JP4185180B2 - 移動式浴槽装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、湯水を収容して身体の洗浄等を行なう浴槽装置に関し、詳しくは、移動性をもたせて設置場所を簡単容易に選択できるようにした移動式浴槽装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、移動性をもたせた浴槽装置としては、キャスター付き浴槽が知られている(実開平2−119886号公報参照)。すなわち、キャスター付き浴槽は、浴槽下面の四隅のうち前端側の隅部に移動用のキャスターを設ける構成とし、移動性をもたせて設置場所を自由に選択できるようにし、シャワーの近く、ベランダ、さらには屋外の陽当たりの良い場所などに浴槽を移動できるようにしている。
【0003】
ところで、最近、浴槽装置の用途は、ライフスタイル、家屋構造の変化等に対応して、単に浴槽に収容した湯水で身体を洗浄することから、湯水に各種の入浴剤を混入して身体を保温、治療することや、湯水に空気、または空気、湯水の混合物を噴射して身体をマッサージすること等にまで拡張されてきている。そして、浴槽装置の設置場所も、専用の浴室から居室、さらには陽当たりの良いベランダ等にまで拡張されてきている。これに伴って、浴槽装置の使用に用意される小物類も、タオル、石鹸等から入浴剤、薬剤等にまで拡張されてきている。
【0004】
従来、このような浴槽装置の用途の多様化に対応するために、特開平8−215089号の浴槽装置が提案されている。
【0005】
この従来の浴槽装置では、浴槽と浴槽を覆うカバーとの間に形成された間隙部のデッドスペースを有効利用して、浴槽に付属する各種の機構を間隙部に収納する技術が開示されている。そして、間隙部に収容される機構の具体例としては、浴槽の内部に対して空気または空気、湯水の混合物を噴射する噴射機構、浴槽の内部に対して入浴剤、薬剤等を投入する入浴剤投入機構、浴槽の内部を照射する照明機構、浴槽に収容されている湯水を濾過清浄化する濾過機構、ステレオなどの音響機器、さらにテレビ、電話等の情報機器等が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように最近の浴槽装置にあっては、用途の多様化に対応すべく各種の機構を付設する傾向にある。それ故、浴槽装置が重量化したり中型乃至大型化したりして、浴槽装置の移動に手間が掛かって困難を伴う問題があった。
そのため、従来の浴槽装置にあっては、用途の多様化に対応して移動性の一層の向上が要望されている。
【0007】
そこで、本発明は、このような問題点を考慮してなされたもので、重量化したり中型乃至大型化しても移動作業が簡単容易にでき用途の多様化に対応できる移動式浴槽装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため、本発明に係る移動式浴槽装置は、次のような手段を採用する。
【0009】
即ち、請求項1に記載の発明は、細長形状の浴槽本体の外面を上部が開放され底面に車輪を有する細長箱形状のカバーで覆い、両者を一体化して浴槽を構成すると共に、前記浴槽本体の内部に向けて空気及び/又は湯水を噴射する噴射機構と、前記浴槽本体内の湯水を外部に排水する排水機構と、前記カバー底面の車輪を回転駆動する駆動機構と、前記噴射機構及び前記駆動機構の駆動を制御する制御部とを前記浴槽本体と前記カバーとで形成される間隙部に収容し、かつ、前記カバーにリモコン送信機からの信号により前記駆動機構を操作する受信部を設けてなる移動式浴槽装置であることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、前記浴槽本体には、一方の短手側面の上端から内側下端に向けて傾斜したバックレストが設けられ、前記噴射機構は、ジェットポンプと、前記ジェットポンプのインレット側にパイプを介して接続され前記浴槽本体の上縁面に開口されたバルブ付きの空気取入口と、前記ジェットポンプのインレット側にパイプを介して接続され前記浴槽本体の側壁に開口されたバルブ付きの湯水取入口と、前記ジェットポンプのアウトレット側にパイプを介して接続され前記浴槽本体の側壁に開口された噴射口とからなり、前記駆動機構は、電動モータと、一方が前記電動モータの出力軸側に連結され他方が前記車輪の入力軸側に連結された駆動伝達機構とからなる移動式浴槽装置であることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明は、前記浴槽本体と前記カバーとを一体化してなる浴槽は、その周壁の一部を切除して設けられた車椅子出入用の開口部を密封状に閉塞する開閉扉と、前記開口部に前記車椅子の出入を容易にするスロープ台を備えている移動式浴槽装置であることを特徴とする。
【0013】
請求項1に記載の発明では、浴槽本体とカバーとで形成される間隙部のデッドスペースを有効利用して電動モータ等の機器類の収納スペースを確保できる。
【0014】
この間隙部は、たとえば以下(図2)の実施の形態に示すように、浴槽本体1とカバー10との間のバックレスト間隙部S1で構成されている
【0015】
このバックレスト間隙部S1は、より広い収納スペースとして有効に活用される。
【0018】
請求項に記載の発明は、たとえば以下(図2)の実施の形態に示すように、駆動機構18と車輪15とを伝達機構19を介して連結する構成となっている。
【0022】
請求項3に記載の発明では、たとえば以下(図5)に示す実施の形態のように、浴槽装置を移動するとき、リモコン送信機45を受信部46に向けて操作し、信号を受信部46に送って駆動機構18を駆動する。
【0024】
請求項3に記載の発明では、たとえば以下(図6)に示す実施の形態のように、車椅子使用者が入浴する場合、開閉扉51を開いて開口部50から車椅子を浴槽A内に入れ、次いで開閉扉51を閉じて開口部50を密封状に閉塞し、浴槽A内に湯を溜めて車椅子に座した儘で入浴を行なう。しかして、入浴を終えれば、浴槽A内の湯を排出し、開閉扉51を開いて後、開口部50から車椅子を浴槽A外に出す。
【0025】
なお、この実施の形態では、図示するように、浴槽Aへの車椅子の出入りをスムーズにするスロープ台55浴槽Aに対して引出し可能に設けられている
【0026】
このスロープ台55は、使用時には引き出されて浴槽Aに接続され、不使用時には押し込まれて収納される。
【0027】
なお、たとえば以下(図7)に示す他の実施の形態のように、開閉扉51を天地方向に開閉自在に設け、スロープ台と開閉扉とを兼ねるように構成してもよい。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る移動式浴槽装置を図面に基いて詳細に説明する。図1〜図3は、本発明に係る移動式浴槽装置の第1の実施形態を示すものである。
【0030】
浴槽Aは、浴槽本体1とカバー10とからなる。
【0031】
浴槽本体1は、比較的浅底の細長形の洋式からなる。この浴槽本体1の一方の短手側面には、入浴者の入浴姿勢を楽にするために、上端から下端へ連続して内側へ向けて傾斜したバックレスト2が設けられている。このバックレスト2は、浴槽本体1の底面5に対して100〜150度の角度範囲に設定するのが好ましく、最適な角度として120度が選択される。
【0032】
この浴槽本体1のバックレスト2側には、入浴者が腕,手を載せるためのアームレスト3が設けられている。また、浴槽本体1の両長手側面の略中央には、入浴者が浴槽から立ち上がる際に手を掛けるための把手4が設けられている。
【0033】
この浴槽本体1は、浴槽製造材料として広範に利用されているステンレス材,FRP(繊維強化合成樹脂材)等を用いて成形等により製造される。なお、FRPの主材として広範に使用されているポリエステルに代えてアクリル系の合成樹脂材にガラス繊維を強化したFRAを使用することができる。
【0034】
また、この浴槽本体1には、浴槽本体1に収容された湯水をオーバフローさせたり排水させたりする排水機構6が設けられている。排水機構6は、浴槽本体1のバックレスト2の反対側の短手側面の上部に浴槽本体1の内外を貫通して設けられたオーバフロー口7と、オーバフロー口7に浴槽本体1の外部で接続して垂直下方に配設された配水管8と、浴槽本体1の底面5に開口されて配水管8の下端に接続した栓付きの排水口9とからなる。
【0035】
上述のごとく構成された浴槽本体1は、外面をカバー10で覆われる。
【0036】
カバー10は、浴槽本体1の上縁1aに嵌合組付けしやすいように上部開放の箱形からなるもので、短手側面11、長手側面12、底面13で浴槽本体1の側面,底面を覆うようになっている。
【0037】
そして、浴槽本体1の上縁1aのリブ内側にカバー10の上端が係入して溶着、接着等の手段で一体化される。かかる組付けにより浴槽本体1と2重構造を構成して、浴槽本体1の側面,底面との間に間隙部Sが形成され、特に浴槽本体1のバックレスト2とカバー10との間に広いバックレスト間隙部S1が形成されるようになっている。
【0038】
なお、このカバー10の製造材料については、浴槽本体1と同材質とするのが製造上便利であるが、浴槽本体1と異材質とすることも可能である。たとえば、広範に用いられているFRP、FRA等の合成樹脂材やステンレス等の金属材が選択される。
【0039】
上記カバー10の底面13の四隅付近には、車輪15が設けられる。
【0040】
車輪15は、キャスタ構造をなし、カバー10の底面13にねじ止め、接着等により固設される。
【0041】
一つの車輪15の近傍には、車輪15を回転駆動する駆動機構18が設けられる。
【0042】
駆動機構として、電動モータ18が用いられる。電動モータ18は、バックレスト間隙部S1に収容され、カバー10の底面13にボルト止め、接着等により固定される。なお、電動モータ18は、浴槽装置の移動を容易にするもので、単独での浴槽装置の移動駆動力を起生することができる能力のものを選択するのが好ましいが、人力による移動を補助する程度の移動駆動力を起生することができる能力のものを選択することもできる。
【0043】
電動モータ18と車輪15との間には、伝達機構19が設けられる。
【0044】
伝達機構19として、たとえばチェーンやベルト等の無端状のものが用いられる。そして、伝達機構19の一方が電動モータ18の出力軸側に連結され、他方が車輪15の入力軸側に連結されてなる。
【0045】
なお、図中符号20で示すものは、駆動機構の電源スイッチである。電源スイッチ20は、カバー10の側面に設けられ、制御部21を介して電動モータ18を操作するものである。
【0046】
制御部21は、電動モータ18に接続して、電源スイッチ20の操作に対応して電動モータ18の動作を制御するものである。
【0047】
しかして、この実施形態によれば、電源スイッチ20をオンして電動モータ18を駆動し、その駆動力を伝達機構19を介して車輪15に伝えて車輪15を回転駆動することにより浴槽装置を簡単容易に移動することができる。よって、浴槽装置の移動性の一層の向上を図ることができ、浴槽装置が重量化したり大型化したりしてもその設置場所を自由に変更され得る。
【0048】
ところで、この実施形態では、浴槽本体1の内部に向けて空気、湯水の混合物を噴射する噴射機構22が設けられている。
【0049】
噴射機構22は、バックレスト間隙部S1に収納され固定されたジェットポンプ23と、ジェットポンプ23のインレット側にパイプを介して接続され浴槽本体1の上縁1a面に開口されたバルブ付きの空気取入口24と、ジェットポンプ23のインレット側にパイプを介して接続され浴槽本体1の側壁に開口されたバルブ付きの湯水取入口25と、ジェットポンプ23のアウトレット側にパイプを介して接続され浴槽本体1の側壁に開口された噴射口26とからなる。空気取入口24,湯水取入口25は、それぞれ1口ずつ設けられている。噴射口26は、浴槽本体1の長手側壁と短手側壁との間付近にそれぞれ1口ずつで合計4口設けられている。
【0050】
この噴射機構22には、前記制御部21が接続されている。また、制御部21には、操作部31が接続されている。操作部31は、浴槽の上縁に設けられたスイッチ機構等からなるもので、制御部21を介して噴射機構22を操作するものである。
【0051】
このような構成により、浴槽装置の使用時に、湯水で身体を洗浄することに加えて、空気,湯水の混合物を噴射して身体をマッサージすることが可能になる。
【0052】
上述した噴射機構22は空気,湯水のいずれか一方のみを噴射するものであっても双方を噴射するものであってもよい。
【0053】
また、この実施形態では、浴槽装置の使用に用意される小物類35の収納スペース36が設けられている。
【0054】
すなわち、カバー10の長手側壁12の中央部には、カバー10の外側に開放され間隙Sに凹入した収納スペース36が設けられている。収納スペース36は、図3に示されるように、浴槽装置の使用に用意されるタオル,石鹸等,入浴剤,薬剤等からなる小物類35を収納することができる。この収納スペース36は、間隙Sのデッドスペースが有効利用されたものであって、浴槽本体1の内部や浴槽本体1の外部に位置する前述の噴射機構22,排水機構6の一部の部材に対して構造的に影響を与えることがない。収納スペース36に収納された小物類35については、浴槽Aの使用時に入浴者が手を伸ばして出入れすることができ、浴槽装置が運搬されると一体的に運搬される。また、収納スペース36の外側端の中央部には、横方向へ配設された転落防止柵37が設けられている。転落防止柵37は、浴槽装置の運搬の際に、小物類35が収納スペース36から転落するのを防止する。
【0055】
なお、収納スペース36については、図示しないが、カバー10と別体に形成してカバー10に開口した取付孔に嵌合取付することもできる。この製造手段によると、カバー10の成形上のアンダカットの問題をクリアすることができる。
【0056】
さらに、この実施形態では、カバー10の外側に開放され間隙Sに凹入した手掛溝40と、カバー10の外側に突出したバー41とが設けられている。バー41は湾曲していて、入浴者等が接触した際に身体が傷付くのを防止することができるし、タオルを掛けたり浴槽装置全体を走行により運搬する際に手を掛けたりすることができる。これら手掛溝40、バー41の取付高さがほぼ一致していて、バー41に掛けた手が手掛溝40に侵入することによってカバー10に接触して傷付くことを防止している。
【0057】
ところで、図1〜図3に示す第1の実施形態では、電動モータ18をバックレスト間隙部S1に収容する構成とした。しかし、この発明では、このような構成に限るものでなく、図4に示す第2の実施形態のように、カバー10の底面13に電動モータ18をボルト止め、接着等により固設して外部に設置し、この電動モータ18と一つの車輪15とを軸状の伝達機構19で直接連結する構成とすることもできる。
【0058】
この実施形態において、移動式浴槽装置の他の構成・作用は、上述した第1の実施形態と略同様の構成・作用を奏するので、同一符号を付して詳しい説明を省略する。
【0059】
上述したように電動モータ18と一つの車輪15とを軸状の伝達機構19で直接連結する実施形態においては、図示しないが、浴槽本体1の底面5に電動モータ18をボルト止め、接着等により固設する構成とすることもできる。
【0060】
また、図示したすべての実施形態では、駆動機構の操作部を浴槽本体の外面またはカバーの外面に設ける構成とした。しかし、この発明では、このような構成に限るものでなく、図5に示す第3の実施形態のように、駆動機構18を操作可能なリモコン送信機45を備える構成とすることができる。この場合、カバー10の長手側面12には、リモコン送信機45からの信号を受信する受信部46が設けられる。
【0061】
そして、この実施形態によれば、手元でリモコン送信機45を操作し、リモコン送信機45からの信号を受信部46で受信して駆動機構18を駆動するので、操作性の向上を図ることができる。
【0062】
ところで、老齢化の進行等によって身体の不自由な人が増えつづける社会情勢の中、車椅子に乗れば行動可能な人にとっては独力で羞恥心なく入浴できることが大きな喜びであるし機能訓練にもなるので、車椅子に座した儘で入浴することができる入浴装置が切望されている。
【0063】
そこで、この発明では、図6に示す第4の実施形態のように、浴槽Aの周壁の一部を切除して図示しない車椅子が出入り可能な開口部50と、当該開口部50を密封状に閉塞する開閉扉51を設ける構成とすることを特徴とする。なお、開口部50と開閉扉51との接合面は、図示しないけれどもゴム等の弾性体からなるシール材が設けられ、水密構造としてなる。また、符号53は開閉扉51を閉塞する閉塞鉤止機構の係止部材である。
【0064】
また、この実施形態では、浴槽Aへの車椅子の出入りをスムーズにするスロープ台55を備える構成としてなる。スロープ台55は、底面に転動部材56を備え、浴槽Aに対して引き出し構造としてなり、図示しないガイドレールを介して浴槽Aの底面下の空間に引き出し収納自在に設けられている。
【0065】
なお、この実施形態において、移動式浴槽装置の他の構成・作用は、上述した第1の実施形態と略同様の構成・作用を奏するので、同一符号を付して詳しい説明を省略する。
【0066】
そして、この実施形態では、車椅子使用者が入浴する場合、スロープ台55を引き出して浴槽Aに接続する。それから開閉扉51を開き、車椅子をスロープ台55上を移動して開口部50から浴槽A内に入れ、次いで開閉扉51を閉じ、係止部材53を係止して開口部50を密封状に閉塞し、浴槽A内に湯を溜めて車椅子に座した儘で入浴を行なう。しかして、入浴を終えれば、浴槽A内の湯を排出し、開閉扉51を開いて後、開口部50からスロープ台55を通って車椅子を移動し、浴槽A外に出る。その後、スロープ台55を押し込んで浴槽Aの底面下に収納する。
【0067】
なお、図6に示す実施形態では、浴槽Aに対してスロープ台55を引き出し構造とした。しかし、この発明では、図示しないけれども、不使用時に立てかけておくことのできるスタンド式構造とすることもできる。
【0068】
また、図6に示す実施形態では、スロープ台55を別途設ける構成としたが、これを図7に示す第5の実施形態のように、開閉扉51スロープ台兼ね、天地方向に開閉自在に設けることもできる。なお、図示しないが、開口部50と開閉扉51との接合面は、上述したようにゴム等の弾性体からなるシール材が設けられて水密構造としてなり、開閉扉51を閉塞する閉塞鉤止機構の係止部材を備えるものである。また、この実施形態において、移動式浴槽装置の他の構成・作用は、上述した第1の実施形態と略同様の構成・作用を奏するので、同一符号を付して詳しい説明を省略する。
【0069】
そして、この実施形態では、開閉扉51を開放すると図示しない車椅子のスロープ台となる。このため、スロープ台を別途設ける必要がなくなり、部品点数を削減してコストダウンを図ることができる。
【0070】
なお、図示したすべての実施形態では、浴槽Aは浴槽本体1とカバー10とからなる構成とした。しかし、この発明では、図示しないが浴槽Aは浴槽本体1とカバー10との組み合わせからなる構成に限るものでなく、たとえば浴槽Aはカバー10を有しない構成であってもよい。
【0071】
また、この浴槽装置の用途を拡張するために、前述の先行技術の特開平8−215089号に開示されている、浴槽の内部に対して入浴剤,薬剤等を投入する入浴剤投入機構、浴槽の内部を照射する照明機構、浴槽に収容されている湯水を濾過清浄化する濾過機構、ステレオ等の音響機器、テレビ,電話等の情報機器等からなる構成要件を加えることもできる。
【0072】
【発明の効果】
以上のように、本発明(請求項1に記載の発明)に係る移動式浴槽装置は、浴槽装置を移動するとき駆動機構を駆動することによりその駆動力で車輪を回転駆動するので、浴槽装置を持ち上げたり強く押引したりすることなく簡単に移動することができ、身体をマッサージする目的の噴射機構等、各種用途の機構の付設により重量化しあるいは中型乃至大型化する浴槽装置にあっても作業労力を軽減して移動性の向上を図ることができ、用途の多様化に対応することができる。
【0073】
また、本発明によれば、浴槽本体とカバーとの間に形成される間隙のデッドスペースを有効利用して電動モータ、ジェットポンプ、制御部等の機器類の収納スペースを確保できるので、カバーが外側の最大サイズとして凹凸がない形状でそのまま移動することができ、外観体裁が良好となる。また、この効果により、外観面からの設置場所の制約が少なくなる効果が生ずる。
【0074】
また、請求項2に記載の発明によれば、身体の背を支えるバックレストの傾斜に着目し、この傾斜とカバーとの間に形成される広いバックレスト間隙部を収納スペースとして有効に活用することができる。
【0075】
また、請求項2に記載の発明によれば、駆動機構と車輪とを直接連結するので、部品点数を少なくして構造簡単にすることができる。
【0076】
とくに、請求項3に記載の発明によれば、浴槽装置の移動をリモコン操作できるので、より一層操作性の向上を図ることができる。
【0077】
また、請求項3に記載の発明によれば、開口部から車椅子を浴槽内に入れて車椅子に座した儘で入浴を行なうことができるので、車椅子使用者の入浴設備を簡素化することができるし、入浴介助者の労力負担を軽減することができる。
【0078】
また、請求項3に記載の発明によれば、スロープ台上を移動して車椅子を浴槽内に入れることができるので、車椅子の移動作業が簡単にでき、入浴介助者の労力負担を軽減することができる。
【0079】
さらにまた、請求項3に記載の発明によれば、開閉扉とスロープ台とを兼ねた構造とすることにより、別途スロープ台を設ける必要がなくなり、部品点数を削減してコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る移動式浴槽装置の第1の実施形態の分解斜視図である。
【図2】図1の組付状態の断面図である。
【図3】図1の組付状態での設置使用例を示す側面図である。
【図4】本発明に係る移動式浴槽装置の第2の実施形態の側面図である。
【図5】本発明に係る移動式浴槽装置の第3の実施形態の部分斜視図である。
【図6】本発明に係る移動式浴槽装置の第4の実施形態の部分斜視図である。
【図7】本発明に係る移動式浴槽装置の第5の実施形態の部分斜視図である。
【符号の説明】
A 浴槽
1 浴槽本体
2 バックレスト
10 カバー
15 車輪
18 駆動機構(電動モータ)
19 伝達機構
20 電源スイッチ
45 リモコン送信機
46 受信部
50 開口部
51 開閉扉
55 スロープ台
S 間隙部
S1 バックレスト間隙部

Claims (3)

  1. 細長形状の浴槽本体の外面を上部が開放され底面に車輪を有する細長箱形状のカバーで覆い、両者を一体化して浴槽を構成すると共に、前記浴槽本体の内部に向けて空気及び/又は湯水を噴射する噴射機構と、前記浴槽本体内の湯水を外部に排水する排水機構と、前記カバー底面の車輪を回転駆動する駆動機構と、前記噴射機構及び前記駆動機構の駆動を制御する制御部とを前記浴槽本体と前記カバーとで形成される間隙部に収容し、かつ、前記カバーにリモコン送信機からの信号により前記駆動機構を操作する受信部を設けてなることを特徴とする移動式浴槽装置。
  2. 前記浴槽本体には、一方の短手側面の上端から内側下端に向けて傾斜したバックレストが設けられ、前記噴射機構は、ジェットポンプと、前記ジェットポンプのインレット側にパイプを介して接続され前記浴槽本体の上縁面に開口されたバルブ付きの空気取入口と、前記ジェットポンプのインレット側にパイプを介して接続され前記浴槽本体の側壁に開口されたバルブ付きの湯水取入口と、前記ジェットポンプのアウトレット側にパイプを介して接続され前記浴槽本体の側壁に開口された噴射口とからなり、前記駆動機構は、電動モータと、一方が前記電動モータの出力軸側に連結され他方が前記車輪の入力軸側に連結された駆動伝達機構とからなることを特徴とする請求項1に記載の移動式浴槽装置。
  3. 前記浴槽本体と前記カバーとを一体化してなる浴槽は、その周壁の一部を切除して設けられた車椅子出入用の開口部を密封状に閉塞する開閉扉と、前記開口部に前記車椅子の出入を容易にするスロープ台を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の移動式浴槽装置。
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