JP4180146B2 - 電車と併結運転可能な気動車の動力制御装置 - Google Patents

電車と併結運転可能な気動車の動力制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道の軌道上をエンジンによって走行する、電車と併結運転可能な気動車の動力制御装置に関し、より詳しくは、電車と併結運転される際にエンジンの動力を好適に制御し、電車との良好な協調運転を可能とする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
旅客を輸送する鉄道車両は、都市部や主要路線等の電化区間を電動モータによって走行する「電車」と、地方路線等の非電化区間をエンジンによって走行する「気動車」とに大別される。
【0003】
ところで、非電化区間に点在している観光地や保養地等に向かって、気動車で編成した直通列車を都市部から直通運転することができれば、これまで途中駅で電車から気動車への乗り換えを余儀なくされていた多くの観光客の利便性を向上させることができる。しかしながら、都市部では過密な列車ダイヤが組まれているため、気動車で編成した直通列車を列車ダイヤに新たに組み入れることはなかなか困難である。そこで、近年、電車編成の列車と気動車編成の列車とを併結し、列車密度の高い都市部の線区を一緒に走行させることにより、列車ダイヤを大幅に変更することなく、気動車編成の列車を都市部から観光地や保養地等に直通運転する試みが種々なされている。
【0004】
しかしながら、電車の動力制御が電動モータに供給する電流または電圧の制御によって行われるのに対し、気動車の動力制御はエンジンに供給する燃料の制御によって行われる。これにより、電車と気動車との併結運転を可能とするためには、特別な動力制御装置を必要とするが、このような動力制御装置の一例が特公平6−22364号公報に記載されている。
【0005】
この特公平6−22364号公報に記載された動力制御装置の概略構造を、図9を参照して説明すると、運転士が主幹制御器を操作することによって選択されたノッチを表すノッチ指令信号は、引通線を介して気動車に搭載された変換装置aに入力する。すると、前記変換装置aを構成するノッチ変換器bは、ノッチ指令信号を判別し、ノッチ情報として電車引張力検知器cに出力する。
【0006】
一方、速度発電機から得られる速度情報は、前記電車引張力検知器cおよび動車ノッチ別引張力検知器dにそれぞれ入力する。すると、前記電車引張力検知器cは、ノッチ情報と速度情報とに基づいて電車側の引張力を判別し、引張力情報として動車選択ノッチ判定器eに出力する。
同時に前記動車ノッチ別引張力検知器dは、速度情報に基づいて気動車側の引張力を判別し、ノッチ別引張力情報として動車選択ノッチ判定器eに出力する。
【0007】
このとき、前記動車選択ノッチ判定器eは、気動車側の引張力が電車側の引張力を上回らないような気動車側のノッチ信号を判定し、動車ノッチ情報として動車ノッチ出力変換器fに出力する。すると、前記動車ノッチ出力変換器fは、動車ノッチ情報を気動車側のノッチ指令信号に変換し、ディーゼルエンジンおよびコンバータに出力してその作動を制御する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述した特公平6−22364号公報に記載の動力制御装置によれば、指令系統が全く異なる電車と気動車とを併結して運転することが可能となる。
【0009】
しかしながら、上述した特公平6−22364号公報に記載された動力制御装置においては、気動車側の引張力が電車側のそれを上回らないように、気動車側のノッチ指令信号が生成される。
これにより、気動車に乗車している乗客の数が少なくて気動車の車体重量が低い場合であっても、気動車側の引張力が過大に設定され、駆動輪の粘着限界を上回って駆動輪が空転するなどして、併結された電車との協調運転を滑らかなものにできなくなるおそれがある。
【0010】
一方、電車の引張力は、低速度域においてほぼ一定となる特性を有している。これに対して、気動車側の引張り力は、トルクコンバータの作動特性上、低速度域において一定となることはない。
したがって、互いに併結された電車および気動車を低速度域においても滑らかに協調運転できるようにするためには、気動車側の低速度域における引張力を、電車側の引張力に合わせる必要がある。
しかしながら、上述した特公平6−22364号公報に記載された動力制御装置は、このような機能を有してはいない。
【0011】
そこで、本発明は、上述した従来技術が有する問題点を解消し、併結された電車との協調運転をより滑らかなものとすることができる気動車の動力制御装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明の電車と併結運転可能な気動車の動力制御装置は、 鉄道の軌道上をエンジンで走行する、電車と併結運転可能な気動車の動力制御装置であって、
互いに併結された電車および気動車を運転する運転士によるノッチ指令に応じて前記エンジンの作動を制御する電子制御手段と、
前記気動車の車体重量を検出する車体重量検出手段と、
前記気動車の走行速度を検出する走行速度検出手段と、を備え、
前記電子制御手段は、前記車体重量検出手段が検出した車体重量に基づいて乗車率を算出する乗車率算出部と、
前記エンジンの作動を制御する制御信号と前記走行速度との関係を表した制御マップを、前記ノッチ指令および前記乗車率にそれぞれ対応させて記憶する制御マップ記憶部と、
この制御マップ記憶部に記憶した複数の制御マップの中から、前記乗車率算出部によって算出された乗車率と前記ノッチ指令とに対応する制御マップを選択する制御マップ選択部と、
この制御マップ選択部によって選択された制御マップから、前記走行速度検出手段が検出した走行速度に対応する制御信号を読み取って前記エンジンに送出する制御信号送出部と、を有し、
前記気動車の走行速度がトルクコンバータを作動させる変速段領域の速度であると判定されたときに、前記選択された制御マップに基づいて前記エンジンの動力を制御することを特徴とする。
【0013】
また、前記制御マップは、前記気動車の走行速度が変速段領域の速度であり、かつ前記電車の引張力が一定となるときに、前記気動車の引張力を電車の引張力に合わせつつ一定となるように、前記エンジンの駆動力を一定に保つ制御信号を出力する。
【0014】
すなわち、本発明による電車と併結運転可能な気動車の動力制御装置は、運転士によるノッチ指令と気動車の乗車率とに応じて選択した制御マップに基づいてエンジンの作動、すなわち気動車の引張力を制御するので、気動車の車体重量に応じた引張力を設定することができる。
これにより、過大な引張力が設定されて併結された電車を押し引きし、電車に衝撃を与えることがないから、併結された電車との協調運転を滑らかなものとすることができる。
また、本発明による電車と併結運転可能な気動車の動力制御装置は、電車の引張力が一定となる速度域において、気動車の引張力を電車の引張力に合わせつつ一定となるようにエンジンの作動を制御するので、併結された電車との協調運転をより一層滑らかなものとすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による一実施形態の電車と併結運転可能な気動車の動力制御装置について、図1乃至図8を参照して詳細に説明する。
ここで、図1は本発明を適用する気動車が電車と併結された状態を模式的に示す側面図、図2は図1中に示した動力制御装置の構造を示すブロック図、図3は図2に示した動力制御装置の作動を示すフローチャート図、図4乃至図8は各ノッチ指令における気動車および電車の引張力を比較して示すグラフ図である。
【0016】
図1に示したように、本発明を適用する気動車1は、鉄道の軌道K上をディーゼルエンジン2によって走行するもので、ディーゼルエンジン2が出力した駆動力は、トルクコンバータを内蔵した変速機3によって変速した後、プロペラシャフトを介して駆動輪4に伝達される。また、気動車1は、軌道K上を電動モータ5によって走行する電車6と、連結器7を介して併結運転可能とされている。
【0017】
互いに併結された気動車1および電車6の走行は、それぞれの運転台に設けられた主幹制御器8,9、および図示されないブレーキ装置を運転士が操作することによって制御される。
また、前記主幹制御器8,9間を結ぶ引通線10には、電車6の電動モータ5の作動を制御する動力制御装置11と、気動車1のディーゼルエンジン2および変速機3の作動を制御する動力制御装置100とがそれぞれ接続されている。
これにより、運転士が主幹制御器8,9のいずれか一方を操作して選択したノッチを表すノッチ指令信号は、引通線10を介して動力制御装置11,100にそれぞれ伝達される。
【0018】
気動車1の前記動力制御装置100は、図2に示したように、電子制御手段20と車体重量検出手段31、および走行速度検出手段32とを有している。
【0019】
前記電子制御手段20は、互いに併結された電車6および気動車1を運転する運転士が選択したノッチに応じて、ディーゼルエンジン2の作動を制御するもので、乗車率算出部21、制御マップ記憶部22、制御マップ選択部23、制御信号送出部24を有している。
【0020】
前記乗車率算出部21は、車体重量検出手段31が検出した車体重量に基づいて、気動車1に乗車している乗客の乗車率を算出し、前記制御マップ選択部23に出力する。
なお、乗車率の算出は、気動車1が停車しているときに所定の時間間隔をおいて繰り返し行われる。そして、気動車1が走行を開始した時点の乗車率の値は、気動車1が次に停車するまで保持されるようになっている。
【0021】
前記制御マップ記憶部22は、ディーゼルエンジン2に送出する制御信号を気動車1の走行速度に対応させて記載した制御マップを、運転士が選択する1〜6の各ノッチと、乗車率算出部21が算出した0〜164%の乗車率とにそれぞれ対応させて記憶している。
なお、制御マップに記載される制御信号とは、ディーゼルエンジン2に供給する燃料の量を調整するガバナの作動を制御する信号である。
【0022】
また、前記制御マップ選択部23は、制御マップ記憶部22に記憶した複数の制御マップの中から、乗車率算出部21によって算出された乗車率と運転士が選択したノッチとの両方に対応する制御マップを選択する。すなわち、例えば乗車率が100%であり、かつノッチが3段の場合には、制御マップ選択部23は、乗車率が100%でノッチが3段の場合の制御マップを選択する。
【0023】
前記制御信号送出部24は、制御マップ選択部23が選択した制御マップに、走行速度検出手段32が検出した走行速度を対応させることにより、制御マップに記載された制御信号を読み取り、ディーゼルエンジン2に送出する。
また、この制御信号送出部24は、走行速度検出手段32が検出した走行速度を表す制御信号を、変速機3に送出する。すると、変速機3は、自身が保持する変速スケジュールに従い、1〜4の変速段を自動的に切り換えるとともに、内蔵するトルクコンバータを作動させる状態(変速段領域)と直結させる状態(直結段領域)とに自動的に切り換える。
【0024】
前記車体重量検出手段31は、気動車1の車体重量を検出するためのもので、台車上に車体を懸架する空気バネに供給する圧縮空気の空気圧、若しくは気動車の走行を制動するブレーキに対し車体重量に応じて供給する圧縮空気の空気圧を参照することにより、車体重量を検出する。
【0025】
前記走行速度検出手段32は、気動車1の走行速度を検出するために通常用いられている速度発電機から、速度信号を入手するものである。
【0026】
次に、上述のように構成された本実施形態の動力制御装置20の作動について、図3に示したフローチャートを参照して説明する。
【0027】
本実施形態の動力制御装置100は、ステップ(以下、Sで表す)1において、運転士が主幹制御器8,9のいずれかを操作することによって出された力行指令が引通線10を介して入力すると、S2において車体重量検出手段31が検出した気動車1の車体重量を入力する。すると、乗車率算出部21は、S3において入力した気動車1の車体重量に基づき、気動車1に乗車している乗客の乗車率を算出する。
【0028】
次いで、動力制御装置100は、S4において走行速度検出手段32から気動車1の速度信号を入力すると、S5において、気動車1の走行速度がトルクコンバータを作動させる変速段領域の速度であるのか、それともトルクコンバータを作動させない直結段領域の速度であるのかを判定する。
そして、気動車1の走行速度が変速段領域の速度であると判定されると、S6に進み、制御マップに基づいてディーゼルエンジン2の作動を制御する動力制御を開始する。
これに対して、気動車1の走行速度が直結段領域の速度であると判定されると、S7に進み、動力制御装置100は、運転士によるノッチ指令と等しいノッチ指令をディーゼルエンジンに送出する。
【0029】
S6に進んだ場合は、引き続くS8において、制御マップ選択部23が、制御マップ記憶部22に記憶されている多数の制御マップのなかから、引通線10を介して入力される運転士によるノッチ指令と、S3において算出された乗車率との両方に対応する制御マップを選択する。次いで、S9において、制御信号送出部24は、選択された制御マップに走行速度検出手段32が検出した走行速度を対応させることにより、制御マップに規定された制御信号を読み取り、ディーゼルエンジン2に送出する。そして、動力制御装置100は、気動車1の走行が停止するまで、S4からS7若しくはS9に至る制御ループを継続して実行する。
【0030】
次に、図4乃至図8を参照し、制御マップに基づいた動力制御装置100によるディーゼルエンジン2の制御について説明する。なお、以下に例示する制御マップによる動力制御は、乗車率が例えば100%の場合に対応するものであり、乗車率の値が増減することにより、その動力制御の内容は変化する。
【0031】
まず最初に、運転士が1ノッチを選択した場合には、動力制御装置20はディーゼルエンジン2に対し、無条件で1ノッチを指令する制御信号を送出する。
【0032】
これに対して、運転士が2ノッチを選択した場合には、図4に示したように、動力制御装置100は、変速段領域においては、運転士によるノッチ指令とは異なる3ノッチを指令する制御信号をディーゼルエンジン2に送出し、電車6の引張力と気動車1の引張力とを合わせる。そして、気動車1の走行速度が徐々に上昇して変速機3が直結段運転に移行すると、動力制御装置20は、運転士によるノッチ指令と等しい2ノッチを指令する制御信号をディーゼルエンジン2に送出する。
【0033】
また、運転士が3ノッチを選択した場合には、図5に示したように、動力制御装置100は、変速段領域の全域において3−5ノッチ、すなわち3ノッチと4ノッチとの間を細かく分割したうちの5番目のノッチをディーゼルエンジン2に指令する。しかし、気動車1の走行速度が徐々に上昇して直結段領域に移行した後には、動力制御装置100は、運転士によるノッチ指令と等しい3ノッチを継続してディーゼルエンジン2に指令する。
【0034】
運転士が4ノッチを選択した場合には、図6に示したように、動力制御装置100は最も低い速度領域aにおいて、3−5ノッチを指令する。
しかし、次の速度領域bにおいては、動力制御装置100は、気動車1の走行速度の上昇に応じ、ディーゼルエンジン2に指令するノッチを3−6ノッチと3−8ノッチとの間で徐々に増加させることにより、ディーゼルエンジン2の出力を徐々に増加させ、気動車1の引張力がほぼ一定となるように制御して電車6の引張力が一定となる領域に合わせる。
そして、その次の速度領域cにおいては、運転士によるノッチ指令と等しい4ノッチをディーゼルエンジン2に指令する。
また、気動車1の走行速度が徐々に上昇して直結段領域に移行した後には、動力制御装置100は、運転士によるノッチ指令と等しい4ノッチを継続してディーゼルエンジン2に指令する。
【0035】
運転士が5ノッチを選択した場合には、図7に示したように、動力制御装置100は最も低い速度領域aにおいて、3−5ノッチを指令する。
しかし、次の速度領域bにおいては、動力制御装置100は、気動車1の走行速度の上昇に応じ、ディーゼルエンジン2に指令するノッチを3−6ノッチと4−8ノッチとの間で徐々に増加させることにより、ディーゼルエンジン2の出力を徐々に増加させ、気動車1の引張力がほぼ一定となるように制御して電車6の引張力が一定となる領域に合わせる。
そして、その次の速度領域cにおいては、運転士によるノッチ指令と等しい5ノッチをディーゼルエンジン2に指令する。
また、気動車1の走行速度が徐々に上昇して変速機3が直結段領域に移行した後には、動力制御装置100は、運転士によるノッチ指令と等しい5ノッチを継続してディーゼルエンジン2に指令する。
【0036】
さらに、運転士が6ノッチを選択した場合には、図8に示したように、動力制御装置100は最も低い速度領域aにおいて、3−5ノッチを指令する。
しかし、次の速度領域bにおいては、動力制御装置100は、気動車1の走行速度の上昇に応じ、ディーゼルエンジン2に指令するノッチを3−6ノッチと5−8ノッチとの間で徐々に増加させることにより、ディーゼルエンジン2の出力を徐々に増加させ、気動車1の引張力がほぼ一定となるように制御して電車6の引張力が一定となる領域に合わせる。
そして、その次の速度領域cにおいては、運転士によるノッチ指令と等しい6ノッチをディーゼルエンジン2に指令する。
また、気動車1の走行速度が徐々に上昇して変速機3が直結段領域に移行した後には、動力制御装置100は、運転士によるノッチ指令と等しい6ノッチを継続してディーゼルエンジン2に指令する。
【0037】
すなわち、本実施形態の動力制御装置100は、運転士とディーゼルエンジン2との間に介在し、運転士によるノッチ指令とは異なるノッチ指令をディーゼルエンジン2に与えることがある。
そして、ディーゼルエンジン2に与えるノッチ指令は、運転士によるノッチ指令と乗車率とに応じて選択した制御マップに基づいて定まるものである。
これにより、各制御マップの内容を適切に設定することにより、気動車1の引張力を、気動車1の車体重量に応じた最適な値に設定することができる。
したがって、気動車1の引張力が過大に設定されて併結された電車6を押し引きし、電車6に衝撃を与えることがないから、併結された電車6との協調運転を滑らかなものとすることができる。
【0038】
また、本実施形態の動力制御装置100は、電車6の引張力が一定となる速度域において、気動車1の引張力を電車6の引張力に合わせつつ、一定となるようにディーゼルエンジン2の作動を制御するので、併結された電車6との協調運転をより一層滑らかなものとすることができる。
【0039】
以上、本発明による一実施形態の気動車の動力制御装置について詳しく説明したが、本発明は上述した実施形態によって限定されるものではなく、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態においては、気動車1の走行速度が直結段領域にあるときには、ディーゼルエンジン2に与えるノッチ指令を運転士によるノッチ指令と等しくしているが、直結段領域においても制御マップを用いてディーゼルエンジン2に与えるノッチ指令を適宜設定することもできる。
また、気動車1を駆動するエンジンは、ディーゼルエンジンに代えてガソリンエンジンとすることもできる。
【0040】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明による電車と併結運転可能な気動車の動力制御装置は、運転士によるノッチ指令と気動車の乗車率とに応じて選択した制御マップに基づいてエンジンの作動、すなわち気動車の引張力を制御するので、電車と併結運転可能な気動車の車体重量に応じた引張力を設定することができる。
これにより、過大な引張力が設定されて併結された電車を押し引きし、電車に衝撃を与えることがないから、併結された電車との協調運転を滑らかなものとすることができる。
また、本発明による電車と併結運転可能な気動車の動力制御装置は、電車の引張力が一定となる速度域において、気動車の引張力を電車の引張力に合わせつつ一定となるようにエンジンの作動を制御するので、併結された電車との協調運転をより一層滑らかなものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する気動車が電車と併結された状態を模式的に示す側面図。
【図2】図1中に示した動力制御装置の構造を示すブロック図。
【図3】図2に示した動力制御装置の作動を示すフローチャート図。
【図4】2ノッチにおける気動車および電車の引張力を比較して示すグラフ図。
【図5】3ノッチにおける気動車および電車の引張力を比較して示すグラフ図。
【図6】4ノッチにおける気動車および電車の引張力を比較して示すグラフ図。
【図7】5ノッチにおける気動車および電車の引張力を比較して示すグラフ図。
【図8】6ノッチにおける気動車および電車の引張力を比較して示すグラフ図。
【図9】特公平6−22364号公報に記載された動力制御装置の示すブロック図。
【符号の説明】
1 気動車(DC)
2 ディーゼルエンジン
3 変速機
4 駆動輪
5 電動モータ
6 電車(EC)
7 連結器
8,9 主幹制御器
10 引通線
20 電子制御手段
21 乗車率算出部
22 制御マップ記憶部
23 制御マップ選択部
24 制御信号送出部
31 車体重量検出手段
32 走行速度検出手段
100 動力制御装置

Claims (2)

  1. 鉄道の軌道上をエンジンで走行する、電車と併結運転可能な気動車の動力制御装置であって、
    互いに併結された電車および気動車を運転する運転士によるノッチ指令に応じて前記エンジンの作動を制御する電子制御手段と、
    前記気動車の車体重量を検出する車体重量検出手段と、
    前記気動車の走行速度を検出する走行速度検出手段と、を備え、
    前記電子制御手段は、
    前記車体重量検出手段が検出した車体重量に基づいて乗車率を算出する乗車率算出部と、
    前記エンジンの作動を制御する制御信号と前記走行速度との関係を表した制御マップを、前記ノッチ指令および前記乗車率にそれぞれ対応させて記憶する制御マップ記憶部と、
    この制御マップ記憶部に記憶した複数の制御マップの中から、前記乗車率算出部によって算出された乗車率と前記ノッチ指令とに対応する制御マップを選択する制御マップ選択部と、
    この制御マップ選択部によって選択された制御マップから、前記走行速度検出手段が検出した走行速度に対応する制御信号を読み取って前記エンジンに送出する制御信号送出部と、を有し、
    前記気動車の走行速度がトルクコンバータを作動させる変速段領域の速度であると判定されたときに、前記選択された制御マップに基づいて前記エンジンの動力を制御することを特徴とする電車と併結運転可能な気動車の動力制御装置。
  2. 前記制御マップは、前記気動車の走行速度が変速段領域の速度であり、かつ前記電車の引張力が一定となるときに、前記気動車の引張力を電車の引張力に合わせつつ一定となるように、前記エンジンの駆動力を一定に保つ制御信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の電車と併結運転可能な気動車の動力制御装置。
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