JP4188812B2 - 回路遮断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車のメインヒューズボックス(Main Fuse Box:以下「M/B」と呼ぶ。)等に搭載され、電源と負荷との間を電気的に遮断する回路遮断装置に関する。
自動車用機器の多電子化に伴い、例えば車両電源電圧を12ボルト(V)や14ボルトから24ボルト、36ボルト又は42ボルトに昇圧した場合、電源投入時などにアーク放電が発生し易くなるため、M/B等には安全性確保のための回路遮断装置が搭載される。図15は、このような回路遮断装置を説明するための概略図である。
図15(a)に示すように、回路遮断装置300は、例えば合成樹脂等からなるカバーハウジング部301内に、電源(バッテリ)側の接点部302aと、負荷側の接点部302bとを収容して構成され、それぞれの接点部302a,302bは、導電部303a,303bを介して電源側のバスバー304aと、負荷側のバスバー304bとにボルト305で留められてナット306で固定されている。各接点部302a,302b内には、同図(b)に示すように、ルーバー状の接触子307を備えたいわゆるマルチコンタクトと呼ばれる接触部308a,308bがそれぞれ設けられている。
そして、これら接触部308a,308bに、例えば丸棒状のプラグ309を挿し込むことで各接触部308a,308b内の接触子307がプラグ309の表面と接触し、回路遮断装置300の導電部303a,303bを介して電源側のバスバー304aと負荷側のバスバー304bとを電気的に接続(短絡)する構造からなる。
反対に、電源側のバスバー304aと負荷側のバスバー304bとを電気的に遮断(開放)する場合には、接触部308a,308bに挿し込まれているプラグ309を抜くことにより遮断(開放)することが可能である(例えば、特許文献1及び2参照。)。
特開2002−319335号公報(第3−6頁、第1−10図) 特開2002−319336号公報(第3−8頁、第1−13図)
しかしながら、このような構造の回路遮断装置300においては、プラグ309を各接点部302a,302bに対して容易に挿抜することができるため、例えば図15(b)に示すように、プラグ309が接触部308a,308bに挿抜される際に接触子307と接触する瞬間又は接触が切り離される瞬間(この例では、接点部302bの接触部308bにおける接触子307とプラグ309との先端部分が接触し若しくは離間する瞬間)にアーク放電が発生し、そのエネルギーでプラグ309の表面を溶損したり接触部308bを傷つけたりして、プラグ309と接触部308bとの接触信頼性を著しく損ねてしまうおそれがあると共に、プラグ309と接触子307とが接触したか否かを確認するためには、プラグ309の挿入状態を適宜確認しなければならずその作業が繁雑になるおそれがある。
また、この回路遮断装置300では、丸棒状のプラグ309と円筒状の接触子307との組み合わせにより両者の接触を図る構造であるため、部品代(部品加工費などを含む)が高価であると共に、例えば耐久性を向上させるためにタングステン等の高価な高融点金属が用いられることがあり、回路遮断装置300を構成する部品点数が増加すると共に加工作業等が複雑化して回路遮断装置300の構成が複雑となる場合がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、簡単な構成でアークの低減を図りつつプラグの確実な挿入を実現して電気的接触信頼性を向上させることができる回路遮断装置を提供することを目的とする。
本発明に係る回路遮断装置は、電源側に接続可能であると共に第1接点部を備える第1のバスバーと、負荷側に接続可能であると共に第2接点部を備える第2のバスバーと、これら第1及び第2のバスバーの前記第1接点部及び第2接点部を内部に収容するハウジングと、このハウジングの内部に挿入されて前記第1接点部と前記第2接点部とを短絡させるプラグとを備え、前記ハウジング及び前記プラグは、前記プラグの前記ハウジングへの完全挿入時に、前記プラグの前記ハウジングからの抜けを防止するプラグロック部により互いに係止固定される構造からなり、前記プラグロック部は、前記ハウジングに装着され前記プラグの前記ハウジングへの挿入方向と直交する方向にスライド移動自在なロックスライダと、前記プラグに形成され前記ロックスライダが係合するスライダ係合部とから構成されていることを特徴とする。
なお、ハウジングとプラグとを係止固定するプラグロック部を構成するロックスライダは、例えばスライダ係合部をハウジングへの挿入方向に押える押え片を備えてなり、スライダ係合部は、例えばハウジングへの挿入方向と直交する面と平行に板面が形成されこの板面にロックスライダの押え片が当接する板状部材からなると良い。
また、第1及び第2のバスバーは、例えばプラグのハウジングへの挿入時に、第1及び第2接点部よりも先にプラグと接触する弾性復元力を備えた犠牲接点片をそれぞれ備え、プラグは、例えばハウジングへの挿入時に、犠牲接点片と最初に接触する絶縁部を備え、犠牲接点片は、例えばプラグのハウジングへの挿入動作中に絶縁部と当接した後、絶縁部を乗り越えた瞬間にその弾性復元力により第1及び第2接点部より先にプラグと接触すると良く、この場合回路遮断装置は、例えばプラグと犠牲接点片とが接触した状態でプラグと第1及び第2接点部とがそれぞれ接触するように構成されていると良い。
なお、犠牲接点片は、例えば先端側がプラグのハウジングへの挿入方向に対して所定角度傾斜するように“く”の字状に曲げられた形状からなると良く、絶縁部は、例えば先端側がこの挿入方向に対して所定角度傾斜したテーパ部を有し、このテーパ部に続いて段差部を有する樹脂成型部材からなると良い。
そして、プラグは、例えば(1)ハウジングへの挿入方向先端側が二股に分岐された平板状の金属部材からなり、その分岐された部分が第1接触部と第2接触部とを構成してこれらが平面状に配列配置され、犠牲接点片は、第1及び第2接触部の側端面とそれぞれ接触するように構成され、絶縁部は、当該絶縁部が無い場合に第1及び第2接触部の犠牲接点片との初期接触位置となるべき位置にそれぞれ形成されていても良いし、例えば(2)ハウジングへの挿入方向先端側が二股に分岐された平板状の金属部材からなり、その分岐された部分が第1接触部と第2接触部とを構成してこれらが平面状に配列配置され、犠牲接点片は、プラグの分岐部分における第1及び第2接触部を厚さ方向に挟むように構成され、絶縁部は、当該絶縁部が無い場合に第1及び第2接触部の犠牲接点片との初期接触位置となるべき位置にそれぞれ形成されていても良い。
また、第1接点部及び第2接点部は、例えば電源及び負荷とそれぞれ接続される部分と一体に形成された矩形筒状の接点本体部と、この接点本体部の内側の対向面にそれぞれ配置された弾性金属板からなる主接点とを備えて構成されていると良い。
なお、第1及び第2のバスバーは、例えばハウジングに収容された第1接点部及び第2接点部に対し、電源及び負荷に接続される部分が互い違いに配置されていると良い。
また、ハウジングは、例えば第1及び第2のバスバーの電源及び負荷に接続される部分の間に両者を隔てる隔壁部を備えてなると良い。
本発明によれば、回路遮断装置のハウジングとプラグとが、ハウジングに装着されプラグのハウジングへの挿入方向と直交する方向にスライド移動自在なロックスライダと、プラグに形成されロックスライダが係合するスライダ係合部とから構成されるプラグロック部で、プラグのハウジングへの完全挿入時に互いに係止固定されるため、プラグのハウジングへの不完全挿入状態を検知することができると共に、プラグのハウジングに対する不用意な挿抜を防止することができる。また、プラグロック部は、ロックスライダとスライダ係合部とからなる簡単な構成で実現することができるため、ハウジングとプラグとの係止固定を実現するためのコストアップは最小限に留めることができる。このため、簡単な構成で回路遮断装置のアークの低減を図り且つプラグの確実な挿入を実現して電気的接触信頼性を向上させることが可能となる。
以下、添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る回路遮断装置を示す分解斜視図、図2は、この回路遮断装置のプラグ完全挿入時の様子を示す外観斜視図、図3は、この回路遮断装置の動作説明側面図、図4及び図5は、この回路遮断装置の一部断面図、図6〜図10は、この回路遮断装置の動作説明断面図である。
図1及び図2に示すように、回路遮断装置1は、例えば図示しない電源側に接続可能に形成された第1のバスバーである電源側バスバー30と、同じく図示しない負荷側に接続可能に形成された第2のバスバーである負荷側バスバー40と、これら電源側及び負荷側バスバー30,40を短絡させるプラグ(両バスバー30,40間を電気的に導通させる導電部材のことをいう。以下同じ。)10とを備え、後述する電源側及び負荷側バスバー30,40の接点部等がハウジング20の内部に収容された構造からなる。
電源側バスバー30は、例えば図6に示すように、プラグ10と接触する接触子としての第1接点部31を有し、負荷側バスバー40は、同じくプラグ10と接触する接触子としての第2接点部41を有した形状で構成されている。また、これら電源側及び負荷側バスバー30,40の基端側には、それぞれ接続孔31b,41bを有する電源接続端子31a及び負荷接続端子41aが備えられている。
これら電源側及び負荷側バスバー30,40に備えられた第1及び第2接点部31,41は、例えば後述するプラグ10の接触部が挿入される開口部32,42を有する矩形筒状に形成され、開口部32,42の開口周縁の少なくとも一部には、例えば開口内側に折り曲げられて形成された複数の接触片33,43が備えられている。
また、電源側及び負荷側バスバー30,40は、第1及び第2接点部31,41よりも先にプラグ10と接触するプラグ10の挿入方向へ延びる形状で形成された第1犠牲接点片34及び第2犠牲接点片44を備えている。
これら電源側及び負荷側バスバー30,40に備えられた第1及び第2犠牲接点片34,44は、例えばプラグ10の挿入方向と直交する方向(以下、「直交方向」と呼ぶ。)に撓んだ場合に元の状態に戻るような弾性復元力を備えており、先端側はプラグ10の挿入方向に対して所定角度の傾斜をつけるように、例えば“く”の字状に曲げられた形状からなる。
なお、これら第1及び第2接点部31,41や第1及び第2犠牲接点片34,44は、上述したようにハウジング20の内部に収容され、このハウジング20の各開口部32,42と対応する端面部分には、プラグ10をハウジング20内に挿入可能にするためのプラグ挿入口21がそれぞれ形成されている。
一方、プラグ10は、例えばハウジング20への挿入方向先端側が二股に分岐され平面状に配列配置された、その配列方向と交差する方向から見て例えばU字型の平板状の金属部材からなり、その分岐された平板状部分が第1接触部11及び第2接触部12を構成してなる。
そして、このプラグ10の第1及び第2接触部11,12の互いに対向する側縁部は、例えば樹脂成型部材からなる絶縁部13,14により覆われると共に、その先端から僅かに基端側に入った位置から基端側へ所定距離だけ奥まった位置までの絶縁部13,14が除去されて、その部分で第1及び第2接触部11,12の側端面15及びその側縁部が僅かに露出する構造を有している。
なお、第1及び第2接触部11,12に備えられた絶縁部13,14の先端部は、その平面形状が例えば楔形となるように形成され、ハウジング20への挿入時に第1及び第2犠牲接点片34,44と最初に接触すると共に、第1及び第2犠牲接点片34,44の先端側の傾斜にほぼ合わせた所定角度の傾斜面(テーパ部)13a,14aを有する構造からなる。
また、第1及び第2接触部11,12の基端側には、ハウジング20に備えられた後述するプラグロック部を構成するロックスライダと係合可能な合成樹脂等の板状部材からなるスライダ係合部17及びプラグ10を把持して操作するための同じく合成樹脂等からなる把持部16が形成され、第1及び第2接触部11,12はこの把持部16内で連続した構造からなる。
なお、プラグ10に備えられたスライダ係合部17は、プラグ10のハウジング20への挿入方向と直交する面(以下、「直交面」と呼ぶ。)と平行にその板面17aが形成された構造からなる。この板面17aには、後述するロックスライダの押え片が当接する。
ここで、この例の回路遮断装置1では、第1及び第2犠牲接点片34,44は、プラグ10の第1及び第2接触部11,12の対向する側端面15とそれぞれ接触するように第1及び第2接点部31,41の隣接端部の内側の所定位置に備えられ、絶縁部13,14は、ハウジング20への挿入時に第1及び第2接触部11,12における第1及び第2犠牲接点片34,44と最初に接触する位置にそれぞれ形成されている。
プラグ10が挿入されるハウジング20は、この例では第1及び第2犠牲接点片34,44と、第1及び第2接点部31,41と、電源側及び負荷側バスバー30,40とを内部に収容する矩形箱状に形成された樹脂成型部材からなる筐体を有し、プラグ挿入口21側の側壁部に形成されたロックスライダ装着部22にロックスライダ50が装着された構造からなる。
ハウジング20のロックスライダ装着部22は、直交方向に開口し後述するスライダ片が挿入されるスライダ挿入部23と、内部に形成されスライダ片が係合する弾性スライダ係止片24,25(図4及び図5参照)とを備えて構成されている。
ロックスライダ50は、上述したように、プラグ10のスライダ係合部17と共にハウジング20とプラグ10とを係止固定するプラグロック部を構成し、ハウジング20に対して直交方向にスライド移動自在に装着されたものである。
このロックスライダ50は、例えばロックスライダ50の操作時に実際に押したり引いたりされる操作把持部51と、プラグ10のハウジング20への完全挿入時にプラグ10のスライダ係合部17の板面17aと当接しこのスライダ係合部17をハウジング20側に押える押え片52と、この押え片52と操作把持部51とを連結する複数のリブ53と、ロックスライダ装着部22にスライダ挿入部23から挿入係止される複数のスライダ片54とが形成された構造からなる。
なお、ロックスライダ50の押え片52のプラグ10側の端部には、プラグ10の把持部16のスライダ係合部17側の部分に確実に嵌るように凹状の切欠部55が形成されている。
このように構成されたロックスライダ50は、図4及び図5に示すように、ハウジング20のロックスライダ装着部22に、スライダ挿入部23からスライダ片54が内部に挿入係止された状態で装着されている。
ロックスライダ50がハウジング20から離れた状態の時は、例えば図4に示すように、スライダ片54に形成された図中下部の係止凸部56と、図中上部の弾性スライダ係止片24及び図中下部の弾性スライダ係止片25のそれぞれの先端部が形成する係止凹部26とが係合し、プラグ10の挿入に対してロックスライダ50の押え片52がプラグ10のスライダ係合部17から十分離れた位置で静止するような構造となっている。
反対に、ロックスライダ50がハウジング20に近づいた状態、即ちプラグロック状態の時は、例えば図5に示すように、スライダ片54に形成された図中上部の係止凸部57と、両弾性スライダ係止片24,25の先端部が形成する係止凹部26とが係合し、ロックスライダ50の押え片52がプラグ10のスライダ係合部17の板面17aと当接し、プラグ10をハウジング20に係止固定した位置で静止するような構造となっている。
従って、図3(a)及び(b)に示すように、プラグ10のハウジング20への初期挿入時及び挿入完了時には、ロックスライダ50はハウジング20から離れた位置にあるが、同図(c)に示すように、プラグ10のハウジング20への完全挿入時には、ロックスライダ50はハウジング20に近づいた位置にスライド移動され、これによりプラグ10のスライダ係合部17をロックスライダ50の押え片52がハウジング20に対して押える状態となって、プラグ10とハウジング20とが係止固定(ロック)される。
なお、このロックスライダ50は、プラグ10の挿入時にはプラグ10がハウジング20に完全に挿入された後でなければ、例えば押え片52がスライダ係合部17の側端部などに当たってスライド移動が妨げられてしまう構造のため、ロックスライダ50をハウジング20に最も近づけた位置に押し込むことができないなどの状況が生じる。これにより、回路遮断装置1のプラグ10のハウジング20への不完全挿入を検知することが可能となる。
そして、この回路遮断装置1では、スライダ係合部17及びロックスライダ50で構成されるプラグロック部によりプラグ10のハウジング20への完全挿入時にプラグ10がハウジング20に係止固定されるため、この係止固定状態を解除するためにはロックスライダ50を操作しなければならない。このため、プラグ10の不用意な挿抜を防止することもできる。
次に、図6〜図10を用いて、この回路遮断装置1の動作を説明する。
上述した構造で構成された回路遮断装置1では、電源側及び負荷側バスバー30,40を短絡させる場合、まず、図6に示すように、例えばプラグ10の把持部16を把持して図6中矢印方向に動かし、第1及び第2接触部11,12をハウジング20のプラグ挿入口21に徐々に挿入する。
すると、図7に示すように、ハウジング20のプラグ挿入口21に挿入された第1及び第2接触部11,12の絶縁部13,14が、それぞれ第1及び第2接点部31,41の第1及び第2犠牲接点片34,44と最初に接触する。
このとき、第1及び第2犠牲接点片34,44の先端側の傾斜と絶縁部13,14の傾斜面(テーパ部)13a,14aとにより、第1及び第2犠牲接点片34,44がそれぞれプラグ10の挿入方向と交差(直交)する方向、即ち互いに近づく向きに撓みながら第1及び第2接触部11,12が第1及び第2接点部31,41側に挿入される。
なお、この状態のときは、第1及び第2接触部11,12と第1及び第2犠牲接点片34,44とは電気的に導通されていないため、アーク放電は未だ発生することはない。
そのまま、プラグ10を更にハウジング20に挿入し続けると、図8に示すように、第1及び第2犠牲接点片34,44が絶縁部13,14の楔形部分の傾斜面(テーパ部)13a,14aを乗り越えるような状態まで撓む。
そして、そのまま絶縁部13,14を越えた時点でその弾性復元力により第1及び第2接点部31,41より先に、第1及び第2犠牲接点片34,44のいずれか一方が瞬間的に第1及び第2接触部11,12のいずれか一方の側端面15と接触し、引き続き第1及び第2犠牲接点片34,44の他方が第1及び第2接触部11,12の他方の側端面15と接触する。なお、この順番はランダムに決まるものである。
このとき、第1及び第2犠牲接点片34,44と第1及び第2接触部11,12の側端面15のうち、後から接触されるもの同士の間にはアーク放電が発生するが、接触速度が速いためにそれほどの影響は生じない。
また、プラグ10を裏表いずれの姿勢でもハウジング20に装着可能とすることにより、第1及び第2犠牲接点片34,44のどちらと後から接続されたとしても、側端面15に対する影響を左右で均一化することもできる。
こうして、第1及び第2犠牲接点片34,44が側端面15と接触した後は、図9に示すように、第1及び第2犠牲接点片34,44と第1及び第2接触部11,12とが接続された状態で、第1及び第2接触部11,12と第1及び第2接点部31,41とが接触するので、アーク放電は発生しないこととなる。
後は、図10に示すように、プラグ10を完全にハウジング20に挿入し、上述したロックスライダ50を直交方向にスライド移動させてプラグ10のスライダ係合部17と係合させれば、プラグ10がハウジング20に完全挿入状態のまま係止固定されることとなる。
従って、この回路遮断装置1では、上記プラグロック部による効果と共に、電源側及び負荷側バスバー30,40を短絡させる直前で、第1及び第2犠牲接点片34,44との接触で先にアーク放電が発生するため、プラグ10のハウジング20への挿入時の第1及び第2接点部31,41と第1及び第2接触部11,12とのアーク放電が著しく低減され、プラグ10や両接点部31,41が溶損したり傷ついたりすることで起こる電気的接触信頼性の低下を確実に抑えることができる。
更に、アーク放電による溶損等は第1及び第2犠牲接点片34,44と第1及び第2接触部11,12の側端面15とにのみ発生するため、いわゆる本接点部である第1及び第2接点部31,41と側端面15以外の第1及び第2接触部11,12はアーク放電の発生に関係なく良好な接触面と接触圧力を確保することができる。
これにより、プラグ10のハウジング20への繰り返し挿抜動作を可能にし、如いては回路遮断装置1の寿命を著しく延ばすことも可能となる。
図11は、本発明の他の実施形態に係る回路遮断装置を示す一部分解断面図、図12は、この回路遮断装置のプラグ初期挿入時の一部断面図、図13は、この回路遮断装置のプラグ完全挿入時の一部断面図である。
この回路遮断装置1Aは、第1及び第2接点部31,41に備えられた第1及び第2犠牲接点片34A(34a,34b),44A(44a,44b)の配設態様と、プラグ10Aの第1及び第2接触部11,12に備えられた絶縁部13A,14Aの配設態様とが、先の例の回路遮断装置1とは相違している。
この回路遮断装置1Aでは、第1及び第2犠牲接点片34A,44Aは、それぞれ第1及び第2接触部11,12の厚さ方向の面と接触する複数の犠牲接点片34a,34b,44a,44bを備えており、図12に示すように、プラグ10Aを図中矢印M方向に移動してハウジング20に挿入していくと、第1及び第2犠牲接点片34A,44Aと絶縁部13A,14Aとが最初に接触し、その後は絶縁部13A,14Aを乗り越えた時点で第1及び第2接点部31,41より先に第1及び第2接触部11,12と接触し、最後に第1及び第2接点部31,41と接触する。
そして、ロックスライダ50を図中矢印N方向(直交方向)にスライド移動させてスライダ係合部17と係合させる。こうすれば、図13に示すように、プラグ10Aはハウジング20にスライダ係合部17及びロックスライダ50からなるプラグロック部で係止固定される。これらの効果は先の回路遮断装置1と変わりはない。
なお、上述した回路遮断装置1,1Aでは、プラグ10の第1及び第2接触部11,12における第1及び第2犠牲接点片34,44,34A,44Aと接触する位置と、第1及び第2接点部31,41と接触する位置とが異なるように設定されているため、良好な接続を繰り返し持続させることができる構造となっていることは言うまでもない。
また、上記実施形態では、電源側バスバー30の板状の電源接続端子31aと負荷側バスバー40の板状の負荷接続端子41aとが、ハウジング20に収容された第1接点部31及び第2接点部41に対し、上下方向に互い違いにずれた構造を有する。この構造によれば、電源接続端子31aと負荷接続端子41aの距離を、水平方向に同レベルで配列した場合よりも長くとることができるので、その分、ハウジング20を小型化することができるが、通常行われているように、電源接続端子31a及び負荷接続端子41aを水平方向に同レベルに配列しても本発明の実施に何ら影響は無い。
更に、回路遮断装置1,1Aのハウジング20は、図14に示すように、例えば電源側バスバー30の電源接続端子31aと負荷側バスバー40の負荷接続端子41aとの間の部分に、これら電源接続端子31a及び負荷接続端子41aを隔てる隔壁部27を備えた形状からなるものでも良い。このように隔壁部27が形成されれば、両接続端子31a,41a間のアーク放電や不用意な短絡を効果的に防止することができ、安全性を向上させることができる。
本発明は、自動車を始めとして、直流電源を遮断する各種の用途に利用できる。
本発明の一実施形態に係る回路遮断装置を示す分解斜視図である。 同回路遮断装置のプラグ完全挿入時の様子を示す外観斜視図である。 同回路遮断装置の動作説明側面図である。 同回路遮断装置の一部断面図である。 同回路遮断装置の一部断面図である。 同回路遮断装置の動作説明断面図である。 同回路遮断装置の動作説明断面図である。 同回路遮断装置の動作説明断面図である。 同回路遮断装置の動作説明断面図である。 同回路遮断装置の動作説明断面図である。 本発明の他の実施形態に係る回路遮断装置を示す一部分解断面図である。 同回路遮断装置のプラグ初期挿入時の一部断面図である。 同回路遮断装置のプラグ完全挿入時の一部断面図である。 同回路遮断装置の他のハウジングの一部を示す外観斜視図である。 従来の回路遮断装置を説明するための概略図である。
符号の説明
1,1A…回路遮断装置、10…プラグ、11…第1接触部、12…第2接触部、13,14…絶縁部、15…側端面、16…把持部、17…スライダ係合部、20…ハウジング、22…ロックスライダ装着部、27…隔壁部、30…電源側バスバー、31…第1接点部、32,42…開口部、33,43…接触片、34,34A…第1犠牲接点片、40…負荷側バスバー、41…第2接点部、44,44A…第2犠牲接点片、50…ロックスライダ、52…押え片。

Claims (7)

  1. 電源側に接続可能であると共に第1接点部を備える第1のバスバーと、
    負荷側に接続可能であると共に第2接点部を備える第2のバスバーと、
    これら第1及び第2のバスバーの前記第1接点部及び第2接点部を内部に収容するハウジングと、
    このハウジングの内部に挿入されて前記第1接点部と前記第2接点部とを短絡させるプラグとを備え、
    前記ハウジング及び前記プラグは、前記プラグの前記ハウジングへの完全挿入時に、前記プラグの前記ハウジングからの抜けを防止するプラグロック部により互いに係止固定される構造からなり、
    前記プラグロック部は、前記ハウジングに装着され前記プラグの前記ハウジングへの挿入方向と直交する方向にスライド移動自在なロックスライダと、前記プラグに形成され前記ロックスライダが係合するスライダ係合部とから構成され 前記第1及び第2のバスバーは、前記プラグの前記ハウジングへの挿入時に、前記第1接点部及び第2接点部よりも先に前記プラグと接触する弾性復元力を備えた犠牲接触片をそれぞれ備え、
    前記プラグは、前記ハウジングへの挿入時に、前記犠牲接触片と最初に接触する絶縁部を備え、
    前記犠牲接触片は、前記プラグの前記ハウジングへの挿入動作中に前記絶縁部と当接した後、前記絶縁部を乗り越えた瞬間にその弾性復元力により前記第1及び第2接点部より先に前記プラグと接触し、
    前記プラグと前記犠牲接触片とが接触した状態で前記プラグと前記第1及び第2接点部とがそれぞれ接触するように構成されている
    ことを特徴とする回路遮断装置。
  2. 前記ロックスライダは、前記スライダ係合部を前記挿入方向に押える押え片を備え、前記スライダ係合部は、前記挿入方向と直交する面と平行に板面が形成されこの板面に前記押え片が当接する板状部材からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の回路遮断装置。
  3. 前記犠牲接触片は、先端側が前記プラグの前記ハウジングへの挿入方向に対して所定角度傾斜するように“く”の字状に曲げられた形状からなり、
    前記絶縁部は、先端側が前記挿入方向に対して所定角度傾斜したテーパ部を有し、このテーパ部に続いて段差部を有する樹脂成型部材からなる
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の回路遮断装置。
  4. 前記プラグは、前記挿入方向先端側が二股に分岐された平板状の金属部材からなり、その分岐された部分が第1接触部と第2接触部とを構成してこれらが平面状に配列配置され、
    前記犠牲接触片は、前記第1及び第2接触部の側端面とそれぞれ接触するように構成され、
    前記絶縁部は、当該絶縁部が無い場合に前記第1及び第2接触部の前記犠牲接触片との初期接触位置となるべき位置にそれぞれ形成されている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の回路遮断装置。
  5. 前記プラグは、前記挿入方向先端側が二股に分岐された平板状の金属部材からなり、その分岐された部分が第1接触部と第2接触部とを構成してこれらが平面状に配列配置され、
    前記犠牲接触片は、前記プラグの分岐部分における前記第1及び第2接触部を厚さ方向に挟むように構成され、
    前記絶縁部は、当該絶縁部が無い場合に前記第1及び第2接触部の前記犠牲接触片との初期接触位置となるべき位置にそれぞれ形成されている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の回路遮断装置。
  6. 前記第1及び第2のバスバーは、前記ハウジングに収容された前記第1接点部及び第2接点部に対し、前記電源及び負荷に接続される部分が互い違いに配置されている
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の回路遮断装置。
  7. 前記ハウジングは、前記第1及び第2のバスバーの前記電源及び負荷に接続される部分の間に両者を隔てる隔壁部を備えてなる
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の回路遮断装置。
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