JPH11310126A - 電車と併結運転可能な気動車の動力制御装置 - Google Patents

電車と併結運転可能な気動車の動力制御装置

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JPH11310126A
JPH11310126A JP11725598A JP11725598A JPH11310126A JP H11310126 A JPH11310126 A JP H11310126A JP 11725598 A JP11725598 A JP 11725598A JP 11725598 A JP11725598 A JP 11725598A JP H11310126 A JPH11310126 A JP H11310126A
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沼 博 彦 柿
Hidenori Kashiwatani
谷 秀 憲 柏
Yorimitsu Sato
藤 頼 光 佐
Tomoaki Kito
頭 智 彰 鬼
Etsushi Fukazawa
沢 悦 史 深
Takao Fukuda
田 隆 男 福
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Hokkaido Railway Co
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Hokkaido Railway Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 併結された電車との協調運転をより滑らかな
ものとすることができる気動車の動力制御装置を提供す
る。 【解決手段】 本発明による電車と併結運転可能な気動
車1の動力制御装置100は、運転士とディーゼルエン
ジン2との間に介在し、運転士によるノッチ指令と車体
重量検出手段31が検出した車体重量とに応じて選択し
た制御マップに基づき、気動車1の引張力を、気動車1
の車体重量に応じた最適な値に設定する。これにより、
気動車1の引張力が過大に設定されて併結された電車6
を押し引きし、電車6に衝撃を与えることがないから、
併結された電車6との協調運転を滑らかなものとするこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道の軌道上をエ
ンジンによって走行する、電車と併結運転可能な気動車
の動力制御装置に関し、より詳しくは、電車と併結運転
される際にエンジンの動力を好適に制御し、電車との良
好な協調運転を可能とする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】旅客を輸送する鉄道車両は、都市部や主
要路線等の電化区間を電動モータによって走行する「電
車」と、地方路線等の非電化区間をエンジンによって走
行する「気動車」とに大別される。
【0003】ところで、非電化区間に点在している観光
地や保養地等に向かって、気動車で編成した直通列車を
都市部から直通運転することができれば、これまで途中
駅で電車から気動車への乗り換えを余儀なくされていた
多くの観光客の利便性を向上させることができる。しか
しながら、都市部では過密な列車ダイヤが組まれている
ため、気動車で編成した直通列車を列車ダイヤに新たに
組み入れることはなかなか困難である。そこで、近年、
電車編成の列車と気動車編成の列車とを併結し、列車密
度の高い都市部の線区を一緒に走行させることにより、
列車ダイヤを大幅に変更することなく、気動車編成の列
車を都市部から観光地や保養地等に直通運転する試みが
種々なされている。
【0004】しかしながら、電車の動力制御が電動モー
タに供給する電流または電圧の制御によって行われるの
に対し、気動車の動力制御はエンジンに供給する燃料の
制御によって行われる。これにより、電車と気動車との
併結運転を可能とするためには、特別な動力制御装置を
必要とするが、このような動力制御装置の一例が特公平
6−22364号公報に記載されている。
【0005】この特公平6−22364号公報に記載さ
れた動力制御装置の概略構造を、図9を参照して説明す
ると、運転士が主幹制御器を操作することによって選択
されたノッチを表すノッチ指令信号は、引通線を介して
気動車に搭載された変換装置aに入力する。すると、前
記変換装置aを構成するノッチ変換器bは、ノッチ指令
信号を判別し、ノッチ情報として電車引張力検知器cに
出力する。
【0006】一方、速度発電機から得られる速度情報
は、前記電車引張力検知器cおよび動車ノッチ別引張力
検知器dにそれぞれ入力する。すると、前記電車引張力
検知器cは、ノッチ情報と速度情報とに基づいて電車側
の引張力を判別し、引張力情報として動車選択ノッチ判
定器eに出力する。同時に前記動車ノッチ別引張力検知
器dは、速度情報に基づいて気動車側の引張力を判別
し、ノッチ別引張力情報として動車選択ノッチ判定器e
に出力する。
【0007】このとき、前記動車選択ノッチ判定器e
は、気動車側の引張力が電車側の引張力を上回らないよ
うな気動車側のノッチ信号を判定し、動車ノッチ情報と
して動車ノッチ出力変換器fに出力する。すると、前記
動車ノッチ出力変換器fは、動車ノッチ情報を気動車側
のノッチ指令信号に変換し、ディーゼルエンジンおよび
コンバータに出力してその作動を制御する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した特公平6−2
2364号公報に記載の動力制御装置によれば、指令系
統が全く異なる電車と気動車とを併結して運転すること
が可能となる。
【0009】しかしながら、上述した特公平6−223
64号公報に記載された動力制御装置においては、気動
車側の引張力が電車側のそれを上回らないように、気動
車側のノッチ指令信号が生成される。これにより、気動
車に乗車している乗客の数が少なくて気動車の車体重量
が低い場合であっても、気動車側の引張力が過大に設定
され、駆動輪の粘着限界を上回って駆動輪が空転するな
どして、併結された電車との協調運転を滑らかなものに
できなくなるおそれがある。
【0010】一方、電車の引張力は、低速度域において
ほぼ一定となる特性を有している。これに対して、気動
車側の引張り力は、トルクコンバータの作動特性上、低
速度域において一定となることはない。したがって、互
いに併結された電車および気動車を低速度域においても
滑らかに協調運転できるようにするためには、気動車側
の低速度域における引張力を、電車側の引張力に合わせ
る必要がある。しかしながら、上述した特公平6−22
364号公報に記載された動力制御装置は、このような
機能を有してはいない。
【0011】そこで、本発明は、上述した従来技術が有
する問題点を解消し、併結された電車との協調運転をよ
り滑らかなものとすることができる気動車の動力制御装
置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の電車と併結運転可能な気動車の動力制御装
置は、鉄道の軌道上をエンジンで走行する、電車と併結
運転可能な気動車の動力制御装置であって、互いに併結
された電車および気動車を運転する運転士によるノッチ
指令に応じて前記エンジンの作動を制御する電子制御手
段と、前記気動車の車体重量を検出する車体重量検出手
段と、前記気動車の走行速度を検出する走行速度検出手
段とを備える。そして前記電子制御手段は、前記車体重
量検出手段が検出した車体重量に基づいて乗車率を算出
する乗車率算出部と、前記エンジンの作動を制御する制
御信号と前記走行速度との関係を表した制御マップを、
前記ノッチ指令および前記乗車率にそれぞれ対応させて
記憶する制御マップ記憶部と、この制御マップ記憶部に
記憶した複数の制御マップの中から、前記乗車率算出部
によって算出された乗車率と前記ノッチ指令とに対応す
る制御マップを選択する制御マップ選択部と、この制御
マップ選択部によって選択された制御マップから、前記
走行速度検出手段が検出した走行速度に対応する制御信
号を読み取って前記エンジンに送出する制御信号送出部
とを有する。
【0013】また、前記制御マップは、前記電車の引張
力が一定となるときに、前記気動車の引張力を電車の引
張力に合わせつつ一定となるように、前記エンジンの駆
動力を一定に保つ制御信号を出力する速度領域を有す
る。
【0014】すなわち、本発明による電車と併結運転可
能な気動車の動力制御装置は、運転士によるノッチ指令
と気動車の乗車率とに応じて選択した制御マップに基づ
いてエンジンの作動、すなわち気動車の引張力を制御す
るので、気動車の車体重量に応じた引張力を設定するこ
とができる。これにより、過大な引張力が設定されて併
結された電車を押し引きし、電車に衝撃を与えることが
ないから、併結された電車との協調運転を滑らかなもの
とすることができる。また、本発明による電車と併結運
転可能な気動車の動力制御装置は、電車の引張力が一定
となる速度域において、気動車の引張力を電車の引張力
に合わせつつ一定となるようにエンジンの作動を制御す
るので、併結された電車との協調運転をより一層滑らか
なものとすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明による一実施形態の
電車と併結運転可能な気動車の動力制御装置について、
図1乃至図8を参照して詳細に説明する。ここで、図1
は本発明を適用する気動車が電車と併結された状態を模
式的に示す側面図、図2は図1中に示した動力制御装置
の構造を示すブロック図、図3は図2に示した動力制御
装置の作動を示すフローチャート図、図4乃至図8は各
ノッチ指令における気動車および電車の引張力を比較し
て示すグラフ図である。
【0016】図1に示したように、本発明を適用する気
動車1は、鉄道の軌道K上をディーゼルエンジン2によ
って走行するもので、ディーゼルエンジン2が出力した
駆動力は、トルクコンバータを内蔵した変速機3によっ
て変速した後、プロペラシャフトを介して駆動輪4に伝
達される。また、気動車1は、軌道K上を電動モータ5
によって走行する電車6と、連結器7を介して併結運転
可能とされている。
【0017】互いに併結された気動車1および電車6の
走行は、それぞれの運転台に設けられた主幹制御器8,
9、および図示されないブレーキ装置を運転士が操作す
ることによって制御される。また、前記主幹制御器8,
9間を結ぶ引通線10には、電車6の電動モータ5の作
動を制御する動力制御装置11と、気動車1のディーゼ
ルエンジン2および変速機3の作動を制御する動力制御
装置100とがそれぞれ接続されている。これにより、
運転士が主幹制御器8,9のいずれか一方を操作して選
択したノッチを表すノッチ指令信号は、引通線10を介
して動力制御装置11,100にそれぞれ伝達される。
【0018】気動車1の前記動力制御装置100は、図
2に示したように、電子制御手段20と車体重量検出手
段31、および走行速度検出手段32とを有している。
【0019】前記電子制御手段20は、互いに併結され
た電車6および気動車1を運転する運転士が選択したノ
ッチに応じて、ディーゼルエンジン2の作動を制御する
もので、乗車率算出部21、制御マップ記憶部22、制
御マップ選択部23、制御信号送出部24を有してい
る。
【0020】前記乗車率算出部21は、車体重量検出手
段31が検出した車体重量に基づいて、気動車1に乗車
している乗客の乗車率を算出し、前記制御マップ選択部
23に出力する。なお、乗車率の算出は、気動車1が停
車しているときに所定の時間間隔をおいて繰り返し行わ
れる。そして、気動車1が走行を開始した時点の乗車率
の値は、気動車1が次に停車するまで保持されるように
なっている。
【0021】前記制御マップ記憶部22は、ディーゼル
エンジン2に送出する制御信号を気動車1の走行速度に
対応させて記載した制御マップを、運転士が選択する1
〜6の各ノッチと、乗車率算出部21が算出した0〜1
64%の乗車率とにそれぞれ対応させて記憶している。
なお、制御マップに記載される制御信号とは、ディーゼ
ルエンジン2に供給する燃料の量を調整するガバナの作
動を制御する信号である。
【0022】また、前記制御マップ選択部23は、制御
マップ記憶部22に記憶した複数の制御マップの中か
ら、乗車率算出部21によって算出された乗車率と運転
士が選択したノッチとの両方に対応する制御マップを選
択する。すなわち、例えば乗車率が100%であり、か
つノッチが3段の場合には、制御マップ選択部23は、
乗車率が100%でノッチが3段の場合の制御マップを
選択する。
【0023】前記制御信号送出部24は、制御マップ選
択部23が選択した制御マップに、走行速度検出手段3
2が検出した走行速度を対応させることにより、制御マ
ップに記載された制御信号を読み取り、ディーゼルエン
ジン2に送出する。また、この制御信号送出部24は、
走行速度検出手段32が検出した走行速度を表す制御信
号を、変速機3に送出する。すると、変速機3は、自身
が保持する変速スケジュールに従い、1〜4の変速段を
自動的に切り換えるとともに、内蔵するトルクコンバー
タを作動させる状態(変速段領域)と直結させる状態
(直結段領域)とに自動的に切り換える。
【0024】前記車体重量検出手段31は、気動車1の
車体重量を検出するためのもので、台車上に車体を懸架
する空気バネに供給する圧縮空気の空気圧、若しくは気
動車の走行を制動するブレーキに対し車体重量に応じて
供給する圧縮空気の空気圧を参照することにより、車体
重量を検出する。
【0025】前記走行速度検出手段32は、気動車1の
走行速度を検出するために通常用いられている速度発電
機から、速度信号を入手するものである。
【0026】次に、上述のように構成された本実施形態
の動力制御装置20の作動について、図3に示したフロ
ーチャートを参照して説明する。
【0027】本実施形態の動力制御装置100は、ステ
ップ(以下、Sで表す)1において、運転士が主幹制御
器8,9のいずれかを操作することによって出された力
行指令が引通線10を介して入力すると、S2において
車体重量検出手段31が検出した気動車1の車体重量を
入力する。すると、乗車率算出部21は、S3において
入力した気動車1の車体重量に基づき、気動車1に乗車
している乗客の乗車率を算出する。
【0028】次いで、動力制御装置100は、S4にお
いて走行速度検出手段32から気動車1の速度信号を入
力すると、S5において、気動車1の走行速度がトルク
コンバータを作動させる変速段領域の速度であるのか、
それともトルクコンバータを作動させない直結段領域の
速度であるのかを判定する。そして、気動車1の走行速
度が変速段領域の速度であると判定されると、S6に進
み、制御マップに基づいてディーゼルエンジン2の作動
を制御する動力制御を開始する。これに対して、気動車
1の走行速度が直結段領域の速度であると判定される
と、S7に進み、動力制御装置100は、運転士による
ノッチ指令と等しいノッチ指令をディーゼルエンジンに
送出する。
【0029】S6に進んだ場合は、引き続くS8におい
て、制御マップ選択部23が、制御マップ記憶部22に
記憶されている多数の制御マップのなかから、引通線1
0を介して入力される運転士によるノッチ指令と、S3
において算出された乗車率との両方に対応する制御マッ
プを選択する。次いで、S9において、制御信号送出部
24は、選択された制御マップに走行速度検出手段32
が検出した走行速度を対応させることにより、制御マッ
プに規定された制御信号を読み取り、ディーゼルエンジ
ン2に送出する。そして、動力制御装置100は、気動
車1の走行が停止するまで、S4からS7若しくはS9
に至る制御ループを継続して実行する。
【0030】次に、図4乃至図8を参照し、制御マップ
に基づいた動力制御装置100によるディーゼルエンジ
ン2の制御について説明する。なお、以下に例示する制
御マップによる動力制御は、乗車率が例えば100%の
場合に対応するものであり、乗車率の値が増減すること
により、その動力制御の内容は変化する。
【0031】まず最初に、運転士が1ノッチを選択した
場合には、動力制御装置20はディーゼルエンジン2に
対し、無条件で1ノッチを指令する制御信号を送出す
る。
【0032】これに対して、運転士が2ノッチを選択し
た場合には、図4に示したように、動力制御装置100
は、変速段領域においては、運転士によるノッチ指令と
は異なる3ノッチを指令する制御信号をディーゼルエン
ジン2に送出し、電車6の引張力と気動車1の引張力と
を合わせる。そして、気動車1の走行速度が徐々に上昇
して変速機3が直結段運転に移行すると、動力制御装置
20は、運転士によるノッチ指令と等しい2ノッチを指
令する制御信号をディーゼルエンジン2に送出する。
【0033】また、運転士が3ノッチを選択した場合に
は、図5に示したように、動力制御装置100は、変速
段領域の全域において3−5ノッチ、すなわち3ノッチ
と4ノッチとの間を細かく分割したうちの5番目のノッ
チをディーゼルエンジン2に指令する。しかし、気動車
1の走行速度が徐々に上昇して直結段領域に移行した後
には、動力制御装置100は、運転士によるノッチ指令
と等しい3ノッチを継続してディーゼルエンジン2に指
令する。
【0034】運転士が4ノッチを選択した場合には、図
6に示したように、動力制御装置100は最も低い速度
領域aにおいて、3−5ノッチを指令する。しかし、次
の速度領域bにおいては、動力制御装置100は、気動
車1の走行速度の上昇に応じ、ディーゼルエンジン2に
指令するノッチを3−6ノッチと3−8ノッチとの間で
徐々に増加させることにより、ディーゼルエンジン2の
出力を徐々に増加させ、気動車1の引張力がほぼ一定と
なるように制御して電車6の引張力が一定となる領域に
合わせる。そして、その次の速度領域cにおいては、運
転士によるノッチ指令と等しい4ノッチをディーゼルエ
ンジン2に指令する。また、気動車1の走行速度が徐々
に上昇して直結段領域に移行した後には、動力制御装置
100は、運転士によるノッチ指令と等しい4ノッチを
継続してディーゼルエンジン2に指令する。
【0035】運転士が5ノッチを選択した場合には、図
7に示したように、動力制御装置100は最も低い速度
領域aにおいて、3−5ノッチを指令する。しかし、次
の速度領域bにおいては、動力制御装置100は、気動
車1の走行速度の上昇に応じ、ディーゼルエンジン2に
指令するノッチを3−6ノッチと4−8ノッチとの間で
徐々に増加させることにより、ディーゼルエンジン2の
出力を徐々に増加させ、気動車1の引張力がほぼ一定と
なるように制御して電車6の引張力が一定となる領域に
合わせる。そして、その次の速度領域cにおいては、運
転士によるノッチ指令と等しい5ノッチをディーゼルエ
ンジン2に指令する。また、気動車1の走行速度が徐々
に上昇して変速機3が直結段領域に移行した後には、動
力制御装置100は、運転士によるノッチ指令と等しい
5ノッチを継続してディーゼルエンジン2に指令する。
【0036】さらに、運転士が6ノッチを選択した場合
には、図8に示したように、動力制御装置100は最も
低い速度領域aにおいて、3−5ノッチを指令する。し
かし、次の速度領域bにおいては、動力制御装置100
は、気動車1の走行速度の上昇に応じ、ディーゼルエン
ジン2に指令するノッチを3−6ノッチと5−8ノッチ
との間で徐々に増加させることにより、ディーゼルエン
ジン2の出力を徐々に増加させ、気動車1の引張力がほ
ぼ一定となるように制御して電車6の引張力が一定とな
る領域に合わせる。そして、その次の速度領域cにおい
ては、運転士によるノッチ指令と等しい6ノッチをディ
ーゼルエンジン2に指令する。また、気動車1の走行速
度が徐々に上昇して変速機3が直結段領域に移行した後
には、動力制御装置100は、運転士によるノッチ指令
と等しい6ノッチを継続してディーゼルエンジン2に指
令する。
【0037】すなわち、本実施形態の動力制御装置10
0は、運転士とディーゼルエンジン2との間に介在し、
運転士によるノッチ指令とは異なるノッチ指令をディー
ゼルエンジン2に与えることがある。そして、ディーゼ
ルエンジン2に与えるノッチ指令は、運転士によるノッ
チ指令と乗車率とに応じて選択した制御マップに基づい
て定まるものである。これにより、各制御マップの内容
を適切に設定することにより、気動車1の引張力を、気
動車1の車体重量に応じた最適な値に設定することがで
きる。したがって、気動車1の引張力が過大に設定され
て併結された電車6を押し引きし、電車6に衝撃を与え
ることがないから、併結された電車6との協調運転を滑
らかなものとすることができる。
【0038】また、本実施形態の動力制御装置100
は、電車6の引張力が一定となる速度域において、気動
車1の引張力を電車6の引張力に合わせつつ、一定とな
るようにディーゼルエンジン2の作動を制御するので、
併結された電車6との協調運転をより一層滑らかなもの
とすることができる。
【0039】以上、本発明による一実施形態の気動車の
動力制御装置について詳しく説明したが、本発明は上述
した実施形態によって限定されるものではなく、種々の
変更が可能であることは言うまでもない。例えば、上述
した実施形態においては、気動車1の走行速度が直結段
領域にあるときには、ディーゼルエンジン2に与えるノ
ッチ指令を運転士によるノッチ指令と等しくしている
が、直結段領域においても制御マップを用いてディーゼ
ルエンジン2に与えるノッチ指令を適宜設定することも
できる。また、気動車1を駆動するエンジンは、ディー
ゼルエンジンに代えてガソリンエンジンとすることもで
きる。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
による電車と併結運転可能な気動車の動力制御装置は、
運転士によるノッチ指令と気動車の乗車率とに応じて選
択した制御マップに基づいてエンジンの作動、すなわち
気動車の引張力を制御するので、電車と併結運転可能な
気動車の車体重量に応じた引張力を設定することができ
る。これにより、過大な引張力が設定されて併結された
電車を押し引きし、電車に衝撃を与えることがないか
ら、併結された電車との協調運転を滑らかなものとする
ことができる。また、本発明による電車と併結運転可能
な気動車の動力制御装置は、電車の引張力が一定となる
速度域において、気動車の引張力を電車の引張力に合わ
せつつ一定となるようにエンジンの作動を制御するの
で、併結された電車との協調運転をより一層滑らかなも
のとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する気動車が電車と併結された状
態を模式的に示す側面図。
【図2】図1中に示した動力制御装置の構造を示すブロ
ック図。
【図3】図2に示した動力制御装置の作動を示すフロー
チャート図。
【図4】2ノッチにおける気動車および電車の引張力を
比較して示すグラフ図。
【図5】3ノッチにおける気動車および電車の引張力を
比較して示すグラフ図。
【図6】4ノッチにおける気動車および電車の引張力を
比較して示すグラフ図。
【図7】5ノッチにおける気動車および電車の引張力を
比較して示すグラフ図。
【図8】6ノッチにおける気動車および電車の引張力を
比較して示すグラフ図。
【図9】特公平6−22364号公報に記載された動力
制御装置の示すブロック図。
【符号の説明】
1 気動車(DC) 2 ディーゼルエンジン 3 変速機 4 駆動輪 5 電動モータ 6 電車(EC) 7 連結器 8,9 主幹制御器 10 引通線 20 電子制御手段 21 乗車率算出部 22 制御マップ記憶部 23 制御マップ選択部 24 制御信号送出部 31 車体重量検出手段 32 走行速度検出手段 100 動力制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柏 谷 秀 憲 北海道札幌市中央区北11条西15丁目1番1 号 北海道旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 佐 藤 頼 光 北海道札幌市中央区北11条西15丁目1番1 号 北海道旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 鬼 頭 智 彰 北海道札幌市東区北5条東13丁目 北海道 旅客鉄道株式会社苗穂工場内 (72)発明者 深 沢 悦 史 東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富士 重工業株式会社内 (72)発明者 福 田 隆 男 東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富士 重工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄道の軌道上をエンジンで走行する、電車
    と併結運転可能な気動車の動力制御装置であって、 互いに併結された電車および気動車を運転する運転士に
    よるノッチ指令に応じて前記エンジンの作動を制御する
    電子制御手段と、 前記気動車の車体重量を検出する車体重量検出手段と、 前記気動車の走行速度を検出する走行速度検出手段と、
    を備え、 前記電子制御手段は、 前記車体重量検出手段が検出した車体重量に基づいて乗
    車率を算出する乗車率算出部と、 前記エンジンの作動を制御する制御信号と前記走行速度
    との関係を表した制御マップを、前記ノッチ指令および
    前記乗車率にそれぞれ対応させて記憶する制御マップ記
    憶部と、 この制御マップ記憶部に記憶した複数の制御マップの中
    から、前記乗車率算出部によって算出された乗車率と前
    記ノッチ指令とに対応する制御マップを選択する制御マ
    ップ選択部と、 この制御マップ選択部によって選択された制御マップか
    ら、前記走行速度検出手段が検出した走行速度に対応す
    る制御信号を読み取って前記エンジンに送出する制御信
    号送出部と、を有することを特徴とする電車と併結運転
    可能な気動車の動力制御装置。
  2. 【請求項2】前記制御マップは、前記電車の引張力が一
    定となるときに、前記気動車の引張力を電車の引張力に
    合わせつつ一定となるように、前記エンジンの駆動力を
    一定に保つ制御信号を出力する速度領域を有することを
    特徴とする請求項1に記載の電車と併結運転可能な気動
    車の動力装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010111241A (ja) * 2008-11-06 2010-05-20 Central Japan Railway Co レール運搬車両および連結運搬車両
CN102233879A (zh) * 2010-04-30 2011-11-09 南车青岛四方机车车辆股份有限公司 轨道车辆空调新风控制方法及其控制系统
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