JP4182797B2 - ラマン利得測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラマン増幅器の利得、即ちラマン利得を測定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ラマン利得は、そもそも、ラマンポンプ光が存在しないときの信号光の光強度(又は光パワー)に対する、ラマンポンプ光が存在するときの信号光の光強度(又は光パワー)より定義される。そのような測定方法が、例えば、特開2002−296145号公報の段落0005及び図2、並びに、特開2002−250674号公報に記載されている。
【0003】
特開2002−296145号公報には更に、ラマンポンプ光を光ファイバ伝送路に印加しているときと、ラマンポンプ光を光ファイバ伝送路に印加していないときの両方についてOTDR(Optical Time Doain Reflectometry)により、光ファイバ伝送路上でのテスト光のパワー変化を測定し、伝搬損失の差から光ファイバ伝送路のラマン利得を算出する方法が記載されている。
【0004】
ラマン利得係数を精度良く測定するための条件が、特開2002−202224号公報に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ラマンポンプ光のオン/オフをマニュアルで行う従来の方法では、手間と時間がかかり、効率的にラマン利得を測定できるものではなかった。OTDRを使用する場合、装置が大掛かりになる。
【0006】
従来の何れの方法でも、ラマン利得を十分な精度で検出するには、100mW以上の高パワーのポンプ光を入力する必要があった。このような高パワーのポンプ光を入力すると、光ファイバ伝送路の光ファイバ端面に損傷を与えることがある。例えば、端面に埃などが付着したり、端面に傷があると、その部分が高パワーのポンプ光により破壊されることがありうる。
【0007】
また、従来の何れの方法も、低ラマン利得領域でラマン利得を測定することが困難であった。
【0008】
本発明は、低ラマン利得領域でも高精度にラマン利得を測定できる装置を提示することを目的とする。
【0009】
本発明はまた、高パワーのポンプ光を必要とせずに、ラマン利得を測定できる装置を提示することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るラマン利得測定装置は、ラマン増幅媒体のラマン利得を測定する装置であって、連続レーザ光からなるプローブ光を発生し、当該ラマン増幅媒体に印加するプローブ光源と、所定周波数(fm)の変調度m(mは0より大きく、1より小さい)で2値強度変調されるポンプ光を発生するポンプ光源と、当該ポンプ光源から出力される当該ポンプ光を当該ラマン増幅媒体に供給するポンプ光結合素子と、当該ラマン増幅媒体により2値レベルでラマン増幅されたプローブ光から、その交流成分及び直流成分に関する2つの指標値を検出する指標検出器と、当該指標検出器で検出される2つの指標値及び変調度mに従い当該ラマン増幅媒体のラマン利得を決定する演算器とを具備することを特徴とする。
【0012】
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明の第1実施例の概略構成ブロック図を示し、図2は、図1に示す実施例における、強度変調されたポンプ光と、ラマン増幅されたプローブ光の波形例を示す。
【0014】
プローブレーザダイオード(プローブLD)10は、波長λsの連続(CW)レーザ光であるプローブ光を光ファイバ伝送路12に出力する。このプローブ光は、信号光の代わりである。光ファイバ伝送路12、特にその出力側部分が、分布ラマン増幅媒体となる。
【0015】
励起レーザダイオード(励起LD)14は、プローブ光の波長λsよりほぼ100nm短い波長λpのラマンポンプ光を発生する。励起LD14の出力光は、光スイッチ16及び波長分割多重(WDM)光カップラ18を介して、光ファイバ伝送路12にその後方から入力する。即ち、光ファイバ伝送路12上で、プローブ光とポンプ光は逆方向に伝搬する。光ファイバ伝送路12は、ポンプ光により励起されて、プローブ光をラマン増幅する。
【0016】
光スイッチ16は、クロック発生回路20の発生する周波数fmのクロックによりオン/オフされる。即ち、本実施例では、光ファイバ伝送路12を励起するポンプ光が、周波数fmでオン/オフ変調される。
【0017】
光ファイバ伝送路12を伝搬し、ラマン増幅されたプローブ光は、中心波長λsの光バンドパスフィルタ22を透過して、受光素子24に入力する。受光素子24は、入力するプローブ光の強度に従う振幅の電気信号を発生する。受光素子24の出力電気信号は、その交流成分、より具体的には周波数fmの成分を検出する検波器26と、直流成分を検出するローパスフィルタ28に入力する。
【0018】
検波器26は、二乗検波により受光素子24の出力の交流成分を検出する。検波器26は、クロック発生回路20から出力されるクロックに同期して、受光素子24の出力の周波数fmの成分を検波する検波器であってもよい。他方、ローパスフィルタ28は、受光素子24の出力から直流成分を検出する。
【0019】
演算回路30は、検波器26及びLPF28の出力から、光スイッチ16がオンのときの受光素子24の出力レベルと、光スイッチ16がオフのときの受光素子24の出力レベルを算出し、前者を後者で除算する。前者は、光ファイバ伝送路12が分布ラマン増幅媒体となっているときに、ラマン増幅されたプローブ光の光パワーを示し、後者は、光ファイバ伝送路12が分布ラマン増幅媒体となっていないときの、光ファイバ伝送路12の損失により減衰したプローブ光の光パワーを示す。従って、前者を後者で除算した結果は、光ファイバ伝送路12が分布ラマン増幅媒体として動作するときのラマン利得Gを示す。
【0020】
クロック発生回路20は、周波数fmでデューティ比50%のクロックを発生する。光スイッチ16は、クロック発生回路20の出力クロックによりオン/オフされる。例えば、クロック発生回路20の出力が高(H)のとき、光スイッチ16がオンになり、クロック発生回路20の出力が低(L)のとき、光スイッチ16がオフになる。光スイッチ16がオンのとき、励起LD14の出力ポンプ光が光スイッチ16及びWDM光カップラ18を介して、光ファイバ伝送路12に印加される。
【0021】
図2の波形40は、光スイッチ16によりオン/オフされたラマンポンプ光の波形例を示す。波形40のポンプ光が、光ファイバ伝送路12にその後方から入力する。波形42は、光バンドパスフィルタ22の出力光の波形例を示す。
【0022】
分布ラマン増幅では、ラマン増幅されるべきプローブ光がラマン増幅媒体である光ファイバ伝送路12を伝搬する間に継続的に、光ファイバ伝送路12がポンプ光により励起されている必要がある。従って、光スイッチ16をオンにする期間Tonは、この条件を満たす程度に長いものであればよい。
【0023】
ラマン増幅媒体をプローブ光が伝搬し始める時に、ラマン増幅媒体がポンプ光で満たされており、プローブ光がラマン増幅媒体から出力される時にポンプ光がオフになればよいことになる。従って、光速をc、実効的に必要なラマン増幅媒体となる部分の長さをL,その部分の実効屈折率をnとし、波長λsと波長λpで実効屈折率nが等しいと仮定すると、ポンプ光をオンにする時間Tonは、2nL/c以上である必要がある。ラマン増幅媒体にポンプ光を入射しないときのラマン増幅媒体での損失を測定するにも、同程度の時間が少なくとも必要である。従って、ポンプ光をオフにする時間Toffも、2nL/c以上であればよい。但し、Ton+Toff=1/fmである。
【0024】
ポンプ光がオンになった当初では、ラマン増幅が光ファイバ伝送路12の出力部分でのみ作用する。従って、光バンドパスフィルタ22の出力光は、ポンプ光がオンになった後に徐々に強くなり、光ファイバ伝送路12の広い範囲でラマン増幅が起きる程の時間が経過すると、一定値で安定する。ポンプ光がオフになると、光バンドパスフィルタ22の出力光は、徐々に弱くなり、光ファイバ伝送路12の広い範囲でポンプ光が存在しなくなると、光ファイバ12の損失だけ減衰した強さで安定する。
【0025】
励起LD14の出力光を光スイッチ16によりオン/オフ変調する実施例を説明したが、光スイッチ16を無くして、クロック発生回路20の出力クロックにより励起LD14を直接、オン/オフ変調してもよいことは明らかである。例えば、励起LD14にパルス駆動電流を印加すれば良い。
【0026】
本実施例では、オン/オフ変調されたポンプ光でラマン増幅媒体を励起し、ラマン増幅媒体から出力されるプローブ光の変調周波数成分と直流成分を検出し、それらからラマン利得を決定するので、変調周波数成分以外の雑音成分、例えば、プローブレーザダイオード10のドリフト成分等が除去される。これにより、測定精度が向上する。
【0027】
小さいラマン利得も測定できるので、高パワーのポンプ光を入力しなくてもよくなり、光ファイバ端面等を損傷することが無くなる。
【0028】
上記実施例では、ラマン増幅のポンプ光をオン/オフ変調したが、変調度m(但し、0<m≦1)で強度変調しても、ラマン利得を測定できる。これは、ポンプ光パワーが小さい非飽和領域では、ラマン増幅の利得がラマンポンプ光の光パワーPに対して
K×exp(K×P)
の関係で変化することを前提としている。但し、Kは定数である。また、検波器26の代わりに、単に周波数fmの成分を抽出する電気バンドパスフィルタを用いても良い。
【0029】
図3は、ラマンポンプ光の強度を変調度mで2値変調する実施例の概略構成ブロック図を示す。変調度mは、高パワーのポンプ光に対する低パワーのポンプ光の減少率で定義され、1以下で0より大きい範囲の値を取る。変調度mが1のとき、第1実施例と同様に、ラマンポンプ光のオン/オフ変調になり、m=0のとき、ポンプ光パワーは一定となる。
【0030】
プローブレーザダイオード(プローブLD)110は、波長λsの連続(CW)レーザ光であるプローブ光を光ファイバ伝送路112に出力する。このプローブ光は、信号光の代わりである。光ファイバ伝送路112、特にその出力側部分が、分布ラマン増幅媒体となる。
【0031】
励起レーザダイオード(励起LD)114は、プローブ光の波長λsよりほぼ100nm短い波長λpのCWラマンポンプ光を発生する。励起LD114の出力光は、強度変調器116及び波長分割多重(WDM)光カップラ118を介して、光ファイバ伝送路112にその後方から入力する。即ち、光ファイバ伝送路112上で、プローブ光とポンプ光は逆方向に伝搬する。光ファイバ伝送路112は、ポンプ光により励起されて、プローブ光をラマン増幅する。
【0032】
強度変調器116は、変調信号発生回路120の発生する周波数fmの変調信号に従い、励起LD114の出力光の強度を周波数fm及び変調度mで変調する。変調信号発生回路120の発生する変調信号は、周波数fmの矩形波形からなる。変調度mは、0より大きく、1以下である。変調度mが1に等しいとき、第1実施例と同様のオン/オフ変調になる。
【0033】
光ファイバ伝送路112を伝搬し、ラマン増幅されたプローブ光は、中心波長λsの光バンドパスフィルタ122を透過して、受光素子124に入力する。受光素子124は、入力するプローブ光の強度に従う振幅の電気信号を発生する。受光素子124の出力電気信号は、周波数fmの交流成分を検出する電気バンドパスフィルタ126と、直流成分を検出するローパスフィルタ128に入力する。
【0034】
図4は、強度変調されたラマンポンプ光波形140と受光素子124の出力波形142の一例を示す。受光素子124の出力波形142は、ラマンポンプ光の強度変動と同じ周波数fmで変動する。強度変調されたラマンポンプ光の光強度が高い部分に対応する受光素子124の出力の振幅をA,強度変調されたラマンポンプ光の光強度が低い部分に対応する受光素子124の出力の振幅をBとすると、ラマン利得Gは、
G=exp(m)×A/B
で得られる。mは、上述した、ラマンポンプ光の変調度である。
【0035】
LPF128の出力、即ちDC成分の振幅は(A+B)/2であり、BPF126の振幅は(A−B)/2である。DC成分の振幅をx、AC成分の振幅をyとすると、ラマン利得Gは、
G=exp(m)(x+y)/(x−y)
で求められる。演算回路130は、LPF128及びBPF126の出力からDC成分の振幅x及びAC成分の振幅yを求め、上式の演算を適用してラマン利得Gを算出する。BPF126の代わりに検波器26を使用することで、直接、AC成分の振幅yを得ることができる。
【0036】
図1及び図3に示す実施例では、励起LD14,114の出力光の強度を外部変調器16,116で変調したが、励起LD14,114を直接変調しても良いことは明らかである。
【0037】
図1及び図3に示す実施例では、AC成分とDC成分を別個に抽出したが、強度変調されたラマンポンプ光の光強度が高い部分に対応する受光素子24,124の出力の振幅(図4の振幅A)と、強度変調されたラマンポンプ光の光強度が低い部分に対応する受光素子24,124の出力の振幅(図4の振幅B)とをサンプリングして測定し、その比からラマン利得を決定しても良い。また、DC成分を測定する代わりに、図4の振幅A又は振幅Bをサンプリングして測定しても、ラマン利得Gを決定できることは明らかである。即ち、振幅A,Bの測定値は、当該光ファイバ伝送路12,112を伝搬したプローブ光の交流成分及び直流成分に関する2つの指標値となりうる。
【0038】
図5は、LPF128の代わりに、変調信号発生回路120の出力する矩形波形の変調信号に従い振幅A(又は振幅B)をサンプリングするゲート回路132を配置した変形構成例を示す。この場合、ゲート回路132は、出力段にサンプル値を平均化する平均化回路を具備するのが望ましいことは明らかである。演算回路130aは、ゲート回路132の出力と、BPF126からのAC成分の振幅と、変調度mから、ラマン利得Gを算出する。
【0039】
図6は、AC成分の検出手段として、変調信号発生回路120から出力される矩形波形の変調信号に同期して、受光素子124の出力の周波数fmの成分を検出するように構成した検波器133を使用する実施例の概略構成ブロック図を示す。図3と同じ構成要素には同じ符号を付してある。図6に示す構成の変更部分を詳細に説明する。
【0040】
励起光源115は、変調信号発生回路120からの周波数fmの矩形の変調信号に従い、周波数fm、変調度mで強度を変調された波長λpのラマンポンプ光を発生する。励起光源115は、外部変調式の場合、図1、図3及び図5に示すように、励起LDとその出力光を強度変調する強度変調器とからなり、直接変調の場合、励起LDのみからなる。
【0041】
位相調整回路134は、変調信号発生回路120の出力の位相を後述するように調整し、参照信号として乗算器136に印加する。乗算器136は、受光素子124の出力に、位相調整回路134からの参照信号を乗算する。LPF138は乗算器136の出力から直流成分を抽出して、演算回路130に印加する。
【0042】
受光素子124の出力信号の周波数fmの成分が、
E×sin(ωt+α)
で表され、位相調整回路134から乗算器136に印加される参照信号が、
F×sin(ωt+β)
で表されるとする。Fは既知である。
【0043】
乗算器136の出力は、
E×F×(cos(β−α))/2−E×F×(cos(2ωt+α+β))/2
となる。位相調整回路134は、α=βとなるように、変調信号発生回路120の出力の位相を調整する。このとき、乗算器136の出力は、
E×F/2−E×F×(cos(2ωt+2α))/2
となる。LPF138は、乗算器136の出力の直流成分、即ち、E×F/2を抽出する。Fが既知であるので、LPF138の出力からE、即ち、受光素子124の出力に含まれる周波数fmの成分の振幅を決定できる。
【0044】
検波器133は、受光素子124の出力からラマンポンプ光の強度変調の周波数fmと同じ周波数成分を検出しているが、変調周波数fmの奇数倍又は整数倍の周波数成分を検出するようにしてもよい。その場合でも、ラマン利得Gを測定できる。
【0045】
上記実施例では、光ファイバ伝送路12,112を伝搬したプローブ光を電気信号に変換した後に、AC成分及びDC成分又は、これらに代わる指標値を測定したが、光ファイバ伝送路12,112を伝搬したプローブ光を別々の受光素子で電気信号に変換して、各電気信号からAC成分及びDC成分又は、これらに代わる指標値を検出するようにしてもよい。即ち、2つの受光素子を用いても良い。
【0046】
図7は、2つの受光素子を使用する変更実施例の変更部分の概略構成ブロック図を示す。図1と同じ構成要素には同じ符号を付してある。
【0047】
分波器24aは、光バンドパスフィルタ22の出力光を2分割し、一方を受光素子24bに、他方を受光素子24cに印加する。受光素子24bは、入力光を電気信号に変換して、検波器26に供給し、受光素子24cは入力光を電気信号に変換して、LPF28に供給する。検波器26,LPF28及び演算回路30の作用は、図1に示す実施例と基本的に同じである。図7に示す構成では、受光素子24b,24cの光電変換特性の個体差を吸収するように、演算回路30での演算を調整する必要がある。
【0048】
図7に示す実施例では、受光素子24b,24cの個体差を評価する必要があるが、基本的に、上記各実施例で得られるのと同様の利点を享受できる。
【0049】
光ファイバ伝送路12,112を伝搬したプローブ光のAC成分に関する指標値として、変調周波数fmの成分の振幅を測定する実施例を説明した。しかし、変調周波数fmの整数倍の周波数成分も、光ファイバ伝送路12,112を伝搬したプローブ光のAC成分に関する指標値となりうる。
【0050】
【発明の効果】
以上の説明から容易に理解できるように、本発明によれば、短時間で高精度にラマン利得を測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の概略構成ブロック図である。
【図2】 本実施例の波形例である。
【図3】 本発明の第2実施例の概略構成ブロック図である。
【図4】 第2実施例の波形例である。
【図5】 本発明の第3実施例の概略構成ブロック図である。
【図6】 本発明の第4実施例の概略構成ブロック図である。
【図7】 本発明の第5実施例の概略構成ブロック図である。
【符号の説明】
10:プローブレーザダイオード(プローブLD)
12:光ファイバ伝送路
14:励起レーザダイオード(励起LD)
16:光スイッチ
18:WDM光カップラ
20:クロック発生回路
22:光バンドパスフィルタ
24:受光素子
24a:分波器
24b,24c:受光素子
26:検波器
28:ローパスフィルタ
30:演算回路
110:プローブレーザダイオード(プローブLD)
112:光ファイバ伝送路
114:励起レーザダイオード(励起LD)
115:励起光源
116:強度変調器
118:WDM光カップラ
120:変調信号発生回路
122:光バンドパスフィルタ
124:受光素子
126:バンドパスフィルタ
128:ローパスフィルタ
130,130a:演算回路
132:ゲート回路
133:検波器
134:位相調整回路
136:乗算器
138:ローパスフィルタ
Claims (9)
- ラマン増幅媒体(12,112)のラマン利得を測定する装置であって、
連続レーザ光からなるプローブ光を発生し、当該ラマン増幅媒体(12,112)に印加するプローブ光源(10,110)と、
所定周波数(fm)の変調度m(mは0より大きく、1より小さい)で2値強度変調されるポンプ光を発生するポンプ光源(14,16,20,114,116,120,115)と、
当該ポンプ光源から出力される当該ポンプ光を当該ラマン増幅媒体(12,112)に供給するポンプ光結合素子(18,118)と、
当該ラマン増幅媒体(12,112)により2値レベルでラマン増幅されたプローブ光から、その交流成分及び直流成分に関する2つの指標値を検出する指標検出器(24,24a,24b,24c,26,28,124,126,128,132,133)と、
当該指標検出器で検出される2つの指標値及び変調度mに従い当該ラマン増幅媒体のラマン利得を決定する演算器(30,130,130a)
とを具備することを特徴とするラマン利得測定装置。 - 当該指標検出器が、
当該ラマン増幅媒体(12,112)を透過した当該プローブ光を電気信号に変換する受光器(24,124)と、
当該受光器(24,124)から出力される当該電気信号から、交流成分及び直流成分に関する2つの指標値を測定する指標測定器(26,28,126,128,132,133)
とからなることを特徴とする請求項1に記載の装置。 - 当該指標測定器が、当該受光器(124)から出力される当該電気信号から、当該所定周波数(fm)の成分を検出する検出器(133)を具備する請求項2に記載の装置。
- 当該指標測定器が、当該受光器(24,124)から出力される当該電気信号の交流成分を検出する交流検出器(26,126)と、直流成分を検出する直流検出器(28,128)とからなる請求項2に記載の装置。
- 当該指標検出器が、当該受光器(24,124)の出力から、2値強度変調されたラマンポンプ光の第1のパワーレベルにおける当該ラマン増幅媒体(12)を伝搬したプローブ光のレベル、及び、2値強度変調されたラマンポンプ光の第2のパワーレベルにおける当該ラマン増幅媒体(12)を伝搬したプローブ光のレベルの何れか一方を検出するレベル検出器(132)と、当該受光器(24,124)の出力からその交流成分を検出する検出器(26,126)とからなる請求項1に記載の装置。
- 当該指標検出器が、
当該ラマン増幅媒体(12)を透過した当該プローブ光を2つに分波する光分波器(24a)と、
当該光分波器(24a)の一方の出力光を電気信号に変換する第1の受光器(24b)と、
当該光分波器(24a)の他方の出力光を電気信号に変換する第2の受光器(24c)と、
当該第1の受光器(24b)から出力される当該電気信号から、交流成分及び直流成分に関する2つの指標値の一方を測定する第1の指標測定器(26,126,128,133)と、
当該第2の受光器(24c)から出力される当該電気信号から、交流成分及び直流成分に関する2つの指標値の他方を測定する第2の指標測定器(28,128,132)
とからなることを特徴とする請求項1に記載の装置。 - 当該第1の指標測定器が、当該第1の受光器から出力される当該電気信号から、当該所定周波数(fm)の成分を検出することで、当該交流成分に関する指標値を測定する検出器(133)からなり、
当該第2の指標測定器が、当該第2の受光器(24c)から出力される当該電気信号から、当該直流成分に関する指標値を測定する
請求項6に記載の装置。 - 当該第1の指標測定器が、当該第1の受光器から出力される当該電気信号の交流成分を検出する交流検出器からなり、当該第2の指標測定器が、当該第2の受光器から出力される当該電気信号の直流成分を検出する直流検出器(28,128)からなる請求項6に記載の装置。
- 当該第1の指標測定器が、当該第1の受光器の出力から、2値強度変調されたラマンポンプ光の第1のパワーレベルにおける当該ラマン増幅媒体(12)を伝搬したプローブ光のレベル、及び、2値強度変調されたラマンポンプ光の第2のパワーレベルにおける当該ラマン増幅媒体(12)を伝搬したプローブ光のレベルの何れか一方を検出するレベル検出器(132)からなり、
当該第2の指標測定器が、当該第2の受光器の出力から、その交流成分を検出する検出器(26,126)からなる
請求項6に記載の装置。
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