JP4179840B2 - 堆肥化促進用シート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、堆肥化促進用シートおよびそれを用いる有機質肥料(堆肥)の製造方法に関する。本発明の堆肥化促進用シートは、それを有機質発酵原料(堆肥原料)に被せて発酵を行うことで、有機質発酵原料が雨水や水滴に濡れたり、有機質発酵原料から液汁が流れて土壌や河川などを汚染することなどを防止しながら、さらには悪臭が周囲に広がるのを防ぎながら、発酵に適する好気的状態および温度を保って発酵を促進させて有機質肥料(堆肥)を円滑に製造することができる。
【0002】
【従来の技術】
近年、種々の有機質廃棄物、例えば、植物から発生する葉、茎、花、根、果実などの廃棄物、各種食品の製造・加工場、販売店などから発生する動植物性の種々の食品廃棄物、家庭や飲食店などから発生する生ゴミ、畜産業で発生する家畜の糞尿、下水処理場で発生する活性汚泥などの有機質廃棄物の処理が大きな社会問題になっている。これらの有機質廃棄物の処理法としては、焼却による方法、埋め立てによる方法、発酵させて分解したり堆肥化する方法などが従来から採用されている。
【0003】
上記したような従来の処理方法のうち、焼却による方法は、有機質廃棄物は一般に水分含量が多くて燃えにくいため、焼却に多量のエネルギーを要し、しかも焼却に伴って炭酸ガスや熱などが発生するため、環境保全の点からも望ましいものではない。
また、埋め立てによる方法は、埋立地の確保が必要であり、近年は埋立地不足から限界がある。その上、埋め立てた場所での悪臭の発生、有機質廃棄物からの液汁などによる環境汚染の問題などがある。
【0004】
また、発酵させて分解したり堆肥化するに当たっては、そのまま屋外に堆積して発酵させる方法や、屋内や処理施設を使用して発酵させて堆肥化する方法などが採用されている。例えば、牛、豚、馬、羊、ヤギなどの家畜類の糞尿では、尿などの液体成分と糞などの固形成分に分け、液体成分は液肥として、また固形成分は屋外に堆積したり、屋内や処理施設を用いて発酵させて堆肥化することが行われている。しかしながら、屋外に堆積して発酵・堆肥化する方法は、堆積場所の確保の問題、近隣への悪臭の発生などの問題がある。しかも、雨水や水滴が堆積した有機質廃棄物に流れ込んで液汁が多量に発生するために、土壌、地下水、河川などの汚染や富栄養化などの環境汚染を生じ易い。さらに、雨水や水滴の浸み込みによって堆積物中での水分含量が多くなり過ぎて、発酵に適さない状態となり易く、発酵による分解、堆肥化が短期間に円滑に行われないという問題がある。一方、屋内に堆積したり、処理施設を用いて発酵させる場合は、近隣への悪臭の発生、雨水や水滴による堆積物の濡れ、液汁の発生による環境汚染の問題などを防ぐことができるが、そのための特別の建造物や施設が必要である。しかも、屋内で発酵処理させる場合であっても、完全に閉鎖した処理施設を用いずに、床にそのまま堆積したり、上部の開放した容器内などに堆積して発酵させる場合は、やはり悪臭の問題がある。
【0005】
そこで、家畜類の糞尿をパドックなどの屋外に堆積して発酵させるに当たって、雨水や水滴による堆積物の濡れ、悪臭の外部への放出、液汁の外部へ流出を防止しながら発酵を促進することを目的として、空気や水蒸気などの気体を通し、雨水、水滴、液汁などの液体を通さない多孔質布または多孔質布と多孔質ポリオレフィンフィルムとの積層体からなる糞尿堆積物被覆材が提案されており、この糞尿堆積物被覆材は透湿度1500g/m2・24hr以上、耐水圧0.1kgf/cm2以上、透気度3000sec/100cc以下という物性を有している(特許文献1)。
そして、この特許文献1の段落0040には、前記糞尿堆積物被覆材の透気度の下限値は30sec/10ccであると記載され、またその好ましい範囲は50〜2000sec/100ccが好ましいと記載され、実施例では透気度が630sec/100ccである多孔質ポリオレフィンフィルムとナイロンスパンボンド不織布との積層体からなる被覆材が唯一作製されている。
【0006】
有機質発酵原料の発酵を良好に行うには一般に十分な酸素が必要であり、酸素が不足すると嫌気状態になり腐敗などを生じ、発酵が円滑に進行しない。これに対して、特許文献1に記載されている被覆材は、雨水や水滴による堆積物の濡れを防止しながら発酵を行うことはできるが、透気度が低く、通気性が十分ではないため、屋外に堆積した家畜類の糞尿に被せて発酵を行った場合には、堆積した糞尿中への空気の供給が十分に行われなくなり、そのため糞尿の堆積物の発酵時に酸素が不足して嫌気的状態になり易く、好気的条件で発酵を円滑に促進させることが困難であり、しかもそれによって糞尿堆積物内の温度が発酵に適した温度にまで上昇しにくい。特許文献1の発明の糞尿堆積物被覆材は、実際には多孔質布単独では形成されておらず、実質的には多孔質布と多孔質ポリオレフィンフィルムとの積層体からなっている。それに伴って、被覆材の透気度、特に上記した好ましいとされている50〜2000sec/100ccの透気度は、多孔質布に比べて透気度が大幅に低い多孔質ポリオレフィンの透気度に専ら支配され、被覆材の透気度をそれ以上高くすることは実際には困難である。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−203884号公報
【非特許文献1】
“Industrial Engineering Chemistry”,1956年,Vol.48,No.8,p1342−1346
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、屋外などに堆積した有機質発酵原料に被せて用いられる堆肥化促進用シートであって、有機質発酵原料中に雨水や水滴が浸入するのを防止することができ、それと同時に空気および水蒸気などの気体を良好に通過させて、好気的条件下に発酵を良好に進行させ促進することができ、しかも有機質発酵原料中に含まれている水分を適度に蒸散させながら、最終的には水分含量が少なくてべとつかず、取り扱い性に優れる有機質肥料(堆肥)を製造することのできる堆肥化促進用シートを提供することである。
さらに、本発明の目的は、前記堆肥化促進用シートを用いて有機質肥料を製造する方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく本発明者らは検討を重ねてきた。そして、0.1〜10μmという特定の平均繊維径を有する極細繊維を用いて形成してなる不織布であって、2〜10μmの平均ポアサイズを有し、通気度が2〜30cc/cm2・secで、透湿度が2000g/m2・24hr以上である不織布が、雨水や水滴などの液体を通さず遮液性に優れ、その一方で空気や水蒸気などの気体を良好に通過させ得ることを見出した。そして、その不織布を用いて屋外に堆積した家畜の糞尿などの有機質発酵原料の上にその不織布を被せて発酵させる実験を行った。その結果、その不織布は、雨水や水滴を良好に遮蔽し、雨水や水滴が不織布を通って堆積した有機質発酵原料中に浸入するのを円滑に防止できること、それと同時にその不織布を通して十分な空気が堆積した有機質発酵原料中に供給されると共に、発酵熱などによって水から水蒸気に変換された有機質発酵原料中に含まれていた水分が該不織布を通って外部に良好に蒸散され、好気的な条件下で発酵を円滑に進行・促進して肥効性に優れる有機質肥料が得られること、しかも有機質発酵原料中に含まれていた水分の前記した良好な蒸散によって、乾燥の進んだ、べとつきのない取り扱い性に優れる有機質肥料(堆肥)が得られることを見出した。
【0010】
さらに、本発明者らは、平均繊維径0.1〜10μmの極細繊維を用いて形成した上記特定の不織布に、前記した2〜30cc/cm2・secという通気度および2000g/m2・24hr以上という透湿度が損なわれないようにしながら、補強用布帛を積層すると、それにより得られたシート状積層体は、強度が向上し、該シート状積層体を搬送したり、堆積した有機質発酵原料に被せたりする際の作業時に破損しにくくなり、作業性の向上をもたらすこと、しかも耐久性が増して発酵期間中やその後も安定した状態で利用できることを見出した。
また、本発明者らは、上記した不織布において、その表面側(大気に近い側)の繊維密度を裏面側(堆積した有機質発酵原料に近い側)の繊維密度よりも大きくすると、雨水や水滴などの液体の遮蔽性および空気や水蒸気などの気体の通過性の両方が一層良好になることを見出した。
【0011】
さらに、本発明者らは、上記した不織布または該不織布と補強用布帛を積層した積層体において、その少なくとも1つの面を黒色または暗色にし且つ光の透過率を10%以下にすると、耐候性が向上すると共に、太陽光の吸収性が増してそれらで覆った有機質発酵原料堆積物の温度を上昇させることができ、それによって発酵を一層促進できることを見出した。
また、本発明者らは、上記不織布の目付が5〜200g/m2であると、上記した通気度や透湿度などの物性を不織布に発現させ易く、しかも不織布の取り扱い性に優れていること、さらに上記した不織布としてはメルトブローン法により製造された不織布が好適に用いられることを見出した。
さらに、本発明者らは、上記した不織布および補強用布帛を生分解性重合体繊維から形成すると、有機質発酵原料の発酵、堆肥化の完了時に、不織布および補強用布帛も同時に分解され、不織布または不織布と補強用布帛の積層体の後始末が不要になることを見出し、それらの種々の知見に基づいて本発明を完成した。
【0012】
すなわち、本発明は、
(1)(a)平均繊維径0.1〜10μmの極細繊維で構成され;
(b)平均ポアサイズが2〜10μm;
(c)JIS L−1906の「一般長繊維不織布試験方法」のフラジール形法にて測定した通気度が2〜30cc/cm2・sec;および、
(d)JIS L−1099の「繊維製品の透湿度試験方法」の塩化カルシウム法(A−1法)にて測定した透湿度が2000g/m2・24hr以上;
である不織布(I)からなることを特徴とする堆肥化促進用シートである。
【0013】
そして、本発明は、
(2) (a)平均繊維径0.1〜10μmの極細繊維で構成され;(b)平均ポアサイズが2〜10μmであり;(c)JIS L−1906の「一般長繊維不織布試験方法」のフラジール形法にて測定した通気度が2〜30cc/cm2・secであり;且つ(d)JIS L−1099の「繊維製品の透湿度試験方法」の塩化カルシウム法(A−1法)にて測定した透湿度が2000g/m2・24hr以上である不織布(I)に、前記2〜30cc/cm2・secの通気度および2000g/m2・24hr以上の透湿度を損なうことなく補強用布帛(II)を積層した積層体からなることを特徴とする堆肥化促進用シートである。
【0014】
さらに、本発明は、
(3) JIS L−1092の「繊維製品の防水性試験方法」の耐水度試験A法(低圧法)にて測定した耐水圧が700mmAq以上である前記(1)または(2)の堆肥化促進用シート;
(4) 不織布(I)の表面側の繊維密度が裏面側の繊維密度よりも大である前記(1)〜(3)のいずれかの堆肥化促進用シート;
(5) 堆肥化促進用シートの少なくとも1つの面が黒色または暗色をなし、光の透過率が10%以下である前記(1)〜(4)のいずれかの堆肥化促進用シート;
(6) 不織布(I)の目付が5〜200g/m2である前記(1)〜(5)のいずれかの堆肥化促進用シート;
(7) 不織布(I)がメルトブローン不織布である前記(1)〜(6)のいずれかの堆肥化促進用シート;および、
(8) 不織布(I)および補強用布帛(II)が生分解性重合体繊維から形成されている前記(1)〜(7)のいずれかの堆肥化促進用シート;
である。
【0015】
そして、本発明は、
(9) 前記(1)〜(8)のいずれかの堆肥化促進用シートを有機質肥料原料の堆積物に被せて発酵・堆肥化を行うことを特徴とする有機質肥料の製造方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明の堆肥化促進用シートは、不織布(I)単独から形成されているか、または不織布(I)と補強用布帛(II)の積層体から形成されている。
不織布(I)の単独体である場合、および不織布(I)と補強用布帛(II)の積層体である場合のいずれの場合も、堆肥化促進用シートを構成する不織布(I)は、上記のように、(a)平均繊維径0.1〜10μmの極細繊維から形成され、(b)不織布(I)の内部および表面に存在するポア(空隙、開孔)の平均サイズ(平均ポアサイズ)が平均ポアサイズが2〜10μmであることが必要である。
さらに、本発明の堆肥化促進用シートでは、それを構成する不織布(I)、および不織布(I)と補強用布帛(II)の積層体は、(c)JIS L−1906の「一般長繊維不織布試験方法」のフラジール形法にて測定した通気度(以下単に「通気度」ということがある)が2〜30cc/cm2・secであり、且つ(d)JIS L−1099の「繊維製品の透湿度試験方法」の塩化カルシウム法(A−1法)にて測定した透湿度(以下単に「透湿度」ということがある)が2000g/m2・24hr以上であることが必要である。
【0017】
堆肥化促進用シートを構成する不織布(I)を形成している極細繊維の平均繊維径が0.1μm未満であると、不織布(I)の平均ポアサイズが2μmよりも小さくなり易く、それによって通気度が2cc/cm2・sec未満および透湿度が2000g/m2・24hr未満となり、水や水滴などの液体だけではなく、空気や水蒸気などの気体も通過しにくくなり、雨水や水滴などの液体の通過は阻止しながら空気や水蒸気などの気体を通過させるという目的を達成できなくなる。一方、堆肥化促進用シートを構成する不織布(I)を形成している極細繊維の平均繊維径が10μmよりも大きいと、不織布(I)の平均ポアサイズが10μmよりも大きくなり易く、それによって通気度が30cc/cm2・secよりも大きくなり、空気や水蒸気などの気体だけでなく、水や水滴などの液体も通し易くなり、雨水や水滴などが堆積された有機質発酵原料内に浸入するのを防ぐという目的を達成できなくなる。
不織布(I)を形成する極細繊維の平均繊維径は1〜8μmであることが好ましく、2〜5μmであることがより好ましい。
ここで、本明細書における極細繊維の平均繊維径とは、不織布を形成する極細繊維を走査型電子顕微鏡を用いて拡大写真撮影し、その繊維径を測定して平均した値をいい、その詳細は以下の実施例の項に記載するとおりである。
【0018】
また、堆肥化促進用シートを構成する不織布(I)における平均ポアサイズが2μm未満であると、不織布(I)の通気度が2cc/cm2・sec未満および透湿度が2000g/m2・24hr未満となり、水や水滴などの液体だけでなく、空気や水蒸気などの気体も通しにくくなり、雨水や水滴などの液体の通過は阻止しながら空気や水蒸気などの気体を通過させるという目的を達成できなくなる。一方、堆肥化促進用シートを構成する不織布(I)の平均ポアサイズが10μmよりも大きいと、通気度が30cc/cm2・secよりも大きくなり、空気や水蒸気などの気体だけでなく、水などの液体も通過し易くなり、雨水や水滴などが堆積された有機質発酵原料内に浸入するのを防ぐという目的を達成できなくなる。不織布(I)の平均ポアサイズは3〜9μmであることが好ましく、4〜8μmであることがより好ましい。
ここで、本明細書における不織布の平均ポアサイズとは、バブルポイント法によって測定した平均ポアサイズをいい、その詳細は以下の実施例の項に記載するとおりである。
【0019】
堆肥化促進用シートを構成する不織布(I)、および不織布(I)と補強用布帛(II)の積層体の通気度が2cc/cm2・sec未満であると、水や水滴などの液体だけでなく、空気などの気体も通過しにくくなり、雨水や水滴などの液体の通過は阻止しながら空気や水蒸気などの気体を通過させるという目的を達成できなくなる。一方、堆肥化促進用シートを構成する不織布(I)、および不織布(I)と補強用布帛(II)の積層体の通気度が30cc/cm2・secより大きいと、空気や水蒸気などの気体だけでなく、水などの液体も通し易くなり、雨水や水滴などが堆積された有機質発酵原料内に浸入するのを防ぐという目的を達成できなくなる。不織布(I)、および不織布(I)と補強用布帛(II)の積層体の通気度は、3〜20cc/cm2・secであることが好ましく、4〜10cc/cm2・secであることがより好ましい。
【0020】
堆肥化促進用シートを構成する不織布(I)、および不織布(I)と補強用布帛(II)の積層体の透湿度が2000g/m2・24hr未満であると、水や水滴などの液体だけでなく、水蒸気も通過しにくくなり、雨水や水滴などの液体の通過は阻止しながら空気や水蒸気などの気体を通すという目的を達成できなくなる。不織布(I)、および不織布(I)と補強用布帛(II)の積層体の透湿度は、2000〜10000g/m2・24hrであることが好ましく、2000〜6000g/m2・24hrであることがより好ましい。
【0021】
本発明の堆肥化促進用シートを構成する不織布(I)では、平均繊維径が0.1〜10μmの極細繊維は束を形成しておらず、それぞれの極細繊維が不織布(I)内で個別にランダムに分散配置されており、それによって不織布(I)の表面および内部の全体に平均ポアサイズが2〜10μmである小さな空隙(開孔)(ポア)が多数存在し、しかも不織布(I)の表面には均一な通気用開孔が多数存在する。そのため、そのような構造により、不織布(I)を通過する空気などの気体に対する抵抗が小さく大きな圧力損失を示さず、上記した3〜20cc/cm2・secという高い通気度および2000g/m2・24hr以上の高い透湿度を発現させることができ、一方雨水や水滴などの液体に対してはその浸入を阻止することができる。
【0022】
また、本発明の堆肥化促進用シートは、JIS L−1092の「繊維製品の防水性試験方法」の耐水度試験A法(低圧法)にて測定した耐水圧(以下単に「耐水圧」ということがある)が700mmAq以上であることが好ましく、800mmAq以上であることがより好ましく、900mmAq以上であることが更に好ましい。堆肥化促進用シートの耐水圧が700mmAq未満であると、雨水や水滴などの液体が堆肥化促進用シートを通って有機質発酵原料内に浸透し易くなり、有機質発酵原料の発酵および乾燥が円滑に行われにくくなる。
【0023】
本発明の堆肥化促進用シートを構成する不織布(I)は、その繊維密度が表面側から裏面側までほぼ均一になっていてもよいし、または不織布(I)全体では前記した2〜10μmの平均ポアサイズ、2〜30cc/cm2・secの通気度および2000g/m2・24hr以上の透湿度を維持しながら、不織布(I)の表面側(すなわち大気に近い側)の繊維密度を裏面側(すなわち有機質発酵原料の堆積物に被せたときに該堆積物に近い側)の繊維密度よりも大きくしてもよい。堆肥化促進用シートを構成する不織布(I)の表面側の繊維密度を裏面側の繊維密度よりも高くしておくと、2〜30cc/cm2・secという高い通気度を維持しながら、不織布(I)、または不織布(I)と補強用布帛(II)との積層体からなる堆肥化促進用シートの耐水圧を高くすることができ、雨水や水滴などの液体が堆肥化促進用シートの表面から内部に浸透するのがより良好に阻止される。しかも一方で、堆肥化促進用シートの内外での空気の流通がより円滑に行われ、さらに堆肥化促進用シートの内側から外部への水蒸気の通過(蒸散)がより円滑に行われるようになり、本発明の目的に一層適合したものとなる。
【0024】
堆肥化促進用シートを構成する不織布(I)の表面側と裏面側との繊維密度を異ならせたものでは、どちらが表面側でどちらが裏面側であるかを使用者が判別できるようにしておくことが望ましい。その際に、堆肥化促進用シートが、不織布(I)の単独からなる場合は、例えば、不織布(I)の表面側と裏面側とで色や模様を異ならせておく方法、表面側および裏面側のいずれであるかを表示した文字などを表面および/または裏面に記載しておく方法、表面側および裏面側の一方のみに色、模様、印などを付しておく方法などを採用することができる。また、堆肥化促進用シートが、不織布(I)と補強用布帛(II)との積層体である場合は、例えば、最表面に位置する不織布(I)または補強用布帛(II)の表面と最裏面に位置する不織布(I)または補強用布帛(II)の裏面とで、色や模様を異ならせておく方法、表面および裏面のいずれであるかを表示した文字などを記載しておく方法、表面および裏面の一方のみに色、模様、印などを付しておく方法などを採用することができる。
【0025】
その場合に、不織布(I)の裏面側から表面側に向かって繊維密度を徐々に大きくしてもよいし、不織布(I)の表面側の繊維密度が高くなるように、表面側と裏面側とで繊維密度を不織布(I)の厚さ方向で断続的に変化させてもよい。
表面側の繊維密度が裏面側の繊維密度よりも大きいそのような不織布(I)は、何ら限定されるものではない、例えば、不織布(I)の表面側を偏平断面極細繊維を用いて密に詰まった構造とし且つ該偏平断面極細繊維の交点を融着した構造にし、一方裏面側を通常の円形断面極細繊維を用いて表面側よりも粗な構造とすることにより形成することができる。また、前記以外にも、単一種類の極細繊維を用いて形成されている不織布に対して、表面側に当接するカレンダーロールまたは加熱板の温度を裏面側に当接するカレンダーロールや加熱板の温度よりも高くして、不織布をその両面から加熱押圧することにより、表面側の繊維密度が裏面側の繊維密度よりも高い不織布を得ることができる。但し、その際には、表裏面における開孔や不織布の内部に存在する空隙(ポア)が消失されないように押圧することが勿論必要である。
【0026】
上記のように、本発明の堆肥化促進用シートを構成する不織布(I)は、平均繊維径が0.1〜10μmの極細繊維より形成され、且つ不織布(I)全体で前記した2〜10μmの平均ポアサイズ、2〜30cc/cm2・secの通気度および2000g/m2・24hr以上の透湿度を有していさえすれば、単一の1枚の不織布から形成されていてもよいし、同種の不織布の2層以上の積層体であってもよいし、或いは種類の異なる2種以上の不織布の積層体であってもいずれでもよい。
【0027】
さらに、本発明の堆肥化促進用シートを構成する不織布(I)は、軽量性、強度、取り扱い性、通気性および透湿性と耐水性のバランスの確保などの点から、目付が5〜200g/m2であることが好ましく、20〜100g/m2であることがより好ましい。不織布(I)の目付が5g/m2未満であると耐水圧を確保することが困難になり易く、一方200g/m2を超えるとシート重量が重くなり、取り扱い性の低下や、コスト高などを招く。
【0028】
本発明の堆肥化促進用シートを構成する不織布(I)を形成する極細繊維の種類は特に制限されず、0.1〜10μmの平均繊維径を有し、且つ上記した2〜10μmの平均ポアサイズ、2〜30cc/cm2・secの通気度および2000g/m2・24hr以上の透湿度を有する不織布を形成し得る極細繊維であればいずれもよい。
不織布(I)を形成する極細繊維は、微生物によって分解されないか又は分解されにくい極細繊維であってもよいし、或いは生分解性の極細繊維であってもよい。
【0029】
不織布(I)が微生物によって分解されないかまたは分解されにくい極細繊維である場合は、極細繊維は合成繊維、半合成繊維、天然繊維、それらの2種以上の併用などのいずれであってもよいが、繊維形成性の熱可塑性重合体の1種または2種以上から形成されていることが、0.1〜10μmの平均繊維径を有し、且つ上記した平均ポアサイズ、通気度および透湿度を有する極細繊維製不織布を円滑に製造し易い点から好ましい。その場合の極細繊維を形成する熱可塑性重合体としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/1−ブテン共重合体、エチレン/1−オクテン共重合体、ポリブテンなどのオレフィン系重合体;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、エチレンテレフタレート共重合体、ヘキサメチレンテレフタレート共重合体、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンイソフタレートなどのポリエステル;6−ナイロン、66−ナイロン、610−ナイロン、11−ナイロン、12−ナイロンなどのポリアミド;熱可塑性ポリビニルアルコール系重合体;エチレン/酢酸ビニル共重合体などを挙げることができ、極細繊維はこれらの熱可塑性重合体の1種または2種以上から形成することができる。
そのうちでも、不織布(I)を形成している極細繊維は、疎水性の熱可塑性重合体よりなる極細繊維であることが好ましく、特に、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリアミドからなる極細繊維であることが、不織布シートの製造性、通気性および透湿性と耐水性のバランス確保などの点から好ましい。
【0030】
また、堆肥化促進用シートを構成する不織布(I)を生分解性重合体からなる極細繊維から形成すると、本発明の堆肥化促進用シートを有機質発酵原料に被せて発酵させて堆肥化を行ったときに、堆肥化促進用シートも徐々に微生物によって分解されて、堆肥化の完了時などに一緒に堆肥化されるため、堆肥化促進用シートを生成した堆肥の表面から除く作業などが不要になり、また堆肥の製造に使用した堆肥化促進用シートの後始末や処理などの問題も不要になり、便利である。
堆肥化促進用シートを構成する不織布(I)を形成する極細繊維を生分解性重合体から形成する場合は、熱可塑性の生分解性重合体から形成するのが目的とする極細繊維および不織布の製造の容易性などの点から好ましい。極細繊維を形成するのに用い得る生分解性熱可塑性重合体の種類は特に制限されないが、例えば、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート・アジペート、ポリ−3−ヒドロキシブチレン・バリレートなどの脂肪族系ポリエステル樹脂を挙げることができ、極細繊維はこれらの生分解性重合体の1種または2種以上から形成することができる。
【0031】
本発明の堆肥化促進用シートを構成する不織布(I)の製法は特に制限されず、本発明における上記した要件を備える不織布(I)を製造し得る方法であればいずれの方法で製造してもよい。そのうちでも、本発明の堆肥化促進用シートは、フラッシュ紡糸法またはメルトブローン法によって円滑に製造することができる。特にメルトブローン法による場合は、本発明で必要とする上記した特性を兼ね備える不織布(I)を比較的簡単に且つ円滑に製造することができる。メルトブローン法による極細繊維製不織布の製法は、従来から広く知られており、例えば前記した非特許文献1に記載されている方法などにより製造することができる。
【0032】
上記のように、本発明の堆肥化促進用シートは、不織布(I)単独から形成されていても、または不織布(I)と補強用布帛(II)の積層体から形成されていてもよい。
特に、本発明の堆肥化促進用シートを屋外などで使用する場合は、作業者が堆肥化促進用シートの上を歩いたり、また有機質発酵原料の上に堆肥化促進用シートを被せる作業をかなり大掛かりに行うことがあり、その場合には、作業性の向上、堆肥化促進用シートの破損防止などの点から、堆肥化促進用シートに強度が必要とされる。また、有機質発酵原料の種類などによっては発酵完了までにかなり長い期間を要する場合もあり、そのような発酵を特に屋外で行う場合は、有機質発酵原料の堆積物に被せた堆肥化促進用シートは長期間にわたって屋外の自然環境に曝されることになるから、やはり強度が要求される。
そのため、本発明の堆肥化促進用シートを強度や耐久性の必要な形態で用いる場合には、不織布(I)に補強用布帛(II)を積層した積層体の形態にしておくことが好ましい。
不織布(I)と補強用布帛(II)の積層体よりなる堆肥化促進用シートでは、JIS L−1906の「一般長繊維不織布試験方法」に準拠して測定した強度が50N/5cm以上であることが、屋外使用時の耐久性、破損防止、取り扱い性などの点から好ましく、100N/5cm以上であることがより好ましい。
【0033】
本発明の堆肥化促進用シートが、不織布(I)と補強用布帛(II)の積層体からなる場合は、補強用布帛(II)としては、不織布(I)に円滑に積層することができ、しかも不織布(I)に積層したときに不織布(I)が有する上記した通気度が2〜30cc/cm2・secおよび透湿度が2000g/m2・24hr以上という特性を損なわず、積層体においてもそれらの特性を発現できる補強用布帛(II)であればいずれも使用できる。補強用布帛(II)としては、例えば前記した特性を損なわない、ネット(網状体)、織物、編物、不織布などを挙げることができ、これらの1種または2種以上を不織布(I)に積層することができる。そのうちでも、強度、コストなどの点から、補強用布帛(II)としてはスパンボンド不織布が好ましく用いられる。
補強用布帛(II)の目付は特に制限されず、用途や使用形態などに応じて選択することができるが、一般的には、20〜100g/m2、特に40〜60g/m2のものが、不織布(I)と積層して得られる積層体(堆肥化促進用シート)の質量が重くなり過ぎず、作業時の取り扱い性に優れる点、強度確保などの点から好ましく用いられる。
【0034】
また、不織布(I)と補強用布帛(II)の積層体は、不織布(I)の片面のみに補強用布帛(II)を積層したものであってもよいし、不織布(I)の両面に補強用布帛(II)を積層したものであってもよいし、または補強用布帛(II)の両面に不織布(I)を積層したものであってもよい。不織布(I)の両面に補強用布帛(II)を積層したものでは、両面に積層する補強用布帛(II)は同じであっても、または異なっていてもよい。
【0035】
不織布(I)と補強用布帛(II)の積層体の製造方法は特に制限されず、例えば、接着剤を用いる方法、熱接着させる方法、溶剤接着による方法などを採用することができる。いずれの場合も、得られる積層体に上記した2〜30cc/cm2・secの通気度および2000g/m2・24hr以上の透湿度という特性を維持させるためには、不織布(I)と補強用布帛(II)を接着面の全面で接着せずに、接着面積を1〜40%、特に10〜20%程度にしておくことが好ましい。
【0036】
例えば、メルトブローン不織布よりなる不織布(I)とスパンボンド不織布よりなる補強用布帛(II)を接着積層して積層体を製造する場合は、コスト、接着時の加工性などの点から、熱エンボスによる熱圧着法が好適に採用されるが、この場合に接着面積が1%未満であると、得られる積層体(堆肥化促進用シート)は接着部分が少ないために、使用時に接着部分での剥離が生じたり、接着加工時に接着部分に圧力が集中して穴あきなどのトラブルが生ずることがある。一方、接着面積が40%を超えると、接着面積が広すぎて、得られる積層体(堆肥化促進用シート)の通気度が2cc/cm2・sec未満になったり、透湿度が2000g/m2・24hr未満になったりすることがあり、本発明の目的に合致しないものとなる。しかも、積層体(堆肥化促進用シート)の柔軟性が低下して取り扱い性に劣るようになり、有機質発酵原料の堆積物にきちんと被せにくくなり易い。
【0037】
本発明の堆肥化促進用シートは、屋外で使用される場合が多いので、堆肥化促進用シートを構成する不織布(I)および/または補強用布帛(II)の一方に紫外線吸収剤、その他の耐候剤や耐光剤などの安定剤(例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤など)を不織布(I)や補強用布帛(II)を構成する極細繊維または繊維中に添加含有させたり、不織布(I)および/または補強用布帛(II)を紫外線や耐候安定剤を含む処理剤で表面処理しておくことが好ましく、そのうちでも、極細繊維や繊維中に添加含有させる前者の方法がより好ましい。紫外線吸収剤や耐候安定剤などを不織布(I)を構成する極細繊維中や補強用布帛(II)を構成する極細繊維や繊維中に添加含有させておくと、紫外線吸収剤や耐候安定剤が脱落しにくく、それらの剤による効果が長続きし、しかも不織布(I)や、不織布(I)と補強用布帛(II)との積層体における平均ポアサイズ、通気度、透湿度を、上記した本発明で規定する値に容易に維持することができる。紫外線吸収剤や耐候安定剤を含む処理剤で不織布(I)、補強用布帛(II)、不織布(I)と補強用布帛(II)との積層体を後処理する場合は、不織布(I)の表裏面部分の開孔や内部の空隙の一部または全部が処理剤で塞がれて、堆肥化促進用シートの平均ポアサイズ、通気度、透湿度が本発明で規定する上記値から外れてしまう場合があるので注意を要する。
不織布(I)を形成する極細繊維や補強用布帛(II)を形成する繊維中への紫外線吸収剤、耐候安定剤などの剤の添加は、繊維を形成するための重合体原料中への練り込みなどによって行うことが好ましい。
【0038】
本発明の堆肥化促進用シートに用い得る安定剤の種類は特に制限されず、不織布(I)および/または補強用布帛(II)を形成する極細繊維や繊維の種類に応じて適当なものを選択することができる。例えば、紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアール系、ベンゾフェノン系および/またはベンゾエート系の紫外線吸収剤などを用いることができ、具体例としては、それぞれ2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2−ヒドロキシベンゾトリアゾール、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2’,4’−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ベンゾエートなどを挙げることができる。また、酸化防止剤としては、例えば、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−ベンゼン、ジドデシルチオジプロピオネートなどを挙げることができる。そして、光安定剤としては、ヒンダードアミン系の光安定剤を用いることができ、具体例としては、ポリ[(6−モルフォリノ−S−トリアジン−2,4−ジイル)[2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル]イミノ]−ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]や、1,6−ヘキサンジアミン−N,N’−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−ポリマーズモルホリン−2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンなどを挙げることができる。
不織布(I)を形成する極細繊維中への安定剤の添加量は、使用する環境などに応じて調整することができるが、一般的には、極細繊維を形成する重合体100質量部に対して0.01〜5質量部程度であることが、極細繊維を製造する際の工程性、本発明の堆肥化促進用シートの耐候および耐光安定化効果などの点から好ましい。
【0039】
また、堆肥化促進用シートを構成する不織布(I)および/または補強用布帛(II)中にカーボンブラック、カーボンブラックを含む黒色や暗色の顔料を添加して不織布(I)および/または補強用布帛(II)を黒色または暗色に着色しておくと、紫外線、可視光線、赤外線などの太陽光線を吸収して、不織布(I)や補強用布帛(II)の劣化を防止すると共に、堆肥化促進用シートが太陽光線(特に熱作用を有する可視光線および赤外線)を吸収して発熱するため、保温効果を有し、その堆肥化促進用シートの熱が堆肥化促進用シートで覆われた有機質発酵原料の堆積物に伝わって該堆積物の温度が高くなり、発酵を一層高い温度で行うことがきるため、発酵が一層促進される。
不織布(I)および/または補強用布帛(II)をカーボンブラックやその他の黒色または暗色顔料で着色した堆肥化促進用シートでは、光の透過率が10%以下、特に5%以下であることが、前記した太陽光線の吸収性およびそれに基づく保温効果などの点から好ましい。
【0040】
さらに、本発明の堆肥化促進用シートの耐水性をより向上させたい場合は、本発明の堆肥化促進用シートを防水(撥水)加工してもよい。その際の防水剤(撥水剤)としては、例えば、不溶性アルミニウム石鹸、パラフィン、ロウ、メチル水素ポリシロキサン、末端にCF3−基を持つ側鎖を有する高分子化合物、フッ素を含む疎水基を有する界面活性剤などを挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。堆肥化促進用シートが、不織布(I)単独からなる場合は、不織布(I)をそのまま防水加工すればよく、また不織布(I)と補強用布帛(II)の積層体からなる場合は、積層した後に防水加工しても、または不織布(I)と補強用布帛(II)のそれぞれを個別に防水加工した後に積層してもよい。
【0041】
本発明の堆肥化促進用シートは、発酵して堆肥化することが可能な有機質発酵原料のいずれに対しても使用でき、そのような有機質発酵原料としては、例えば、植物の葉、茎、花、根、果実などに由来するもの、各種食品の製造・加工場、販売店などから発生する動植物性の種々の食品廃棄物、家庭、飲食店、学校などから発生する生ゴミ、畜産業で発生する家畜の糞尿、下水処理場で発生する活性汚泥などを挙げることができる。そのうちでも、本発明の堆肥化促進用シートは、家畜類の糞尿などを発酵・堆肥化する際の堆肥化促進用シートとして適している。
【0042】
本発明の堆肥化促進用シートは、前記したような有機質発酵原料を屋外に堆積して発酵・堆肥化する際の堆肥化促進シートとして有効に用いることができる。本発明の堆肥化促進用シートを用いて屋外に堆積した有機質発酵原料の発酵・堆肥化を行うに当たっては、堆積物の下部周囲などから雨水等が堆積物中に流れ込まないようにして本発明の堆肥化促進用シートを堆積物に被せて発酵・堆肥化を行うことが望ましい。例えば、有機質発酵原料をコンクリートで覆われた場所に堆積して発酵・堆肥化を行う場合は、堆積物全体を本発明の堆肥化促進用シートで覆い、コンクリートと接する堆肥化促進用シートの下部周囲に土などの重りを載せて下部周囲から雨水や水滴などが堆積物中に流れ込まないようにして発酵・堆肥化を行うとよい。また、有機質発酵原料を土の上に直接堆積して発酵・堆肥化を行う場合は、堆積場所に所定の深さの穴を掘り、その穴に本発明の堆肥化促進用シートまたは他の防水シートを敷いて有機質発酵原料から生ずる液汁が土壌中に浸み込まないようにし、そこに有機質発酵原料を堆積した後、堆積物全体を本発明の堆肥化促進用シートで覆い、穴の周囲と接する堆肥化促進用シートの周囲に土などの重りを載せて穴の周囲から雨水や水滴などが堆積物中に流れ込まないようにして発酵・堆肥化を行うとよい。
【0043】
有機質発酵原料の堆積量が多い場合は、堆積物の外側部分と内側部分とで発酵状態が異なることが多いので、堆積物全体に均一に発酵を行わせるために、必要に応じて時々切り返しを行うことが望ましい。本発明の堆肥化促進用シートを用いて製造される有機質肥料(堆肥)は、各種の植物、例えば、稲、麦、野菜類、草花類、果樹、その他の樹木などを生育するための肥料として有効に使用することができる。
【0044】
【実施例】
以下に実施例などにより本発明について具体的に説明するが、本発明は以下の例により何ら限定されない。本実施例において、各種物性は次のようにして求めた。
【0045】
(1)不織布を形成する極細繊維の平均繊維径:
走査型電子顕微鏡(SEM)を使用して、不織布の表面を1000倍に拡大した写真を撮影し、この写真に2本の対角線を引き、この対角線と交わった繊維の太さを倍率換算した値を用いた。そのように求めた100本の繊維の繊維径の平均値を採って平均繊維径(μm)とした。その際に2本以上の極細繊維が束状に融着している極細繊維、または異常な形態の極細繊維については1本1本の繊維径を正確に測定できないため、測定対象から除外した。
【0046】
(2)不織布の目付および厚さ:
JIS L−1906の「一般長繊維不織布試験方法」に準拠して測定した。
(3)強度および伸度:
JIS L−1906の「一般長繊維不織布試験方法」に準拠して測定した。
(4)通気度:
JIS L−1906の「一般長繊維不織布試験方法」のフラジール形法に準拠して測定した。
【0047】
(5)耐水圧:
JIS L−1092の「繊維製品の防水性試験方法」の耐水度試験A法(低水圧法)に準拠して測定した。
(6)透湿度:
JIS L−1099の「繊維製品の透湿度試験方法」の塩化カルシウム法(A−1法)に準拠して測定した。
【0048】
(7)不織布における平均ポアサイズ:
Porous Materials Inc.,社製の「Automated Perm Porometer」を使用して、バブルポイント法によって測定した(ASTM F316−86に準拠)。なお、測定に当たっては、不活性液体として住友スリーエム株式会社製の「フロリナートTMFC−40」を使用した。
【0049】
(8)光の透過率:
外部から光が入るのを遮断した暗箱の中に、光源(株式会社東芝製「フォトリフレクターブラッド」;100V,300W)と照度計(東京光電株式会社製「Lux−meter N−315」)を間隔をあけて設置し、光源と照度計の中間位置に試料をセットし、試料をセットしたときの照度と試料をセットしない時(ブランク)の照度をそれぞれ測定し、下記の数式により光の透過率(%)を算出した。
【0050】
【数1】
光の透過率(%)=(試料を通過した照度/ブランク時の照度)×100
【0051】
《実施例1》[堆肥化促進用シートの製造]
(1) カーボンブラックを20質量%含有するポリプロピレン(メルトフローレイト=100g/10分)のマスターバッチペレット10質量部、およびポリプロピレンペレット(メルトフローレイト=700g/10分)190質量部を混合して、押出式溶融紡糸装置に供給し、該紡糸装置で溶融混練した後、温度285℃、単孔吐出量0.5g/分でダイの紡糸ノズルから紡出させ、紡出繊維を温度285℃、圧力0.4kg/cm2の高速熱風により細化し、細化した繊維流をダイから20cm離れた位置に設置したコンベアネット上に捕集して、平均目付が40g/m2の黒色メルトブローン不織布を製造した。
(2) 上記(1)で得られた黒色メルトブローン不織布を、表面がフラットな金属ロールと同じく表面がフラットなゴムロールからなるカレンダー装置に導き、金属ロールの表面温度138℃、ゴムロールの表面温度53℃、線圧40kg/cmL、速度5m/分の条件下でカレンダー処理した後に巻き取って、極細繊維よりなる不織布(I)[不織布(I)単独の堆肥化促進用シート]を製造した。なお、巻き取りの際に、ゴムロールに接していた面の幅方向端部に白い線を引いて低繊維密度面であることを示す目印とした。
これにより得られた不織布(I)において、不織布(I)を形成する極細繊維の平均繊維径および不織布(I)の平均ポアサイズを上記した方法で測定したところ、極細繊維の平均繊維径は3.4μm、不織布(I)の平均ポアサイズは5.2μmであった。
また、これにより得られた不織布(I)の各種物性値を上記した方法で測定したところ、下記の表2に示すとおりであった。
【0052】
《実施例2》[堆肥化促進用シートの製造]
(1) カーボンブラックで原着した黒色スパンボンド不織布(出光興産株式会社製「ストラテックRC2040T」;ポリプロピレン製;目付40g/m2)と、非着色スパンボンド不織布(出光興産株式会社製「ストラテックRN2040」;ポリプロピレン製;目付40g/m2)を、補強用布帛(II)としてそれぞれ準備した。
(2) 実施例1で得られた不織布(I)と同じ不織布を用い、その白線マーク面(低繊維密度面)に上記(1)で準備した非着色スパンボンド不織布を配し、一方白線マークのない面(高繊維密度面)に上記(1)で準備した黒色スパンボンド不織布を配し、それを菱形の凸模様を刻設した熱エンボスロール(圧着面積率15%)とフラットロールとの間を通過させて、熱エンボスロールの表面温度140℃、フラットロールの表面温度140℃、線圧40kg/cmL、速度15m/分の条件下に、熱エンボス積層して不織布(I)の両面に補強用布帛(II)を積層した積層体(堆肥化促進用シート)を製造した。
これにより得られた積層体の各種物性値を上記した方法で測定したところ、下記の表2に示すとおりであった。
【0053】
《比較例1》[堆肥化促進用シートの製造]
実施例2で使用した黒色スパンボンド不織布(出光興産株式会社製「ストラテックRC2040T」)を2枚重ねて、実施例2の(2)と同様の操作および条件で熱エンボス積層して積層体を製造した。
この比較例1で得られた積層体を形成する繊維の平均繊維径を上記した方法で測定したところ19μmであった。
また、この比較例1で得られた積層体の平均ポアサイズを上記した方法で測定しようとしたところ、ポアサイズが大きすぎて測定不能であった。
さらに、この比較例1でで得られた積層体の各種物性値を上記した方法で測定したところ、下記の表2に示すとおりであった。
【0054】
《比較例2》[堆肥化促進用シートの製造]
多孔質不織布としてナイロン製スパンボンド不織布(目付15g/m2)を使用し、このスパンボンド不織布の片面上にホットメルト樹脂を千鳥状に点状塗布し、その上に一軸延伸多孔質ポリエチレンフィルム(厚さ35μm)を重ねて貼り合わせて積層体を製造した。この比較例2で得られた積層体における平均ポアサイズ(多孔質ポリエチレンフィルムの平均ポアサイズ)を上記した方法で測定しようとしたところ、ポアサイズが小さすぎて測定不能であった。
さらに、この比較例2で得られた積層体の各種物性値を上記した方法で測定したところ、下記の表2に示すとおりであった。
【0055】
《堆肥化試験》
(1) 屋外の地面の上に、豚糞をほぼ円錐形(底部直径約200cm、高さ約80cm)に堆積したものを4つ準備し、それぞれの堆積物に、上記の実施例1、実施例2、比較例1および比較例2で製造した堆肥化促進用シート(縦×横=400cm×400cm)を被せた。なお、実施例2で得られた積層体からなる堆肥化促進用シートは、その黒色面が最表面になるようにして豚糞堆積物に被せた。試験期間中、1カ月に2回の割合で切り返しを行いながら、9月下旬から12月下旬の90日間にわたって発酵・堆肥化試験を行った。その際に、堆積物の頂部から50cmの深さの位置に温度計を挿入しておいて経時的に温度を測定したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(2) 上記(1)の発酵・堆肥化試験の終了時に、得られた有機質肥料(堆肥)の色調および性状を目視により観察して、下記の表1に記載する評価基準により評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(3) また、上記(1)の発酵・堆肥化試験の終了時に得られた有機質肥料(堆肥)の灰分含有量を近赤外分光法にて測定したところ、下記の表2に示すとおりであった。
【0056】
【表1】
Figure 0004179840
【0057】
【表2】
Figure 0004179840
【0058】
上記の表2の結果にみるように、実施例1および実施例2の堆肥化促進用シートは、平均繊維径が0.1〜10μmの範囲の極細繊維で構成された平均ポアサイズが2〜10μmの範囲で、通気度が2〜30cc/cm2・secの範囲および透湿度が2000g/m2・24hr以上である不織布(I)からなっているか、または該不織布(I)と補強用布帛(II)との積層体からなっていることにより、有機質発酵原料(豚糞)の発酵促進効果が高く、発酵・堆肥化試験期間中における豚糞堆積物の内部温度が発酵に適した高温になっている。しかも、3カ月の発酵・堆肥化試験後に得られた有機質肥料は、原料として用いた豚糞とは異なる色に変化しており、さらに水分含量が低減していてべとついておらず、その上豚糞中の有機物の分解が促進されていて灰分の含有量が相対的に増加している。
【0059】
一方、比較例1の堆肥化促進用シートは、孔(ポア)のサイズが大き過ぎて、空気および水蒸気などの気体だけでなく、雨水や水滴などの液体をも通すため、発酵・堆肥化試験の期間中に堆積物内の温度が上昇せず、外気温とあまり変わらなかったために、発酵・堆肥が殆ど進行しなかった。その結果、3カ月の試験後に、堆積物中の灰分の相対含有量が上昇しておらず、しかも色調および性状(乾燥度合い)の点でも試験当初と殆ど変わっていない。
また、比較例2の堆肥化促進用シートは、スパンボンド不織布と積層した一軸延伸多孔質ポリエチレンフィルムの孔(ポア)のサイズが小さ過ぎ、堆肥化促進用シートの通気度が低過ぎるために、雨水や水滴などの液体は遮蔽するが同時に空気の透過に劣るために、実施例1および2の堆肥化促進用シートに比べて、試験期間中における堆積物内での温度上昇が小さく、発酵・堆肥化があまり促進されなかった。そのことは、3カ月の発酵・堆肥化試験の終了時に得られた堆肥の色調や性状が試験前とあまり変わっておらず、また得られた堆肥中の灰分含有量が実施例1および2の場合に比べて相対的に高いことからも裏付けられる。
【0060】
【発明の効果】
本発明の堆肥化促進用シートは、雨水や水滴などの液体を通さず遮液性に優れており、一方空気や水蒸気などの気体を良好に通過させ得ることができる。そのため、本発明の堆肥化促進用シートを屋外などに堆積した有機質発酵原料に被せて発酵・堆肥化を行うと、雨水や水滴が堆肥化促進用シートを通って堆積した有機質発酵原料中に浸入するのを円滑に防止できることができ、それと同時に堆肥化促進用シートを通して十分な空気を有機質発酵原料の堆積物に供給することができ、さらには発酵熱などによって水から水蒸気に変換された有機質発酵原料中に含まれていた水分を堆肥化促進用シートを通って外部に良好に蒸散させることができるので、好気的な条件下で有機質発酵原料の発酵・堆肥化を円滑に進行・促進して、乾燥の進んでいてべとつきがなく取り扱い性に優れ、しかも肥効性に優れる有機質肥料が製造することができる。
【0061】
また、不織布(I)と補強用布帛(II)の積層体からなる本発明の堆肥化促進用シートは、強度および耐久性に優れるため、堆肥化促進用シートの搬送時や堆積した有機質発酵原料に被せる際の作業時に破損することがなく、しかも堆積した有機質発酵原料に被せて長期間にわたって使用しても破損せずに使用することがきる。
さらに、本発明の堆肥化促進用シートを構成する不織布(I)において、その表面側(大気に近い側)の繊維密度を裏面側(堆積した有機質発酵原料に近い側)の繊維密度よりも大きくした場合には、雨水や水滴などの液体の遮蔽性および空気や水蒸気などの気体の通過性の両方が一層向上したものとなる。
また、本発明の堆肥化促進用シートにおいて、それを構成する不織布(I)および補強用布帛(II)のうちの1つを黒色または暗色にし且つ光の透過率を10%以下にしたものでは、耐候性が向上すると共に、太陽光の吸収性が増してそれらで覆った有機質発酵原料堆積物の温度を上昇させることができ、それによって発酵を一層促進させることができる。
また、本発明の堆肥化促進用シートにおいて、それを構成する不織布(I)および補強用布帛(II)を生分解性重合体繊維から形成したものでは、有機質発酵原料の発酵、堆肥化の完了時に、不織布および補強用布帛も同様に分解され、堆肥化促進用シートの後始末が不要になり、便利である。

Claims (9)

  1. (a)平均繊維径0.1〜10μmの極細繊維で構成され;
    (b)平均ポアサイズが2〜10μm;
    (c)JIS L−1906の「一般長繊維不織布試験方法」のフラジール形法にて測定した通気度が2〜30cc/cm2・sec;および、
    (d)JIS L−1099の「繊維製品の透湿度試験方法」の塩化カルシウム法(A−1法)にて測定した透湿度が2000g/m2・24hr以上;
    である不織布(I)からなることを特徴とする堆肥化促進用シート。
  2. (a)平均繊維径0.1〜10μmの極細繊維で構成され;(b)平均ポアサイズが2〜10μmであり;(c)JIS L−1906の「一般長繊維不織布試験方法」のフラジール形法にて測定した通気度が2〜30cc/cm2・secであり;且つ(d)JIS L−1099の「繊維製品の透湿度試験方法」の塩化カルシウム法(A−1法)にて測定した透湿度が2000g/m2・24hr以上である不織布(I)に、前記2〜30cc/cm2・secの通気度および2000g/m2・24hr以上の透湿度を損なうことなく補強用布帛(II)を積層した積層体からなることを特徴とする堆肥化促進用シート。
  3. JIS L−1092の「繊維製品の防水性試験方法」の耐水度試験A法(低圧法)にて測定した耐水圧が700mmAq以上である請求項1または2に記載の堆肥化促進用シート。
  4. 不織布(I)の表面側の繊維密度が裏面側の繊維密度よりも大である請求項1〜3のいずれか1項に記載の堆肥化促進用シート。
  5. 堆肥化促進用シートの少なくとも1つの面が黒色または暗色をなし、光の透過率が10%以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の堆肥化促進用シート。
  6. 不織布(I)の目付が5〜200g/m2である請求項1〜5のいずれか1項に記載の堆肥化促進用シート。
  7. 不織布(I)がメルトブローン不織布である請求項1〜6のいずれか1項に記載の堆肥化促進用シート。
  8. 不織布(I)および補強用布帛(II)が生分解性重合体繊維から形成されている請求項1〜7のいずれか1項に記載の堆肥化促進用シート。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の堆肥化促進用シートを有機質肥料原料の堆積物に被せて発酵・堆肥化を行うことを特徴とする有機質肥料の製造方法。
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