JP4189102B2 - 消音装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、消音の対象とする音に対して、これと実質的に等大で逆位相の音波を干渉させることにより、上記音を積極的に打ち消す、所謂能動(アクティブ)型の消音装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記能動型消音装置は、主に、例えば200Hz以下の比較的に低周波帯域の音を効率良く消音するのに用いられる。この消音装置の従来例を、図4に示す。同図に示すように、この消音装置は、エンジン1から排気ダクト2内を介して外部に排出される排気音を消音の対象とするもので、排気ダクト2内の任意の位置、例えばエンジン1寄りの位置に、上記排気音を収音するためのリファレンスマイクロホン3を備えている。このリファレンスマイクロホン3の出力信号、言わば騒音信号x(t)は、例えばDSP(ディジタル信号処理装置)やCPU(中央演算処理装置)により構成された適応型ディジタルフィルタを有する制御部4に入力される。制御部4は、この騒音信号x(t)に基づいて、排気ダクト2の上記リファレンスマイクロホン3が設けられている位置よりも下流側(同図の右方側)に配置された二次音源スピーカ(以下、単にスピーカという。)5から、上記排気音と実質的に等大で逆位相の音波を放射させるための消音制御信号y(t)を生成して、スピーカ5に供給する。これにより、スピーカ5から、排気音と実質的に等大で逆位相の音波が排気ダクト2内に放射され、排気音が打ち消される。
【0003】
更に、排気ダクト2内の上記スピーカ5が設けられている位置よりも下流側には、スピーカ5の放射音によって排気音を打ち消した後の所謂残留雑音を収音するためのエラーマイクロホン6が、結合されている。このエラーマイクロホン6の出力信号、言わばエラー信号e(t)もまた、制御部4に入力される。制御部4は、このエラー信号e(t)の信号レベル、即ち上記残留雑音が極力小さくなるように、上記適応型ディジタルフィルタのフィルタ係数を更新し、即ち適応動作する。
【0004】
ところで、上記残留雑音は、最終的に排気ダクト2の排出口2aから外部に排出されるが、この排出口2aにおいて音響インピーダンスが急変するため、残留雑音の一部は、同図に矢印2bで示すように、排出口2aで反射して、排気ダクト2内を反対方向(同図の左方、即ち上流側)に向って伝搬する。そして、この排出口2aで反射する所謂反射波と、排気ダクト2内を普通に排出口2a側(同図の右方、即ち下流側)に向って伝搬する所謂進行波とが、互いに干渉して打ち消し合い、これによって、排気ダクト2内の周波数特性にディップ(音圧が小さくなる場所)が発生する。
【0005】
例えば、今、或る周波数fの音について、排気ダクト2内のエラーマイクロホン6が設けられている位置で上記ディップが発生するとする。この場合、ディップの発生する場所、即ちエラーマイクロホン6の位置では、上記周波数fにおける音圧が小さくなる。従って、エラーマイクロホン6は、その収音対象である上記残留雑音のうち、周波数fの成分を正確に収音できなくなり、これによって、周波数fにおいて十分な消音効果を得られなくなる。
【0006】
このディップの影響は、制御部4内の上記適応型ディジタルフィルタの制御系として、例えば一般に知られているFiltered-x LMSアルゴリズムを用いる場合にも及ぶ。即ち、上記適応型ディジタルフィルタの制御系を上記Filtered-x LMSアルゴリズム構成とする場合、制御部4の出力部からスピーカ5、排気ダクト2の一部及びエラーマイクロホン6を経て制御部4の入力部に至る所謂一般に二次音路(エラーパス)Cと呼ばれている伝達関数、を同定(推定)する必要がある。これを実現する方法として、例えば、スピーカ5から故意にランダムノイズを放射させて、これを上記エラーマイクロホン6で収音し、その収音結果を解析することで、上記二次音路Cを同定する方法がある。ところが、この二次音路Cの同定時においても、上記ランダムノイズと、このランダムノイズが排出口2aで反射することによる反射波とが、互いに干渉して打ち消し合い、これによって、上記二次音路Cの周波数特性にディップが生じることがある。このように、或る周波数fにおいてエラーマイクロホン6の位置にディップが生じると、エラーマイクロホン6はその周波数fにおいて二次音路Cを正確に同定できなくなる。その結果、周波数fにおいて消音動作の収束が遅くなったり、或いは上記制御系が発散して全く消音できなくなる可能性がある。
【0007】
ここで、排気ダクト2内のエラーマイクロホン6の位置と排出口2aとの間の距離(厳密には、この距離に、一般に知られている管端補正を施した値。)をLとし、この間における排気ダクト2内の音速をVとすると、V/(2L)の整数倍の周波数fにおいて、エラーマイクロホン6の位置に上記ディップが生じることが知られている。この関係を式で表すと、次の数1のようになる。
【0008】
【数1】
【0009】
また、この数1において、整数nをn=1、2及び3としたときの排気ダクト2内(エラーマイクロホン6と排出口2aとの間)の音圧分布のイメージを、それぞれ図5(a)、(b)及び(c)に誇張して示す。
【0010】
これら数1及び図5によれば、エラーマイクロホン6から排出口2aまでの距離Lが短いほど、エラーマイクロホン6の位置においてディップの発生する周波数fが高くなることが判る。よって、エラーマイクロホン6は、極力、排出口2aの近傍に設けるのが望ましい。このようにすれば、エラーマイクロホン6の位置においてディップの発生する周波数fを、消音装置が消音の対象とする周波数帯域よりも高周波数側にシフトさせることができ、消音動作(二次音路Cの同定を含む)に対する上記ディップの影響を回避できるからである。
【0011】
ところが、消音装置の用途や設置条件等によっては、排出口2aの近傍にエラーマイクロホン6を設置できない場合がある。例えば、図6に示すように、数階建てのビル等において、各フロアA、B、・・・毎に設けられた排気ダクト2、2、・・・を、それぞれに共通の集合ダクト7に接続して、この集合ダクト7を介して各排気ダクト2、2、・・・の排気音を外部に排出するような場合である。
【0012】
即ち、図6の構成によれば、集合ダクト7の排出口7a部分においても、音響インピーダンスが大きく変化する。従って、この集合ダクト7の排出口7aにおいても、同図に矢印7bで示すように、音(残留雑音)の反射が生じる。そして、この反射波と、各排気ダクト2、2、・・・内及び集合ダクト7内を下流側(排出口7a側)に向って伝搬する進行波とが、互いに干渉し合い、これによって、各排気ダクト2、2、・・・内及び集合ダクト7内に上記ディップが発生する。このディップの影響を、例えば上記と同様の方法により回避するには、集合ダクト7の排出口7aの近傍にエラーマイクロホン6を設置する必要がある。しかし、同図のように比較的に規模の大きい設備(プラント)においては、各排気ダクト2、2、・・・の設置場所である各フロアA、B、・・・と、集合ダクト7の排出口7aとが、互いに離れているため、集合ダクト7の排出口7aの近傍にエラーマイクロホン6を設置するのが不可能な場合が多い。このような場合、個々の排気ダクト2(同図ではフロアAの排気ダクト2)内にエラーマイクロホン6を設置せざるを得ず、必然的に、エラーマイクロホン6から集合ダクト7の排出口7aまでの距離Lが相当長くなる。ここで、例えば、排気ダクト2の排出口2aの近傍にエラーマイクロホン6を設置すれば、少なくとも、排気ダクト2の排出口2aでの反射によって生じるディップの影響は、回避できる。しかし、上記集合ダクト7の排出口7aでの反射によって生じるディップの影響は、回避できず、具体的には、消音装置が消音の対象とする周波数帯域内において、エラーマイクロホン6の位置にディップが発生し、十分な消音効果が得られない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
このように、上記従来技術によれば、反射波の発生原因となる排出口2a(または7a)の近傍にエラーマイクロホン6を設置できない場合に、上記ディップの影響を受けて、十分な消音効果を得られないという問題がある。この問題は、上記図6のように、排気ダクト2と集合ダクト7とから成る一連の音伝搬路中に、上記各排出口2a、7aのような反射波の発生原因となる所謂反射部分が複数存在する場合に、顕著となる。
【0014】
そこで、本発明は、上記排出口2a、7a等の音の反射部分の近傍に、エラーマイクロホン6を設置できない場合でも、上記ディップの影響を回避できる消音装置を提供することを目的とする。また、このような消音装置を、比較的に簡単な構成により実現することも、本発明の目的とするところである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、一端から入力される消音対象である第1の音を他端に伝搬して排出する音伝搬路中に設けられ、上記第1の音を収音する第1のマイクロホンと、
上記音伝搬路の上記第1のマイクロホンが設けられている位置よりも他端側、即ち下流側に設けられ、消音制御信号に応じた第2の音を上記音伝搬路内に放射して上記第1の音に干渉させるスピーカ手段と、
上記音伝搬路の上記スピーカ手段が設けられている位置よりも更に他端側に配置され、この配置位置において上記音伝搬路内を伝搬する音を収音する第2のマイクロホンと、
上記第1及び第2のマイクロホンの各出力信号が入力され、これらに応じて、上記第2の音の特性が上記第1の音を打ち消すのに必要な特性となるように上記消音制御信号を生成して上記スピーカ手段に供給する消音制御手段と、
上記音伝搬路中の上記第2のマイクロホンが設けられている位置よりも他端側であって、該第2のマイクロホンが設けられている位置の近傍に、例えば上記音伝搬路の他端における音響インピーダンスの変化の度合いと同程度にまで、上記音伝搬路内の音響インピーダンスを急変させる(不連続にする)インピーダンス急変部、を形成するインピーダンス急変手段と、
を具備するものである。
【0016】
本発明によれば、消音制御手段が、第1及び第2のマイクロホンの各出力信号に応じて、消音対象である第1の音を打ち消すのに必要な第2の音、例えば第1の音と実質的に等大で逆位相の音を、スピーカ手段から放射させる(厳密には、この第2の音を放射させるための消音制御信号を生成してスピーカ手段に供給する)。これにより、第1の音が、第2の音と干渉して打ち消される。そして、第1の音のうち、第2の音によって打ち消されずに残った所謂残留雑音は、音伝搬路内を他端側に向って伝搬して、他端から外部に排出される。
【0017】
なお、音伝搬路内の第2のマイクロホンが設けられている位置と、他端、即ち排出口との間には、インピーダンス急変手段によりインピーダンス急変部が形成されている。このインピーダンス急変部においては、音伝搬路内の音響インピーダンスが、例えば音伝搬路の排出口付近における音響インピーダンスの変化の度合いと同程度にまで急変する。従って、音伝搬路内を排出口側に向って伝搬する上記残留雑音は、排出口に到達する前に、その一部が、インピーダンス急変部で反射して、音伝搬路内を反対方向(音伝搬路の一端側、即ち上流側)に向って伝搬する。つまり、インピーダンス急変部は、上記残留雑音に対して、排出口と略同様の音響的作用を奏し、所謂擬似的な排出口として機能する。そして、このインピーダンス急変部で反射する反射波と、音伝搬路内を普通に排出口側に向って伝搬する進行波とが、互いに干渉して打ち消し合い、これによって、音伝搬路内の周波数特性にディップが発生する。
【0018】
ただし、インピーダンス急変部は、第2のマイクロホンと音伝搬路の排出口との間であって、第2のマイクロホンの下流側近傍に形成されている。従って、上述した数1の関係から、第2のマイクロホンの位置で上記ディップが発生する周波数は、インピーダンス急変部を形成しない場合(インピーダンス急変手段を設けない場合)よりも、高くなる。よって、インピーダンス急変部と第2のマイクロホンとを極力近接させて、上記第2のマイクロホンの位置でディップの発生する周波数を、本発明の消音装置が消音の対象としている周波数帯域(厳密には、この周波数帯域の上限値)よりも高くすれば、消音動作に対する上記ディップの影響を回避できる。
【0019】
なお、上記残留雑音のうち、インピーダンス急変部で反射せずにそのまま音伝搬路内を排出口側に向って伝搬する成分もまた、その一部が、音伝搬路の排出口で反射する。そして、この反射波によっても、音伝搬路内に上記ディップが発生する。しかし、この音伝搬路の排出口で反射する反射波の音圧、またはエネルギは、上記インピーダンス急変部で反射する反射波の音圧よりも小さいので、この音伝搬路の排出口の反射波により発生するディップは、上記インピーダンス急変部の反射波により発生するディップに比べて、遥かに小さい。従って、音伝搬路の排出口の反射波により発生するディップが、本発明の消音装置の消音動作に与える影響は、上述した従来技術に比べて遥かに小さい。
【0020】
このようにディップの影響を回避できるということは、上述したランダムノイズを用いて二次音路Cを同定する場合においても、同様である。
【0021】
本発明における上記インピーダンス急変手段は、例えば、音伝搬路の一端から排出口に向う方向、即ち音伝搬路内を伝搬する音の伝搬方向において、音伝搬路の上記方向を横切る断面積を急激に拡大させると共に、この断面積を拡大させた空間を上記方向に沿って所定区間形成することによって構成できる。
【0022】
即ち、上記のように、音伝搬路内の上記方向を横切る断面積を急激に拡大させると共に、この断面積の拡大した空間を上記方向に沿って所定区間形成することによって、音伝搬路の排出口と略等価な状態(環境)を構成できる。この構成によれば、音伝搬路内の上記断面積が急激に拡大する部分、または、この部分よりも上記断面積を拡大させた空間の若干内側部分に、音響インピーダンスが急変するインピーダンス急変部が形成される。このような構成のものとしては、例えば一般に知られている膨張形マフラがある。
【0023】
そして、このインピーダンス急変部を、音伝搬路内のどの位置に形成するのかは、例えば上述した数1の関係に基づいて定めればよい。即ち、音伝搬路内の第2のマイクロホンが設けられている位置と上記インピーダンス急変部との間の距離を、これら両者間における音伝搬路内の音速を消音対象周波数の上限値の2倍の値で除して得た値(厳密には、この値に上述した管端補正を施した値。)よりも小さくする。
【0024】
このようにすれば、第2のマイクロホンの位置でディップの発生する周波数を、本発明の消音装置が消音の対象としている周波数帯域よりも高周波数側にシフトさせて、消音対象周波数帯域外に追い出すことができる。
【0025】
更に、上述した図6の構成のように、複数の音伝搬路がそれぞれに共通の共同音伝搬路に接続され、上記各音伝搬路内をそれぞれ伝搬する各音を上記共同音伝搬路を介してこの共同音伝搬路の開口端から外部に排出するよう構成されたプラントに、本発明を適用してもよい。この場合、上記各音伝搬路のうちの少なくとも1以上のもの、例えば上述したエンジン1等のように特に大きい騒音を発する騒音源に結合された音伝搬路に、上記第1及び第2のマイクロホンとスピーカ手段と消音制御手段とインピーダンス急変手段とを設け、その音伝搬路についてのみ単独で能動型消音装置構成とする。
【0026】
即ち、上記のように複数の音伝搬路をそれぞれに共通の共同音伝搬路に接続するようなプラントでは、プラント全体から見た最終的な音の吐き出し口となる共同音伝搬路の開口端においても、音の反射が生じる。そして、この反射による反射波と、各音伝搬路内及び共同音伝搬路内を下流側に向って伝搬する進行波とが、互いに干渉し合い、これによって、各音伝搬路内及び共同音伝搬路内に上記ディップが発生する。このディップの影響を回避するには、共同音伝搬路の開口端近傍に第2のマイクロホンを設置するのが望ましい。しかし、消音装置の用途や設置条件等の様々な原因により、これが不可能な場合が多い。そこで、本発明では、上記能動型消音装置を構成する音伝搬路であって、ディップの影響が懸念される音伝搬路についてのみ、上記インピーダンス急変手段を設けるという対策を施す。このようにすれば、音伝搬路の排出口の反射によって生じるディップのみならず、共同音伝搬路の開口端の反射によって生じるディップの影響をも、回避できる。
【0027】
このように、本発明では、ディップの影響が懸念される音伝搬路についてのみ上記対策を施すだけで、音伝搬路の排出口での反射及び共同音伝搬路の開口端での反射の両方によって生じるディップの影響を回避できる。従って、上記のように複数の音伝搬路とこれら各音伝搬路が結合された共同音伝搬路とを備えた比較的に大規模なプラントに、本発明を適用しても、プラント全体が極端に大型化したり高コスト化したりすることはない。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明に係る消音装置の一実施の形態について、図1及び図2を参照して説明する。
【0029】
図1は、本実施の形態の概略構成を示す図であって、上述した図6におけるフロアAに対応する部分を抜粋して示す図である。同図に示すように、本実施の形態の消音装置は、上記図6の構成において、排気ダクト2のエラーマイクロホン6が設けられている位置と排気ダクト2の排出口2aとの間であって、エラーマイクロホン6寄りの位置に、一般に知られている膨張形マフラ8を設けたものである。なお、これ以外の構成については、上記図6と同様であるので、同等部分には同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0030】
上記膨張形マフラ8は、排気ダクト2のエンジン1側から排出口2a側に向う方向、換言すれば排気音の伝搬方向において、所定区間Mにわたって、排気ダクト2内の上記方向(排気音の伝搬方向)を横切る断面積S1 を急激に拡大させたものである。例えば、排気ダクト2が丸管(所謂円形ダクト)であるとすると、膨張形マフラ8は、例えば排気ダクト2よりも径が大きくかつ上記区間M分の長さ寸法を有する中空円筒と、この中空円筒の両端を塞ぐと共に、排気ダクト2の上記方向を横切る断面(以下、断面については、特別に説明しない限り同様の解釈で、単に断面と表現する。)と略同じ形状寸法の円形の貫通孔が穿設された2枚の中空円板と、により構成できる。
【0031】
このような膨張形マフラ8を設けることにより、排気ダクト2の途中に、その断面積S1 が不連続となる部分を形成する。すると、この断面積S1 の不連続部分、即ち膨張形マフラ8の両端(排気音の入口側及び出口側の各端部)に、排気ダクト2内の音響インピーダンスが急変する(不連続となる)インピーダンス急変部が形成される。
【0032】
そこで、排気ダクト2の断面積S1 に比べて、膨張形マフラ8の断面積S2 を、十分に大きくする。このようにすれば、上記インピーダンス急変部、特に膨張形マフラ8の入口側端部8aが、排気ダクト2内を伝搬する排気音(厳密には上述した残留雑音)に対して、集合ダクト7の排出口7aと略同様の音響的作用を奏し、言わば擬似的な排出口として機能する。
【0033】
即ち、排気ダクト2内を伝搬する排気音は、スピーカ5の放射音によって打ち消された後、上記残留雑音として、膨張形マフラ8、残りの(膨張形マフラ8よりも下流側の)排気ダクト2、及び集合ダクト7を経て、集合ダクト7の排出口7aから外部に排出される。ところが、この伝搬経路中で最初に音響インピーダンスが急変する上記膨張形マフラ8の入口側端部8aにおいて、同図に矢印2cで示すように、上記残留雑音の一部が反射して、排気ダクト2内を反対方向(即ち上流側)に向って伝搬する。そして、この反射波と、排気ダクト2内を普通に集合ダクト7側(即ち下流)に向って伝搬する進行波とが、互いに干渉して打ち消し合い、これによって、排気ダクト2内の周波数特性に上述したディップが発生する。
【0034】
従って、上記のように膨張形マフラ8をエラーマイクロホン6寄りに設けて、その入口側端部8aをエラーマイクロホン6に近接させれば、上述した数1の関係から、エラーマイクロホン6の位置で上記ディップの発生する周波数fを、本実施の形態の消音装置が消音の対象としている周波数帯域よりも高周波数側にシフトさせることができる。これを実現するためのエラーマイクロホン6の位置と膨張形マフラ8の入口側端部8aとの間の距離L’は、例えば上記数1に基づく次の数2による。
【0035】
【数2】
【0036】
ただし、fH は、本実施の形態の消音装置が消音の対象とする周波数帯域の上限値である。
【0037】
この数2に基づいて、エラーマイクロホン6から膨張形マフラ8の入口側端部8aまでの距離L’(厳密には、このL’に管端補正を施した値)を設定すれば、エラーマイクロホン6の位置でディップの発生する周波数fを、消音対象周波数帯域外に追い出すことができる。これにより、本実施の形態の消音装置の消音動作に対する上記ディップの影響を回避できる。このように、本実施の形態によれば、集合ダクト7の排出口7aの近傍にエラーマイクロホン6を設置できない場合でも、上記ディップの影響を受けることなく、安定かつ確実な消音動作を実現でき、ひいては、十分な消音効果を得ることができる。このことは、上述したランダムノイズを用いて二次音路Cを同定する場合についても、同様である。
【0038】
なお、上記残留雑音は、上述した従来技術と同様に、集合ダクト7の排出口7aにおいても反射する。そして、この排出口7aで反射した反射波によっても、排気ダクト2内にディップが発生する。しかし、この集合ダクト7の排出口7aで反射する反射波の音圧、またはエネルギは、膨張形マフラ8の入口側端部8aで反射する反射波の音圧よりも小さいので、この集合ダクト7の排出口7aの反射波により排気ダクト2内に発生するディップは、膨張形マフラ8の入口側端部8aの反射波により発生するディップに比べて、遥かに小さい。従って、集合ダクト7の排出口7aの反射波により発生するディップが、本実施の形態の消音装置の消音動作に与える影響は、上記従来技術に比べて遥かに、例えば無視できる程度に、小さい。
【0039】
上記のように、本実施の形態では、排気ダクト2を集合ダクト7に結合する構成について説明したが、これに限らない。即ち、何らかの条件等により、排気音の外部への最終的な吐き出し口となる排出口の近傍にエラーマイクロホン6を設置できない場合に、本発明は上記特有の効果を発揮する。
【0040】
ただし、本発明は、上記のように複数の排気ダクト2、2、・・・とこれら各排気ダクト2、2、・・・が結合される集合ダクト7を備えているような比較的に大規模なプラントにおいて、更なる有効性を発揮する。即ち、本発明によれば、プラント全体に対して上記ディップの影響を回避するための手段を講ずる必要はなく、上記ディップの影響が懸念される排気ダクト2、例えばエンジン1の排気音を能動的に消音するための能動型消音装置を構成する排気ダクト2のみに、膨張形マフラ8を設けるだけで、排気ダクト2の排出口2aでの反射及び集合ダクト7の排出口7aでの反射の両方によって生じるディップの影響を回避できる。従って、本実施の形態のように比較的に大規模なプラントに本発明を適用しても、プラント全体が極端に大型化したり高コスト化したりすることはない。
【0041】
また、本実施の形態では、排気ダクト2を丸管としたが、角管等の他の形状のものとしてもよい。そして、本実施の形態では、エンジン1の排気音を消音の対象とする場合について説明したが、排気音以外の音を消音の対象とする装置にも、本発明を応用できる。
【0042】
更に、排気ダクト2内の音響インピーダンスを急変させるために、膨張形マフラ8を用いたが、これに限らない。即ち、排気ダクト2内の音響インピーダンスを、集合ダクト7の排出口7a付近における音響インピーダンスの変化の度合いと同程度にまで急変させることができるのであれば、膨張形マフラ8に代えて、例えば図2に示すような概略円錐状の中空体(詳しくは、円錐の頂点と底面とに対応する各部分に、それぞれ排気ダクト2の断面と略同じ形状寸法の貫通孔が設けられている中空体)9、を設けてもよい。この場合、中空体9の底面側9aを、排気音の入口側とする方が、上記距離L’を短くする上で有利なことは言うまでもない。勿論、これ以外の構造のものにより、上記膨張形マフラ8と同様の作用を奏するものを実現してもよい。ただし、構造によっては、マフラ(断面積がS2 に拡大された空間)8、9の入口側端部8a、9aではなく、この入口側端部8a、9aよりもマフラ8、9の内側部分に、インピーダンス急変部が形成される場合がある。このような場合でも、このインピーダンス急変部とエラーマイクロホン6との間の距離L’を、上記ディップの影響を受けない程度に近接できれば、何ら問題はない。逆に、装置全体を小型化する(排気ダクト2を短縮化する)という意味では、上記のようにインピーダンス急変部がマフラ8、9内に形成された方が、都合の良い場合がある。
【0043】
【実施例】
以下、上記図1に示す構成において、膨張形マフラ8の断面積S2 と排気ダクト2の断面積S1 との断面積比P(=S2 /S1 )をどれくらいに設定すれば、膨張形マフラ8の入口側端部8aを擬似的な排出口として機能させることができるかについて、具体的に説明する。即ち、膨張形マフラ8の入口側端部8aにおける音圧反射率が、例えば図4に示すように排気ダクト2の排出口2aを外部(所謂自由空間)に露出させた状態でのその排出口2aにおける反射率(または集合ダクト7の排出口7aにおける反射率)と、同等になる上記断面積比Pを求める。なお、ここでは、排気ダクト2内を伝搬する排気音等の音波が平面波であることを前提とする。また、排気ダクト2は、丸管、即ち円形ダクトであって、能動型消音装置(スピーカ5の放射音)による消音対象周波数帯域は、200Hz以下(f≦200Hz)であるとする。
【0044】
まず、上記周波数f=200Hz以下の音波が円形ダクト内を伝搬するとき、この音波をダクトの断面と平行な波面をもつ平面波(所謂一次元モードの音波)と見なすことのできる円形ダクトの半径rを求める(厳密には、この半径rの最大値を求める)。この円形ダクトの半径rと、円形ダクト内を伝搬する音波を平面波と見なすことのできる周波数fの上限値と、の関係は、次の数3で表される。
【0045】
【数3】
【0046】
従って、この数3を変形した次の数4から、上記周波数f=200Hz以下の音波を平面波と見なすことのできる円形ダクトの半径rを求めることができる。ただし、ここでは余裕を見て、上記周波数f(上限値)をf=250Hzとし、即ち、200Hz以下の周波数の音波については、確実に平面波であると見なすことのできる状況を考える。また、音速Vは、円形ダクト内の温度Tによって変化するが、ここでは、温度TがT=300℃である状況を考える。
【0047】
【数4】
【0048】
この数4から、円形ダクト内の半径rがr=0.56m(56cm)以下であれば、確実に、上記周波数f=200Hz以下の音波を平面波と見なすことができる。
【0049】
ところで、円形ダクトの排出口(開口端)が自由空間に露出した状態にあるとき、その排出口における音圧反射率|R|は、自由空間における音波の伝播定数kと円形ダクトの半径rとの積(以下、これをkr積と言う。)に対して、図3に実線のグラフXで示すような関係にあることが知られている(Levine H, Schwinger J,《On the radiation of sound from an unflanged circular pipe, Phys. Rev., vol.73, no.4, pp.383-406(1948) 》のfig.1 参照)。なお、ここで言う伝播定数kとは、音波の波長λに依存する定数で、次の数5で表される。
【0050】
【数5】
【0051】
そして、上記グラフXの関係は、次の数6の近似式で表すことができる(Davies P O A L, Bento Coelho J L, Bhattcecharya M,《Reflection coefficients for an unflanged pipe With flow, J. Sound Vib, Vib., vol.72, no.4, pp.543-546(1980) 》の第3式参照)。
【0052】
【数6】
【0053】
ただし、この数6に基づいて、上記kr積に対する反射率|R|を実際に算出して、その算出結果をグラフで表すと、図3に点線Yで示すようになる。この点線で示すグラフYと、上記実線で示すグラフXと、の差異から明らかなように、数6の近似式は、上記kr積が概ねkr=1.5以下(kr≦1.5)の範囲内においてのみ、有効である。
【0054】
ここで、上記数5の式に円形ダクトの半径rを乗じて、上記kr積を求める。そして、数5における周波数f及び音速Vとして、それぞれ上記f=200Hz及びV=480m/sという値を代入すると共に、半径rとして、r=0.5m(≦0.56m)を代入し、この代入して得たkr積の値が、上記kr=1.5以下という条件を満足するか否かを、次の数7により検証する。
【0055】
【数7】
【0056】
この数7によれば、kr≒1.3であって、上記kr=1.5以下という条件を満足する。よって、上記数6の近似式を適用できる。そこで、このkr=1.3という値を上記数6に代入して、反射率|R|を求めると、|R|≒0.57≒0.6という値が得られる。これは、温度T=300℃の環境下で、周波数f=200Hz以下の音波が、半径r=0.5m以下の円形ダクト内を伝播して排出口から自由空間に排出される際に、この円形ダクトの排出口において、|R|=0.6の反射率が上記音波に作用することを意味する。
【0057】
これと同等の反射率|R|を、膨張形マフラ8の入口側端部8aで得るための上記断面積比P(=S2 /S1 )は、次の数8により求められる。
【0058】
【数8】
【0059】
即ち、数8において、|R|=0.6を代入すると、上記断面積比Pとして、P=4またはP=1/4という値が求められる。つまり、排気ダクト2が、周波数f=200Hz以下の音波について十分に平面波と見なすことのできる構造のもの(半径r=0.5m以下の円形ダクト)であって、排気ダクト2内の温度TがT=300℃である場合、上記断面積比PをP=4以上とすれば、膨張形マフラ8の入口側端部8aにおいて、自由空間に露出された排気ダクト2の排出口2aと略同等以上の反射率|R|を、得ることができる。
【0060】
なお、上記理論を満足するには、排気ダクト2内の断面積S1 の4倍の断面積S2 を有する膨張形マフラ8内においても、そこを伝搬する音波が平面波であると見なせなければならない。従って、厳密には、排気ダクト2のみならず、膨張形マフラ8についても、その半径を、上記半径rの最大値(即ちr=0.56)以下にする必要がある。よって、排気ダクト2の半径rは、上記説明よりも更に小さくなり、必然的に、kr積も小さくなる。このようにkr積が小さくなると、図3の関係から、排気ダクト2(円形ダクト)の排出口における反射率|R|も高くなり、その結果、上記断面積比Pが大きくなる。例えば、上記反射率|R|として|R|=0.8を達成する必要がある場合、断面積比PはP=9(半径比に換算すると3)と、上記P=4よりも大きくしなければならない。
【0061】
このように、膨張形マフラ8の入口側端部8aを擬似的な排出口と見なせるようにするための上記断面積比Pは、排気ダクト2の半径rに依存する点、に注意を要する。また、半径rに限らず、平面波として見なすことのできる音波の周波数fや、排気ダクト2内の温度T(即ち音速V)によっても、上記断面積比Pは変化する。
【0062】
ただし、上記の説明は、飽くまで、膨張形マフラ8の入口側端部8aにおいて、自由空間に露出された排気ダクト2の排出口2aと同等の反射率|R|を呈することを前提とするものであって、必ずしも、この前提を満足しなければ、本実施の形態による特有の効果が得られないというものではない。即ち、膨張形マフラ8の入口側端部8aにおいて、自由空間に露出された排気ダクト2の排出口2aと同等の反射率|R|が得られず、例えば上記断面積比PがP=3乃至5程度でも、本実施の形態による特有の効果を十分に期待できる。
【0063】
【発明の効果】
以上のように、本発明の消音装置は、音伝搬路内の第2のマイクロホンが設けられている位置の排出口側近傍に、インピーダンス急変部を形成している。従って、このインピーダンス急変部を形成しない場合と比較して、第2のマイクロホンの位置でディップの発生する周波数を、高周波数側にシフトさせることができ、ひいては、本発明の消音装置が消音の対象としている周波数帯域外に追い出すことができる。よって、消音装置の用途や設置条件等により、音伝搬路の排出口の近傍に第2のマイクロホンを設置できない場合や、音伝搬路中に上記排出口等のディップ(反射波)発生の原因となる音の反射部分が複数存在する場合でも、上記ディップの影響を受けることなく、安定かつ確実な消音動作を実現でき、十分な消音効果を得ることができる。そして、この効果を、膨張形マフラ等のインピーダンス急変手段を設けるという極めて簡単な構成により実現できるということも、本発明の大きな特徴である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る消音装置の一実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】同実施の形態の別の例を示す図である。
【図3】同実施の形態の技術的根拠を説明するためのグラフであって、円形ダクトの開口端を自由空間に露出させた状態でのkr積と開口端における音圧反射率との関係を示すグラフである。
【図4】従来の消音装置の概略構成を示す図である。
【図5】排気ダクト内の音圧分布の概略を示す図である。
【図6】従来の消音装置における問題点を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 排気ダクト(音伝搬路)
3 リファレンスマイクロホン(第1のマイクロホン)
4 制御部(消音制御手段)
5 二次音源スピーカ(スピーカ手段)
6 エラーマイクロホン(第2のマイクロホン)
7 集合ダクト(共同音伝搬路)
7a 排出口
8 膨張形マフラ(インピーダンス急変手段)
8a 入口側端部(インピーダンス急変部)
Claims (3)
- 一端から入力される第1の音を他端に伝搬して排出する音伝搬路中に設けられ、上記第1の音を収音する第1のマイクロホンと、
上記音伝搬路中の上記第1のマイクロホンが設けられている位置よりも上記他端側に配置され、消音制御信号に応じた第2の音を上記音伝搬路内に放射して上記第1の音に干渉させるスピーカ手段と、
上記音伝搬路中の上記スピーカ手段が設けられている位置よりも上記他端側に配置され、この配置位置において該音伝搬路内を伝搬する音を収音する第2のマイクロホンと、
上記第1及び第2のマイクロホンの各出力信号が入力され、これらに応じて、上記第2の音の特性が上記第1の音を打ち消すのに必要な特性となるように上記消音制御信号を生成して上記スピーカ手段に供給する消音制御手段と、
上記音伝搬路中の上記第2のマイクロホンが設けられている位置よりも上記他端側に、該音伝搬路内の音響インピーダンスを該他端におけるのと同程度にまで急変させるインピーダンス急変部を形成するインピーダンス急変手段と、
を具備し、
上記音伝搬路の上記第2のマイクロホンが設けられている位置と上記インピーダンス急変部との間の距離を、これら両者間における該音伝搬路内の音速を消音対象周波数の上限値の略2倍の値で除した値よりも小さくした、
消音装置。 - 上記インピーダンス急変手段が、上記音伝搬路の上記一端から上記他端に向う方向において、該音伝搬路の上記方向を横切る断面積を急激に拡大させると共に、この断面積を拡大させた空間を該方向に沿って所定区間形成する状態に構成された、
請求項1に記載の消音装置。 - 複数の音伝搬路がそれぞれに共通の共同音伝搬路に接続され、該複数の音伝搬路内をそれぞれ伝搬する各音が該共同音伝搬路を介して外部に排出される状態に構成され、
上記複数の音伝搬路のうち少なくとも1以上のものに、上記第1及び第2のマイクロホンと上記スピーカ手段と上記消音制御手段と上記インピーダンス急変手段とを設けた、
請求項1に記載の消音装置。
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