JP4190757B2 - カルボン酸エステル類製造用触媒、その製造方法および該触媒を用いたカルボン酸エステル類の製造方法。 - Google Patents
カルボン酸エステル類製造用触媒、その製造方法および該触媒を用いたカルボン酸エステル類の製造方法。 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルデヒド化合物を原料としてカルボン酸エステル類を製造する際に使用される新規な触媒とその製造方法に関する。更に、この触媒を用い、アルデヒド化合物を原料としたカルボン酸エステル類の製造方法に関する。本発明は、種々のアルデヒドを原料とした反応に使用することができるが、特にアセトアルデヒドを二量化して酢酸エチルを製造する際に効力を発揮する。
【0002】
【従来の技術】
アルデヒド化合物を原料として、カルボン酸エステル類を合成する方法は、多く知られている。機構が明確になっている反応の例として、アルデヒド2分子を反応させてカルボン酸エステル類を合成するティシェンコ(Tishchenko)反応が知られている。ティシェンコ反応は、アルミニウムアルコキサイドを触媒として進行する(J.Russ.Phys.Chem.Soc.、38,355(1906)、有機合成化学,第23巻,第2号,144〜150頁(1965)など参照)。ティシェンコ反応は、アルミニウムアルコキサイドのみを触媒とした場合は反応速度が遅く、塩化亜鉛や塩化第二鉄を助触媒として添加し反応速度を向上させる必要がある。これらの触媒系は、原料アルデヒドと共に反応槽に送られ、そこで反応した後に、再利用されることなく、水の添加によって触媒を失活させ、固液分離によって廃触媒を生成物と分離している。このような方法では、触媒の利用効率が悪い。また、水添加によって失活させた触媒は微粉となるため、固液分離工程が煩雑である。
【0003】
近年、より高効率な製造法を目指した触媒系が提案されている。例えば、特公平3−64494では、アルミニウムアルコキシド・フェノキシドを触媒とするエステルの製造方法が提案されている。しかしながら、この触媒系は寿命がそれほど長くなく、経済的であるとは言えない。丸岡らは、(2,7−ジメチル−1,8−ビフェニレンジオキシ)ビス(ジイソプロポキシアルミニウム)を触媒とするティシェンコ反応系を提案している(Tetrahedron Lett.,40(1999年),7695)。この触媒系は、高価な配位子を使用し経済性に課題がある。
【0004】
一方、酸化ケイ素を含む担体とアルミニウムを含む化合物を原料とした触媒については、メタノールの脱水反応やn−ヘキサンの異性化反応、クラッキングなどに応用した例がある(Applied Catalysis A: General,167 (1998),85)。しかしながら、カルボン酸エステル類の製造に応用した例はない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ティシェンコ反応に代表されるようなアルデヒド化合物からカルボン酸エステル類を合成する系において、寿命が長く、経済的な触媒になりうる触媒を提供することを課題の一つとする。
【0006】
また、本発明は、該触媒を用いたカルボン酸エステル類の製造方法を提供することを課題の一つとする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の課題を達成するために鋭意検討した結果、シリカとアルミニウムアルコキサイドを接触させることによって得られた固体が、アルデヒド化合物の二量化反応によってカルボン酸エステル類を製造する際の触媒として有用に用いることができることを見出した。さらに検討を進め、アルミニウムアルコキサイド以外のアルミニウム化合物を原料としても同様の反応性を有する触媒を作ることができること、担体はシリカに限らず酸化ケイ素を含んでいればよいこと等を見出した。本発明を限定するものではないが、その活性の中心は、上記のような工程を含む製造方法の中で形成されるSi−O−Al−OR結合(Rは、炭素数1から8の分岐していてもよいアルキル基を示す)であろうことを突き止めた。また、アルキルアルミニウムのアルキル基を一つずつ置換して、Si−O−Al−OR結合内のAlの残り一つの置換基を任意の含酸素置換基にする、該触媒の新規製造方法を見出した。さらに、これらの触媒を使用する、カルボン酸エステル類の製造方法を見出した。
【0008】
すなわち、本発明は例えば以下に示される。
【0009】
[1] 酸化ケイ素を含む担体上にSi−O−Al−OR結合(Rは、炭素数1から8の分岐していてもよいアルキル基を示す。)を有することを特徴とするカルボン酸エステル類製造用触媒。
【0010】
[2] 酸化ケイ素を含む担体上にSi−O−Al(−OR)2結合または/および(Si−O−)2Al−OR結合(Rは、炭素数1から8の分岐していてもよいアルキル基を示す。)を有することを特徴とするカルボン酸エステル類製造用触媒。
【0011】
[3] 酸化ケイ素を含む担体上にSi−O−Al(OR)(OR2)結合(Rは、炭素数1から8の分岐していてもよいアルキル基を示し、R2は、炭素数1から10で分岐してもよいアルキル基または置換基を有していてもよいフェニル基を示す。)を有することを特徴とするカルボン酸エステル類製造用触媒。
【0012】
[4] 酸化ケイ素を含む担体が、酸化ケイ素の含有率が90質量%以上である[1]〜[3]のいずれかに記載のカルボン酸エステル類製造用触媒。
【0013】
[5] 酸化ケイ素を含む担体とアルミニウムを含む化合物を接触させる工程を含むことを特徴とするカルボン酸エステル類製造用触媒の製造方法。
【0014】
[6] アルミニウムを含む化合物が、AlR1 n(OR)3−n(nは0または1〜3の整数を示し、RおよびR1は、炭素数1から8の分岐していてもよいアルキル基を示し、RとR1は同一でも異なっていてもよい。)で表される化合物であることを特徴とする[5]に記載のカルボン酸エステル類製造用触媒の製造方法。
【0015】
[7] アルミニウムを含む化合物が、AlR1−(OR)(OR2)(RおよびR1は、炭素数1から8の分岐していてもよいアルキル基を示しており、RおよびR1は、同一でも異なっていてもよく、R2は、炭素数1から10で分岐してもよいアルキル基または置換基を有していてもよいフェニル基を示す。)で表される化合物であることを特徴とする[5]に記載のカルボン酸エステル類製造用触媒の製造方法。
【0016】
[8] アルミニウムを含む化合物のnが0であることを特徴とする[6]に記載のカルボン酸エステル類製造用触媒の製造方法。
【0017】
[9] アルミニウムを含む化合物のnが2または3であり、酸化ケイ素を含む担体とアルミニウムを含む化合物を接触させる工程に次いでROH(Rは、炭素数1から8の分岐していてもよいアルキル基を示す。)で表されるアルコール類と接触させる工程とを含むことを特徴とする[6]に記載のカルボン酸エステル類製造用触媒の製造方法。
【0018】
[10] アルミニウムを含む化合物のRがイソプロピル基であることを特徴とする[5]〜[9]のいずれかに記載のカルボン酸エステル類製造用触媒の製造方法。
【0019】
[11] 酸化ケイ素を含む担体とアルミニウムを含む化合物を接触させる際に、酸化ケイ素を含む担体が有しているシラノール基とアルミニウムを含む化合物のモル数の比が1:1.0から1:3.0の範囲内で接触させることを特徴とする[5]〜[10]のいずれかに記載のカルボン酸エステル類製造用触媒の製造方法。
【0020】
[12] AlR1 3(R1は、炭素数1から8の分岐していてもよいアルキル基を示す。)で表されるアルキルアルミニウム化合物とアルキルアルミニウム化合物に対して1.0〜1.2モル数のR2OH(R2は、炭素数1から10で分岐してもよいアルキル基または置換基を有していてもよいフェニル基を示す。)で表される化合物をROH(Rは、炭素数1から8の分岐していてもよいアルキル基を示す。)で表されるアルコール類とを逐次的に接触させ(但し、接触させる順番は、R2OHとROHのいずれが先でもよい)、次いで、酸化ケイ素を含む担体と接触させることを特徴とする[5]〜[7]のいずれかに記載のカルボン酸エステル類製造用触媒の製造方法。
【0021】
[13] 酸化ケイ素を含む担体をあらかじめ100℃〜700℃の範囲内で、乾燥空気または乾燥された不活性ガスの雰囲気中で焼成させておき、その後にアルミニウムを含む化合物と接触させることを特徴とする[5]〜[12]のいずれかに記載のカルボン酸エステル類製造用触媒の製造方法。
【0022】
[14] [1]〜[4]のいずれかに記載の触媒を用いて、アルデヒド化合物を二量化することを特徴とするカルボン酸エステル類の製造方法。
【0023】
[15] アルデヒド化合物がR3−CHO(R3は、水素、炭素数1から8の分岐していてもよいアルキル基、フェニル基および2−フリル基から選ばれる基のいずれかを示す。)で表される化合物から選ばれる1種類または2種類である[14]に記載のカルボン酸エステル類の製造方法。
【0024】
[16] アルデヒド化合物がアセトアルデヒドであり、カルボン酸エステル類が酢酸エチルであることを特徴とする[14]に記載のカルボン酸エステル類の製造方法。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0030】
ティシェンコ反応に適した触媒とは、適度な強度の酸点を有する触媒であると考えられる。反応機構についてはいくつかの説があるが、最も一般的に知られている反応機構によれば、活性中心に結合されたアルコキサイドが生成物に取り込まれながら、新たに配位したアルデヒドがアルコキサイドを再生すると言われている。これより考察すれば、好ましい触媒の条件としては、アルコキサイドが結合できる活性中心を有することと、その活性中心の酸強度が、反応を進めるために適した状態になっていることなどが考えられる。
【0031】
本発明者らは、特にシリカとアルミニウムアルコキサイドを接触させて得られた固体が上記条件を満たし、アルデヒド化合物からカルボン酸エステル類を製造する際に適した触媒となることを見出した。さらに検討を進め、表面シラノール基を有する担体とアルミニウムを含む化合物を接触させた際に生じる何らかの化学構造が、活性発現のために必須であることを見出した。限定するものではないが、その活性の中心構造は、Si−O−Al−OR結合であろうことを突き止めた。従って、アルミニウムアルコキサイド以外の原料を出発物として、別の方法で触媒を調製しても、同様の構造を形成していれば、活性を発現しうる。すなわち、本発明の触媒は、酸化ケイ素を含む担体とアルミニウムを含む化合物を接触させる工程によって生じる化学構造を含むことが必須条件である。その化学構造は、Si−O−Al−OR結合であり、この構造を有していれば、触媒の調製方法には限定されない。
【0032】
従来報告されてきたティシェンコ反応用触媒は、主として液相反応での均一系触媒が中心であったため、固体触媒系で活性を発現することは、きわめて画期的な発明と考える。
【0033】
さらに、従来報告されてきたティシェンコ反応用触媒の中には、アルデヒドのα−炭素に水素が結合している場合、あるいはα−炭素に結合している水素数が多い場合に、反応が進みにくいものがあったが、本発明で見出した触媒系は、アセトアルデヒドでも高い効率で反応が進むことを確認しており、その意味でも画期的な発明である。
【0034】
本発明の酸化ケイ素を含む担体とは、SiO2で表される組成成分を含んだものであり、一般的には常温常圧において、固体であるものを示す。具体的には、これらの担体は、大気下では、表面にシラノール基と呼ばれるSi−OHで表される結合を有しているという特徴を持つ。本発明の触媒では、このシラノール基由来の酸素とアルミニウムが結合しているところに特徴がある。
【0035】
酸化ケイ素を含む担体の具体例としては、シリカゲル、シリカアルミナ、ゼオライト、シリカを含むチタニア、シリカを含むジルコニアなどがあげられる。これらのうち、酸化ケイ素含有量が多い、シリカゲル、シリカアルミナ、ゼオライトなどが好ましい。酸化ケイ素含有量が多くなければ、表面のシラノール基数が少なくなり、活性点形成に寄与できないからである。従って、酸化ケイ素含有量が多いほうが好ましく、酸化ケイ素が80質量%以上含まれるものがより好ましい。さらに好ましくは、酸化ケイ素が90質量%以上含まれるものである。
【0036】
また、表面が多いほど、シラノール基数が多くなるため、比表面積が大きいものが好ましい。ここで言う比表面積とは、一般的によく知られている窒素吸着法で測定するBET比表面積のことを示す。本発明で使用される、酸化ケイ素を含む担体としては、好ましくは、50m2/g〜600m2/gの範囲内の比表面積を有するものである。比表面積が50m2/gより小さい場合、シラノール基数が少なく、活性点数が少なくなり、触媒活性が発現されない。比表面積が600m2/gより大きくても、触媒活性が高くならない。その理由として、例えば、シラノール基が密集しすぎているため、アルミニウムと反応できないシラノール基が残り、それが反応を阻害することなどが考えられる。本発明で使用される担体として、より好ましくは、150m2/g〜400m2/gの比表面積を有するものである。
【0037】
酸化ケイ素を含む担体は、製造の過程で、アルカリ金属酸化物やアルカリ土類金属酸化物が混入することが知られている。アルデヒド化合物は、塩基点があると、そこを触媒として、アルドール縮合を起こすことが知られている。従って、本発明で使用する酸化ケイ素を含む担体は、上記のような塩基点に起因するような不純物が少ないことが好ましい。従って、アルカリ金属酸化物とアルカリ土類金属酸化物の含有量が、合計で1.0質量%以下のものが好ましい。より好ましくは0.3質量%以下のものである。
【0038】
酸化ケイ素を含む担体は、一般的に吸湿性が高いことが知られている。一方、Al-OR結合は、水分に弱く、水分に接触すると加水分解されてその構造が破壊されることが知られている。従って、酸化ケイ素を含む担体は、触媒調製前に、あらかじめ焼成して水分を除いておくことが好ましい。また、表面シラノール基数は、高温で焼成するほど少なくなることが知られている。従って、高温で焼成し過ぎると、表面シラノール基が少なくなり、触媒としたときの活性が充分にならない。これらを総合して考え、本発明で使用する酸化ケイ素を含む担体は、触媒調製前に、窒素などの不活性ガス気流下、または乾燥空気気流下で、100℃〜700℃の温度で、あらかじめ焼成しておくことが好ましい。焼成温度が100℃より低い場合は、担体中の水分が十分に除去できず、これが活性点形成の妨げになる。また、焼成温度が700℃より高い場合は、シラノール基数が少なくなり、担体によっては、細孔がつぶれて比表面積が小さくなる。
【0039】
いくつかの担体については、焼成温度によって、表面シラノール基数を求めることができる。例えば、Catal.Rev.−Sci.Eng.,39(1&2),77−168(1997)には、シリカの焼成温度と表面シラノール基の密度の関係が記載されている。これによると、200℃にて焼成した場合の表面シラノール基の密度は、3.9〜5.2個/nm2であり、500℃にて焼成した場合の表面シラノール基の密度は、1.5〜2.2個/nm2である。これらの値に担体の表面積を乗じれば、その担体が有するシラノール基数を求めることができる。別法として、担体とトリエチルアルミニウムを接触させた際に発生するエタンガス量から算出することもできる。これらの方法以外にも種々の方法が知られている。また、担体のメーカーがこれらの手法を用いて、あらかじめシラノール基数を報告しているものもあり、それに準じてもよい。
【0040】
事前に焼成した担体は、水分を除去した環境中で扱うことが好ましい。すなわち、デシケーター中で保管されるか、乾燥空気、または乾燥した不活性ガス中に保管されることが好ましい。
【0041】
本発明でアルミニウムを含む化合物とは、その構造中にアルミニウムを含んでいれば、特に制限はない。ただし、その使用目的から、酸化ケイ素を含む担体の表面シラノール基と接触した際に反応しやすい結合を有していることが好ましい。シラノール基と反応することが知られているものとして、アルキル−アルミニウム結合(Al−R結合)やアルコキシ−アルミニウム結合(Al−OR結合)が知られている。ここでRは、炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基を示す。Al−Rは、表面シラノール基と縮合反応してSi−O−AlとR−Hを生成することが知られている。また、Al−ORは、表面シラノール基と縮合反応して、Si−O−AlとRO−Hを生成することが知られている。従って、酸化ケイ素を含む担体とこれらの結合を含むアルミニウム化合物を接触させた際には、Si−O−Al結合が形成されている可能性が強い。従って、本発明で使用されるアルミニウムを含む化合物としては、(式1)で表される化合物が好ましい。
【0042】
AlR1 n(OR)3-n (式1)
(nは、0〜3の任意の整数を示す。RおよびR1は、炭素数1から8の分岐していてもよいアルキル基を示し、RとR1は同一でも異なっていてもよい。)
【0043】
(式1)中のRまたは R1の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−へプチル基、n−オクチル基などが例示できる。
【0044】
アルミニウムを含む化合物としてAl(OR)3で表される化合物を使用した場合、酸化ケイ素を含む担体の表面シラノール基の1つと縮合反応して、ROHで表されるアルコールが脱離して、Si−O−Al(−OR)2結合を形成するか、または、表面シラノール基の2つと縮合反応して、ROHで表されるアルコール分子2つを脱離して、(Si−O−)2Al−OR結合を形成すると考えられる。触媒としての構造としては、いずれの状態であっても触媒としての性能は発現すると考えられる。
【0045】
Al(OR)3で表される化合物の具体例としては、アルミニウムトリメトキサイド、アルミニウムトリエトキサイド、アルミニウムトリプロポキサイド、アルミニウムトリイソプロポキサイド、アルミニウムトリ−n−ブトキサイド、アルミニウムトリ−sec−ブトキサイド、アルミニウムトリ−t−ブトキサイド、アルミニウムトリ−n−ペントキサイド、アルミニウムトリ−n−ヘキサオキサイドなどが例示できる。これらのうち、好ましくは、アルミニウムトリエトキサイド、アルミニウムトリプロポキサイド、アルミニウムトリイソプロポキサイドである。さらに好ましくは、アルミニウムトリイソプロポキサイドである。
【0046】
アルミニウムを含む化合物として、AlR1(OR)2またはAlR1 2(OR)で表される化合物を使用してもよい。この場合、一般的に、シラノール基との反応性は、Al−R1結合のほうが、Al−OR結合よりも高いことが知られている。従って、AlR1 (OR)2が表面シラノール基数よりも十分多く存在する場合は、シラノール基とAl−Rとの反応が優先的に起こり、Si−O−Al(OR)2結合を形成すると予想される。さらに近傍のシラノール基と残ったAl−OR結合が反応して、(Si−O−)2Al−OR結合が形成されてもよい。同様に、Al R1 2(OR)で表される化合物を使用した場合は、該化合物と2つのシラノール基が縮合反応して、 (Si−O−)2Al−OR結合が優先的に形成されると予想される。ただし、シラノール基数よりもAlR1 2(OR)が多く存在するために、シラノール基数が足りなくなり、Si−O−AlR1 (OR)結合が残ることが考えられるが、それが残ってもよい。その場合は、任意のアルコールと接触させることによって、残ったAl−R1を、接触させたアルコールに起因するアルコキサイドに置換することができる。
【0047】
AlR1(OR)2またはAlR1 2(OR)の式中のRおよびR1は、上記で説明したRおよびR1と同様である。ここで、RおよびR1は同一でも異なっていてもよい。
【0048】
AlR1(OR)2の具体例としては、メチルアルミニウムジメトキサイド、メチルアルミニウムジエトキサイド、メチルアルミニウムジプロポキサイド、メチルアルミニウムジイソプロポキサイド、メチルアルミニウムジ−n−ブトキサイド、メチルアルミニウムジ−sec−ブトキサイド、メチルアルミニウムジ−t−ブトキサイド、エチルアルミニウムジメトキサイド、エチルアルミニウムジエトキサイド、エチルアルミニウムジプロポキサイド、エチルアルミニウムジイソプロポキサイド、エチルアルミニウムジ−n−ブトキサイド、エチルアルミニウムジ−sec−ブトキサイド、エチルアルミニウムジ−t−ブトキサイドなどが例示できる。これらの化合物の合成法は、一般的に知られている方法でよい。例えば、トリアルキルアルミニウムに2倍モル当量の、作りたいアルコキサイドに相当するアルコールを接触させることによって、容易に合成することができる。
【0049】
AlR1 2(OR)の具体例としては、ジメチルアルミニウムメトキサイド、ジメチルアルミニウムエトキサイド、ジメチルアルミニウムプロポキサイド、ジメチルアルミニウムイソプロポキサイド、ジメチルアルミニウム−n−ブトキサイド、ジメチルアルミニウム−sec−ブトキサイド、ジメチルアルミニウム−t−ブトキサイド、ジエチルアルミニウムメトキサイド、ジエチルアルミニウムエトキサイド、ジエチルアルミニウムプロポキサイド、ジエチルアルミニウムイソプロポキサイド、ジエチルアルミニウム−n−ブトキサイド、ジエチルアルミニウム−sec−ブトキサイド、ジエチルアルミニウム−t−ブトキサイドなどが例示できる。これらの化合物の合成法は、一般的に知られている方法でよい。例えば、トリアルキルアルミニウムに等モル当量の、作りたいアルコキサイドに相当するアルコールを接触させることによって、容易に合成することができる。
【0050】
アルミニウムを含む化合物として、AlR1 3で表される化合物を使用してもよい。この場合、シラノール基とAl−R1結合は激しく反応することが知られている。従って、AlR1 3が表面シラノール基数よりも十分多く存在する場合は、Si−O−AlR1 2結合を形成すると予想される。さらに近傍のシラノール基と残ったAl−R1結合が反応して、(Si−O−)2Al−R1結合が形成されてもよい。表面シラノール基数よりも少ないAlR1 3で表される化合物を使用した場合は、該化合物と2つのシラノール基が縮合反応して、 (Si−O−) 2Al−R1結合が主として形成されると予想される。アルミニウム化合物としてAlR1 3で表される化合物を使用した際には、上述のいずれの場合でも、Al−R1結合が残ることになる。その場合は、任意のアルコールと接触させることによって、残ったAl−R1を、接触させたアルコールに起因するアルコキサイドに置換することによって、最終的にSi−O−Al−OR結合をを作ることができる。
【0051】
AlR1 3の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリn−プロピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリ−sec−ブチルアルミニウム、トリ−t−ブチルアルミニウム、トリ−n−ペンチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウムなどが例示できる。
【0052】
出来上がった触媒のAlの電子状態を変える目的で、Alに任意のアルコキサイド、または置換基を持っていてもよいフェノキサイドなどを結合させてもよい。つまり、上記で説明したAlR1 3で表されるトリアルキルアルミニウムと等モル数のR2OHで表される化合物を接触させることによって、AlR1 2(OR2)で表される化合物を合成し、その後にこれを、Al化合物と等モル数の、ROHで表されるアルコール類と接触させることによって、AlR1(OR2)(OR)で表される化合物を合成し、その後にこれを、酸化ケイ素を含む担体と接触させることによってSi−O−Al(OR2)(OR)で表せる結合を形成させることができる。(ここで、RおよびR1は、炭素数1から8の分岐していてもよいアルキル基を示しており、RおよびR1は、同一でも異なっていてもよい。R2は、炭素数1から10で分岐してもよいアルキル基、または、任意の置換基を有していてもよいフェニル基を示す。)なお、R2OHで表される化合物と接触させる工程と、ROHで表されるアルコール類と接触させる工程については、いずれが先でもよい。この場合のOR2は、触媒として使用する際に活性中心となるAlの電子状態を制御する役割を担うと考えることができる。活性中心となるAlのよりよい電子状態とは、反応させようとするアルデヒド化合物によって変わると考えられている。従って、状況に応じて、任意の電子吸引基や電子供与基をOR2として結合させることができる。また、その後に結合させるORは、反応中、エステルに取り込まれるものである。触媒上には、新たに配位したアルデヒドが還元されて、アルコキサイドが再生していることになる。本発明の目的とする、カルボン酸エステル類の製造用触媒として、このような触媒の製造方法は、従来知られていない。
【0053】
OR2の具体例としては、フェノキシ基、o−メトキシフェノキシ基、m−メトキシフェノキシ基、p−メトキシフェノキシ基、o−エトキシフェノキシ基、m−エトキシフェノキシ基、p−エトキシフェノキシ基、o−クロロフェノキシ基、m−クロロフェノキシ基、p−クロロフェノキシ基、o−ニトロフェノキシ基、m−ニトロフェノキシ基、p−ニトロフェノキシ基などがあげられる。好ましくは、フェノキシ基、p−メトキシフェノキシ基、p−ニトロフェノキシ基である。
【0054】
本発明において、触媒を調製する際の、酸化ケイ素を含む担体とアルミニウムを含む化合物を接触させる方法については、特に制限はない。一般的には、ヘキサンなどの直鎖の飽和炭化水素、または、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、エーテル類、エステル類などの溶媒中で、担体とアルミニウムを含む化合物を接触させる方法が、知られている。その際使用する溶媒は、脱水されているものを使用することが好ましい。この場合、アルミニウムを含む化合物は、溶媒に溶解している必要はないが、溶解している方が好ましい。また、反応中は、水分の妨害を受ける場合が多いので、反応雰囲気は、乾燥空気または乾燥された不活性ガスであることが好ましい。使用する溶媒については特に制限はないが、一般的に知られている方法で脱水されているものを使用することが好ましい。例えば、水素化カルシウムなどの乾燥剤を共存させた条件下で蒸留した溶媒や、モレキュラー・シーブスなどを加えて保存しておいた溶媒などを用いるのが好ましい。担体とアルミニウムを含む化合物を接触させる際の温度に特に制限はないが、室温付近から200℃までの間の温度が好ましい。室温で接触させることに問題はないが、シラノール基とアルミニウムを含む化合物との反応が遅いと予想された場合に、加熱することは有効な手段である。反応時間に特に制限はないが、通常、30分間から10時間程度である。
【0055】
酸化ケイ素を含む担体とアルミニウムを含む化合物を接触させる際、担体が有するシラノール基がもれなく反応した方がよい。したがって、この工程において、アルミニウムを含む化合物の量を多くすることは、有効な手段である。ただし、シラノール基とアルコキシ−アルミニウム結合の反応や、シラノール基とアルキル−アルミニウム結合の反応は、比較的早いことが知られているため、あまり大過剰に加えることは経済的でない。したがって、酸化ケイ素を含む担体が有すると予想されるシラノール基数とアルミニウムを含む化合物のモル数の比が、1:1.0〜1:3.0の範囲内で接触させることが好ましい。
【0056】
酸化ケイ素を含む担体の赤外線吸収スペクトルを測定したところ、3750cm-1付近にシラノール基に由来する吸収が存在することが知られている。シラノール基とアルミニウムを含む化合物が結合を形成した場合、この吸収が、小さくなることが知られている。上述のごとく、シラノール基がもれなく反応した場合には、この吸収が確認できないほど、小さくなる。したがって、限定されるものではないが、得られた触媒の赤外線吸収スペクトルにおいて、3750cm-1付近のシラノール基に由来する吸収が確認できないことが好ましい。
【0057】
酸化ケイ素を含む担体とアルミニウムを含む化合物を溶媒中において接触させた後に、触媒を取り出す方法は、特に制限はない。例えば、ろ過して触媒成分を分離した後に、溶媒成分を減圧留去させる方法でもよい。また、ろ過しないで、溶媒全量を減圧留去させてもよい。沸点の高い溶媒を使用していた場合は、ろ過して、沸点が低い溶媒で洗浄した後に、減圧留去、または、乾燥ガスによって、溶媒成分を蒸発させてもよい。
【0058】
本発明において、酸化ケイ素を含む担体とアルミニウムを含む化合物を接触させてSi−O−Al−OR結合を有する触媒が出来上がった後、この触媒は、乾燥空気中、または、乾燥された不活性触媒の雰囲気下で保存されることが好ましい。大気中に放置した場合、大気中に含まれる水分によって、加水分解を受け、活性の中心構造が壊されてしまう。
【0059】
本発明の触媒を使用して、アルデヒド化合物からカルボン酸エステル類を製造する方法について説明する。
【0060】
本発明においてアルデヒド化合物とは「X−CHO」で表される化合物でXは脂肪族、芳香族、複素環などの基が含まれる。脂肪族基にはアルケニル、アルキル、アルキニル基を含む。アルケニル基としてはエチニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル基を含み、アルキル基としてはメチル、エチル、プロパニル、ブタニル、ペンタニル、シクロペンチル、シクロヘキシル基があげられる。芳香族基としてはフェニル基、トリル基、キシレニル基、ナフチル基、アントラセニル基や2,6−ジクロロトリル基などのようにハロゲンが置換されていても良い。複素環基としてはアルキルピリジニル、メチルチアゾイル基などがあげられる。
【0061】
本発明で原料として使用されるアルデヒド化合物として、好ましくは、R3−CHOで表される化合物から選ばれる1種類または2種類の混合物である。(R3は、水素、炭素数1から8の分岐していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、または2−フリル基のいずれかを示す。)より好ましくは、アセトアルデヒドである。
【0062】
これらのアルデヒドは特別な高純度品を必要とはしないで工業グレードで入手可能なものをそのまま使用できる。しかしながら、水分やアルコールは少ない方が好ましい。一般にはどちらも1%以下、好ましくは数1000ppm以下が良い。更に好ましくは1000ppm以下が触媒寿命を延ばす。
【0063】
本発明における「アルデヒド二量化によるカルボン酸エステル類の合成」とは、同種のアルデヒドの場合は単一のエステルを与えるが、異種のアルデヒドを用いれば、多種類のエステルが生成することを意味する。(例えばR4CHO+R4'CHO→R4CO2CH2R4'+R4CO2CH2R4+R4'CO2CH2R4'+R4'CO2CH2R4)
本発明の触媒を使用してアルデヒド化合物からカルボン酸エステル類を製造する際の方法については、本発明で得られた触媒と原料であるアルデヒド化合物を接触させればよく、特に制限はない。一般的には、液体のアルデヒド化合物をそのまま触媒と接触させるか、または、不活性な溶媒に溶解させたアルデヒド化合物の溶液中で、触媒と接触させる方法が、例示できる。反応液中に固体触媒を懸濁させる方法が、もっとも一般的である。その際、生成が予想されるカルボン酸エステルを溶媒と使用しておけば、後の精製工程が容易になるため、好ましい。
反応の際の温度は、原料であるアルデヒド化合物や生成物であるカルボン酸エステル類を扱いやすい温度で行えばよく、−20℃〜300℃の範囲内が好ましい。
【0064】
反応完了後、生成物と触媒は、ろ過によって容易に分離できる。その他、遠心分離など、一般に知られている固液分離法ならば、何でもよい。触媒の再利用を考慮した場合、触媒が大気や水分を含んだガスと接触しない工夫がなされていることが好ましい。
【0065】
得られたカルボン酸エステル類と溶媒は、蒸留などで分離することができる。先に記したように、生成が予想されるカルボン酸エステルを溶媒として使用しておけば、溶媒と生成物を一緒に精製することができるため、経済的になる場合が多い。
【0066】
【実施例】
以下に本発明の実施例を示すが、何ら本発明を限定するものではない。
【0067】
触媒調製例1
以下の操作は、すべて乾燥窒素雰囲気下で行った。
フラスコに、2.04g(10mmol)のアルミニウムトリイソプロポキサイド(和光純薬製)をはかりとり、これに20mlの2−プロパノール(ゼオライト等で脱水して用いる。)を添加し、90℃で還流して溶解させた。あらかじめ、乾燥窒素気流下にて500℃、6時間焼成し、乾燥窒素雰囲気下で冷却、保管しておいたシリカゲル(富士シリシア化学製 CARiACT Q−10 75−500μm)を用意した。このシリカゲル5.0gを、先に調製した溶液に加え、90℃にて1時間還流した。続いて、50℃の浴中で、撹拌しながら、真空ポンプで排気し、溶媒を留去した。こうして、触媒1を得た。
【0068】
触媒1と上記条件で焼成したシリカゲルの赤外線吸収スペクトルをそれぞれ測定し比較したところ、シリカゲルには3750cm-1付近の吸収が確認できたが、触媒1では同吸収が確認できなかった。
【0069】
触媒調製例2
以下の操作は、すべて乾燥窒素雰囲気下で行った。
フラスコに、2.04g(10mmol)のアルミニウムトリイソプロポキサイドをはかりとり、これに20mlの2−プロパノール(ゼオライト等で脱水して用いる。)を添加し、90℃で還流して溶解させた。この溶液に、シリカゲル(触媒調製例1で使用したものと同じ製品を同様の条件で焼成したもの)5.0gを加え、90℃にて1時間還流した。これをろ過し、固体を2−プロパノールで洗浄した。この固体をフラスコに入れ、50℃浴中で真空ポンプによって排気し、溶媒を真空留去した。これらの操作は、すべて乾燥窒素雰囲気下で行った。こうして、触媒2を得た。
【0070】
触媒調製例3
以下の操作は、すべて乾燥窒素雰囲気下で行った。
触媒調製例1において、アルミニウムトリイソプロポキサイドに替えて、アルミニウムトリエトキサドを使用した。また、2-プロパノールに替えて、トルエンを使用した。それ以外は、触媒調製例1と同様の操作を行い、触媒3を得た。
【0071】
触媒調製例4
以下の操作は、すべて乾燥窒素雰囲気下で行った。
フラスコに、n−ヘキサン(ゼオライト等で脱水して用いる。)40mlをとり、1.0M−トリエチルアルミニウム−n−ヘキサン溶液(関東化学製)10.0mlを加え、撹拌した。別にn−ヘキサン8mlとエタノール(ゼオライト等で脱水して用いる。)1.16ml(20mmol)の混合液を作り、この溶液を先のフラスコに、撹拌しながら、ゆっくりと滴下した。この溶液を、90℃にて30分間還流した。
【0072】
別のフラスコにシリカゲル(触媒調製例1で使用したものと同じ製品を同様の条件で焼成したもの)5.0gとn−ヘキサン20mlを加え、撹拌した。このフラスコに、先の溶液を全量滴下した。よく撹拌しながら、90℃にて、30分間還流した。これをろ過し、固体をn−ヘキサンで十分に洗浄した。この固体をフラスコに入れ、50℃浴中で、真空ポンプによって排気し、溶媒を真空留去した。こうして、触媒4を得た。
【0073】
触媒調製例5
以下の操作は、すべて乾燥窒素雰囲気下で行った。
フラスコに、n−ヘキサン(ゼオライト等で脱水して用いる。)40mlをとり、1.0M−トリエチルアルミニウム−n−ヘキサン溶液 10.0mlを加え、撹拌した。別のフラスコに、シリカゲル(触媒調製例1で使用したものと同じ製品を同様の条件で焼成したもの)5.0gとn−ヘキサン20mlを加え、撹拌した。このフラスコに、先の溶液全量をゆっくりと滴下した。よく撹拌しながら、90℃にて、30分間還流した。これをろ過し、固体をn−ヘキサンで十分に洗浄した。この固体をフラスコに入れ、n−ヘキサン20mlを加え、撹拌した。これに、エタノール(ゼオライト等で脱水して用いる。)10mlを、ゆっくりと滴下しながら加えた。よく撹拌しながら、90℃にて、30分間還流した。これをろ過し、固体をn−ヘキサンで十分に洗浄した。この固体をフラスコに入れ、室温にて、真空ポンプによって排気し、溶媒を真空留去した。こうして、触媒5を得た。
【0074】
触媒調製例6
以下の操作は、すべて乾燥窒素雰囲気下で行った。
フラスコに、キシレン(ゼオライト等で脱水して用いる。)20mlをとり、1.0M−トリエチルアルミニウム−n−ヘキサン溶液10.0mlを加え、撹拌した。別のフラスコ中でキシレン20mlと4−メトキシフェノール(東京化成製)1.24g(10mmol)を撹拌して溶解させ、この溶液全量を先のフラスコに、ゆっくりと滴下した。さらに別のフラスコで、キシレン20mlとエタノール(ゼオライト等で脱水して用いる。)0.46g(10mmol)の混合液を作り、この溶液全量を先のフラスコに、ゆっくりと滴下した。得られた溶液を、90℃にて30分間還流した。
【0075】
別のフラスコにシリカゲル(触媒調製例1で使用したものと同じ製品を同様の条件で焼成したもの)5.0gとキシレン20mlを加え、撹拌した。このフラスコに、先の溶液を全量滴下した。得られた溶液を、90℃にて、30分間還流した。これをろ過し、固体をキシレンで十分に洗浄した後に、さらにn−ヘキサンで洗浄した。この固体をフラスコに入れ、室温で、真空ポンプによって排気し、溶媒を真空留去した。こうして、触媒6を得た。
【0076】
実施例1
以下の操作は、すべて乾燥窒素雰囲気下で行った。
よく乾燥させたフラスコに、0.4gの触媒1をはかり取った。これに、10vol%−アセトアルデヒド−キシレン溶液(内部標準物質として、トルエンを含む)40mlを添加した。フラスコを0℃の水浴に浸け、撹拌した。1時間後、撹拌を止め、反応液の一部をろ過し、ガスクロマトグラフィーにて分析した。アセトアルデヒド基準のモル収率を、表1に示した。
【0077】
実施例2〜6
実施例1において、触媒1の代わりに触媒2〜6を使用し、それ以外は実施例1と同様の操作を行った。結果を表1に示した。
【0078】
実施例7
以下の操作は、すべて乾燥窒素雰囲気下で行った。
よく乾燥させたフラスコに、0.4gの触媒1をはかり取った。これに、n−ヘキサナール8.0gをそのまま添加した。室温のまま、撹拌したところ、フラスコ内では激しい発熱が観察された。1時間後、撹拌を止め、反応液の一部をろ過し、ガスクロマトグラフィーにて分析した。未反応のn−ヘキサナールが5.3mol%、カプロン酸n−ヘキシルが81.0mol%得られた。
【0079】
実施例8
以下の操作は、すべて乾燥窒素雰囲気下で行った。
よく乾燥させた100mlオートクレーブに、0.4gの触媒1をはかり取った。これに、10vol%−アセトアルデヒド−キシレン溶液(内部標準物質として、トルエンを含む)40mlを添加した。このオートクレーブを密閉し、50℃の水浴に浸け撹拌した。1時間後、撹拌を止め、溶液の一部をろ過し、ガスクロマトグラフィーにて分析した。未反応のアセトアルデヒドが0.1mol%、酢酸エチルが96.2mol%得られた。
【0080】
実施例9
以下の操作は、すべて乾燥窒素雰囲気下で行った。
よく乾燥させたフラスコに、0.4gの触媒1をはかり取った。これに、10vol%−アセトアルデヒド−酢酸エチル溶液40mlを添加した。フラスコを0℃の水浴に浸け、撹拌した。1時間後、撹拌を止め、溶液の一部をろ過し、ガスクロマトグラフィーにて分析した。反応後の溶液中の酢酸エチルは、97質量%以上であり、未反応のアセトアルデヒドは、0.1質量%以下であることを確認した。他に、約0.2質量%に相当する、酢酸イソプロピルを確認した。
【0081】
比較例1
実施例1において、0.4gの触媒1の代わりにアルミニウムトリイソプロポキサイド0.16gを使用し、それ以外は実施例1と同様の操作を行った。結果を表1に示した。
【0082】
比較例2
実施例1において、0.4gの触媒1の代わりに0.4gのシリカゲル(触媒調製例1で使用したものと同じ製品を同様の条件で焼成したもの)を使用し、それ以外は実施例1と同様の操作を行った。結果を表1に示した。
【0083】
比較触媒調製例1
触媒調製例1において、シリカゲルの代わりに、α−アルミナ(コンデア社製高純度アルミナ)を同様の条件で焼成したものを使用した以外は、触媒調製例1と同様の操作を行い、比較触媒1を得た。
【0084】
比較触媒調製例2
触媒調製例1において、シリカゲルの代わりに、チタニア(堺化学社製)を同様の条件で焼成したものを使用した以外は、触媒調製例1と同様の操作を行い、比較触媒2を得た。
【0085】
比較例3〜4
実施例1において、触媒1の代わりに比較触媒1または2を使用し、それ以外は実施例1と同様の操作を行った。結果を表1に示した。
【0086】
【表1】
Claims (15)
- 酸化ケイ素を含む担体上にSi−O−Al−OR結合(Rは、炭素数1から8の分岐していてもよいアルキル基を示す。)を有することを特徴とするカルボン酸エステル類製造用触媒。
- 酸化ケイ素を含む担体上にSi−O−Al(−OR)2結合または/および(Si−O−)2Al−OR結合(Rは、炭素数1から8の分岐していてもよいアルキル基を示す。)を有することを特徴とするカルボン酸エステル類製造用触媒。
- 酸化ケイ素を含む担体上にSi−O−Al(−OR)(OR2)結合(Rは、炭素数1から8の分岐していてもよいアルキル基を示し、R2は、炭素数1から10で分岐してもよいアルキル基または置換基を有していてもよいフェニル基を示す。)を有することを特徴とするカルボン酸エステル類製造用触媒。
- 酸化ケイ素を含む担体が、酸化ケイ素の含有率が90質量%以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載のカルボン酸エステル類製造用触媒。
- 酸化ケイ素を含む担体と、AlR 1 n (OR) 3-n (nは0または1〜3の整数を示し、RおよびR 1 は炭素数1から8の分岐していてもよいアルキル基を示し、RとR 1 は同一でも異なっていてもよい。)で表されるアルミニウムを含む化合物を接触させる工程を含むことを特徴とするカルボン酸エステル類製造用触媒の製造方法。
- 酸化ケイ素を含む担体と、AlR 1 −(OR)(OR 2 )(RおよびR 1 は、炭素数1から8の分岐していてもよいアルキル基を示しており、RおよびR 1 は、同一でも異なっていてもよく、R 2 は炭素数1から10で分岐してもよいアルキル基または置換基を有していてもよいフェニル基を示す。)で表されるアルミニウムを含む化合物を接触させる工程を含むことを特徴とするカルボン酸エステル類製造用触媒の製造方法。
- アルミニウムを含む化合物のnが0であることを特徴とする請求項5に記載のカルボン酸エステル類製造用触媒の製造方法。
- アルミニウムを含む化合物のnが2または3であり、酸化ケイ素を含む担体とアルミニウムを含む化合物を接触させる工程に次いでROH(Rは、炭素数1から8の分岐していてもよいアルキル基を示す。)で表されるアルコール類と接触させる工程とを含むことを特徴とする請求項5に記載のカルボン酸エステル類製造用触媒の製造方法。
- アルミニウムを含む化合物のRがイソプロピル基であることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載のカルボン酸エステル類製造用触媒の製造方法。
- 酸化ケイ素を含む担体とアルミニウムを含む化合物を接触させる際に、酸化ケイ素を含む担体が有しているシラノール基とアルミニウムを含む化合物のモル数の比が1:1.0から1:3.0の範囲内で接触させることを特徴とする請求項5〜9のいずれか1項に記載のカルボン酸エステル類製造用触媒の製造方法。
- AlR1 3(R1は、炭素数1から8の分岐していてもよいアルキル基を示す。)で表されるアルキルアルミニウム化合物とアルキルアルミニウム化合物に対して1.0〜1.2モル数のR2OH(R2は、炭素数1から10で分岐してもよいアルキル基または置換基を有していてもよいフェニル基を示す。)で表される化合物とROH(Rは、炭素数1から8の分岐していてもよいアルキル基を示す。)で表されるアルコール類とを逐次的に接触させ(但し、接触させる順番は、R2OHとROHのいずれが先でもよい)、次いで、酸化ケイ素を含む担体と接触させることを特徴とする請求項6に記載のカルボン酸エステル類製造用触媒の製造方法。
- 酸化ケイ素を含む担体をあらかじめ100℃〜700℃の範囲内で、乾燥空気または乾燥された不活性ガスの雰囲気中で焼成させておき、その後にアルミニウムを含む化合物と接触させることを特徴とする請求項5〜11のいずれか1項に記載のカルボン酸エステル類製造用触媒の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の触媒を用いて、アルデヒド化合物を二量化することを特徴とするカルボン酸エステル類の製造方法。
- アルデヒド化合物がR3−CHO(R3は、水素、炭素数1から8の分岐していてもよいアルキル基、フェニル基および2−フリル基から選ばれる基のいずれかを示す。)で表される化合物から選ばれる1種類または2種類である請求項13に記載のカルボン酸エステル類の製造方法。
- アルデヒド化合物がアセトアルデヒドであり、カルボン酸エステル類が酢酸エチルであることを特徴とする請求項13に記載のカルボン酸エステル類の製造方法。
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