JP4070322B2 - 電気化学的腐食電位センサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の分野】
本発明は原子炉に関するものであって、更に詳しく言えば、電気化学的腐食電位センサに関する。
【0002】
【発明の背景】
原子力発電所には、水を加熱して蒸気を発生させるための原子炉が含まれている。その蒸気を蒸気タービンに導いてエネルギーを抽出し、それを用いて発電機を作動することによって電力が生み出される。かかる原子炉は、通例、水を加熱するための原子炉圧力容器の内部に適当な核燃料を配置して成る沸騰水型原子炉の形態を有している。
【0003】
水及び蒸気は、通例はステンレス鋼から成る各種の部品及び配管を通して輸送される。なお、原子炉圧力容器の内部に直接に配置される各種の部品に対しては、その他の材料(たとえば、アロイ182溶接金属及びアロイ600)が使用される。
これらの材料は、材料の化学的性質、感受性の程度、引張応力の存在、及び炉水の化学的性質に応じて粒間応力腐食割れを受け易いことが判明している。これらの危険因子のいずれか1つ以上を制御することにより、材料が粒間応力腐食割れを受ける傾向を制御することが可能である。
【0004】
とは言え、対象となる材料の電気化学的腐食電位と呼ばれる単一の危険パラメータを制御することによっても粒間応力腐食割れを抑制又は低減し得ることが知られている。それ故、原子炉の出力運転中に対象となる材料の電気化学的腐食電位を測定するため、過去10年間にわたって多大の努力が払われてきた。しかし、原子炉回路中における材料の位置に応じて変化するため、これは容易な仕事ではなかった。
【0005】
たとえば、炉心領域内の材料は炉心外の領域に暴露される同じ材料よりも照射促進応力腐食割れに対する感受性が大きい傾向がある。その理由は、直接の照射促進応力腐食割れの効果に加えて、炉心領域内の材料が通常水化学条件下でγ線及び中性子線の両者による水の放射線分解によって生成される高度の酸化性化学種に暴露されることにある。酸化性化学種は材料の電気化学的腐食電位を上昇させ、それはまた材料が粒間応力腐食割れ又は照射促進応力腐食割れを受ける傾向を増大させる。
【0006】
従って、粒間応力腐食割れを制御する際には酸化性化学種を抑制することが望ましいのである。材料に接触する酸化性化学種を抑制するための有効な方法は、原子炉回路内において酸化性化学種と水素との再結合が起こるように給水系を通して炉水中に水素を注入することである。その結果として原子炉内に存在する酸化性化学種の濃度が全体的に低下するのであって、酸化性化学種の濃度が極めて低いレベルに抑制されれば材料の粒間応力腐食割れは低減されることになる。
【0007】
かかる方法は水素水化学技術と呼ばれていて、これは沸騰水型原子炉における材料の粒間応力腐食割れを低減させるために広く実施されている。水素水化学技術を沸騰水型原子炉において実施した場合、ステンレス鋼材料の電気化学的腐食電位は通常水化学条件下において一般に0.050〜0.200V(SHE)の範囲内にある正の値から−0.230V(SHE)未満の値にまで低下する。なお、SHEは標準水素電極電位を表わしている。電気化学的腐食電位がこのような負の値より低くなれば、ステンレス鋼の粒間応力腐食割れが低減されると共に粒間応力腐食割れの発生が防止されることを示す多くの証拠が存在する。
【0008】
そこで、作用面の電気化学的腐食電位を測定するために使用し得る参照電極として役立つ信頼可能な電気化学的腐食電位センサを開発するため、過去10年間にわたって多大の努力が払われてきた。かかるセンサは1ダースを越える世界中の沸騰水型原子炉において使用されて多大の成功を収めた。その結果、原子炉内面及び配管の電気化学的腐食電位を所望の負の値よりも低くするために必要な最小の給水水素注入速度を決定することが可能となった。
【0009】
しかしながら、かかるセンサは寿命が限られているという欠点を有している。実際、一部のものは僅か3ヵ月の使用後に故障したのであって、約6〜9カ月間にわたって正常に動作し続けたものは少数に過ぎなかった。
アメリカ合衆国内の2基の沸騰水型原子炉に関する最近の経験によれば、2種の主たる故障モードの存在が証明された。第1の故障モードはセンサ・チップに使用されるセラミック−金属間ろう付け継手における亀裂及び腐食性攻撃であり、また第2の故障モードは白金又はステンレス鋼型のセンサにおいて金属導体ケーブルからセンサ・チップを電気的に隔離するために使用されるサファイア絶縁材料の溶解である。
【0010】
電気化学的腐食電位センサは、炉心内の表面の電気化学的腐食電位を直接に監視するため炉心領域内に直接に取付けられることもあれば、あるいは炉心外の表面の電気化学的腐食電位を監視するため炉心の外側に取付けられることもある。とは言え、88°Cを十分に越える高い水温、数m/sまで若しくはそれを越える比較的大きい水の流速、及び炉心領域内の高レベル核放射線を考慮すれば、電気化学的腐食電位センサは厳しい運転環境に暴露されるのが通例である。このことがセンサの設計を面倒にする。なぜなら、上記のごとき攻撃的な環境に適した材料が要求されるばかりでなく、適度の有効寿命にわたって水密のアセンブリが得られるようにそれらを適当に構成しなければならないからである。
【0011】
上記のごとく、典型的な白金型の電気化学的腐食電位センサの使用経験は、典型的な燃料サイクルの満了前に早期故障をもたらすそれの欠点を明らかにした。従って、有効寿命を向上させるように電気化学的腐食電位センサの設計を改良することが望まれるのである。
【0012】
【発明の概要】
本発明に従って電気化学的腐食電位センサを製造するためには、先ず最初にセンサ・チップにチップ導体が接合される。次いで、チップ導体に電気ケーブルが接合される。その後、チップ導体の周囲にセラミック粉末を加熱下で融着させることにより、チップをケーブルから絶縁するための一体環状絶縁バンドがチップ導体の周囲に形成される。かかる絶縁バンドはプラズマ溶射によって形成することもできるし、あるいは成形(molding)及び焼結によりろう付けなしにチップ及びチップ導体に対し封止することもできる。好適な実施の態様に従えば、かかるバンドは化学的に安定化されたジルコニア(たとえば、イットリア安定化ジルコニア又はマグネシア安定化ジルコニア)から形成される。本発明の好適な実施の態様並びに追加の目的及び利点は、添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明中に一層詳しく記載される。
【0013】
【詳しい説明】
本発明に従えば、セラミック−金属間ろう付けを使用せず、かつセラミック絶縁材としてサファイアを使用することなしに電気化学的腐食電位センサを製造するための改良法が開示される。その結果、現場での経験から確認された2種の故障モードが排除されるためにセンサの寿命が向上する。
【0014】
図1を参照すると、図1中に関連部分のみが示された沸騰水型原子炉14の容器内に存在する循環水12中において電気化学的腐食電位を測定するための典型的なセンサ10が模式的に示されている。かかるセンサ10は、適当な貴金属(たとえば白金)又はステンレス鋼から形成されると共に、円板、中空円筒又は円柱体のごとき任意適宜の形状を有し得るセンサ・チップ16を含んでいる。このセンサ・チップ16は、適当な手段(たとえばスポット溶接)により、白金棒のごときチップ導体18に対して電気的に接合されている。
【0015】
チップ導体18に対しては適当な手段により無機酸化物絶縁電気ケーブル20が電気的に接合されると共に、それはまた原子炉14の表面の電気化学的腐食電位を測定するための適当な装置又はディジタル電圧計(DVM)22に接続されている。ケーブル20は任意適宜の形状を有し得るのであって、たとえば、チップ導体18の対応する末端に対して適宜にスポット溶接された一端を有する心線又は電線20aから成るものである。かかるケーブル心線20aは、適当な無機酸化物セラミックから成り得る通常の電気絶縁外装20bによって包囲されている。
【0016】
本発明の実施の一態様に従えば、特定の方法で作製されかつ構成された環状の電気絶縁セラミック・バンド24がセラミック−金属間ろう付けを使用することなくチップ16及びチップ導体18に結合される。かかるバンド24はチップ導体18の全長及びそれとケーブル20との連結部にわたって完全な電気絶縁をもたらすと共に、センサのこの部分を原子炉14の高温水環境及び系内のその他の金属部品から隔離する気密又は水密のシールを形成する。公知のごとき溶解モードの故障を排除するため、セラミック・バンド24はサファイア以外の適当な材料から形成される。好適な実施の態様に従えば、絶縁バンド24は高レベル放射線、高い水温、及び約1m/sまで若しくはそれ以上の大きい水の流速を含む攻撃的な原子炉環境中において耐久性を有するイットリア安定化ジルコニア又はマグネシア安定化ジルコニアから形成される。
【0017】
センサ10を製造するためには、図1に示されるごとく、先ず最初にたとえばスポット溶接によってチップ導体18がセンサ・チップ16の中心に対して同軸的に接合される。次いで、適当な手段(たとえば、チップ導体18及びケーブル心線20aの対応する末端同士のスポット溶接)により、電気ケーブル20がチップ導体18に接合される。
【0018】
図1中に示された絶縁バンド24を形成するためには、チップ導体18及びケーブル心線20aの適当部分の周囲にセラミック粉末26を加熱下で融着させることにより、それらの周囲に固定的又は一体的に接合されて(ケーブル心線20aから半径方向に沿って外方に外装20bを横切る経路に関し)チップ16をケーブル20から電気的に絶縁する環状のバンド24を形成すればよい。好適な実施の態様に従えば、かかる融着工程は、通常のプラズマ溶射装置28を用いてチップ16及びチップ導体18に対し粉末26を一体的に結合すると共に封止し、それにより電気絶縁性を持った気密シールを形成することによって達成される。中実のサファイア絶縁体の代りにイットリア安定化ジルコニア製のバンド24が使用される結果、サファイアの溶解及びサファイア絶縁体に付随するセラミック−金属間ろう付け継手の劣化に起因する故障モードが排除されることになる。
【0019】
セラミック粉末26は、任意の方法でチップ導体18に結合することができる。図1に示された好適な実施の態様に従えば、プラズマ溶射装置であってもよい任意の定着用被膜形成装置30により、適度の粗面を有する定着用被膜24aが最初にチップ導体18及びケーブル心線20aの周囲に付着させられる。かかる定着用被膜24aは適当な材料を任意適宜の厚さに付着させたものであり得るのであって、たとえば、M−クロム−アルミナ−イットリウム合金(MCrAlY合金)(式中、MはNiCoFe又はNi+Coである)を5〜10ミル(0.127〜0.254mm)の厚さに付着させたものであればよい。定着用被膜24aは適度に粗い定着用被膜表面を有するが、これは適度に粗大な粒度の定着用被膜粉末30aを使用することによって実現することができる。次いで、定着用被膜24a上にセラミック粉末26をプラズマ溶射することにより、対応するセラミック被膜24bがトップコートとして形成される。かかるセラミック被膜は任意適宜の厚さ、たとえば約20〜40ミル(0.508〜1.02mm)の厚さを有していてよい。
【0020】
好ましくは、チップ導体18及びケーブル心線20a上に複数の定着用被膜24a及びセラミック被膜24bを順次に付着させることにより、余剰の電気絶縁兼気密封止層が形成される。
また、予備成形されたセラミック管又はスリーブ32をバンド24の周囲に滑動的に配置することによって追加の冗長性を得ることもできる。かかるスリーブ32は適当な材料(たとえばイットリア安定化ジルコニア)から形成されたものであって、軸方向に沿って滑らせることによってチップ16及びケーブル20上に簡単に配置し得るようにチップ16及びケーブル20の外形よりもやや大きい適当な内径を有している。スリーブ32はまた、バンド24を完全に覆うと共に、好ましくはチップ16及びケーブル20の一部をも覆うに足る適当な長さを有している。
【0021】
なお、スリーブ32の取付けに際し、スリーブ32とバンド24との間の空隙を除去して追加の絶縁及び封止を達成するため、追加量のセラミック粉末26をスリーブ32の内径とバンド24の外径との間に適宜に充填することもできる。次いで、スリーブ32の両端をセンサ・チップ16及びケーブル20の対応する重なり部分に対して適宜に封止することができる。そのためには、装置28を用いて、スリーブ32の両端を覆うように追加量のセラミック粉末26をプラズマ溶射すればよい。その際には、装置30を用いて、先ず最初に対応する定着用被膜を付着させることが好ましい。
【0022】
形成後のバンド24は融着セラミック粉末から成る外部露出面又は外周面を有するが、そのセラミック粉末はイットリア安定化ジルコニアであることが好ましい。かかるバンド24は、原子炉14の攻撃的環境中において使用するために適した電気絶縁及び気密封止をもたらす。とは言え、上記のごとく、冗長性を得るために複数のセラミック被膜24bからバンド24を形成することが好ましい。
【0023】
追加の冗長性を得るためには、(やはり好ましくはイットリア安定化ジルコニアから成る)充填用粉末26及び(やはり好ましくはイットリア安定化ジルコニアから成る)最終密閉用のスリーブ32が使用される。スリーブ32の両端は、プラズマ溶射により、やはりイットリア安定化ジルコニアを用いてチップ16及びケーブル20に対して封止される。
【0024】
このようにすれば、チップ導体18及びケーブル心線20aを気密に封止しながらセンサ・チップ16とケーブル20との間に電気絶縁をもたらす多重レベルの層が得られることになる。それ故、露出したセンサ・チップ16は原子炉14の表面の電気化学的腐食電位を測定するために有効であると共に、ケーブル20の残部及び原子炉14の隣接した金属部品から適切に電気絶縁されることになる。セラミック−金属間ろう付け及び絶縁体としてのサファイアは不要である。こうして得られたセンサは攻撃的な原子炉環境中において有効に使用し得るものでありながら、サファイア型の電気化学的腐食電位センサにおいて見出された公知の故障モードを排除することによってそれの有効寿命を向上させる新規な構成を有している。
【0025】
図2には、別の実施の態様に基づく電気化学的腐食電位センサ34が模式的に示されている。この実施の態様に従えば、センサ・チップ16bは好ましくは白金又はステンレス鋼から成る中空のキャップ又はカップの形態を有している。チップ導体18は、適当な手段(たとえば溶接装置36)により、チップ16bの中心にスポット溶接される。
【0026】
この実施の態様に従えば、チップ導体18及びチップ16bの内面に対して一体型の電気絶縁兼気密封止用環状バンド38が直接に融着させられる。そのためには、円筒形のセラミック生型(green ceramic mold)40を使用し、次いで高温(たとえば約1450°C)で焼結を行えばよい。すなわち、好ましくはイットリア安定化ジルコニアから成るセラミック粉末26を生型の内部に充填して焼結することにより、一体構造を成すように該粉末を融合させると共に、それをチップ16b及びチップ導体18に結合すればよい。
【0027】
次いで、軸方向に沿ってセンサ・チップ16bから離隔した位置において、絶縁バンド38の近位端の周囲に円筒形の金属スリーブ42が適宜に配置される。このスリーブ42は、適当な金属、たとえば鉄−ニッケル−コバルト合金であるコバール(Kovar)から形成することができる。スリーブ42はまた、アロイ42、又はコバルトを含有しない鉄−ニッケル合金であるインバー(Invar)から形成することができる。
【0028】
かかるスリーブ42は、適当な装置44を用いて実施される熱間静水圧圧縮成形(HIP)によって絶縁バンド38に融着させることが好ましい。このような目的のために使用される典型的な熱間静水圧圧縮成形条件としては、不活性ガス環境(たとえばアルゴン)中において約1000〜1200°Cの範囲内の温度及び約200MPaの圧力を使用すればよい。
【0029】
あるいはまた、対応する装置46を用いて実施される熱間圧縮法によってスリーブ42をバンド38に融着させることもできる。かかる熱間圧縮法は、約1000°Cの温度及び約300psi(2.1MPa)の圧力の下で実施すればよい。
これらの方法のいずれにおいても、バンド38の外径又はスリーブ42の内径を封止用被膜48で被覆することが好ましい。この封止用被膜48は、電気めっき又はスパッタリングを行うための被覆装置50を用いて形成された白金層から成り得る。白金から成る封止用被膜48は、熱間静水圧圧縮成形法又は熱間圧縮法の実施に際し、金属スリーブ42とセラミック・バンド38との間に適当な気密シールを生み出す。このようにすれば、金属スリーブ42がセラミック・バンド38に対して適当に固定され、それによって剛性の支持が達成される。また、運転中における亀裂又は腐食の原因となるろう付けによって金属−セラミック間継手が形成されることはない。
【0030】
次いで、特別に設計された溶接機36の使用により、金属スリーブ42が管状の移行部材52に対して適宜に溶接される。この移行部材52は原子炉環境用のステンレス鋼から形成されたものであればよい。更に、移行部材52がケーブル20に対して適宜に溶接又はろう付けされる。ケーブル20の心線20aはチップ導体18の末端に対して適宜にスポット溶接されているから、金属スリーブ42に対する移行部材52の溶接によってセンサ34の製造は完了する。このように、サファイアの代りにセラミック製の絶縁バンド38を使用すると共に、セラミック−金属間のろう付けを回避してそれに由来する故障モードを排除することによってセンサ34が製造されるのである。
【0031】
上記に例示された電気化学的腐食電位センサ10及び34のいずれにおいても、白金チップ16又は16b及び接続ケーブル20を含むセンサの基本構成要素が使用されている。しかしながら、それぞれのバンド24及び38を形成する融着セラミック材料を相異なる実施の態様に従って使用することにより、適当な電気絶縁及び気密封止が実現されている。なお、かかる電気絶縁及び気密封止の実現に際しては、原子炉14の攻撃的な環境中において公知の故障モードをもたらすサファイア及びセラミック−金属間ろう付けはいずれも使用されていない。
【0032】
以上、好適な実施の態様に関連して本発明を記載したが、上記の説明に基づけば当業者にはその他の様々な変更態様も自ずから明らかとなるはずである。それ故、本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、かかる変更態様の全てが前記特許請求の範囲中に包括されるものと理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】原子炉内において使用するために役立つ本発明の典型的な電気化学的腐食電位センサ及びその製造方法を示す略図である。
【図2】本発明の別の実施の態様に基づく電気化学的腐食電位センサ及びその製造方法を示す略図である。
【符号の説明】
10 電気化学的腐食電位センサ
12 循環水
14 沸騰水型原子炉
16 センサ・チップ
18 チップ導体
20 電気ケーブル
20a 心線
20b 外装
22 ディジタル電圧計
24 セラミック・バンド
24a 定着用被膜
24b セラミック被膜
26 セラミック粉末
28 プラズマ溶射装置
30 定着用被膜形成装置
32 セラミック管又はスリーブ
34 電気化学的腐食電位センサ
36 溶接装置
38 セラミック・バンド
40 セラミック型
42 スリーブ
44 熱間静水圧圧縮成形装置
46 熱間圧縮装置
48 封止用被膜
50 被覆装置
52 移行部材

Claims (4)

  1. 原子炉内において電気化学的腐食電位を測定するためのセンサの製造方法であって、
    センサ・チップにチップ導体を接合する工程
    前記チップ導体に電気ケーブルを接合する工程と、
    前記チップ導体の周囲にセラミック粉末を加熱下で融着させることにより、前記チップを前記ケーブルから絶縁するための一体環状電気絶縁バンドを前記チップ導体の周囲に形成する工程を含むことを特徴とするセンサの製造方法。
  2. 前記バンドもまた前記チップ導体に接合されて気密シールを形成している請求項1記載の方法。
  3. 原子炉内において電気化学的腐食電位を測定するためのセンサであって、
    チップ導体に対して電気的に接合されたセンサ・チップ
    前記チップ導体に対して電気的に接合された電気ケーブル
    粉末から溶けたセラミックを含有する電気絶縁セラミック・バンドであって、前記チップと前記チップ導体に結合され前記チップ導体の周囲に環状に形成された電気絶縁セラミック・バンドとを具備することにより、セラミック−金属間ろう付けを使用することを無くしたことを特徴とするセンサ。
  4. 前記バンドが複数の融着セラミック粉末層から成る請求項3記載のセンサ。
JP25778498A 1997-09-12 1998-09-11 電気化学的腐食電位センサ Expired - Fee Related JP4070322B2 (ja)

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