JP4189047B2 - 害虫忌避エアゾール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は害虫忌避エアゾールに関し、さらに詳しくは、その刺激性、使用感などを改善した害虫忌避エアゾールに関する。
【0002】
【従来の技術】
蚊、アブ、ブユ、ノミ等の吸血性昆虫は、熱帯地域から温暖地域に多く棲息するが、種類によっては寒冷地域にもしばしば見られ、キャンプ、ハイキング、魚釣り、ゴルフ、庭遊び、ヨット等の野外における娯楽の際や、農場、田畑あるいは、山奥の電源開発地などでの作業時の露出皮膚表面を攻撃、吸血し、はなはだ不快であると同時に、時として伝染病、風土病の原因となっていることもあった。
このような吸血性昆虫からの虫害を避けるための害虫忌避剤については、従来から多くの研究がなされており、N,N−ジエチル−m−トルアミド、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、2,3,4,5−ビス(Δ2 −ブチレン)−テトラハイドロフラール、ジ−n−プロピルイソシンコメロネート、ジ−m−ブチルサッシネートなどの忌避効果を有する物質が見出され、実用に供されている。
【0003】
従来用いられている剤型としては、これら害虫忌避物質の1種又は2種以上を溶剤に溶かし、噴射剤としてLPG、フロンなどの液化ガスやCO2 、N2 、空気などの圧縮ガスを利用したエアゾール剤や、ポンプを利用したスプレーが代表的なものとして挙げられ、この他に乳化したクリーム、エチルアルコールやイソプロピルアルコールにて希釈したローションなども挙げられる。しかし、害虫忌避剤の中には、皮膚面に使用したときに人体に対し刺激を有するものがあり、特に最も代表的かつ汎用されているN,N−ジエチル−m−トルアミド(以下、DEETという)は、前述したエアゾール剤にて噴霧され微粒子化された場合の鼻粘膜への刺激はかなり感じられる。
【0004】
このような微粒子化された薬剤による鼻粘膜への刺激を低減する方法として、特公昭47−43745号公報にはグリセリンの酢酸エステル、イソプロピルミリステート、ラウリルメタクリレート等を添加する方法、特公昭48−939号公報にはオレイルアルコール、ヘキサデシルアルコールを添加する方法が記載されているが、これらはDEETを用いたエアゾールにおいて充分な効果をもっていると言い難く、さらに皮膚に付着した際にベトツキ感があり、使用感を損なうという問題があった。そこで、エアゾール剤にて噴霧され微粒子化された場合の鼻粘膜への刺激を低減し、かつ使用感を損なわない害虫忌避エアゾールが要望されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、人体皮膚面に適用したときにベトツキ感や皮膚刺激感が少なく、使用感に優れ、エアゾール剤にて噴霧され微粒子化された場合の鼻粘膜への刺激を低減し、かつ施用したときの害虫忌避効力の持続性に優れる害虫忌避エアゾールを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明によれば、害虫忌避エアゾールにおいて、その成分として少なくともN,N−ジエチル−m−トルアミドとメントールを含有し、メントールの含有量がN,N−ジエチル−m−トルアミドの4〜20重量%の割合であることを特徴とする害虫忌避エアゾールが提供される。好適な態様においては、上記メントールに加えてさらにホホバ油を含有することを特徴とする害虫忌避エアゾールが提供される。好適には、上記ホホバ油の含有量はN,N−ジエチル−m−トルアミドの1〜10重量%の割合であることが望ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究をした結果、害虫忌避成分としてのN,N−ジエチル−m−トルアミド(DEET)と共にモノテルペン類のメントールを配合することにより、人体皮膚面に適用したときにベトツキ感や皮膚刺激感が少なく、使用感に優れ、害虫忌避組成物がエアゾール剤にて噴霧され微粒子化された場合の鼻粘膜への刺激を低減できることを見出し、本発明を完成するに到ったものである。
本発明に用いられるメントールは、化粧品、フレーバー等に一般的に使用されているもので、皮膚刺激、毒性等については安全性が確認されており、害虫忌避エアゾールの組成物に配合する成分としてふさわしい。
【0008】
害虫忌避剤の中には、人体皮膚面に適用したときに人体に対し刺激を有するものがあり、特に最も代表的かつ汎用されているDEETは、エアゾール剤にて噴霧され微粒子化されたときの鼻粘膜への刺激は著しいものがある。しかし、害虫忌避エアゾールの組成物中に、モノテルペン類のメントールを、好ましくは害虫忌避成分としてのDEETに対して4〜20重量%の割合で配合することにより鼻粘膜への刺激を低減できる。
メントールの配合量が、DEETに対して4重量%よりも少ないとDEETの鼻粘膜への刺激を低減できず、一方、DEETに対して20重量%よりも多いと使用感を損ねるので好ましくない。
【0009】
上記メントールは、メントールを実質的に含有する精油として用いられてもよい。ここで実質的に含有するとは、目的とするメントールを少なくとも約10重量%以上、好ましくは約50重量%以上を含有することをいう。
モノテルペン類の中でも、メントールが鼻粘膜への刺激を低減する効果に最も優れている。メントールはハッカ油の主成分であり、従来より皮膚や口の粘膜に対して生理的に冷たい感じを与える化合物として知られている。害虫忌避剤の主たる使用期間が夏の暑い時期であり、メントールにより人体に冷涼感を与えることはその使用感においてふさわしく、そういう意味でも害虫忌避エアゾールの成分として優れている。
【0010】
さらに化粧品の成分としてよく用いられるホホバ油をDEETに対して1〜10重量%の割合で配合すると、DEETとメントールのみを配合した場合よりも鼻粘膜への刺激をさらに低減することができる。
ホホバ油の配合量が、DEETに対して1重量%よりも少ないと、メントールによるDEETの鼻粘膜への刺激低減効果を増進せず、一方、DEETに対して10重量%よりも多いとベタツキ感が感じられ不適当である。
植物油の中でも、ホホバ油は、一般的に無色、無臭で、適当量であればベタツキ感がほとんどないために、害虫忌避エアゾールの組成物中に配合するのに適している。
【0011】
本発明の害虫忌避有効成分としては、N,N−ジエチル−m−トルアミド(DEET)が用いられるが、ジ−n−ブチルサクシネート、ジ−n−プロピル−イソシンコメロネート、テトラメチルチウラムジサルファイト、グアニジン、ナフタレンクレゾール、シクロヘキシミド、ジンクジメチルジチオカーバメイト、シクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルスルフェニルジチオカーバメイト、3,7−ジメチル−2,6−オクタジエナール、O,O−ジエチル−S−2−エチルチオエチルジチオフォスフェート、O,O−ジメチル−S−2−イソプロピルチオエチルジチオホスフェート、γ−クロラローゼ、4−(メチルチオ)−3,5−キシリル−N−メチルカーバメイト、4−アミノピリジンアンスラキノン、テトラメチルチウラムジサルファイド、ジアリルジスルフイド、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、2,3,4,5−ビス(Δ2−ブチレン)−テトラハイドロフルフラール、などの害虫忌避効果を有する物質を必要に応じて添加してもよい。
【0012】
噴射剤としては、ジメチルエーテル、液化石油ガス、圧縮窒素ガス、圧縮空気、炭酸ガスなど従来公知の噴射剤を単独で又は2種以上を組み合わせて、通常の量的割合で配合することができる。
また、希釈剤として、水や、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ラウリルアルコール、セタノール、2−ヘキシルデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ラノリンアルコール等の一価アルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、バチルアルコール等の多価アルコール、炭化水素系溶剤等を敵当量配合することができる。
【0013】
また、薬液の付着性(展着性)を向上させるために各種界面活性剤を配合することができ、例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、α,α′−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等のグリセリンポリグリセリン脂肪酸類、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル等の親油性非イオン界面活性剤;POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンモノステアレート、POEソルビタントリオレエート、POEソルビタンテトラオレエート等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POEソルビットモノラウレート、POEソルビットモノオレエート、POEソルビットペンタオレエート、POEソルビットモノステアレート等のPOEソルビット脂肪酸エステル類、POEグリセリンモノステアレート、POEグリセリンモノイソステアレート、POEグリセリントリイソステアレート等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類、POEモノオレエート、POEジステアレート、POEジオレエート、POEジステアリン酸エチレングリコール等のPOE脂肪酸エステル類、POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POE2−オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等のPOEアルキルエーテル類、POEオクチルフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEジノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類、プルロニック等のプルロニック型界面活性剤類、POE・POPセチルエーテル、POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POPモノブチルエーテル、POE・POP水添ラノリン、POE・POPグリセリンエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル類、テトロニック等のテトラPOE・テトラPOPエチレンジアミン縮合物類、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油トワイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等のPOEヒマシ油、硬化ヒマシ油誘導体、POEソルビットミツロウ等のPOEソルビットミツロウ・ラノリン誘導体、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等のアルカノールアミド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、POEノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等の親水性非イオン界面活性剤;セッケン用素地、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等の脂肪酸セッケン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等の高級アルキル硫酸エステル塩、POEラウリル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリル硫酸ナトリウム等のアルキルエーテル硫酸エステル塩、ラウロイルサルコシナトリウム等のN−アシルサルコシ酸、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルメチルタウリッドナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩、POEオレイルエーテルリン酸ナトリウム、POEステアリンエーテルリン酸等のリン酸エステル塩、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸アルキルベンゼンスルホン酸塩、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等の高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸化油、POEアルキルエーテルカルボン酸、POEアルキルアリルエーテルカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム、N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、カゼインナトリウム等の陰イオン界面活性剤;ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、カルボン酸変性シリコーン等のシリコーン系界面活性剤;パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルアミンオキサイド、パーフルオロアルキルEO付加物等のフッ素系界面活性剤などが挙げられる。
【0014】
また、本発明の害虫忌避エアゾールには、従来公知の任意の成分を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。このような配合成分としては、牛油、魚脂、硬化油、タートル油、豚油、ミンク油、卵黄油等の油脂類;鯨ロウ、セラック、ミツロウ、ラノリン、液状ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラロウ等のロウ類;流動パラフィン、流動ポリイソブチレン、スクワラン、プリスタン、ワセリン、パラフィン、セシレン、ペンタン、ヘキサン等の炭化水素;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等のシリコーン油;コハク酸、酒石酸、クエン酸、ウンデシレン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸、ベヘニン酸等の脂肪酸;ブドウ糖、ショ糖、乳糖、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール等の糖類;アジピン酸ジイソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、イソオクタン酸セチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、酢酸ラノリン、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、フタル酸ジエチル、ラウリン酸ヘキシル等のエステル;ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ミリスチン酸アルミニウム、ミリスチン酸カルシウム、ミリスチン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸アルミニウム、パルミチン酸カルシウム、パルミチン酸マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛、酢酸カルシウム等の金属石けんなどが挙げられる。
【0015】
また、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、カゼイン、カラギーナン、カラヤゴム、寒天、クインスシード、ゼラチン、デキストリン、デンプン、トラガント、ペクチン等の天然水溶性高分子化合物;クロロフィル、β−カロチン等の天然色素;パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸メチル等の防腐剤;ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK等のビタミン類;エストラジオール、エチニルエストラジオール、コルチゾン等のホルモン;パラアミノ安息香酸(以下、PABAという)、グリセリルPABA、エチルジヒドロキシプロピルPABA、N−エトキシレートPABAエチルエーテル、N−ジメチル−PABAブチルエーテル、N−ジメチル−PABAアミルエーテル、オクチルジメチルPABA、ホモメンチル−N−アセチルアントラニレート、アミルサリシレート、メシチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p−イソプロパノールフェニルサリシレート、オクチルシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、オクチルメトキシシンナメート、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、グリセリル−モノ−2−エチルヘキサノイル−ジパラメトキシシンナメート、グリセリル−ジ−2−エチルヘキサノイル−モノパラメトキシシンナメート、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4′−メチルベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、2−エチルヘキシル−4′−フェニル−ベンゾフェノン−2−カルボキシレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン、3−(4′−メチルベンジリデン)−d,l−カンファ−ウロカニン酸、ウロカニン酸エチルエステル、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、2,2′−ヒドロキシ−5−メチルフェニル−ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニゾイルメタン、4−メトキシ−4′−t−ブチル−ジベンゾイルメタン、5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オンカルコン誘導体等の紫外線吸収剤;アラントイン、アロエ末、グアイズレン等の消炎剤;3,4,4−トリクロロカルバニリド(T.C.C)、トリエチルサイレート(T.E.C)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゾトニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、レゾルシン、フェノール、ソルビン酸、サリチル酸、ヘキサクロロフェン等の殺菌剤;植物性天然香料であるラベンダー、レモン、ライム、ジャスミン、ローズ等の精油;ムスク、シベット、カストリウム等の動物性香料やその他の合成香料などを配合することもできる。
【0016】
さらに本発明の害虫忌避エアゾールには、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン66等のポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等のポリエステル、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸ブチルMMA共重合体等のアクリル樹脂、硬化ビスフェノールA−エピクロルヒドリン共重合体等のエポキシ樹脂、ポリ四フッ化エチレン等のフッ素系樹脂、メチルポリシロキサン、架橋ジメチルポリシロキサン等のシリコーン系樹脂、ベンゾグアナミン等のフェノール系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリビニルメチルエーテル等のビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン等のビニリデン系樹脂、天然ゴム等の有機粉末;ケイ酸塩、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、珪ソウ土、タルク、セリサイト、マイカ、カオリン、モンモリロナイト、クレー、ベンナイト、バーミキュライト、酸化チタン皮膜雲母(雲母チタン)、オキシ塩化ビスマス、窒化ホウ素、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、低次酸化チタン、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、ゼオライト、セラミックスパウダー、アルミニウムヒドロキシクロリド、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩基性臭化アルミニウム、アルミニウムフェノールスルホン酸、タンニン酸、アルミニウムナフタリンスルホン酸、塩基性ヨウ化アルミニウム、パラフェノールスルホン酸亜鉛、クロルヒドロキシアルミニウムジルコニウム、硫酸亜鉛、塩基性乳酸アルミニウム亜鉛、酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ベンガラ、黒酸化鉄、黄酸化鉄、群青、紺青、酸化クロム、水酸化クロム、カラミン、カーボンブラック、これらの複合体等の無機粉末を配合することもできる。
【0017】
【実施例】
以下、実施例、比較例及び各種試験例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでないことはもとよりである。
実施例1〜16及び比較例1〜5
表1乃至表3に示す各処方の害虫忌避組成物を調製し、耐圧性容器に充填し、エアゾール剤とした。
【0018】
試験例1(鼻粘膜刺激試験)
実施例1〜16及び比較例1〜5の各エアゾール剤を両手、両足に噴霧し、その際に感じる鼻粘膜への刺激の強さを、以下の4段階で評価した。
◎ :ほとんど刺激を感じない。
○ :わずかに刺激を感じるが、問題にならないレベルである。
× :刺激がある。
××:非常に刺激が強い。
上記鼻粘膜刺激試験の結果を表1乃至表3に併せて示す。
表1乃至表3に示す結果から明らかなように、DEETの4重量%以上のL−メントールを用いた害虫忌避エアゾール剤(実施例1〜16及び比較例4、5)は、4重量%未満のもの(比較例2、3)及びL−メントールを用いていないもの(比較例1)に比べて鼻粘膜への刺激が低減されていることがわかる。また、DEETの4〜20重量%のL−メントールとDEETの1〜10重量%のホホバ油を用いたもの(実施例2〜4、6〜8、10〜12、14〜16)は、鼻粘膜への刺激がさらに低減されていることがわかる。
【0019】
試験例2(使用感試験)
実施例1〜16及び比較例1〜5の各エアゾール剤を両手、両足に噴霧し、使用感を以下の3段階で評価した。
○ :ベタツキ感、ツッパリ感、等の不快な使用感がほとんど無い。
× :上記不快な使用感がある。
××:上記不快な使用感が非常に強い。
試験結果を表1乃至表3に併せて示す。
表1乃至表3に示す結果から明らかなように、DEETの4〜20重量%のL−メントールを用いた害虫忌避エアゾール剤及びDEETの4〜20重量%のL−メントールとDEETの1〜10重量%のホホバ油を用いたものは、その使用感が損なわれないが、上記よりも多い量のL−メントールあるいはホホバ油を用いたもの(比較例3〜5)はその使用感において不適当であることがわかる。
【0020】
試験例3(害虫忌避効力試験)
実施例1〜16及び比較例1〜5の各エアゾール剤を、健康な成人男子の上腕部に1cm2当り有効成分量が0.1mgになるように噴霧した。噴霧後6時間経過した後に、ヒトスジシマカ未吸血の雌成虫約50匹を放ったゲージ内に上腕部を30秒間挿入し、吸血した蚊の数を観察した。その結果を以下の2段階で評価した。
○ :吸血されない。
× :1箇所以上吸血される。
試験結果を表1乃至表3に併せて示す。
表1乃至表3に示す結果から明らかなように、DEETの4重量%以上のL−メントールを用いた害虫忌避エアゾール剤は、4重量%未満のもの(比較例2、3)及びL−メントールを用いていないもの(比較例1)に比べて害虫忌避効力及びその持続性に優れていることがわかる。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【発明の効果】
以上のように、本発明の害虫忌避エアゾールは、メントールをDEETの4〜20重量%の割合で配合したものであるため、人体皮膚面に適用したときに、ベトツキ感や皮膚刺激感が少なく、使用感に優れ、また噴霧され微粒子化された場合でも鼻粘膜への刺激が著しく低減されるという効果が得られ、害虫忌避効力の持続性にも優れている。また、メントールと共にさらにホホバ油を好ましくはDEETの1〜10重量%の割合で配合すると、鼻粘膜への刺激がさらに低減されるという効果が得られ好適である。
Claims (3)
- 害虫忌避エアゾールにおいて、その成分として少なくともN,N−ジエチル−m−トルアミドとメントールを含有し、メントールの含有量がN,N−ジエチル−m−トルアミドの4〜20重量%の割合であることを特徴とする害虫忌避エアゾール。
- さらにホホバ油を含有することを特徴とする請求項1に記載の害虫忌避エアゾール。
- 前記ホホバ油の含有量がN,N−ジエチル−m−トルアミドの1〜10重量%の割合であることを特徴とする請求項2に記載の害虫忌避エアゾール。
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