JP4185544B2 - 積層セラミックコンデンサの製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、寿命特性を向上させ、薄層化・多層化による更なる小型大容量化を可能にした積層セラミックコンデンサの製造方法に関する。
図2は積層セラミックコンデンサの説明図である。同図に示すように、積層セラミックコンデンサはチップ状の素体18と、素体18の両端部に形成された一対の外部電極20,20とからなる。素体18は一般に誘電体層22と内部電極24とが交互に多数層積層された積層体からなる。内部電極24のうち、隣り合う内部電極24,24は誘電体層22を介して対向し、別々の外部電極20,20と電気的に接続されている。
ここで、誘電体層22の材料としては、例えばチタン酸バリウムを主成分とし、これに希土類元素の酸化物を添加した、耐還元性誘電体磁器組成物が使用されている。この誘電体磁器組成物は、図3に示すように、セラミック粒子10と焼結助剤26とからなり、セラミック粒子10は中心部のコア部12とコア部12を囲繞するシェル部14とからなる。また、内部電極24の材料としては、例えばNi金属粉末を主成分とする導電性ペーストを焼結させたものが使用されている。
素体18は、セラミックグリーンシートと内部電極パターンとを交互に一体的に積層させたチップ状の積層体を脱バインダした後、非酸化性雰囲気中において1200〜1300℃程度の高温で焼成し、その後、酸化性雰囲気中で再酸化させることにより製造されている。
ところで、近年における電子回路の小型化、高密度化の流れに伴い、積層セラミックコンデンサについても小型大容量化が求められ、小型大容量化のために誘電体層の積層数の更なる増加と、1層当たりの誘電体層の更なる薄層化が進んでいる。
しかし、誘電体層を薄層化させると、1層当たりの電界強度が大きくなり、積層セラミックコンデンサの寿命が短くなり、所望の寿命の積層セラミックコンデンサが得られなくなるという問題があった。
特開平06−045182号公報 特開平11−130531号公報 特開平06−342735号公報 特開平10−330160号公報 特開平09−186045号公報
この発明は、誘電体層を多層化・薄層化しても所望の寿命を有し、小型大容量化が可能な積層セラミックコンデンサの製造方法を提供することを目的とする。
この発明に係る積層セラミックコンデンサの製造方法は、セラミック原料を用いてセラミックグリーンシートを形成するシート形成工程と、該セラミックグリーンシートに内部電極パターンを印刷する印刷工程と、該印刷工程を経たセラミックグリーンシートを積層して積層体を形成する積層工程と、該積層体を内部電極パターン毎に裁断してチップ状の積層体を得る裁断工程と、該裁断工程で得られたチップ状の積層体を焼成する焼成工程とを備えたものである。
ここで、前記セラミック原料は、BaCO、SrO、TiO及びSc,Y,Gd,Dy,Ho,Er,Yb,Tm,Luから選択された1種又は2種以上の希土類元素の酸化物の混合物を仮焼してなる第1基本成分とBaCO及びZrOの混合物を仮焼してなる第2基本成分との混合物である基本成分からなる。
また、前記基本成分100モル%に対し、前記希土類元素は2〜18atm%の割合で含ませるのが好ましい。希土類元素が2atm%未満では寿命(life)の延びが期待できず、18atm%を越えると所望の誘電率(ε)が得られなくなるからである。
また、前記第1基本成分を生成するための混合物中にMgを含ませてもよい。混合物中に含ませるMgの割合は、前記基本成分100モル%に対して0.8〜5.0atm%が好ましい。Mgが0.8atm%未満では所望の寿命(life)が得られず、5atm%を越えても寿命(life)の延びがこれ以上期待できないからである。
また、前記基本成分中にMn,V,Cr,Co,Fe,Ni,Cu,Mo,P,Nb及びTaから選択された1種又は2種以上の元素を含ませてもよい。また、焼結助剤は、実施例で使用されたBaSiOに限定されず、LiやBを含むものであってもよい。
また、前記焼成工程は、前記チップ状の積層体を非酸化性雰囲気中で焼成した後、酸化性雰囲気中で焼成する再酸化工程を有していてもよい。
この発明は、誘電体層を形成している誘電体磁器組成物中に高絶縁性を有する二次相を分散状態で存在させたので、誘電体層に印加される電圧の一部が二次相によって分担され、セラミック粒子の電気的な負荷が少なくなり、積層セラミックコンデンサの寿命特性、特に誘電体層を薄層化させた時の寿命特性が向上し、薄層化・多層化が可能になり、積層セラミックコンデンサの小型大容量化が可能になるという効果がある。
また、この発明は、二次相が結晶体からなる場合、誘電体層の誘電率の低下を抑えることができ、積層セラミックコンデンサの小型大容量化に寄与するという効果がある。
誘電体層を多層化・薄層化しても所望の寿命を有し、小型大容量化が可能な積層セラミックコンデンサの製造方法を提供するという目的を、積層セラミックコンデンサのその他の特性を害することなく実現した。
まず、BaCO、MgO、SrO、TiO及び希土類元素(Ho,Dy,Er,Sm)の酸化物を各々秤量し、これらの化合物をポットミルに、アルミナボール及び水とともに入れ、充分に撹拌混合して、原料混合物を得た。
次に、この原料混合物をステンレスポットに入れ、熱風式乾燥器を用い、150℃で乾燥し、この乾燥した原料混合物を粗粉砕し、この粗粉砕した原料混合物をトンネル炉を用い、大気中において約1200℃で2時間仮焼し、第1基本成分の粉末を得た。
また、BaCO とZrO とが等モルとなるように、それぞれ秤量し、これ等を混合し、乾燥し、粉砕した後、大気中において約1250℃で2時間仮焼して、第2基本成分の粉末を得た。
そして、98モル部(976.28g)の第1基本成分の粉末と、2モル部(23.85g)の第2基本成分の粉末とを混合して1000gの基本成分を得た。
次に、前記基本成分100モル部に対し、BaSiO(焼結助剤)を1.5mol%、MnO(還元防止剤)を0.05mol%添加し、アクリル酸エステルポリマー、グリセリン、縮合リン酸塩の水溶液からなる有機バインダーを、15重量%添加し、更に、50重量%の水を加え、これらをボールミルに入れて、粉砕及び混合して磁器原料のスラリーを調製した。
次に、上記セラミックスラリーを真空脱泡機に入れて脱泡し、このセラミックスラリーをリバースロールコータに入れ、ここから得られる薄膜成形物を長尺なポリエステルフィルム上に連続して受け取らせると共に、同フィルム上でこれを100℃に加熱して乾燥させ、厚さ約5μmで10cm角の正方形のセラミックグリーンシートを得た。
一方、平均粒径1.5μmのニッケル粉末10gと、エチルセルロース0.9gをブチルカルビトール9.1gに溶解させたものとを撹拌機に入れ、10時間撹拌することにより内部電極用の導電性ペーストを得た。そして、この導電性ペーストを用い、長さ14mm、幅7mmのパターンを50個有するスクリーンを介して上記セラミックグリーンシートの片側に内部電極パターンを印刷し、これを乾燥させた。
次に、内部電極パターンを印刷したセラミックグリーンシートを内部電極パターンを上にした状態で11枚積層した。この際、隣接する上下のセラミックグリーンシートにおいて、その印刷面が内部電極パターンの長手方向に約半分程ずれるように配置した。更に、この積層物の上下両面に内部電極パターンを印刷してない保護層用のセラミックグリーンシートを200μmの厚さで積層した。
次に、この積層物を約50℃の温度で厚さ方向に約40トンの荷重を加えて圧着させ、しかる後、この積層物を内部電極パターン毎に格子状に裁断して、3.2×1.6mmのチップ状の積層体を50個得た。
次に、このチップ状の積層体を雰囲気焼成が可能な炉に入れ、大気雰囲気中において100℃/hの速度で600℃まで昇温させ、有機バインダを燃焼除去させた。
その後、炉の雰囲気を大気雰囲気からH (2体積%)+N (98体積%)の還元性雰囲気に変えた。そして、炉をこの還元性雰囲気とした状態を保って、積層体チップの加熱温度を600℃から焼結温度の1130℃まで、100℃/hの速度で昇温して1130℃(最高温度)を3時間保持した。
そして、100℃/hの速度で600℃まで降温し、雰囲気を大気雰囲気(酸化性雰囲気)におきかえて、600℃を30分間保持して酸化処理を行い、その後、室温まで冷却して積層セラミックコンデンサの素体を得た。
次に、内部電極の端部が露出する素体の側面に亜鉛とガラスフリット(glass frit)とビヒクル(vehicle)とからなる導電性ペーストを塗布して乾燥し、これを大気中で550℃の温度で15分間焼付け、亜鉛電極層を形成し、更にこの上に無電解メッキ法で銅層を形成し、更にこの上に電気メッキ法でPb−Sn半田層を設けて、一対の外部電極を形成した。
そして、このようにして作成した積層セラミックコンデンサの寿命(Life)と、誘電体層の誘電率(ε)を調べたところ、表1に示す通りであった。
ここで、寿命は、170℃の恒温槽内で、積層セラミックコンデンサに70Vの電圧を負荷し、ブレークダウンした時間を測定して求めた。なお、表1中の寿命の数値は試料No.1の値を1とした場合の倍率で表わしている。
また、誘電率(ε)は、温度20℃、周波数1kHz、電圧1.0Vの条件で積層セラミックコンデンサの静電容量を測定し、この測定値と、一対の内部電極の対向面積と誘電体層の厚みから計算で求めた。
Figure 0004185544
以上の結果から、最低でも20%の寿命(Life)のアップが認められた。但し、No.6の試料のように希土類元素の添加量が20atm%を越えると誘電率(ε)が大幅に低下してしまうこともわかった。
また、この積層セラミックコンデンサの誘電体層の断面を顕微鏡で観察したところ、図1に示すように、セラミック粒子10の粒界に二次相16が形成されていることがわかった。そして、二次相16の成分を分析したところ、セラミック粒子10中に固溶している添加成分と略同一のものであることがわかった。
この発明に係る積層セラミックコンデンサの誘電体層を形成している磁器組成物の微細構造の説明図である。 積層セラミックコンデンサの説明図である。 従来の積層セラミックコンデンサの誘電体層を形成している磁器組成物の微細構造の説明図である。
符号の説明
10 セラミック粒子
12 コア部
14 シェル部
16 二次相
18 素体
20 外部電極
22 誘電体層
24 内部電極
26 焼結助剤

Claims (5)

  1. BaCO、SrO、TiO及びSc,Y,Gd,Dy,Ho,Er,Yb,Tm,Luから選択された1種又は2種以上の希土類元素の酸化物の混合物を仮焼してなる第1基本成分とBaCO及びZrOの混合物を仮焼してなる第2基本成分との混合物である基本成分を生成する工程を備えたことを特徴とする積層セラミックコンデンサの製造方法。
  2. 前記基本成分100モル%に対し、前記希土類元素が2〜18atm%含まれていることを特徴とする請求項1に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
  3. 前記第1基本成分を生成するための混合物中にMgOを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
  4. 前記基本成分100モル%に対し、Mgが0.8〜5.0atm%含まれていることを特徴とする請求項3に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
  5. 前記基本成分にMnの化合物を添加する工程を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
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