JP4181666B2 - 電気化学的腐食電位センサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の分野】
本発明は原子炉に関するものであって、更に詳しく言えば、その中で使用される電気化学的腐食電位センサに関する。
【0002】
【発明の背景】
原子力発電所には、水を加熱して蒸気を発生させるための原子炉が含まれている。その蒸気を蒸気タービンに導いてエネルギーを抽出し、それを用いて発電機を作動することによって電力が生み出される。かかる原子炉は、通例、水を加熱するための原子炉圧力容器の内部に適当な核燃料を配置して成る沸騰水型原子炉の形態を有している。
【0003】
水及び蒸気は、通例はステンレス鋼から成る各種の部品及び配管を通して輸送される。なお、原子炉圧力容器の内部に直接に配置される各種の部品に対しては、その他の材料(たとえば、アロイ182溶接金属及びアロイ600)が使用される。
これらの材料は、材料の化学的性質、感受性の程度、引張応力の存在、及び炉水の化学的性質に応じて粒間応力腐食割れを受け易いことが判明している。これらの危険因子のいずれか1つ以上を制御することにより、材料が粒間応力腐食割れを受ける傾向を制御することが可能である。
【0004】
とは言え、対象となる材料の電気化学的腐食電位と呼ばれる単一の危険パラメータを制御することによっても粒間応力腐食割れを抑制又は低減し得ることが従来知られていた。それ故、原子炉の出力運転中に対象となる材料の電気化学的腐食電位を測定するため、過去10年間にわたって多大の努力が払われてきた。しかし、原子炉回路中における材料の位置に応じて変化するため、これは容易な仕事ではなかった。
【0005】
一例を挙げれば、炉心領域内の材料は炉心外の領域に暴露される同じ材料よりも照射促進応力腐食割れに対する感受性が大きい傾向がある。その理由は、直接の照射促進応力腐食割れの効果に加えて、炉心領域内の材料が通常水化学条件下でγ線及び中性子線の両者による水の放射線分解によって生成される高度の酸化性化学種に暴露されることにある。酸化性化学種は材料の電気化学的腐食電位を上昇させ、それはまた材料が粒間応力腐食割れ又は照射促進応力腐食割れを受ける傾向を増大させる。
【0006】
従って、粒間応力腐食割れを制御する際には酸化性化学種を抑制することが望ましいのである。材料に接触する酸化性化学種を抑制するための有効な方法は、原子炉回路内において酸化性化学種と水素との再結合が起こるように給水系を通して炉水中に水素を注入することである。その結果として原子炉内に存在する酸化性化学種の濃度が全体的に低下するのであって、酸化性化学種の濃度が極めて低いレベルに抑制されれば材料の粒間応力腐食割れは低減されることになる。
【0007】
従来、かかる方法は水素水化学技術と呼ばれてきたのであって、これは沸騰水型原子炉における材料の粒間応力腐食割れを低減させるために広く実施されている。水素水化学技術を沸騰水型原子炉において実施した場合、ステンレス鋼材料の電気化学的腐食電位は通常水化学条件下において一般に0.050〜0.200V(SHE)の範囲内にある正の値から−0.230V(SHE)未満の値にまで低下する。なお、SHEは標準水素電極電位を表わしている。電気化学的腐食電位がこのような負の値より低くなれば、ステンレス鋼の粒間応力腐食割れが低減されると共に粒間応力腐食割れの発生が防止されることを示す多くの証拠が存在する。
【0008】
そこで、作用面の電気化学的腐食電位を測定するために使用し得る参照電極として役立つ信頼可能な電気化学的腐食電位センサを開発するため、過去10年間にわたって多大の努力が払われてきた。かかるセンサは1ダースを越える世界中の沸騰水型原子炉において使用されて多大の成功を収めた。その結果、原子炉内面及び配管の電気化学的腐食電位を所望の負の値よりも低くするために必要な最小の給水水素注入速度を決定することが可能となった。
【0009】
しかしながら、かかるセンサは限られた寿命を有するものである。実際、一部のものは僅か3ヵ月の使用後に故障したのであって、約6〜9カ月間にわたって正常に動作し続けたものは少数に過ぎなかった。また、アメリカ合衆国内の沸騰水型原子炉において1燃料サイクル(たとえば18カ月)の期間にわたって正常に動作し続けたセンサはただ1個であった。
【0010】
アメリカ合衆国内の2基の沸騰水型原子炉に関する最近の経験によれば、2種の主たる故障モードの存在が証明された。第1の故障モードはセンサ先端部(以下、「センサ・チップ」と略称)に使用されるセラミック−金属間ろう付け継手における亀裂及び腐食性攻撃であり、また第2の故障モードは白金又はステンレス鋼型のセンサにおいて金属導体ケーブルからセンサ・チップを電気的に隔離するために使用されるサファイア絶縁材料の溶解である。
【特許文献1】
米国特許第4978921 1990年12月発行
【特許文献2】
日本公開特許03017545A2 1991年1月発行
【特許文献3】
日本公開特許03017546A2 1991年1月発行
【特許文献4】
米国特許第4990855 1991年2月発行
【特許文献5】
日本公開特許03108651A2 1991年5月発行
【特許文献6】
米国特許第5043053 1991年8月発行
【特許文献7】
日本公開特許03179246A2 1991年8月発行
【特許文献8】
米国特許第5118913 1992年6月発行
【特許文献9】
日本公開特許04361151A2 1992年12月発行
【特許文献10】
米国特許第5192414 1993年3月発行
【特許文献11】
米国特許第5203984 1993年4月発行
【特許文献12】
米国特許第5217596 1993年6月発行
【特許文献13】
日本公開特許05196593A2 1993年8月発行
【特許文献14】
米国特許第5465281 1995年11月発行
【特許文献15】
日本公開特許08043587A2 1996年2月発行
【特許文献16】
米国特許第5571394 1996年11月発行
【0011】
電気化学的腐食電位センサは、炉心内の表面の電気化学的腐食電位を直接に監視するため炉心領域内に直接に取付けられることもあれば、あるいは炉心外の表面の電気化学的腐食電位を監視するため炉心の外側に取付けられることもある。とは言え、88°Cを十分に越える高い水温、数m/sまで若しくはそれを越える比較的大きい水の流速、及び炉心領域内の高レベル核放射線を考慮すれば、電気化学的腐食電位センサは厳しい運転環境に暴露されるのが通例である。このことがセンサの設計を面倒にする。なぜなら、上記のごとき攻撃的な環境に適した材料が要求されるばかりでなく、適度の有効寿命にわたって水密のアセンブリが得られるようにそれらを適当に構成しなければならないからである。
【0012】
上記のごとく、典型的な白金型の電気化学的腐食電位センサの使用経験は、典型的な燃料サイクルの満了前に早期故障をもたらすそれの欠点を明らかにした。従って、1回以上の燃料サイクルに相当する寿命という目標を達成するため、有効寿命を向上させるように電気化学的腐食電位センサの設計を改良することが望まれるのである。
【0013】
【発明の概要】
本発明の電気化学的腐食電位センサは、導体に対して電気的に接合されたセンサ・チップ、及び導体の周囲においてチップに接合されたセラミック絶縁体を含んでいる。また、スリーブが導体の周囲においてセラミック絶縁体に接合され、かつセラミック絶縁体によってチップから電気的に絶縁されている。セラミック絶縁体は軸方向に沿ってチップとスリーブとを隔離する露出面を有しており、かつ炉水によるセラミック絶縁体の溶解を防止するためのセラミック被膜がそれらに結合されている。好適な実施の態様においては、セラミック絶縁体がサファイヤから成り、かつセラミック被膜がセラミック絶縁体上にプラズマ溶射し得るイットリア安定化ジルコニア又はマグネシア安定化ジルコニアから成る。
【0014】
本発明の好適な実施の態様並びにそれの追加の目的及び利点は、添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明中に一層詳しく記載される。
【0015】
【詳しい説明】
図1には、関連部分のみが示された通常の沸騰水型原子炉14の圧力容器の内部に位置する循環水12中における原子炉表面の電気化学的腐食電位を測定するように構成されたセンサ10が模式的に示されている。かかるセンサ10は、中心導体18に対して適当な手段で電気的に接合されたセンサ・チップ16を含んでいる。このセンサ・チップ16は、適当な貴金属(たとえば白金)又はステンレス鋼から形成されると共に、円筒形のプラグ又は管状のカップのごとき任意適宜の形状を有し得るものである。
【0016】
導体18の周囲において、管状のセラミック絶縁体20の一端がチップ16に対して適宜に接合されている。やはり導体18の周囲において、管状の移行スリーブ22がセラミック絶縁体20の他端に対して適宜に接合され、かつセラミック絶縁体20によってチップ16から電気的に絶縁されている。
図1に示された実施の態様においては、移行スリーブ22は適当な長さの第1の部分22aを含むと共に、第1の部分22aに対して適宜に接合されかつセラミック絶縁体20を直接に取付けた第2の部分22bを含んでいる。第1の部分22aは第2の部分22bに溶接されたステンレス鋼製の部材であればよく、また第2の部分22bはコバール(Kovar) のごとき通常の材料、鉄−ニッケル−コバルト材料、又は沸騰水型原子炉での使用に際してコバルトの照射を排除するためにコバルトを含有しない鉄−ニッケル材料でありかつアロイ42としても知られるインバー(Invar) から成っている。なお、セラミック絶縁体20はサファイアから成ることが好ましい。
【0017】
センサ10は適当な無機酸化物絶縁導電ケーブル24に接合されていて、それによりセンサ・チップ16は電気化学的腐食電位をボルト単位で測定するための通常の装置又はディジタル電圧計26に対して電気的に接続されている。かかるケーブル24は、通例、チップ導体18にスポット溶接された(たとえばステンレス鋼製の)心線24aと、たとえば適当な無機酸化物セラミックから成る電気絶縁性の外装24bとを含んでいる。
【0018】
実際には、沸騰水型原子炉14内において複数の適当な電気化学的腐食電位センサが使用される。かかるセンサは沸騰水型原子炉14内に適宜に取付けられるのであって、たとえば、炉心を通って循環する水12中における炉心内面の電気化学的腐食電位を監視するために圧力容器の壁を貫通して取付けられることがある。それ故、センサ10は100°Cを越える高い水温及び1m/sを越えることのある実質的に大きい水の流速を有する高レベルの核放射線環境に暴露されることになる。
【0019】
センサ10の様々な構成部品は、それの内部への水12の侵入を防止するため、適宜に封止されていなければならない。たとえば、セラミック絶縁体20は対応する第1及び第2のセラミック−金属間ろう付け継手28a及び28bの位置においてチップ16及びスリーブ22に接合されるのが通例である。継手28a及び28bは、高温(たとえば約940°C)で実施される通常のろう付け操作によって生み出される。セラミック絶縁体20とチップ16及びスリーブ22との間に望ましくない亀裂が生じる可能性を低減させるため、それらの材料は適当な熱膨張率を有するものである。すなわち、ろう付け操作時における熱的な膨張及び収縮の差を低減させるため、それらの材料はセラミック絶縁体20の熱膨張率と概して同等な熱膨張率を有するものである。スリーブ22についてはコバール又はアロイ42がこのような利益をもたらし、またチップ16については白金が通例使用される。
【0020】
セラミック絶縁体20の両端は、部分的にチップ16及びスリーブ22の内部にまで延びている。その際、中央の環状露出面20aがチップ16及びスリーブ22を軸方向に沿って隔離している。
上記の電気化学的腐食電位センサ10は、構成及び動作の点では従来通りのものであって、それを取付けた沸騰水型原子炉14の内部において電気化学的腐食電位を測定するために適したセンサを得るために必要ならばその他各種の構成部品を含むことができる。
【0021】
前述の「発明の背景」中に記載されている通り、サファイア絶縁体20は高レベル放射線、高温水、及びそれの比較的大きい流速を含む攻撃的環境に暴露される。経験によれば、センサ10の基本的な故障モードはサファイア絶縁体20の急速な溶解の結果として時間の経過と共にそれが侵食されるためであることが判明している。本発明に従えば、センサ10はそれの有効寿命を向上させると共に、サファイア絶縁体20を溶解から保護するように改良されている。
【0022】
更に詳しく述べれば、原子炉内の循環水12によるサファイア絶縁体20の溶解を防止するため、適当なセラミック被膜30が露出面20aに結合されていると共に、チップ16及びスリーブ22の隣接部分を覆っている。被膜30はまた、第1及び第2のろう付け継手28a及び28bをも覆い、それによってそれらの継手を保護すると共にそれらの位置に追加のシールを生み出すことが好ましい。かかる追加の電気絶縁性セラミック被膜30は、本来ならば露出しているサファイア絶縁体20上に有効な遮断層を生み出す。好適な実施の態様に従えば、高レベル放射線環境中において高い温度及び高速の水に耐え得るという点から見て、被膜30はイットリア安定化ジルコニア又はマグネシア安定化ジルコニアから形成される。
【0023】
図1に示された改良センサ10の一実施例について述べれば、厚さ7ミル(0.178mm)のイットリア安定化ジルコニア被膜30がサファイア絶縁体20並びに第1及び第2のろう付け継手28a及び28b上に形成された。かかる被膜30は、チップ16及びスリーブ22の隣接部分をも覆うように溶射された。先ず最初に、図1中に略示されている通り、通常のグリットブラスト装置32を用いて露出したサファイア表面及び隣接する金属表面にグリットブラストを施し、それによりプラズマ溶射に先立ってそれらの表面を適度に粗面化した。次いで、通常のプラズマ溶射装置34を用いて粗面化された表面上にセラミック被膜30をプラズマ溶射し、それによってかかる表面に被膜30を結合した。サファイア絶縁体20上のイットリア安定化ジルコニア被膜30の断面形態を目視によって検査したところ、両者が直接に結合していることが判明した。
【0024】
上記の実施例によって得られたイットリア安定化ジルコニア被覆センサ10を、約288°Cの水環境中において試験した。その際には、通常水化学条件(200ppbのO2 )及び水素水化学条件(150ppbのH2 )を数cm/sの小さい流速の下で約4ヵ月にわたり循環させ、また約1.5m/sの大きい流速の下で約2ヵ月にわたり循環させることにより、各種の水化学条件を使用した。イットリア安定化ジルコニア被膜を2週間毎に検査したが、試験期間中、それの減量、顕著な劣化、及び(288°Cで60KΩを越える)インピーダンス変化は認められなかった。従って、かかるイットリア安定化ジルコニア被覆センサ10は高速の水に対して改善された抵抗性を示し、それによりサファイア絶縁体20を溶解から保護するために役立つことが判明した。
【0025】
図1に示された好適な実施の態様に従えば、被膜30のプラズマ溶射は継手28a及び28bをろう付けするための温度より適度に低い温度下で実施され、それによって継手の損傷が防止される。典型的なろう付け温度は約940°Cであるのに対し、適当なプラズマ溶射温度は約600°Cであればよい。
センサ10上におけるイットリア安定化ジルコニア被膜30の結合力を改善するためには、別の実施の態様に基づくセンサ10Aに関連して図2に示されるごとく、適度の粗面を有する定着用被膜36を最初に付着させればよい。かかる定着用被膜36は任意適宜の厚さ〔たとえば、5〜10ミル(0.127〜0.254mm)の厚さ〕を有し得ると共に、やはりプラズマ溶射装置であり得る任意適宜の被覆装置38によって形成することができる。典型的な定着用被膜は、導電性合金(たとえば、ニッケル−クロム−鉄−アルミニウム合金であるニッケル211)から成るものである。
【0026】
ただし、導電性の定着用被膜36を形成する際には、チップ16とスリーブ22との間の電気伝導を防止するように注意しなければならない。そのためには、図2に示されるごとく、定着用被膜36の形成に先立ってセラミック絶縁体20の露出面20aの中間部分に適当なマスクを使用することにより、かかる部分を電気絶縁状態に維持すればよい。その後、定着用被膜36上及びセラミック絶縁体20の中間部分上(すなわち、露出面20aの直上)にセラミック被膜30を適宜に形成すればよい。
【0027】
それ故に定着用被膜36は、第1及び第2のろう付け継手28a及び28bを挟んでセラミック絶縁体20の露出面20aの両端部並びにチップ16及びスリーブ22の隣接部分を含む特定の表面に結合されている。それ故にセラミック被膜30は、セラミック絶縁体20の露出面20aの中間部分に対して直接に結合していると共に、そこから軸方向に沿って定着用被膜36に結合してチップ16とスリーブ22との間の電気絶縁を維持するために役立っているのである。
【0028】
適度の真空中においてセラミック被膜30をプラズマ溶射することにより、約97%という比較的高い密度のセラミック被膜30を得ることができる。本発明の目的にとっては、イットリア安定化ジルコニア被膜中に多少の微小亀裂が存在しても差し支えはない。なぜなら、最外層のイットリア安定化ジルコニア被膜はそれでも流れによって誘起されるサファイアの溶解速度を実質的に低下させるからである。
【0029】
このように、図1及び2に示された改良型のイットリア安定化ジルコニア被覆センサ10及び10Aは、高レベル放射線環境中においてセラミック絶縁体20が高温かつ流動状態の炉水によって溶解されるのを防止することができる。その結果、従来の構成に比較的簡単な変更を加えるだけでセンサの有効寿命をそれに対応して延ばすことができるのである。
【0030】
以上、好適な実施の態様に関連して本発明を記載したが、上記の説明に基づけば当業者にはその他の様々な変更態様も自ずから明らかとなるはずである。それ故、本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、かかる変更態様の全てが前記特許請求の範囲中に包括されるものと理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】セラミック絶縁体上にプラズマ溶射されたセラミック被膜を有する、本発明の実施の一態様に基づく電気化学的腐食電位センサの略図である。
【図2】セラミック被膜と露出面との間に部分的に形成された追加の定着用被膜を含む、本発明の別の実施の態様に基づく電気化学的腐食電位センサのチップ部分の略図である。
【符号の説明】
10 電気化学的腐食電位センサ
12 循環水
14 沸騰水型原子炉
16 センサ・チップ
18 チップ導体
20 セラミック絶縁体
22 移行スリーブ
24 導電ケーブル
24a 心線
24b 外装
26 ディジタル電圧計
28a ろう付け継手
28b ろう付け継手
30 セラミック被膜
32 グリットブラスト装置
34 プラズマ溶射装置
36 定着用被膜
38 被覆装置

Claims (6)

  1. 原子炉(14)の炉心材料の電気化学的腐食電位を測定するセンサ(10)であって、
    センサ先端部(16)と、
    前記センサ先端部(16)に電気的に接合された導体(18)と、
    前記導体(18)の周囲において前記センサ先端部(16)に接合された管状のセラミック絶縁体(20)と、
    前記導体(18)の周囲において前記セラミック絶縁体(20)に接合され、かつ前記セラミック絶縁体(20)によって前記センサ先端部(16)から電気的に絶縁された管状のスリーブ(22)と、
    軸方向に沿って前記センサ先端部(16)と前記スリーブ(22)とを隔離する前記セラミック絶縁体(20)の露出面(20a)と、
    並びに原子炉(14)内において循環水(12)により前記セラミック絶縁体(20)が溶解されるのを防止するため、前記露出面(20a)と前記センサ先端部(16)及び前記スリーブ(22)の隣接部分とに結合されたセラミック被膜(30)と、を具備することを特徴とする腐食電位測定センサ(10)。
  2. 前記センサ先端部(16)が貴金属から成り、
    前記スリーブ(22)が金属から成り、
    前記セラミック絶縁体(20)が対応するセラミック−金属ろう付け継手(28a、28b)の位置で前記センサ先端部(16)及び前記スリーブ(22)に接合されており、
    前記被膜が前記ろう付け継手(28a、28b)を覆うように広がっていることを特徴とする請求項1記載のセンサ。
  3. 原子炉(14)内におけるセンサの寿命を向上させるための請求項1に記載のセンサ(10)の製造方法において、
    前記露出面(20a)と、前記センサ先端部(16)及び前記スリーブ(22)の隣接表面部分とを粗面化する工程と、
    前記工程により粗面化された前記面に沿って、前記セラミック被膜(30)をプラズマ溶射することによって前記セラミック被膜(30)を前記粗面化された面に結合する工程と、を含むことを特徴するセンサ製造方法。
  4. 原子炉(14)内におけるセンサの寿命を向上させるための請求項2に記載のセンサ(10)の製造方法において、
    前記露出面(20a)と、前記センサ先端部(16)及び前記スリーブ(22)の隣接表面部分とを粗面化する工程と、
    前記工程により粗面化された前記面に沿って、前記セラミック被膜(30)をプラズマ溶射することによって前記セラミック被膜(30)を前記粗面化された面に結合する工程と、を含むことを特徴するセンサ製造方法。
  5. 前記プラズマ溶射は、前記ろう付け継手(28a、28b)をろう付けする温度よりも低い温度で行うことを特徴とする請求項のセンサ製造方法。
  6. 前記ろう付け継手(28a、28b)を横切るようにして、前記セラミック絶縁体(20)と前記センサ先端部(16)と前記スリーブ(22)との上に定着用被膜(36)を付着させる工程、
    続いて前記定着用被膜(36)上に前記セラミック被膜(30)をプラズマ溶射する工程を含む請求項記載のセンサ製造方法。
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