JP2006070619A - コア採取ボーリングシステム及びコア採取ボーリング方法 - Google Patents

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Akifumi Oshika
明文 大鹿
Masaru Iwata
賢 岩田
Ichiro Seko
一郎 瀬古
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

【課題】 従来の無酸素水生成システムよりも脱酸素効率が優れ、採取掘進条件に応じて、任意混合比の不活性ガスを含有するコア採取ボーリング方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 無酸素状態の懸濁気泡水を生成する懸濁気泡水生成装置100と、気泡水生成装置100が生成した気泡水を用いてコアを掘削する掘削コア採取装置とを備えるコア採取ボーリングシステムであって、懸濁気泡水生成装置100は、水に不活性ガスを混合して懸濁気泡水を生成する第1気液混合器108と、第1気液混合器108が生成した懸濁気泡水から気体を分離して無酸素水を生成する気液分離器112と、気液分離器112が生成した無酸素水に不活性ガスを混合して懸濁気泡水を生成する第2気液混合器126とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、地質調査又は水分地質調査用のコアの採取や調査ボーリング掘削に用いるコア採取ボーリングシステム及びコア採取ボーリング方法に関するものであり、特に、採取されるコアの酸素汚染を防止するために無酸素環境でのコア採取を実現するものである。
原子力施設の立地・設計における環境安全事前評価用のコアとしては、酸素汚染のないものを採取する必要がある。また、一般環境調査や土木調査においても、地下水汚染の原因とされるクローム、砒素、マンガン等は、酸化によって化合物(イオン)の形が異なってしまうため、酸素存在下において採取されたコアサンプルでは、高精度な環境調査を行うことができない。さらに、地下微生物調査においても、嫌気性菌や好気性菌に対して、酸素は生存環境中の存在比・栄養物質の酸化影響をもたらし、酸素存在下において採取されたコアサンプルでは、高精度な環境調査を行うことができない。ましてや世界的に行われているように採取したコアサンプルに薬品等を添加し、還元的雰囲気を復元しようとする試みは、一旦コアサンプルに加えられた酸化的条件・経歴を無にできるものではなく、化学的汚染物質の添加あるいは生物学的には毒物を添加することに他ならない。
そこでコアサンプルを低酸素環境下においてボーリングにより採取するために、第1の従来技術として昇温脱酸素システムが考えられてきた。このシステムは、水を加熱して密封チャンバ内に供給し、密封チャンバの上部に位置する気層から気体を強制脱酸素することにより、一定の温度で一定量の液体に溶解する気体の量はその気体の圧力(分圧)に比例するというヘンリーの原則を利用して、水に懸濁または溶存する酸素を気相に追い出して低酸素水を作成し、この低酸素水をビット付きのロッド内へ圧送してコアサンプル周辺を低酸素環境にするというものである。
また、第2の従来技術として、気液混合筒とサイクロン型気液分離器に清水と不活性ガスを潜らせた後差圧弁によりガス放出する「気液混合筒・サイクロン気液分離器直結型」の無酸素水生成システム(以下サイクロン型装置という)が提案されている。
更に第3の従来技術として、本出願人により出願された特許文献1には、脱気清水と窒素とを界面活性剤とともに混合して掘削を行うことにより、無酸素でコアを採取するものがあった。
特開2002−295169号公報
第1の従来技術の方法では、水温をある程度高めに上昇させないと、水中に溶存している酸素を十分に取り除くことができない。しかしこれを実現するためには、大量の水を、高めの水温になるように加熱するのに大量のエネルギーを必要とするため、コスト高になってしまう。
また密封チャンバ内から温水を下流側に送水ポンプで送る際に、送水ポンプの上流側で気泡を生じがちであるため、キャビテーションの問題が生じる。従って、これを防止するために送水ポンプを密封チャンバに対して相対的に低い位置に設置しなければならず、そのための設備設置にも追加の費用と時間が掛かるという問題がある。
第2の従来技術の方法では、掘削用水中酸素濃度の管理が優先するために、酸素除去用不活性ガス混合量が支配的要因となり、円滑な掘削に必要な懸濁気泡水中ガス量の調整が事実上困難である(二律背反)。例えば、地質条件の変化や超深部掘進コア採取あるいは大口径コア採取のような幅広い掘削条件では掘削水調製条件を同時に管理することが困難であった。また、単一のサイクロン型装置で、懸濁気泡水中の不活性ガス混合比を任意に切替えて、掘削を実施することは到底できない。
そこで、本願出願人により特願2003−124781号として、上記サイクロン型装置を2組備えそれぞれのサイクロン型装置に不活性ガスを吹込み、第1の装置から第2の装置へ両者間の圧力差で懸濁気泡水を送水し、2段または、それ以上の装置を組合せることにより、水中酸素濃度を低下させた懸濁気泡水をボーリングマシンに送り、無酸素コア採取行うという方法が提案されている。
しかし、この方法では、任意の不活性ガス混合比が得にくいばかりか、装置が複雑になるため、プロセス制御が困難である。現実的には、深地下コア採取や大口径コア採取には、両者間の送水量と不活性ガス混合比を常時最適化することが困難であり、掘進条件変化に即座に対応しがたいという問題点がある。
また、第3の従来技術である特許文献1に記載の方法では、界面活性剤の使用を前提としているため、コアが界面活性剤で汚染されて高精度な環境調査を行うことができない上に、任意の不活性ガス混合比を得ることもできなかった。
そこで本発明では、上記のいずれの無酸素水生成システムよりも、経済的にも脱酸素効率が優れ、界面活性剤を使用することなく懸濁気泡水を生成することができ、さらに掘削深度、口径等、あるいはダブルコアチューブ工法、三重管式工法、ワイヤライン工法間の切替・組合せ等のコア採取掘進条件に応じて、任意・適切な混合比の不活性ガスを含有するような懸濁気泡水を生成することが可能な、コア採取ボーリングシステム、懸濁気泡水生成装置及びコア採取ボーリング方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、不活性ガスと無酸素水との混合比、掘削用の懸濁気泡水の送水量・送水圧を夫々独立に微調整が可能であり、さらに、無酸素水と懸濁気泡水とを即座に切替えることが可能な、コア採取ボーリングシステム、懸濁気泡水生成装置及びコア採取ボーリング方法を提供することを目的とする。
本発明のコア採取ボーリングシステムは上記課題を解決するものであって、請求項1記載の発明は、水中酸素濃度が無酸素状態の懸濁気泡水を生成する懸濁気泡水生成装置100と、前記懸濁気泡水生成装置100が生成した前記懸濁気泡水を用いてコアを掘削する掘削コア採取装置300とを備えるコア採取ボーリングシステムであって、前記懸濁気泡水生成装置100は、原水に不活性ガスを混合して懸濁気泡水を生成する第1気液混合器108と、前記第1気液混合器108が生成した前記懸濁気泡水から気体を分離・脱気して無酸素水を生成する気液分離器112と、前記気液分離器112が生成した前記無酸素水に不活性ガスを混合して懸濁気泡水を生成する第2気液混合器126とを備えることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のコア採取ボーリングシステムにおいて、前記第1又は第2気液混合器108,126は、前記不活性ガスの泡を前記原水又は無酸素水に分散させて混合する泡分散要素144,145を備えることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載のコア採取ボーリングシステムにおいて、前記第1又は第2気液混合器108,126は、前記泡分散要素144,145の下方から不活性気体と原水又は無酸素水とを混合した状態で供給することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載のコア採取ボーリングシステムにおいて、前記気液分離器112はサイクロン式気液分離装置150により気液分離・脱気を行うことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載のコア採取ボーリングシステムにおいて、前記気液分離器112は、前記第1気液混合器108が生成した前記懸濁気泡水が衝突して気液分離を行う衝突材(衝突板)114と脱気を行う脱気装置116を備えることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5の何れか一項に記載のコア採取ボーリングシステムにおいて、前記気液分離器112によって生成した無酸素水を、前記第2気液混合器126を介さずに直接前記掘削コア採取装置300に供給することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6の何れか一項に記載のコア採取ボーリングシステムにおいて、前記掘削コア採取装置300は、先端に前記錐冠337を備えた回転可能な管状のダブルコアチューブ382と、前記ダブルコアチューブ382の内側下端に配置されるインナーチューブ343と、前記ダブルコアチューブ382内へ圧送された前記懸濁気泡水又は前記無酸素水が前記ダブルコアチューブ382を構成するアウターチューブ340の内面と前記インナーチューブ343の外面との間を通過し、前記ダブルコアチューブ382の先端を介して前記ダブルコアチューブ382の外面に沿ってスライムと共に地上に排出される経路とを備えることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、前記錘冠337はダイヤモンドビットあるいはメタルクラウンであることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1乃至8記載のコア採取ボーリングシステムにおいて、前記不活性ガスが、窒素またはアルゴン、微量の水素を含むアルゴンの少なくとも一つを含むことを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項1乃至9記載のコア採取ボーリングシステムにおいて、前記第2気液混合器126における前記無酸素水と前記不活性ガスとの混合比を変更可能とすることを特徴とする。
請求項11記載の発明は、コアの掘削又は掘削されたコアの処理に用いる無酸素水を生成する懸濁気泡水生成装置100であって、原水に不活性ガスを混合して懸濁気泡水を生成する第1気液混合器108と、前記第1気液混合器108が生成した前記懸濁気泡水から気体を分離・脱気して無酸素水を生成するための気液分離器112とを備える。
さらに、請求項12記載の発明は、コアの掘削又は掘削されたコアの処理に用いる水中濃度が無酸素状態の懸濁気泡水を生成する懸濁気泡水生成装置100であって、原水に不活性ガスを混合して懸濁気泡水を生成する第1気液混合器108と、前記第1気液混合器が生成した前記懸濁気泡水から気体を分離・脱気して無酸素水を生成する気液分離器112と、前記気液分離器112が生成した前記無酸素水に不活性ガスを混合して懸濁気泡水を生成する第2気液混合器126とを備えることを特徴とする。
請求項13記載の発明は、水中濃度が無酸素状態の懸濁気泡水を生成する懸濁気泡水生成工程と、前記懸濁気泡水生成工程によって生成した懸濁気泡水を用いて掘削してコアを採取する掘削工程とを備えるコア採取ボーリング方法であって、前記気泡水生成工程は、原水に不活性ガスを混合して懸濁気泡水を生成する第1気液混合工程と、前記第1気液混合工程で生成した前記懸濁気泡水から気体を分離・脱気して無酸素水を生成する気液分・脱気脱気工程と、前記気液分離・脱気工程が生成した前記無酸素水に不活性ガスを混合して懸濁気泡水を生成する第2気液混合工程とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、従来技術で困難であった掘削水中の酸素濃度管理のための不活性ガス量と、掘削コア採取装置先端部における自動スライム排除機能を確保する場合の不活性ガス量とについて、夫々独立に管理可能にし、特に大口径コア採取や超深度掘削あるいは不均質地層掘削に即座に対応可能であるという点で威力を発揮する。
本発明のコア採取ボーリングシステム及びこれに用いる懸濁気泡水生成装置に関する実施の形態を、図面を参照して説明する。
〔コア採取及び処理システム〕
図1は本発明に係るコア採取ボーリングシステムを含むコア採取及び処理システムの全体構成を示す概略図である。コア採取及び処理システムは、大別すると、水中酸素濃度が無酸素状態の懸濁気泡水を生成する懸濁気泡水生成装置100と、前記懸濁気泡水を用いて地層からコアを採取する掘削コア採取装置300と、掘削コア採取装置300から採取されたコアを無酸素水又は懸濁気泡水中で密封して仮包装するために地表付近に設置される密封仮包装部600と、密封仮包装部600により仮包装されたコアを無酸素状態で加工するコア取扱装置200と、コア取扱装置200により加工されたコアを無酸素状態で無酸素水と共に加圧保存する三次元加圧保存用セル400と、三次元加圧保存用セル400が接続される手袋付き無酸素コア加工ボックス500とから構成される。
〔懸濁気泡水生成装置〕
本発明に係る懸濁気泡水生成装置100を図2に示して説明する。原水タンク102中には原水として地下水又は表層水、やむを得ない場合には水道水が貯留されており、原水タンク102は地下水の沈砂池としても使用している。原水タンク102に貯留された原水は、送水ポンプ104により給水管を介して、不活性ガスで懸濁した気泡水を生成する第1気液混合器108に連続的に圧送される。不活性ガスボンベ110が第1気液混合器108の外部に配置されており、不活性ガスボンベ110と第1気液混合器108とはガス供給管で接続されている。第1気液混合器108には、原水の供給と同時に不活性ガスボンベ110からガス供給管を介して、不活性ガスが連続的に一定混合比率で供給される。従って、第1気液混合器108中では、以下に述べるように原水と不活性ガスとが高速混合・分散することにより、不活性ガスで懸濁した気泡水が生成する。
第1気液混合器108の構造は、上下方向に延びる筒体内に泡分散要素144を配置したものであり、泡分散要素としては、ワイヤブラシやたわし等をブラシ状に配置するか、または金属たわしのような細長い金属片、任意の繊維片等を塊状にしたものを用いることができる。そして、第1気液混合器108の下方から不活性ガスと原水とを混合した状態で供給すると、不活性ガスの大きな泡が泡分散要素144間を通過するときに、小さな泡に分裂する過程で生じる渦流等の撹拌効果により気体と水とが急速に混合して筒体上部から懸濁気泡水が得られる。
このような高速混合・分散によって、原水中の酸素は不活性ガス気泡中に移動し(原理的には洗浄・抽出である)、第1気液混合器108は無酸素の懸濁気泡水を連続的に生成するとともに、この懸濁気泡水は気液分離器112に給水管を介して送り込まれる。
気液分離器112内には、第1気液混合器108から給水管を介して供給された懸濁気泡水が衝突して分散するように、その流路に対向するように衝突板114が配置されている。また、衝突板114は気液分離器112内の水面113より高い位置に配置されている。
さらに、気液分離器112内に貯留された懸濁気泡水から分離したガスを脱気するために、排気管を介して脱気ポンプ116が接続されている。脱気ポンプ116と気液分離器112との間の排気管には、電磁弁118が配置されており、気液分離器112内の圧力が制御可能である。なお、脱気ポンプ116に接続される排気管の吸気口は、水面113より上方に配置されている。さらに、気液分離器112内には、その内部で生成された無酸素水を外部に供給するために、水面113より下方に無酸素水供給口120が設けられている。
なお、この気液分離器112に替えて、気液を分離するサイクロン式気液分離装置150を2段又はそれ以上設けても良い。図6に示すように、サイクロン式気液分離装置150は、第1気液混合器108から給水管を介して懸濁気泡水が給水される円筒部151と、この円筒部151の下部と滑らかに接続される円錐部152と、円錐部152の下端に接続される管状部153と構成から構成される。
気泡水が給水管から円筒部151内面に供給されると、円筒部151内は給水管の断面積より十分に大きいため、気泡水は円筒部151内面に沿って一気に薄流層となり、懸濁気泡水中に含まれる気体は円筒部151内外に放出され、気体を放出した無酸素水は円筒部151内面及び円錐部152内面をサイクロン状(螺旋状)に流れて管状部153に貯留され、管状部153の下端を介して連続的に供給される。
従って、第1気液混合器108から気液分離器112に送り込まれた懸濁気泡水は、気液分離器112内の衝突板114に衝突することにより、密閉空間内で微粒状に飛散し、不純物である酸素を含んだ不活性ガス気泡が懸濁気泡水から瞬時に分離される。又は、第1気液混合器108内でサイクロン式気液分離装置150に送り込まれた懸濁気泡水は、瞬時に気液が分離される。次いで、分離したガスは脱気ポンプ116により気液分離器112の外に排気され、残った無酸素水が気液分離器112内に貯留される。さらに、この無酸素水は無酸素水供給口120を通じて、連続的に外部に供給される。
無酸素水供給口120は給水管を介して送水ポンプ122に接続されており、送水ポンプ122が無酸素水供給口120から無酸素水を吸引することにより、無酸素水が連続的に気液分離器112の外部に供給される。無酸素水供給口120と送水ポンプ122との間を接続する給水管には、無酸素水の水中酸素濃度(溶存酸素濃度)を測定するために、水中酸素濃度計124が接続されている。また、水中酸素濃度計124には電磁弁123が接続されている。水中酸素濃度の測定は、無酸素水の品質管理上必要であり、従って以下の操作・効果を妨げないばかりか工程管理上も望ましい。なお、気液分離器112で生成される無酸素水は、溶存酸素濃度が完全に零である必要はなく、コアへの影響が無視できる程度に溶存酸素濃度が低下していれば良い。
気液分離器112で生成された無酸素水は、送水ポンプ122により給水管を介して、第2気液混合器126に送り込まれる。なお、第2気液混合器126の構造は前記第1気液混合器108と同様のものである。
また、不活性ガスボンベ128が第2気液混合器126の外部に配置されており、不活性ガスボンベ128と第2気液混合器126とはガス供給管で接続されている。第2気液混合器126には、無酸素水の供給と同時に不活性ガスボンベ128からガス供給管を介して、不活性ガスが連続的に一定混合比率となるように供給される。従って、第2気液混合器126中は、無酸素水と不活性ガスとを高速混合・分散することにより、所定濃度の不活性ガスを含む懸濁気泡水を生成する。この懸濁気泡水は給水管を介して接続部Aに送り込まれる。
なお、ボーリングを行う地層・深度・錐冠口径に応じて、円滑な掘進と高品質コア採取を可能にするために、無酸素水生成条件とは独立して任意の気液混合比率で(ボーリング機長の管理のもとで)、第2気液混合器126の外部に備えた不活性ガスボンベ128から、不活性ガスを連続的に一定混合比率で送り、第2気液混合器126中で高速混合・分散し、不活性ガスを懸濁した懸濁気泡水を生成して、掘削コア採取装置300、密封仮包装部600、コア取扱装置200に送水することができる。
さらに、必要に応じて、気液分離器112で生成した無酸素水を、第2気液混合器126を経由することなく給水管130を介して、掘削コア採取装置300、密封仮包装部600、コア取扱装置200に送水することもできる。この場合には、図2において、送水ポンプ122から第2気液混合器126に無酸素水を供給する給水管の電磁弁127を閉鎖し、直接、送水ポンプ122から無酸素水を供給するために給水管130に設けられた電磁弁132が開放され、接続部Aに無酸素水が供給される。この無酸素水は接続部Aを介して掘削コア採取装置300、密封仮包装部600、コア取扱装置200等に給水される。
次に、本発明の懸濁気泡水生成装置100の動作を説明する。原水タンク102から供給された地下水、又は、表層水やむを得ない場合の水道水は、第1気液混合器108内で、不活性ガスと混合することで、水中に泡として存在または溶存している酸素が押し出される(物理的には酸素が不活性ガスによって抽出される)ことによって、共に泡の状態の懸濁気泡水となる。この懸濁気泡水は衝突板114付きの気液分離器112に送られる。
〔脱気工程〕
第1気液混合器108から気液分離器112内に供給された懸濁気泡水は気液分離器112内で衝突板114にあたり微粒として粉砕され、さらに急激に体積が膨張するので、混合水に懸濁または溶存している酸素等の気体が懸濁気泡水から分離され、自然にしかも高速で水中酸素濃度が無酸素状態の無酸素水となる。同時にこの気液分離器112は送・受水量の調節を行う緩衝作用をもたらす密閉空間の機能も有する。
その後、分離した気体は脱気ポンプ116によって気液分離器112の外部へ速やかに脱気される。また気体が分離した水は無酸素水となって、送水ポンプ122により第2気液混合器126に供給され、任意量の不活性ガス気泡を混合することにより不活性ガスを懸濁した懸濁気泡水となって、掘削コア採取装置300等に供給され、脱酸素環境下でコアをサンプリングするためのボーリングが可能となる。
上述のように、第1気液混合器108と気液分離器112と第2気液混合器126との組合せの下では、気液分離器112により無酸素水中の溶存酸素量を任意の濃度(事実上の無酸素状態)まで高速かつ効率良く低下できるために、掘進条件とは独立して、不活性ガス混合量を選定・管理することができ、さらに、第2気液混合器126においてこの無酸素水を加工して、任意の不活性ガス混合比を有する清水乃至懸濁気泡水を生成することも可能となる。
〔コア採取システム〕
掘削コア採取装置300は、図3(a)または図3(b)に示す構造を備えている。図3(a)に示すダブルコアチューブ式382の構造を備えた掘削コア採取装置300では、アウターチューブ340と、アウターチューブ340の内側下端に設けられたインナーチューブ(ダブルコアチューブ式)386と、インナーチューブ386の内側下端に設けられ、その内側にコアを収納することができる内蔵包装部361とを備えている。ダブルコアチューブ式382の場合にはアウターチューブ340が回転部345に接続されており、該回転部345によりアウターチューブ340は回転駆動することができる。なお、内蔵包装部361は、採取されたコアを包装保護することができるものであり、内蔵包装部361としては、例えば、ビニルスリーブやアクリル管などを用いることができる。
掘削時には、懸濁気泡水を供給ポンプにより圧力をかけた状態で、掘削水供給ノズル355からロッド388内に供給する。図3(a)中、矢印で示すように、懸濁気泡水はロッド388の上端に接続された掘削水供給ノズル355を内蔵する回転部345からロッド388内に供給され、インナーチューブ386とアウターチューブ340の内壁との間を通った後、錐冠337を介してアウターチューブ340の外側へ回り込み、アウターチューブ340の外面に沿って上昇し、最終的にスライムとともに地上へ排出される。なお、掘削水供給ノズル355の給水管は、図2の接続部Aに接続され、第2気液混合器126で生成した懸濁気泡水、または、必要に応じ給水管130を介して気液分離器112で生成した無酸素水が供給される。
このため懸濁気泡水の自動スライム排除機能により円滑な掘進が可能となるとともに、図4に示すように錐冠先端部において適度の気泡が発生して、錐冠337を冷却する。また掘削とともに発生するスライムを気泡に付着させて排出することも可能となる。さらに、第2気液混合器126により、懸濁気泡水に含まれる不活性ガスの混合比を制御することが可能であるため、掘削深度に応じて適切な混合比で不活性ガスが混合された懸濁気泡水を錐冠先端に供給することが可能となる。不活性ガスの混合比を変更する理由は、掘削深度に応じて錐冠337先端部の雰囲気圧が異なるため、錐冠337先端部における適切な懸濁気泡発生条件とするためである。
なお、図3(a)に示すように、掘進に伴う表層水の孔内浸入による汚染や、軟岩の孔壁保護のために、必要に応じてケーシング380を地表から挿入する。
一方、図3(b)に示す三重管式を適用した掘削コア採取装置300は、先端に錐冠337を有し回転可能なインナーチューブ(三重管式)339と、該インナーチューブ(三重管式)339の外側に位置し先端にアウターチューブ錐冠338を備えるアウターチューブ341と、インナーチューブ(三重管式)339の内側下端に設けられたコアケースチューブ343と、コアケースチューブ343の内側下端に設けられ、その内側にコアを収納することができる内蔵包装部361(図4参照)とを備えている。
図4の拡大図に示すように、ダブルコアチューブ式と同様に先端部に(ボーリング孔底面に接するように)錐冠を有しており、図4は懸濁気泡水を供給しているときの様子を示している。内蔵包装部361は、採取されたコアを包装保存することができるものであり、内蔵包装部361としては、例えば、ビニルスリーブやアクリル管などを用いることができる。
さらに図3(b)において、インナーチューブ(三重管式)339及びアウターチューブ341には回転部345が接続されており、該回転部345はインナーチューブ(三重管式)339及びアウターチューブ341を回転駆動する作用とともに、必要に応じて錐冠337、アウターチューブ付錐冠338に振動を付与する作用を併せ持つ。このような構造により錐冠337に振動を加えながらインナーチューブ(三重管式)339及びアウターチューブ341を回転駆動することができる。この場合、錐冠の回転数を変更する工程を備えるようにしてもよい。
従来、後者の方法でコアサンプリングしようとすると、振動によりコアの緩みや締堅めが生じ、コア鑑定や物性試験のための良好なコアサンプルを入手することが困難であったが、本発明では上述したような懸濁気泡水をインナーチューブ(三重管式)339とアウターチューブ343との間から錐冠337に導入するため、懸濁気泡水の自動スライム排除機能によりコアの緩みや締堅めが生じず、その結果、微粒分の流失や地質構造を反映した良好なコアサンプルを採取することが可能となる。
さらに、不活性ガスの混合比について具体的に説明する。図5は、岩種と掘削深度に応じた不活性ガスで懸濁した気泡水中のガス/水容積比を示している。横軸に掘削深度、縦軸に常温常圧に換算した場合のガス/水容積比を表したものである。
図5に示すように、掘削される土質や岩種、掘削深度により、異なる比率が適用される。例えば、未固結乃至半固結の土質・岩種ではガス量を絞り、コアの撹乱や流失を押えるようにする。一方、新鮮で(風化していないこと)固結の程度が高い岩種では、ガス量を大きくしてスライムの排除を促進し、掘進速度を大きくすることが好ましい。なお、図5はマッドチューブ(セジメンタルチューブ)を使用していない場合であるが、マッドチューブを使用する場合には、掘削の際に生じるスライムをマッドチューブにより除去できるため添加するガス量を少なくすることができる。
本発明に用いる自走式ロータリーパーカッションの掘削コア採取装置300を図7に示す。図7に示すように、コアケースチューブ343の上端にはヘッド347が形成されており、該ヘッド347には把持部349が形成されている。掘削コア採取装置300上部に設けられた吊上機構351から延びるワイヤ353の先端に接続されたラッチ348で把持部349を把持することで、コアの入った包装部361を備えたコアケースチューブ343を吊り上げて採取することができる。また、この掘削コア採取装置300は、自走式であるため走行部336を備えている。
図7の(a)、(b)、(c)は、2重管式を適用してコアサンプルを採取する様子を段階的に示している。まず図7(a)に示すように、従来の方法によりアウターチューブ340を回転させることにより錐冠337の掘削作用により所定深さの孔を掘削する。サンプリングする深さまで掘削したら、包装部361を備えたコアケースチューブ343をアウターチューブ340内に入れ込み、図7(b)に示すようにアウターチューブ340を継ぎ足して、その上端に駆動部345を接続する。
この状態でアウターチューブ340を再び駆動させて更に深く掘削する。このとき混合水供給ポンプ335により懸濁気泡水を圧力を掛けた状態で泡水供給ノズル355からアウターチューブ340内に供給する。図3(a)中、矢印で示すように、懸濁気泡水はアウターチューブ340の上端に接続された泡水供給ノズル355からアウターチューブ340内に供給され、コアケースチューブ343とアウターチューブ340の内壁との間を通った後、錐冠337を介してアウターチューブ340の外側へ回り込み、アウターチューブ340の外面に沿って上昇し、最終的に地上へ排出される。
このため懸濁気泡水の潤滑性により円滑な掘進が可能となるとともに、図4に示すようにビット先端部において適度の気泡を発生して、錐冠を冷却する。また掘削とともに発生するスライムを気泡に付着させて排出することも可能となる。なお、以上の掘削時には、作業性を向上させるためビット337に振動を付与するようにしてもよい。
この掘削中に、コアケースチューブ343内に備えられた包装部361内にはコアが入り込む。コアは、包装部361内に大気から隔離された状態で包装されて採取されるため、酸素に触れることはない。また懸濁気泡水は、コアに対して窒素等の不活性ガスにより泡が形成されているので、懸濁気泡水の存在によりコアが酸素汚染されることもない。次に図7(c)に示すように、コアケースチューブ343の把持部349をワイヤ353の先端に設けられたラッチ348で把持し、コアケースチューブ343を吊り上げて包装部361内に採取されたコアを回収する。
以上は二重管式を適用した場合の説明であるが、三重管式を適用した場合には、懸濁気泡水はインナーチューブ339の上端に接続された泡水供給ノズル355からインナーチューブ339内へ圧入され、コアケースチューブ343とインナーチューブ339の内壁との間を通った後、錐冠337を介してインナーチューブ339の外面とアウターチューブ341の外面との間を通って上昇し、最終的に地上へ排出される。
この様にして連続的に生成する懸濁気泡水を掘削コア採取装置300頂部のスイベルヘッド360(図1)から供給し、地層の表層から地下深部に至るまで、ほぼ一定の送水圧・送水量・掘進速度で掘進するとともに、従来コア箱に収納されるコアに比較してコアの緩みや微粒分流失が殆ど無いような 高品質のコアを高収率で得られるようになる。
さらに、懸濁気泡水生成装置100で生成された懸濁気泡水または無酸素水を、密封仮包装部600に送って用いることにより、採取されたビニルスリーブ入りコアについて、一切空気に触れさせること無くコア取扱装置200に、気密仮包装状態のコアを供給することが可能となる。
本発明では、地質条件の変化や超深部コア採取あるいは大口径コア採取等の掘進条件に最適な混合比の不活性ガスで懸濁した懸濁気泡水または懸濁されていない無酸素水(清水)を、前記無酸素水生成条件達成のための不活性ガス量から独立させて瞬時に調節・切替えることが可能になるので、礫を含む粘性土や破砕帯を含む硬質岩で、大乃至小口径ボーリング、浅乃至大深度ボーリングでも、無酸素水を迅速に流量あるいは不活性ガス混合比を同一装置で切替えて、高品質コアの採取が可能となる。なお、本発明に用いる掘削コア採取装置300においては、土質・岩質、錘冠に振動を与えるか否かを判断し、錘冠の種類すなわちメタルクラウンとダイヤモンドビットの随時取替えも可能である。
このようにして、地質の変化等の緊急時には、無酸素水生成のための不活性ガス量とは独立に対応可能であるばかりでなく、懸濁気泡水を使用した掘進・コア採取工法から、同一機器を使用したまま、瞬時に無酸素清水掘削工法に転換できるとの利点がある。
また、本発明のコア採取ボーリングシステムでは、深部掘進のためのワイヤライン工法にも使用可能であるが、一般的サイズの供試体を用いる室内試験用試料を得るためには通常工法に使用される小口径(例えばφ66mm乃至φ86mm)の錐冠に切替える必要があるが、一台のボーリングマシンにより、いかなる工法との切替えもでき、高品質オールコア採取乃至高速掘進工法間の切替えを迅速かつ円滑に遂行可能にする。
また、本発明のコア採取ボーリングシステムでは、深部掘進あるいは泥濘化しやすい地層における円滑な掘進と高品質コア採取を可能ならしめるために、ダイヤモンドビットまたはメタルクラウンの直上にリーマーを備えた回転可能な管状のコアチューブの使用、あるいはその上部にマッドチューブ(セジメントチューブともいう)を使用することもできる。これらを使用することにより、本発明における懸濁気泡水による自動スライム排除機能が強化される。なお、本実施の形態で用いる不活性ガスは、窒素あるいはアルゴン、微量水素入りのアルゴンの少なくとも一つとすることができる。
さらに、懸濁気泡水あるいは無酸素水生成のための原水として、原則として原位置における対応地層の地下水を使用することが望まれる。本願発明を微生物探査・試験に活用するためには、原位置における対応地層の地下水を瞬間的加熱により減菌し、原水として使用することが望ましい。さらに、本願発明を原水について、微生物探査・試験に活用するためには、世界初の厳密な操作条件であるが、殺菌条件の蒸留水(過マンガン酸カリ共存で蒸留)を使用することが望まれる。
本発明の懸濁気泡水コア採取ボーリングシステムの全体構成を示す概略図である。 本発明の懸濁気泡水生成装置を示す構成図である。 本発明の掘削コア採取装置に適用される無酸素水の流通経路に関し、(a)はダブルコアチューブ式の説明図、(b)は三重管式の説明図である。 本発明の掘削コア採取装置に用いる錐冠周辺の拡大図である。 本発明の懸濁気泡水中の不活性ガスと水との容積比を示す説明図である。 本発明に用いるサイクロン式気液分離装置を示す説明図である。 本発明に用いる自走式ロータリーパーカッション型の掘削コア採取装置によるコア採取工程を示す説明図である。
符号の説明
100 懸濁気泡水生成装置
200 コア取扱装置
300 掘削コア採取装置
400 三次元加圧保存用セル
500 無酸素コア加工ボックス
102 原水タンク
104 送水ポンプ
108 第1気液混合器
110 不活性ガスボンベ
112 気液分離器
114 衝突材
116 脱気ポンプ(脱気装置)
122 送水ポンプ
124 水中酸素濃度計
126 第2気液混合器
128 不活性ガスボンベ
141 第1懸濁気泡水
142 第2懸濁気泡水
143 無酸素水
144 第1泡分散要素
145 第2泡分散要素
150 サイクロン式気液分離装置
337 錐冠
338 錐冠付アウターチューブ(三重管式)
339 インナーチューブ(三重管式)
340 アウターチューブ(ダブルコアチューブ式あるいはワイヤーライン式)
341 アウターチューブ(三重管式)
343 コアケースチューブ
345 回転部
355 掘削水供給ノズル
361 内蔵包装部(ビニルスリーブ)
380 ケーシング(ダブルコアチューブ式あるいはワイヤーライン式)
382 ダブルコアチューブ式
384 コア
386 インナーチューブ(ダブルコアチューブ式あるいはワイヤーライン式)
388 ロッド

Claims (13)

  1. 水中酸素濃度が無酸素状態の懸濁気泡水を生成する懸濁気泡水生成装置と、前記懸濁気泡水生成装置が生成した前記懸濁気泡水を用いてコアを掘削する掘削コア採取装置とを備えるコア採取ボーリングシステムであって、
    前記懸濁気泡水生成装置は、
    原水に不活性ガスを混合して懸濁気泡水を生成する第1気液混合器と、
    前記第1気液混合器が生成した前記懸濁気泡水から気体を分離して無酸素水を生成する気液分離器と、
    前記気液分離器に残留する酸素を含むガスを脱気により排除するための脱気装置と、
    前記気液分離器が生成した前記無酸素水に不活性ガスを混合して懸濁気泡水を生成する第2気液混合器とを備えることを特徴とするコア採取ボーリングシステム。
  2. 請求項1記載のコア採取ボーリングシステムにおいて、前記第1又は第2気液混合器は、前記不活性ガスの泡を前記原水又は無酸素水に分散させて混合するそれぞれ第1又は第2泡分散要素を備えることを特徴とするコア採取ボーリングシステム。
  3. 請求項2記載のコア採取ボーリングシステムにおいて、前記第1又は第2気液混合器は、前記泡分散要素の下方から気体と前記原水又は無酸素水とを混合した状態で供給することを特徴とするコア採取ボーリングシステム。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項に記載のコア採取ボーリングシステムにおいて、前記気液分離器はサイクロン式気液分離装置により気液分離を行うことを特徴とするコア採取ボーリングシステム。
  5. 請求項1乃至3の何れか一項に記載のコア採取ボーリングシステムにおいて、前記気液分離器は、前記第1気液混合器が生成した前記懸濁気泡水が衝突して気液分離を行う衝突材と脱気を行う脱気装置を備えることを特徴とするコア採取ボーリングシステム。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項に記載のコア採取ボーリングシステムおいて、前記気液分離器によって生成した無酸素水を、前記第2気液混合器を介さずに直接前記掘削コア採取装置に供給することを特徴とするコア採取ボーリングシステム。
  7. 請求項1乃至6の何れか一項に記載のコア採取ボーリングシステムにおいて、
    前記掘削コア採取装置は、先端に錘冠を備えた回転可能な管状のダブルコアチューブと、前記ダブルコアチューブの内側下端に配置されるインナーチューブと、前記ダブルコアチューブ内へ圧送された前記懸濁気泡水又は前記無酸素水が前記ダブルコアチューブの内側から当該ダブルコアチューブの内面と前記インナーチューブの外面との間を通過し、前記ダブルコアチューブの先端を介して前記ダブルコアチューブの外面に沿って地上にスライムと共に排出される経路とを備えることを特徴とするコア採取ボーリングシステム。
  8. 請求項7記載のコア採取ボーリングシステムにおいて、前記錘冠はダイヤモンドビットあるいはメタルクラウンであることを特徴とするコア採取ボーリングシステム。
  9. 請求項1乃至8記載のコア採取ボーリングシステムにおいて、前記不活性ガスが、窒素、アルゴン、微量の水素を含むアルゴンの少なくとも一つを含むことを特徴とするコア採取ボーリングシステム。
  10. 請求項1乃至9記載のコア採取ボーリングシステムにおいて、前記第2気液混合器における前記無酸素水と前記不活性ガスとの混合比を変更可能とすることを特徴とするコア採取ボーリングシステム。
  11. コアの掘削又は掘削されたコアの処理に用いる懸濁気泡水を生成する懸濁気泡水生成装置であって、
    原水に不活性ガスを混合して懸濁気泡水を生成する第1気液混合器と、
    前記第1気液混合器が生成した前記懸濁気泡水から気体を分離して無酸素水を生成するための気液分離器とを備えることを特徴とする懸濁気泡水生成装置。
  12. コアの掘削又は掘削されたコアの処理に用いる水中酸素濃度が無酸素状態の懸濁気泡水を生成する懸濁気泡水生成装置であって、
    原水に不活性ガスを混合して懸濁気泡水を生成する第1気液混合器と、
    前記第1気液混合器が生成した前記懸濁気泡水から気体を分離・脱気して無酸素水を生成するための気液分離器と、
    前記気液分離器が生成した前記無酸素水に不活性ガスを混合して懸濁気泡水を生成する第2気液混合器とを備えることを特徴とする懸濁気泡水生成装置。
  13. 水中酸素濃度が無酸素状態の懸濁気泡水を生成する懸濁気泡水生成工程と、前記懸濁気泡水生成工程によって生成した懸濁気泡水を用いて掘削してコアを採取する掘削工程とを備えるコア採取ボーリング方法であって、
    前記懸濁気泡水生成工程は、
    原水に不活性ガスを混合して懸濁気泡水を生成する第1気液混合工程と、
    前記第1気液混合工程で生成した前記懸濁気泡水から気体を分離・脱気して無酸素水を生成するための気液分離・脱気工程と、
    前記気液分離・脱気工程で生成した前記無酸素水に不活性ガスを混合して懸濁気泡水を生成する第2気液混合工程とを備えることを特徴とするコア採取ボーリング方法。
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