JP4192922B2 - ステアリングコラム装置 - Google Patents

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Description

本発明はステアリングコラム装置、特にテレスコピック機構、及び、チルティング機構を備えた車両のためのステアリングコラム装置に関する。
テレスコピック機構及びチルティング機構は、それぞれ運転者の体型及び好みにあわせて最も運転しやすい位置にステアリングホィールの高さ、及び、傾斜角度を調整するための機構である。
テレスコピック機構及びチルティング機構には、ステアリングホィールの高さ、及び、傾斜角度を調整するときに操作されるクランプ/アンクランプ機構が備えられており、この調整時には、一旦、それぞれのためのクランプ/アンクランプ機構が解除され、その状態で高さ、及び、傾斜角度を調整したのち、再度クランプ状態にされる。
ステアリングホィールの高さ、及び、傾斜角度の調整は、ステアリングホィールを手で操作することによって行うため、ステアリングホィールから手を離すことなくクランプ/アンクランプ機構を操作できる方が好ましい。英国特許出願公開第2281375号明細書には、ステアリングホィールに手をかけたまま操作できる単一の操作ハンドルを設けたステアリングコラム装置が開示されている。
上記英国特許出願公開のステアリングコラム装置においては、操作ハンドルの動きはフレキシブルチューブ内を移動可能なケーブルを介して高さ調整用のクランプ装置に伝達される。このケーブルとそのチューブはステアリングホィールの全調整範囲においてケーブルが自由に移動できる充分小さな曲率を与えるため、大きなたわみが与えられている。このため、一部がステアリングコラム装置の外側に向かって飛び出すようになり見苦しいだけでなく、トラブルの原因ともなる。更に、ケーブルとそのチューブからなる伝動機構は信頼性に乏しいだけでなく、ケーブルが伸び縮みするため操作性が良好とは言えないものである。
英国特許出願公開第2281375号明細書
本発明は、ステアリングホィールの近傍に設けられた単一のレバーによってテレスコピック機構及びチルティング機構の各クランプ/アンクランプ機構を操作できるようにし、ステアリングコラム装置からはみ出す部分が無く、信頼性が高く、操作性が良好なクランプ/アンクランプ機構を備えたステアリングコラム装置を提供することを課題とする。
上記課題は、以下の手段によって解決される。すなわち、
第1番目の発明の解決手段は、車体に取り付けるための車体取付部を備えた固定コラム部材、中心軸回りに回転不能且つ中心軸方向に移動可能に上記固定コラム部材に支持された移動コラム部材、上記移動コラム部材の一端側にチルト可能に支持されたチルトヘッド、上記チルトヘッドに回転可能に支持され、一端にステアリングホィールを固定するためのホィールシャフト、上記プッシャーロッドの動作に連動して上記移動コラム部材を上記固定コラム部材に対してクランプ/アンクランプ状態にするためのコラムクランプ、上記チルトヘッドに揺動支軸を有する操作レバー、上記移動コラム部材に摺動可能に備えられたプッシャーロッド、及び、上記操作レバーの動作に連動することで上記プッシャーロッドに当接して上記操作レバーの動作を伝動するプッシャープレート、上記操作レバーの動作に連動して上記チルトヘッドを上記移動コラム部材に対してクランプ/アンクランプするためのチルトヘッドクランプを備えることを特徴とするステアリングコラム装置である。
第2番目の発明の解決手段は、第1番目の発明のステアリングコラム装置において、上記プッシャープレートは、上記チルトヘッドの全チルト範囲において上記プッシャーロッドと常に当接することが可能な充分に広い当接面を有していることを特徴とするステアリングコラム装置である。
第3番目の発明の解決手段は、第番目の発明のステアリングコラム装置において、上記プッシャーロッドには、上記プッシャープレートに向けて付勢するための付勢バネが設けられていることを特徴とするステアリングコラム装置である。
第4番目の発明の解決手段は、第3番目の発明のステアリングコラム装置において、上記付勢バネは、上記操作レバーが操作されないとき、この操作レバーをステアリングホィールから離れた位置に、また、上記コラムクランプ及び上記チルトヘッドクランプをそれぞれのクランプ位置に維持するための力を付与するものであることを特徴とするステアリングコラム装置である。
第5番目の発明の解決手段は、第番目の発明のステアリングコラム装置において、このステアリングコラム装置は、更に、上記移動コラム部材に備えられ、この移動コラム部材の中心軸と平行な軸のまわりに回転可能なコラムクランプシャフト、上記プッシャーロッドに一端が係合し他端が上記コラムクランプシャフトに固定された揺動アームを備え、上記操作レバーを操作するとき、この操作レバーの揺動は、上記プッシャープレートの揺動運動、上記プッシャーロッドの軸方向運動、上記揺動アームの揺動運動、及び上記コラムクランプシャフトの回転運動へと順次変換されること
を特徴とするステアリングコラム装置である。
本発明によれば、ステアリングホィールの近傍に設けられた単一のレバーによってテレスコピック機構及びチルティング機構の各クランプ/アンクランプ機構を操作できるとともに、ケーブルを用いていないためステアリングコラム装置から見苦しくはみ出す部分が無く、トラブルの発生も抑制でき、信頼性、操作性も向上させることができるという効果を奏する。また、運転時に操作レバー7が退避しているため、ハンドル操作を妨げる、あるいは誤ってステアリング装置をアンクランプするおそれがない。更に、このため、ステアリングホィールに組み込まれたエアバッグは正常な姿勢を保つことができるので、2時衝突時に正常な動作を行うことができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
* 全体概要
図1は、本発明の実施例1にかかるステアリングコラム装置1の外観図である。ステアリングコラム装置1は、固定コラム部材2、移動コラム部材3、コラムヘッド31、チルトヘッド4、ホィールシャフト5、コラムクランプ21、チルトヘッドクランプ41(図2参照)、操作レバー7、及び、機械的伝動装置を備えている。
固定コラム部材2には、車体取付部221、222が備えられており、この車体取付部221、222によって車体91に取り付けられる。上記固定コラム部材2には、移動コラム部材3が中心軸回りに回転不能且つ中心軸方向に移動可能に支持されている。上記移動コラム部材3の一端側にはコラムヘッド31が備えられており、このコラムヘッド31にはチルトヘッド4がチルト中心軸43を中心としてチルト可能に支持されている。このチルトヘッド4にはホィールシャフト5が回転可能に支持されており、その一端にはステアリングホィール92が固定される。
上記コラムヘッド31には、上記移動コラム部材3の中心軸と平行な軸のまわりに回転可能にコラムクランプシャフト6が設けられている。固定コラム部材2には、コラムクランプ21が備えられており、このコラムクランプ21に対して、上記コラムクランプシャフト6が移動可能であり、このコラムクランプシャフト6の回転によって、上記移動コラム部材3をクランプ/アンクランプ状態にすることができる。
また、上記コラムヘッド31には、チルトヘッドクランプ41が設けられており、上記チルトヘッド4をコラムヘッド31に対してクランプ/アンクランプする。上記チルトヘッド4には、揺動支軸によって操作レバー7が支持されており、この操作レバー7はステアリングホィール92に手をかけたまま操作可能となっている。操作レバー7の揺動は、機械的伝動装置を介して上記コラムクランプシャフト6の回転に変換され、この回転は上記コラムクランプ21に伝動され、移動コラム部材3のクランプ/アンクランプが行われる。更に、この操作レバー7の揺動は上記チルトヘッドクランプ41にも伝動され、チルトヘッド4のクランプ/アンクランプが行われる。
ホィールシャフト5の一端は、ステアリングコラム装置1内でユニバーサルジョイント931に接続され、更に、スプライン結合された一対の上中間軸941と下中間軸942(図3)、及び下側のユニバーサルジョイント932を介して、前車輪の方向を操作する機構へと接続されている。なお、図1中の点線は調整によってステアリングホィール92が取りうる位置と姿勢の幾例かを示している。
* チルトヘッドクランプ
図2は、ステアリングコラム装置1の一部を切り欠いた図1の要部拡大図である。図3は、ステアリングコラム装置1を図2の上から(P方向)から見たときの一部切り欠き上面図である。図4は、ステアリングコラム装置1を図2の下から(Q方向から)見たときの、下面図である。図5、図6及び図7は、それぞれ図2におけるA−A、B−B及びC−C断面図である。
チルトヘッドクランプ41は次のような構成を備える。移動コラム部材3には、チルト中心軸43にその中心を持つセグメントギヤ33(図2)がボルト34によって固定されており、セグメントギヤ33との間に空間を置いて背当部材341が設けられている。一方、上記空間内には、チルトヘッド4に軸441を中心として回動可能に支持されたギヤアーム44のギヤ部分442と、操作レバー7に設けられた突出部71が入り込んでいる。
上記ギヤアーム44は2本の脚からなるL字形状をなしており、一方の脚には上記ギヤ部分442が形成されている。上記ギヤアーム44の他方の脚443と上記突出部71の背部との間にはバネ711が介在し、突出部71の背部と脚443との間隔を押し広げるようなバイアスを与えている。
このバイアスによって、突出部71が左方向に押され、ギヤ部分442を背後から押すため、ギヤ部分442がセグメントギヤ33に向けて押し付けられ、それぞれの歯が相互に噛合する。なお、ギヤ部分442をセグメントギヤ33を押すとき、突出部71にかかる反力は背当部材341が受ける(図2、図6)。これにより、チルトヘッド4が固定される。チルトヘッド4は、ギヤ部分442とセグメントギヤ33が噛合可能な角度位置において段階的な位置で固定される。
操作レバー7の突出部71が図2中で右方向に動くとき、バネ711の押圧力によってギヤアーム44は図2において反時計回りに回転するため、これらの歯の噛合が外れる。したがって、チルト位置の調整時(このときテレスコ位置も調整可能である)には、操作レバー7の操作によって、突出部71が右方向に動くようになっている。
* ユニバーサルジョイント及び中間軸
図3に示されるように、上中間軸941の端部とホィールシャフト5の端部との間には、上側のユニバーサルジョイント931が構成されている。ユニバーサルジョイント931の中心はチルト中心軸43の軸線上にあるため、チルトヘッド4がチルトしてもその影響を受けないようになっている。
下中間軸942は固定コラム部材2に回転自在に支持されており、下中間軸942と上中間軸941がスプライン結合しているため、移動コラム部材3は図3の左右方向に移動可能になっている。スプライン結合によって移動位置に関わらず上中間軸941の回転は下中間軸942に伝達することが可能であり、ステアリングホィール92の高さを調整しても、ステアリングホィール92の回転を下中間軸942に伝達することができる。
* 固定コラム部材と移動コラム部材
図2に示すように、移動コラム部材3の円筒部には、軸方向に沿った長穴32が形成されており、この長穴32内に固定コラム部材2に設けられたストッパ部材22が係合している。移動コラム部材3は、長穴32とストッパ部材22によって、固定コラム部材2からの抜け出しとこれに対する回転が防止されているため、固定コラム部材2内を長穴32の範囲で軸方向に移動可能となっている。
固定コラム部材2は円筒状部231を備えており、円筒状部231の内部の2箇所にはリング状の摺動案内部232が設けられている(図3)。移動コラム部材3の円筒部外面はこの摺動案内部232によって移動コラム部材3の軸方向にがたつき無く移動可能になっている。コラムヘッド31の端面に設けられた緩衝ストッパ311は、調整時に移動コラム部材3が固定コラム部材2の端面に衝突したとき、金属同士の衝撃的な衝突を防止するために設けられた、ゴム、合成樹脂等でできた緩衝材である。
* コラムクランプ
コラムクランプ21の構成を図7、図8、及び、図9を用いて説明する。図7は、既述のように図2におけるC−C断面図、図8、図9は図7における一部拡大図であって、コラムクランプシャフト6の回転位置とクランプ/アンクランプ状態の関係を示している。コラムクランプ21は、固定コラム部材2に設けられており、第1ウェッジ211、第2ウェッジ212、クランプバー213、及び、反力部材2141、2142を備えている。固定コラム部材2には横方向からウェッジ穴215があけられており、このウェッジ穴215の一部は固定コラム部材2の空洞に開口している。第1ウェッジ211、及び、第2ウェッジ212は、それぞれが傾斜面2111、2112を備えており、この傾斜面2111、2112の側を向かい合わせるようにウェッジ穴215内に納められている。2つのウェッジの傾斜面2111、2112は移動コラム部材3の円筒部外周と向き合うことになる。
第1ウェッジ211、及び、第2ウェッジ212には、それぞれクランプバー穴2113、2114があけられており、この穴にクランプバー213が貫通している。クランプバー213の両端にはクランプバー穴2113、2114よりも外径の大きな反力部材2141、2142が固定されている。クランプバー213には一方の反力部材2142に接するようにコラムクランプシャフト穴216があけられており、この穴にコラムクランプシャフト6の実質的に楕円をなす非円形形状断面部が貫通している。
コラムクランプシャフト6の一端には揺動アーム61が固定されている。コラムクランプシャフト6の非円形形状断面部は、アンクランプ時には図8のように楕円長径方向が傾斜し、クランプ時には図9に示すように長径方向がクランプバー213の軸方向を向く。この構成により、図8の状態から揺動アーム61に揺動回転を与えると、コラムクランプシャフト6が回転し、図9の状態になる。このとき、楕円長径部の一方が反力部材2142が左方向に押されることにより、クランプバー213が左方に引っ張られ、更に反力部材2141が第1ウェッジを左方に押すことになる。一方、第2ウェッジは楕円長径部の他方によって右方に押される。この結果2つのウェッジが相互に接近するため、それぞれの傾斜面2111、2112が移動コラム部材3の円筒部外周を押圧することになり、移動コラム部材3が固定コラム部材2に対してクランプされる。なお、第1ウェッジ211、及び、第2ウェッジ212は一体となってわずかながら左右に移動可能なため、一方のウェッジのみが移動コラム部材3を強く押圧するようなアンバランスは生じない。
揺動アーム61を反対方向に揺動回転すると、上とは逆の動きによって第1ウェッジ211、及び、第2ウェッジ212が離反し、移動コラム部材3のクランプが解除される。
* 操作レバーと連動運動
次に操作レバー7の動きによって連動する各部材について説明する。操作レバー7はステアリングコラム装置1の下側にあり、図3には、この操作レバー7、この揺動の中心となるレバー中心軸72、操作レバー7に固定されたプッシャープレート73、及びプッシャーロッド74が部分的に見えている。これを下から見たときの図4には、操作レバー7の全体、及び、高さ及び傾き調整するために操作レバー7が操作されたとき(つまり、操作レバー7の操作端701がステアリングホィール92に向けて引きつけられたとき)の状態が実線で示されている(点線は非操作時)。
鍔742を備えているプッシャーロッド74は、コラムヘッド31上にチルト中心軸43と平行な方向に摺動自在に支持されている。プッシャーロッド74には鍔742を図10において左方向に付勢する付勢バネ741が貫通しており、その端部にはその直角方向に長い小さな長穴743が設けられている。プッシャーロッド74の端部は、この長穴743を介して揺動アーム61の一端と軸係合している。長穴743はプッシャーロッド74が軸方向に移動したときに揺動アーム61との関係位置がずれる量を吸収するためのものである。
付勢バネ741がプッシャーロッド74を左方向に付勢することによって、プッシャーロッド74の左側先端は常にプッシャープレート73に当接し、その右側先端で軸係合する揺動アーム61は時計方向の回転付勢力が付与されている。揺動アーム61に与えられた揺動付勢力はコラムクランプシャフト6をクランプ位置(図9、なお、図9と図10では向きが異なるため左右が反転している点に注意)に維持する。このときの揺動アーム61の位置が実線で示されている。
* プッシャープレート
チルトヘッド4は、コラムヘッド31上をチルトするため、チルトの量(角度)に応じて、プッシャープレート73に対するプッシャーロッド74の位置関係が変化する。図11には、チルトヘッド4をチルトさせた2つの位置を点線と実線で示す。プッシャーロッド74はコラムヘッドに支持されているためチルトによって位置を変えないが、プッシャープレート73はチルト中心軸43から離れているため、チルトヘッド4をチルトさせるときプッシャーロッド74との相対位置が変化する。このため、どの角度位置でもプッシャーロッド74がプッシャープレート73に当接するようにプッシャープレート73にはホッケーのスティックのように曲がった広い当接面形状を持たせている。
* ステアリングホィールの調整操作
以下、ステアリングホィール92の高さ、及び、傾斜角度を調整するときの操作と各部材の動作について説明する。運転者はステアリングホィール92に手(親指)を掛けたまま、例えば人差し指から小指までを伸ばして操作レバー7を手前に引く(図3)。これにより操作レバー7は、図4(図4は下から見た図であるため左右逆転している。)に示すようにレバー中心軸72を中心として揺動する。
操作レバー7の揺動によって、突出部71が図2における右側に移動しギヤアーム44が反時計方向に回動する。ギヤアーム44の回動によって、セグメントギヤ33の歯とギヤアーム44のギヤ部分の歯との噛合が外れ、チルトヘッド4はチルト可能になる(図2)。
同時に、操作レバー7の揺動は、プッシャープレート73を揺動させる(図4)。この揺動によってプッシャープレート73は付勢バネ741にうち勝ってプッシャーロッド74を図面上方向に押す(図4)。上記動きは図10ではプッシャーロッド74の右方向の動きとなる。
プッシャーロッド74の右方向の動きは、揺動アーム61の揺動を、したがって、コラムクランプシャフト6の回動を起こす。コラムクランプシャフト6が回動すると、それまで図9に示すように長径部が水平の状態であったコラムクランプシャフト6は図8に示すように傾斜した状態になる。これによって図7のように接近していた第1ウェッジ211と第2ウェッジ212は、互いに離間するため移動コラム部材のクランプが解除される。
こうして、チルトヘッド4はチルト可能に、コラムヘッド31は高さ方向に移動可能になるので、運転者はステアリングホィール92及び操作レバー7から手を離すことなくステアリングホィール92の高さ位置とチルト位置を調整することができる。なお、チルトヘッドクランプ41が解除されたとき、チルトヘッド4には、その重量によりあたかも人が首をうなだれるときのような下向きの力が働く。このため、カウンターバランス用の強めのバネ45(図4)が設けられており、このような力を相殺し、あるいは、さらには運転者の乗降を容易にするためステアリングホィール92を最も上側の傾斜位置に維持するような力をチルトヘッド4に与える。
調整が終わり、操作レバー7に掛けた指を離すと、付勢バネ741(及びバネ711)の力によって、操作レバー7はもとの位置(図3の実線の位置)に戻る。操作レバー7が元の位置に戻ると上と逆の動作によりチルトヘッド4とコラムヘッド31(移動コラム部材3)がともにクランプされる。付勢バネ741は、上記操作レバー7が操作されないとき、この操作レバー7をステアリングホィール92から離れた位置に、また、コラムクランプ21及びチルトヘッドクランプ41をそれぞれのクランプ位置に維持するための力を付与している。なお、操作レバー7の操作部(先端部分)をステアリングホィール92に過度に接近させると干渉により運転時のハンドル操作の妨げとなる可能性がある。このためステアリングホィールの高さ・角度を調整しないときには、この操作部がステアリングホィールから適宜の距離だけ離れた位置をとるようにする。更に、このような干渉をより確実に防止するため、操作レバー7を折り畳み可能、あるいは、伸縮可能な構造とすることができる。
以下、操作レバー7を折り畳み可能にしたステアリングコラム装置を実施例2として示す。実施例1における図2及び図6乃至図10は実施例2と共通しており、図12、図13、図14、図15、及び図16は、実施例2を説明するための図であって、それぞれ実施例1の図1、図3、図4、図5、及び図11に対応する。操作レバー7の構造を除いて、実質的に実施例1と同様であるが、重複をいとわず説明する。
* 全体概要
図12は、本発明の実施例2にかかるステアリングコラム装置1の外観図である。ステアリングコラム装置1は、固定コラム部材2、移動コラム部材3、コラムヘッド31、チルトヘッド4、ホィールシャフト5、コラムクランプ21、チルトヘッドクランプ41(図2参照)、操作レバー7、及び、機械的伝動装置を備えている。
固定コラム部材2には、車体取付部221、222が備えられており、この車体取付部221、222によって車体91に取り付けられる。上記固定コラム部材2には、移動コラム部材3が中心軸回りに回転不能且つ中心軸方向に移動可能に支持されている。上記移動コラム部材3の一端側にはコラムヘッド31が備えられており、このコラムヘッド31にはチルトヘッド4がチルト中心軸43を中心としてチルト可能に支持されている。このチルトヘッド4にはホィールシャフト5が回転可能に支持されており、その一端にはステアリングホィール92が固定される。
上記コラムヘッド31には、上記移動コラム部材3の中心軸と平行な軸のまわりに回転可能にコラムクランプシャフト6が設けられている。固定コラム部材2には、コラムクランプ21が備えられており、このコラムクランプ21に対して、上記コラムクランプシャフト6が移動可能であり、このコラムクランプシャフト6の回転によって、上記移動コラム部材3をクランプ/アンクランプ状態にすることができる。
また、上記コラムヘッド31には、チルトヘッドクランプ41が設けられており、上記チルトヘッド4をコラムヘッド31に対してクランプ/アンクランプする。上記チルトヘッド4には、揺動支軸によって操作レバー7が支持されており、この操作レバー7はステアリングホィール92に手をかけたまま操作可能となっている。操作レバー7の揺動は、機械的伝動装置を介して上記コラムクランプシャフト6の回転に変換され、この回転は上記コラムクランプ21に伝動され、移動コラム部材3のクランプ/アンクランプが行われる。更に、この操作レバー7の揺動は上記チルトヘッドクランプ41にも伝動され、チルトヘッド4のクランプ/アンクランプが行われる。
ホィールシャフト5の一端は、ステアリングコラム装置1内でユニバーサルジョイント931に接続され、更に、スプライン結合された一対の上中間軸941と下中間軸942(図13)、及び下側のユニバーサルジョイント932を介して、前車輪の方向を操作する機構へと接続されている。なお、図12中の点線は調整によってステアリングホィール92が取りうる位置と姿勢の幾例かを示している。
* チルトヘッドクランプ
実施例1と共通の図2は、ステアリングコラム装置1の一部を切り欠いた図12の要部拡大図である。図13は、ステアリングコラム装置1を図2の上から(P方向)から見たときの一部切り欠き上面図である。図14は、ステアリングコラム装置1を図2の下から(Q方向から)見たときの、下面図である。
チルトヘッドクランプ41は次のような構成を備える。移動コラム部材3には、チルト中心軸43にその中心を持つセグメントギヤ33(図2)がボルト34によって固定されており、セグメントギヤ33との間に空間を置いて背当部材341が設けられている。一方、上記空間内には、チルトヘッド4に軸441を中心として回動可能に支持されたギヤアーム44のギヤ部分442と、操作レバー7に設けられた突出部71が入り込んでいる。
上記ギヤアーム44は2本の脚からなるL字形状をなしており、一方の脚には上記ギヤ部分442が形成されている。上記ギヤアーム44の他方の脚443と上記突出部71の背部との間にはバネ711が介在し、突出部71の背部と脚443との間隔を押し広げるようなバイアスを与えている。
このバイアスによって、突出部71が左方向に押され、ギヤ部分442を背後から押すため、ギヤ部分442がセグメントギヤ33に向けて押し付けられ、それぞれの歯が相互に噛合する。なお、ギヤ部分442をセグメントギヤ33を押すとき、突出部71にかかる反力は背当部材341が受ける(図2、図16)。これにより、チルトヘッド4が固定される。チルトヘッド4は、ギヤ部分442とセグメントギヤ33が噛合可能な角度位置において段階的な位置で固定される。
操作レバー7の突出部71が図2中で右方向に動くとき、バネ711の押圧力によってギヤアーム44は図2において反時計回りに回転するため、これらの歯の噛合が外れる。したがって、チルト位置の調整時(このときテレスコ位置も調整可能である)には、操作レバー7の操作によって、突出部71が右方向に動くようになっている。
* ユニバーサルジョイント及び中間軸
図13に示されるように、上中間軸941の端部とホィールシャフト5の端部との間には、上側のユニバーサルジョイント931が構成されている。ユニバーサルジョイント931の中心はチルト中心軸43の軸線上にあるため、チルトヘッド4がチルトしてもその影響を受けないようになっている。
下中間軸942は固定コラム部材2に回転自在に支持されており、下中間軸942と上中間軸941がスプライン結合しているため、移動コラム部材3は図13の左右方向に移動可能になっている。スプライン結合によって移動位置に関わらず上中間軸941の回転は下中間軸942に伝達することが可能であり、ステアリングホィール92の高さを調整しても、ステアリングホィール92の回転を下中間軸942に伝達することができる。
* 固定コラム部材と移動コラム部材
図2に示すように、移動コラム部材3の円筒部には、軸方向に沿った長穴32が形成されており、この長穴32内に固定コラム部材2に設けられたストッパ部材22が係合している。移動コラム部材3は、長穴32とストッパ部材22によって、固定コラム部材2からの抜け出しとこれに対する回転が防止されているため、固定コラム部材2内を長穴32の範囲で軸方向に移動可能となっている。
固定コラム部材2は円筒状部231を備えており、円筒状部231の内部の2箇所にはリング状の摺動案内部232が設けられている(図13)。移動コラム部材3の円筒部外面はこの摺動案内部232によって移動コラム部材3の軸方向にがたつき無く移動可能になっている。コラムヘッド31の端面に設けられた緩衝ストッパ311は、調整時に移動コラム部材3が固定コラム部材2の端面に衝突したとき、金属同士の衝撃的な衝突を防止するために設けられた、ゴム、合成樹脂等でできた緩衝材である。
* コラムクランプ
コラムクランプ21の構成を実施例1と共通の図7、図8、及び、図9を用いて説明する。図7は、既述のように図2におけるC−C断面図、図8、図9は図7における一部拡大図であって、コラムクランプシャフト6の回転位置とクランプ/アンクランプ状態の関係を示している。コラムクランプ21は、固定コラム部材2に設けられており、第1ウェッジ211、第2ウェッジ212、クランプバー213、及び、反力部材2141、2142を備えている。固定コラム部材2には横方向からウェッジ穴215があけられており、このウェッジ穴215の一部は固定コラム部材2の空洞に開口している。第1ウェッジ211、及び、第2ウェッジ212は、それぞれが傾斜面2111、2112を備えており、この傾斜面2111、2112の側を向かい合わせるようにウェッジ穴215内に納められている。2つのウェッジの傾斜面2111、2112は移動コラム部材3の円筒部外周と向き合うことになる。
第1ウェッジ211、及び、第2ウェッジ212には、それぞれクランプバー穴2113、2114があけられており、この穴にクランプバー213が貫通している。クランプバー213の両端にはクランプバー穴2113、2114よりも外径の大きな反力部材2141、2142が固定されている。クランプバー213には一方の反力部材2142に接するようにコラムクランプシャフト穴216があけられており、この穴にコラムクランプシャフト6の実質的に楕円をなす非円形形状断面部が貫通している。
コラムクランプシャフト6の一端には揺動アーム61が固定されている。コラムクランプシャフト6の非円形形状断面部は、アンクランプ時には図8のように楕円長径方向が傾斜し、クランプ時には図9に示すように長径方向がクランプバー213の軸方向を向く。この構成により、図8の状態から揺動アーム61に揺動回転を与えると、コラムクランプシャフト6が回転し、図9の状態になる。このとき、楕円長径部の一方が反力部材2142が左方向に押されることにより、クランプバー213が左方に引っ張られ、更に反力部材2141が第1ウェッジを左方に押すことになる。一方、第2ウェッジは楕円長径部の他方によって右方に押される。この結果2つのウェッジが相互に接近するため、それぞれの傾斜面2111、2112が移動コラム部材3の円筒部外周を押圧することになり、移動コラム部材3が固定コラム部材2に対してクランプされる。なお、第1ウェッジ211、及び、第2ウェッジ212は一体となってわずかながら左右に移動可能なため、一方のウェッジのみが移動コラム部材3を強く押圧するようなアンバランスは生じない。
揺動アーム61を反対方向に揺動回転すると、上とは逆の動きによって第1ウェッジ211、及び、第2ウェッジ212が離反し、移動コラム部材3のクランプが解除される。
* 操作レバーと連動運動
次に操作レバー7の動きによって連動する各部材について説明する。操作レバー7はステアリングコラム装置1の下側にあり、図13には、この操作レバー7、この揺動の中心となるレバー中心軸72、操作レバー7に固定されたプッシャープレート73、及びプッシャーロッド74が部分的に見えている。これを下から見たときの図14には、操作レバー7の全体、及び、高さ及び傾き調整するために操作レバー7が操作されたとき(つまり、操作レバー7の操作端701がステアリングホィール92に向けて引きつけられたとき)の状態が実線で示されている(点線は非操作時)。
鍔742を備えているプッシャーロッド74は、コラムヘッド31上にチルト中心軸43と平行な方向に摺動自在に支持されている。プッシャーロッド74には鍔742を実施例1と共通の図10において左方向に付勢する付勢バネ741が貫通しており、その端部にはその直角方向に長い小さな長穴743が設けられている。プッシャーロッド74の端部は、この長穴743を介して揺動アーム61の一端と軸係合している。長穴743はプッシャーロッド74が軸方向に移動したときに揺動アーム61との関係位置がずれる量を吸収するためのものである。
付勢バネ741がプッシャーロッド74を左方向に付勢することによって、プッシャーロッド74の左側先端は常にプッシャープレート73に当接し、その右側先端で軸係合する揺動アーム61は時計方向の回転付勢力が付与されている。揺動アーム61に与えられた揺動付勢力はコラムクランプシャフト6をクランプ位置(図9、なお、図9と図10では向きが異なるため左右が反転している点に注意)に維持する。このときの揺動アーム61の位置が実線で示されている。
* プッシャープレート
チルトヘッド4は、コラムヘッド31上をチルトするため、チルトの量(角度)に応じて、プッシャープレート73に対するプッシャーロッド74の位置関係が変化する。図16には、チルトヘッド4をチルトさせた2つの位置を点線と実線で示す。プッシャーロッド74はコラムヘッドに支持されているためチルトによって位置を変えないが、プッシャープレート73はチルト中心軸43から離れているため、チルトヘッド4をチルトさせるときプッシャーロッド74との相対位置が変化する。このため、どの角度位置でもプッシャーロッド74がプッシャープレート73に当接するようにプッシャープレート73にはホッケーのスティックのように曲がった広い当接面形状を持たせている。
* 操作レバー
操作レバー7は、実施例1と異なり、操作レバー本体部705とこれに軸支された操作端701とを備えており、操作端701はステアリングホィール92に手を掛けたままこの手で操作可能な操作位置とステアリングホィール92から離隔した退避位置との間で折り畳み可能である。更に、操作端部701は、操作レバー本体部705の端部に軸ピン702によって軸支されており、この軸ピン702にはバネ(例えば、コイルばね703)が嵌合している。コイルばね703の2つの鈎状端は操作レバー本体部705と操作端部701とにそれぞれ掛止されているため、コイルばね703のバイアス力によって操作端部701は通常では退避位置つまり操作レバー本体部705に向けて折り畳まれている。
* ステアリングホィールの調整操作
以下、ステアリングホィール92の高さ、及び、傾斜角度を調整するときの操作と各部材の動作について説明する。運転者はステアリングホィール92から一旦手を離して操作端部701を引き出した後は、ステアリングホィール92に手(親指)を掛けたまま、例えば人差し指から小指までを伸ばして操作レバー7を手前に引く(図13)。これにより操作レバー7は、図14(図14は下から見た図であるため左右逆転している。)に示すようにレバー中心軸72を中心として揺動する。
操作レバー7の揺動によって、突出部71が図2における右側に移動しギヤアーム44が反時計方向に回動する。ギヤアーム44の回動によって、セグメントギヤ33の歯とギヤアーム44のギヤ部分の歯との噛合が外れ、チルトヘッド4はチルト可能になる(図2)。
同時に、操作レバー7の揺動は、プッシャープレート73を揺動させる(図14)。この揺動によってプッシャープレート73は付勢バネ741にうち勝ってプッシャーロッド74を図面上方向に押す(図14)。上記動きは共通の図10ではプッシャーロッド74の右方向の動きとなる。
プッシャーロッド74の右方向の動きは、揺動アーム61の揺動を、したがって、コラムクランプシャフト6の回動を起こす。コラムクランプシャフト6が回動すると、それまで図9(共通図)に示すように長径部が水平の状態であったコラムクランプシャフト6は図8(共通図)に示すように傾斜した状態になる。これによって図7(共通図)のように接近していた第1ウェッジ211と第2ウェッジ212は、互いに離間するため移動コラム部材のクランプが解除される。
こうして、チルトヘッド4はチルト可能に、コラムヘッド31は高さ方向に移動可能になるので、運転者は操作端部701を退避位置から引き出した後は、ステアリングホィール92及び操作レバー7から手を離すことなくステアリングホィール92の高さ位置とチルト位置を調整することができる。なお、チルトヘッドクランプ41が解除されたとき、チルトヘッド4には、その重量によりあたかも人が首をうなだれるときのような下向きの力が働く。このため、カウンターバランス用の強めのバネ45(図14)が設けられており、このような力を相殺し、あるいは、さらには運転者の乗降を容易にするためステアリングホィール92を最も上側の傾斜位置に維持するような力をチルトヘッド4に与える。
調整が終わり、操作レバー7に掛けた指を離すと、付勢バネ741(及びバネ711)の力によって、操作レバー7はもとの位置(図13の実線の位置)に戻る。操作レバー7が元の位置に戻ると上と逆の動作によりチルトヘッド4とコラムヘッド31(移動コラム部材3)がともにクランプされる。付勢バネ741は、上記操作レバー7が操作されないとき、この操作レバー7をステアリングホィール92から離れた位置に、また、コラムクランプ21及びチルトヘッドクランプ41をそれぞれのクランプ位置に維持するための力を付与している。この実施例2では、運転時に操作レバー7の操作端部701が退避しているため、ハンドル操作を妨げる、あるいは誤ってステアリング装置をアンクランプするおそれがない。
実施例3のステアリングコラム装置は、全体としては実施例1、2とほぼ同様な構造を備えているため、重複する説明を省略する。また、符号はこれらの説明におけると実質的に同様である。このステアリングコラム装置は実施例2のような操作レバーの折り畳み構造を有するほか、更に操作レバー7が折り畳まれた時にカウルに添うように接近する構造を備えている。図17は、実施例1の図3及び実施例2の図13に対応する実施例3、ステアリングコラム装置1を図2の上から(P方向)から見たときの一部切り欠き上面図である。
チルトヘッド4には、このチルトヘッド4を覆うとともに、ホィールシャフト5を貫通させるためのシャフト穴351とこのシャフト穴351と分離あるいは連続しており上記操作レバーを貫通させるためのレバー穴352を持ったカウル35が設けられており、操作端701がカウル35に添うように接近して退避位置に折り畳まれる。このため、操作端701を折り畳むための軸ピン702、コイルばね703は操作レバー7の根本付近に設けられている。折り畳まれたとき操作端701がレバー穴352を覆い隠すため見栄え良くすることができる。
また、上記カウル35の側面には係止穴354が設けられているとともに、操作端701には係止突起704が設けられている。退避位置では、操作端701の係止突起704がこの係止穴354内に収まる。車輌の2次衝突のコラプス時に、操作レバー7が右方向に押された場合でも、係止突起704と係止穴354とが係合しているため、誤作動(アンクランプ)するおそれをなくしている。これにより、ステアリングホィール92に組み込まれたエアバッグは正常な姿勢を保つことができるので、2次衝突時に正常な動作を行うことができる。なお、係止穴354は、チルトヘッド4に直接設けることもできる。
なお、上に説明した実施例3では、係止穴354がカウル35に設けられているが、この係止穴354は、チルトヘッド4の本体に直接設けるようにすることができる。これによりカウル35を有しないタイプのステアリングコラム装置に対しても上記したような2次衝突時の誤作動の問題を無くすことができる。
実施例4のステアリングコラム装置は、全体としては実施例1、2、3とほぼ同様な構造を備えているため、重複する説明を省略する。また、符号はこれらの説明におけると実質的に同様である。このステアリングコラム装置における操作レバー7はその操作端701がステアリングホィール92から遠く離れた位置に退避するように折り畳まれるが、この折り畳みは実施例2、3のように完全な形で行われるわけではない。図18は、実施例1の図3、実施例2の図13及び実施例3の図17に対応し、実施例4のステアリングコラム装置1を図2の上から(P方向)から見たときの一部切り欠き上面図である。
操作端701を折り畳むための軸ピン702、コイルばね703は操作レバー7の根本付近に設けられているが、退避時には図18に示すように操作端701がほぼ直角方向で停止させるために操作レバー本体705が係止面706を備えている。退避時にはコイルばね703によってバイアスされた操作端701がこれに突き当たってこの位置で停止する。
以上に示した実施例では、ステアリングホィールの近傍に設けられた単一のレバーによってテレスコピック機構及びチルティング機構の各クランプ/アンクランプ機構を操作できるとともに、ケーブルを用いていないためステアリングコラム装置から見苦しくはみ出す部分が無く、トラブルの発生も抑制でき、信頼性、操作性も向上させることができる。
本発明の実施例1にかかるステアリングコラム装置1の外観図である。 ステアリングコラム装置1の一部を切り欠いた図1の要部拡大図である。実施例1〜4までの共通図面である。 実施例1のステアリングコラム装置1を図2の上から(P方向)から見たときの一部切り欠き上面図である。 実施例1のステアリングコラム装置1を図2の下から(Q方向から)見たときの、下面図である。 実施例1に関して図2におけるA−A断面図である。 図2におけるB−B断面図である。実施例1〜4の共通図面である。 図2におけるC−C断面図である。実施例1〜4の共通図面である。 図7における一部拡大図であって、アンクランプ状態のときのコラムクランプシャフト6の回転位置を示している。実施例1〜4の共通図面である。 図7における一部拡大図であって、クランプ状態のときのコラムクランプシャフト6の回転位置を示している。実施例1〜4の共通図面である。 図2におけるD−D断面図である。実施例1〜4の共通図面である。 実施例1のチルトヘッド4をチルトさせたときの2つの位置を点線と実線で示す説明図である。 本発明の実施例2にかかるステアリングコラム装置1の外観図である。 実施例2のステアリングコラム装置1を図2の上から(P方向)から見たときの一部切り欠き上面図である。 実施例2のステアリングコラム装置1を図2の下から(Q方向から)見たときの、下面図である。 実施例2に関して図2におけるA−A断面図である。 実施例2のチルトヘッド4をチルトさせたときの2つの位置を点線と実線で示す説明図である。 実施例3のステアリングコラム装置1を図2の上から(P方向)から見たときの一部切り欠き上面図である。 実施例4のステアリングコラム装置1を図2の上から(P方向)から見たときの一部切り欠き上面図である。
符号の説明
1 ステアリングコラム装置
2 固定コラム部材
21 コラムクランプ
211 第1ウェッジ
2111、2112 傾斜面
2113、2114 クランプバー穴
212 第2ウェッジ
213 クランプバー
2141、2142 反力部材
215 ウェッジ穴
216 コラムクランプシャフト穴
22 ストッパ部材
221、222 車体取付部
231 円筒状部
232 摺動案内部
3 移動コラム部材
31 コラムヘッド
311 緩衝ストッパ
32 長穴
33 セグメントギヤ
34 ボルト
341 背当部材
35 カウル
351 シャフト穴
352 レバー穴
354 係止穴
4 チルトヘッド
41 チルトヘッドクランプ
43 チルト中心軸
44 ギヤアーム
441 軸
442 ギヤ部分
443 脚
45 バネ
5 ホィールシャフト
6 コラムクランプシャフト
61 揺動アーム
7 操作レバー
701 操作端、操作端部
702 軸ピン
703 コイルばね
704 係止突起
705 操作レバー本体部
706 係止面
71 突出部
711 バネ
72 レバー中心軸
73 プッシャープレート
74 プッシャーロッド
741 付勢バネ
742 鍔
743 長穴
91 車体
92 ステアリングホィール
931、932 ユニバーサルジョイント
941 上中間軸
942 下中間軸

Claims (5)

  1. 車体に取り付けるための車体取付部を備えた固定コラム部材、
    中心軸回りに回転不能且つ中心軸方向に移動可能に上記固定コラム部材に支持された移動コラム部材、
    上記移動コラム部材の一端側にチルト可能に支持されたチルトヘッド、
    上記チルトヘッドに回転可能に支持され、一端にステアリングホィールを固定するためのホィールシャフト、
    上記チルトヘッドに揺動支軸を有する操作レバー、
    上記移動コラム部材に摺動可能に備えられたプッシャーロッド、
    上記プッシャーロッドの動作に連動して上記移動コラム部材を上記固定コラム部材に対してクランプ/アンクランプ状態にするためのコラムクランプ、及び、
    上記操作レバーの動作に連動することで上記プッシャーロッドに当接して上記操作レバーの動作を伝動するプッシャープレート、
    上記操作レバーの動作に連動して上記チルトヘッドを上記移動コラム部材に対してクランプ/アンクランプするためのチルトヘッドクランプ
    を備えることを特徴とするステアリングコラム装置。
  2. 請求項1に記載されたステアリングコラム装置において、
    上記プッシャープレートは、上記チルトヘッドの全チルト範囲において上記プッシャーロッドと常に当接することが可能な充分に広い当接面を有していること
    を特徴とするステアリングコラム装置。
  3. 請求項に記載されたステアリングコラム装置において、
    上記プッシャーロッドには、上記プッシャープレートに向けて付勢するための付勢バネが設けられていること
    を特徴とするステアリングコラム装置。
  4. 請求項3に記載されたステアリングコラム装置において、
    上記付勢バネは、上記操作レバーが操作されないとき、この操作レバーをステアリングホィールから離れた位置に、また、上記コラムクランプ及び上記チルトヘッドクランプをそれぞれのクランプ位置に維持するための力を付与するものであること
    を特徴とするステアリングコラム装置。
  5. 請求項1に記載されたステアリングコラム装置において、
    このステアリングコラム装置は、更に、
    上記移動コラム部材に備えられ、この移動コラム部材の中心軸と平行な軸のまわりに回転可能なコラムクランプシャフト、
    上記プッシャーロッドに一端が係合し他端が上記コラムクランプシャフトに固定された揺動アームを備え、
    上記操作レバーを操作するとき、この操作レバーの揺動は、上記プッシャープレートの揺動運動、上記プッシャーロッドの軸方向運動、上記揺動アームの揺動運動、及び上記コラムクランプシャフトの回転運動へと順次変換されること
    を特徴とするステアリングコラム装置。
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