JP4180770B2 - 延伸ポリエステル樹脂シートおよびシートから製造される容器 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は熱密閉可能で、折り曲げて容器を形作るためのデザインを押圧によりスタンプすることのできる、飲料や食料の容器を製造するのに最適な、延伸ポリエステル樹脂発泡シートに関する。
本発明はまた、当該シートから作成された容器も含む。特に、果汁飲料、商品棚に陳列可能な中型牛乳、茶等の飲料の容器を製造するのに適したガスバリア特性を有する延伸シートに関する。
【０００２】
【従来の技術】
現在、果汁飲料、牛乳等の飲料や食料の容器の作成に利用されている素材は、実質的に機械特性、特に剛性を付与するボール紙の機能層を含み、場合によってはボール紙の飲料や食料に接する側に接着されるポリエチレンフィルムや同様の重合体素材をコーティングしたアルミニウムの薄シートの層を有する。
こうした多層素材により作成された容器は、各層の化学性質が異なるため、再生（リサイクル）するのが困難である。
食料や飲料の容器を形成する素材の再生可能性は、再生による省資源と環境問題の双方の観点から最も重要な要件である。
当技術分野において、再生可能な素材を得ることは重要なテーマである。
【０００３】
重合体素材から作成された飲料や液体の容器は現存するものの、ボール紙により作成された容器に匹敵する剛性を有さないことから、固い容器作成には向かない。こうした素材により作成された容器は小袋（パウチ）のカテゴリーに属する。
重合体素材を利用して必要な剛性を有する容器を作る試みはこれまで失敗に終わっている。
【０００４】
容器の剛性は、壁の厚さにより、正確にいえば壁の厚みの三乗に対して変化する。
十分な剛性を有する容器作成のためにポリオレフィンなどの重合体素材を利用することは、経済的に適切でない厚さを必要とすることになり、また容器を密閉する段階で折りたたみが困難になるため加工不能であるという欠点を有する。
また、発泡ポリスチレンといった他素材は、薄層に成形した場合のもろさにより、使用不可能である。
【０００５】
特許文献（米国特許第５０００９９１号）により、発泡ポリエステル素材のシート、及びシートと同様の性質を有するフィルム、または他の重合体素材により製造される、食料用の熱成形容器の作成に利用する剛性ラミネートが知られている。また、ＥＰ−Ａ−８３６９３７により、０．７から１ｇ／ｃｍ^３の密度を有する発泡ポリエステル樹脂層にガスバリア特性を有し発泡ポリエステルの層と異なる重合体素材の層を接着した、０．５から１．５ｍｍの厚みを有する半剛性ラミネートが知られている。
ラミネートは熱成形によりパッケージを作成するために利用されている。
【０００６】
発泡ポリエステルの層を含む素材であって、素材に押圧されたパターンにそって折り目を付けることで容器を形成することができる素材は特許文献からは知られていない。
単層または多層の重合体発泡素材に関する、折りたたむことで容器の形状を得るためのデザインの折り目付け可能性、及びそのパターンにそっての折りたたみ可能性は、折り目付けや折りたたみによる飲料や食料の容器作成にあたり不可欠な要件となる。
【０００７】
押圧されたデザインが長時間にわたり保持され、またデザインをスタンプする際に素材の折りたたみに障害となる破損を引き起こさないような素材が、折り目付けに適した素材である。
さらにその素材は、容器の密閉を可能とする熱密閉が可能でなければならない。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
上記折り目付け条件を満たし、ボール紙を代替するに足りる剛性を示し高い衝撃抵抗を有する、飲料と食料の容器作成に最適な芳香族ポリエステル樹脂発泡シートが予期せず得られた。
本発明のシートは、樹脂の結晶化率が１２０℃で５分間加熱しても結晶化度が１５％を超えないような結晶化率であり、折りたたむことで容器が形成されるデザインを押圧された、一軸または二軸延伸発泡シートである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、密度が７００ｋｇ／ｍ^３未満であり、折りたたむことにより容器となるようなデザインが押圧され、１２０℃で５分間加熱した場合でも結晶化度が１５％以上にならないような結晶化率を有する、飲料容器及び食料容器の製造に適した芳香族ポリエステル樹脂製の一軸または二軸延伸発泡シートに関する。
また、シートが、イソフタル酸及び／又はナフタレンジカルボン酸から誘導されたユニットを２〜２０モル％含むコポリエチレンテレフタレートから得られることを特徴とするシートに関する。
また、シートが、１．１〜５：１の割合で延伸されることを特徴とするシートに関する。
【００１０】
更に、ポリエステル樹脂が、溶解強さ１ｃＮ超であり、溶解粘度が１５００ＰＡＳ超でずれ速度が０に近づく（２８０℃で測定）ことを特徴とするシートに関する。また、ポリエステル樹脂が、１〜１０重量％のポリアミドと混合されることを特徴とするシートに関する。
また、シートにポリエステルフィルムが接着され、ポリエステルフィルムの酸素透過率が７０ｍｌ／ｍ^２／２４ｈ／ａｔｍ未満（ＡＳＴＭ１４３４に基づく測定）であることを特徴とするシートに関する。更に、ポリエステルフィルムが、アルミニウムにより金属化され、またはアルミナまたはシリコン酸化物の層でコーティングされ、もしくはカリウムまたはリチウムポリシリケート（potassium or lithium polysilicates）によりコーティングされたことを特徴とするシートに関する。さらにまた、ガスバリア特性を有するフィルムが延伸発泡シートに対して、糊を用いてまたは熱成層により接着されることを特徴とするシートに関する。
【００１１】
また、発泡シートの密度が６０〜５００ｋｇ／ｍ^３の範囲内であり、好ましくは１００〜４００ｋｇ／ｍ^３の範囲内であることを特徴とするシートに関する。更に、厚みが０．５〜３ｍｍであり、好ましくは０．７〜１．５ｍｍであることを特徴とするシートに関する。
また、無機充填剤を含むシートに関する。
更にまた、発泡シートが、脂肪族ポリエステル樹脂を１０〜３０重量％混合した芳香族ポリエステル樹脂から得られることを特徴とするシートに関する。
また、一軸延伸されたことを特徴とするシートに関する。
【００１２】
本発明はまた、上記のシートから製造された、飲料または食料容器に関する。
さらに、密封が熱密閉で行われる容器に関する。
また、７０ｍｌ／ｍ^２／２４ｈ／ａｔｍ未満の透過率と同等の酸素バリア特性を有するフィルムが接着された発泡シートを用いて製造された果汁飲料または殺菌牛乳用の容器に関し、好ましくは、シートに接着されたフィルムの酸素透過率が１０ｍｌ／ｍ^２／２４ｈ／ａｔｍ未満であることを特徴とする容器に関する。
【００１３】
【発明の実施の形態】
延伸発泡シートの製造に好ましく用いられるポリエステル樹脂は、コポリエチレンテレフタレートであって、そのテレフタル酸のユニットの２〜２０モル％がイソフタル酸及び／又はナフタレンジカルボン酸から誘導されるユニットで代替されたものが挙げられる。
コポリエチレンテレフタレートは、イソフタル酸から誘導されたユニットを４〜１０％含むことが好ましい。
樹脂の固有粘度は、０．８ｄｌ／ｇ超である（ＡＳＴＭ Ｄ４６０３−８６に基づき、２５℃で重量比６０：４０のフェノールとテトラクロロエタン溶液で計測）。
【００１４】
溶解強さは２８０℃で２ｃＮ（センチニュートン）超で、好ましくは１０〜１００ｃＮの間であり、溶解粘度は少なくとも２８０℃で１２００ＰＡＳで０に近づくずれ速度であり、好ましくは２０００〜２００００ＰＡＳである。
樹脂は好ましくは１６０℃〜２１０℃の温度で、約０．７〜０．７５ｄｌ／ｇ未満のＩ．Ｖ．を有する樹脂を、０．０４〜２重量％の量利用される芳香族テトラカルボン酸、好ましくはピロメリト酸二無水物の存在下でアップグレードすることにより得られる。発泡シートの製造は、周知の方法で行われる。
好ましい方法は、米国特許第５３６２７６３号に記載された方法であり、ここに参考として採用する。
【００１５】
溶解強さ及び溶解粘度は、以下に特定する方法により測定される。
シートを形成する樹脂の溶解強さは、シート製造に用いられた樹脂の値より低い値を示す。
本発明の延伸発泡シートは、周知の方法により、かさ密度が５０〜７００ｋｇ／ｍ^３、好ましくは２００〜４００ｋｇ／ｍ^３、厚みが０．５〜５ｍｍである発泡シートを延伸することにより得られる。
延伸シートの厚みは延伸比に応じて減少するが、通常０．２〜３ｍｍ、好ましくは０．６〜１．２ｍｍである。
【００１６】
二軸方向に延伸されたシートの密度は、通常延伸前のシートのそれより高い。
使用された発泡剤が液体炭化水素の場合、密度は減少する。
一軸延伸されたシートは、延伸前のシートより低い密度を有する（密度の低下は、二軸延伸に利用するのと異なる器具を一軸延伸で利用することに起因する）。
一軸及び二軸延伸で適用できる延伸比は１．１：１〜５：１である。
一軸延伸シートの場合、望ましい機械的特性を得るため、特に衝撃抵抗の強化のため、延伸比１．２：１で十分である。
低密度と高い衝撃特性を有するため、一軸延伸シートは飲料及び食料の容器製造に特に適している。
二軸延伸（機械方向及びそれと直角方向に対する）は同時にまたは連続して行うことができる。
【００１７】
延伸温度は、通常８０℃〜１２０℃である。
滞留時間は数秒から６０秒以上である。
一軸延伸は、９５℃〜１１０℃に熱せられ、異なる周円スピードで回転する一連のロールの列の上で行うことができる。
一軸延伸は、機械方向にまたはそれと直角方向に行うことができる。
多くの場合、延伸シートを通常１６０℃〜２２０℃の温度でヒートセットすることが好ましい。
ヒートセットには、シートを寸法的に安定させる効果（収縮が著しく減少する）及び機械的特性を向上させる効果がある。
【００１８】
発泡シートのガスバリア特性を向上する目的のため、シートをポリエステル樹脂フィルムまたはガスバリア特性を有する他の素材でコーティングすることもできる。
シートをポリエステルフィルムでコーティングする場合、フィルムにガスバリア特性を付与する表面処理を施す、又はアルミニウム及びアルミニウムとシリコンの酸化物（Ａｌ_２Ｏ_３及びＳｉＯ_ｘ）といったガスバリア特性を有する素材を加えることによりポリエステルフィルムにガスバリア特性を付与することができる。
【００１９】
表面処理の代表例として、リチウムポリシリケートまたはカリウムポリシリケート（litium or potassium polysilicate）の層をフィルムに塗布する処理が挙げられる。この処理により酸素透過率を０．３ｍｌ／ｍ^２／２４ｈ／ａｔｍ以下という非常に低い値に抑えることができる。
アルミニウムやＡｌ及び／又はＳｉの酸化物の層を形成するには周知の方法を用いることができる。
【００２０】
表面処理とガスバリア素材の添加は、通常ポリエステルフィルムが７０ｍｌ／ｍ^２／２４ｈ／ａｔｍ（ＡＳＴＭ１４３４）未満の酸素透過率を実現するように選択され、行われる。Ａｌで金属化された、またはＡｌ及び／又はＳｉ酸化物でコーティングされたフィルムにおいて、酸素透過率は０．３ｍｌ／ｍ^２／２４ｈ／ａｔｍ未満に低下させることができる。酸素透過率は１０ｍｌ／ｍ^２／２４ｈ／ａｔｍ未満であることが好ましい。
アルミニウムにより金属化されたポリエステルフィルムで商業的に入手可能なものとして、ヌロール社のＮｕ Ｒｏｌｌ（Ｎｕ Ｒｏｌｌはヌロール社の登録商標）が挙げられる。
【００２１】
ガスバリア特性を有するフィルムをシートに接着した場合、容器の飲料や食料に接する側のフィルム面は処理をしていない面となる。
また、例えばインクや他のもので印刷する場合など様々な要件により、要件に応じた処理をされたフィルムを外層とし、フィルムが接着された発泡シートを内層とすることも可能である。
ガスバリア特性を有するフィルムや他のフィルムを発泡シートに接着させる方法は糊付け又は熱成層又は共有押し出しなど周知の方法を用いることができる。また、発泡ポリエステルシートをポリエステル樹脂とは異なる熱密閉可能な重合体の層で覆うことも可能である。
【００２２】
延伸発泡シートの剛性は厚みに対応しており、厚さが増すにつれ（比例はしないが）剛性が増す。シートの剛性を高めるため、無機充填剤（２０重量％程度まで使用可能）を使用することができる。充填剤の例として、シリカ、アルミナ、二酸化チタン、炭酸カルシウムなどが挙げられる。
容器は、周知の方法により折り目付けによって容器の形になるようにシートに押圧されたパターンにそって折り曲げることにより作成される。
容器は、最終目的に応じて異なる形状や容量をもたせることができる。立方体、長方形、ピラミッド形状などが利用できる。通常、飲料や果汁飲料の容器の容量は０．２〜２リットルである。
延伸発泡シートの表面特性により、簡単にインク付け可能である。
延伸シートは高い衝撃抵抗性を有するので、シートから得られた容器は衝撃抵抗を必要要件とする条件で利用されるのに適している。
【００２３】
本発明の延伸発泡シートの製造に用いられ、上記特徴を有するポリエステル樹脂は、芳香族ジカルボン酸（aromatic bicarboxylic acid）、好ましくはテレフタル酸を、エチレングリコールや１，４−ブタン−ジオールといった２〜１２個の炭素原子のジオールで重縮合することにより、または芳香族ジカルボン酸（aromatic bicarboxylic acid）のジメチルエステルをジオールとエステル交換反応しヒドロキシエステルを重縮合することにより、得られる。
好ましくはテレフタル酸から誘導されるユニットの２０モル％までがイソフタル酸及び／又はナフタレンジカルボン酸から誘導されるユニットで代替されたポリエチレンテレフタレート共重合体から選ばれる樹脂である。
【００２４】
発泡シートに生分解性及び／又は堆肥としての利用可能性をもたせるために、シートの製造に用いられるポリエステル樹脂に、１０〜３５重量％の生物分解性の脂肪族ポリエステル樹脂を混ぜ、混合物をテトラカルボン酸の、好ましくは芳香族のものの二無水物の存在化で行われる固体での重付加の反応をさせることができる。
【００２５】
好ましい二無水物として、ピロメリト酸無水物が挙げられ、樹脂の総量の０．０５〜２重量％の範囲で用いられる。
固体での重付加反応はおよそ１５０〜２２０℃の温度で、樹脂の固有粘度が０．７ｄｌ／ｇ（２５℃でフェノールとテトラクロロエタンが重量比６０／４０の混合物中で粘度を計る）超を実現するように、及び、樹脂が発泡できるに足りる溶解強さの値を有するよう選択された、単位時間と二無水物の濃縮で行われる。
固有粘度は通常０．８から１．２ｄｌ／ｇである。
【００２６】
適切な溶解強さは８ｃＮ超、好ましくは２０ｃＮ超である。
脂肪族ポリエステル樹脂は、２〜２２個の炭素原子を有するヒドロキシ酸またはそのラクトンまたはラクチムを重縮合することにより、または２〜２２個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸と２〜２２個の炭素原子を有する脂肪族または芳香族ジオールを重縮合することにより得られる。ポリエステルとして好ましいのはポリカプロラクトン（polycaprolactone）である。上記のポリエステルは、生分解性の性質を有している。
【００２７】
測定方法
ＡＳＴＭ Ｄ３８３５基準に基づき、２８０℃でジオフェルト（Goeffert）レオメーターを用いてレオロジー測定が行われる。
溶解強さの測定は、ジオフェルトレオメーター２００２（Goeffert rheometer 2002）の毛管から押し出された素材を延伸するために必要な力をｃＮで測定することで決定する。
測定のため、ジオフェルトレオメーター２００２の毛管の出口にレオテンス装置（Rheotens apparatus）が加えられる。
【００２８】
押し出し条件は以下の通りである。
ピストンスピード：０.２ｍｍ/秒
金型直径：２ｍｍ
毛管長さ：３０ｍｍ
試験温度：２８０℃
加速度：２.４ｃｍ/秒^２
各測定は２回繰り返され、２回の測定の平均を採用した。
【００２９】
結晶化率は、トランス配置及びゴーシュ配置間の比率からＡＴＲ（全反射吸収）方法により決定される。ＡＴＲ器具はパーキンモデル２０００ＦＴ−ＩＲに取付けられる。１４１０ｃｍ^{- １}での吸収を参考帯として用いた。
以下の実施例は、当発明の範囲を限定する意図はなく、説明のために記載してある。
【００３０】
例１
厚さ０．７ｍｍ、密度３７５ｋｇ／ｍ^３で、１２０℃で５分間熱せられても結晶化度が１５％以上にならないような結晶化率を有する、発泡ＣＯＰＥＴ（イソフタル酸を4重量％含んだコポリエチレンテレフタレート）の一軸延伸（延伸比１．１：１）シートに、折り目付けることによって平行六面体形を有する容器となるようにデザインを押圧する。
延伸シートは、密度４５０ｋｇ／ｍ^３、厚さ１．１ｍｍ、セルの平均直径が３００ミクロンで結晶化度容量が８％である発泡シートから得られる。
フランクトビス・チースト（Franctovis Ceast）衝突器具を用いて計測した総衝撃エネルギーは０．４１Ｊである。延伸後（延伸比１．２：１）のエネルギーは０．５９Ｊである。
発泡シートは、溶解強さが２８０℃で１５０ｃＮ、溶解粘度が３００℃で１８００ＰＡＳで１０ｒａｄ／秒で固有粘度が１．２４ｄｌ／ｇであるＣＯＰＥＴから得られ、ＣＯＰＥＴを０．４重量％のピロメリト酸二無水物の存在下で２１０℃で０．７ｄｌ／ｇのＩ．Ｖ．とアップグレードすることで製造される。
容器は、熱密閉により閉じられる。密閉部は空気遮断性を有し、引き裂いたり、切断等の方法により容易に開封される。
【００３１】
例２
例１に挙げられた特徴を有する一軸延伸発泡シートは、容器のリサイクル可能性に対応した糊を用いて、厚さ１５ミクロンのヌロール社製のＮｕ Ｒｏｌｌ金属化フィルムに接着される。
当該シートは液体用の容器の製造に利用される。
【００３２】
例３
イソフタル酸を4重量％含み、１０重量％のユニオンカーバイド社のポリカプロラクトンＵＣＰＣＬ７８７と混合され、その後インヘレント粘度が０．８５ｄｌ／ｇとなるように１８０℃で固体での重付加をされたコポリエチレンテレフタレートから製造された発泡シートから得られ、厚さ１．２ｍｍ、密度１８０ｋｇ／ｍ^３で、１２０℃で５分間熱せられても結晶化度が１５％以上にならないような結晶化率を有する、二軸延伸発泡シート（両方向への延伸比３：１）に、折り目付けることによって平行六面体形を有する容器となるようにデザインを押圧する。
折り目づけられたシートは、中型の商品棚に陳列可能な牛乳及び果汁飲料用の容器の形成に用いられる。
容器は、熱密閉により閉じられる。密閉部は空気遮断性を有し、引き裂いたり、切断等の方法により容易に開封される。堆肥製造に用いられる通常の処理を施された容器は、堆肥となる。
【００３３】
例４
例３に挙げた特徴を有する発泡ＰＥＴシートは、容器の再利用可能性に対応した糊を用いて、厚さ１５ミクロンのヌロール社製のＮｕ Ｒｏｌｌ金属化フィルムに接着される。
当該シートはバリア特性を有し、液体用の容器の製造に利用される。
【００３４】
【発明の効果】
本発明の芳香族延伸ポリエステル樹脂発泡シートは、押圧されたデザインが長時間にわたり保持され、またデザインをスタンプする際に素材の折りたたみに障害となる破損を引き起こさないという条件を満たし、ボール紙を代替するに足りる剛性を示し高い衝撃抵抗を有する。また、容器の密閉を可能とする熱密閉が可能である。このため、飲料や食料の容器の製造に適している。

Claims (19)

1. 密度が７００ｋｇ／ｍ^３未満であり、折りたたむことにより容器となるようなデザインが押圧され、１２０℃で５分間加熱した場合でも結晶化度が１５％以上にならないような結晶化率を有する、飲料容器及び食料容器の製造に適した、芳香族ポリエステル樹脂製の一軸または二軸延伸発泡シート。
2. 前記シートが、イソフタル酸及び／又はナフタレンジカルボン酸から誘導されたユニットを２〜２０モル％含むコポリエチレンテレフタレートから得られることを特徴とする、請求項１に記載のシート。
3. 前記シートが、１．１〜５：１の割合で延伸されることを特徴とする、請求項１および２記載のシート。
4. 前記ポリエステル樹脂が、溶解強さが１ｃＮ超であり、溶解粘度が１５００ＰＡＳ超でずれ速度が０に近づく（２８０℃で測定）ことを特徴とする、請求項１から３に記載のシート。
5. 前記ポリエステル樹脂が、１〜１０重量％のポリアミドと混合されることを特徴とする、請求項１から４に記載のシート。
6. 前記シートにポリエステルフィルムが接着され、前記ポリエステルフィルムの酸素透過率が７０ｍｌ／ｍ^２／２４ｈ／ａｔｍ未満（ＡＳＴＭ１４３４に基づく測定）であることを特徴とする、請求項１から５記載のシート。
7. 前記ポリエステルフィルムが、アルミニウムにより金属化され、またはアルミナまたはシリコン酸化物の層でコーティングされ、もしくはカリウムまたはリチウムポリシリケート（potassium or lithium polysilicates）によりコーティングされたことを特徴とする、請求項６に記載のシート。
8. ガスバリア特性を有するフィルムが前記延伸発泡シートに対して、糊を用いてまたは熱成層により接着されることを特徴とする、請求項１から５に記載のシート。
9. 前記発泡シートの密度が６０〜５００ｋｇ／ｍ^３の範囲内であることを特徴とする、請求項１から８に記載のシート。
10. 前記発泡シートの密度が１００〜４００ｋｇ／ｍ^３の範囲内であることを特徴とする、請求項９に記載のシート。
11. 厚みが０．５〜３ｍｍであることを特徴とする、請求項１から１０に記載のシート。
12. 厚みが０．７〜１．５ｍｍであることを特徴とする、請求項１１に記載のシート。
13. 前記シートが無機充填剤を含む、請求項１から１１に記載のシート。
14. 前記発泡シートが、脂肪族ポリエステル樹脂を１０〜３０重量％混合した芳香族ポリエステル樹脂から得られることを特徴とする、請求項１から１３に記載のシート。
15. 前記シートが一軸延伸されたことを特徴とする、請求項１から１４記載のシート。
16. 請求項１から１５に記載のシートから製造された、飲料または食料容器。
17. 前記容器の密封が熱密閉で行われる、請求項１６に記載の容器。
18. 前記発泡シートに対し、７０ｍｌ／ｍ^２／２４ｈ／ａｔｍ未満の透過率と同等の酸素バリア特性を有するフィルムが接着された、請求項１から１７に記載のシートを用いて製造された果汁飲料または殺菌牛乳用の容器。
19. 前記シートに接着された前記フィルムの酸素透過率が１０ｍｌ／ｍ^２／２４ｈ／ａｔｍ未満であることを特徴とする、請求項１８に記載の容器。