JP4180691B2 - 圧縮機の消音装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷蔵庫等に使用される圧縮機に関し、特にその消音装置に関するものである
【0002】
【従来の技術】
近年のこの種の圧縮機は、エネルギー効率向上の見地から高効率化が、また環境問題の見地から低騒音化が要望されている。そのため、圧縮機はそれ自体の効率向上と共に、その消音装置による消音効果を目的として、複数の消音室や冷媒通路を用いて様々な形状のものが提案されている。
【0003】
以下図4を参照しながら、従来の圧縮機の消音装置の一例について説明する。図4は従来の圧縮機の消音装置の概略構成を示す断面図である。この図において、21は連通管24を介して図示しないピストン部と接続する第1消音室であり、22は第1消音室21と仕切板25によって上下に仕切られた第2消音室である。冷媒通路23は、その入口27が第1消音室21と第2消音室22とのほぼ境界位置の側方に設けられ、入口27から所定距離直進した後に屈曲して第1消音室21に連通する出口28に到っている。直進部40は、第1消音室21の底面及び第2消音室22の天面に沿って配され、屈曲部41は直角に折れ曲がっている。直進部40の途中には消音用孔26が設けられ、第2消音室22に連通している。
【0004】
以上のように構成された圧縮機の消音装置の動作について説明すると、まず、圧縮機に戻ってきた冷媒ガス29は、入口27から入って直進部40の消音用孔26にて第2消音室22にその一部を漏らしつつ冷媒通路23を直進する。そして直角に折れ曲がった屈曲部41を通過後、出口28から第1消音室21に入ってから、連通管24を通ってピストン部へ送られて圧縮される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、圧縮機の効率は冷媒ガス29の流通経路の圧力抵抗に依存するため、圧縮機内を流通する冷媒ガスの通路断面積が一番小さい消音装置の中の冷媒通路23で、いかに消音効果を維持しつつ圧力抵抗を小さくするかが重要になる。しかしながら上記従来例のような構成では、冷媒ガス29の直進部40の直進方向に対し90°曲がった屈曲部41で圧力抵抗が高くなるため、圧縮機の効率が低下するという問題を有していた。
【0006】
そこで、圧縮機の効率を向上させるために冷媒通路23の断面積を大きくすることが考えられるが、それでは圧縮機の騒音がピストン部から消音装置の中を通る際に外部に伝搬し易くなるという問題が生じる。
【0007】
本発明は上記問題点に鑑み、消音効果を維持しつつ、冷媒通路での圧力抵抗の低減により圧縮機の効率を向上させることのできる圧縮機の消音装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本願の第1発明は、連通管を介してピストン部と接続する第1消音室と、この第1消音室と仕切板によって上下に仕切られた第2消音室とを備え、入口が第1消音室と第2消音室とのほぼ境界位置の側方に設けられ、入口から所定距離直進した後に屈曲して出口に到り、出口が第1消音室に連通する冷媒通路を有し、冷媒通路の直進部の途中に設けられた消音用孔が第2消音室に連通する圧縮機の消音装置において、冷媒通路の屈曲部が湾曲して第1消音室に連通していることを特徴とする。
【0009】
また上記目的を達成するために本願の第2発明は、連通管を介してピストン部と接続する第1消音室と、この第1消音室と仕切板によって上下に仕切られた第2消音室とを備え、入口が第1消音室と第2消音室とのほぼ境界位置の側方に設けられ、入口から所定距離直進した後に屈曲して出口に到り、出口が第1消音室に連通する冷媒通路を有し、冷媒通路の直進部の途中に設けられた消音用孔が第2消音室に連通する圧縮機の消音装置において、冷媒通路の屈曲部が複数段に折曲がって第1消音室に連通していることを特徴とする。
【0010】
上記本願の第1、第2発明によれば、冷媒ガスは入口から直進して消音用孔にて第2消音室にその一部を漏らしつつ冷媒通路を通過し、出口から第1消音室に一旦入ってから、連通管を通ってピストン部に送られて圧縮される。その際、従来では冷媒ガスの直進方向に対し直角に屈曲した冷媒通路の屈曲部で圧力抵抗が生じていたが、本発明ではその屈曲部を湾曲させたり、複数段に折曲げて第2消音室に連通させているので、冷媒ガスの進行を妨げずに冷媒通路での圧力抵抗を低減させて圧縮機の効率を向上させることができる。その上、結果的には冷媒通路を直進する冷媒ガスの進路を略90℃方向転換しているので冷媒通路の断面積を大きくする必要がなく、消音効果を維持することができる。
【0011】
更に上記各発明において、冷媒通路の一定区間の断面積を小さくすることによれば、圧縮機の騒音を低減させるのに好適になる。例えば、冷媒ガスが前記各屈曲部の通路外側部分を流れようとすることから、第1消音室側の冷媒通路内周部を盛り上げることによって断面積を小さくすれば、圧力損失を増大せず、圧縮機の効率をあまり低下させない。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の圧縮機の消音装置の一実施形態について図1〜図3を参照しながら説明する。
【0013】
第1実施形態における圧縮機の消音装置の概略構成を示す図1において、1は連通管4を介して図示しないピストン部と接続する第1消音室であり、2は第1消音室1と仕切板5によって上下に仕切られた第2消音室である。冷媒通路3はその入口7が第1消音室1と第2消音室2とのほぼ境界位置の側方に設けられ、入口7から所定距離直進した後に屈曲し、第1消音室1に連通する出口8に到っている。冷媒通路3は筒形状をしており、直進部10の途中には消音用孔6が設けられ、第2消音室2に連通している。つまり第1実施形態の冷媒通路3は、第1消音室1の底面及び第2消音室2の天面に沿って直進する直進部10と、消音孔6を超えた部分から曲率半径Rで上方に滑らかに湾曲する屈曲部11とから構成される。曲率半径Rは、通路径Lに対して3L以上4L以下とする。
【0014】
以上のように構成された圧縮機の消音装置の動作について説明すると、まず、圧縮機に戻ってきた冷媒ガス9は、冷媒通路3の入口7から直進して直進部10の消音用孔6にて第2消音室2にその一部を漏らしつつ、曲率半径Rで湾曲した屈曲部11を通過する。そして出口8から第1消音室1に入ってから、連通管4を通ってピストン部に送られて圧縮される。圧縮機の効率は冷媒ガス9の流通経路の圧力抵抗に依存するが、第1実施形態では圧縮機内の通路の断面積が一番小さい冷媒通路3に曲率を設けることによって滑らかに湾曲する屈曲部11を形成しているので、圧力抵抗が殆ど生じないため圧縮機の効率が向上する。
【0015】
その効果について従来例との比較を(表1)に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
図2は圧縮機の消音装置の第2実施形態の概略構成を示している。この実施形態では、冷媒通路3の、曲率中心側(第1消音室側)の屈曲部21内周を盛り上げて膨出部21aを形成することによって、冷媒通路3の一定区間でその断面積を小さくしている。この断面積の縮小度合は、冷媒通路3のその他の部分での断面積の4分の1を上限とする。
【0018】
第2実施形態において、その他の構成部分は第1実施形態と同様であるので説明を省略する(同一部分に共通符号を付す)。
【0019】
以上のように構成された圧縮機の消音装置の動作について説明すると、まず、圧縮機に戻ってきた冷媒ガス9は、冷媒通路3の入口7から直進して直進部20の消音用孔6にて第2消音室2にその一部を漏らしつつ、屈曲部21の曲率中心側の内周を盛り上げた膨出部21a部分を通過する。そして出口8から第1消音室1に入ってから、連通管4を通ってピストン部に送られて圧縮される。圧縮機の効率は冷媒ガス9の流通経路の圧力抵抗に依存するが、第2実施形態では第1実施形態と同様に冷媒通路3に曲率を設けて滑らかに湾曲させた屈曲部21を設けているので、冷媒ガス9の進行を妨げないため冷媒通路3での圧力抵抗を低減させて圧縮機の効率が向上し、更に内周部を盛り上げた膨出部21aを設けているので、通路の一定区間の断面積が小さくなることにより消音装置の外壁から外部に伝搬する騒音を抑えることができる。尚、消音装置に入ってきた冷媒ガス9は、通路外側部分を流れようとするため、その通路の内周部を盛り上げたことによる圧力損失は生じず、圧縮機の効率はあまり低下しない。
【0020】
図3は圧縮機の消音装置の第3実施形態の概略構成を示している。第3実施形態において、その他の構成部分は第1実施形態及び第2実施形態と同様であるので説明を省略する(同一部分に共通符号を付す)。
【0021】
第3実施形態では、冷媒通路3の直進部30は第1実施形態と同様に直進し、屈曲部31は複数段に折曲げて形成している。この屈曲部31は4段以上折曲げるようにする。冷媒通路3の屈曲部31を複数段に折曲げてカーブさせることにより、第1実施形態のように曲率半径Rで湾曲した屈曲部11と同様の効果が得られる。また、第3実施形態において第2実施形態のように、第1消音室1側の屈曲部31内周を盛り上げて形成してもよく、その場合も冷媒通路3の一定区間の断面積を小さくできることにより、上記のような同様の効果が得られる。
【0022】
第3実施形態の効果について従来例との比較を(表2)に示す。
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、冷媒通路を湾曲させたり複数段に折曲げることで、冷媒通路での圧力抵抗を低減し、消音効果を維持しつつ圧縮機の効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧縮機の消音装置の第1実施形態の概略構成を示す縦断側面図。
【図2】同上の第2実施形態の概略構成を示す縦断側面図。
【図3】同上の第3実施形態の概略構成を示す縦断側面図。
【図4】従来例の概略構成を示す縦断側面図。
【符号の説明】
1 第1消音室
2 第2消音室
3 冷媒通路
4 連通管
5 仕切板
6 消音用孔
7 冷媒通路の入口
8 冷媒通路の出口
9 冷媒ガス
10、20、30 直進部
11、21、31 屈曲部
21a 膨出部
Claims (3)
- 連通管を介してピストン部と接続する第1消音室と、この第1消音室と仕切板によって上下に仕切られた第2消音室とを備え、入口が第1消音室と第2消音室とのほぼ境界位置の側方に設けられ、入口から所定距離直進した後に屈曲して出口に到り、出口が第1消音室に連通する冷媒通路を有し、冷媒通路の直進部の途中に設けられた消音用孔が第2消音室に連通する圧縮機の消音装置において、冷媒通路の屈曲部が湾曲して第1消音室に連通していることを特徴とする圧縮機の消音装置。
- 連通管を介してピストン部と接続する第1消音室と、この第1消音室と仕切板によって上下に仕切られた第2消音室とを備え、入口が第1消音室と第2消音室とのほぼ境界位置の側方に設けられ、入口から所定距離直進した後に屈曲して出口に到り、出口が第1消音室に連通する冷媒通路を有し、冷媒通路の直進部の途中に設けられた消音用孔が第2消音室に連通する圧縮機の消音装置において、冷媒通路の屈曲部が複数段に折曲がって第1消音室に連通していることを特徴とする圧縮機の消音装置。
- 冷媒通路の一定区間の断面積を小さくしている請求項1または2記載の圧縮機の消音装置。
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