JP4182165B2 - 電子部品の自動組立装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子部品の自動組立装置、特にワークをチャックし、開口部を上向きにして配置された凹型部品に対して自動的に挿入する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子部品素子やカバーなどのワークをケースの中に組み込む場合には、作業者が手作業で行なうのが一般的である。しかし、自動化が進む昨今において、ワークをケースの中に自動的に組み込むことができる自動組立装置が要望されている。
【0003】
一般に、ワークをケースの中に自動的に組み込むために、開閉式のチャック爪とその中心部に吸引ノズルとを持つ組立装置が用いられる。この組立装置は、吸引ノズルを降下させてワークを吸着した後、上昇し、チャック爪を閉じることによってワークをセンタリングする。このセンタリング状態のまま、組立装置をX−Yロボット等によってケースの上方へ移動させ、吸引ノズルを降下させることで、ケースの中にワークを挿入するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような組立装置では、ケースとワークとのクリアランスが小さい場合、ケースとワークとの相対位置に多少でもばらつきがあると、組み込み不良が発生する。そのため、ロボッドなどの移送手段の高い位置決め精度が要求されるとともに、ケースを所定位置に高精度に位置決めしておく必要がある。また、画像処理装置などを用いてケースとワークとの相対位置を補正する方法もあるが、いずれにしても設備が高価になるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、移送手段の精度やケースの位置決め精度を必要とせずに、ワークを凹型部品に対して正確に挿入できる電子部品の自動組立装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的は請求項1に記載の発明によって達成される。すなわち、請求項1に記載の発明は、ワークをチャックし、開口部を上向きにして配置された凹型部品に対して挿入するための電子部品の自動組立装置であって、閉じた時に所定の間隔を有する第1の対向面と、この第1の対向面の下側に第1の対向面より間隔の広い第2の対向面と、第1の対向面と第2の対向面との間に下向きの水平面とを持つ少なくとも一対のチャック爪と、上記チャック爪を内外方向に開閉作動させる開閉機構と、チャック爪の中心部に配置され、ワークを真空吸引する吸引ノズルと、吸引ノズルをチャック爪に対して相対的に上下移動させる吸引ノズル昇降機構と、吸引ノズルとチャック爪とを同時に上下に移動させるZ軸ユニットと、上記開閉機構,吸引ノズル,吸引ノズル昇降機構およびZ軸ユニットを制御する制御手段とを備え、上記制御手段は、チャック爪を開いた状態で吸引ノズルでワークを吸着する工程、吸引ノズルが上昇してワークをチャック爪の第1の対向面の位置まで引き上げる工程、チャック爪の第2の対向面を凹型部品の上面より低い位置まで降下させる工程、チャック爪を閉じることにより、チャック爪の第1の対向面でワークの水平方向の相対位置決めを行うとともに、チャック爪の第2の対向面で凹型部品の水平方向の相対位置決めを行なう工程、チャック爪を降下させることでチャック爪の水平面で凹型部品の上面を押し、凹型部品の上下方向の位置と傾きを矯正する工程、吸引ノズルを降下させることでワークを凹型部品内に挿入する工程の各工程を制御することを特徴とする電子部品の自動組立装置を提供する。
【0007】
まずチャック爪を開き、吸引ノズルを降下させてワークを吸着した後、吸引ノズルを上昇させてワークをチャック爪の第1の対向面の位置まで引き上げる。次に、Z軸ユニットによってチャック爪と吸引ノズルを一体に降下させ、チャック爪の第2の対向面を凹型部品の上面より低い位置まで降下させる。つまり、チャック爪の第2の対向面が凹型部品の外側面と対応する位置まで降下させる。チャック爪の下端が凹型部品に当たらない状態でチャック爪を閉じると、チャック爪の第1の対向面面がワークの外側面に当たり、チャック爪の第2の対向面が凹型部品の外側面に当たるので、ワークおよび凹型部品はチャック爪に倣って水平方向(例えばX,Y,θ方向)に相対的に位置決めされる。この状態で、吸引ノズルを降下させると、ワークと凹型部品との相対位置はチャック爪によって正確に位置合わせされているので、ワークは凹型部品内に円滑に挿入される。
このように、ワークおよび凹型部品の個々の位置決めを高精度に行なうことなく、チャック爪によって相対位置決めを行なうので、ワークを移送する手段が高精度を要求されず、また凹型部品の保持手段として高精度が要求されない。
【0008】
チャック爪は、第1の対向面と第2の対向面との間に下向きの水平面を持ち、制御手段は、ワークおよび凹型部品の水平方向の相対位置決めを行なう工程とワークを凹型部品内に挿入する工程との間で、チャック爪を降下させることでチャック爪の水平面で凹型部品の上面を押し、凹型部品の上下方向の位置と傾きを矯正するものが望ましい。
プリント基板への部品実装と違い、凹型部品へのワーク挿入は、凹型部品の傾きなどの3次元的な誤差も問題となる。つまり、ワークと凹型部品の水平方向の相対位置決めを行なった後でも、凹型部品に浮き上がりや傾斜があると、ワークを凹型部品に円滑に挿入できない場合がある。そこで、ワークおよび凹型部品の水平方向の相対位置決めを行なった後、チャック爪を降下させることにより、下向きの水平面で凹型部品の傾きや浮き上がりを矯正し、その後でワークを凹型部品内に挿入している。そのため、3次元的な誤差を解消し、ワークを凹型部品に対し常に正確に挿入できる。
チャック爪の降下は、吸引ノズルと同時に行なってもよいし、チャック爪を単独で降下させてもよい。
なお、凹型部品の傾き補正のみであれば、チャック爪を上方から押圧しなくても、チャック爪と凹型部品との接触長さを長くすることにより、傾きを補正することが可能である。
【0009】
チャック爪を内外方向に開閉作動させる開閉機構は、チャック爪をそれぞれ内外方向に移動自在にガイドするガイド手段と、チャック爪を内方へ付勢するスプリングと、各チャック爪に設けられたカム板と、回転可能な円盤と、円盤を回転駆動させる駆動モータと、円盤に設けられ、円盤の回転に伴いカム板の内面に接触して各チャック爪を外方へ動かすカムフォロワと、を備えることが望ましい。
この場合には、モータを駆動することにより、チャック爪が同期して開閉できるので、位置決め精度が向上する。また、チャック爪の閉鎖力はスプリングにより与えられるので、チャック爪の閉じきり位置が固定されず、凹型部品の外周を基準としてワークの位置を決めることができる。つまり、チャック爪の閉じきり位置と凹型部品の保持位置との間にずれがあっても、このずれをチャック爪が柔軟に吸収し、凹型部品の保持精度に制約を受けずに済む。
【0010】
本発明の組立装置は、凹型部品がフープ材に所定ピッチ間隔で複数個連結された状態で供給され、ワークは独立した単品の状態で供給される場合に好適である。
凹型部品がフープ材に連結されているので、フープ材を位置決めすれば、凹型部品もこれに応じて位置決めされる。そのため、このような凹型部品に対して、チャック爪をロボットなどの移送手段によってフープ材の所定位置に移動させれば、凹型部品とチャック爪とをほぼ上下に対応させることができる。
【0011】
フープ材のキャリヤ部を上に載せて水平に搬送するコンベアと、コンベアの所定位置に設けられ、フープ材を所定の余裕度をもって位置決めする位置決め機構と、位置決め機構により位置決めされたフープ材の凹型部品底面を支える支持テーブルと、を備えたものが望ましい。すなわち、フープ材を前後・左右方向および回転方向に厳密に位置決めすると、フープ材に無理な荷重が作用したり、凹型部品の回転方向の位置決めができない場合が生じる。そこで、フープ材を所定の余裕度をもって位置決めし、チャック爪による位置決め動作を円滑に行なえるようにしてある。なお、支持テーブルはワーク挿入時における凹型部品に加わる荷重を支え、同時に凹型部品の高さ方向と傾きを決める基準となる。支持テーブルの上面は、チャック爪の水平面と平行に形成されている必要がある。
【0012】
チャック爪は凹型部品の配列ピッチの整数倍のピッチで複数組設けられ、各組のチャック爪は微小角度だけ個別に旋回可能に設けられているのが望ましい。
この場合には、複数個のワークを同時に凹型部品に挿入できるので、生産効率が向上する。また、凹型部品同士がフープ材によって連結されているので、各組のチャック爪の閉じきり位置に若干の回転方向のずれがある場合、各組のチャック爪に回転方向の許容度がない状態で強制的に閉じると、フープ材に捩れが生じるが、各組のチャック爪が微小角度だけ個別に旋回可能に設けられているので、回転方向のずれを吸収でき、フープ材の捩れを防止できる。この場合には、フープ材を余裕度を持って支持する必要はなく、一定位置に固定してもチャック爪が旋回することで吸収できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1〜図11は本発明にかかる電子部品の組立装置の第1実施例を示す。
この実施例の電子部品Wは、図7に示すように、凹型部品の一例である長方形箱型のケース1と、ケース1にインサート成形されたリード端子2,3と、ケース1の中に収納される電子部品素子4と、ケース1の開口部1aに挿入されるカバー(ワーク)5とで構成されたものである。ケース1は、図8に示すようなフープ材6(リードフレーム)に所定ピッチ間隔で複数個連結された状態で供給され、ワークであるカバー5は独立した単品の状態で供給される。
以下に示す実施例では、ケース1の開口部1aにカバー5を挿入する装置について説明する。
【0014】
本組立装置は、XYロボットに装着されたハンドリング装置Aと、短冊状フープ材の搬送位置決めコンベア装置Bと、各部を統合的に制御する制御装置9とで構成される。まず、ハンドリング装置Aについて説明する。
ハンドリング装置Aは図1〜図4に示すような構造を有する。XYロボットのY軸スライダRsに連結された支持板10の上端部には、Z軸駆動用のサーボモータ11とモータ11の回転を上下動作に変換するボールネジなどの変換機構12とが取り付けられている。Z軸スライダ14は直動ガイド15によって支持板10に対して上下方向にガイドされており、このZ軸スライダ14に変換機構12により上下駆動される軸13の下端部が連結されている。Z軸スライダ14,サーボモータ11,変換機構12などによってZ軸ユニットが構成されている。
【0015】
Z軸スライダ14は後述する吸引ノズル21とチャック爪30,31とを同時に上下動させるものであり、上記のようにサーボモータ11とボールネジ12の組み合わせで駆動されるため、任意の位置で高精度(例えば±50μm以下)で停止できる。Z軸スライダ14の前面にはベース16が固定され、ベース16の前面には、取付ステー17を介して吸引ノズル上下駆動用シリンダ18が固定されている。シリンダ18のピストンは偏心緩和用のフローティングジョイント19およびシリンダジョイント20を介してワーク吸着用の吸引ノズル21に連結されている。吸引ノズル21は中空穴付きのスプラインシャフトで作られており、スプラインナット22によって上下動自在にガイドされている。スプラインナッド22はベース16に固定れたスプラインホルダ23で保持されている。上記のように、吸引ノズル21はシリンダ18と連結されているので、シリンダ18により単独で上下動可能である。上記シリンダ18、フローティングジョイント19およびシリンダジョイント20により吸引ノズル昇降機構が構成される。吸引ノズル21の内部は、図4に示すようにシリンダジョイント20に設けられた吸引ポート24から図示しない配管を介して真空発生装置25と接続されている。吸引ノズル21は中空構造になっているチャック爪取付用フランジ32の中を貫通して下方に延びている。チャック爪取付用フランジ32はフランジホルダ33を介してベース16に固定されている。
【0016】
チャック爪30,31は、ケース1およびカバー5の4辺を位置決めできるように90°間隔で4本設けられている。ケース1およびカバー5の長辺側を位置決めする一対のチャック爪30は、図5に示すように、内側端面に3個の突部30aを備えており、突部30aの下端部に段差部30bが形成されている。そして、突部30aの内面がカバー5の外側面を位置決めする第1対向面30c、段差部30bの内面がケース1の外側面を位置決めする第2対向面30b1 、段差部30bの下面がケース1の上面を位置決めする水平面30b2 となっている。第1対向面30cと第2対向面30b1 との距離d1 は、第2対向面30b1 によって位置決めされるケース1の側壁の厚みよりやや大きめに設定されている。また、ケース1およびカバー5の短辺側を位置決めする一対のチャック爪31は、図6に示すように、内側端面に1個の突部31aを備えており、突部31aの下端部に段差部31bが形成されている。そして、突部31aの内面がカバー5の外側面を位置決めする第1対向面31c、段差部31bの内面がケース1の外側面を位置決めする第2対向面31b1 、段差部31bの下面がケース1の上面を位置決めする水平面31b2 となっている。第1対向面31cと第2対向面31b1 との距離d2 は、第2対向面31b1 によって位置決めされるケース1の側壁の厚みよりやや大きめに設定されている。
【0017】
チャック爪30,31は、チャック爪取付用フランジ32の下面に直動ガイド34を介して取付けられ、4方向から中心へ向かって移動自在となっている。なお、本発明ではチャック爪30,31をケース1に倣わせることで、ワーク5のケース1に対する相対位置を決めるので、直動ガイド34は高い剛性を必要とせず、むしろ微少のガタを持つほうが良い結果を得る。
【0018】
チャック爪取付用フランジ32の外周にはベアリング35を介してカムフォロワ駆動プーリ36が回転自在に取付けられ、チャック爪開閉用モータ37の駆動プーリ38からタイミングベルト39を介して駆動力を得て回転する。カムフォロワ40はカムフォロワ取付板41を介してプーリ36に取り付けられている。
【0019】
チャック爪30,31の外側端部には開閉用カム板42が固定されている。開閉用カム板42とチャック爪取付用フランジ32との間には引っ張りスプリング43が介装されており、チャック爪30,31に中心方向への引っ張り力を与えている。一方、カムフォロワ40は、チャック爪開閉用モータ37により回転することで開閉用カム板42の内側面に当接し、チャック爪30,31をスプリング43に抗して外方へ動かすようになっている。つまり、カムフォロワ40はチャック爪30,31が中心方向へ動く移動量を調節する。上記モータ37、タイミングベルト39、カムフォロワ駆動プーリ36、カムフォロワ40、直動ガイド34、カム板42およびスプリング43は、チャック爪30,31を内外方向に開閉作動させる開閉機構を構成している。
【0020】
Z軸スライダ14には、吸引ノズル21やチャック爪30,31を駆動するための機構が搭載されるので、重量が大きく、サーボモータ11の電源OFF等により吸引ノズル21やチャック爪30,31が自重で一体に落下する可能性がある。これを防止するため、支持板10には取付ステー44を介して自重キャンセル用シリンダ45が取り付けられ、Z軸スライダ14を上方へ付勢している。なお、シリンダ45に代えてスプリングを用いてもよい。
【0021】
次に、ケース1を保持した短冊状フープ材6の搬送位置決めコンベア装置Bについて図9〜図12を参照して説明する。
フープ材6の両側部には、長手方向に延びる一対のキャリヤ部7が設けられ、キャリヤ部7には複数の位置決め穴8が形成されている。コンベア装置Bはコンベア本体50を備えており、本体50の上端にフープ材6のキャリヤ部7の両側を所定の余裕度をもってガイドする一対のコンベアレール51が水平に固定されている。コンベアレール51の長さ方向両端部の内側には、それぞれガイドプーリ52,53が回転自在に取り付けられている。本体50にはコンベアモータ54が固定され、モータ54の駆動力はベベルギヤ55,56を介して駆動プーリ57に伝達される。駆動プーリ57と上記ガイドプーリ52,53にはベルト58が巻き掛けられており、ベルト58を矢印方向へ駆動することができる。なお、59,60はテンションプーリである。コンベア装置Bに搬入されたフープ材6のキャリヤ部7はベルト58の上に載せられ、矢印方向へ搬送される。
【0022】
コンベア装置Bの始端部には、プッシャ62を開放位置と閉鎖位置との間で90°回転させるロータリアクチュエータ61が取り付けられている。プッシャ62はコンベア装置Bへ搬入されたフープ材6の終端部を押し、後述するストッパ67に押し当てる役割を有する。また、コンベア装置Bの始端部と中間部との間には、フープ材6に設けられたケース1の底面を支えるリフタ63が配置され、このリフタ63はリフタ駆動用シリンダ64によって上下方向に駆動される。リフタ63の始端側隅部には、図11に示すように位置決めピン65が上方に向けて突設されており、このピン65にフープ材6の位置決め穴8を嵌合させることで、フープ材6を所定の余裕度をもって位置決めすることができる。リフタ63の終端側には、ストッパ駆動用シリンダ66によって上下に移動可能なストッパ67が配置されている。このストッパ67は、コンベア装置Bに搬入されたフープ材6の始端側(ケース1)を位置決めするものである。
【0023】
上記構成よりなるコンベア装置Bの作動を説明する。
フープ材6はベルト58によりシリンダ66により上へ持ち上げられたストッパ67の位置まで搬送される。その後、ベルト58は停止し、プッシャ62が回転してフープ材6をストッパ67に押し当て、仮位置決めする。次に、1本の位置決めピン65を持つリフタ63がシリンダ64により持ち上げられ、フープ材6のケース1の下面に接触し、フープ材6をコンベアベルト58から離れる状態まで持ち上げる。そして、ストッパ67を下げ、プッシャ62を水平状態に戻すことにより、フープ材6は1本のピン65で位置決めされることになる。
【0024】
位置決めピン65はフープ材6のキヤリア部7にある位置決め穴8(例えばφ2mm)に対し、例えば先端のφ0.8mmの深さまで挿入される。コンベアレール51間の距離はフープ材6の幅に対して、例えば2mm程度広く取り、図12に示すように、フープ材6が微小角度(例えば±0.7°)回転できるような構成とする。図12において、二点鎖線位置はフープ材6の位置決め状態のセンター位置、一点鎖線は最大回転位置を示す。
【0025】
次に、本発明にかかる組立装置の作動、特にケース1にカバー5を挿入する作動を図13,図14を参照して説明する。以下に示す動作は、制御装置9によって制御される。
まず、図13の(a)ようにチャック爪開閉用モータ37によってチャック爪30,31を開き、シリンダ18によって吸引ノズル21を下げてカバー供給部に配置されたカバー5を吸着する。
次に、(b)のように吸引ノズル21を上昇させてカバー5をチャック爪30,31の段差部30b,31bより上部まで引上げる。
この状態で、(c)のようにハンドリング装置AをXYロボットによってケース1の上方位置まで搬送し、Z軸サーボモータ11によってチャック爪30,31および吸引ノズル21を一体に降下させ、チャック爪30,31の下端がケース1の上面より僅かに下になる位置で停止させる。なお、ハンドリング装置Aをケース1の上方位置まで搬送するXYロボットは、開いたチャック爪30,31の間にケース1が位置すればよく、高い精度は要求されない。
次に、図14の(d)のように、チャック爪開閉用モータ37によってチャック爪30,31を閉じ、ケース1とカバー5とのX,Yおよびθ方向の相対位置決めを行なう。この時、ケース1はチャック爪30,31の面30b1 ,31b1 で位置決めされ、カバー5は面30c,31cで位置決めされる。チャック爪30,31の開閉はスプリング43の力で行い、ケース1に過大な力が加わらないように考慮されている。
チャック爪30,31の閉じきり位置が固定されていないので、対向する爪がケース1を掴む位置は吸引ノズル21を中心として自由にオフセット可能である。ケース1を固定していない場合には、(d)の左側または右側のいずれかの状態になり、水平方向(X,Y方向)だけでなく、回転方向(θ方向)にも位置決めされる。なお、ケース1が固定されている場合には、(d)の右側のようになる。第1実施例ではケース1がフープ材6によって供給されるが、ケース1を固定していないので、(d)の左側のようになる。
次に、(e)のように、チャック爪30,31の面30b2 ,31b2 がケース1の上面に当たるまでチャック爪30,31を下げ、ケース1の上下方向の位置と傾きとを修正する。この時、一定の力で押さえるのが理想であるが、チャック爪30,31とケース1の隙間がカバー5の厚みに対して充分小さければ、位置制御でも問題ない。また、吸引ノズル21も同時に同じ移動量で下降するのが望ましい。
次に、(f)のように吸引ノズル21を下降させる。第1実施例では、下死点を決めずに、シリンダ18によって約10Nで押し込んでいる。組立条件次第では、位置制御でもかまわない。上記のように、ケース1とカバー5の相対位置関係はチャック爪30,31の面30c,30b1 ,30b2 ,31c,31b1 ,31b2 によって決定されるので、吸引ノズル21を降下させると、カバー5はケース1の開口部1aに正確に挿入される。
(g)のように吸引停止後、吸引ノズル21を上昇させ、チャック爪30,31を開放し、次のカバー5を取りに行く。
以後、この動作を繰り返し行う。
【0026】
次に、本発明にかかる組立装置の第2実施例、特にハンドリング装置Aの第2実施例について図15,図16を参照して説明する。
図15に示すように、第1実施例とほぼ同様な構造のハンドリング装置Aをフープ材6のケースピッチの整数倍の間隔で2個設けたものである。図示されていないが、カムフォロワ駆動プーリ36同士はタイミングベルトで連結され、1つのチャック爪開閉用モータ37で駆動される。機構の違いを図16に示す。第1実施例では、図4に示すようにチャック爪取付用フランジ32がフランジホルダ33に固定されていたが、第2実施例では、ベアリング70を介在させて回転できる構造となっている。尚、セットビス71,72はセットカラー73,74をチャック爪取付用フランジ32に固定するためのものであり、フランジ32の落下を規制している。セットビス75は、チャック爪取付用フランジ32を押え込まずに少しすきまを開けてあり、チャック爪固定用フランジ32がフランジホルダ33に対して無限に回転することを防ぐ回り止めとなっている。第2実施例では、フランジ32を例えば±1°の回転角度に規制している。
【0027】
コンベア装置Bは、ベルト58がフープ材6のキャリヤ部7を支持するのではなく、キャリヤ部7より内側部を支持できるように、ガイドプーリ52,53が内側に配置されている。そして、例えば4本の位置決めピン65がフープ材6のキャリア部に設けられた位置決め穴8に対して下から挿入できるように構成する。また、位置決めピン65は位置決め用穴8に対して、できる限りクリアランスの小さいものを使用する。例えば、φ2mmの穴に対してφ1.9mmのピンを挿入する。
【0028】
第1実施例では、θ回転補正を短冊状フープ材6ごとにケース1を回転させて行ったが、第2実施例では、同時に2個の組立を行う。そのため、相互間の角度バラツキがある場合、完全に補正できないが、第2実施例では、ハンドリング装置Aが各々独立してθ回転補正が可能であるため、この問題を解決して第1実施例と同様の効果が得られる。搬送位置決めコンベア装置Bは、第1実施例と違い、短冊状フープ材6を自由にする必要が無く、むしろ、しっかり固定する方が短冊状フープ材6に不必要なねじれや曲がりを生じさせないので、よい結果を得る。
【0029】
なお、本発明にかかる組立装置は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
上記実施例では、ケースをフープ材に連結した状態で供給する例を示したが、本発明ではケースを厳密に位置決めする必要がないので、パレットに収容したりテープに保持して供給することも可能である。
本発明におけるワークとしては、カバーに限らず電子部品素子であってもよい。また、凹型部品もケースに限るものではない。
上記実施例では、4本のチャック爪によって横断面方形のワークおよびケースをX,Y方向およびθ方向に位置決めしたが、例えば3本のチャック爪で横断面円形のワークおよびケースを位置決めしてもよい。
【0030】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、チャック爪を開いた状態で吸引ノズルでワークを吸着し、吸引ノズルが上昇してワークをチャック爪の第1対向面まで引上げ、チャック爪の第2対向面を凹型部品上面より低い位置まで降下させた後、チャック爪を閉じることにより、チャック爪の第1対向面でワークの水平方向の相対位置決めを行うとともに、チャック爪の第2対向面で凹型部品の水平方向の相対位置決めを行なうようにしたので、ワークの挿入精度は凹型部品自身の寸法とチャック爪の加工精度で決まり、高価な高精度ロボツトや位置決め装置、画像処理装置などを必要とせず、経時的に変化する装置環境にも左右されず、安価にかつ高精度な自動組立装置を実現できる。
また、組立装置に高精度なティーチングを必要としないので、メンテナンスが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる自動組立装置のハンドリング装置の第1実施例の正面図である。
【図2】図1の左側面図である。
【図3】図2のIII −III 線矢視図である。
【図4】図1のハンドリング装置の一部拡大断面図である。
【図5】一方のチャック爪の正面図と側面図である。
【図6】他方のチャック爪の正面図と側面図である。
【図7】本発明の自動組立装置で組み立てられる電子部品の一例の断面図である。
【図8】本発明の自動組立装置で組み立てられる凹型部品を連結状態で支持したフープ材の一例の平面図である。
【図9】搬送位置決めコンベア装置の正面図である。
【図10】図9に示すコンベア装置の平面図である。
【図11】図9に示すコンベア装置の一部拡大図である。
【図12】フープ材を支持した状態のコンベア装置の一部平面図である。
【図13】本発明にかかる自動組立装置の作動(前半)を説明する作動説明図である。
【図14】本発明にかかる自動組立装置の作動(後半)を説明する作動説明図である。
【図15】本発明にかかる自動組立装置のハンドリング装置の第2実施例の正面図である。
【図16】図15に示すハンドリング装置の一部拡大図である。
【符号の説明】
A ハンドリング装置
B コンベア装置
1 ケース(凹型部品)
5 カバー(ワーク)
6 フープ材
9 制御装置
21 吸引ノズル
30,31 チャック爪
30b,31b 段差部
30b1 ,31b1 第2対向面
30b2 ,31b2 水平面
30c,31c 第1対向面
Claims (5)
- ワークをチャックし、開口部を上向きにして配置された凹型部品に対して挿入するための電子部品の自動組立装置であって、
閉じた時に所定の間隔を有する第1の対向面と、この第1の対向面の下側に第1の対向面より間隔の広い第2の対向面と、第1の対向面と第2の対向面との間に下向きの水平面とを持つ少なくとも一対のチャック爪と、
上記チャック爪を内外方向に開閉作動させる開閉機構と、
チャック爪の中心部に配置され、ワークを真空吸引する吸引ノズルと、
吸引ノズルをチャック爪に対して相対的に上下移動させる吸引ノズル昇降機構と、
吸引ノズルとチャック爪とを同時に上下に移動させるZ軸ユニットと、
上記開閉機構,吸引ノズル,吸引ノズル昇降機構およびZ軸ユニットを制御する制御手段とを備え、
上記制御手段は、
チャック爪を開いた状態で吸引ノズルでワークを吸着する工程、吸引ノズルが上昇してワークをチャック爪の第1の対向面の位置まで引き上げる工程、チャック爪の第2の対向面を凹型部品の上面より低い位置まで降下させる工程、チャック爪を閉じることにより、チャック爪の第1の対向面でワークの水平方向の相対位置決めを行うとともに、チャック爪の第2の対向面で凹型部品の水平方向の相対位置決めを行なう工程、チャック爪を降下させることでチャック爪の水平面で凹型部品の上面を押し、凹型部品の上下方向の位置と傾きを矯正する工程、吸引ノズルを降下させることでワークを凹型部品内に挿入する工程の各工程を制御することを特徴とする電子部品の自動組立装置。 - 上記開閉機構は、
上記チャック爪をそれぞれ内外方向に移動自在にガイドするガイド手段と、
チャック爪を内方へ付勢するスプリングと、
各チャック爪に設けられたカム板と、
回転可能な円盤と、
円盤を回転駆動させる駆動モータと、
円盤に設けられ、円盤の回転に伴いカム板の内面に接触して各チャック爪を外方へ動かすカムフォロワと、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電子部品の自動組立装置。 - 上記凹型部品はフープ材に所定ピッチ間隔で複数個連結された状態で供給され、ワークは独立した単品の状態で供給されることを特徴とする請求項1または2に記載の電子部品の自動組立装置。
- 上記フープ材のキャリヤ部を上に載せて水平に搬送するコンベアと、コンベアの所定位置に設けられ、フープ材を所定の余裕度をもって位置決めする位置決め機構と、位置決め機構により位置決めされたフープ材の凹型部品の底面を支える支持テーブルと、を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電子部品の自動組立装置。
- 上記チャック爪は凹型部品の配列ピッチの整数倍のピッチで複数組設けられ、
各組のチャック爪は微小角度だけ個別に旋回可能に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の電子部品の自動組立装置。
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