JP4186551B2 - 密閉式温冷水循環設備 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水を熱源機と放熱器との間で循環させて暖房又は冷房を行うようにした密閉式温冷水循環設備に係り、特に循環系路の腐食を防止するよう改良した密閉式温冷水循環設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
水を熱源機と放熱器との間で循環させて暖房又は冷房を行うようにした密閉式温冷水循環設備においては、水が該熱源機において加熱又は冷却されて温水又は冷水(以下、まとめて温冷水ということがある。)とし、この温冷水を放熱器に導いて放熱させるようにしている。この密閉式温冷水循環設備としては、循環系路が大気に開放しない密閉式のものと、大気に開放した開放式のものとがある。前者の密閉式温冷水循環設備にあっては、水の体積膨張又は収縮を吸収するために膨張タンクが循環系路の途中に設けられている。
【0003】
循環水中に酸素が含まれると、機器や配管の腐食が進行し易くなるが、密閉式の場合、循環水が大気に接しないので、水への大気中の酸素の溶け込みがなく、機器や配管が腐食しにくい。
【0004】
この密閉式温冷水循環設備において、腐食を確実に防止するために、循環系路の途中に脱酸素装置を設けることがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
密閉式温冷水循環設備においても、循環水が減少するので、これを補うために循環系路に補給水を供給する必要がある。この補給水に酸素が含まれているため、特に補給水を大量に供給したときには循環水中の酸素濃度が高くなり、機器や配管に腐食が生じるおそれがある。
【0006】
本発明は、このような補給水中の酸素に起因した密閉式温冷水循環設備の腐食を防止することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の密閉式温冷水循環設備は、水の循環系路と、該循環系路の途中に設けられた熱源機、放熱器及び膨張タンクと、補給水の脱酸素手段と、該脱酸素手段で脱酸素処理した補給水を前記膨張タンクに供給する手段とを有する密閉式温冷水循環設備において、前記脱酸素手段が、不活性ガス導入手段、補給水と不活性ガスを接触させて、補給水内の酸素を不活性ガスに置き換える不活性ガス置換手段、及び補給水と接触した後のガスを排気する排ガス手段を備えており、該密閉式温冷水循環設備は、前記膨張タンクへ該脱酸素手段の排ガス手段から排気されるガスを導入する手段を備えたことを特徴とするものである。
【0008】
かかる本発明の密閉式温冷水循環設備にあっては、補給水を脱酸素してから循環系路に供給するので、補給水が循環水に酸素を持ち込むことが防止され、酸素に起因した循環系路の腐食が防止される。
【0009】
本発明では、該膨張タンク内に不活性ガスを導入する手段を備えるので、膨張タンク内の水面よりも上側の雰囲気を不活性ガス雰囲気とし、膨張タンク内での酸素の溶け込みを防止できるようになる。これにより、膨張タンクから酸素濃度がきわめて低い水を循環系路に送り込むことが可能となる。
【0010】
本発明では、脱酸素手段が不活性ガス導入手段、補給水と不活性ガスを接触させて、補給水内の酸素を不活性ガスに置き換える不活性ガス置換手段、補給水と接触した後のガスを排気する排ガス手段を備えた脱酸素手段であり、前記膨張タンクへ該脱酸素手段の排ガス手段から排気されるガスを導入する手段を備えた構成としている。このようにすれば、脱酸素手段で用いた不活性ガスを膨張タンク内の大気パージ用ガスとして利用するので、不活性ガスコストが低減される。
【0011】
本発明では、膨張タンク内の水面を覆う遮気手段を設けてもよい。このようにすれば、膨張タンク内における水への酸素の溶け込みを防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。まず、本発明において採用するのに好適な水の脱酸素装置について説明する。図1は、この脱酸素装置を構成する脱気ユニットの系統図、図2はこの脱気ユニットを複数個直列に接続した脱酸素装置の系統図である。
【0013】
図1の脱気ユニット10は、立上配管1と立下配管2とを有し、立上配管1の上部と立下配管2の上部は、連通管3で連通されている。立上配管1及び立下配管2はほぼ鉛直に立設されており、これらを連通する連通管3はほぼ水平に設けられている。
【0014】
立上配管1には、不活性ガス(図1では窒素ガス)を注入するためのエジェクタ4が設けられ、このエジェクタ4の上部に、気液混合手段としての多孔板5が設けられている。また、連通部3には、気体のみを排出するための気体排出手段としての、気液分離器6とガス抜き弁7が設けられている。
【0015】
原水は、ポンプ等で立上配管1の下部より導入され、立上配管1内を上向流で流れる。この立上配管1内の原水の上向流速は、この実施の形態では、立上配管1内のガスの上昇速度よりも小さい流速となるように調整する。エジェクタ4には、図示しない窒素ガス源から窒素ガスが導入されており、エジェクタ効果により立上配管1内の原水中に注入される。
【0016】
窒素ガスが注入された原水は、多孔板5を通過する際に注入された窒素ガスと十分に混合接触する。即ち、注入された窒素ガスは原水の上向流よりも大きい速度で立上配管1内を上昇するが、窒素ガスは多孔板5で上昇を阻止され、多孔板5の下部に窒素ガス層を形成する。原水は、この窒素ガス層を通過することとなり、あたかも窒素ガス層の濾過層を通過する如くして、原水と窒素ガスとが十分に接触し、この原水と窒素ガスとの接触で、原水中の溶存酸素が窒素ガス側に移行し、原水が脱酸素される。
【0017】
立上配管1内の原水の上向流速がガスの上昇速度よりも大きいと、このような窒素ガス層が形成されず、十分な接触効率を得ることができないことから、立上配管1内の原水の上向流速はガスの上昇速度よりも小さくすることが好ましい。
【0018】
多孔板5としては、例えば、複数枚のパンチングプレートを、その孔位置が上下方向で異なる位置となるように、積層して設けたものを用いることができる。このパンチングプレートの孔径や厚さ、開孔率(パンチングプレートの全面積に対する開孔部分の面積の合計)、積層枚数、積層間隔等は、脱気ユニットの規模や脱気効率、通水効率等に応じて適宜決定されるが、例えば孔径2〜5mm程度の開孔が20〜50%の開孔率で形成された厚さ2〜10mm程度のパンチングプレートを、1〜10枚、互いに5〜20mm程度の間隔を設けて配置するのが好ましい。
【0019】
立上配管1内の前記多孔板5の上部に、多孔板の孔径よりも大きい径(例えば3〜10mm程度)で原水の上昇流でガス抜き弁へ流出しない程度の比重(例えば1.1〜5.0)の充填材を充填し、さらに気液接触効率を高めるようにしても良い。この場合、この充填材がガス抜き弁以降に流出しないように、立上配管の最終端(最上部)の近傍に多孔板5と同じか、それ以下の孔径をもった多孔板(図示せず)を配置しても良い。
【0020】
また、立上配管1の長さ、特にエジェクタ4よりも上部の長さは、長い程原水と窒素ガスとの接触時間が長くなり、効果的である。ただし、装置設置スペースの制約もあることから、立上配管1の長さはエジェクタ4よりも上の部分の長さが0.5〜1.5m程度となるように設計することが好ましい。また、気液混合手段としての多孔板5はエジェクタ4から、0.05〜0.1m程度上方に設けるのが好ましい。
【0021】
立上配管1内を上昇する間に窒素ガスと接触し、含有される溶存酸素が窒素ガス側に移行して脱酸素された気液混合流は、立上配管1の上部から連通管3へ流入し、連通管3内をほぼ水平に流れ、気液分離器6で気体と液体とに分離され、分離された気体はガス抜き弁7より排気される。
【0022】
ガス抜き弁7としては、内部にフロートを内蔵し、このフロートにより、弁が開閉するフリーフローティングレバー方式の弁が、複雑な制御装置が不要であることから好ましい。このガス抜き弁内に気体が蓄積され、その蓄積量が多くなると内部のフロートが下がり、弁が開となる。また、気体量が少なくなるとフロートが上がり弁が閉になる。
【0023】
なお、このようなガス抜き弁7は、気液分離器6を設けずに連通管3に直接設けても良い。
【0024】
連通管3から立下配管2に流入した水は、気液分離器6にて大部分の気体が分離除去されたものであるが、更に立下配管2を下向流で流下する過程で気体が分離される。即ち、前述の如く、立上配管1内の液流速はガスの上昇速度よりも遅いため、立下配管2の管径を立上配管1の管径と同程度とした場合、この立下配管2内を流下する過程でも気泡が上昇して処理水中の気体濃度が低減される。従って、この立下配管2も長い程気体濃度低減に有利であるが、一般的には立下配管2の長さは立上配管1の長さと同程度とされる。この立下配管2にも、気泡を集積、会合させて上昇させ易くするために、立上配管1と同様の多孔板を設けてもよい。
【0025】
このようにして脱酸素が行われた処理水は立下配管2の下部より排出される。
【0026】
図2の脱酸素装置は、このような脱気ユニット10(10A,10B,10C,10D)を、各々の前段の脱気ユニット10の立下配管2と後段の脱気ユニット10の立上配管1とを連結管11で連結することにより、4個直列に接続したものである。図2において、図1に示す部材と同一機能を奏する部材には同一符号を付してある。
【0027】
原水はポンプPにより、原水供給配管12を経て第1脱気ユニット10Aに導入され、第2脱気ユニット10B、第3脱気ユニット10C、及び第4脱気ユニット10Dを順次流れて脱酸素が行われ、処理水は第4脱気ユニット10Dの立下配管2に接続された処理水配管13より取り出される。
【0028】
窒素ガス源(窒素ガスボンベ又は窒素発生器)20からの窒素ガスは、配管14によって最終段の第4脱気ユニット10Dのエジェクタ4に注入される。この第4脱気ユニット10Dのガス抜き弁7から取り出された気体が配管15より第3脱気ユニット10Cのエジェクタ4に注入される。そして、第3脱気ユニット10Cのガス抜き弁7から取り出された気体が配管16より第2脱気ユニット10Bのエジェクタ4に注入され、第2脱気ユニット10Bのガス抜き弁7から取り出された気体が配管17より第1脱気ユニット10Aのエジェクタ4に注入され、第1脱気ユニット10Aのガス抜き弁7から取り出された気体はガス抜き弁7から脱酸素装置外へ排気される。
【0029】
この脱酸素装置であれば、脱気ユニット10A〜10Dによる処理で、原水中の溶存酸素を極低濃度にまで除去することができる。しかも、窒素ガスは第4脱気ユニット10Dのみに注入し、前段の脱気ユニット10A〜10Cには、それぞれその後段の脱気ユニット10B〜10Dから排気された気体を注入し、後段の脱気ユニットほど注入する窒素ガスの純度を上げることで、窒素ガス使用量を節減した上で原水中の溶存酸素を効率的に除去することができる。
【0030】
なお、配管15〜17には、それぞれ窒素ガス源と同流量の気体ポンプ30を設け、強制的に窒素ガスを注入し、窒素ガス注入量をより安定させるようにしても良い。このようにすれば、窒素ガスを効率良く水に供給することができる。
【0031】
また、配管15〜17のエゼクタの直前に逆止弁を設け、前記気体ポンプ30は原水ポンプの起動・停止に連動するように制御すれば、配管15〜17には、常に不活性ガスが充填されている状態になるため、脱酸素装置を頻繁に起動・停止させても、良好な脱酸素水が製造できるので好適である。
【0032】
図2では、図1の脱気ユニットを4個直列に接続したものを示したが、脱気ユニットを2個又は3個或いは5個以上接続したものであっても良い。また、図1,2では、不活性ガスとして窒素ガスを用いたものを示したが、本発明において、不活性ガスとしては、窒素ガスに限らず、アルゴンその他の不活性ガスを用いることもできる。ただし、コスト面からは窒素ガスが好適である。
【0033】
図3は、2段に脱気ユニット10E,10Fを直列接続した脱酸素装置の系統図である。脱気ユニット10Eにあっては、立下配管2にもエジェクタ4を設け、この立下配管2のエジェクタ4に窒素ガスを導入している。この代わりに、脱気ユニット10Fの立上配管1のエジェクタ4は省略されている。つまり、脱気ユニット10Fの立上配管1のエジェクタ4を脱気ユニット10Eの立下配管2に移設した構成となっている。このエジェクタ4を立下配管2の上部に配置すると、窒素ガス等の不活性ガスと水との接触時間が長くなり、脱酸素効率を高めることができる。
【0034】
この図3の脱酸素装置によっても原水から溶存酸素を効率よく除去することができる。
【0035】
なお、従来、液体中の溶存気体を除去するための脱気装置、特に脱酸素処理に用いられる脱気装置としては、膜脱気装置や窒素ガス脱気装置がある。
【0036】
膜脱気装置は、脱気膜で区画された一方の側に真空を作用させて減圧し、他方の側に被処理水を導入し、被処理水中の溶存気体のみを脱気膜を介して真空側に移動させるものである。
【0037】
このような従来の膜脱気装置では、真空発生装置や凝縮水分離装置などの付帯設備が必要であり、設備コストが高くつく。また、被処理水の性状によっては、膜汚染又は膜劣化が激しく、脱気膜を頻繁に交換する必要があるなど、保守管理も煩雑である。
【0038】
これに対し、上記図1〜3の脱酸素装置にあっては、不活性ガスが注入された被処理水が立上配管内を上昇し、気液混合手段で混合されることにより、被処理水が不活性ガスと効率的に接触し、被処理水中の溶存気体が不活性ガス側に移行する。そして、不活性ガス側に移行した気体は立上配管の上部の連通部の気体排出手段より排出される。被処理水は連通部を経て更に立下配管を下降するが、この立下配管で下降する間に被処理水中の気体が立下配管を上昇して上部の連通部の気体排出手段より排出されるため、被処理水中の酸素濃度はより一層低減される。
【0039】
特に、図1〜3の脱酸素装置は、脱気ユニットをn個(nは2以上の整数)備え、第kの脱気ユニット(kは1ないし(n−1)の整数)で処理した水を第(k+1)の脱気ユニットに通水するように各脱気ユニットを直列に接続し、最終段の第nの脱気ユニットの不活性ガス注入手段に不活性ガス発生源からの不活性ガスを供給すると共に、第(k+1)の脱気ユニットの気体排出手段から取り出された気体を1段だけ前段側の第kの脱気ユニットの不活性ガス注入手段に供給するようにしている。
【0040】
この脱酸素装置であれば、多段に脱酸素処理するため、被処理水中の溶存酸素を極低濃度にまで除去することができる。しかも、不活性ガスは最終段の脱気ユニットに注入し、前段の脱気ユニットには、それぞれその後段の脱気ユニットから排気された気体を注入し、後段の脱気ユニットほど注入する不活性ガスの純度を上げることで、不活性ガス使用量を節減した上で被処理水中の溶存酸素を効率的に除去することができる。
【0041】
即ち、第1段の脱気ユニットには、被処理水から分離した溶存酸素を多く含む低純度の不活性ガスが注入されるが、この第1段の脱気ユニットには、溶存酸素濃度の高い被処理水が導入されるため、このような低純度の不活性ガスでも十分な脱酸素効率を得ることができる。そして、第1段の脱気ユニットから順次後段の脱気ユニットにゆくほど、導入される被処理水の溶存酸素濃度は低くなるが、不活性ガスの純度は高くなるため、脱気効率が低下することはなく、最終段の脱気ユニットでは、高純度の不活性ガスにより被処理水中の溶存酸素が極低濃度にまで脱気される。
【0042】
なお、本発明では図1〜3以外の脱酸素手段を用いてもよい。この脱酸素手段は、脱酸素できるものであればよく、脱気までは行わないもので足りる。また、脱酸素処理水中に窒素ガス等の不活性ガスが残留してもよい。
【0043】
図4は本発明の密閉式温冷水循環設備の系統図である。
【0044】
熱源機51で加熱又は冷却された温冷水は、循環ポンプ52、循環往管53、放熱器54、循環戻管55の順に流れて熱源機51に戻る。放熱器54により暖房又は冷房が行われる。
【0045】
循環戻管に立上枝管56を介して大気開放式膨張タンク57が接続されており、この膨張タンク57内の途中まで水が貯溜されている。この水の水位は、循環系路内の水の膨張、収縮に応じて上下する。膨張タンク57の上部には不活性ガスとしての窒素ガス(N2)の導入口と、ガス流出口とが設けられている。
【0046】
なお、この窒素ガス(N2)は、窒素ガス発生装置や窒素ガスボンベ等の窒素ガス源から供給されるものであってもよく、前記脱酸素装置のガス抜き弁7から排出されるガスであってもよい。後者の場合、窒素ガスコストを低減することができる。なお、後者のように脱酸素装置の排ガスを膨張タンク57へ導入する場合、膨張タンク57に補給水を供給しない場合でも膨張タンク57に窒素ガス等の不活性ガスを連続的又は間欠的に導入し、膨張タンク57内の雰囲気パージを行うのが好ましい。このためには、例えば脱酸素装置の窒素ガス発生装置を補給水非供給時にも作動させる。この窒素ガス発生装置は常時運転されてもよいが、間欠運転すると、窒素使用量をさらに低減することができる。
【0047】
この実施の形態にあっては、膨張タンク57内の水面より上側の気体と水とが接することがないように遮気手段としての遮気浮体58が水面に浮んでいる。この遮気浮体58としては、発泡合成樹脂のボール等が好適である。この遮気浮体58が水面に浮んでいることにより、水面より上側の気体中に酸素が微量含まれていても、この酸素が膨張タンク57内の水に溶け込むことが防止される。
【0048】
この膨張タンク57内に補給水を供給するように補給水配管62が該膨張タンク57の下部に接続されている。この補給水配管62へは、例えば高架水槽からの水が好ましくは前記図1,2又は図3に示す構成の脱酸素装置60によって脱酸素処理され、バルブ61(ポンプであってもよい)を介して供給される。このように脱酸素処理水が膨張タンク57を介して補給水として循環系路に供給されるため、補給水による循環水中への酸素持ち込みがなく、循環水中の溶存酸素濃度は常に極めて低い濃度に保たれる。これにより、循環系路の腐食が確実に防止される。
【0049】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によると、補給水中の酸素に起因した密閉式温冷水循環設備の腐食を防止する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の密閉式温冷水循環設備に用いられる脱気ユニットを示す系統図である。
【図2】本発明の密閉式温冷水循環設備に用いられる脱気装置の系統図である。
【図3】本発明の密閉式温冷水循環設備に用いられる脱気装置の系統図である。
【図4】本発明の密閉式温冷水循環設備の系統図である。
【符号の説明】
1 立上配管
2 立下配管
3 連通管
4 エジェクタ
5 多孔板
6 気液分離器
7 ガス抜き弁
8 減圧弁
10,10A,10B,10C,10D,10E,10F 脱気ユニット
20 窒素ガス源
51 熱源機
54 放熱器
57 膨張タンク
58 遮気浮体
60 脱酸素装置
Claims (4)
- 水の循環系路と、
該循環系路の途中に設けられた熱源機、放熱器及び膨張タンクと、
補給水の脱酸素手段と、
該脱酸素手段で脱酸素処理した補給水を前記膨張タンクに供給する手段と
を有する密閉式温冷水循環設備において、
前記脱酸素手段が、
不活性ガス導入手段、
補給水と不活性ガスを接触させて、補給水内の酸素を不活性ガスに置き換える不活性ガス置換手段、及び
補給水と接触した後のガスを排気する排ガス手段
を備えており、
該密閉式温冷水循環設備は、前記膨張タンクへ該脱酸素手段の排ガス手段から排気されるガスを導入する手段
を備えたことを特徴とする密閉式温冷水循環設備。 - 請求項1において、前記脱酸素手段は、
ほぼ鉛直に設置されており、補給水が上向流にて通水される立上配管と、
該立上配管に設けられた、前記不活性ガス導入手段としてのエジェクタと、
該エジェクタの上部に設けられた多孔板と、
を備えており、
該立上配管内の水の上向流速が該立上配管内のガスの上昇流速よりも小さいことを特徴とする密閉式温冷水循環設備。 - 請求項1又は2において、前記不活性ガス導入手段に不活性ガスを供給するための配管が設けられており、
該配管の該不活性ガス導入手段の直前に逆止弁が設けられていることを特徴とする密閉式温冷水循環設備。 - 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記脱酸素手段がn個(nは2以上の整数)設けられており、
第kの脱酸素手段(kは1ないし(n−1)の整数)で処理した水が第(k+1)の脱酸素手段に通水されるように各脱酸素手段が直列に接続されており、
最終段の第nの脱酸素手段の不活性ガス注入手段に不活性ガス発生源からの不活性ガスを供給すると共に、第(k+1)の脱酸素手段の気体排出手段から取り出された気体を1段だけ前段側の第kの脱酸素手段の不活性ガス注入手段に供給するように構成したことを特徴とする密閉式温冷水循環設備。
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