JP3623742B2 - ラマン増幅器の評価方法及び評価装置 - Google Patents

ラマン増幅器の評価方法及び評価装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラマン増幅器の評価方法及び評価装置に関し、より詳細には、光ファイバを用いて通信を行う光ファイバ通信システムに係るラマン増幅器の評価方法及び評価装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1(a),(b)は、光ファイバ通信システムで用いられる従来のラマン増幅器の評価系の第1構成を示す図で、図1(a)は分布増幅型ラマン増幅器の場合を示す図で、図1(b)は集中増幅型ラマン増幅器の場合を示す図である(Y.Emori et al., “100nm bandwidth flat gain Raman amplifiers pumped and gain−equalized by 12−wavelength−channel WDM high power laser diodes ”, Tech. Dig. of OFC, PD19,1999 参照)。
【0003】
分布増幅型ラマン増幅器の場合には、市中や海底に敷設した伝送ファイバをラマン増幅器の利得媒質として用いている。その伝送ファイバは通常数10kmであり、中継局間を結んでいる。一方、集中増幅型ラマン増幅器の利得媒質は、通常コイル状に巻取られたラマンファイバとよばれる光ファイバであり、その長さは数100mから数kmである。
【0004】
特に、伝送ファイバを用いた分布型ラマン増幅器の場合には、励起光源の部品構成およびシステム構成決めるためには、敷設状態での伝送ファイバの増幅特性を知る必要がある。その敷設状態では、ある間隔ごとに融着接合点が存在し、その多数の融着接合点の損失が無視できず、その損失はラマン増幅特性に影響を与える。したがって、伝送ファイバの敷設前に伝送ファイバの増幅特性を正確に知ることはできない。また、伝送ファイバは、1つの中継区間において通常多芯であり、その一部の伝送ファイバに分布ラマン増幅を適用する場合には、その多芯ファイバの中から増幅特性の良い伝送ファイバを選択できれば、励起光源の出力を低く設定できるなどのメリットがある。
【0005】
その利得媒質ファイバである、伝送ファイバ3およびラマンファイバ9を光励起する励起光源6、および励起光源6からの励起光を信号光と合波する合波器5が、中継局4内に設置されている。ただし、ラマン増幅器評価用の励起光源としては、ラマン増幅器内に設置された励起光源(内部励起光源)と、新たに評価用に用意した励起光源(外部励起光源)がある。また、利得媒質ファイバの利得スペクトルを測定するための波長可変光源2および光スペアナ(光スペクトラムアナライザ)7が中継局4内に設置されている。
【0006】
すなわち、集中増幅型のラマン増幅器は、中継局4内に設置されているが、分布増幅型のラマン増幅器は、中継局1,4および伝送光ファイバ3にまたがって設置されている。ただし、ラマン増幅器の利得スペクトル測定は、情報信号の伝送(通信)が行われていない、いわゆるオフラインの状態で行われる。
【0007】
図2は、従来のラマン増幅器評価系の第2構成を示す図で(前記参考文献参照)、これは多波長励起光源を用いた構成図である。ラマン増幅器の利得スペクトルは広帯域であるが、広帯域に渡って平坦ではないため、利得スペクトルの広帯域性が要求される応用においては、励起光に波長多重を適用して利得スペクトルの広帯域化を図っている。そこで評価系においても、その励起光波長においてラマン利得を測定する必要があり、多波長励起光源を用いている。
【0008】
図2においては、簡単のため励起光波長が4波長の場合を示している。各レーザはそれぞれ波長λ1,λ2,λ3,λ4を有し、それらの励起光は合波器11で合波される。上述したレーザは高出力のものであり、半導体レーザや固体レーザである。
【0009】
図3は、従来の利得スペクトルの算出方法およびアルゴリズムを説明するための図で、従来のラマン増幅器評価系の第3構成を示す図である。上述した利得媒質ファイバを被測定ファイバ12で示してある。励起光源6からの励起光は合波器5で信号光と合波され、結合器13を通して被測定ファイバ12に入射する。波長可変光源2からの信号光は、被測定ファイバ12と結合器13と合波器5とを経て光スペアナ7に入射する。
【0010】
ここで結合器13から光スペアナ7までの信号光損失をLc,s、結合器13の励起光損失をLc,pとする。被測定ファイバ12への入力信号光パワーをPsin、光スペアナ7で受光した信号光パワーをPsout,mとする。被測定ファイバ12からの出力信号光パワーをPsoutとしたとき、dB単位において、
【0011】
【数3】
sout=Psout,m−Lc,s (1)
【0012】
の関係がある。また、利得Gは
【0013】
【数4】
G=Psout−Psin (2)
【0014】
で与えられる。
【0015】
一方、結合器13への入力励起光パワーをPpout、結合器13からの出力励起光パワーをPpinとすると、
【0016】
【数5】
pin=Ppout−Lc,p (3)
【0017】
の関係がある。利得Gからファイバ損失(Lを除外した利得を内部利得(Gintnlと呼ぶことにする。ファイバ損失Lはファイバの損失係数αとファイバ長Lを用いて、L=αLと表される。ただし、L,α,Lの単位はdB、dB/km、kmである。このとき、dB単位の内部利得Gintnlは、
【0018】
【数6】
intnl=G+L (4)
【0019】
で与えられる。励起光波長におけるファイバの有効長をkm単位でLeffとすると、
【0020】
【数7】
Figure 0003623742
【0021】
となる。ただし、αは1/km単位の損失係数である。dB/km/W単位の利得係数gは、
【0022】
【数8】
g=Gintnl/(Ppin eff) (6)
【0023】
で与えられる。
【0024】
上述した利得係数gを与える励起光パワーを励起光源からの出力励起光パワー(合波器への入力パワー)で定義してもよく、本質的な違いはない。また、上述した利得係数は、利得媒質ファイバの単位長さあたり、単位励起光パワー当たりの利得であるが、利得媒質ファイバの単位長さあたり、単位励起光強度(パワー密度)当たりの利得を利得係数と呼ぶ場合もある。利得および利得係数は図3に示した演算回路14により算出される。
【0025】
ラマン増幅器の波長多重システムへの適用を考慮したとき、信号光波長をλとして利得係数のスペクトルg(λ)を求める必要があるが、それは各波長毎に利得係数gを求めればよい。
【0026】
上述した内部利得Gintnlは小信号利得であるが、大信号利得や多波長励起時の利得は、信号光および励起光に関する伝搬方程式を連立させて数値的に解くことができる(H.Kidorf et al.,“Pump interactions in a 100nm bandwidth Raman amplifier”, IEEE Photn. Technol. Lett., Vol. 11, No. 5, pp. 530−532, 1999 参照)。したがって、利得係数スペクトルが得られれば、任意のラマン増幅器動作条件における利得を算出することができ、その結果をシステム設計等に活用できる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術では、まず図1(b)に示した集中増幅型ラマン増幅器の場合には、通常ラマン増幅器の利得帯域が非常に広帯域であるため広帯域な波長可変光源と、光スペアナを用いる必要があり、測定系が高価・大がかりとなり、測定に時間と手間がかかるため評価コストが高いという欠点があった。また、図1(a)に示した分布増幅型ラマン増幅器の場合には、上述した欠点に加えて、異なる2つの中継局に波長可変光源と光スペアナを設置して動作させる必要があるため、測定系の設置・動作に時間と手間がかかるため評価コストがさらに高くなるという欠点があった。
【0028】
さらに、図2に示した多波長励起光源を用いた構成では、半導体レーザなどの多数の高出力レーザが必要であり、励起光源が高価であるという欠点があった。また、利得媒質ファイバに高出力の励起光を入射させる必要があり、利得媒質ファイバと励起光源の間の結合器が融着接続ではなくコネクタである場合には、そのコネクタが高出力の励起光により損傷する頻度が無視できない。
【0029】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、測定に時間と手間がかからないように、小さな励起光パワーで測定可能とし、コネクタなどの結合器に損傷を与えないようにしたラマン増幅器の評価方法及び評価装置を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような課題を達成するために、請求項1に記載の発明は、励起光源により励起される利得媒質である光ファイバから放出される増幅自然散乱光を光スペクトルアナライザで受光し、該増幅自然散乱光の受光パワースペクトルと前記光ファイバの損失係数スペクトルとを用いて、ラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトルを算出するもので、以下の連立方程式
【数3】
Figure 0003623742
(第1式左辺の復号±は、±z方向に伝搬する増幅自然散乱光に対して用いる)
なお、λ ase は増幅自然散乱光波長、λ は励起光波長、P ase (λ ase )は増幅自然散乱光パワー、P は励起光パワー、g(λ ase )はラマン利得係数、α ase (λ ase )は増幅自然散乱光波長における損失係数、α は励起光波長における損失係数、Δνは増幅自然散乱光の周波数、zはファイバ軸方向距離(励起光の伝搬方向を+z)、hはプランク定数、ν ase は増幅自然散乱光周波数、N ph はストークスシフト周波数におけるフォノンのモード占有数、を用いて算出することを特徴とするものである。なお、請求項1に記載の発明は、図4、5、6、7、12に示した実施例に対応するものである。
【0031】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトルの算出を、前記増幅自然散乱光の受光パワースペクトルと、前記光ファイバの任意固定波長における損失係数と、前記光ファイバの種類と、該光ファイバの種類に応じたラマン利得係数スペクトルの相対値を用いて行なうことを特徴とするものである。なお、請求項2に記載の発明は、図4、5、6、7、12に示した実施例に対応するものである。
【0032】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記増幅自然散乱光を受光する受光器を備え、前記ラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトルの算出を、前記受光器で受光した増幅自然散乱光の受光パワーと、前記光ファイバの損失係数スペクトルと、前記光ファイバの種類と、該光ファイバの種類に応じたラマン利得係数スペクトルの相対値を用いて行なうことを特徴とするものである。なお、請求項3に記載の発明は、図6、10、11に示した実施例に対応するものである。
【0033】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記増幅自然散乱光を受光する受光器と、該受光器の前段に設けられた帯域透過フィルタとを備え、前記ラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトルの算出を、前記帯域透過フィルタを透過した、前記励起された光ファイバから放出する増幅自然散乱光を前記受光器で受光し、受光された増幅自然散乱光の受光パワーと、前記光ファイバの損失係数スペクトルと、前記光ファイバの種類と、該光ファイバの種類に応じたラマン利得係数スペクトルの相対値を用いて行なうことを特徴とするものである。なお、請求項4に記載の発明は、図6、10、11に示した実施例に対応するものである。
【0034】
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記帯域透過フィルタが狭帯域透過フィルタであって、前記光ファイバのラマン利得係数スペクトル及びラマン利得係数スペクトル並びに損失スペクトルの算出を、前記狭帯域透過フィルタを透過した、前記励起された光ファイバから放出された増幅自然散乱光の受光パワーと、前記光ファイバの前記狭帯域透過フィルタの透過波長における損失係数と、前記光ファイバの種類と、該光ファイバの種類に応じたラマン利得係数スペクトルの相対値を用いて行なうことを特徴とするものである。なお、請求項5に記載の発明は、図6、10、11に示した実施例に対応するものである。
【0035】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、前記励起光源からの励起光と前記増幅自然散乱光とを合波することを特徴とするものである。
【0036】
また、請求項7に記載の発明は、請求項3乃至6いずれかに記載の発明において、前記光ファイバの種類が、光ファイバのガラス組成情報を含むことを特徴とするものである。
【0037】
また、請求項8に記載の発明は、請求項3乃至6いずれかに記載の発明において、前記光ファイバの種類がシリカファイバであって、該ファイバのコアのゲルマニウム添加濃度情報を含むことを特徴とするものである。
【0038】
また、請求項9に記載の発明は、請求項3乃至6いずれかに記載の発明において、前記光ファイバの種類が、1.3ミクロンゼロ分散ファイバ、1.5ミクロンゼロ分散シフトファイバ、ノンゼロ分散シフトファイバ、逆分散ファイバ、またはそれらの組み合わせのいずれかであることを特徴とするものである。
【0039】
また、請求項10に記載の発明は、請求項5乃至9いずれかに記載の発明において、前記光ファイバのラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトル並びに損失スペクトルの算出を、請求項1に記載の連立方程式を用いて行なうことを特徴とするものである。
【0043】
また、請求項11に記載の発明は、利得媒質である光ファイバと、該光ファイバを励起する励起光源と、該励起光源により励起された光ファイバから放出される増幅自然散乱光を受光する光スペクトルアナライザと、該光スペクトルアナライザで受光された増幅自然散乱光の受光パワースペクトルと前記光ファイバの損失係数スペクトルとを用いて、ラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトルを算出する演算回路とを備え
前記演算回路が、前記光ファイバのラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトル並びに損失スペクトルを算出するものであって、以下の連立方程式
【数4】
Figure 0003623742
(第1式左辺の復号±は、±z方向に伝搬する増幅自然散乱光に対して用いる)
なお、λ ase は増幅自然散乱光波長、λ は励起光波長、P ase (λ ase )は増幅自然散乱光パワー、P は励起光パワー、g(λ ase )はラマン利得係数、α ase (λ ase )は増幅自然散乱光波長における損失係数、α は励起光波長における損失係数、Δνは増幅自然散乱光の周波数、zはファイバ軸方向距離(励起光の伝搬方向を+z)、hはプランク定数、ν ase は増幅自然散乱光周波数、N ph はストークスシフト周波数におけるフォノンのモード占有数、を用いて演算することを特徴とするものである。
【0044】
また、請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、前記演算回路が、前記増幅自然散乱光の受光パワースペクトルと、前記光ファイバの任意固定波長における損失係数と、前記光ファイバの種類と、該光ファイバの種類に応じたラマン利得係数スペクトルの相対値を用いて、ラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトルを算出することを特徴とするものである。
【0045】
また、請求項13に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、前記増幅自然散乱光を受光する受光器を備え、前記演算回路が、該受光器で受光した増幅自然散乱光の受光パワーと、前記光ファイバの損失係数スペクトルと、前記光ファイバの種類と、該光ファイバの種類に応じたラマン利得係数スペクトルの相対値を用いて、ラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトルを算出することを特徴とするものである。
【0046】
また、請求項14に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、前記増幅自然散乱光を受光する受光器と、該受光器の前段に設けられた帯域透過フィルタとを備え、前記演算回路が、前記帯域透過フィルタを透過した、前記励起された光ファイバから放出する増幅自然散乱光の受光パワーと、前記光ファイバの損失係数スペクトルと、前記光ファイバの種類と、該光ファイバの種類に応じたラマン利得係数スペクトルの相対値を用いて、ラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトルを算出することを特徴とするものである。
【0047】
また、請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の発明において、前記帯域透過フィルタが狭帯域透過フィルタであって、前記演算回路が、前記狭帯域透過フィルタを透過した、前記励起された光ファイバから放出された増幅自然散乱光の受光パワーと、前記光ファイバの前記狭帯域透過フィルタの透過波長における損失係数と、前記光ファイバの種類と、前記光ファイバの種類に応じたラマン利得係数スペクトルの相対値を用いて、前記光ファイバのラマン利得係数スペクトル及びラマン利得係数スペクトル並びに損失スペクトルを算出することを特徴とするものである。
【0048】
また、請求項16に記載の発明は、請求項11乃至15のいずれかに記載の発明において、前記励起光源からの励起光と前記増幅自然散乱光とを合波する合波器を備えたことを特徴とするものである。
【0049】
また、請求項17に記載の発明は、請求項13乃至16いずれかに記載の発明において、前記光ファイバの種類が、光ファイバのガラス組成情報を含むものであることを特徴とするものである。
【0050】
また、請求項18に記載の発明は、請求項13乃至16いずれかに記載の発明において、前記光ファイバの種類がシリカファイバであって、該ファイバのコアのゲルマニウム添加濃度情報を含むことを特徴とするものである。
【0051】
また、請求項19に記載の発明は、請求項13乃至16いずれかに記載の発明において、前記光ファイバの種類が、1.3ミクロンゼロ分散ファイバ、1.5ミクロンゼロ分散シフトファイバ、ノンゼロ分散シフトファイバ、逆分散ファイバ、またはそれらの組み合わせのいずれかであることを特徴とするものである。
【0052】
また、請求項20に記載の発明は、請求項15乃至19いずれかに記載の発明において、前記演算回路が、前記光ファイバのラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトル並びに損失スペクトルを算出するものであって、請求項11に記載の連立方程式を用いて演算することを特徴とするものである。
【0056】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
[第1実施例]
図4(a),(b)は、本発明のラマン増幅器評価系の第1実施例を示す構成図で、この構成は分布増幅型ラマン増幅器の場合を示している。図4(a)が後方増幅自然散乱光を用いる場合で、図4(b)が前方増幅自然散乱光を用いる場合である。利得媒質である伝送ファイバ22は、励起光源24からの励起光で励起され、増幅自然散乱光を励起光の伝搬方向に対して前方および後方に増幅自然散乱光を放出する。図4(a)の後方増幅自然散乱光を用いる場合には、光スペアナ26を合波器25の後方(伝送ファイバの反対側)に設置し、合波器25を通過した増幅自然散乱光を受光する。
【0057】
一方、図4(b)の前方増幅自然散乱光を用いる場合には、光スペアナ26を伝送ファイバ22の前方の中継局21内に設置して増幅自然散乱光を受光する。したがって、特に後方増幅自然散乱光を受光する場合には、評価系の要素部品を同一の中継局内に設置できるので、評価の手間・時間が少なくて済み、評価コストが低減できるという利点がある。
【0058】
図4では、想定する信号光の伝搬方向に対して逆方向に励起光を伝搬させるいわゆる後方励起配置の場合を示しているが、励起光の伝搬方向が信号光の伝搬方向と同じいわゆる後方励起の配置場合にも明らかに同じことが成り立つ。すなわち、図の右側から信号光が伝搬するものとみなせば上述した場合と同様のことが成り立つ。なお、受光した増幅自然散乱光パワーと伝送ファイバへの入力励起光パワーから利得係数スペクトルを算出する方法・アルゴリズムについては後述する。
【0059】
[第2実施例]
図5(a),(b)は、本発明のラマン増幅器評価系の第2実施例を示す構成図で、この構成は集中増幅型ラマン増幅器の場合を示している。図5(a)が後方増幅自然散乱光を用いる場合で、図5(b)が前方増幅自然散乱光を用いる場合である。利得媒質であるラマンファイバ28は、励起光源24からの励起光で励起され、増幅自然散乱光を励起光の伝搬方向に対して前方および後方に増幅自然散乱光を放出する。図5(a)の後方増幅自然散乱光を用いる場合には、光スアナ26を合波器25の後方(ラマンファイバの反対側)に設置して合波器25を通過した増幅自然散乱光を受光する。
【0060】
一方、図5(b)の前方増幅自然散乱光を用いる場合には、光スペアナ26をラマンファイバ28の前方に設置して増幅自然散乱光を受光する。なお、受光した増幅自然散乱光パワーと伝送ファイバへの入力励起光パワーから利得係数スペクトルを算出する方法・アルゴリズムについては後述する。
【0061】
[第3実施例]
図6(a),(b)は、本発明のラマン増幅器評価系の第3実施例を示す構成図で、利得スペクトルを算出する方法・アルゴリズムを説明するための図である。図6(a)が光スペアナを用いた場合で、図6(b)が固定帯域透過フィルタを用いた場合である。図3の従来技術の構成とは以下の点が主に異なる。また、簡単のため後方増幅自然散乱光を用いる場合のみを示しているが、後述のように前方増幅自然散乱光を用いる場合にも同様のことが成り立つ。
【0062】
利得媒質である被測定光ファイバ29(伝送ファイバおよびラマンファイバ)は励起光源24からの励起光で励起され、増幅自然散乱光を励起光の伝搬方向に対して前方および後方に放出する。本実施例では後方増幅自然散乱光を受光する。図6(a)の光スペアナを用いた場合には、後方増幅自然散乱光は被測定光ファイバ29を出射後、合波器25を通過して光スペアナ26に入射する。結合器30および合波器25の増幅自然散乱光に対する損失をLc,aseとする。
【0063】
一方、図6(b)の固定帯域透過フィルタ32を用いた場合には、後方増幅自然散乱光は被測定光ファイバ29を出射後、合波器25と固定帯域透過フィルタ33を通過して受光器32に入射する。結合器30と合波器25および固定帯域透過フィルタ33の増幅自然散乱光に対する損失をLc,aseとする。
【0064】
被測定光ファイバ29から出射した増幅自然散乱光パワーをPase,out、光スペアナ26および受光器32に入射した増幅自然散乱光パワーをPase,inとする。ただし、それらPase,outおよびPase,inは、光スペアナ26および受光器32を用いた場合に対して、それぞれ光スペアナ26の分解能帯域および固定帯域透過フィルタ33の通過帯域当たりのパワーであるとする。その光スペアナ26の分解能帯域および固定帯域透過フィルタ33の通過帯域をともに周波数幅Δvで表す。この評価系と別の測定系で測定した励起光波長λおよび増幅自然散乱光波長λaseにおける損失係数をそれぞれaおよびaase(λase)とする。その損失係数は、OTDR装置や白色光源を用いて測定できる。波長λaseにおける利得係数をg(λase)、被測定光ファイバ中での増幅自然散乱光パワーをPase(λase)、励起光パワーをPとする。
【0065】
増幅自然散乱光パワーPase(λase)および励起光パワーPに対する伝搬方程式は、被測定光ファイバ中でのファイバ軸方向距離をzとして、
【0066】
【数11】
Figure 0003623742
【0067】
と表される。ただし、hはプランク定数、νaseは増幅自然散乱光周波数、Nphはストークスシフト周波数におけるフオノンのモード占有数である。Nph
【0068】
【数12】
Figure 0003623742
【0069】
と表される。ただし、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、νは励起光周波数である。
【0070】
上述した伝搬方程式の連立方程式は、増幅自然散乱光パワーPase(λase)および励起光パワーPに対する境界値を、本評価系における測定値Pase,outおよび励起光パワーPpinとして、本評価系の演算回路を用いて数値的に解くことができる。そのようにして得られた利得係数g(λase) を用いて、小信号の内部利得Gintnlは、
【0071】
【数13】
intnl=/gpin eff (8)
【0072】
と求めることができる。
【0073】
上述した方法・アルゴリズムによって、図6(a)の評価系を用いて、利得係数スペクトルを求めることができる。本方法により求めた、各種シリカファイバにおける内部ラマン利得係数スペクトルを図8に示す。シリカファイバは1.3ミクロン単一モードファイバ(SMF)、ゼロ分散ファイバ(DSF)、および分散補償ファイバである。励起光波長は1465nmである。
【0074】
一方、図6(b)に示した評価系では、固定帯域透過フィルタを用いており、得られるのは、その固定帯域透過フィルタの透過波長における利得係数である。ただし、固定帯域透過フィルタの透過波長幅内の波長において、ラマン利得の波長依存性が無視できない場合には、そのときの利得係数はその透過波長幅内の平均値である。
【0075】
図6(b)に示した評価系では、ラマン利得係数スペクトル形状が被測定ファイバの組成でほぼ決まることを利用し、ある固定波長においてラマン利得係数g0を求め、他の波長の値は、そのg0と上記既知のラマン利得係数スペクトル形状から求めている。ラマン利得係数スペクトル形状の例として、各種シリカファイバにおける内部ラマン利得係数スペクトルを図8に示す。そのスペクトル形状はシリカファイバのGe添加量によってほぼきまり、ファイバの種類が決まればほぼ一定であることがわかる。一方、利得係数の値は、ファイバ構造やファイバ内部の融着損失の大きさなどにより大きくかわるため、既知の量として取り扱うことは困難である。
【0076】
図6(a)に示した評価系では光スペアナを用い、図6(b)に示した評価系では固定帯域透過フィルタと受光器(フォトダイオードなど)を用いているため、一般的に、図6(b)に示した評価系の方が小型・安価である。また、図6(b)に示した評価系において、固定帯域透過フィルタの透過波長幅を光スペアナの設定値より大きく(例えば10nm以上)とれば、増幅自然散乱光の受光パワーが増大するので、高感度な測定が可能となるという利点がある。
【0077】
図9(a),(b)は、本発明の第1構成から第3構成により得られた利得スペクトル例を示す図で、図9(a)が分布増幅型のシリカラマン増幅器の場合で、図9(b)が集中増幅型のテルライトラマン増幅器の場合を示す図である。利得媒質ファイバは、シリカラマン増幅器の場合が長さ20kmの分散シフトファイバ、テルライトラマン増幅器の場合が長さ100mのテルライトファイバであった。励起光パワーはいずれの場合も約200mWであった。利得係数は利得を励起光パワーを割って得られる。測定は、光スペアナを用いた図6(a)に示した評価系の方法で行った。本発明の測定値は従来技術の測定値と一致しており本方法の正確さを示している。また、本発明の測定値は、連続スペクトルの増幅自然散乱光を用いているため、任意の波長間隔でデータをとることが可能であるという利点がある。例えば、図9に示した測定点は1nm間隔に密に並んでいる。一方、従来技術では、データの波長間隔は、波長可変光源の性能(最小波長間隔や掃引波長幅)により限定される。
【0078】
[第4実施例]
図7は、本発明のラマン増幅器評価系の第4実施例を示す構成図で、この構成は多波長励起光源を用いた図2に示した従来技術の構成に対比されられるものである。この励起光源24aはラマン増幅内の励起光源ではなく、利得係数スペクトル測定のために設置した外部励起光源である。ラマン増幅内の励起光源はこの測定中は取り外しておく。この外部励起光源24aはいわゆる波長可変光源であり、所望の複数の励起波長に外部励起光源24aの波長を設定して測定を行う。
【0079】
図7は、典型的なレーザダイオードを用いた波長可変光源を示した図で、回折格子を用いて波長を掃引する。レーザダイオードを用いた波長可変光源の典型的な波長可変幅は50〜100nmであり、十分広い。また、この波長可変光源からの出力パワーは通常10mW以下であり低いが、本発明の方法で測定するには十分である。
【0080】
従来技術では、測定系の精度を考慮して数dBのラマン利得が得られるように、通常、数100mW以上の励起光パワーが必要である。一方、本発明では、約10mW以下の励起光パワーで測定が可能であるという利点がある。
【0081】
また、図7では波長可変光源を用いているが、ラマン増幅器内の励起光源の励起光波長が単数である場合には、固定波長のレーザ(DFBレーザやFabry−Perot レーザ)を用いてもよい。さらに、ラマン増幅器内の励起光源の励起光波長が複数である場合でも、ラマン利得係数の大きさの励起光波長依存性が少ないことから、その複数の励起光波長近傍の励起光波長を代表の波長とし、その代表波長の固定波長のレーザを用いてラマン利得係数を求めてもよい。
【0082】
本実施例では、利得媒質である伝送ファイバ29への、外部励起光源24aからの入力励起光パワーが低いため、利得係数測定中に伝送ファイバ端のコネクタ41,42,43を損傷する頻度を低減できるという利点がある。ちなみに、一般的なコネクタ損傷の励起光パワーレベルは数10mW以上である。
【0083】
[第5実施例]
図10は、本発明のラマン増幅器評価系の第5実施例を示す構成図で、この構成は、上述した第4実施例に類似しているが、以下の点がおもに異なる。本実施例では外部励起光源24bとして固定波長のmW級のレーザダイオード(LD)モジュールを用いている。そのLDモジュールはFabry−Perot 型であり、波長狭窄化のためのファイバグレーティング(FG)を有する。伝送ファイバとして、分散シフトファイバ44を用い、分散シフトファイバ入力の励起光パワーは約2mWとする。長波長透過フィルタ45は1500nm以上の増幅自然散乱光を透過し、それより短波長のレーリー後方散乱などに起因する不要な励起光の残留反射成分を遮断する。
【0084】
ただし、図中の合波器25が伝送ファイバ側からの残留反射成分を除去する機能を有するので、合波器25の通過後の残留反射成分が無視できるレベルであるときには、長波長透過フィルタ45を省略することができる。増幅自然散乱光パワーのピーク波長は約1550nm、有効半値幅は約30nmである。pin フォトダイオード(PD)32への増幅自然散乱光パワーの入力値は、約−40dBmである。この受光レベルはpin−PDの感度を考慮したとき十分高いレベルである。
【0085】
上述のようにして得られた増幅自然散乱光パワーと、別途求めた分散シフトファイバの損失係数スペクトルおよび内部利得係数スペクトルの相対値から、演算回路を用いて利得係数スペクトルおよび利得スペクトルを求めることができる。
【0086】
[第6実施例]
図11は、本発明のラマン増幅器評価系の第6実施例を示す構成図で、この構成は、前記第5実施例に類似しているが、以下の点がおもに異なる。本実施例では外部励起光源24bとして固定波長の10mW級のレーザダイオード(LD)モジュールを用いている。そのLDモジュールはFabry−Perot 型であり、波長狭窄化のためのファイバグレーティング(FG)を有する。伝送ファイバとして、分散シフトファイバを用い、分散シフトファイバ入力の励起光パワーは約20mWとする。また、本実施例では帯域透過フィルタ46を用いている。帯域透過フィルタ46の中心波長は約1550nm、透過幅は約5nmである。
【0087】
上述のようにして得られた増幅自然散乱光パワーと、別途求めた帯域透過フィルタの透過波長(1550nm)における分散シフトファイバの損失係数、および内部利得係数スペクトルの相対値から、演算回路を用いて利得係数スペクトルおよび利得スペクトルを求めることができる。
【0088】
[第7実施例]
図12は、本発明のラマン増幅器評価系の第7実施例を示す構成図で、この構成は、前記第5実施例に類似しているが、以下の点がおもに異なる。本実施例では外部励起光源24bとして固定波長の100mW級のレーザダイオード(LD)モジュールを用いている。そのLDモジュールはFabry−Perot 型であり、波長狭窄化のためのファイバグレーティング(FG)を有する。伝送ファイバとして、分散シフトファイバを用い、分散シフトファイバ入力の励起光パワーは約100mWとする。また、本実施例では光スペアナ26を用いている。光スペアナ26の分解能は0.5nmである。
【0089】
上述のようにして得られた増幅自然散乱光パワーと、別途求めた増幅波長域内のある固定波長(1550nm)における分散シフトファイバの損失係数、および内部利得係数スペクトルの相対値から、演算回路を用いて利得係数スペクトルおよび利得スペクトルを求めることができる。
【0090】
[第8実施例]
図13は、本発明のラマン増幅器評価系の第8実施例を示す構成図で、この構成は、前記第1実施例に類似しているが、以下の点がおもに異なる。本実施例では前方向の増幅自然放出光を受光し、励起光源24と利得媒質である伝送ファイバ22の間に合波器を設置していない。したがって、前記第1実施例に比べ、構成部品数が少ない低価格な評価系が構築できる。
【0091】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の実施例によれば、利得媒質である光ファイバと、光ファイバを励起する励起光源と、励起光源により励起された光ファイバから放出される増幅自然散乱光を受光する光スペクトルアナライザと、光スペクトルアナライザで受光された増幅自然散乱光の受光パワースペクトルと光ファイバの損失係数スペクトルとを用いて、ラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトルを算出する演算回路とを備えたので、従来技術のラマン増幅器評価系で問題であった、測定系が高価・大がかりとなり、測定に時間と手間がかかるため評価コストが高いという欠点を解決できる。また、小さな励起光パワーで測定を行なえるため、コネクタなどの結合器に損傷を与えるという欠点を解決できる。また、ラマン増幅波長域内での損失係数スペクトルを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のラマン増幅器評価系を示す構成図で、(a)は分布増幅型ラマン増幅器の場合を、(b)は集中増幅型ラマン増幅器の場合を示す図である。
【図2】従来のラマン増幅器評価系の第2構成を示す図である。
【図3】従来の利得スペクトルの算出方法およびアルゴリズムを説明するための図で、従来のラマン増幅器評価系の第3構成を示す図である。
【図4】本発明のラマン増幅器評価系の第1実施例を示す構成図で、(a)は後方増幅自然散乱光を用いる場合で、(b)は前方増幅自然散乱光を用いる場合を示す図である。
【図5】本発明のラマン増幅器評価系の第2実施例を示す構成図で、(a)は後方増幅自然散乱光を用いる場合で、(b)は前方増幅自然散乱光を用いる場合を示す図である。
【図6】本発明のラマン増幅器評価系の第3実施例を示す構成図で、(a)は光スペアナを用いた場合で、(b)は固定帯域透過フィルタを用いた場合を示す図である。
【図7】本発明のラマン増幅器評価系の第4実施例を示す構成図である。
【図8】各種シリカファイバにおける内部ラマン利得係数スペクトルを示す図である。
【図9】本発明の第1構成から第3構成により得られた利得スペクトル例を示す図で、(a)は分布増幅型のシリカラマン増幅器の場合で、(b)は集中増幅型のテルライトラマン増幅器の場合を示す図である。
【図10】本発明のラマン増幅器評価系の第5実施例を示す構成図である。
【図11】本発明のラマン増幅器評価系の第6実施例を示す構成図である。
【図12】本発明のラマン増幅器評価系の第7実施例を示す構成図である。
【図13】本発明のラマン増幅器評価系の第8実施例を示す構成図である。
【符号の説明】
1,4 中継局
2 波長可変光源
3,8 伝送ファイバ
5 合波器
6 励起光源
7 光スペクトラムアナライザ
9 ラマンファイバ
11 合波器
12 被測定ファイバ
13 結合器
14 演算回路
21,23 中継局
22,27 伝送ファイバ
24 励起光源
24a 外部励起光源
24b Fabry−Perot 型レーザダイオード(LD)
25 合波器
26 光スペクトラムアナライザ
28 ラマンファイバ
29 被測定ファイバ
30 結合器
31 演算回路
32 受光器
33 固定帯域透過フィルタ
41,42,43 コネクタ
44 分散シフトファイバ
45 長波長透過フィルタ
46 帯域透過フィルタ

Claims (20)

  1. 励起光源により励起される利得媒質である光ファイバから放出される増幅自然散乱光を光スペクトルアナライザで受光し、該増幅自然散乱光の受光パワースペクトルと前記光ファイバの損失係数スペクトルとを用いて、ラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトルを算出するもので、以下の連立方程式
    Figure 0003623742
    (第1式左辺の復号±は、±z方向に伝搬する増幅自然散乱光に対して用いる)
    なお、λ ase は増幅自然散乱光波長、λ は励起光波長、P ase (λ ase )は増幅自然散乱光パワー、P は励起光パワー、g(λ ase )はラマン利得係数、α ase (λ ase )は増幅自然散乱光波長における損失係数、α は励起光波長における損失係数、Δνは増幅自然散乱光の周波数、zはファイバ軸方向距離(励起光の伝搬方向を+z)、hはプランク定数、ν ase は増幅自然散乱光周波数、N ph はストークスシフト周波数におけるフォノンのモード占有数、
    を用いて算出することを特徴とするラマン増幅器の評価方法。
  2. 前記ラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトルの算出を、前記増幅自然散乱光の受光パワースペクトルと、前記光ファイバの任意固定波長における損失係数と、前記光ファイバの種類と、該光ファイバの種類に応じたラマン利得係数スペクトルの相対値を用いて行なうことを特徴とする請求項1に記載のラマン増幅器の評価方法。
  3. 前記増幅自然散乱光を受光する受光器を備え、前記ラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトルの算出を、前記受光器で受光した増幅自然散乱光の受光パワーと、前記光ファイバの損失係数スペクトルと、前記光ファイバの種類と、該光ファイバの種類に応じたラマン利得係数スペクトルの相対値を用いて行なうことを特徴とする請求項1に記載のラマン増幅器の評価方法。
  4. 前記増幅自然散乱光を受光する受光器と、該受光器の前段に設けられた帯域透過フィルタとを備え、前記ラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトルの算出を、前記帯域透過フィルタを透過した、前記励起された光ファイバから放出する増幅自然散乱光を前記受光器で受光し、受光された増幅自然散乱光の受光パワーと、前記光ファイバの損失係数スペクトルと、前記光ファイバの種類と、該光ファイバの種類に応じたラマン利得係数スペクトルの相対値を用いて行なうことを特徴とする請求項1に記載のラマン増幅器の評価方法。
  5. 前記帯域透過フィルタが狭帯域透過フィルタであって、前記光ファイバのラマン利得係数スペクトル及びラマン利得係数スペクトル並びに損失スペクトルの算出を、前記狭帯域透過フィルタを透過した、前記励起された光ファイバから放出された増幅自然散乱光の受光パワーと、前記光ファイバの前記狭帯域透過フィルタの透過波長における損失係数と、前記光ファイバの種類と、該光ファイバの種類に応じたラマン利得係数スペクトルの相対値を用いて行なうことを特徴とする請求項4に記載のラマン増幅器の評価方法。
  6. 前記励起光源からの励起光と前記増幅自然散乱光とを合波することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のラマン増幅器の評価方法。
  7. 前記光ファイバの種類が、光ファイバのガラス組成情報を含むことを特徴とする請求項3乃至6いずれかに記載のラマン増幅器の評価方法。
  8. 前記光ファイバの種類がシリカファイバであって、該ファイバのコアのゲルマニウム添加濃度情報を含むことを特徴とする請求項3乃至6いずれかに記載のラマン増幅器の評価方法。
  9. 前記光ファイバの種類が、1.3ミクロンゼロ分散ファイバ、1.5ミクロンゼロ分散シフトファイバ、ノンゼロ分散シフトファイバ、逆分散ファイバ、またはそれらの組み合わせのいずれかであることを特徴とする請求項3乃至6いずれかに記載のラマン増幅器の評価方法。
  10. 前記光ファイバのラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトル並びに損失スペクトルの算出を、請求項1に記載の連立方程式を用いて行なうことを特徴とする請求項5乃至9いずれかに記載のラマン増幅器の評価方法。
  11. 利得媒質である光ファイバと、該光ファイバを励起する励起光源と、該励起光源により励起された光ファイバから放出される増幅自然散乱光を受光する光スペクトルアナライザと、該光スペクトルアナライザで受光された増幅自然散乱光の受光パワースペクトルと前記光ファイバの損失係数スペクトルとを用いて、ラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトルを算出する演算回路とを備え
    前記演算回路が、前記光ファイバのラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトル並びに損失スペクトルを算出するものであって、以下の連立方程式
    Figure 0003623742
    (第1式左辺の復号±は、±z方向に伝搬する増幅自然散乱光に対して用いる)
    なお、λ ase は増幅自然散乱光波長、λ は励起光波長、P ase (λ ase )は増幅自然散乱光パワー、P は励起光パワー、g(λ ase )はラマン利得係数、α ase (λ ase )は増幅自然散乱光波長における損失係数、α は励起光波長における損失係数、Δνは増幅自然散乱光の周波数、zはファイバ軸方向距離(励起光の伝搬方向を+z)、hはプランク定数、ν ase は増幅自然散乱光周波数、N ph はストークスシフト周波数におけるフォノンのモード占有数、
    を用いて演算することを特徴とするラマン増幅器の評価装置。
  12. 前記演算回路が、前記増幅自然散乱光の受光パワースペクトルと、前記光ファイバの任意固定波長における損失係数と、前記光ファイバの種類と、該光ファイバの種類に応じたラマン利得係数スペクトルの相対値を用いて、ラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトルを算出することを特徴とする請求項11に記載のラマン増幅器の評価装置。
  13. 前記増幅自然散乱光を受光する受光器を備え、前記演算回路が、該受光器で受光した増幅自然散乱光の受光パワーと、前記光ファイバの損失係数スペクトルと、前記光ファイバの種類と、該光ファイバの種類に応じたラマン利得係数スペクトルの相対値を用いて、ラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトルを算出することを特徴とする請求項11に記載のラマン増幅器の評価装置。
  14. 前記増幅自然散乱光を受光する受光器と、該受光器の前段に設けられた帯域透過フィルタとを備え、前記演算回路が、前記帯域透過フィルタを透過した、前記励起された光ファイバから放出する増幅自然散乱光の受光パワーと、前記光ファイバの損失係数スペクトルと、前記光ファイバの種類と、該光ファイバの種類に応じたラマン利得係数スペクトルの相対値を用いて、ラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトルを算出することを特徴とする請求項11に記載のラマン増幅器の評価装置。
  15. 前記帯域透過フィルタが狭帯域透過フィルタであって、前記演算回路が、前記狭帯域透過フィルタを透過した、前記励起された光ファイバから放出された増幅自然散乱光の受光パワーと、前記光ファイバの前記狭帯域透過フィルタの透過波長における損失係数と、前記光ファイバの種類と、前記光ファイバの種類に応じたラマン利得係数スペクトルの相対値を用いて、前記光ファイバのラマン利得係数スペクトル及びラマン利得係数スペクトル並びに損失スペクトルを算出することを特徴とする請求項14に記載のラマン増幅器の評価装置。
  16. 前記励起光源からの励起光と前記増幅自然散乱光とを合波する合波器を備えたことを特徴とする請求項11乃至15のいずれかに記載のラマン増幅器の評価装置。
  17. 前記光ファイバの種類が、光ファイバのガラス組成情報を含むものであることを特徴とする請求項13乃至16いずれかに記載のラマン増幅器の評価装置。
  18. 前記光ファイバの種類がシリカファイバであって、該ファイバのコアのゲルマニウム添加濃度情報を含むことを特徴とする請求項13乃至16いずれかに記載のラマン増幅器の評価装置。
  19. 前記光ファイバの種類が、1.3ミクロンゼロ分散ファイバ、1.5ミクロンゼロ分散シフトファイバ、ノンゼロ分散シフトファイバ、逆分散ファイバ、またはそれらの組み合わせのいずれかであることを特徴とする請求項13乃至16いずれかに記載のラマン増幅器の評価装置。
  20. 前記演算回路が、前記光ファイバのラマン利得係数スペクトル及びラマン利得スペクトル並びに損失スペクトルを算出するものであって、請求項11に記載の連立方程式を用いて演算することを特徴とする請求項15乃至19いずれかに記載のラマン増幅器の評価装置。
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