JP4193281B2 - 画像信号処理装置及びカメラ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、補色系のコーティングが施された撮像素子からの読み出し信号に対してアパーチャー処理を施す画像信号処理装置及び上記撮像素子と画像信号処理装置からなるカメラ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えばイエロー(Ye)、シアン(Cy)、マゼンタ(Mg)、グリーン(G)等の補色系のコーティングを施してなるCCD等の撮像デバイスを備えた補色カメラシステムは、レッド(R)、ブルー(B)、グリーン(G)の原色系のコーティングを施してなるCCD等の撮像素子を備えた原色カメラシステムに比べて、各画素の感度が高く、各画素の色成分も多いため、解像度改善をしなくても比較的良好な画素が得られることが特徴となっている。
【0003】
従来の補色カメラシステムでの色コーティングパターン例を図18(a)、(b)に示す。図18の(a)において、上記色コーティングパターンは、Ye,Cy,Mg,Gそれぞれを2画素づつ使った8画素4ラインを単位とし、その単位内で1ライン目にYeとCyを配置し、2ライン目にMgとGを配置し、3ライン目に1ライン目と同様YeとCyを配置し、4ライン目に2ライン目の配置を逆にしたGとMgを配置してなる市松パターンである。この8画素4ラインの市松パターンを単位として図18の(b)のような色コーティングパターンとする。
【0004】
図19には上記色コーティングパターンが施されたCCD撮像素子101とその周辺回路の具体例を示す。CCD撮像素子101からの補色画像信号は相関二重サンプリング(Correlation doubule sampling:以下、CDSという。)処理部&自動利得制御(Auto Gain Control:以下、AGCという)処理部102でノイズ除去処理及びゲイン制御処理が施された後、A/D変換器103でデジタル信号に変換される。そしてこのA/D変換器103からのデジタル補色画像信号は出力端子104から、図20に示す輝度信号処理部105と色信号処理部122を備える画像信号処理装置に供給される。
【0005】
図20において入力端子106を介して入力された上記ディジタル補色画像信号(以下、補色画像信号とのみ記す)は、1ラインディレイ回路(1HDL)107と輝度信号処理部105の垂直アパーチャーコントロール部(垂直アパコン部)112内部のバンドパスフィルタ112aと、色信号処理部122の水平垂直補間部123に送られる。
【0006】
1ラインディレイ回路107の出力は1ラインディレイ回路108を介して更に1ラインディレイ回路109に送られる。これら1ラインディレイ回路107〜109は、それぞれ入力された補色画像信号を1ライン分遅延し、各々の遅延出力を垂直アパコン部112と水平垂直補間部123に送る。これにより、垂直アパコン部112と水平垂直補間部123には、4ライン同時化された補色画像信号が供給されることになる。
【0007】
また、1ラインディレイ回路107及び1ラインディレイ回路108の出力は、輝度信号処理部105の垂直ローパスフィルタ110に送られる。
【0008】
垂直ローパスフィルタ110は、タップ係数が(1,1)である図21に示す周波数特性のフィルタであり、上記1ラインディレイ回路107及び108からの補色画像信号の垂直方向の低域成分を通し、その低域成分を水平ローパスフィルタ111に送る。水平ローパスフィルタ11も上記図21に示す周波数特性のフィルタであり、上記補色画像信号の水平方向の低域成分を通す。この水平ローパスフィルタ111からのフィルタ出力は輝度信号となっている。この輝度信号は、水平アパコン部113の二つのバンドパスフィルタ113a,113bと、加算器119に送られる。
【0009】
垂直アパコン部112はタップ係数が例えば(−1,1,1,−1)であり図22に示す様な周波数特性のバンドパスフィルタ112aを使って上記4ライン同時化された補色画像信号から所定の高域成分を取り出す。ここで、取り出された高域成分は空間位相を合わせるために上記図21と同様の周波数特性の水平ローパスフィルタ114に送られる。この水平ローパスフィルタ114の出力は乗算器115に送られる。
【0010】
水平アパコン部113はタップ係数が(−1,2,−1)であり図23に示す様な周波数特性のバンドパスフィルタ113aと、タップ係数が(−1,0,2,0,−1)であり図24に示す様な周波数特性のバンドパスフィルタ113bを使って上記輝度信号の高周波成分を取り出している。バンドパスフィルタ113aで取り出された高周波成分は乗算器116に送られる。またバンドパスフィルタ113bで取り出された高周波成分は乗算器117に送られる。
【0011】
乗算器115は水平ローパスフィルタ114を介した垂直方向の高周波成分に所定のアパーチャーコントロールゲインを掛け、その出力信号を加算器118に送る。乗算器116は水平アパコン部113のバンドパスフィルタ113aからの高周波成分に所定のアパーチャーコントロールゲインを掛け、その出力信号を加算器118に送る。乗算器116は水平アパコン部113のバンドパスフィルタ113bからの高周波成分に所定のアパーチャーコントロールゲインを掛け、その出力信号を加算器118に送る。
【0012】
加算器118は乗算器115〜117の各出力信号を加算し、アパーチャーコントロール信号として出力し、加算器119に送る。
【0013】
加算器119では、上記アパーチャーコントロール信号を上記輝度信号に加算する。すなわち、加算器119からは、高周波成分が補償(アパーチャーコントロール処理)された輝度信号が出力される。この加算器119から出力された輝度信号は、ガンマ(γ)補正回路120に送られる。
【0014】
ガンマ補正回路120では、アパーチャーコントロール処理後の輝度信号をガンマ処理し、このガンマ補正後の輝度信号が出力端子121から出力される。
【0015】
色信号処理部122の水平垂直補間部123は、上記4ライン同時化された補色画像信号に対して水平垂直方向共に図25,図26の様な周波数特性のフィルタリング処理を施して空間位相を合わせる。この水平垂直方向共に空間位相が合わせられた補色画像信号は、水平ローパスフィルタ124に送られ、所望の帯域に落とされて、原色分離部125に送られる。
【0016】
原色分離部125は、例えば以下に示す式で表せるマトリクスを通して上記補色画像信号を原色分離する。
【0017】
G=G+a×Ye+b×Cy−c×Mg
R=Ye+d×Mg−e×Cy−f×G
B=Cy+g×Mg−h×Ye−i×G
原色分離により得られたR/G/Bは、ホワイトバランス部126でホワイトバランス、色ガンマ補正部127でガンマ補正された後、リニアマトリクス部128でリニアマトリクス処理され、(R−Y),(B−Y)信号とされて、それぞれ出力端子129,130から出力される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来の補色カメラシステムの場合、斜め方向の解像度が低く、特に静止画像では画像の劣化として目立ちやすい傾向にある。すなわち例えば、斜め線が階段状になる現象が見えやすいという問題がある。また従来の色コーティング処理は垂直解像度も400数十本程度までしか取れない。また、垂直の色偽信号に対しても高解像度信号が確実に得られない分抑圧がかかりにくい。
【0019】
そこで、本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、水平、垂直方向の解像度のみならず、斜め方向の解像度を高めることが可能で、かつ色偽信号を大幅に抑圧することができる画像信号処理装置、及びカメラ装置の提供を目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像信号処理装置は、上記課題を解決するために、イエローYe,シアンCy,マゼンタMg,グリーンGの4画素を水平方向に並べたラインを垂直方向に2ライン配置した4画素2ラインを単位とし、この単位内での4画素の配置を、1ライン目の4画素の前半の2画素と後半の2画素を各2画素内の順番を変えずに、2ライン目の後半と前半に逆転してなる市松模様画素を配列している撮像素子からの全画素独立読み出し信号を処理する画像信号処理装置であって、上記撮像素子からの全画素独立読み出し信号に対して、斜め方向4画素を使い斜めアパーチャー信号を生成し、この斜めアパーチャー信号を用いて輝度信号の斜め方向高周波成分を補償する輝度信号処理手段を備える。
【0023】
また、本発明に係るカメラ装置は、上記課題を解決するために、イエローYe,シアンCy,マゼンタMg,グリーンGの4画素を水平方向に並べたラインを垂直方向に2ライン配置した4画素2ラインを単位とし、この単位内での4画素の配置を、1ライン目の4画素の前半の2画素と後半の2画素を各2画素内の順番を変えずに、2ライン目の後半と前半に逆転してなる市松模様画素を配列している撮像素子と、上記撮像素子からの全画素独立読み出し信号に対して、斜め方向4画素を使い斜め方向アパーチャー信号を生成し、この斜め方向アパーチャー信号を用いて輝度信号の斜め方向高周波成分を補償する画像信号処理手段とを備える。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。この実施の形態は、図1に示すCCD撮像素子と、図2に示す画像信号処理装置からなる補色カメラシステムである。
【0025】
図1において、CCD撮像素子1の各画素には1aで示すような色パターンでコーティングを施している。この色コーティングパターン1aは図3の(a)に示すように、イエローYe,シアンCy,マゼンタMg,グリーンGの4画素を水平方向Hに並べたラインを垂直方向Vに2ライン配置した4画素2ラインを単位とした補色系コーティングであり、特に、上記単位内では1ライン目の4画素の前半の2画素(Ye,Mg)と後半の2画素(Cy,G)を各2画素内の順番を変えずに、2ライン目の後半と前半に逆転配置している。
【0026】
具体的には、1ライン目にYe,Mg,Cy,Gという順番で画素を配置し、2ライン目にCy,G,Ye,Mgという順番で画素を配置してなる市松パターンを単位としている。一般化すると、図3の(b)に示すように表現できる。
【0027】
この単位からなる色コーティングパターン1aを使うことにより、水平、斜め方向の4画素でコーティング全色(Ye,Cy,Mg,G)の加算ができ、この結果から垂直、斜めのアパーチャーコントロール信号を作り、輝度信号に加えて解像度を上げることができる。また、図3の(b)のパターンなら、Ye,Cy,Mg,Gが入れ替わっても同じ効果となる。
【0028】
図1のCCD撮像素子1からの補色画像信号は相関二重サンプリング(Correlation doubule sampling:以下、CDSという。)処理部&自動利得制御(Auto Gain Control:以下、AGCという)処理部2でノイズ除去処理及びゲイン制御処理が施された後、A/D変換器3でデジタル信号に変換される。そしてこのA/D変換器3からのデジタル補色画像信号は、出力端子4から図2に示す輝度信号処理部5及び色信号処理部30を備える画像信号処理装置に供給される。
【0029】
画像信号処理装置を示す図2において入力端子6を介して入力された上記デジタル補色画像信号(以下、補色画像信号とのみ記す)は、1ラインディレイ回路(1HDL)7と垂直ローパスフィルタ11と、垂直アパーチャーコントロール部(垂直アパコン部)17内部のバンドパスフィルタ17bと、斜めアパコン部22の後述する二つのバンドパスフィルタ22a,22bと二つのローパスフィルタ22c,22dと、色信号処理部30の垂直補間ローパスフィルタ31に供給される。
【0030】
1ラインディレイ回路7の出力は、1ラインディレイ回路8,9,10に順次送られる。これら1ラインディレイ回路8〜10は、それぞれ入力された補色画像信号を1ライン分遅延する。また、1ラインディレイ回路7の出力は、垂直ローパスフィルタ11と、垂直アパコン部17内部のバンドパスフィルタ17a及び17bと、斜めアパコン部22の二つのバンドパスフィルタ22a,22bと二つのローパスフィルタ22c,22dと、垂直補間ローパスフィルタ31に供給される。
【0031】
また、1ラインディレイ回路8の出力は、1ラインディレイライン回路9に送られると共に、垂直ローパスフィルタ11と、垂直アパコン部17内部のバンドパスフィルタ17a及び17bと、斜めアパコン部22の二つのバンドパスフィルタ22a,22bと二つのローパスフィルタ22c,22dと、垂直補間ローパスフィルタ31に供給される。
また、1ラインディレイ回路9の出力は、1ラインディレイライン回路10に送られると共に、垂直ローパスフィルタ11と、垂直アパコン部17内部のバンドパスフィルタ17a及び17bと、斜めアパコン部22の二つのバンドパスフィルタ22a,22bと二つのローパスフィルタ22c,22dと、垂直補間ローパスフィルタ31に供給される。
【0032】
また、1ラインディレイ回路10の出力は、垂直ローパスフィルタ11と、垂直アパコン部17内部のバンドパスフィルタ17bと、斜めアパコン部22の二つのバンドパスフィルタ22a,22bと二つのローパスフィルタ22c,22dと、垂直補間ローパスフィルタ31に供給される。
【0033】
これにより、垂直アパコン部17のバンドパスフィルタ17b及び斜めアパコン部22の二つのバンドパスフィルタ22a,22bと二つのローパスフィルタ22c,22dと、さらに垂直補間ローパスフィルタ31には5ライン同時化された補色画像信号が供給されることになる。
【0034】
また、垂直アパコン部17のバンドパスフィルタ17には1ラインディレイ回路7〜9からの3ライン同時化された補色画像信号が供給されることになる。
【0035】
垂直ローパスフィルタ11は、タップ係数が例えば(−1,4,10,4,−1)で、図4に示す周波数特性を持つフィルタであり、上記5ライン同時化された補色画像信号の低域成分を通し、水平ローパスフィルタ12に供給する。水平ローパスフィルタ12は上記図21に示したのと同様の周波数特性を持つフィルタであり、上記垂直ローパスフィルタ11の出力を通して、輝度信号を生成する。すなわち、輝度信号は図5に示すような画素間の演算から作られ、輝度信号空間位相は図5中の黒点の一となる。
【0036】
アパーチャーコントロール信号(以下アパコン信号)は、上記図3に示した色コーティングパターンにより、従来の水平、垂直方向に、斜め方向を加えた3方向に対して掛けることができる。
【0037】
先ず、水平アパコン信号の生成について説明する。水平アパコン信号は、1ラインディレイ回路7〜10からの垂直5ライン分の信号を使って作る。最初に、図4の周波数特性を持つ垂直ローパスフィルタ11で、フィルタリング処理を施した後、水平アパコン部13の二つのバンドパスフィルタ13a及び13bを通し、それぞれのフィルタ出力に乗算器14及び15で適当なゲインを掛けて加算器16で加算することにより水平アパコン信号を生成している。ここで、バンドパスフィルタ13aは上記図22に示したのと同様の周波数特性を持つ。また、バンドパスフィルタ13bは図6に示す周波数特性を持つ。生成された水平アパコン信号は最後に他のアパコン信号と加算される。このように水平アパコン信号は例えば図7で示す垂直5ライン分の画素間の演算から作られ、輝度信号と空間位相を一致させる。
【0038】
垂直アパコン信号も、垂直5ライン分の信号を使って作る。垂直アパコン部17の中のバンドパスフィルタ17bが通した上記垂直5ライン分の信号の内の所定の周波数成分に乗算器19で適当なゲインを掛け、同じくバンドパスフィルタ17aが通した上記垂直3ライン分の信号の内の所定の周波数成分に乗算器18で適当なゲインを掛け、それらを加算器20で加算する。加算器20での加算後、図8に示すような周波数特性の水平ローパスフィルタ21を通すことにより垂直アパコン信号を生成する。この垂直アパコン信号は、バンドパスフィルタ17aからの出力の場合、例えば図9で示す水平3ラインの画素間の演算から作られ、輝度信号と空間位相を一致させる。水平3ラインを加算することにより、輝度信号と同じYe,Cy,Mg,Gの4画素を使って垂直アパコン信号を作ることができる。この結果、従来のコーティングパターンでは垂直アパコン信号を作る際に、縦の画素加算が必ず必要であったが、本発明ではその必要がなくなる。このため、従来掛かっていた図29に周波数特性を示す垂直方向のローパスフィルタを不要とするので、従来に比べて垂直方向の高周波成分(fs/2)付近を持ち上げることが可能となり、垂直アパコン信号により垂直方向の高解像度が実現できる。
【0039】
斜めアパコン信号も1ラインディレイ回路からの垂直5ライン分の信号を使って作る。図2の例では、斜めアパコン部22内部の右斜めバンドパスフィルタ22bが上記垂直5ラインから右斜めアパコン信号を作り、左斜めバンドパスフィルタ22aが上記垂直5ラインから左斜めアパコン信号を作る。これら右斜めアパコン信号と左斜めアパコン信号は加算器23で加算される。加算器23の加算結果を斜めアパコン信号とし、乗算器24で適当なゲインを掛けてから水平ローパスフィルタ25を通してγ補正前に他の信号と加算器16で加算する。
【0040】
右斜めアパコン信号の生成の具体例を図10に示す。入力信号に対して上記図8に示したのと同様の周波数特性を持つローパスフィルタ22dを使って右斜めに4画素加算し、これに対してタップ係数が(−1,2,−1)であり上記図23に示す周波数特性のフィルタを掛ければ右斜めアパコン信号が得られる。同様に左斜めアパコン信号を作り、右斜めアパコン信号と左斜めアパコン信号とを加算して斜めアパコン信号とする。
【0041】
そして、斜めアパコン信号に乗算器24でゲインを掛けた後に後段でタップ係数が(1,1)であり図21に示す周波数特性のフィルタを通して他のアパコン信号と空間位相を合わせる。図2の例では斜め方向に(−1,2,−1)フィルタしか掛けていないが、回路規模が許されれば水平アパコンと同様に(−1,0,2,0,−1)の帯域を持ち上げることも可能である。
【0042】
この図2の例では、この様にして得られた輝度信号、水平アパコン、垂直アパコン、斜めアパコン信号を加算してからγ補正を施し、輝度信号として外部に出力している。
【0043】
また、この例で輝度信号処理は従来とほぼ同等の処理、及び解像度としている。これに対して加える垂直、斜めのアパコン信号を高解像度側(fs/2付近)を持ち上げて乗せることにより従来に比べ解像度感の高い絵が得られる。
【0044】
次に、色信号処理部30の垂直補間ローパスフィルタ31は、上記5ライン同時化された補色画像信号に対して垂直方向に上記図25,図26の様な周波数特性のフィルタリング処理を施して空間位相を合わせる。そして、輝度信号と垂直空間位相を合わせる為に上記図21の周波数特性を持つ垂直ローパスフィルタを通し、次に水平方向の空間位相を合わせるために上記図25,図26の周波数特性を持つ水平ローパスフィルタ33を通す。この色信号処理の具体例を図11に示す。色信号処理が施された画像信号は原色分離部34に送られる。
【0045】
原色分離部34は、例えば以下に示す式で表せるマトリクスを通して上記補色画像信号を原色分離する。
【0046】
G=G+a×Ye+b×Cy−c×Mg
R=Ye+d×Mg−e×Cy−f×G
B=Cy+g×Mg−h×Ye−i×G
原色分離により得られたR/G/Bは、ホワイトバランス部35でホワイトバランス、色ガンマ補正部36でガンマ補正された後、リニアマトリクス部37でリニアマトリクス処理され、(R−Y),(B−Y)信号とされて、それぞれ乗算器38及び39に供給される。この乗算器38及び39には水平アパコン部13からの水平アパコン信号と垂直アパコン部17からの垂直アパコン信号も供給されており、色消し処理が行われる。上記図1に示したコーティングパターンで上述したような色信号処理をした場合、水平垂直fs/2近辺に色偽信号(エリアシング)が発生する。そこで通常色信号帯域は狭くして構わないでのアパコン信号(高い周波数帯域)を用いて2/fs成分が大きい場合は色差信号(R−Y),(B−Y)に最小“0”のゲインを掛けて色信号レベルを下げることにより偽信号を抑圧している。図2に示した画像信号処理装置では従来に比べて垂直2/fsの帯域で大きく色偽信号を抑圧することが可能である。同様に水平方向のアパコン部を用いて水平2/fsの偽信号を抑圧する。必要に応じて斜め方向のアパコン信号も使ってもよい。また、バンドパスフィルタ17b及びバンドパスフィルタ13bからのアパコン信号も必要に応じて使ってもよい。
【0047】
なお、補色カメラシステムを上記輝度信号処理装置と共に構成するCCD撮像素子上には、上記図3に示した単位に基づく色コーティングパターンの他、図12の(a),(b),(c),(d)及び(e)に示す単位に基づく他の類似コーティングパターンを使用しても良い。
【0048】
図12の(a)に示すパターンは、1ライン目にMg,Ye,G,Cyの順番で画素を配置し、2ライン目にG,Cy,Mg,Yeの順番で画素を配置している。すなわち、Ye,Cy,Mg,Gの4画素を水平方向Hに並べたラインを垂直方向Vに2ライン配置した4画素2ラインを単位とした補色系コーティングであり、特に、上記単位内で1ライン目の4画素の前半の2画素(Mg,Ye)と後半の2画素(G,Cy)を各2画素内の順番を変えずに、2ライン目の後半と前半に逆転配置している。図13にはこの市松パターンを単位とした色コーティングパターン51aを施したCCD撮像素子51とその周辺部の構成を示す。
【0049】
図12の(b)に示すパターンは、1ライン目にYe,Cy,Mg,Gの順番で画素を配置し、2ライン目にMg,G,Ye,Cyの順番で画素を配置している。すなわち、上記4画素2ラインを単位とした補色系コーティングであり、特に、上記単位内で1ライン目の4画素の前半の2画素(Ye,Cy)と後半の2画素(Mg,G)を各2画素内の順番を変えずに、2ライン目の後半と前半に逆転配置している。図14にはこの市松パターンを単位とした色コーティングパターン52aを施したCCD撮像素子52とその周辺部の構成を示す。
【0050】
図12の(c)に示すパターンは、1ライン目にCy,Ye,G,Mgの順番で画素を配置し、2ライン目にG,Mg,Cy,Yeの順番で画素を配置している。すなわち、上記4画素2ラインを単位とした補色系コーティングであり、特に、上記単位内で1ライン目の4画素の前半の2画素(Cy,Ye)と後半の2画素(G,Mg)を各2画素内の順番を変えずに、2ライン目の後半と前半に逆転配置している。図15にはこの市松パターンを単位とした色コーティングパターン53aを施したCCD撮像素子53とその周辺部の構成を示す。
【0051】
図12の(d)に示すパターンは、1ライン目にG,Ye,Mg,Cyの順番で画素を配置し、2ライン目にMg,Cy,G,Yeの順番で画素を配置している。すなわち、上記4画素2ラインを単位とした補色系コーティングであり、特に、上記単位内で1ライン目の4画素の前半の2画素(G,Ye)と後半の2画素(Mg,Cy)を各2画素内の順番を変えずに、2ライン目の後半と前半に逆転配置している。図16にはこの市松パターンを単位とした色コーティングパターン54aを施したCCD撮像素子54とその周辺部の構成を示す。
【0052】
図12の(e)に示すパターンは、1ライン目にCy,Mg,Ye,Gの順番で画素を配置し、2ライン目にYe,G,Cy,Mgの順番で画素を配置している。すなわち、上記4画素2ラインを単位とした補色系コーティングであり、特に、上記単位内で1ライン目の4画素の前半の2画素(Cy,Mg)と後半の2画素(Ye,G)を各2画素内の順番を変えずに、2ライン目の後半と前半に逆転配置している。図17にはこの市松パターンを単位とした色コーティングパターン55aを施したCCD撮像素子55とその周辺部の構成を示す。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、輝度信号における解像度改善が可能となる。また、水平方向4画素ローパスフィルタ出力信号を使い垂直アパーチャー信号を作ることにより垂直方向高周波成分を輝度信号に乗せることが可能となる。また、斜め方向4画素ローパスフィルタ出力信号を使い斜めアパーチャー信号とすることにより斜め方向高周波成分を輝度信号に乗せることが可能となる。また、垂直高周波成分信号を用いて色消し処理をすることにより従来に比べて色偽信号の抑圧が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の撮像素子の具体例の構成を示す図である。
【図2】本発明の画像信号処理装置の構成を示す図である。
【図3】上記撮像素子の具体例の色コーティングパターンを示す図である。
【図4】上記画像信号処理装置を構成する垂直ローパスフィルタの周波数特性図である。
【図5】輝度信号の構成画素を示す図である。
【図6】上記画像信号処理装置を構成する水平バンドパスフィルタの周波数特性図である。
【図7】水平アパコン信号の構成画素を示す図である。
【図8】上記画像信号処理装置を構成する垂直アパコン水平ローパスフィルタの周波数特性図である。
【図9】垂直アパコン信号の構成画素を示す図である。
【図10】右斜めアパコン信号の構成画素を示す図である。
【図11】色信号の構成画素を示す図である。
【図12】本発明のCCD撮像素子に適用できる他の色コーティングパターンの他の例を示す図である。
【図13】上記図12に示した色コーティングパターンを施したCCD撮像素子を示す図である。
【図14】上記図12に示した色コーティングパターンを施したCCD撮像素子を示す図である。
【図15】上記図12に示した色コーティングパターンを施したCCD撮像素子を示す図である。
【図16】上記図12に示した色コーティングパターンを施したCCD撮像素子を示す図である。
【図17】上記図12に示した色コーティングパターンを施したCCD撮像素子を示す図である。
【図18】従来の補色カメラシステムでの色コーティングパターン例を示す図である。
【図19】上記図18に示した色コーティングパターンを施したCCD撮像素子を示す図である。
【図20】従来の画像信号処理装置の構成を示す図である。
【図21】上記図20に示した画像信号処理装置を構成する垂直ローパスフィルタ、水平ローパスフィルタの周波数特性図である。
【図22】上記図20に示した画像信号処理装置を構成する垂直アパコン部内のバンドパスフィルタの周波数特性図である。
【図23】上記図20に示した画像信号処理装置を構成する水平アパコン部内のバンドパスフィルタの周波数特性図である。
【図24】上記図20に示した画像信号処理装置を構成する水平アパコン部内の他のバンドパスフィルタの周波数特性図である。
【図25】上記図20に示した画像信号処理装置を構成する色信号処理部の色信号補間フィルタの周波数特性図である。
【図26】上記図20に示した画像信号処理装置を構成する色信号処理部の色信号補間フィルタの周波数特性図である。
【符号の説明】
1 CCD、5 輝度信号処理部、7〜10 1ラインディレイ回路、11 垂直ローパスフィルタ、12 水平ローパスフィルタ、13 水平アパコン部、17 垂直アパコン部、22 斜めアパコン部
Claims (2)
- イエローYe,シアンCy,マゼンタMg,グリーンGの4画素を水平方向に並べたラインを垂直方向に2ライン配置した4画素2ラインを単位とし、この単位内での4画素の配置を、1ライン目の4画素の前半の2画素と後半の2画素を各2画素内の順番を変えずに、2ライン目の後半と前半に逆転してなる市松模様画素を配列している撮像素子からの全画素独立読み出し信号を処理する画像信号処理装置であって、
上記撮像素子からの全画素独立読み出し信号に対して、斜め方向4画素を使い斜めアパーチャー信号を生成し、この斜めアパーチャー信号を用いて輝度信号の斜め方向高周波成分を補償する輝度信号処理手段
を備える画像信号処理装置。 - イエローYe,シアンCy,マゼンタMg,グリーンGの4画素を水平方向に並べたラインを垂直方向に2ライン配置した4画素2ラインを単位とし、この単位内での4画素の配置を、1ライン目の4画素の前半の2画素と後半の2画素を各2画素内の順番を変えずに、2ライン目の後半と前半に逆転してなる市松模様画素を配列している撮像素子と、
上記撮像素子からの全画素独立読み出し信号に対して、斜め方向4画素を使い斜め方向アパーチャー信号を生成し、この斜め方向アパーチャー信号を用いて輝度信号の斜め方向高周波成分を補償する画像信号処理手段と
を備えるカメラ装置。
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