JP4192092B2 - アルコール消費量を検出するための方法および手段 - Google Patents

アルコール消費量を検出するための方法および手段 Download PDF

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Description

本発明は、サンプルからアルコール消費量(過剰摂取)を検出するための方法に関する。より具体的には、本発明は、ヒト身体サンプルからアルコール消費量を検出するための方法、該方法において使用する抗体、該抗体を含む検査キット、および該抗体を産生するハイブリドーマに関する。さらに、本発明は、該抗体を産生するための方法、該方法により産生された抗体、および該抗体の使用に関する。
過度のアルコールの摂取は健康を害するものであり、国民健康上の共通の問題である。医療センターおよび病院にいるかなりの数の患者はアルコールのヘビーユーザーであり、患者の疾患がアルコールにより引き起こされたという場合もある。ところが、患者自身は自己の飲酒問題を公表しない。しかしながら、アルコール関連問題がより深刻になるのを防ぐために、または少なくともその進行を遅らせるために、また必要であれば、より効率的な治療を患者に提供するために、患者の治療計画を立てる際に飲酒問題を明らかにすることは重要である。患者は通常自分がアルコールのヘビーユーザーであることを明らかにしないことから、医師は別の方法(例えば臨床検査)により過度のアルコールの摂取を認識し得なければならない。
摂取されたアルコール(エタノール)の大半は、体内で酸化されてアセトアルデヒドと酢酸になり、さらにアセチル補酵素A(AcCoA)になる。長期にわたるアルコールの大量摂取は肝障害(脂肪肝、アルコール性肝炎または肝硬変)を引き起こし得る。おそらく、これらは、肝酵素の値の変化として見出され得る。
しかしながら、過度のアルコール摂取であったとしても、通常の臨床検査(例えば肝酵素の値の測定による)によって常に検出し得るとは限らない。したがって、この目的のためのより優れた試験法を提供することが以前から求められていた。アルコール消費量を測定する別の方法がStibler (1991)中に記載されている。この文献では、サンプル中の脱シアル化されたトランスフェリンの量を、クロマトグラフィー的にまたは免疫学的に測定する。アルコールの消費によりこのトランスフェリン種の量は増加し、たとえこの方法がさほど特異的でないとしても、おそらく今のところ最善のアルコール消費の指標である。
アルコール消費量のその他の可能な指標がホスファチジルエタノール(PEth)である。ホスファチジルエタノールはアルコール存在下でのみ体内で形成される異常リン脂質である。アルコールを飲んだヒトの血液中にもみられた(Varga et al. 1998)。この反応はホスホリパーゼD(この酵素はホスファチジルコリンのコリン部分とエタノールを置換する)により触媒される。反応を図1に示す。国際公開WO90/07008に開示された方法において、ホスファチジルエタノールがアルコール消費量のマーカーとして間接的に使用されている。この方法では、血液中のリンパ球を単離し、次いでエタノールと細胞刺激物質ホルボールエステルとともに培養することにより、リンパ球からホスファチジルエタノールが産生される。得られた放射活性ホスファチジルエタノールを測定する。上記文献によれば、ホスファチジルエタノールを産生しうる能力が平均よりも高いヒトが、よりアルコール依存症になる傾向がある。この方法は極めて労力を要するものであり、また得られる結果も矛盾を含む。Gunnarssonら (1998)は、ホスファチジルエタノールをリンパ細胞培養物中ではなく血液中で直接測定する、より簡便な方法について記載している。この方法では、ヘキサン-イソプロパノール抽出によりヘパリン添加血液から脂質画分を単離し、ホスファチジルエタノールの存在についてマススペクトロメトリーまたは液体クロマトグラフィーのいずれかにより調べる。これらの技術もまた、ルーチンワークとして適合させるには複雑すぎる。
ホスファチジルエタノールをアッセイするための上記した方法のいずれもが、アルコール消費量を検出するためにはあまり信用できない。さらに、多くの労力を要し複雑であることから、これらの方法は臨床上のルーチンワークとしては適さないものとなっている。ルーチンの検査業務に適した信頼しうる方法を提供しようとする試みは未だ成功していない。
イムノアッセイ法は、臨床検査に好適であることが多い。しかしながら、ホスファチジルアルコールに関するかぎり、小分子に対する抗体作製が困難であるということが問題となっている。従来、小ペプチドまたはステロイドホルモンは、より大きな担体タンパク質と結合させる。ところが、従来の担体は脂質抗原に対してあまり適さない。しかしながら、予想外に、抗体がホスファチジルアルコールに対して首尾よく作製され、アルコールの大量消費を検出するための、著しく簡便性の向上したアッセイが可能になった。このようにして、アルコール消費の結果として体内に形成されるホスファチジルアルコールを免疫学的に測定することによるアルコールの大量消費を検出するための発明を完成した。
従来技術と比較した本発明の方法の利点としては、信頼性、低労力性および迅速性、ならびに高価なクロマトグラフィー装置および/または分光分析装置を必要としないという事実が挙げられる。本発明の方法は、小規模の医療サービス(アルコール乱用者のための福祉事業)ユニットにおいて日常的に使用するのにも適しており、患者の症状を柔軟な様式でモニタリングすることを可能にする。本発明の抗体は、アルコール疾患について行われる研究以外のその他の研究においても使用することができる。
本発明はヒト身体サンプルからアルコール消費量を検出するための方法を提供する。本発明の方法は、ホスファチジルアルコールを認識する抗体により該サンプルからホスファチジルアルコールを測定することを特徴とし、サンプル中にホスファチジルアルコールが存在することがそのヒトのアルコール消費量を示す。さらに、本発明は、ホスファチジルアルコールを認識することを特徴とする、該方法に有用な抗体を提供する。さらに、本発明は、ホスファチジルアルコールを認識する抗体を含んでなることを特徴とする検査キットを提供する。さらに、本発明は、ホスファチジルアルコールを認識する抗体を産生することを特徴とするハイブリドーマを提供する。
さらに、本発明の態様の一つは、ホスファチジルアルコールを認識する抗体の作製方法に関し、その方法は、リポタンパク質中に取り込まれたホスファチジルアルコールを用いて動物を免疫し、a) 該動物により産生されたホスファチジルアルコール認識抗体を回収すること、 またはb) 該抗体を産生する免疫動物の細胞と不死化細胞株とをハイブリドーマを産生させるために融合し、所望の抗体を産生するハイブリドーマを選択し、かつ、該ハイブリドーマにより産生される抗体を回収すること、を特徴とする。さらに、本発明は、上記方法により作製された抗体、およびイムノアッセイにおける本発明の抗体の使用に関する。
本発明の基本となる考え方は、ホスファチジルアルコールに対する抗体の作製に成功したということである。このことは、リポタンパク質中にホスファチジルアルコールを取り込ませ、このリポタンパク質中に取り込ませたホスファチジルアルコールを免疫における抗原として使用する事により可能となった。これにより、リン脂質分子(この場合、ホスファチジルアルコール)の極性部分に対する抗体が提供される。「ホスファチジルアルコール」とは、ホスファチジン酸のエステルであり、この場合、その脂肪酸部分は、通常、天然のホスファチジルコリンの脂肪酸部分と同一である。「リポタンパク質」とは、タンパク質部分と脂質部分の両方を含む化合物のことをいう。これらは細胞膜中および体内を循環するリポタンパク質粒子として存在する。リポタンパク質粒子はホスファチジルアルコールの担体として機能するのに好適である。リン脂質とタンパク質の他に、リポタンパク質粒子は、トリグリセリドやコレステロールなどその他の成分をさらに含む。リポタンパク質粒子は、例えばその密度に基づいて分類される。例えば、以下のリポタンパク質粒子を免疫原の調製に使用することができる: VLDL (超低密度リポタンパク質)、LDL (低密度リポタンパク質)、HDL (高密度リポタンパク質)、VHDL (超高密度リポタンパク質)、IDL (中密度リポタンパク質)またはLp(a)リポタンパク質。LDL、HDLおよびVLDLを使用することにより良好な結果が得られた。
ホスファチジルアルコール、好ましくはホスファチジルエタノールを少量の溶媒に溶解し、水溶液中でリポタンパク質中に送達する。ホスファチジルアルコールは、溶媒の濃度が希釈されると、リポタンパク質表面の脂質の間に到達する。免疫する動物の身体が、リポタンパク質の表面に現れる小分子脂質の極性残基(エタノールの場合エチル基)を異物として認識し、これにより抗体を得ることができる。図2はLDLリポタンパク質表面での抗体とホスファチジルエタノールとの結合を示す。酸化させた(酸化させた/酸化する状態に付した)粒子を使用することにより免疫原の抗原性を増強することができる。例えば、ホスファチジル基の脂肪酸の1つを酸化し、得られたアルデヒドを使用して、リポタンパク質のタンパク質部分とホスファチジルアルコールとの間に共有結合を形成させることにより、ホスファチジルエタノールをより密にリポタンパク質中へ取り込ませることができる。また、他の方法で、例えば、リポタンパク質をエチル化することにより(例えば、PEthを添加する前(または後)にアセトアルデヒドで処理することにより)リポタンパク質粒子を修飾することによって、免疫原性を(さらにはアルコール性リポタンパク質の様相をも)増強することも可能である。リポタンパク質から脱シアル酸、すなわち、シアル酸を除去することもでき、この場合リポタンパク質はアルコール性リポタンパク質により密接に類似する。
上記リポタンパク質中に取り込まれたホスファチジルアルコールを、ホスファチジルアルコールを認識する本発明の抗体の調製に、それ自体公知の方法で抗原として使用することができる。「ホスファチジルアルコールを認識する抗体」とはホスファチジルアルコールと選択的に結合し得る抗体のことをいい、これには、ホスファチジルアルコールと選択的に結合し得る該抗体のフラグメントも含まれる。かかるフラグメントには、例えば、F(ab')2およびF(ab)が含まれる。
免疫応答性の動物を、リポタンパク質中に取り込まれたホスファチジルアルコールで免疫し、抗原に対して形成された免疫応答について試験する。抗原に対して陽性の応答を示す動物からポリクローナル抗体を回収し、当業者に公知の方法を用いて精製することができる。本発明の別の実施形態ではモノクローナル抗体を調製する。免疫後、抗体を産生するハイブリドーマを得るために、抗原に対して陽性の応答を示す動物の抗体産生細胞(通常、脾臓細胞)と不死化細胞株とを融合させる。陽性ハイブリドーマの培養液から抗体を単離し、当業者に一般的に知られている方法を用いて精製する。
所望であれば、ホスファチジルアルコールを認識するフラグメントを調製した抗体から単離することができる。あるいは、かかるフラグメントは遺伝子工学技法を利用して作製することができる。例えば、ラジオアイソトープ、金属粒子、蛍光標識または酵素標識(例えば、3H、金コロイド、ローダミン、フルオレセイン、ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ)などの標識をそれ自体が公知の方法で抗体に取り込ませることにより、抗体(フラグメントを含む)をさらに改変することができる。
したがって、本発明の抗体は、ホスファチジルアルコールについて、特にリポタンパク質中に取り込まれたホスファチジルアルコールについて免疫学的に検出することを可能にする。免疫学的に検出するホスファチジルアルコールとしてはホスファチジルエタノールが好ましく、特にリポタンパク質中に取り込まれたホスファチジルエタノールが好ましい。ホスファチジルアルコールの免疫学的測定方法は、信頼し得る方法でアルコールの大量摂取を検出・モニタリングすることを特に意図したものである。1週間あたり男性では24回分量(dose)のアルコールおよび女性では16回分量のアルコールを超える摂取、あるいは1回あたり男性では7回分量のアルコールおよび女性では5回分量のアルコールを超える摂取が、アルコールの大量摂取とみなすことができる。1回分量(dose)とは約12グラムの純粋エタノールに相当する。この方法は、アルコール性疾患を探しだしたり、研究したりするためにも利用することができる。体内にアルコールが存在する場合、アルコール分子は、ホスホリパーゼDに触媒される反応においてリン脂質中に取り込まれる(通常は水が取り込まれる)。体内のホスファチジルアルコールの量はアルコール消費量と相関し、ホスファチジルアルコールは、アルコール消費後、少なくとも2〜4日間、おそらくそれより長い期間体内に残存する。
ホスファチジルアルコールを認識する抗体は、抗原と抗体との複合体の検出に基づく免疫学的アッセイのいずれにおいても使用することができる。この複合体は直接的に、または2次抗体を使用して間接的に検出することができる。イムノアッセイにおいては固体担体を使用することが多く、その場合、抗体または抗原のいずれかを担体に結合させる。担体に結合させる抗体は、担体と1次抗体を結合させるための中間コンジュゲートとして使用する、いわゆる捕捉抗体であってもよい。
ある実施形態においては、ホスファチジルアルコールに対する抗体を直接または中間コンジュゲートにより担体と結合させて実施し得るラジオイムノアッセイ(RIA)を利用することができる。患者サンプルのリポタンパク質を、ラジオアイソトープでそれ自体公知の方法により標識し、担体と結合させた抗体と該サンプルを反応させるようにする。ホスファチジルアルコールを含有するリポタンパク質と担体との結合は放射活性を測定することにより検出する。
アルコール消費量を検出するのに非常に適したイムノアッセイ法は、酵素標識した抗体を使用するELISA (酵素免疫測定法)と呼ばれる方法である。酵素マーカーは本発明の抗体に直接取り込ませるか、あるいは2次抗体に取り込ませることができる。ELISAに適した実施形態の一つは、本発明の抗体を直接または中間コンジュゲートにより固体担体に結合し、サンプルと反応させ、かつ、リポタンパク質中に取り込まれた結合ホスファチジルアルコールを、該リポタンパク質のエピトープであって、ホスファチジルアルコール以外のエピトープを認識する2次抗体によって検出することにより実施することができる。酵素マーカーは上記2次抗体に結合させることができ、すなわち、マーカーを含有する2次抗体によって該2次抗体を検出することができる。マーカーは通常、その酵素に対する基質を添加することにより検出するか、生成された生成物の色を検出することにより検出する。
図3は、ELISA法を利用することによる、サンプルからのホスファチジルエタノール含量の測定を示す。該ELISA法では、ホスファチジルエタノールに対する抗体の他に、ホスファチジルエタノールを含有するリポタンパク質のタンパク質部分を認識する2次抗体を使用する。A)は、抗PEth抗体のウェルプレートのウェル底部への結合を表す。B)は、ウェルプレート上へのサンプルの添加を表す。通常のHDLを白丸(○)で表し、PEthを含有するHDLを黒丸(●)で表す。C)は、アポタンパク質A-Iに対する標識抗体を用いたPEth含有HDL粒子量の定量を表す。
アッセイで使用される2次抗体は通常、ホスファチジルアルコールを含有するリポタンパク質のタンパク質部分に対するものである。これらのいわゆるアポリポタンパク質としては、例えば、apoAI、apoAII、apoB100、apoB-48、apoCI、apoCII、apoCIII、apoD、apoEおよびapoJが挙げられる。LDL粒子は唯一のタンパク質としてapoB-100を含有するが、これはVLDL粒子にも含有される。HDL粒子は、apoB-100は含有しないが、主としてapoAIおよびapoAIIを含有する。
本発明の抗体のほかに、本発明の検査キットは、ホスファチジルアルコールについてのイムノアッセイに必要なその他の試薬および装置(例えば、マーカーを検出するためにアッセイにおいて使用するその他の標識可能抗体および試薬)、ならびに、必要なバッファーおよび/または担体(例えば、抗体などの試薬が予め結合していてもよいマイクロタイタープレート)を含んでもよい。
免疫学的アッセイ法を利用して調べようとする身体サンプルは、例えば、血液、血漿、血清、唾液、組織液もしくは羊水、またはホスファチジルアルコールを含有するその他の器官もしくは体液であってもよい。サンプルは、法医学サンプル、死後サンプルまたは胎芽もしくは胎児の組織から採取したサンプルであってもよい。ELISAおよびRIAアッセイに最適なのは、血漿、血清および血液などの液体サンプルであり、これらは、脂質画分の抽出または溶解を行うことなく、そのままアッセイにおいて使用することができる。
ホスファチジルエタノールのかわりに、別のアルコールのホスファチジル物を、このアルコールのホスファチジル物に対する抗体を得るためにリポタンパク質中に取り込ませることができる。使用し得るアルコールとしては、8個以下、好ましくは1〜4個の炭素原子を含んでなる直鎖状アルコール、すなわち、ホスホリパーゼDにより触媒される反応においてホスファチジルアルコールへと変換されるアルコールを挙げることができる。したがって、飲用に不適なアルコール、例えば、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、メタノール、あるいは、プロパノール、ブタノールまたはペンタノールの使用を示すために、ホスファチジルアルコールを認識する様々な抗体を、患者が消費したアルコールの質を決定する際に使用することもでき、これにより適切な治療が可能となる。
本発明のその他の実施形態では、抗体カラム、ウエスタンブロットおよび免疫組織学的方法などの免疫学的方法をさらに含む。通常、ホスファチジルアルコールに対して作製した抗体は、脂質代謝に関する研究などの生化学の基礎研究においても使用することができる。間接的には、例えば、細胞または組織培養または組織化学的サンプルからホスホリパーゼDの活性および所在を検出するためにも該抗体を使用することができる。
本発明を以下の非限定的実施例により説明する。
実施例1
免疫原の調製
リポタンパク質を健常なヒトの血漿から単離した。一晩絶食させた後に血液サンプルを採取し、血漿を遠心分離により分離した。リポタンパク質は密度に基づき連続超遠心により血漿から単離した。VLDL画分は密度1.006 g/mlから、LDL画分は密度1.019〜1.063g/mlから、およびHDL画分は密度1.063〜1.21g/mlから単離した。遠心分離後、リポタンパク質画分を、0.15 M NaCl, 0.01% EDTA, pH 7.4またはPBS, pH 7.4に対して+4℃にて透析した。
リポタンパク質粒子のリン脂質濃度を測定し、ホスファチジルエタノールの必要量を最終含有量がリン脂質全量の5%となるように計算した。ホスファチジルエタノール(この場合、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールナトリウム塩(Avanti Polar Lipids, USA)を使用)を、以下の方法にしたがって、ヒトから単離したHDLまたはLDL粒子(リポタンパク質のリン脂質全量の5%)中へ取り込ませた: クロロホルム中に溶解したホスファチジルエタノール(10 mg/ml)を最初に窒素下で乾燥し、さらに室温にて一晩減圧下で乾燥した。次に、得られた乾燥脂質フィルム状物を少量のエタノール中に溶解し、HDLまたはLDL粒子を含有する約1 mlの塩水溶液(0.15 M NaCl, 0.01% EDTA, pH 7.4)中へ(50〜100μlずつ)滴下添加した。この溶液を低温室(+4℃)で一晩インキュベートし、次いで、NaBr溶液で密度を1.21 g/ml (HDL)または1.063 g/ml (LDL)に調整し、15℃、114,000 gで18時間遠心分離を行った。遠心分離により得られたリポタンパク質画分を0.5 M NaCl, 0.01% EDTA, pH 7.4に対して透析した。得られたホスファチジルエタノール含有リポタンパク質粒子を免疫原として使用した。
実施例2
抗体の調製
抗PEthモノクローナル抗体を標準的プロトコール(Oi & Herzenberger 1980)を用いて調製した。6週齢のメスBalb/cマウスを、実施例1にしたがって調製したLDL粒子に取り込ませたホスファチジルエタノール抗原を用いて3週間間隔で免疫した。2回目の免疫後、陽性を示した血清サンプルを、直接ELISAアッセイ法を使用して同定した。この時、直接ELISAアッセイ法では、抗原、すなわちPEthリポタンパク質をウェルに結合し、試験しようとする血清を添加し、洗浄し、西洋ワサビペルオキシダーゼで標識した抗マウス免疫グロブリン抗体を用いて結合抗体を測定した。抗原に対して陽性の応答を示したマウスの脾臓を単離し、ポリエチレングリコール (PEG 4000, Gibco, UK)を使用して、脾臓細胞とマウスミエローマ細胞株P3-X63-Ag8.653 (ATCC CRL-1580, American Type Culture Collection, USA)とを融合させた。ハイブリドーマ細胞を、HAT培地 [DMEM, 高濃度グルコース (Gibco, UK), 10% NCTC-135 (Gibco), 20% FBS (Bioclear, UK), 5% HFCS (Roche Molecular Biochemicals GmbH, Germany), HATサプリメント (Gibco) および ペニシリン/ストレプトマイシン 溶液 (Gibco) ]を含むウェルプレート上で選択した。ハイブリドーマ細胞を、上記のようにして、抗原に対する直接的ELISA法を利用してスクリーニングした。陽性を示すウェルについて限界希釈法を利用してクローニングし、単一のコロニーのみを有するウェルについて直接ELISA法を利用して再度スクリーニングした。陽性を示すハイブリドーマ培養液を回収し、Protein-G-Sepharose-アフィニティークロマトグラフィー(Pharmacia, Sweden)を用いてモノクローナル抗体を精製した。以下の試験においては、使用するハイブリドーマ抗体の種類を、抗Ig抗体ウェル(Biotop, Finland)での抗体補足を利用してIgG2bと決定した。
実施例3
抗PEth抗体のリン脂質に対する特異性の測定
ラジオイムノアッセイを実施した。ウサギ抗マウスIgG 抗体 (Wallac, Delfia wells, Finland)でコーティングされたウェルを、PBS 溶液 (pH 7.4)で2回洗浄し、湿潤チャンバー内で+20℃にて30分間、ウェルあたり300μlの1% BSA-PBS 溶液で混和させながらブロッキングし、再度、PBS溶液で2回洗浄した。実施例2で調製し、1% BSA-PBS 溶液で50倍に希釈したマウス抗PEthモノクローナル抗体(その結果、抗体の量は1.4μg/mlである)を、ウェルあたり50μl添加し、湿潤チャンバー内で+4℃にて6時間混和させながらインキュベートし、PBS溶液で2回洗浄した。PBS 溶液で希釈し、かつ、HDLを3H コレステロールで標識した50μlの5-% リン脂質 HDL溶液 (タンパク質0.5 mg/ml、添加したリン脂質0.08.mg/ml)をウェルに抗原溶液として添加した。以下のリン脂質溶液について試験した:
PEth-HDL : 5% ホスファチジルエタノールを添加した3H-HDL溶液。
PC-HDL: 5% ホスファチジルコリンを添加した3H-HDL溶液。
SM-HDL: 5% スフィンゴミエリンを添加した3H-HDL溶液。
PE-HDL: 5% ホスファチジルエタノールアミンを添加した3H-HDL溶液。
PA-HDL: 5% ホスファチジン酸を添加した3H-HDL溶液。
PS-HDL: 5% ホスファチジルセリンを添加した3H-HDL溶液。
PI-HDL : 5% ホスファチジルイノシトールを添加した3H-HDL溶液。
LPC-HDL: 5% リゾホスファチジルコリンを添加した3H-HDL溶液。
低温室で一晩インキュベートし、混合した。
ウェルを4回洗浄し、軽くたたいて乾燥させた。次に、ギロチンカッターを用いてウェルを切断し、2 mlのシンチレーション液 (OptiPhase Highsafe 3, Wallac)中に入れた。ボルテックス混合後、3H プログラムおよび5分間の測定時間で、ベータカウンター(Wallac)により放射活性を測定した。図4に、結合放射活性量(% dpm)として結果を示す。結果から、使用した抗PEth 抗体は、リポタンパク質中に取り込まれたホスファチジルエタノールを特異的に認識することが示された。
実施例4
ホスファチジルエタノール測定のためのラジオイムノアッセイ(RIA)
平均アルコール消費量が一週間あたり96回分量のアルコール(55〜137回分量の範囲)であって、アルコール嗜癖から回復すべき旨が言い渡されているアルコールヘビーユーザー群と、平均アルコール消費量が一週間あたり9回分量のアルコール(4〜15回分量の範囲)である対照群とを、被験者として使用した。被験者は、検知し得るその他の健康上の問題は有していなかった。一晩絶食させた後、被験者から静脈血サンプルを採取し、血漿を遠心分離により分離した。リポタンパク質画分は、図1に記載されるようにして血漿から分離した。分離したHDL画分を3H-コレステロールエステル(Tollefson & Albers, 1986)を用いて標識した。
8ウェルからなるストリップとして脱着可能なウェルを有するウェルプレート (NUNC Lock Well MaxiSorp)をアッセイで使用した。マイクロタイタープレートのウェルを、PBS 溶液で20μg/mlに希釈したヤギ抗マウスIgG (H+L) 抗体 (Zymed Laboratories, USA)をウェルあたり50μl添加し、+4℃にて24時間インキュベートした。PBS 溶液で2回洗浄し、その後、実施例2において調製したマウス抗PEthモノクローナル抗体(基本溶液をPBS溶液で50倍に希釈したもの(43ng/μl))をウェルあたり100μl各ウェルに添加し、抗体を室温にて1時間結合させた。ウェルをPBS 溶液で2回洗浄し、ウェルあたり300μlの容量の1 % BSA-PBS 溶液を用いて室温にて2時間ブロッキングし、その後、ブロッキング液を除去した。
アルコールヘビーユーザーおよび対照群の血漿から単離した、3H-コレステロールエステルで標識したHDL画分ならびに標準サンプルをそれぞれ、ウェルあたり50μlを低温室にて一晩インキュベートした。サンプルを、サンプルバッファー (1xPBS, 1% BSA, 0.5% TritonX-100, 1 mM EDTA)でタンパク質濃度0.5mg/mlとなるように希釈した。使用した標準サンプルは0%、1%および10% PEth-HDLであり、これらは様々な対照からのプールHDL画分を含む溶液を用いて調製した。次いで、ウェルを0.5%のTriton X-100を含有するPBS 溶液で4回洗浄し、再度、PBSで2回洗浄した。
ウェルを軽くたたいて乾燥させ、2 mlのシンチレーション液 (OptiPhase Highsafe 3, Perkin Elmer, Wallac, Finland)をそれぞれ含むシンチレーション用ボトルに入れ、30秒間ボルテックス混合し、Wallac Rack-ベータシンチレーションカウンター (3H カウント)を用いて放射活性を測定した。サンプル中に含まれるPEth濃度は、標品を用いて計算した。結果を図5に示す。アルコールヘビーユーザーのHDL粒子中ホスファチジルエタノール含量(2.75±0.53μmol/l)は、対照群における含量(1.70±0.43μmol/l)と比較して有意に高いことが試験により示された(p < 0.01, Student's t検定)。
実施例5
ホスファチジルエタノール測定のためのELISA法
平均アルコール消費量が一週間あたり81回分量のアルコール(44〜117回分量の範囲)であって、アルコール嗜癖から回復すべき旨が言い渡されているアルコールヘビーユーザー群と、平均アルコール消費量が一週間あたり13回分量のアルコール(1〜25回分量の範囲)である対照群とを、被験者として使用した。被験者は、検知し得るその他の健康上の問題は有していなかった。一晩絶食させた後、被験者から静脈血サンプルを採取し、血漿を遠心分離により分離した。
マイクロタイタープレート(Delfia, Wallac, Finland)のウェルをウサギ抗マウスIgG (H+L) 抗体でコーティングした。次いで、このウェルをPBS溶液で2回洗浄した。実施例2において調製したマウス抗PEthモノクローナル抗体(基本溶液をPBS溶液で50倍に希釈したもの(43ng/μl))をウェルあたり100μl各ウェルに添加し、そのまま室温にて1時間反応させた。ウェルをPBS溶液で2回洗浄し、ウェルあたり約350μlの1 % BSA-PBS 溶液で室温にて30分間ブロッキングし、再度、PBS溶液で2回洗浄した。
次いで、PBS 溶液で10倍に希釈した絶食後血漿サンプルをウェルあたり100μl添加し、各サンプルについて2連で行った。これらを+4℃にて一晩反応させた。ウェルをPBS溶液で2回洗浄し、1% BSA-PBS 溶液で500倍に希釈したヒツジ抗ヒトApoAI 抗体 (Roche Diagnostic, Germany)をウェルあたり100μl添加し、室温にて1時間反応させた。次いで、ウェルをPBS溶液で3回洗浄した。次いで、1% BSA-PBS 溶液で1000倍に希釈したペルオキシダーゼ標識ロバ抗ヒツジIgG(Fab)-POD 抗体 (Roche Diagnostic, Germany)をウェルあたり100μl添加し、そのまま室温にて1時間反応させた。PBS洗浄後、1,2-ジアミノベンゼン(OPD) (Sigma)を基質として使用してペルオキシダーゼ反応を行った。OPD錠剤は使用直前に20mlのバッファーに溶解し、ウェルあたり100μl添加し、暗所で室温にて5〜15分間インキュベートした。3 Mの硫酸をウェルあたり50μl使用して反応を停止させた。吸光度を490 nmの波長で測定した。
結果を図6に示す。アルコールヘビーユーザーのHDL粒子中ホスファチジルエタノール含量は対照群よりも有意に高いことが結果から示される(p < 0.0001)。
実施例2において調製したマウス抗ヒト-PEth-IgG2b抗体と結合し、かつ、ホスファチジルエタノールを含有しているVLDLおよびLDL粒子を、抗ヒトapo B100 抗体 (Roche Diagnostic)を2次抗体として使用することにより血漿から同様に検出した。得られた結果を、抗ヒトApoAI 抗体を使用して行った試験で得られた結果と比較参照した。
参考文献リスト
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Tollefson, J. H. & Albers, J. J. (1986) Isolation, characterization, and assay of plasma lipid transfer proteins, Methods Enzymol. 129: pp. 797-816.
Varga, A., Hansson, P., Lundqvist, C., & Alling, C. (1998) Phosphatidylethanol in blood as a marker of ethanol consumption in healthy volunteers: comparison with other markers, Alcohol Clin. Exp. Res. 22: pp. 1832-1837.
ホスホリパーゼDにより触媒される反応におけるホスファチジルコリンからホスファチジルエタノール(PEth)の生成を表す。 PEthが取り込まれているリポタンパク質粒子と抗PEth抗体との結合を表す。 抗PEth抗体と、PEth以外のリポタンパク質のエピトープを認識する2次抗体とを使用する、ELISA法によるPEthの測定について表す。 抗PEth抗体のリン脂質特異性について表す。 ラジオイムノアッセイにおいて抗PEth抗体を使用することにより示される、アルコールヘビーユーザー(■)および対照群(□)の血漿中HDL粒子のPEth濃度を表す。 ELISAアッセイ法において抗PEth抗体を使用することにより示される、アルコールヘビーユーザー(■)および対照群(□)の血漿中HDL粒子のPEth濃度を表す。

Claims (16)

  1. ヒト身体から得たサンプルからアルコール消費量を検出する方法であって、該サンプルから、アルコール部分に4個以下の炭素原子を含み、かつリポタンパク質中に取り込まれたホスファチジルアルコールを、ホスファチジルアルコールを認識する抗体により測定し、サンプル中のホスファチジルアルコールの存在がそのヒトのアルコール消費量を示すことを特徴とする方法。
  2. 前記抗体に加えて、前記リポタンパク質のエピトープを認識する2次抗体を使用し、このエピトープがホスファチジルアルコール以外であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 2次抗体がリポタンパク質粒子HDL、LDLまたはVLDLのエピトープを認識することを特徴とする、請求項2記載の方法。
  4. 2次抗体がリポタンパク質粒子タンパク質apoAIまたはapoB100を認識することを特徴とする、請求項3記載の方法。
  5. ELISAアッセイ法であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. モノクローナル抗体を使用することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. ホスファチジルアルコールを血液、血漿または血清中で測定することを特徴とする、請求項6記載の方法。
  8. ホスファチジルエタノールを測定することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. アルコール部分に4個以下の炭素原子を含み、かつリポタンパク質中に取り込まれたホスファチジルアルコールを認識することを特徴とする抗体。
  10. モノクローナル抗体であることを特徴とする、請求項9記載の抗体。
  11. アルコール部分に4個以下の炭素原子を含み、かつリポタンパク質中に取り込まれたホスファチジルアルコールを認識する抗体を含んでなることを特徴とする検査キット。
  12. アルコール部分に4個以下の炭素原子を含み、かつリポタンパク質中に取り込まれたホスファチジルアルコールを認識する抗体を産生することを特徴とするハイブリドーマ。
  13. アルコール部分に4個以下の炭素原子を含み、かつリポタンパク質中に取り込まれたホスファチジルアルコールを用いて動物を免疫し;
    a) 該動物により産生されたホスファチジルアルコール認識抗体を回収すること; または
    b) 該抗体を産生する免疫動物の細胞と不死化細胞株とを融合させてハイブリドーマを生成させ、所望の抗体を産生するハイブリドーマを選択し、かつ、該ハイブリドーマにより産生される抗体を回収すること;
    を特徴とする、ホスファチジルアルコールを認識する抗体の作製方法。
  14. リポタンパク質粒子HDL、LDLまたはVLDL中に取り込まれたホスファチジルアルコールを用いて免疫することを特徴とする、請求項13記載の方法。
  15. 請求項13または14記載の方法により産生される抗体。
  16. イムノアッセイにおける請求項9、10または15のいずれか1項に記載の抗体の使用。
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