伝達系は、前記伝達物から伝達される軸方向の操作力を、回転操作力に変換して前記コントロールシャフトに伝達する回転変換機構を備える
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。
  5. 請求項4に記載の内燃機関の可変動弁機構において、
    前記操作力伝達系は、前記回転変換機構と前記アクセル操作部とを、操作力の伝達物としてのワイヤにて連結し、該ワイヤの軸方向移動にて前記アクセル操作部の操作力を前記回転変換機構に伝達させる機構である
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。
  6. 請求項5に記載の内燃機関の可変動弁機構において、
    前記回転変換機構は、前記コントロールシャフトの一端に設けられた巻き取りプーリであり、前記ワイヤの一端側は、前記巻き取りプーリの外周に巻き取られている
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。
  7. 請求項5に記載の内燃機関の可変動弁機構において、
    前記回転変換機構は、ラック−ピニオン機構及びヘリカルスプライン機構及びクランク機構のいずれかである
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。
  8. 請求項4に記載の内燃機関の可変動弁機構において、
    前記操作力伝達系は、前記回転変換機構と前記アクセル操作部とを油圧的に連結し、操作力の伝達物としての作動油を介して前記アクセル操作部の操作力を前記回転変換機構に伝達させる機構である
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。
  9. 請求項8に記載の内燃機関の可変動弁機構において、
    前記回転変換機構は、前記コントロールシャフトの一端にて軸周りに設けられた油圧室であり、前記コントロールシャフトから前記油圧室内に突出して該油圧室内を2つの圧力室に区画するベーンを設け、該区画された圧力室のいずれかに前記伝達物としての作動油を供給するよう油圧経路を接続した
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。
  10. 請求項8に記載の内燃機関の可変動弁機構において、
    前記操作力伝達系は、ピストンにて2つの圧力室に区画されたシリンダを備え、該2つの圧力室のいずれかに前記伝達物としての作動油を供給するものであり、
    前記回転変換機構は、前記ピストンと前記コントロールシャフトとを接続するラック−ピニオン機構及びヘリカルスプライン機構及びクランク機構のいずれかを備えるものである
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の内燃機関の可変動弁機構において、
    前記操作力伝達系は、前記アクセル操作部の操作力を増幅する倍力機構を備える
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。
  12. 請求項11に記載の内燃機関の可変動弁機構において、
    前記倍力機構は、バキュームポンプにより生じている負圧を利用したものである
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。
  13. 請求項11に記載の内燃機関の可変動弁機構において、
    前記倍力機構は、前記アクセル操作部の操作力に応じたアシスト力を発生させる油圧アシスト機構を利用したものである
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。
  14. 請求項11〜13のいずれか一項に記載の内燃機関の可変動弁機構において、
    前記倍力機構は、前記アクセル操作部からの操作力とは関係なく、自ら操作力を発生して前記コントロールシャフトに伝達させることが可能である
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。
  15. 請求項11に記載の内燃機関の可変動弁機構において、
    前記倍力機構は、前記アクセル操作部の操作力を梃子を利用して増幅するものである
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。
  16. 請求項1〜15のいずれか一項に記載の内燃機関の可変動弁機構において、
    前記コントロールシャフトは、カムシャフトによる内燃機関の吸気バルブの駆動を仲介する仲介駆動機構にて、前記カムシャフトの回転に伴う吸気バルブのリフト量及び作用角の少なくとも一方を調節するものである
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。
  17. 請求項1〜16のいずれか一項に記載の内燃機関の可変動弁機構と、
    前記アクセル操作部による操作量を検出する操作量センサと、
    前記操作量センサの検出値に基づいて内燃機関を制御する制御手段とを備える
    ことを特徴とする内燃機関制御装置。
  18. 請求項17に記載の内燃機関の可変動弁機構と、
    前記伝達物自体の温度及び前記伝達物近傍の温度のいずれかを検出する温度検出手段とを備え、
    前記制御手段は、前記操作量センサの検出値を前記温度検出手段にて検出された温度に基づいて補正するとともに、該補正後の前記操作量センサの検出値を用いて内燃機関の制御に用いる物理量を算出する
    ことを特徴とする内燃機関制御装置。
  19. 請求項1〜15のいずれか一項に記載の内燃機関の可変動弁機構と、
    該可変動弁機構におけるコントロールシャフトの回転量を検出する回転センサと、
    前記回転センサの検出値に基づいて内燃機関を制御する制御手段とを備える
    ことを特徴とする内燃機関制御装置。
  20. 車両走行用内燃機関における内燃機関制御装置であって、
    吸気バルブのリフト量及び作用角の少なくとも一方を変更するものとしての請求項14に記載の内燃機関の可変動弁機構と、
    車両の走行状態に応じて、前記可変動弁機構の倍力機構を用いて内燃機関の出力を自動調節する自動出力調節手段とを備える
    ことを特徴とする内燃機関制御装置。
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